JP2017158503A - 自動給水栓 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、手動式の給水栓のハンドルを取り外し、ハンドルが取り付けられていた部分にアダプターを介し、太陽電池と発電された電気エネルギーを蓄える蓄電池(バッテリー)、モーター、駆動力伝達機構、制御装置から構成される給水栓自動開閉装置が開示されている。図10は特許文献1に開示された給水栓自動開閉装置を示す図であって、(a)は正面部分の破断断面図であり、(b)はその側部断面図である。特許文献1に開示された給水栓自動開閉装置については、手動でモーターを制御して給水栓の開閉量を調整し、モーターの制御データを記憶させれば、以後の使用時は記憶された制御データに基づいて自動的に給水が行われる。
また、給水栓の駆動軸(図10(a),(b)に示す出力軸515a、第1の軸517及び第2の軸518)に錆びが発生した場合や、ゴミや泥のような異物が噛み込んだ場合には、閉止に必要な弁軸の回転に伴うトルクがさらに増大するため、安定した止水性能が発現できないという問題があった。
給水栓自動開閉装置は、人手不足を解消するため耕作地に多数点在している給水栓の全てに設置されることから低コストであることが求められるが、安定した止水性能を得るために自動開閉装置に搭載するモーターを大きくすると、そのモーターを駆動するための電気量を確保しなければならず、蓄電池や太陽電池の大型化や高スペック化が必要となり、自動開閉装置のコストが高くなるという問題があった。
また、本発明の自動給水栓では、前記弁体が可動可能なスイング弁であることが好ましい。
上記構成においても、水圧及び弁体の浮力、又は弁体の可動力での止水が可能になり、止水のための駆動に必要な電力消費量がより抑えられる。
図1(a),(b)に示すように、自動給水栓100は、給水栓102と、給水栓102の開閉動作を駆動する給水栓駆動機構104と、給水栓駆動機構104を駆動させるための電気エネルギーを発電する太陽電池106と、電気エネルギーを蓄えるバッテリー108と、を備えている。
給水栓102に設けられたカバー119は、弁箱下部114の上部を覆う有頂無底の部材である。但し、カバー119の形状は水の供給方向等を勘案して適宜変更してもよく、カバー119を省略してもよい。
なお、図1(a),(b),(c)の構成に限定されず、例えば、後述する図2から図7に示す給水栓構造においても、給水栓102の開栓時に水圧がかかる位置に、上述の機能を有する水圧計が設けられていても良い。
なお、弁体110は、シール材112に対して上流側から押圧可能に形成されていれば、必ずしも球状に形成されていなくてもよい。例えば、弁体110は、実開昭57−68967号公報に開示されている浮子(弁体)2(図3参照)のように下側に向けて先細りした脚部を備えていてもよく、円柱形状やラグビーボール形状等に形成されていてもよく、その他の公知の構成を備えていてもよい。
補修弁の構造としては、例えばボールバルブ、バタフライバルブ等の一般的な弁構造が挙げられ、特に制限されないが、通水時に弁体が盤箱に格納されて弁体自体にごみが付着しないような構造(ボールバルブ)であることが好ましい。
モーターは、角柱部120の軸線方向を中心として角柱部120及びスピンドル118を順方向又は逆方向に回転させる。即ち、給水栓駆動機構104からは、角柱部120に回転力が直接伝達されている。
具体的には、モーターは箱体124の内部に設けられ、角柱部120に接続され、その角柱部120を介してトルクをスピンドル118に伝達する。
制御部には、給水栓102を任意のタイミングで通水及び止水するために、例えばスピンドル118を引き上げるタイミングを設定するダイヤル、引き上げたスピンドル118を保持する時間(即ち、給水時間)を設定するダイヤル、通水中であるか否かを知らせるランプ、自動給水栓100の異常の有無を知らせるランプ、その他の各種設定を行うためのスイッチ等が設けられている。角柱部120の回転駆動は、制御部のダイヤル等の各種設定によってコントロールされている。
太陽電池106の構成及び素材には、例えばシリコン型太陽電池や色素増感型太陽電池等の公知の構成及び素材が用いられている。
スピンドル118の引き下げにより、弁体110は浮力に抗し、押し下げられる。これにより、弁体110はシール材112から離間し、給水管114の中空部と弁体110との閉塞状態は解除される。水は、図1(b)に示す矢印の方向に流入し、弁体110とシール材112との間の隙間を通過し、給水栓102の上端の開口部から噴出し、カバー119の内面に沿って又は該内面に衝突しながら地面に向けて放出される。
なお、図2に示す浮子式バルブのハンドル205や図3に示す浮子バルブのハンドル254は、スピンドル118と角柱部120(図示略)との係合時に取り外される。
また、給水栓102には、図4に示すように実開昭62−162478号公報に開示されている空気弁が用いられていてもよい。この空気弁は、ボール弁体(弁体)290を保持し、エアーを上方に出すための通気部を確保するための案内筒293と、ストッパリング(シール材)294を備えている。必要に応じて図4に示す空気弁のキャップ類を取り外し、バルブ本体291の下流側に給水栓駆動機構104(図示略)を設置することができる。
また、本実施形態の自動給水栓100では、弁体110が可動可能なスイング弁であることも好適である。このような構成によれば、弁体110自体に可動力が付与されており、水圧に加えて、弁体110の可動力によっても止水が可能になる。従って、給水栓102の開閉に必要なトルクをより低減することができる。
また、給水栓102が接続される給水管路は閉水路(所謂、パイプライン)とする。給水管路は閉水路に限定されず、開水路でもよいが、閉水路とすることで水温が安定し、漏水・蒸発を防止することができる。
太陽電池106の設計条件については、ソーター供給は100mA電流回路を用いて100mA以上とした。太陽電池106からの電気エネルギーはバッテリー端子電圧で6.9V検出し、この電圧以上で消費(即ち、トランジスタの熱消費)するものとした。給水栓102の開閉動作間の待機時における回路電流は4mAとし、モーター駆動時における回路電流は最大720mAとした。モーターは1日に2回、54秒間でフル回転させた。モーターのトルクは前述の条件をふまえて2N・mとし、ギア比は1/700とした。
同様に、太陽電池106の取り付け角度及び受光面の方位角を以下の表1に示すように設定しても、取り付け角度30°及び方位角0°(真南)の発電量を100%とすると、太陽電池106による発電量は表1に示すように得られ、太陽電池106の動作に対して充分な余裕をもつことがわかる。
102…給水栓
104…給水栓駆動機構
106…太陽電池
108…バッテリー
110…弁体
112…シール材
118…スピンドル(弁軸)
120…角柱部(弁軸)
Claims (3)
- シール材と該シール材に対して上流側から押圧可能に設けられた弁体とを有する給水栓と、
前記給水栓の下流側の端面に接続され、前記給水栓の弁体の開閉動作を駆動する給水栓駆動機構と、
前記給水栓駆動機構を駆動させるための電気エネルギーを発電する太陽電池と、
前記電気エネルギーを蓄えるバッテリーと、
を備え、
前記給水栓駆動機構には、回転駆動により前記弁体に対して近接離間する方向に進退移動する弁軸が設けられ、
止水時には水圧により前記弁体が前記シール材に上流側から押圧され、
通水時には前記弁軸を上流側へ移動させることにより該弁軸の上流側先端が前記弁体に対して下流側から押圧して前記弁体が前記シール材から離間する自動給水栓。 - 前記弁体が水よりも比重が軽い材料、中空構造、発泡体の何れかによって水に浮くフロート弁である請求項1に記載の自動給水栓。
- 前記弁体が可動可能なスイング弁である請求項1に記載の自動給水栓。
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