JPH0870716A - 給水栓自動開閉装置及び給水堰自動開閉装置 - Google Patents

給水栓自動開閉装置及び給水堰自動開閉装置

Info

Publication number
JPH0870716A
JPH0870716A JP29918594A JP29918594A JPH0870716A JP H0870716 A JPH0870716 A JP H0870716A JP 29918594 A JP29918594 A JP 29918594A JP 29918594 A JP29918594 A JP 29918594A JP H0870716 A JPH0870716 A JP H0870716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
water supply
weir
closing device
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29918594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2818123B2 (ja
Inventor
Kazutaka Muramatsu
一孝 村松
Tadao Chuda
忠雄 忠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AYAHA ENG KK
Original Assignee
AYAHA ENG KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AYAHA ENG KK filed Critical AYAHA ENG KK
Priority to JP29918594A priority Critical patent/JP2818123B2/ja
Publication of JPH0870716A publication Critical patent/JPH0870716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2818123B2 publication Critical patent/JP2818123B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Barrages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 既存の給水栓又は給水堰に装着し、給水栓又
は給水堰の開閉を自動的に行う、給水栓自動開閉装置又
は給水堰自動開閉装置を提供する。 【構成】 太陽電池12により発電された電気エネルギ
ーを用いてモーター13を駆動し、モーター13の駆動
力を歯車機構15、第1及び第2の軸17及び18、ア
ダプター19等を介して給水栓4の駆動軸4aに伝達す
る。制御装置16は、あらかじめ設定されたプログラム
に従いモーター13の起動及び停止、回転方向、駆動時
間等を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水田等に設けられた給
水栓の駆動軸に取付けて用いる給水栓自動開閉装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、兼業農家等では人手不足等の理
由により、水田等を常時監視することは事実上不可能で
ある。そのため、水田の水位を一定に保つために、給水
栓又は給水路に設けられた給水堰を開放して常時水を水
田に供給し、水田からあふれた水を河川に排水すること
が行われている。しかし、この方法では水資源が浪費さ
れると共に、水田に投入した肥料が排水と共に河川に流
れ出し、川や湖、あるいは海等を富栄養化し、赤潮発生
等の原因となる。また、水田で稲作を行う理由の1つと
して、昼間の太陽熱で水を温めておき、夜間の冷却から
稲を守るということが挙げられる。従って、前記方法の
ように、せっかく太陽熱で温められた表面付近の水を排
水したのでは、稲の成育に悪影響を及ぼす。
【0003】そこで、水田の水位を一定に保つ方法の1
つとして水位センサー及び自動開閉給水栓を設けること
が提案されている。例えば、自動開閉給水栓の主弁を油
圧又は水圧によって開閉されるダイアフラム弁とし、水
田の水位に従って上下するフロート及びフロートの上下
動によって開閉される補助弁とを機械的な水位センサー
とし、補助弁の開閉により自動開閉給水栓の主弁を開閉
する。この方法によれば、フロートが所定の下限位置よ
りも下がれば自動開閉給水栓の主弁が開き、水田に水が
供給される。また、フロートが所定の上限位置よりも上
がれば自動開閉給水栓の主弁が閉じ、水の供給が停止さ
れる。その結果、フロート部分の水位が一定となるよう
に制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記水位セン
サー及び自動開閉給水栓を用いる方法では、従来から用
いられている手動式の給水栓を油圧又は水圧によって開
閉されるダイアフラム弁等を用いた特殊構造の自動開閉
給水栓に交換しなければならず、又はオープン式給水路
及び給水堰を専用の管状の密閉式給水管及び前記自動開
閉給水栓に交換しなければならず、初期コストが非常に
高くなるという問題点を有している。また、自動開閉給
水栓は水位センサー、特に補助弁の開閉によって油圧又
は水圧を制御されるため、水位センサーを自動開閉給水
栓の近傍に設置しなくてはならない。ところが、一般に
給水栓や給水堰は水田の端部に設けられている。また、
水田の水位はせいぜい数センチ程度であり、風の影響を
受けやすく、風下の水位は平均的な水位よりも低くな
り、また風上の水位は平均的な水位よりも高くなる。従
って、給水栓近傍の水位は必ずしも水田の平均的な水位
ではなく、水位センサーを給水栓の近傍に設けたのでは
水田の平均的な水位を測定していることにはならず、風
の影響により水位センサーが誤動作するという問題点を
有している。さらに、このような水位センサーは自然環
境下におかれるため、泥等の付着により動作不能に陥る
可能性があるという問題点も有している。特に、ダイア
フラム弁を水田の水を用いて直接開閉する構造の場合、
水に含まれている泥やゴミが弁に付着し、水位が下がっ
ているのに弁が開かなかったり、又は水位が所定のレベ
ルに上昇しているのに弁が閉らないという問題を生ずる
場合がある。
【0005】一方、兼業農家といえども、1日に1度は
自分の田畑を見に行くという習慣があり、必ずしも24
時間無人で水田の水位を監視する必要はない。また、稲
の成育にあわせて適宜水田の水位を調節する必要もあ
る。従って、水位センサーを用いて水田の水位を一定に
保つことが必ずしも稲の成育に有利に作用するとは限ら
ない。さらに、水田の水位を見て、給水栓をどの程度ど
の位の時間開けば所定の水位に達するかは、長年の経験
から容易に判断できる場合が多い。
【0006】本発明は以上のような問題点を解決するた
めになされたものであり、構造が簡単で、かつ既存の給
水栓又は給水堰に簡単に装着でき、操作が容易な給水栓
自動開閉装置及び給水堰自動開閉装置を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の給水栓自動開閉装置は、太陽電池と、前記
太陽電池により発電された電気エネルギーを蓄えるため
の蓄電池と、前記電気エネルギーにより駆動されるモー
ターと、前記モーターの出力軸と給水栓の駆動軸とを連
結し前記モーターの駆動力を前記駆動軸に伝達する駆動
力伝達機構と、前記モーターの起動及び停止、回転方向
及び駆動時間を制御するためのプログラムを内蔵した制
御装置とを具備する。上記構成において、既存の給水栓
のハンドルを取り外し、前記ハンドルが取付けられてい
た部分にアダプターを介して駆動力伝達機構を連結する
ことが好ましい。
【0008】一方、本発明の給水堰自動開閉装置は、太
陽電池と、前記太陽電池により発電された電気エネルギ
ーを蓄えるための蓄電池と、前記電気エネルギーにより
駆動されるモーターと、前記モーターの出力軸と給水堰
とを連結し前記モーターの駆動力により前記給水堰を略
垂直方向に上下動させる駆動力伝達機構と、前記モータ
ーの起動及び停止、回転方向及び駆動時間を制御するた
めのプログラムを内蔵した制御装置とを具備する。上記
構成において、既存の給水堰と駆動力伝達機構とをアダ
プターを介して連結することが好ましい。
【0009】また、本発明の別の給水堰自動開閉装置
は、太陽電池と、前記太陽電池により発電された電気エ
ネルギーを蓄えるための蓄電池と、前記電気エネルギー
により駆動されるモーターと、既存の給水堰を撤去した
後に装着される密閉式給水堰ユニットと、前記モーター
の出力軸と給水堰ユニットとを連結し前記モーターの駆
動力により前記給水堰ユニットを開閉させる駆動力伝達
機構と、前記モーターの起動及び停止、回転方向及び駆
動時間を制御するためのプログラムを内蔵した制御装置
とを具備する。上記構成において、給水堰ユニットは、
略水平に設けられた管状部と、前記管状部の略中央部に
設けられ、前記管状部の管軸に対し略垂直方向に移動
し、前記管状部の開口を開閉する遮蔽板とを具備するこ
とが好ましい。
【0010】上記各構成において、給水栓又は給水堰に
装着後、初回使用時のみ手動でモーターを制御して前記
給水栓又は給水堰の開閉量を調整し、前記モーターの制
御データを記憶し、以後の使用時は記憶された制御デー
タに基づいて自動的に行うことが好ましい。また、上記
各構成において、複数組の制御データを記憶し、任意に
制御データを切り換えてモーターを制御することが好ま
しい。また、上記各構成において、制御装置はタイマー
を内蔵し、1度スイッチをオンし所定のプログラムを実
行した後、少なくとも1回、24時間後に前記所定のプ
ログラムを再実行することが好ましい。また、上記各構
成において、制御装置は水位センサーに接続され、1度
スイッチをオンし所定のプログラムの実行を開始し給水
を開始した後、前記水位センサーが所定の水位に達した
ことを検出すると、前記プログラムの途中であっても終
了までジャンプし、給水を終了することが好ましい。ま
た、上記各構成において、前記水位センサーはフロート
と、前記フロートが所定に水位に達したことを電気的又
は磁気的に検出する検出手段を具備することが好まし
い。また、上記各構成において、太陽電池は、水平から
略22度から30度傾斜させて設けられていることが好
ましい。
【0011】上記給水堰自動開閉装置において、駆動力
伝達機構は前記給水堰の垂直方向の上下動を吸収するた
めの、垂直方向には上下動しない第1の軸と、前記第1
の軸と係合し垂直方向に上下動可能な第2の軸を有する
滑り機構を具備することが好ましい。また、上記構成に
おいて、駆動力伝達機構は前記給水堰の垂直方向の上下
動の動作可能範囲を設定するためのリミットスイッチを
有することが好ましい。
【0012】上記給水栓自動開閉装置において、給水栓
の駆動軸はねじ送り機構により垂直方向に上下動し、駆
動力伝達機構は前記給水栓の駆動軸の垂直方向の上下動
を吸収するための、垂直方向には上下動しない第1の軸
と、前記第1の軸と係合し垂直方向に上下動可能な第2
の軸を有する滑り機構を具備することが好ましい。
【0013】
【作用】以上のように構成された本発明の給水栓自動開
閉装置又は給水堰自動開閉装置は、太陽電池により発電
された電気エネルギーを駆動源としているので、特に田
畑等のように付近に電源のないような場所でも使用可能
である。また、太陽電池により発電された電気エネルギ
ーを蓄電池に貯蔵しておくため、雨天や曇天が続いた場
合でも使用可能である。また、給水栓自動開閉装置の場
合、既存の給水栓の駆動軸とモーターの出力軸とを駆動
力伝達機構により連結し、モーターの駆動力により給水
栓の駆動軸を回転させ、給水栓を開閉させるため、給水
栓を特殊構造のものに取り替える必要がない。また、給
水堰自動開閉装置の場合、既存の給水堰にアダプターを
介して駆動力伝達機構を連結し、モーターの駆動力によ
り給水堰を垂直方向に上下動させ、給水堰を開閉するた
め、オープン式給水路及び給水堰を専用のものに取り替
える必要がない。一方、既存の給水堰を撤去し、その後
に密閉式の給水堰ユニットを装着することにより、給水
堰部分が外部から隔離されるため、泥の付着等を防止す
ることができ、給水堰の開閉動作を安定させることがで
きる。また、給水堰ユニットを略水平に設けられた管状
部と、管状部の略中央部に設けられ、管状部の管軸に対
し略垂直方向に移動し、管状部の開口を開閉する遮蔽板
等とで構成することにより、既存の給水堰にアダプター
を介して装着する場合と駆動力伝達機構を共通化するこ
とができる。
【0014】さらに、制御装置に、あらかじめ給水栓又
は給水堰を開くためのモーターの駆動方向及び駆動時
間、所定量の水を水田に供給するために要する時間(モ
ーターを停止させておく時間)及び給水栓又は給水堰を
閉じるためのモーターの駆動方向及び駆動時間等を設定
したプログラムを内蔵させたので、給水栓自動開閉装置
又は給水堰自動開閉装置のスイッチを入れておけば、水
田に所定量の水を供給した後、自動的に給水栓又は給水
堰を閉じることが可能となる。そのため、給水栓又は給
水堰を開放する必要がなくなり、水資源を節約すること
が可能になると共に、水田に供給した肥料が流れ出すこ
ともなく、川、湖、海等の富栄養化を防止することも可
能となる。
【0015】一般に、給水栓の機種や給水堰の大きさ等
によって駆動軸の回転数や駆動軸の動作ストローク、給
水堰を上下動させるのに必要な駆動力等が異なる。ま
た、個々の給水栓や給水堰によっても、錆や泥の付着等
によって駆動軸を回転させ又は堰を上下動させるために
必要なトルク等も異なる。さらに、水圧等によっても給
水に要する時間が異なる。そのため、既存の給水栓又は
給水堰に本発明の給水栓自動開閉装置又は給水堰自動開
閉装置を装着した場合、最初に動作テストが行われる。
そこで、給水栓又は給水堰に装着後、初回使用時のみ手
動でモーターを制御して前記給水栓又は給水堰の開閉量
を調整し、モーターの制御データを記憶し、以後の使用
時は記憶された制御データに基づいて自動的に行うこと
により、個々の給水栓又は給水堰固有の条件に対応する
ことが可能となる。
【0016】一方、水田に供給(補充)すべき水の量
は、天候によって調節する必要がある場合もある。例え
ば晴天の場合、水の蒸発量が多いため供給量を多くしな
ければならない。曇天や雨天の場合はむしろ水をほとん
ど補充しなくてもよい場合もある。また、田植えの時
期、稲の開花時期及び収穫前等、稲の成育にあわせて水
田の水位を調節する必要もある。そこで、複数組の制御
データを記憶し、任意に制御データを切り換えてモータ
ーを制御することにより、各条件に応じて水量を調節す
ることが可能となる。
【0017】また、制御装置にタイマーを内蔵し、1度
スイッチをオンし所定のプログラムを実行した後、少な
くとも1回、24時間後に前記所定のプログラムを再実
行するように構成することにより、なんらかの事情で毎
日水田を見回りに行けない場合であっても、最低2日間
は自動的に水田の給水量を自動的に制御することができ
る。また、給水栓又は給水堰の閉動作をタイマーで制御
する代りに、制御装置を水位センサーに接続し、1度ス
イッチをオンし所定のプログラムの実行を開始し給水を
開始した後、水位センサーが所定の水位に達したことを
検出すると、プログラムの途中であっても終了までジャ
ンプさせ、給水を終了させることにより、給水管の水圧
や水路の水量の変化に応じた制御を行うことができる。
特に、水位センサーは必ずしも水田の平均的な水位を表
わすものではないが、風のない穏やかな条件の下では十
分に実用性がある。また、水位センサーとして、フロー
トと、フロートが所定に水位に達したことを電気的又は
磁気的に検出する検出手段を具備することにより、泥や
ゴミの付着による影響を除去することが可能となる。ま
た、太陽電池を水平から略22度から30度傾斜させる
ことにより、もっとも効率よく太陽熱/電気エネルギー
変換効率を得ることが可能となる。
【0018】また、給水堰自動開閉装置の駆動力伝達機
構に、例えば垂直方向には上下動しない第1の軸と、前
記第1の軸と係合し垂直方向に上下動可能な第2の軸を
有する滑り機構を設けることにより、給水堰が開閉され
る際の垂直方向の上下動を吸収することが可能となる。
また、駆動力伝達機構に給水堰の垂直方向の上下動の動
作可能範囲を設定するためのリミットスイッチを設ける
ことにより、大きさの異なる複数種類の給水堰に適応す
ることができる。
【0019】また、既存の給水栓のハンドルを取り外
し、前記ハンドルが取付けられていた部分にアダプター
を介して給水栓自動開閉装置の駆動力伝達機構を連結す
ることにより、さまざまな形式の給水栓に対応すること
が可能となる。駆動力伝達機構に、例えば垂直方向には
上下動しない第1の軸と、当該第1の軸と係合し垂直方
向に上下動可能な第2の軸を有する滑り機構を設けるこ
とにより、給水栓の駆動軸がねじ送り機構により垂直方
向に駆動される場合の垂直方向の上下動を吸収すること
が可能となる。
【0020】
【実施例】
(第1の実施例)本発明の給水栓自動開閉装置を、その
好適な一実施例(第1の実施例)を示す図1から図3を
参照しつつ説明する。図1は、給水栓付近の水田の状態
を示す図であり、図2は給水栓に本発明の給水栓自動開
閉装置を装着した状態を示す図である。図3において、
(a)は給水栓自動開閉装置の構成を示す正面部分破断
断面図、(b)はその側部断面図である。
【0021】図1において、水田1には水2が注入さ
れ、稲3が植えられている。水田1の地中には、ため池
等から引かれた給水管6が設置されており、地上露出部
には給水栓4が設けられている。一般には、給水栓4は
その上部に設けられたハンドル5を手動操作することに
より開閉される。次に、図2に示すように、給水栓4か
らハンドル5を取り外し、本発明の給水栓自動開閉装置
10を給水栓4の上部に装着する。給水栓自動開閉装置
10は、図3(a)及び(b)に示すように、筐体11
の上部に傾斜して取付けられた太陽電池12と、太陽電
池12により発電された電気エネルギーを駆動源とする
モーター13と、余分な電気エネルギーを蓄えておくた
めの蓄電池14と、モーター13の出力軸に連結された
歯車機構15と、モーター13の起動及び停止、回転方
向や回転時間等を制御するためのプログラムを内蔵した
制御装置16と、歯車機構15の出力軸15aに連結さ
れ垂直方向には上下動しない第1の軸17と、第1の軸
17と嵌合し垂直方向に上下動可能な中空の第2の軸1
8と、給水栓4の駆動軸4aに取付けられたアダプター
19等で構成されている。
【0022】モーター13の駆動力を給水栓4の駆動軸
4aに伝達するため、この実施例の場合、第1の軸17
及び第2の軸18はそれぞれ矩形断面を有している。な
お、矩形断面を有する軸は製造工程が複雑で、コストを
高くする要因となるため、第1及び第2の軸17及び1
8をそれぞれ円形断面とし、両者を小判穴及び当該小判
穴を摺動するピン等で連結してもよい。太陽電池12
は、太陽熱/電気エネルギー変換効率が最も高くなるよ
うに、水平から略22度から30度傾斜させて設けられ
ている。また、太陽電池12の傾斜面を太陽の方向、例
えば南向きにすることはいうまでもない。モーター13
としては、小型軽量で高トルクのギヤードモーター等を
用いる。制御装置16は、CPU、メモリー、入力キ
ー、ディスプレイド及びタイマー等で構成され、内蔵さ
れているプログラムに従ってモーター13を制御する。
また、歯車機構15、第1及び第2の軸17及び18、
アダプター19等は、モーター13の駆動力を給水栓4
の駆動軸4aに伝達するための駆動力伝達機構を構成す
る。
【0023】以上のように構成された本発明の給水栓自
動開閉装置の動作について説明する。一般に、給水栓4
の機種により駆動軸4aの回転数や駆動軸4aの動作ス
トローク等が異なる。また、個々の給水栓4によって
も、錆や泥の付着、駆動部分の嵌合や潤滑の程度又は水
圧等により駆動軸4aを回転させるために必要なトルク
が異なる。さらに、給水栓4の開き量が同じであって
も、水圧等により給水に要する時間が異なる。そのた
め、既存の給水栓に本発明の給水栓自動開閉装置を装着
した場合、最初に動作テストを行う。例えば、給水栓4
が、その駆動軸4aを反時計方向に10回転させること
により全開するものである場合、モーター13が駆動軸
4aを左方向に10回転まで所定方向の電流を通電し、
その通電時間をカウントしておく。次に、給水栓4が開
いた状態で、水田1の水2が所定の水位を上昇するのに
要する時間をカウントする。そして、水田1の水2が所
定の水位に達した後、前記所定方向とは逆向きの電流を
モーター13に通電し、駆動軸4aを時計方向に10回
転させる。このとき、駆動軸4aを時計方向に10回転
させるのに要する時間もカウントしておく。このように
して得られたデータを制御装置16に内蔵されているプ
ログラムの変数として入力する。そして、水田を見回り
に行った際に、水位の低下を見て、給水栓4の全開時間
をセットする。
【0024】なお、上記実施例では、既存の給水栓に本
発明の給水栓自動開閉装置を装着した後、最初に動作テ
ストを行ったが、初回使用だけ手動制御によりモーター
13を操作し、次の使用からは最初に手動制御したデー
タに基づいて給水栓4の開閉を自動制御するように構成
してもよい。上記実施例と同様に、例えば、給水栓4
が、その駆動軸4aを反時計方向に10回転させること
により全開するものである場合、制御装置16のタイマ
ーをカウントしつつ、モーター13が駆動軸4aを左方
向に10回転まで所定方向の電流を通電する。そして、
この時にモーター13が駆動軸4aを左方向に10回転
までに要した時間をメモリーに記憶しておく。次に、給
水栓4が開いた状態で、水田1の水2が所定の水位を上
昇するのに要する時間をタイマーでカウントし、その時
間をメモリーに記憶する。そして、水田1の水2が所定
の水位に達した後、前記所定方向とは逆向きの電流をモ
ーター13に通電し、駆動軸4aを時計方向に10回転
させる。このとき、駆動軸4aを時計方向に10回転さ
せるのに要する時間もタイマーによりカウントしてお
き、その時間をメモリーに記憶する。制御装置16に内
蔵されて入るプログラムは、これらのデータを自動的に
入力し、次の使用時からは自動的に給水栓4の開閉を行
う。なお、水田の水位の低下の状況に応じて、給水栓4
の全開時間を調整できるようにすることはいうまでもな
い。
【0025】さらに、水田に供給(補充)すべき水の量
は、天候によって調節する必要がある場合もある。例え
ば晴天の場合、水の蒸発量や地面に沁み込む量が多いた
め供給量を多くしなければならない。この場合、例えば
給水栓4を全開にし、全開時間も長くする必要がある。
一方、曇天や雨天の場合は水の蒸発量や地面に沁み込む
量は少なく、あまり水を補充しなくてもよい場合もあ
る。この場合、給水栓4を全開させず半開程度にとどめ
たり、あるいは全開時間を短くする必要がある。また、
雨天時の降水量の多い場合、水を補充する必要がない場
合もある。この場合は、給水栓自動開閉装置を動作させ
る必要はない。さらには、田植えの時期、稲の開花時期
及び収穫前等、稲の成育にあわせて水田の水位を調節す
る必要もある。そこで、制御装置16に複数組の制御デ
ータを記憶させ、任意に制御データを切り換えてモータ
ー13を制御するように構成してもよい。
【0026】(第2の実施例)本発明の給水堰自動開閉
装置の好適な一実施例(第2の実施例)を、図4から図
6を参照しつつ説明する。図4は第2の実施例に係る給
水堰自動開閉装置の外観構成を示す斜視図、図5は既存
の給水堰に第2の実施例に係る給水堰自動開閉装置を装
着した状態を示す図、図6は給水堰自動開閉装置の本体
部の構成を示す側部断断面図である。
【0027】図5において、水田1には水2が注入さ
れ、稲3が植えられている。水田1と農道105との境
界部には、ため池等から引かれた開放水路106が設置
されており、水田への導入部には給水堰104が設けら
れている。図4及び図5に示すように、給水堰104に
は、アダプター107を介して本発明の給水堰自動開閉
装置110の駆動軸121が連結されている。給水堰自
動開閉装置110は、図6に示すように、筐体111の
上部に傾斜して取付けられた太陽電池112と、太陽電
池112により発電された電気エネルギーを駆動源とす
るモーター113と、余分な電気エネルギーを蓄えてお
くための蓄電池116と、モーター113の出力軸に連
結された歯車機構115と、モーター113の起動及び
停止、回転方向や回転時間等を制御するためのプログラ
ムを内蔵した制御装置114と、歯車機構115の出力
軸115aに連結され垂直方向には上下動しない第1の
軸117と、第1の軸117と係合垂直方向に上下動可
能な第2の軸118と、第2の軸118の下端部に結合
されたおねじ119と、筐体111の低部に設けられお
ねじ119と係合するめねじ120、おねじ119の下
部に結合された出力軸121等で構成されている。
【0028】おねじ119及びめねじ120は給水堰1
04を垂直方向に上下動させるためのねじ送り機構を構
成し、おねじ119の垂直方向の上下動を吸収するた
め、この実施例の場合、第1の軸117を垂直方向に固
定軸とし、第2の軸118の内周が第1の軸117の外
周を垂直方向に摺動可能なように構成されている。ま
た、モーター113のトルクを出力軸121に伝達する
ため、第1の軸117と第2の軸118とは水平方向に
設けられたピン122により係合されている。なお、第
1及び第2の軸の断面をそれぞれ矩形とし、ピン122
を省略してもよい。また、第1及び第2の軸117及び
118の近傍には垂直方向に所定の距離だけ隔てて設け
られた2つのリミットスイッチ123及び124が設け
られている。リミットスイッチ123は、ピン122と
接触することにより、給水堰104が所定の高さまで引
き上げられたこと(給水堰104が開いたこと)を検出
し、それに基づいて制御装置114はモーター113へ
の通電を停止する。一方、リミットスイッチ124はピ
ン122と接触することにより、給水堰が最下降位置ま
で下降したこと(給水堰104が閉じたこと)を検出
し、それに基づいて制御装置114はモーター113へ
の通電を停止する。
【0029】太陽電池112は、太陽熱/電気エネルギ
ー変換効率が最も高くなるように、水平から略22度か
ら30度傾斜させて設けられている。また、太陽電池1
12の傾斜面を太陽の方向、例えば南向きにすることは
いうまでもない。モーター113としては、小型軽量で
高トルクのギヤードモーター等を用いる。制御装置11
4は、CPU、メモリー、入力キー、ディスプレイド及
びタイマー等で構成され、内蔵されているプログラムに
従ってモーター113を制御する。また、歯車機構11
5、第1及び第2の軸117及び118、おねじ11
9、めねじ120、出力軸121等は、給水堰104を
垂直方向に上下動させるための駆動力伝達機構を構成す
る。
【0030】以上のように構成された本発明の給水堰自
動開閉装置の動作について説明する。一般に、給水堰1
04の種類や大きさにより、給水堰104が垂直方向に
上下動可能なストロークが異なる。また、個々の給水堰
104によっても、給水堰104の重さや泥の付着程度
等により給水堰104を垂直方向に持ち上げるために必
要なトルクが異なる。さらに、給水堰104の開き量が
同じであっても、水量等により給水に要する時間が異な
る。そのため、既存の給水堰に本発明の給水堰自動開閉
装置を装着した場合、最初に動作テストを行う。例え
ば、給水堰104を所定のストロークだけ持ち上げるの
に出力軸121(又はおねじ119)を反時計方向に1
0回転させる必要がある場合、モーター113が駆動軸
104aを反時計方向に10回転するまで所定方向の電
流を通電し、その通電時間をカウントしておく。次に、
給水堰104が開いた状態で、水田1の水2が所定の水
位を上昇するのに要する時間をカウントする。そして、
水田1の水2が所定の水位に達した後、前記所定方向と
は逆向きの電流をモーター113に通電し、出力軸12
1(おねじ119)を時計方向に10回転させる。この
とき、出力軸121(おねじ119)を時計方向に10
回転させるのに要する時間もカウントしておく。このよ
うにして得られたデータを制御装置114に内蔵されて
いるプログラムの変数として入力する。そして、水田を
見回りに行った際に、水位の低下を見て、給水堰104
の全開時間をセットする。
【0031】なお、上記実施例では、既存の給水堰に本
発明の給水堰自動開閉装置を装着した後、最初に動作テ
ストを行ったが、初回使用だけ手動制御によりモーター
113を操作し、次の使用からは最初に手動制御したデ
ータに基づいて給水堰104の開閉を自動制御するよう
に構成してもよい。上記実施例と同様に、例えば、給水
堰104を所定のストロークだけ持ち上げるのに出力軸
121(又はおねじ119)を反時計方向に10回転さ
せる必要がある場合、制御装置114のタイマーをカウ
ントしつつ、モーター113が出力軸121(おねじ1
19)を反時計方向に10回転まで所定方向の電流を通
電する。そして、この時にモーター113が出力軸12
1(おねじ119)を反時計方向に10回転までに要し
た時間をメモリーに記憶しておく。次に、給水堰104
が開いた状態で、水田1の水2が所定の水位を上昇する
のに要する時間をタイマーでカウントし、その時間をメ
モリーに記憶する。そして、水田1の水2が所定の水位
に達した後、前記所定方向とは逆向きの電流をモーター
113に通電し、駆動軸104aを時計方向に10回転
させる。このとき、駆動軸104aを時計方向に10回
転させるのに要する時間もタイマーによりカウントして
おき、その時間をメモリーに記憶する。制御装置114
に内蔵されて入るプログラムは、これらのデータを自動
的に入力し、次の使用時からは自動的に給水堰104の
開閉を行う。なお、水田の水位の低下の状況に応じて、
給水堰104の全開時間を調整できるようにすることは
いうまでもない。
【0032】さらに、水田に供給(補充)すべき水の量
は、天候によって調節する必要がある場合もある。例え
ば晴天の場合、水の蒸発量や地面に沁み込む量が多いた
め供給量を多くしなければならない。この場合、例えば
給水堰104を全開にし、全開時間も長くする必要があ
る。一方、曇天や雨天の場合は水の蒸発量や地面に沁み
込む量は少なく、あまり水を補充しなくてもよい場合も
ある。この場合、給水堰104を全開させず半開程度に
とどめたり、あるいは全開時間を短くする必要がある。
また、雨天時の降水量の多い場合、水を補充する必要が
ない場合もある。この場合は、給水堰自動開閉装置を動
作させる必要はない。さらには、田植えの時期、稲の開
花時期及び収穫前等、稲の成育にあわせて水田の水位を
調節する必要もある。そこで、制御装置114に複数組
の制御データを記憶させ、任意に制御データを切り換え
てモーター113を制御するように構成してもよい。
【0033】また、なんらかの都合で、毎日は水田を見
回りに行けない場合もある。そこで、制御装置114の
タイマーを利用し、1度スイッチをオンし所定のプログ
ラムを実行した後、少なくとも1回、24時間後に前記
所定のプログラムを再実行するように構成してもよい。
このように構成することにより、最低2日間は自動的に
水田の給水量を自動的に制御することができる。
【0034】(第3の実施例)次に、本発明の給水堰自
動開閉装置の別の好適な実施例(第3の実施例)を、図
7及び図8を参照しつつ説明する。図7は第3の実施例
に係る給水堰自動開閉装置の外観構成を示す斜視図、図
8は既存の給水堰を撤去した後に第3の実施例に係る給
水堰自動開閉装置を装着した状態を示す図である。な
お、給水堰自動開閉装置の本体部の構成は図6に示す第
2の実施例の装置とほぼ同様であるため、その説明を省
略する。
【0035】図7に示すように、第3の実施例にかかる
給水堰自動開閉装置では図3に示した既存の給水堰10
4を撤去し、その後に密閉式の給水堰ユニット130を
装着する。給水堰ユニット130は、略水平に設けられ
た管状部131と、管状部131の略中央部に設けら
れ、管状部の管軸に対し略垂直方向に移動し、管状部の
開口を開閉する遮蔽板132等で構成されている。給水
路106との隙間はコンクリート133等により埋めら
れ、これにより給水堰ユニット130が固定されるとと
もに、漏水が防止される。このように、密閉式の給水堰
ユニット130を用いることにより、給水堰部分が外部
から隔離されるため、泥の付着等を防止することがで
き、給水堰の開閉動作を安定させることができる。ま
た、既存の給水堰にアダプターを介して装着する第2の
実施例に係る給水堰自動開閉装置の場合と駆動力伝達機
構を共通化することができる。
【0036】尚、上記各実施例では、給水栓又は給水堰
の閉動作をタイマーで制御したが、その代りに、制御装
置を水位センサーに接続し、1度スイッチをオンし所定
のプログラムの実行を開始し給水を開始した後、水位セ
ンサーが所定の水位に達したことを検出すると、プログ
ラムの途中であっても終了までジャンプさせ、給水を終
了させるように構成してもよい。この場合、給水管の水
圧や水路の水量の変化に応じた制御を行うことができ
る。特に、水位センサーは必ずしも水田の平均的な水位
を表わすものではないが、風のない穏やかな条件の下で
は十分に実用性がある。また、水位センサーとして、フ
ロートと、フロートが所定に水位に達したことを電気的
又は磁気的に検出する検出スイッチを具備することによ
り、泥やゴミの付着による影響を除去することが可能と
なる。また、上記各実施例では、水田に設置されている
既存の給水栓又は給水堰に本発明の給水栓自動開閉装置
又は給水堰自動開閉装置を装着し、水田に水を供給する
際の給水栓又は給水堰の開閉を自動的に行う場合を例示
したが、これに限定されるものではなく、上下水道、農
業用水、工業用水等の分岐バルブ等に装着して使用する
ことも可能である。さらに、プールに水を供給するため
の給水栓や散水用のスプリンクラー等の制御にも応用す
ることができることはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明の給水栓自動開閉
装置又は給水堰自動開閉装置は、太陽電池により発電さ
れた電気エネルギーを駆動源としているので、特に田畑
等のように付近に電源のないような場所でも使用可能で
ある。また、太陽電池により発電された電気エネルギー
を蓄電池に貯蔵しておくため、雨天や曇天が続いた場合
でも使用可能である。また、給水栓自動開閉装置の場
合、既存の給水栓の駆動軸とモーターの出力軸とを駆動
力伝達機構により連結し、モーターの駆動力により給水
栓の駆動軸を回転させ、給水栓を開閉させるため、給水
栓を特殊構造のものに取り替える必要がない。また、給
水堰自動開閉装置の場合、既存の給水堰にアダプターを
介して駆動力伝達機構を連結し、モーターの駆動力によ
り給水堰を垂直方向に上下動させ、給水堰を開閉するた
め、オープン式給水路及び給水堰を専用のものに取り替
える必要がない。一方、既存の給水堰を撤去し、その後
に密閉式の給水堰ユニットを装着することにより、給水
堰部分が外部から隔離されるため、泥の付着等を防止す
ることができ、給水堰の開閉動作を安定させることがで
きる。また、給水堰ユニットを略水平に設けられた管状
部と、管状部の略中央部に設けられ、管状部の管軸に対
し略垂直方向に移動し、管状部の開口を開閉する遮蔽板
等とで構成することにより、既存の給水堰にアダプター
を介して装着する場合と駆動力伝達機構を共通化するこ
とができる。
【0038】さらに、制御装置に、あらかじめ給水栓又
は給水堰を開くためのモーターの駆動方向及び駆動時
間、所定量の水を水田に供給するために要する時間(モ
ーターを停止させておく時間)及び給水栓又は給水堰を
閉じるためのモーターの駆動方向及び駆動時間等を設定
したプログラムを内蔵させたので、給水栓自動開閉装置
又は給水堰自動開閉装置のスイッチを入れておけば、水
田に所定量の水を供給した後、自動的に給水栓又は給水
堰を閉じることが可能となる。そのため、給水栓又は給
水堰を開放する必要がなくなり、水資源を節約すること
が可能になると共に、水田に供給した肥料が流れ出すこ
ともなく、川、湖、海等の富栄養化を防止することも可
能となる。
【0039】一般に、給水栓の機種や給水堰の大きさ等
によって駆動軸の回転数や駆動軸の動作ストローク、給
水堰を上下動させるのに必要な駆動力等が異なる。ま
た、個々の給水栓や給水堰によっても、錆や泥の付着等
によって駆動軸を回転させ又は堰を上下動させるために
必要なトルク等も異なる。さらに、水圧等によっても給
水に要する時間が異なる。そのため、既存の給水栓又は
給水堰に本発明の給水栓自動開閉装置又は給水堰自動開
閉装置を装着した場合、最初に動作テストが行われる。
そこで、給水栓又は給水堰に装着後、初回使用時のみ手
動でモーターを制御して前記給水栓又は給水堰の開閉量
を調整し、モーターの制御データを記憶し、以後の使用
時は記憶された制御データに基づいて自動的に行うこと
により、個々の給水栓又は給水堰固有の条件に対応する
ことが可能となる。
【0040】一方、水田に供給(補充)すべき水の量
は、天候によって調節する必要がある場合もある。例え
ば晴天の場合、水の蒸発量が多いため供給量を多くしな
ければならない。曇天や雨天の場合はむしろ水をほとん
ど補充しなくてもよい場合もある。また、田植えの時
期、稲の開花時期及び収穫前等、稲の成育にあわせて水
田の水位を調節する必要もある。そこで、複数組の制御
データを記憶し、任意に制御データを切り換えてモータ
ーを制御することにより、各条件に応じて水量を調節す
ることが可能となる。
【0041】また、制御装置にタイマーを内蔵し、1度
スイッチをオンし所定のプログラムを実行した後、少な
くとも1回、24時間後に前記所定のプログラムを再実
行するように構成することにより、なんらかの事情で毎
日水田を見回りに行けない場合であっても、最低2日間
は自動的に水田の給水量を自動的に制御することができ
る。また、給水栓又は給水堰の閉動作をタイマーで制御
する代りに、制御装置を水位センサーに接続し、1度ス
イッチをオンし所定のプログラムの実行を開始し給水を
開始した後、水位センサーが所定の水位に達したことを
検出すると、プログラムの途中であっても終了までジャ
ンプさせ、給水を終了させることにより、給水管の水圧
や水路の水量の変化に応じた制御を行うことができる。
特に、水位センサーは必ずしも水田の平均的な水位を表
わすものではないが、風のない穏やかな条件の下では十
分に実用性がある。また、水位センサーとして、フロー
トと、フロートが所定に水位に達したことを電気的又は
磁気的に検出する検出手段を具備することにより、泥や
ゴミの付着による影響を除去することが可能となる。ま
た、太陽電池を水平から略22度から30度傾斜させる
ことにより、もっとも効率よく太陽熱/電気エネルギー
変換効率を得ることが可能となる。
【0042】また、給水堰自動開閉装置の駆動力伝達機
構に、例えば垂直方向には上下動しない第1の軸と、前
記第1の軸と係合し垂直方向に上下動可能な第2の軸を
有する滑り機構を設けることにより、給水堰が開閉され
る際の垂直方向の上下動を吸収することが可能となる。
また、駆動力伝達機構に給水堰の垂直方向の上下動の動
作可能範囲を設定するためのリミットスイッチを設ける
ことにより、大きさの異なる複数種類の給水堰に適応す
ることができる。
【0043】また、既存の給水栓のハンドルを取り外
し、前記ハンドルが取付けられていた部分にアダプター
を介して給水栓自動開閉装置の駆動力伝達機構を連結す
ることにより、さまざまな形式の給水栓に対応すること
が可能となる。駆動力伝達機構に、例えば垂直方向には
上下動しない第1の軸と、当該第1の軸と係合し垂直方
向に上下動可能な第2の軸を有する滑り機構を設けるこ
とにより、給水栓の駆動軸がねじ送り機構により垂直方
向に駆動される場合の垂直方向の上下動を吸収すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な給水栓が設けられた水田の状態を示す
【図2】既存の給水栓に本発明の第1の実施例に係る給
水栓自動開閉装置を装着した状態を示す図
【図3】(a)は本発明の給水栓自動開閉装置の一実施
例(第1の実施例)の構成を示す正面部分破断断面図、
(b)はその側部断面図
【図4】本発明の給水堰自動開閉装置の一実施例(第2
の実施例)の構成を示す斜視図
【図5】既存の給水堰に本発明の第2の実施例に係る給
水堰自動開閉装置を装着した状態を示す図
【図6】本発明の給水堰自動開閉装置の本体部の構成を
示す側部断面図
【図7】本発明の給水堰自動開閉装置の別の実施例(第
3の実施例)の構成を示す斜視図
【図8】既存の給水堰に本発明の第3の実施例に係る給
水堰自動開閉装置を装着した状態を示す図
【符号の説明】
1 :水田 2 :水 3 :稲 4 :給水栓 4a:駆動軸 5 :ハンドル 6 :給水管 10 :給水栓自動開閉装置 11 :筐体 12 :太陽電池 13 :モーター 14 :蓄電池 15 :歯車機構 15a:出力軸 16 :制御装置 17 :第1の軸 18 :第2の軸 19 :アダプター 104 :給水堰 105 :農道 106 :オープン式給水路 107 :アダプター 110 :給水堰自動開閉装置 111 :筐体 112 :太陽電池 113 :モーター 114 :制御装置 115 :歯車機構 115a:出力軸 116 :蓄電池 117 :第1の軸 118 :第2の軸 119 :おねじ 120 :めねじ 121 :出力軸 122 :ピン 123 :リミットスイッチ 124 :リミットスイッチ 130 :給水堰ユニット 131 :管状部 132 :遮蔽板 133 :コンクリート

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池と、前記太陽電池により発電さ
    れた電気エネルギーを蓄えるための蓄電池と、前記電気
    エネルギーにより駆動されるモーターと、前記モーター
    の出力軸と給水栓の駆動軸とを連結し前記モーターの駆
    動力を前記駆動軸に伝達する駆動力伝達機構と、前記モ
    ーターの起動及び停止、回転方向及び駆動時間を制御す
    るためのプログラムを内蔵した制御装置とを具備する給
    水栓自動開閉装置。
  2. 【請求項2】 既存の給水栓のハンドルを取り外し、前
    記ハンドルが取付けられていた部分にアダプターを介し
    て駆動力伝達機構を連結する請求項1記載の給水栓自動
    開閉装置。
  3. 【請求項3】 太陽電池と、前記太陽電池により発電さ
    れた電気エネルギーを蓄えるための蓄電池と、前記電気
    エネルギーにより駆動されるモーターと、前記モーター
    の出力軸と給水堰とを連結し前記モーターの駆動力によ
    り前記給水堰を略垂直方向に上下動させる駆動力伝達機
    構と、前記モーターの起動及び停止、回転方向及び駆動
    時間を制御するためのプログラムを内蔵した制御装置と
    を具備する給水堰自動開閉装置。
  4. 【請求項4】 既存の給水堰と駆動力伝達機構とをアダ
    プターを介して連結する請求項3記載の給水堰自動開閉
    装置。
  5. 【請求項5】 太陽電池と、前記太陽電池により発電さ
    れた電気エネルギーを蓄えるための蓄電池と、前記電気
    エネルギーにより駆動されるモーターと、既存の給水堰
    を撤去した後に装着される密閉式給水堰ユニットと、前
    記モーターの出力軸と給水堰ユニットとを連結し前記モ
    ーターの駆動力により前記給水堰ユニットを開閉させる
    駆動力伝達機構と、前記モーターの起動及び停止、回転
    方向及び駆動時間を制御するためのプログラムを内蔵し
    た制御装置とを具備する給水堰自動開閉装置。
  6. 【請求項6】 給水堰ユニットは、略水平に設けられた
    管状部と、前記管状部の略中央部に設けられ、前記管状
    部の管軸に対し略垂直方向に移動し、前記管状部の開口
    を開閉する遮蔽板とを具備する請求項5記載の給水堰自
    動開閉装置。
  7. 【請求項7】 給水栓又は給水堰に装着後、初回使用時
    のみ手動でモーターを制御して前記給水栓又は給水堰の
    開閉量を調整し、前記モーターの制御データを記憶し、
    以後の使用時は記憶された制御データに基づいて自動的
    に行う請求項1から6のいずれかに記載の給水栓自動開
    閉装置又は給水堰自動開閉装置。
  8. 【請求項8】 複数組の制御データを記憶し、任意に制
    御データを切り換えてモーターを制御する請求項1から
    7のいずれかに記載の給水栓自動開閉装置又は給水堰自
    動開閉装置。
  9. 【請求項9】 制御装置はタイマーを内蔵し、1度スイ
    ッチをオンし所定のプログラムを実行した後、少なくと
    も1回、24時間後に前記所定のプログラムを再実行す
    る請求項1から8のいずれかに記載の給水栓自動開閉装
    置又は給水堰自動開閉装置。
  10. 【請求項10】 制御装置は水位センサーに接続され、
    1度スイッチをオンし所定のプログラムの実行を開始し
    給水を開始した後、前記水位センサーが所定の水位に達
    したことを検出すると、前記プログラムの途中であって
    も終了までジャンプし、給水を終了する請求項1から9
    のいずれかに記載の給水栓自動開閉装置又は給水堰自動
    開閉装置。
  11. 【請求項11】 前記水位センサーはフロートと、前記
    フロートが所定に水位に達したことを電気的又は磁気的
    に検出する検出手段を具備する請求項10記載の給水栓
    自動開閉装置又は給水堰自動開閉装置。
  12. 【請求項12】 太陽電池は、水平から略22度から3
    0度傾斜させて設けられている請求項1から11のいず
    れかに記載の給水栓自動開閉装置又は給水堰自動開閉装
    置。
  13. 【請求項13】 駆動力伝達機構は前記給水堰の垂直方
    向の上下動を吸収するための、垂直方向には上下動しな
    い第1の軸と、前記第1の軸と係合し垂直方向に上下動
    可能な第2の軸を有する滑り機構を具備する請求項3か
    ら12のいずれかに記載の給水堰自動開閉装置。
  14. 【請求項14】 駆動力伝達機構は前記給水堰の垂直方
    向の上下動の動作可能範囲を設定するためのリミットス
    イッチを有する請求項13記載の給水堰自動開閉装置。
  15. 【請求項15】 給水栓の駆動軸はねじ送り機構により
    垂直方向に上下動し、駆動力伝達機構は前記給水栓の駆
    動軸の垂直方向の上下動を吸収するための、垂直方向に
    は上下動しない第1の軸と、前記第1の軸と係合し垂直
    方向に上下動可能な第2の軸を有する滑り機構を具備す
    る請求項1、2及び7から12のいずれかに記載の給水
    栓自動開閉装置。
JP29918594A 1994-04-04 1994-12-02 給水自動開閉装置 Expired - Fee Related JP2818123B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29918594A JP2818123B2 (ja) 1994-04-04 1994-12-02 給水自動開閉装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6581294 1994-04-04
JP6-144376 1994-06-27
JP14437694 1994-06-27
JP6-65812 1994-06-27
JP29918594A JP2818123B2 (ja) 1994-04-04 1994-12-02 給水自動開閉装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0870716A true JPH0870716A (ja) 1996-03-19
JP2818123B2 JP2818123B2 (ja) 1998-10-30

Family

ID=27298926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29918594A Expired - Fee Related JP2818123B2 (ja) 1994-04-04 1994-12-02 給水自動開閉装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2818123B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012132252A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Nara Kogyo:Kk 水位調整型水閘
CN104864153A (zh) * 2015-06-18 2015-08-26 厦门涛福精密机械有限公司 智能灌溉控制阀
JP2017192366A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 圃場用給排水システム
JP2017193914A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 株式会社クボタケミックス 圃場用電動アクチュエータ
JP2017194142A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 株式会社クボタケミックス 電動アクチュエータおよび学習方法
JP2018134028A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社三田精機 水田の取水管理装置
JP2018174829A (ja) * 2017-04-14 2018-11-15 ベジタリア株式会社 水田水位調整装置
JP2020099287A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 株式会社クボタケミックス 給水栓、圃場水位管理装置及び圃場管理装置
JP2020162482A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 積水化学工業株式会社 水栓装置、給排水制御方法、及びプログラム
JP2021103952A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 株式会社クボタケミックス 電動アクチュエータ
JP2021122240A (ja) * 2020-02-06 2021-08-30 株式会社笑農和 制御装置、送水装置および制御システム
KR20220134987A (ko) * 2021-03-29 2022-10-06 박정수 농작물 생육관리시스템

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6612573B2 (ja) * 2015-09-29 2019-11-27 積水化学工業株式会社 太陽電池パネル筐体及び給水栓自動開閉装置
JP2017158503A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 積水化学工業株式会社 自動給水栓
JP6854957B2 (ja) * 2020-08-12 2021-04-07 積水化学工業株式会社 用水管理装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012132252A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Nara Kogyo:Kk 水位調整型水閘
CN104864153A (zh) * 2015-06-18 2015-08-26 厦门涛福精密机械有限公司 智能灌溉控制阀
CN104864153B (zh) * 2015-06-18 2018-03-13 厦门涛福精密机械有限公司 智能灌溉控制阀
JP2017192366A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 圃場用給排水システム
JP2017193914A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 株式会社クボタケミックス 圃場用電動アクチュエータ
JP2017194142A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 株式会社クボタケミックス 電動アクチュエータおよび学習方法
JP2018134028A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社三田精機 水田の取水管理装置
JP2018174829A (ja) * 2017-04-14 2018-11-15 ベジタリア株式会社 水田水位調整装置
JP2020099287A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 株式会社クボタケミックス 給水栓、圃場水位管理装置及び圃場管理装置
JP2020162482A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 積水化学工業株式会社 水栓装置、給排水制御方法、及びプログラム
JP2021103952A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 株式会社クボタケミックス 電動アクチュエータ
JP2021122240A (ja) * 2020-02-06 2021-08-30 株式会社笑農和 制御装置、送水装置および制御システム
KR20220134987A (ko) * 2021-03-29 2022-10-06 박정수 농작물 생육관리시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP2818123B2 (ja) 1998-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2818123B2 (ja) 給水自動開閉装置
CN107223484B (zh) 倾斜式大棚系统及大棚种植方法
KR101702301B1 (ko) 빗물을 활용한 건물 온도 내림 장치
WO2018118712A1 (en) Irrigation system
JP4497429B1 (ja) 水田用の自動給水装置
KR100826292B1 (ko) 전도수문용 전도장치
JPH0837950A (ja) 水田灌水システム
US10053829B2 (en) Flashboard riser system and method for water management
CN113475367A (zh) 一种防堵式储水农业灌溉智能装置
JP5518435B2 (ja) 設計水位給水装置及び設計水位給水方法
JP2021065170A (ja) 圃場地下水管理システム
KR100829825B1 (ko) 저수지의 축빙방법
CN213358772U (zh) 一种雨水收集箱
JPH10248414A (ja) 水田用水位コントローラ
CN114319267B (zh) 一种智慧灌溉系统及使用的自动控制闸门
CN220079900U (zh) 一种防洪护堤
JPH0430808B2 (ja)
JPH11113431A (ja) 水田水位調整装置
CN107724525A (zh) 一种雨水收集多功能保温幕墙
CN111254885B (zh) 一种水力自驱式测控一体化闸门
CN219938296U (zh) 光伏组件的清洗灌溉一体化装置
CN221006500U (zh) 一种便于检修的水位监测站
CN218999092U (zh) 一种中药材种植湿控自动滴灌装置
CN112227457B (zh) 一种与城市景观结合的雨水收集系统及其在老旧小区改造中的应用
CN220654306U (zh) 一种农业灌溉节水装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070821

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080821

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080821

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090821

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100821

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110821

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees