JPH0837950A - 水田灌水システム - Google Patents

水田灌水システム

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JPH0837950A
JPH0837950A JP17996994A JP17996994A JPH0837950A JP H0837950 A JPH0837950 A JP H0837950A JP 17996994 A JP17996994 A JP 17996994A JP 17996994 A JP17996994 A JP 17996994A JP H0837950 A JPH0837950 A JP H0837950A
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JP
Japan
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paddy field
water
irrigation
water level
temperature
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Application number
JP17996994A
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English (en)
Inventor
Shinsei Yanagisawa
真正 柳沢
Katsutoshi Takizawa
勝利 滝沢
Hisashi Haniyuda
久 羽生田
Masao Yoshioka
昌夫 吉岡
Toru Yoshizawa
徹 吉沢
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NAGANO KOGYO KK
Original Assignee
NAGANO KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 稲の成育を促進させ、結実増収を招来させる
ばかりでなく、高齢化する水田農家の灌水作業負荷を軽
減させ、また運用コストを安価にする。 【構成】 ゲート部20は駆動部22により駆動され、
用水路12から水田14へ水を灌水するための流路16
を開閉する。水位センサユニット36は水田14の水位
を検知し、制御部52は水位データに基づいて、水田1
4の水位が予め決められた第1の設定水位以下となり、
かつ第1の温度センサ48が出力する水田水温データと
第2の温度センサ50が出力する灌水水温データとを比
較し、水田水温と灌水水温の温度差が予め決められた灌
水許容温度範囲以内である場合に限り、水田14への灌
水を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水田の灌水作業の軽減を
図るべく、水田の水位を自動的に管理する水田灌水シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水田の水位の管理は、農家の人が
各水田を回り、水田の水位を見ながらその時の天候等を
鑑み経験で適切な水位を判断し、必要に応じて用水路か
ら水を水田に引き入れて調節を行っている。また、最近
では冷害に対する水田の水位管理の重要性が見直される
と共に、農家の水管理作業の軽減を計るために水位管理
を自動的に行うべく水田灌水システムが実用化されつつ
ある。
【0003】その水田灌水システムについて概略説明す
ると、用水路から水田へ水を灌水するための流路を開閉
するためのゲート部と、ゲート部を開閉駆動するための
駆動部と、水田の水位を検知するための水位センサと、
水位センサが出力する水位データに基づいて、水田の水
位が予め決められた第1の設定水位未満となった場合に
は駆動部を介してゲート部を開閉制御し、灌水プールか
ら水田へ、水田の水位が第1の設定水位より上位となる
ように予め決められた第2の設定水位となるまで灌水す
る制御部とを具備し、水田の水位を第1の設定水位と第
2の設定水位との間に自動的に調整するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の水田灌水システムには次の様な課題が有る。ま
ず、灌水を行うか否かは水田の水位データによってのみ
判断されているが、水田の水位が低いからといって常時
灌水を行ってしまうと、水田水温が上昇して稲の発育旺
盛な日中の時間帯にも水温差の大きな用水路の水が水田
に灌水される場合もたびたび発生する。このような稲の
発育旺盛な時間帯での灌水が繰り返されると、水田水温
が低下して稲の生育が抑制され、秋口の天候如何によっ
ては結実不足、青立ち、未成熟を招き、冷害現象を引き
起こす。また、常時灌水動作を行うため、消費電力も多
くなり運用コストが上昇する。また、このような点を考
慮して水田灌水システムを導入しない水田農家では従来
通り、長年の経験により、日中を避けて水田水温と用水
路の水温との差が小さくなる夕刻や夜間等に灌水を行
い、稲の育成抑制を回避するようにしているが、水田を
いくつも有しており、また各水田が住宅から離れている
場合には、各水田を回り灌水を行う作業の負荷は大き
く、特に近年では農家の高齢化が進み兼業農家が多くな
ってきたので、この灌水作業は頭の痛い問題で、つい杜
撰、放漫になり水温を考慮しない灌水を行ってしまうと
いう課題がある。
【0005】従って、本発明は上記課題を解決すべくな
され、その目的とするところは、稲の成育を促進させ、
結実増収を招来させるばかりでなく、高齢化する水田農
家の作業負荷を軽減させ、また運用コストの安価な水田
灌水システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、本発明に係る第
1の水田灌水システムは、用水路から水田へ水を灌水す
るための流路を開閉するためのゲート部と、該ゲート部
を開閉駆動するための駆動部と、前記水田の水位を検知
するための水位センサと、該水位センサが出力する水位
データに基づいて、前記水田の水位が予め決められた第
1の設定水位以下となった場合には前記駆動部を介して
前記ゲート部を開閉制御し、前記用水路から水田への灌
水を行う制御部とを具備する水田灌水システムにおい
て、前記水田の水温を測定する第1の温度センサと、前
記用水路の水温を測定する第2の温度センサとを設け、
前記制御部は、前記第1の温度センサが出力する水田水
温データと前記第2の温度センサが出力する灌水水温デ
ータとを比較し、水田水温と灌水水温の温度差が予め決
められた灌水許容温度範囲以内である場合に限り、水田
への灌水を行うことを特徴とする。これによれば、水田
水温と灌水水温の温度差が稲の生育遅延を招かない灌水
許容温度範囲内の時のみに自動的に灌水することが可能
となり、稲の冷害を予防して生育量を増大させることが
できると共に農家の作業負荷の軽減が可能となる。
【0007】また、本発明に係る第2の水田灌水システ
ムは、用水路から水田へ水を灌水するための流路を開閉
するためのゲート部と、該ゲート部を開閉駆動するため
の駆動部と、前記水田の水位を検知するための水位セン
サと、該水位センサが出力する水位データに基づいて、
前記水田の水位が予め決められた第1の設定水位以下と
なった場合には前記駆動部を介して前記ゲート部を開閉
制御し、前記用水路から水田への灌水を行う制御部とを
具備する水田灌水システムにおいて、時刻データを出力
するタイマ部を設け、前記制御部は、前記時刻データが
予め設定された設定時刻範囲内である場合に限り、前記
水田への灌水を行うことを特徴とする。これによれば、
水田水温と灌水水温の温度差が少ない夕刻や夜間に自動
的に灌水を行うことができ、稲の生育遅延を予防して生
育量を増大させることができると共に農家の作業負荷の
軽減が可能となる。
【0008】また、前記制御部は、前記水田への灌水を
開始した後は、水田の水位が前記第1の設定水位より上
位となるように予め決められた第2の設定水位となった
場合に前記駆動部を制御して前記ゲート部を閉塞し、水
田への灌水を停止する構成とすると、水田水温と灌水水
温の温度差が少ない時に灌水を行えると共に水田水位を
第1の設定水位と第2の設定水位との間に自動的に維持
することが可能となる。
【0009】また、本発明に係る第3の水田灌水システ
ムは、用水路から水田へ水を灌水するための流路を開閉
するためのゲート部と、該ゲート部を開閉駆動するため
の駆動部と、前記水田の水位を検知するための水位セン
サと、該水位センサが出力する水位データに基づいて、
前記水田の水位が予め決められた第1の設定水位以下と
なった場合には前記駆動部を介して前記ゲート部を開閉
制御し、前記用水路から水田への灌水を行う制御部とを
具備する水田灌水システムにおいて、前記水田の水温を
測定する第1の温度センサを設け、前記制御部は、前記
第1の温度センサが出力する水田水温データと予め決め
られた下限水温とを比較し、水田水温が下限水温以下と
なった場合に限り、前記水位センサが出力する水位デー
タが前記第1の設定水位以下となっていなくとも、前記
駆動部を制御して水田の水位が前記第1の設定水位より
上位となるように予め決められた深水設定水位となるま
で水田へ灌水を行うことを特徴とする。これによれば、
水田水温が下限水温以下に下がり冷害が発生しやすい条
件下において自動的に水田の水位を深水設定水位にする
ことができ、冷害による稲の発育不良を最小限に抑える
ことが可能となる。
【0010】また、本発明に係る第4の水田灌水システ
ムは、用水路から水田へ水を灌水するための流路を開閉
するためのゲート部と、該ゲート部を開閉駆動するため
の駆動部と、前記水田の水位を検知するための水位セン
サと、該水位センサが出力する水位データに基づいて、
前記水田の水位が予め決められた第1の設定水位以下と
なった場合には前記駆動部を介して前記ゲート部を開閉
制御し、前記用水路から水田へ、水田の水位が第1の設
定水位より上位に設定された第2の設定水位となるまで
灌水する制御部とを具備する水田灌水システムにおい
て、前記水田の水温を測定する第1の温度センサを設
け、前記制御部は、前記第1の温度センサが出力する水
田水温データと予め決められた下限水温とを比較し、水
田水温が下限水温以下となった場合に限り、前記水位セ
ンサが出力する水位データが前記第1の設定水位以下と
なっていなくとも、前記駆動部を制御して水田の水位が
前記第2の設定水位より上位となるように予め決められ
た深水設定水位となるまで水田への灌水を行うことを特
徴とする。これによれば、通常時は水田の水位を常に第
1の設定水位と第2の設定水位との間に維持し、水田水
温が下限水温以下に下がり冷害が発生しやすい条件下に
おいては水田の水位を深水設定水位にすることを自動的
にでき、農家の灌水作業付加の軽減を行えると共に冷害
による稲の発育不良を最小限に抑えることが可能とな
る。
【0011】また、本発明に係る第5の水田灌水システ
ムは、前記ゲート部は、前記流路の前記水田側端部の開
口部上縁に上部が枢着され、自重により前記開口部を閉
塞する方向へ付勢され、一方の壁面で開口部を閉塞可能
な蓋体と、該蓋体の下部に設けられ、内部に水を貯留可
能であると共に、底部には排水口が穿設されているタン
ク部と、前記蓋体に形成され、前記開口部から流出する
水を前記タンク部へ導入するための導水部と、前記蓋体
が前記開口部を閉塞する位置に回動した際に、開口部の
閉塞状態を保持するために蓋体の一部と係合可能な第1
の位置と、開口部を開放するために蓋体との係合を解除
する第2の位置との間で移動可能なラッチ部と、前記排
水口を閉塞する第3の位置と、排水口を開放する第4の
位置との間で移動可能な止水栓とを具備し、前記駆動部
は、前記ラッチ部を前記第1の位置と前記第2の位置と
の間で移動させるための第1の移動手段と、前記止水栓
を前記第3の位置と前記第4の位置との間で移動させる
ための第2の移動手段とを具備する構成であり、ゲート
部の開閉動作を水圧やタンク部へ貯留した水の重量によ
り行えるので、ゲート部の開閉動作時における消費電力
を一層少なくすることが可能となる。
【0012】また、システムの一部または全部のエネル
ギ源として太陽電池を使用する構成とすると、電気エネ
ルギの供給に際して電線の引回しが不要となり、水田へ
の設置が容易に行える。
【0013】また、無線または有線により前記制御部と
の間で信号の送受が可能な遠隔管理装置を設けると、水
田に出掛けることなく水田への灌水を手動で行ったり、
水位等の監視およびゲートの開閉等の遠隔制御が行え
る。
【0014】また、前記用水路と前記水田との間に用水
路から流入した水を貯水可能であると共に、前記流路を
介して水田へ灌水可能な灌水プールを設けると、灌水用
の水を灌水プールで一旦蓄えて暖め、より一層水田水温
と灌水水温との温度差を少なくして灌水することが可能
となり、稲の生育遅延のさらなる予防が可能となる。
【0015】また、前記用水路と前記水田との間に用水
路から流入した水を貯水可能であると共に、前記流路を
介して水田へ灌水可能な灌水プールを設け、前記第2の
温度センサは前記灌水プールの水温を測定すべく、灌水
プールに配され、前記制御部は、前記第1の温度センサ
が出力する水田水温データと前記第2の温度センサが出
力する灌水水温データとを比較し、水田水温と灌水水温
の温度差が予め決められた灌水許容温度範囲以内である
場合に限り、水田への灌水を行う構成とすると、灌水さ
れる水を蓄えた灌水プール内の水温と水田水温との温度
差が小さい時に確実に灌水が行える。
【0016】また、前記流路の前記水田側端部には、流
路から流れ出る水による水田の土掘れを防止するための
水受け部が設けられており、水田の底部が損傷するのを
防止することができる。
【0017】また、前記水田、用水路、または灌水プー
ルの水温を測定する温度センサは浮き部材に取り付けら
れ、温度センサが常時水内に配される構成とすると、水
田や用水路または灌水プールの水位が変化しても常に水
面から所定の深さの水温を測定することが可能となり、
正確な水温測定が行える。
【0018】
【作用】本発明の第1の水田灌水システムは、制御部が
水位センサからの水位データに基づいて水田水位が第1
の設定水位以下となり、かつ水田の水温を測定する第1
の温度センサからの水田水温データと、用水路の水温を
測定する第2の温度センサからの灌水水温データとを比
較して水田水温と灌水水温の温度差が予め決められた灌
水許容温度範囲以内である場合に限り駆動部を介してゲ
ート部を開閉制御して水田への灌水を行うので、水田水
温と灌水水温の温度差が稲の生育遅延を招かない灌水許
容温度範囲内の時のみに自動的に灌水することが可能と
なる。
【0019】また、第2の水田灌水システムは、制御部
が水位センサからの水位データに基づいて水田水位が第
1の設定水位以下となり、かつタイマ部が出力する時刻
データが予め設定された設定時刻範囲内である場合に限
り駆動部を介してゲート部を開閉制御して水田への灌水
を行うので、水田水温と灌水水温の温度差が少ない夕刻
や夜間に自動的に灌水を行うことができる。
【0020】また、第3の水田灌水システムは、制御部
が水位センサからの水位データに基づいて水田水位が第
1の設定水位以下となり、かつ水田の水温を測定する第
1の温度センサからの水田水温データと予め決められた
下限水温とを比較し、水田水温が下限水温以下となった
場合に限り駆動部を介してゲート部を開閉制御して水田
への灌水を、水田の水位が第1の設定水位より上位とな
るように予め決められた深水設定水位となるまで行うの
で、水田水温が下限水温以下に下がり冷害が発生しやす
い条件下において自動的に水田の水位を深水設定水位に
することができる。
【0021】また、第4の水田灌水システムは、制御部
が常時は水位センサからの水位データに基づいて水田水
位が第1の設定水位以下となった場合には駆動部を介し
てゲート部を開閉制御して水田へ、第2の設定水位とな
るまで灌水して水田水位を第1の設定水位と第2の設定
水位との間で維持する。また、水田の水温を測定する第
1の温度センサが出力する水田水温データと予め決めら
れた下限水温とを比較し、水田水温が下限水温以下とな
った場合に限り、水田水位が第1の設定水位以下となっ
ていなくとも、駆動部を制御して水田の水位が第2の設
定水位より上位となるように予め決められた深水設定水
位となるまで水田への灌水を行うので、水田水温が下限
水温以下に下がり冷害が発生しやすい条件下において水
田の水位を深水設定水位にすることを自動的にできる。
【0022】また、第5の水田灌水システムは、ゲート
部は、流路の水田側端部の開口部上縁に上部が枢着さ
れ、自重により開口部を閉塞する方向へ付勢され、一方
の壁面で開口部を閉塞可能な蓋体と、蓋体の下部に設け
られ、内部に水を貯留可能であると共に、底部には排水
口が穿設されているタンク部と、蓋体に形成され、開口
部から流出する水をタンク部へ導入するための導水部
と、蓋体が開口部を閉塞する位置に回動した際に、開口
部の閉塞状態を保持するために蓋体の一部と係合可能な
第1の位置と、開口部を開放するために蓋体との係合を
解除する第2の位置との間で移動可能なラッチ部と、排
水口を閉塞する第3の位置と、排水口を開放する第4の
位置との間で移動可能な止水栓とを具備し、駆動部は、
ラッチ部を第1の位置と第2の位置との間で移動させる
ための第1の移動手段と、止水栓を第3の位置と第4の
位置との間で移動させるための第2の移動手段とを具備
する構成であり、ゲート部の開閉動作を水圧やタンク部
へ貯留した水の重量により行えるので、ゲート部の開閉
動作時における消費電力を一層少なくすることが可能と
なる。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係る水田灌水システムの好適
な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。 (第1実施例)まず、構成について図1、図2を用いて
説明する。10は灌水プールであり、用水路12と水田
14との間に用水路12から流入した水を貯水可能であ
ると共に、貯水した水を流路16を介して水田14へ灌
水可能である。なお本実施例では、灌水プール10には
流路16から流れ出た水により水田14の底部の土砂が
掘れるのを防止するために水受け部18が形成されてい
る。またこの水受け部18は灌水された水の流速を減少
させ、水田14へ緩やかに水を供給する役割も果たす
が、灌水位置が稲が植えられた位置とある程度離れてい
る場合には設けなくとも良い。なお、以下の実施例にお
いては用水路12から水を灌水する構成としているが、
当然に河川から直接灌水を行う場合であっても良い。2
0はゲート部であり、流路16を開閉するためのもので
ある。22はゲート部を開閉駆動するための駆動部であ
る。
【0024】24は太陽電池であり、また26は太陽電
池24が発電した電気エネルギを蓄電するためのバッテ
リである。本実施例では、水田灌水システムの全部のエ
ネルギ源として太陽電池24が発生し、バッテリ26に
蓄電された電気エネルギを使用する。これにより、住宅
から離れた場所にあり、商用電源を容易に使用すること
ができない水田14にも設置が可能となる。なお、水田
14が住宅や電柱に隣接している場合にはエネルギ源を
商用電源から取り、太陽電池24やバッテリ26を用い
なくとも良いし、また両方を併用することも可能であ
る。28はケース本体であり、錆防止加工を施された、
または錆の発生しにくい材料を用いて箱状に形成され、
流路16の上部に取り付けられている。また、駆動部2
2、バッテリ26および後述する制御部はケース本体2
8内に収納されている。
【0025】さらに、ゲート部20と駆動部22に関し
て詳細に説明する。本実施例において、ゲート部20
は、板体に形成され、中途部分がケース本体28に、ゲ
ート部20の下端側が流路16の開口部を閉塞可能な閉
塞位置(図1および図3における実線で示される位置)
と流路16の開口部を開放する開放位置(図1および図
3における点線で示される位置)との間で回動自在に枢
着されている。また駆動部22は、図3に示すように電
動モータ30と電動モータ30により突出長を可変可能
なシャフト32とから構成され、シャフト32の先端は
ゲート部20の上端に回動自在に取り付けられている。
この構成により、ゲート部20は電動モータ30が作動
してシャフト32が最も突出した場合には閉塞位置とな
り、シャフト32が引き込まれた場合には全開放位置と
なる。なお、電動モータ30またはシャフト32には、
不図示の位置センサが設けられており、ゲート部20が
閉塞位置および全開放位置となる位置までシャフト32
が移動したか否かを検出して制御部52へ出力し、制御
部52は位置センサからの信号に基づいて駆動部22を
制御することでゲート部20の開閉制御が行われる。ま
た駆動部22にシャフト32の突出長を連続的に検出す
るセンサを設けることにより、ゲート部20の開度を任
意に設定する構成とし、灌水の流量を連続可変できるよ
うにしても良い。なお、ゲート部20および駆動部22
は本実施例の構成に代え、ゲート部は流路16の開口部
縁部に密着しながら上下動する構成とし、駆動部22は
このゲート部を上下に駆動可能な構成としても良い等、
ゲート部20が駆動部22により回動または上下動また
は左右動されて流路16の開口部を開閉可能な構成であ
ればどのようなものであっても良い。また、34は流路
16の灌水プール10側の開口部に設けられた網体であ
り、水田14内へのゴミの流入を防止する。
【0026】36は水位センサユニットであり、水位セ
ンサユニット36は図4に示すように第1の水位センサ
38と支柱40と円盤材42とから構成されている。さ
らに詳細には、第1の水位センサ38は、図4に示すよ
うに下端を水田14の底部に差し込むことで立設可能な
支柱40に締付けリング44を用いて取り付けられてい
る。なお、締付けリング44はツマミ46を回すことに
より内径が変化する構成であり、第1の水位センサ38
は水田14の底部からの高さを調節可能となっている。
円盤材42は支柱40の下端が過度に水田14の底部に
差し込まれるのを防止するために支柱40の下端側に取
り付けられている。また本実施例の水位センサに代え
て、水位を連続して検出可能な水位センサを使用しても
当然良い。連続式水位センサの一例としては、水中に立
設され、長さに比例して抵抗値が変化する導電性を有す
る棒体と、該棒体に外嵌された浮き部材に取り付けら
れ、棒体の表面と常時接触しながら摺動可能な接点と、
棒体と接点との間に定電圧を供給する電圧供給部と、棒
体と接点との間に流れる電流値を検出する電流検出部
と、前記電圧値と電流値とから棒体の抵抗値を演算する
と共に求めた抵抗値から棒体に対する接点の移動距離、
つまり水面と共に移動する浮き部材の移動距離を演算し
て水位を求める演算部とで構成される水位センサがあ
る。
【0027】また、48は水田14の水温を測定するた
めの第1の温度センサ48であり、第1の水位センサ3
8と同様に締付けリング44により支柱40に高さ調整
可能に取り付けられている。なお、第1の温度センサ4
8は第1の水位センサ38の下方に位置するように支柱
40の取り付けられている。50は第2の温度センサで
あり、灌水プール10の水温を測定する。なお、各温度
センサ48、50は、図4に示すように水田14や灌水
プール10や用水路12の底部に立設した支柱40に取
り付ける構成に代えて、浮き部材に取り付け、温度セン
サ48、50が水面の変化に伴って上下し常時水中にあ
る構成としても良い。このように浮き部材に取り付ける
ことにより、温度センサ48、50は常時水面から予め
設定された水深の温度を計ることができ、水温データへ
の外気温度や水位の変化による影響を少なくすることが
可能である。52は制御部であり、マイクロコンピュー
タやシーケンサを用いて構成されている。
【0028】次に、水田灌水システムの動作について説
明する。制御部52は、水田14の水位が予め決められ
た第1の設定水位以下となり、かつ第1の温度センサ4
8が出力する水田水温データと第2の温度センサ50が
出力する灌水水温データとを比較した結果、水田水温と
灌水水温の温度差が予め決められた灌水許容温度範囲以
内(一例として0℃〜5℃の範囲以内)である場合に限
り、駆動部22を制御してゲート部20を開放すること
で灌水プール10から流路16を介して水田14へ灌水
する。このため、稲の生育に悪影響を与える灌水による
水田14の水温の急激な低下を防止することができ、稲
の生育の促進が図れ、生育量の増大が可能となる。
【0029】(第2実施例)当該実施例の構成は第1実
施例と略同様であり、異なる構成についてのみ説明する
と、時刻データを出力するタイマ部56がケース本体2
8内に設けられている。なお本実施例では、タイマ部5
6はタイマICを単独で設け、制御部52との間で時刻
データを含む種々のデータの授受を行う構成としている
が、制御部52をタイマ機能が内蔵されたマイクロコン
ピュータで構成した場合にはタイマ部56がマイクロコ
ンピュータに含まれているので、特にタイマICを単独
で制御部56の外部に設ける必要はないことは当然であ
る。また、水田14や灌水プール10の水温を測定する
第1の温度センサ48や第2の温度センサ50は必ずし
も設ける必要はない。
【0030】当該実施例に係る水田灌水システムの基本
的な動作について説明すると、制御部52は水田14の
水位が予め決められた第1の設定水位以下となり、かつ
タイマ部56が出力する時刻データが予め設定された設
定時刻範囲内となった場合に限り、水田14への灌水を
開始することができる。前述した第1実施例では、灌水
時に水田14の水温が急激に変化して稲に悪影響を及ぼ
すことを防止するために、水田水温と灌水水温の温度差
が予め決められた灌水許容温度範囲内になった場合にの
み灌水を行う構成となっている。一方、本実施例では夕
刻や夜間、また早朝には、水田14の水温を上昇させる
支配的要因である日射エネルギがないために水田14の
水温が次第に低下し、用水路12または灌水プール10
の水温に近づくことに着目し、夕刻や夜間、また早朝の
所定の時間を設定時刻範囲としておけば、水田水温と灌
水水温を直接温度センサにより測定しなくとも、水温差
の小さい時に灌水が行える。
【0031】設定時刻範囲は、例えば制御部56へデー
タを入力可能な入力スイッチ(不図示)をケース本体2
8に設けたり、また後述する遠隔管理装置を設けること
により、外部から人が任意に設定・変更可能な構成とす
ることが望ましい。設定時刻範囲としては以下の理由に
より夕刻時が最も良く、ついで夜間、早朝の順である。
夕刻に灌水する場合には灌水時の水温低下は著しいが、
灌水終了後は地熱からの放熱を受けて水田水温が若干上
昇する。また日中の水温は灌水終了から日の出までの時
間が最も長いため、最も高温に経過し、稲の生育の促進
が最も良い。夜間の場合には灌水時の水温低下は夕刻の
場合と比べて小さくなるが、日中の水温上昇は夕刻と比
べて若干低くなり、特に水田14に水が供給されるゲー
ト部20付近(水口)の稲の生育遅延が多くなる。早朝
の場合には夜半から早朝までの水温の低下が大きく、ま
た水田水温が最低となる夜間に水田水位が低くなるので
稲の生育遅延が以上3つの条件の中では最も大きくな
る。
【0032】また、本実施例のようにタイマ部56を設
けた灌水システムにおいては、各温度センサや水位セン
サとバッテリ26との間にオン・オフスイッチ(リレー
でも良い)を設け、タイマ部56では予め決められた時
間間隔毎に制御部56に対して割り込み信号を出力し、
これを受けた制御部56が通常オフ状態となっているオ
ン・オフスイッチをオン状態として温度センサや水位セ
ンサに電流を供給して作動させ、水温データや水位デー
タを取り込み、取り込んだ後にオン・オフスイッチを再
度オフ状態とする構成とすることもできる。この構成を
採用すると、測定時にのみ温度センサや水位センサを作
動させるので、温度センサや水位センサが消費する電力
を少なくでき、特に太陽電池24のみから電気エネルギ
を得る場合に節電効果が大きい。
【0033】(第3実施例)当該実施例の構成の特徴
は、上述した第1実施例や第2実施例で説明した水位セ
ンサユニット36に第1の水位センサ38の他に第2の
水位センサ54を設ける点である。第2の水位センサ5
4は第1の水位センサ38と同様に締付けリング44に
より支柱40に取り付けられ、その取付位置は支柱40
の下方から順番に、第1の温度センサ48、第1の水位
センサ38、第2の水位センサ54となるように設定さ
れている。当該実施例に係る水田灌水システムの基本的
な動作について説明すると、制御部52は、第1実施例
や第2実施例で説明したような、水田水温と灌水水温と
の温度差が灌水許容温度範囲内である場合や、また時刻
データが設定時刻範囲内となった場合であって、かつ水
田14の水位が第1の設定水位未満となった場合には駆
動部22を制御してゲート部20を開放することで灌水
プール10から流路16を介して水田14へ灌水し、水
田14の水位が第1の設定水位より若干上位に設定され
ている第2の設定水位となった場合には駆動部22を制
御してゲート部20により流路16の開口部を閉塞して
灌水プール10から水田14への灌水を停止する。
【0034】本実施例の構成を採用すると、水田水位を
第1の設定水位と第2の設定水位との間で維持できると
共に、水田水温と灌水水温との差が小さい時に灌水を自
動的に行うことができる。
【0035】(第4実施例)当該実施例の構成の特徴
は、上述した第1実施例や第2実施例で説明した水位セ
ンサユニット36に第1の水位センサ38の他に深水設
定水位を検出するための水位センサ(不図示)を設けた
点である。なお、第1実施例における第2の温度センサ
50や、第2実施例におけるタイマ部56は特に設けな
くとも良いが、水田14の水温を測定する第1の温度セ
ンサ48は必要である。また制御部52には水田14の
水温が何度以下になったら冷害の危険性が高まるという
水田14水温の下限水温値を予め設定しておく。
【0036】気温が低く、水田水温も低い場合には、水
田の水位を常に深くしておくいわゆる「深水かんがい」
は水田の冷害対策として効果的であることは、一般的に
よく知られている。本実施例では、この「深水かんが
い」を自動的に行う水田灌水システムであり、その動作
を以下に説明する。制御部52は、第1の温度センサ4
8が出力する水田水温データと予め決められた下限水温
とを比較し、水田水温が下限水温以下となった場合に限
り、水位センサ38が出力する水位データが第1の設定
水位以下となっていなくとも、駆動部22を制御して水
田14の水位が第1の設定水位より上位となるように予
め決められた深水設定水位となるまで水田へ灌水を行
う。これにより、水田水温が下限水温以下に下がり冷害
が発生しやすい条件下において自動的に水田の水位を深
水設定水位にすることができ、冷害による稲の発育不良
を最小限に抑えることが可能となる。
【0037】(第5実施例)当該実施例の構成の特徴
は、上述した第4実施例で説明した水位センサユニット
36に、第1の水位センサ38と深水設定水位を検出す
るための水位センサとの間に第2の水位センサ54を設
けた点である。本実施例によれば、通常時は水田の水位
を常に第1の設定水位と第2の設定水位との間に維持
し、水田水温が下限水温以下に下がり冷害が発生しやす
い条件下においては水田の水位を深水設定水位にするこ
とを自動的にでき、農家の灌水作業付加の軽減を行える
と共に冷害による稲の発育不良を最小限に抑えることが
可能となる。
【0038】(第6実施例)当該実施例では、上記第1
実施例乃至第5実施例と比べてゲート部20と駆動部2
2の構成のみが異なっている。最初に、ゲート部20に
ついて詳細に説明する。60は蓋体であり、一例として
板状に形成されて流路16の水田14側端部の開口部上
縁に上部が枢着され、軸線Lを中心に回動自在であると
共に、自重により開口部を閉塞する方向へ付勢され、一
方の壁面で開口部を閉塞可能である。62はタンク部で
あり、蓋体60の下部に設けられ、内部に水を貯留可能
であると共に、底部には排水口64が穿設されている。
66は蓋体60に形成された導水部であり、開口部から
流出する水をタンク部62へ導入するための流路を形成
している。68はラッチ部であり、蓋体60が開口部を
閉塞する位置に回動した際に、開口部の閉塞状態を保持
するために蓋体60の一部(本実施例では一例として蓋
体60の上端縁)と係合可能な第1の位置Aと、開口部
を開放するために蓋体60との係合を解除する第2の位
置Bとの間で移動可能に形成されている。70は止水栓
であり、排水口64を閉塞する第3の位置(図5に示す
位置)と、排水口64を開放する第4の位置(図6に示
す位置)との間で移動可能である。
【0039】次に、駆動部22は、ラッチ部68を第1
の位置Aと第2の位置Bとの間で移動させるための第1
の移動手段としての第1の電磁ソレノイド72と、止水
栓70を第3の位置と第4の位置との間で移動させるた
めの第2の移動手段としての第2の電磁ソレノイド74
とから構成される。
【0040】続いて、動作について説明する。まず、第
2の電磁ソレノイド74が作動して止水栓70が排水口
64を閉塞する第3の位置にある場合には、タンク部6
2内には水が貯留され、蓋体60の自重およびタンク部
62内の水の重量により蓋体60は図5の矢印C方向へ
付勢され、流路16の開口部縁部と当接し、開口部を閉
塞状態に保持している。さらに、第1の電磁ソレノイド
72によりラッチ部68はその溝76が蓋体60の上端
縁と係合可能な第1の位置に移動されており、このラッ
チ部68によっても蓋体60は開口部を閉塞する状態
に、開口部から蓋体60の一方の壁面に加わる水圧に抗
して保持される。
【0041】次に、第1の電磁ソレノイド72および第
2の電磁ソレノイド74が作動して、ラッチ部68が第
2の位置Bに移動されると共に、止水栓70が第4の位
置に移動されると、蓋体60は開口部上縁に枢着された
上部を中心に回動可能な状態となり、またタンク部62
に貯留された水が開放された排水口64を通して下方に
排水されるため、矢印C方向への付勢力が弱まる。従っ
て、蓋体60は開口部から蓋体60の一方の壁面に加わ
る水圧により、図6に示すように矢印C方向と逆方向へ
回動し、流路16の開口部が開放されるため灌水プール
10から水が水田14へ流れ込む。この際に、蓋体60
に形成された導水部66からタンク部62内へ流路16
から水が連続的に入り込むが、排水口64が開放されて
いるため、タンク部62内に水が貯留されることはな
い。
【0042】また、再度蓋体60により流路16の開口
部を閉塞する場合には、制御部52は先ず第2の電磁ソ
レノイド74を作動させて、止水栓70を第3の位置に
移動する。これにより、排水口64が止水栓70により
閉塞されるため、導水部66からタンク部62内へ入り
込んだ水はタンク部62内へ貯留され、次第にその量は
増加する。従って、蓋体60は流路16から流れだす水
の水圧に抗して矢印C方向へ移動し、略所定時間後には
流路16の開口部を閉塞する。制御部52では、前記所
定時間後に第1の電磁ソレノイド72を作動させてラッ
チ部68を第1の位置Aへ移動させてその溝76と蓋体
60の上端縁とを係合させ、蓋体60による流路16の
開口部の閉塞が完了する。上記構成のゲート部20や駆
動部22を採用することにより、ゲート部20の開閉動
作を流路16から流れだそうとする水の水圧やタンク部
へ貯留した水の重量により行えるので、ゲート部20の
開閉動作時における消費電力を一層少なくすることが可
能となる。
【0043】(第7実施例)本実施例では、上述した第
1実施例乃至第6実施例の水田灌水システムの制御部5
2に、無線または有線方式による信号の送受信機能を持
たせ、さらに住宅内に当該信号の送受信機能を持たせた
遠隔管理装置78を設ける構成とすれば、水田14に設
置された制御部52から上述した各センサの情報を遠隔
管理装置78に送り出すことができ、住宅に居ながらに
して水田14の状況を把握することができる。また、遠
隔管理装置78から制御部52へ伝達する信号にゲート
オン・オフ信号を含め、制御部52はゲートオン信号が
入力された場合には上述した条件に係わらず駆動部22
を介してゲート部20により流路16の開口部を閉塞
し、またゲートオフ信号が入力された場合には同様にし
てゲート部20を動かし流路16の開口部を開放する構
成とすると、住宅に居ながらにしてゲート部20の遠隔
操作が可能となる。また、複数の水田14の灌水作業の
集中管理も可能となる。
【0044】(第8実施例)本実施例の水田灌水システ
ムは、上述した第1実施例と第2実施例の構成を合わせ
持つ。すなわち、第1の温度センサ48と第2の温度セ
ンサ50とタイマ部56を具備する。このシステムにお
いては、制御部52は、水田水温と灌水水温との温度差
と、時刻データの両方を考慮した条件により灌水を行う
ようにすることができる。具体的には、制御部52は水
田14の水位が予め決められた第1の設定水位以下とな
り、かつ第1の温度センサ48が出力する水田水温デー
タと第2の温度センサ50が出力する灌水水温データと
を比較した結果、水田水温と灌水水温の温度差が予め決
められた灌水許容温度範囲以内(一例として0℃〜5℃
の範囲以内)であり、かつタイマ部56が出力する時刻
データが予め設定された設定時刻範囲内となった場合に
限り、水田14への灌水を開始することができる。この
ように水田水温と灌水水温との温度差と灌水時刻とを組
み合わせることにより、最適な灌水条件下での水田への
灌水が行え、稲の生育量の一層の増大が可能となる。
【0045】また、図1に示すように外気温度を測定す
る第3の温度センサ58を設け、外気温度の変化の度合
いを灌水動作を開始する条件の一つとしても良い。この
場合には、制御部52では外気温度を一定時間間隔で測
定し、各時間間隔毎の外気温度の変化量を計測すること
により気温変化の度合いを演算により求め、変化量が急
激に増加した場合を灌水の開始条件とする。なお、この
灌水開始条件は上述した水田水温と灌水水温との温度
差、灌水時刻、水田水位等の開始条件のいずれとも組み
合わせるようにしても良いが、特に水田水位と組み合わ
せ、温度の急激な上昇時に灌水を行うようにすれば良
い。これは、急激な温度上昇は、水田14の水分の蒸発
量が増えることを意味し、水田14の干上がりを防止す
る効果がある。また、制御部52で水田水位を一定時間
間隔で測定し、各時間間隔毎の水位の変化量を計測可能
な構成とすれば、例えば水田の畦が崩壊した場合等、水
田水位が急激に減少した際にもこの水位の急激な減少を
検出でき、他の灌水の開始条件が揃わなくとも緊急で灌
水を開始することができる。また上述した第7実施例の
構成を併せて有する水田灌水システムにおいては灌水を
開始すると同時に無線または有線方式により緊急灌水を
示す信号を住宅へ送信して警報することも可能となる。
【0046】また、上述した各実施例における水田14
の設定水位の数は、多くとも第1の設定水位、第2の設
定水位、深水設定水位の3つであったが、必要に応じて
水位センサを設けて設定水位をさらに多段設定可能と
し、きめ細かな水田の水位管理を、水田水温と灌水水温
との温度差や時刻データを考慮しながら行うようにして
も当然良い。この場合には上述した連続して水位を測定
可能な水位センサを水田14に配置すると効果的であ
る。
【0047】また、上述した実施例では、灌水プール1
0を用水路12と水田14との間に設け、水田14への
灌水用の水を一旦貯水する構成としていた。これによ
り、用水路12の水温が低い場合であっても灌水用の水
の水温を高めることが可能となり、灌水可能な機会を増
やすことができる。しかし、地域や季節によっては用水
路12の水温が高い場合もあり、このような場合には灌
水プール10を設けずに直接用水路12に第2の温度セ
ンサ50を設置して、水田水温と灌水水温(用水路12
の水温)との温度差を考慮しながら灌水を行うようにし
ても良い。また用水路12に代えて河川から直接灌水す
ると共に、灌水プール10を設けない場合には河川に第
2の温度センサ50を設置すれば良い。
【0048】以上、本発明の好適な実施例について種々
述べてきたが、本発明は上述する実施例に限定されるも
のではなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変
を施し得るのはもちろんである。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る第1、第2の水田灌水シス
テムを用いると、制御部が水田水温と灌水水温の温度差
が予め決められた灌水許容温度範囲以内である場合に限
り、また水田水温と灌水水温の温度差が少ない夕刻や夜
間、早朝となるように設定された設定時刻範囲内に限
り、自動的に水田に灌水を行うことができるので、水田
水温の低下による稲の生育遅延を予防して稲の生育量の
増大が可能となる また、水田水位に第2の設定水位を設け、制御部が水田
への灌水を開始した後は、水田の水位が第1の設定水位
より上位となる第2の設定水位となった場合にゲート部
を閉塞し、水田への灌水を停止する構成とすれば、水田
水温と灌水水温の温度差が少ない時に灌水を行えると共
に水田水位を第1の設定水位と第2の設定水位との間に
自動的に維持することが可能となり、灌水作業の大幅な
負荷軽減が可能となる。また、第3の水田灌水システム
を使用すると、制御部が水田の水温を測定する第1の温
度センサからの水田水温データと予め決められた下限水
温とを比較し、水田水温が下限水温以下となった場合に
限り駆動部を介してゲート部を開閉制御して水田への灌
水を、水田の水位が第1の設定水位より上位となるよう
に予め決められた深水設定水位となるまで行うので、水
田水温が下限水温以下に下がり冷害が発生しやすい条件
下において自動的に水田の水位を深水設定水位にするこ
とができ、稲への冷害による影響を少なくすることが可
能となる。また、第4の水田灌水システムでは、さらに
常時は水田水位を第1の設定水位と第2の設定水位との
間で維持することができるので、灌水作業の大幅な負荷
軽減が可能となる。また、第5の水田灌水システムを使
用すると、ゲート部の開閉動作を水圧やタンク部へ貯留
した水の重量により行えるので、ゲート部の開閉動作時
における消費電力を一層少なくすることが可能となる。
さらに価格の高い電動モータが不要となるので製品コス
トの低減が行える。また、システムの一部または全部の
電気エネルギ源として太陽電池を使用することにより、
水田の場所に係わらす水田灌水を自動的に行える。ま
た、無線または有線により制御部との間で信号の送受が
可能な遠隔管理装置を設けることにより、住宅に居なが
らにしてゲート部の遠隔操作や、各種センサや制御部等
の監視が可能となる。また、前記用水路と前記水田との
間に用水路から流入した水を貯水可能であると共に、前
記流路を介して水田へ灌水可能な灌水プールを設ける
と、灌水用の水を灌水プールで一旦蓄えて暖め、より一
層水田水温と灌水水温との温度差を少なくして灌水する
ことが可能となり、稲の生育遅延のさらなる予防が可能
となる。また、用水路と水田との間に用水路から流入し
た水を貯水可能であると共に、流路を介して水田へ灌水
可能な灌水プールを設けると、用水路の水温が低い場合
でも灌水プール内で水の水温が高まるので灌水の機会を
増やすことができる。また、一層水温差が少ない条件で
の灌水が行える。また、流路の水田側端部に水受け部を
設けると、水流による土掘れが抑止でき、水田の底部が
損傷するのを防止することができると共に流路からの流
速を緩和できる。また、水田、用水路、または灌水プー
ルの水温を測定する温度センサを浮き部材に取り付け、
温度センサが常時水内に配される構成とすると、水田や
用水路または灌水プールの水位が変化しても常に水面か
ら所定の深さの水温を測定することが可能となり、正確
な水温測定が行えるので稲の生育が好影響を与えること
ができるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水田灌水システムの構成を示すブ
ロック図である。
【図2】図1における水田と灌水プールと用水路との配
置の一例を示す平面図である。
【図3】図1の要部側面断面図である。
【図4】図1の水位センサユニットの構成を示す正面図
である。
【図5】ゲート部および駆動部の他の実施例(第4実施
例)を示す斜視図であり、流路の開口部を蓋体により閉
塞した状態を示す図である。
【図6】図5のゲート部および駆動部の動作を説明する
ための側面図であり、流路の開口部が開放された状態を
示す図である。
【符号の説明】
10 灌水プール 12 用水路 14 水田 16 流路 20 ゲート部 22 駆動部 36 水位センサユニット 48 第1の温度センサ 50 第2の温度センサ 52 制御部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用水路から水田へ水を灌水するための流
    路を開閉するためのゲート部と、 該ゲート部を開閉駆動するための駆動部と、 前記水田の水位を検知するための水位センサと、 該水位センサが出力する水位データに基づいて、前記水
    田の水位が予め決められた第1の設定水位以下となった
    場合には前記駆動部を介して前記ゲート部を開閉制御
    し、前記用水路から水田への灌水を行う制御部とを具備
    する水田灌水システムにおいて、 前記水田の水温を測定する第1の温度センサと、 前記用水路の水温を測定する第2の温度センサとを設
    け、 前記制御部は、前記第1の温度センサが出力する水田水
    温データと前記第2の温度センサが出力する灌水水温デ
    ータとを比較し、水田水温と灌水水温の温度差が予め決
    められた灌水許容温度範囲以内である場合に限り、水田
    への灌水を行うことを特徴とする水田灌水システム。
  2. 【請求項2】 用水路から水田へ水を灌水するための流
    路を開閉するためのゲート部と、 該ゲート部を開閉駆動するための駆動部と、 前記水田の水位を検知するための水位センサと、 該水位センサが出力する水位データに基づいて、前記水
    田の水位が予め決められた第1の設定水位以下となった
    場合には前記駆動部を介して前記ゲート部を開閉制御
    し、前記用水路から水田への灌水を行う制御部とを具備
    する水田灌水システムにおいて、 時刻データを出力するタイマ部を設け、 前記制御部は、前記時刻データが予め設定された設定時
    刻範囲内である場合に限り、前記水田への灌水を行うこ
    とを特徴とする水田灌水システム。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、前記水田への灌水を開始
    した後は、水田の水位が前記第1の設定水位より上位と
    なるように予め決められた第2の設定水位となった場合
    に前記駆動部を制御して前記ゲート部を閉塞し、水田へ
    の灌水を停止することを特徴とする請求項1または2記
    載の水田灌水システム。
  4. 【請求項4】 用水路から水田へ水を灌水するための流
    路を開閉するためのゲート部と、 該ゲート部を開閉駆動するための駆動部と、 前記水田の水位を検知するための水位センサと、 該水位センサが出力する水位データに基づいて、前記水
    田の水位が予め決められた第1の設定水位以下となった
    場合には前記駆動部を介して前記ゲート部を開閉制御
    し、前記用水路から水田への灌水を行う制御部とを具備
    する水田灌水システムにおいて、 前記水田の水温を測定する第1の温度センサを設け、 前記制御部は、前記第1の温度センサが出力する水田水
    温データと予め決められた下限水温とを比較し、水田水
    温が下限水温以下となった場合に限り、前記水位センサ
    が出力する水位データが前記第1の設定水位以下となっ
    ていなくとも、前記駆動部を制御して水田の水位が前記
    第1の設定水位より上位となるように予め決められた深
    水設定水位となるまで水田へ灌水を行うことを特徴とす
    る水田灌水システム。
  5. 【請求項5】 用水路から水田へ水を灌水するための流
    路を開閉するためのゲート部と、 該ゲート部を開閉駆動するための駆動部と、 前記水田の水位を検知するための水位センサと、 該水位センサが出力する水位データに基づいて、前記水
    田の水位が予め決められた第1の設定水位以下となった
    場合には前記駆動部を介して前記ゲート部を開閉制御
    し、前記用水路から水田へ、水田の水位が第1の設定水
    位より上位に設定された第2の設定水位となるまで灌水
    する制御部とを具備する水田灌水システムにおいて、 前記水田の水温を測定する第1の温度センサを設け、 前記制御部は、前記第1の温度センサが出力する水田水
    温データと予め決められた下限水温とを比較し、水田水
    温が下限水温以下となった場合に限り、前記水位センサ
    が出力する水位データが前記第1の設定水位以下となっ
    ていなくとも、前記駆動部を制御して水田の水位が前記
    第2の設定水位より上位となるように予め決められた深
    水設定水位となるまで水田への灌水を行うことを特徴と
    する水田灌水システム。
  6. 【請求項6】 前記ゲート部は、 前記流路の前記水田側端部の開口部上縁に上部が枢着さ
    れ、自重により前記開口部を閉塞する方向へ付勢され、
    一方の壁面で開口部を閉塞可能な蓋体と、 該蓋体の下部に設けられ、内部に水を貯留可能であると
    共に、底部には排水口が穿設されているタンク部と、 前記蓋体に形成され、前記開口部から流出する水を前記
    タンク部へ導入するための導水部と、 前記蓋体が前記開口部を閉塞する位置に回動した際に、
    開口部の閉塞状態を保持するために蓋体の一部と係合可
    能な第1の位置と、開口部を開放するために蓋体との係
    合を解除する第2の位置との間で移動可能なラッチ部
    と、 前記排水口を閉塞する第3の位置と、排水口を開放する
    第4の位置との間で移動可能な止水栓とを具備し、 前記駆動部は、 前記ラッチ部を前記第1の位置と前記第2の位置との間
    で移動させるための第1の移動手段と、 前記止水栓を前記第3の位置と前記第4の位置との間で
    移動させるための第2の移動手段とを具備することを特
    徴とする請求項1、2、3、4または5記載の水田灌水
    システム。
  7. 【請求項7】 システムの一部または全部のエネルギ源
    として太陽電池を使用することを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5または6記載の水田灌水システム。
  8. 【請求項8】 無線または有線により前記制御部との間
    で信号の送受が可能な遠隔管理装置を具備することを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の
    水田灌水システム。
  9. 【請求項9】 前記用水路と前記水田との間に用水路か
    ら流入した水を貯水可能であると共に、前記流路を介し
    て水田へ灌水可能な灌水プールを設けたことを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の水
    田灌水システム。
  10. 【請求項10】 前記用水路と前記水田との間に用水路
    から流入した水を貯水可能であると共に、前記流路を介
    して水田へ灌水可能な灌水プールを設け、 前記第2の温度センサは前記灌水プールの水温を測定す
    べく、灌水プールに配され、 前記制御部は、前記第1の温度センサが出力する水田水
    温データと前記第2の温度センサが出力する灌水水温デ
    ータとを比較し、水田水温と灌水水温の温度差が予め決
    められた灌水許容温度範囲以内である場合に限り、水田
    への灌水を行うことを特徴とする請求項1または3記載
    の水田灌水システム。
  11. 【請求項11】 前記流路の前記水田側端部には、流路
    から流れ出る水による水田の土掘れを防止するための水
    受け部が設けられていることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の水田
    灌水システム。
  12. 【請求項12】 前記水田、用水路、または灌水プール
    の水温を測定する温度センサは浮き部材に取り付けら
    れ、温度センサが常時水内に配される構成であることを
    特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10または11記載の水田灌水システム。
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