JPH0870312A - 多重伝送方法及び多重端末装置 - Google Patents

多重伝送方法及び多重端末装置

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JPH0870312A
JPH0870312A JP20236594A JP20236594A JPH0870312A JP H0870312 A JPH0870312 A JP H0870312A JP 20236594 A JP20236594 A JP 20236594A JP 20236594 A JP20236594 A JP 20236594A JP H0870312 A JPH0870312 A JP H0870312A
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JP
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data frame
terminal device
multiplex
data
cycle time
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JP20236594A
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English (en)
Inventor
Yutaka Matsuda
裕 松田
Mitsunori Katou
光規 加藤
Toshitaka Hara
敏孝 原
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各多重端末装置が待機状態の時には、上記各
多重端末装置へのアクセス周期を長くすることによっ
て、システム全体の消費電流を低減する。 【構成】 複数の多重端末装置1〜5をリング形式で伝
送路6に接続し、多重端末装置のうちの多重端末装置
(主端末)1は、各多重端末装置毎に割り当てられて設
けられたデータ領域を含むデータフレームを所定送信周
期時間で送信し、多重端末装置(従端末)2〜5は、デ
ータフレームを受信し、自装置に割り当てられたデータ
領域に所定データを挿入して、次段の多重端末装置に送
信して、データフレームを順次巡回させるリング型の多
重伝送システムにおいて、データフレーム中の書き込み
領域に書き込まれた状態情報が、待機状態を示すと判断
され、各端末で受信されるデータフレームが所定時間存
在しない時には、各端末が待機状態へ自動的に移行する
とともに、主端末は、データフレームの送信周期時間を
所定周期時間より長い周期時間に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リング形式で構成され
る多重伝送システムの多重伝送方法及び多重端末装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の多重伝送方法には、例え
ばIEEE802.5で規定されるトークンリング方式
がある。この方式は、トークンという特殊フレームをリ
ング状に形成された伝送路上を巡回させることで、この
トークンを取り込んだ多重端末がアクセス権を獲得でき
るという分散型の制御方法であった。
【0003】また、集中制御型の多重伝送方法として
は、例えばある特定の多重端末(主端末)が他の多重端
末(従端末)がデータを挿入できるスロットを含むフレ
ームを伝送路上に送信し、従端末のデータを収集しなが
ら、順次各多重端末を巡回させている方法があった。こ
れら伝送方法は、いずれも各多重端末間を伝送路で接続
させ、データが各多重端末を順次中継しながら、伝送さ
れていくリング型の多重伝送システムである。
【0004】上記多重伝送システムでは、システム内の
全ての多重端末がデータ中継機能を動作させていること
が、データ通信を行うための条件である。このため、多
重伝送システムでは、上記動作のための消費電流が高く
なるので、低消費電流化を図る必要性がある。そこで、
例えば特開平3−102414号公報に、各多重端末が
動作する必要のない状態を検出し、独立に低消費電流モ
ードである待機状態へ移行し、自装置に入力される信号
の中で必要な信号の変化で動作状態に移行したり、伝送
路から送信されてくる多重信号により動作状態へ移行す
るバス型の多重伝送システムが提案されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、リング型の
多重伝送システムでは、各端末がデータの中継部として
動作することが必要であるため、上記バス型のように各
多重端末がそれぞれ独立して、待機/起動の判断をしな
がら状態遷移を行う技術を適用することができないとい
う問題点があった。上述のように、動作が必要でない場
合に、待機状態として消費電流の低減を図ることは、例
えば自動車のようにバッテリーを用いて動作させるもの
では、特に必要な機能である。すなわち、自動車におい
ては、車両停止時の消費電流が大きいと、バッテリーが
上がる原因となるため、車両としての機能の遂行のため
には、特に停止時に消費電流が小さいことが重要な機能
となっていた。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、各多重端末装置が待機状態の時には、上記各多重端
末装置へのアクセス周期を長くすることによって、シス
テム全体の消費電流を低減できる多重伝送方法及び多重
端末装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、複数の多重端末装置をリング形式で伝
送路に接続し、該多重端末装置のうちの第1の多重端末
装置(主端末)は、該各多重端末装置毎に割り当てられ
て設けられたデータ領域を含むデータフレームを所定送
信周期時間で送信し、第2の多重端末装置(従端末)
は、該データフレームを受信し、自装置に割り当てられ
たデータ領域に所定データを挿入して、次段の多重端末
装置に送信して、前記データフレームを順次巡回させる
多重伝送方法において、前記データフレーム内に前記各
多重端末装置の起動の有無を示す状態情報の書き込み領
域を設けて、前記主端末が送信する送信工程と、自装置
の起動の有無を、前記従端末が検出する検出工程と、前
記受信したデータフレームの書き込み領域に、前記検出
工程での検出結果に基づく状態情報を、前記従端末が挿
入して送信する送信工程と、前記データフレームがリン
グを少なくとも1回巡回後に、前記データ領域に挿入し
たデータを排除する排除工程と、前記多重端末装置のう
ちの他の多重端末装置が前記データ領域に挿入したデー
タのうち、必要なデータを選択してコピーするコピー工
程と、前記データフレームの通信処理が完了した場合
に、前記従端末が前記所定周期時間より長い時間経過後
に待機状態に移行する移行工程と、前記受信したデータ
フレームの書き込み領域に格納されている状態情報に応
じて、前記主端末が前記送信周期時間を変更する変更工
程とからなる多重伝送方法が提供される。
【0008】請求項5及び6において、変更工程では、
少なくとも1巡して受信された前記データフレームの書
き込み領域に、前記各多重端末装置の起動を示す状態情
報がいずれも格納されていない場合には、主端末は、デ
ータフレームの送信周期時間を、前記所定周期時間より
長い周期時間し、また、データフレームの送信周期時間
が前記所定周期時間より長い周期時間の場合に、受信さ
れたデータフレームの書き込み領域に、いずれかの多重
端末装置の起動を示す状態情報が格納されている時に
は、主端末は、前記送信周期時間を、所定周期時間にす
る。
【0009】請求項7において、変更工程では、少なく
とも1巡して受信されたデータフレームの書き込み領域
に、各多重端末装置の起動を示す状態情報がいずれも格
納されていない場合には、主端末は、データフレームの
送信周期時間を、従端末が待機状態に移行する時間より
長い周期時間にする。請求項8において、変更工程で
は、少なくとも1巡して受信されたデータフレームの書
き込み領域内に格納されている状態情報のうち、従端末
の起動を示す状態情報の数に応じて、主端末が送信周期
時間を変更する。
【0010】請求項9において、変更工程では、受信し
たデータフレームの書き込み領域に格納されている状態
情報に応じて、前記第1の多重端末装置が前記送信周期
時間を変更するとともに、データフレームに付加するプ
リアンブルの長さを変更する。請求項11では、リング
形式で伝送路に接続されて、他の多重端末装置にデータ
フレームを順次巡回させて通信させるとともに、自装置
の状態を待機状態及び起動状態に移行可能な多重伝送シ
ステムの多重端末装置において、自装置が前記待機状態
か起動状態か検出する検出手段と、多重伝送システム全
体として待機状態に移行可能か判定する判定手段と、前
記判定手段の判定が待機状態に移行可能を示す時には、
前記データフレームの受信から所定時間経過後に、自装
置を待機状態に移行させ、また該待機状態の時に、前記
データフレームの到着を検出すると、自装置を起動状態
に移行させる移行手段と、自装置の状態を前記データフ
レームに挿入して送信する送信手段と、前記データフレ
ームに挿入された各多重端末装置の状態に応じて、該デ
ータフレームの送信周期時間及び該データフレームに付
加するプリアンブルの長さを変更する変更手段とを備え
る。
【0011】
【作用】リング型の多重伝送システムにおいて、データ
フレーム中の書き込み領域に書き込まれた状態情報が、
待機状態を示すと判断され、各端末で受信されるデータ
フレームが所定時間存在しない時には、各端末が待機状
態へ自動的に移行して、消費電流を低減できる。
【0012】請求項5及び6では、書き込み領域に状態
情報が格納されていない場合には、送信周期時間を長い
周期時間し、また、送信周期時間が長い場合に、書き込
み領域に起動を示す状態情報が格納されている時には、
送信周期時間を所定周期時間にすることによって、必要
なデータ伝送機能を維持しながら、消費電流を低減でき
る。
【0013】請求項7では、書き込み領域に書き込まれ
た状態情報が、待機状態を示すと判断された場合には、
送信周期時間を、従端末が待機状態に移行する時間より
長い周期時間にして、各端末による待機状態への移行を
正確に行えるようにする。請求項8では、1巡したデー
タフレームの書き込み領域内に書き込まれている従端末
の状態情報が、待機状態の時は、フレームの送信周期時
間を長くすることによって、必要なデータ伝送機能を維
持しながら、消費電流を低減できる。
【0014】請求項9では、状態情報に応じて、送信周
期時間の変更とともに、フレームに付加するプリアンブ
ルの長さを変更するので、待機状態から起動状態に各端
末が移行する時に、各端末の立ち上がり時間を確実に得
ることができる。請求項11の多重端末装置では、自装
置の状態を検出するとともにシステム全体としての状態
判定を行って、自装置を待機状態に移行させ、かつ、デ
ータフレームの送信周期時間及びプリアンブルの長さを
変更して、システム全体の消費電流を低減する。
【0015】
【実施例】本発明に係る多重伝送方法及び多重端末装置
の実施例を図1乃至図7の図面に基づいて説明する。図
1は、多重伝送方法を用いた多重伝送システムの構成例
を示す構成図である。図において、各多重端末装置1〜
5は、リング形式で光媒体からなる伝送路6に接続され
て、リング型の多重伝送システムを構成している。上記
多重端末装置のうち、多重端末装置1は、主端末とし
て、図2に示すフォーマット構成のフレームを、上記伝
送路6上に伝送しており、従端末である他の多重端末装
置2〜5は、受信したデータフレームに自装置内の所定
データを挿入して、上記データフレームを次段の多重端
末装置に転送することによって順次巡回させている。な
お、本実施例では、伝送媒体として高速伝送に適した光
媒体を用い、光伝送に親和性のあるリング型の多重伝送
方式を用いて通信を行っているが、本発明はこれに限ら
ず、伝送媒体に電気媒体を用いて多重伝送することも可
能である。
【0016】上記フレームは、図2に示すように、同期
確立のための領域であるプリアンブルと、フレームの始
まりを示すSOF(Start Of Frame)と、ループバック
指令等の特殊フレームとデータフレームの種別やフレー
ム長等を示す制御情報と、発生するタイムスロットに対
して、各多重端末装置がデータを挿入するためのデータ
領域と、本発明の特徴である起動/待機の情報を書き込
む書き込み領域と、これ以前のデータのエラーチェック
のためのエラーチェックコードと、フレームの終了を示
すEOF(End Of Frame)とから構成されている。な
お、上記フレームの構成要素として、エラーチェックコ
ードの後に、必要に応じて受信確認信号領域を設ける場
合もあるが、本実施例では、後述するようにアボート信
号による否定応答方式を用いるので、上記受信確認信号
領域は必要ない。
【0017】データ領域は、システムに存在する多重端
末装置1〜5に対応して、5つに分割されており、各多
重端末装置1〜5は、対応するタイムスロットに対し
て、上記データ領域にデータDATA1〜DATA5を
挿入している。なお、各データDATA1〜DATA5
は、それぞれデータの内容を示すコードであるデータ識
別子と、上記データ識別子で示されるデータを格納する
領域とからなっている。また、上記データ識別子は、オ
ール“0”のコードを禁止しておけば、データが挿入さ
れたかどうか容易に判定が可能となる。
【0018】書き込み領域は、例えば図2に示すよう
に、各多重端末装置1〜5に1ビットづつ割り当てられ
て分割されたビット領域で、各多重端末装置1〜5は、
起動状態であれば“1”を、また待機状態であれば
“0”を、上記割り当てられたビット領域にセットして
いる。なお、上記書き込み領域は、最初のフレーム送信
時には、全て“0”になっており、起動後に上記フレー
ムが各多重端末装置を経由する毎に、上記各多重端末装
置の状態に応じて、割り当てビット領域に“0”又は
“1”が書き込まれる。また、上記書き込み領域は、将
来追加される多重端末装置の数を考慮に入れて、多めの
ビット領域で構成されており、割り当てられていない領
域は、空き領域として“0”が書き込まれる。
【0019】上記各多重端末装置1〜5は、例えば図3
に示すような構成になっている。図3において、多重端
末装置は、伝送路6からのフレーム構成の光多重信号を
電気信号に変換する光/電気変換回路(以下、「O/E
回路」という。)11と、上記変換された電気信号に基
づいて、伝送路6上の信号の存在を検出するウェイクア
ップ回路(以下、「WU回路」という。)12と、上記
電気信号に変換された多重信号を受信して、データ処理
を行い、次段の多重端末装置に中継する通信制御を行う
通信制御部13と、上記通信制御部13からの電気信号
を光多重信号に変換して、伝送路6上に転送する電気/
光変換回路(以下、「E/O回路」という。)14と、
上記通信制御部13を制御するとともに、接続される各
負荷の各種制御機能を実行する信号処理部(以下、「C
PU」という。)15と、上記各負荷(例えばセンサ
等)からの信号を上記CPU15に入力させる入力回路
16と、上記制御機能の対象となる各負荷(例えばアク
チュエーター等)に上記CPU15からの制御信号を出
力する出力回路17とから構成されている。
【0020】WU回路12は、伝送路6とO/E回路1
1を介して接続されており、自装置が待機状態の場合
に、伝送路6上のデータフレームの存在を検出すると、
通信制御部13及びCPU15へのクロック供給制御を
行って、上記通信制御部13及びCPU15を待機状態
から起動状態に移行させる。通信制御部13は、O/E
回路11及び伝送路6を介して接続された前段の多重端
末装置からのデータフレームの受信後、上記データフレ
ームにCPU15から入力するデータを挿入している。
そして、所定時間遅延した後に、E/O回路14及び伝
送路6を介して接続された次段の多重端末装置へ上記デ
ータフレームを中継している。また、上記通信制御部1
3は、CPU15の制御により、自己を待機状態とする
機能と、CPU15の制御により、上記データフレーム
の自装置に割り当てられた所定データ領域にデータを挿
入するとともに、リングを一巡後に自装置が挿入した上
記データを除去する機能と、CPU15の制御により、
上記データフレームの自装置に割り当てられた所定書き
込み領域に、自装置が待機か起動かの状態情報を書き込
む機能と、CPU15の制御により、上記データフレー
ムを所定周期時間T1又はT2で送信する機能とを有して
いる。
【0021】CPU15は、挿入制御機能と、検出機能
と、書き込み制御機能と、判定機能と、記憶機能と、状
態移行機能と、変更機能と、コピー機能と、エラーチェ
ックコード算出機能及び伝送エラー認識機能等を有して
いる。挿入制御機能とは、上記通信制御部13がデータ
フレームのデータ領域へ自装置の送信すべきデータを挿
入する際に、発生するタイムスロットに対して自装置に
割り当てられた上記データ領域の所定位置に上記データ
を挿入させるように制御する機能である。
【0022】検出機能とは、自装置の状態を、待機状態
とすべきか起動状態とすべきかを検出する機能であり、
ここでは、待機状態への移行条件、例えば入力回路を介
して各負荷から入力する信号が所定期間変化がないかど
うか検出している。書き込み制御機能とは、上記検出機
能の検出結果に基づいて、通信制御部13による書き込
み領域への状態情報の書き込みを制御する機能であり、
上記検出結果に基づいて、待機状態への移行条件が満足
されると、巡回してくるデータフレーム中の起動/待機
を示す書き込み領域の自装置に割り当てられた領域のビ
ットを“0”にセットさせ、また移行条件が満足されな
い場合には、上記ビットを“1”にセットさせる。
【0023】判定機能とは、受信したデータフレームの
書き込み領域に書き込まれている状態情報から、本シス
テム全体として待機状態へ移行可能か判定する機能であ
る。すなわち、システム内の全ての多重端末装置が待機
状態へ移行可能となると、巡回してくるデータフレーム
の書き込み領域は、上記書き込み制御機能によって、全
て“0”となる。そこで、上記判定機能によって、上記
データフレームの書き込み領域のビットが、全て“0”
となっている場合には、システム全体として待機状態へ
移行可能か判定する。
【0024】記憶機能とは、上記データフレームのデー
タ領域に他の多重端末装置が挿入したデータのうち、自
装置に必要なデータを選択的に内部メモリ(図示せず)
に記憶させる機能である。なお、上記記憶機能では、自
装置に必要なデータかどうかを、各データの前に付され
ているデータ識別子をチェックすることで判定し、必要
なデータがあれば取り込む。また、上記データ識別子が
全て“0”のものは、必要ないものと判定されて、その
データは取り込まれない。
【0025】状態移行機能とは、上記データフレームの
通信処理が完了した時に、上記周期時間T1より長い時
間T3で通信制御部13を待機状態に移行させる機能で
ある。すなわち、上記状態移行機能では、上記判定機能
の判定が待機状態に移行可能の場合には、データフレー
ムの受信から所定時間(上記周期時間T1より長い時間
T3)経過後に、通信制御部13及び必要に応じてCP
U15へのクロック供給を遮断することによって、自装
置を待機状態に移行させる。
【0026】なお、データフレームの受信から時間T3
後に待機状態に移行させる理由は、通常の送信周期時間
T1よりも長い時間T3待っても、フレームが巡回されて
こないことを確認するためである。また、待機状態の移
行方法としては、例えば、各構成部に対して電源供給自
体を遮断することによって、自装置を待機状態に移行さ
せて、消費電流の低減を図る方法も考えられる。
【0027】変更機能とは、上記データフレームの書き
込み領域に挿入された各多重端末装置の状態情報の状況
に応じて、上記データフレームの送信周期時間を所定周
期時間T1又は上記時間T3より長い周期時間T2に変更
するとともに、上記データフレームに付加するプリアン
ブルの長さを時間T5又は上記時間T5より長い時間T6
に変更する機能である。すなわち、周期時間変更機能で
は、上記判定機能の判定が待機状態に移行可能の場合に
は、フレームの送信周期を上記時間T3より長い周期時
間T2に変更するとともに、プリアンブルの長さを、各
多重端末装置の立ち上がり時間を確実に得るだけの時間
T6を持った長さに変更する。なお、この場合には、上
記時間T2の経過をカウント後、上記通信制御部13及
びCPU15等を起動させ、各多重端末装置を確実に起
動させるだけの時間T6を持った長さのプリアンブルを
付加したデータフレームの巡回を開始させる。
【0028】また、上記変更機能は、データフレームの
送信周期時間が時間T2の場合に、受信されたデータフ
レームの書き込み領域に、いずれかの多重端末装置の起
動を示す状態情報が書き込まれている場合には、フレー
ムの送信周期時間を、所定周期時間T1に、プリアンブ
ルを時間T5を持った長さに変更して、データフレーム
を巡回させる。なお、上記変更機能は、主端末の機能で
ある。
【0029】コピー機能とは、各端末のうちの他の端末
がフレームのデータ領域に挿入したデータのうち、必要
なデータを選択して、CPUの内部メモリに記憶する機
能である。なお、上記内部メモリに既に格納されている
データは、新たなデータに書き換えられる。エラーチェ
ックコード算出機能とは、データフレームを転送する際
に、自装置がデータ領域に挿入するデータと、他の多重
端末装置が上記データ領域に挿入したデータとに基づい
て、エラーチェックコードを算出して、その算出値をエ
ラーチェックコード領域に挿入する機能である。また、
エラーチェックコード算出機能では、受信したデータフ
レームのデータに基づいて、エラーチェックコードを算
出し、異常がない時には、上記受信したデータは有効と
される。
【0030】伝送エラー認識機能とは、受信したデータ
フレームに伝送エラーが検出された場合、例えばデータ
の符号規則を違反した場合に、アボート信号を次段の多
重端末装置に転送する機能である。上記アボート信号を
受信した各多重端末装置は、無条件に上記アボート信号
を次段に転送させ、データ伝送エラーが発生したことを
確認する。なお、上記アボート信号は、リングを一巡す
ると、それを発生させた多重端末装置が除去し、主端末
は、上記アボート信号の転送終了から所定時間後に、前
回と同じデータフレームを再度準備して送信することが
できる。
【0031】図4は、図1に示した自動車に用いた車両
用多重伝送システムの構成図である。図において、各多
重端末装置は、エンジンコンピュータ多重端末(以下、
「ENG」という。)21と、アンチロックブレーキコ
ンピュータ多重端末(以下、「ABS」という。)22
と、トラクション制御コンピュータ多重端末(以下、
「TRC」という。)23と、4輪操舵コンピュータ多
重端末(以下、「4WS」という。)24と、サスペン
ション制御コンピュータ多重端末(以下、「SUS」と
いう。)25とからなり、これら端末間を光媒体の多重
伝送路26,27を介して直列に接続し、車両の制御信
号を多重伝送している。上記リング型の多重伝送システ
ムでは、1重のリングでは、1カ所の故障でシステムダ
ウンに陥る恐れがあるため、伝送路を2重化して用いる
のが一般的である。
【0032】上記端末間では、スロットル開度、車速信
号等のセンサ情報、ABS作動状況、TRC作動状況等
の制御情報の送受信を行い、自動車の走行制御の高度化
を図っている。なお、本実施例では、ENG21を主端
末とし、ABS22、TRC23、4WS24及びSU
S25を従端末とし、説明の都合上、2重化伝送路の一
方の場合について説明する。
【0033】まず、データ転送において、主端末のEN
G21は、図5に示すようなフォーマットのデータフレ
ームを伝送路26を介して接続されている次段の従端末
のABS22に転送する。上記データフレームは、図2
と同様に、プリアンブル、SOFで始まり、次に制御情
報、各端末に割り当てられたデータ領域、起動/待機を
示す状態情報の書き込み領域、エラーチェックコードと
続き、最後にEOFが続く構成になっている。
【0034】データ領域は、上記端末のENG21、A
BS22、TRC23、4WS24及びSUS25にそ
れぞれ割り当てられたデータ識別子と、データ領域に細
分化されている。ENG21がデータフレームを転送す
る場合には、図6に示すように、上記データ領域の先頭
にはENG21のデータA1が挿入されて転送される。
なお、この時点では、まだその他の端末のデータは、デ
ータ領域に挿入されていないので、例えば全て“0”の
データを入れて転送する。上記データ領域上記フレーム
が各端末を経由する毎に、上記各端末12〜15が必要
に応じて、データB1,C1,D1,E1を挿入することと
なる。
【0035】書き込み領域は、各端末に割り当てられた
ビット領域に、起動状態であれば“1”を、待機状態へ
移行可能であれば“0”をセットするようにする。上記
書き込み領域には、上記フレームが各端末を経由する毎
に、上記各端末の状態に応じて、“0”又は“1”が書
き込まれることになる。ENG21は、最初のデータフ
レーム送信時に、自装置が挿入したデータと、他の端末
用データ領域のデータ(この場合は、全て“0”)とか
らエラーチェックコードを演算し、エラーチェックコー
ド領域に演算値を挿入して、上記フレームを送信する。
【0036】ABS22は、前段のENG21からの上
記フレームを受信して、データ領域に挿入されているE
NG21のデータA1が自装置に必要なものであるか否
か、データ識別子をチェックして判断し、必要なデータ
であれば取り込む。また、TRC23、4WS24及び
SUS25も、データ領域に対して同様の動作を行う
が、データ識別子が“0”のものは、必要ないと判定し
て、そのデータの取り込みを行わない。
【0037】前段の端末からのフレーム受信の動作は、
上述のように行われ、受信データに基づいてエラーチェ
ックコードを演算し、異常がない場合には取り込んだデ
ータA1は有効とされる。そして、リングを一巡する
と、ENG21は、データ領域に、全てのデータA1,
B1,C1,D1,E1が挿入されたデータフレームを、前
回の最初のフレーム送信終了から所定時間T1後に送信
する。
【0038】一方、ABS22は、前段からの受信をし
ながら、次段の端末TRC23に対して上記フレームを
送信する必要がある。そこで、ABS22は、自装置の
データ領域に対しては、既に挿入されているデータ識別
子及びデータ(この場合には、全て“0”のデータ)を
取り除き、自装置の送信すべきデータB1を挿入して、
次段の端末TRC23に転送する。この転送の際に、自
装置が挿入するデータB1と、他の端末用データ領域の
データ(この場合は、ENG21のデータA1)とから
エラーチェックコードを演算し、エラーチェックコード
領域に演算値を挿入して、上記フレームを送信する。こ
の演算のため、上記送信には若干の時間遅れが生じる。
また、例えば制御情報の値によっては、再生中継しない
場合のあるので、この場合は、制御情報の読み取り後
に、次段端末への再生中継が開始されることもある。
【0039】このデータの転送中に、例えば端末TRC
23の受信側でデータの伝送エラーが検出される場合が
ある。この場合には、TRC23は、符号規則を違反し
たアボート信号を次段の端末に転送する。このアボート
信号を受信した端末は、上記アボート信号を無条件で、
次段の端末に転送して、データ伝送エラーが発生したこ
とを認識する。
【0040】上記アボート信号は、リングを一巡してそ
れを発生した端末TRC23が除去する。全端末11〜
15は、前回のフレーム伝送が正常に終了しなかったこ
とを認識し、主端末ENG21は、前回の送信すべきデ
ータA1を再度準備する。また、ENG21は、アボー
ト信号の転送終了後から所定時間T後に(図6参照)、
最初の手順と同様にデータ領域にデータA1を挿入した
データフレームを送信する。このように、主端末ENG
21は、アボート信号の受信後から所定時間T後に、エ
ラー発生前に送信したフレームを再度送信することによ
り、エラー発生の回復を図る。
【0041】なお、上記所定時間Tは、リング上の全端
末がエラーを認識し、リング上からフレームが完全に除
去されるための時間として全接続端末数から一義的に決
定するか、又は例えばアボート信号中に送信端末名を挿
入しておき、その値に基づいて決定する方法が考えられ
る。上記車両用多重伝送システムでは、通信動作を行い
ながら、端末ENG21のCPUは、例えばイグニショ
ンキーがオフ状態で、かつ、自装置の入力信号に所定期
間変化がない場合、待機状態へ移行の条件が整ったと判
断し、巡回しているフレーム中の起動/待機を示す書き
込み領域の自装置に割り当てられたビットを“0”にセ
ットする。上記動作は、他の端末ABS22、TRC2
3、4WS24及びSUS25においても、同様の判定
が行われ、全ての端末が待機状態に移行可能となると、
巡回しているフレームの上記書き込み領域は、全て
“0”になる。
【0042】上記フレームのデータ領域上の情報は、各
端末でフレームが受信されるたびに、各端末のコピー機
能によって、CPUの内部メモリ内を書き換えて記憶さ
れるとともに、通信制御部の排除機能によって、例えば
1巡後に、上記データ領域にデータを挿入した各端末
が、上記データ領域のデータを排除する。主端末ENG
21は、上記フレームを巡回させながら、他の従端末の
全てで待機状態への移行条件が成立し、かつ、上記巡回
するフレームのデータ領域にデータが全て挿入されてい
ない場合、図7に示すように、変更機能によって、上記
フレームの送信周期時間を、時間T3より長い周期時間
T2に変更して、上記フレームを送信する。
【0043】この場合、例えば送信周期時間T2を、通
常の送信周期時間T1の100倍に設定すると、主端末
ENG21で、上記条件成立後から次にフレームを巡回
するするまで、CPUは、100×T1時間カウントを
行う。また、各従端末では、他の全ての端末が待機状態
に移行可能であり、かつ、図7に示すように、上記周期
時間T1より長いT3時間待ってもフレームが巡回されて
こないため、状態移行機能により、通信制御部へのクロ
ック供給を遮断し、待機状態に移行する。一方、各従端
末は、待機状態にあっても、他の端末からの多重伝送信
号を検出し、クロック供給を行うWU回路を備えてい
る。
【0044】なお、各端末は、全端末が待機状態に移行
可能でないにもかかわらず、フレーム受信が別途定まる
所定時間内にされないときには、ネットワークのどこか
で障害が発生したと判定して、障害復帰動作をとる。こ
のように、各端末で、他の端末の待機状態への移行条件
の成立を監視して、T3時間フレーム受信がない時、待
機状態に移行することにより、障害時の復旧動作との識
別が可能となる。
【0045】このため、各従端末は、主端末がフレーム
の巡回開始を待っている間に、T3時間経過すると、順
次待機状態に移行し、その消費電力の低減を行う。ま
た、主端末においても、T2時間のカウント回路だけを
動かして、他の構成部分のクロック供給を遮断して、低
消費電流モードに移行することにより、システム全体で
さらに消費電流を低減することが可能となる。
【0046】この後、主端末では、T2時間をカウント
すると、上記カウント回路が主端末の通信制御部、CP
U等を起動して、フレームの巡回を開始する。この時の
フレームには、各従端末のWU回路が確実に動作するだ
けの時間をもった長さのプリアンブルを付加して、上記
従端末を起動させるに十分な時間の後に、通常のフレー
ムの内容(データ)が送信されるようにする。
【0047】この起動動作において、フレームは、順次
次段の従端末を起動させながら、一巡して主端末に戻っ
てくる。この一巡の間に、起動が必要な端末がない場合
には、主端末は、再び次のフレーム送信までのT2時間
を待つ状態の低消費電流モードに移行する。また、この
間、従端末は、待機状態に移行する。この待機状態の時
に、いずれかの従端末で起動状態への移行が必要になっ
た場合、上記従端末は、次のサイクルで主端末から送信
されてくるフレームの所定データ領域に、データを挿入
するとともに、このフレームの所定書き込み領域に、起
動状態への移行が必要になった旨の書き込みを行う。
【0048】このフレームの受信により、上記従端末の
後段の各従端末及び主端末は、起動状態への移行が必要
になった端末が存在することを検出し、内部メモリ中の
起動端末に相当する記憶領域にその旨を記憶する。主端
末は、起動状態へ移行すべき端末の存在に基づき、次の
フレーム送信は、T2時間待って行うのではなく、変更
機能によって、通常の周期時間であるT1時間に変更し
て行う。
【0049】なお、起動状態への移行が必要になった端
末の前段にある各従端末では、他の端末が起動状態へ移
行が必要になったことがわからないが、待機状態へ移行
する前に、主端末からのフレームを受信することにな
り、このフレーム内に起動状態へ移行すべき端末が存在
することが認識できるため、待機状態に移行しないよう
になる。
【0050】本発明に係る多重伝送システムを自動車の
走行制御用のデータ伝送に用いた場合、一般に待機状態
にあるのは、車両の停止状態であり、このような状況で
は極めて早い応答が要求されることはなく、フレームの
巡回周期を、例えば運転者が伝達の遅れを感じない範囲
で、できる限り大きな時間とする。すなわち、上記車両
用多重伝送システムでは、図7に示すように、各従端末
ABS22、TRC23、4WS24及びSUS25
は、既に待機状態へ移行可能となっており、主端末EN
G21だけが待機状態への移行条件が整っていないとす
ると、各端末に記憶されている状態情報は、(ENG2
1,ABS22,TRC23,4WS24,SUS2
5)=(1,0,0,0,0)となっている。
【0051】この状態で、主端末ENG21で待機移行
条件が成立すると、ENG21は、都議のフレーム送信
サイクルで上記フレーム内の自装置に割り当てられた書
き換え領域内の所定ビットを“0”に書き換えて、フレ
ームを巡回させる。上記ENG21では、図の1サイク
ル目ではそれまでの自装置の状態情報に関する内部メモ
リは、上述のごとく、(1)であるため、待機状態に移
行しないが、次のサイクルでは、前サイクルでフレーム
の書き換え領域内のENG21に対応するビットが、
“0”に書き換えられ、さらに巡回するフレームの書き
換え領域も全て“0”になっている。このため、上記E
NG21は、次のフレーム送信までの時間を長くし、他
の従端末は、T3時間だけ待って、起動状態から待機状
態へ移行している。
【0052】この後、上記ENG21は、T2時間の経
過後に、プリアンブルを長くしたフレームを巡回させ
て、次段の端末を起動状態にさせながら通信を行う。ま
た、上述の通信動作において、途中で端末のダウンが生
じた場合は、待機状態への移行ができなくなるため、こ
れを防止するために、上記書き込み領域を二重に設け
て、一方の書き込み領域を各巡回毎に主端末が、また他
方の書き込み領域を送信権獲得端末がリセットするよう
に設定しても良い。
【0053】従って、本実施例では、リング型多重伝送
システムにおいて、各端末で受信するフレームが所定時
間ない場合、待機状態に移行できる構成としたので、消
費電流を低減できる。また、本実施例では、フレーム中
に各端末の起動/待機を示す状態情報を書き込む書き込
み領域を設けて、上記領域の状態情報から全ての端末が
待機状態にあると判断される場合には、端末を待機状態
から起動状態に移行させるための時間をプリアンブルの
長さで調整するので、各端末を起動させる際に、上記各
端末を正確に立ち上げることができる。さらに、本実施
例では、各端末が待機状態の場合には、フレームの送信
周期を長くするので、消費電流を低減することが可能と
なる。また、これらの動作は、各端末に設けた起動/待
機の種別を示す情報の記憶領域に基づいて行うため、障
害復帰動作との両立が可能となる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、複数
の多重端末装置をリング形式で伝送路に接続し、該多重
端末装置のうちの第1の多重端末装置(主端末)は、該
各多重端末装置毎に割り当てられて設けられたデータ領
域を含むデータフレームを所定送信周期時間で送信し、
第2の多重端末装置(従端末)は、該データフレームを
受信し、自装置に割り当てられたデータ領域に所定デー
タを挿入して、次段の多重端末装置に送信して、前記デ
ータフレームを順次巡回させる多重伝送方法において、
前記データフレーム内に前記各多重端末装置の起動の有
無を示す状態情報の書き込み領域を設けて、前記主端末
が送信する送信工程と、自装置の起動の有無を、前記従
端末が検出する検出工程と、前記受信したデータフレー
ムの書き込み領域に、前記検出工程での検出結果に基づ
く状態情報を、前記従端末が挿入して送信する送信工程
と、前記データフレームがリングを少なくとも1回巡回
後に、前記データ領域に挿入したデータを排除する排除
工程と、前記多重端末装置のうちの他の多重端末装置が
前記データ領域に挿入したデータのうち、必要なデータ
を選択してコピーするコピー工程と、前記データフレー
ムの通信処理が完了した場合に、前記従端末が前記所定
周期時間より長い時間経過後に待機状態に移行する移行
工程と、前記受信したデータフレームの書き込み領域に
格納されている状態情報に応じて、前記主端末が前記送
信周期時間を変更する変更工程とからなるので、各多重
端末装置が待機状態の時には、上記各多重端末装置への
アクセス周期を長くすることによって、システム全体の
消費電流を低減できる。
【0055】請求項5及び6では、少なくとも1巡して
受信された前記データフレームの書き込み領域に、前記
各多重端末装置の起動を示す状態情報がいずれも格納さ
れていない場合には、主端末は、データフレームの送信
周期時間を、前記所定周期時間より長い周期時間し、ま
た、データフレームの送信周期時間が前記所定周期時間
より長い周期時間の場合に、受信されたデータフレーム
の書き込み領域に、いずれかの多重端末装置の起動を示
す状態情報が格納されている時には、主端末は、前記送
信周期時間を、所定周期時間にするので、必要なデータ
伝送機能を維持しながら、消費電流を低減できる。
【0056】請求項7では、少なくとも1巡して受信さ
れたデータフレームの書き込み領域に、各多重端末装置
の起動を示す状態情報がいずれも格納されていない場合
には、主端末は、データフレームの送信周期時間を、従
端末が待機状態に移行する時間より長い周期時間にする
ので、各端末による待機状態への移行を正確に行うこと
ができる。
【0057】請求項8では、少なくとも1巡して受信さ
れたデータフレームの書き込み領域内に格納されている
状態情報のうち、従端末の起動を示す状態情報の数に応
じて、主端末が送信周期時間を変更するので、必要なデ
ータ伝送機能を維持しながら、消費電流を低減できる。
請求項9では、受信したデータフレームの書き込み領域
に格納されている状態情報に応じて、前記第1の多重端
末装置が前記送信周期時間を変更するとともに、データ
フレームに付加するプリアンブルの長さを変更するの
で、待機状態から起動状態に各端末が移行する時に、各
端末の立ち上がり時間を確実に得ることができる。
【0058】請求項11では、リング形式で伝送路に接
続されて、他の多重端末装置にデータフレームを順次巡
回させて通信させるとともに、自装置の状態を待機状態
及び起動状態に移行可能な多重伝送システムの多重端末
装置において、自装置が前記待機状態か起動状態か検出
する検出手段と、多重伝送システム全体として待機状態
に移行可能か判定する判定手段と、前記判定手段の判定
が待機状態に移行可能を示す時には、前記データフレー
ムの受信から所定時間経過後に、自装置を待機状態に移
行させ、また該待機状態の時に、前記データフレームの
到着を検出すると、自装置を起動状態に移行させる移行
手段と、自装置の状態を前記データフレームに挿入して
送信する送信手段と、前記データフレームに挿入された
各多重端末装置の状態に応じて、該データフレームの送
信周期時間及び該データフレームに付加するプリアンブ
ルの長さを変更する変更手段とを備えるので、システム
全体の消費電流を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多重伝送方法を用いた多重伝送シ
ステムの構成例を示す構成図である。
【図2】図1に示したシステムに用いるフレームのフォ
ーマット構成を示す図である。
【図3】図1に示した多重端末装置の構成を示す図であ
る。
【図4】図1に示した多重伝送システムを自動車に用い
た場合の車両用多重伝送システムの構成図である。
【図5】図5のシステムに用いるデータフレームのフォ
ーマット構成を示す図である。
【図6】図4に示したシステムの通信動作とエラー検出
動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】同じくシステムの待機状態への移行動作を説明
するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
1〜5 多重端末装置 6,26,27 伝送路 12 ウェイクアップ回路(WU回路) 13 通信制御部 15 信号処理部(CPU) 21 ENG 22 ABS 23 TRC 24 4WS 25 SUS

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の多重端末装置をリング形式で伝送
    路に接続し、該多重端末装置のうちの第1の多重端末装
    置は、該各多重端末装置毎に割り当てられて設けられた
    データ領域を含むデータフレームを所定送信周期時間で
    送信し、第2の多重端末装置は、該データフレームを受
    信し、自装置に割り当てられたデータ領域に所定データ
    を挿入して、次段の多重端末装置に送信して、前記デー
    タフレームを順次巡回させる多重伝送方法において、 前記データフレーム内に前記各多重端末装置の起動の有
    無を示す状態情報の書き込み領域を設けて、前記第1の
    多重端末装置が送信する送信工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に、自装置
    の起動の有無を示す状態情報を、前記第2の多重端末装
    置が挿入して送信する送信工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に格納され
    ている状態情報に応じて、前記第1の多重端末装置が前
    記送信周期時間を変更する変更工程とからなることを特
    徴とする多重伝送方法。
  2. 【請求項2】 複数の多重端末装置をリング形式で伝送
    路に接続し、該多重端末装置のうちの第1の多重端末装
    置は、該各多重端末装置毎に割り当てられて設けられた
    データ領域を含むデータフレームを所定送信周期時間で
    送信し、第2の多重端末装置は、該データフレームを受
    信し、自装置に割り当てられたデータ領域に所定データ
    を挿入して、次段の多重端末装置に送信して、前記デー
    タフレームを順次巡回させる多重伝送方法において、 前記データフレーム内に前記各多重端末装置の起動の有
    無を示す状態情報の書き込み領域を設けて、前記第1の
    多重端末装置が送信する送信工程と、 自装置の起動の有無を、前記第2の多重端末装置が検出
    する検出工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に、前記検
    出工程での検出結果に基づく状態情報を、前記第2の多
    重端末装置が挿入して送信する送信工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に格納され
    ている状態情報に応じて、前記第1の多重端末装置が前
    記送信周期時間を変更する変更工程とからなることを特
    徴とする多重伝送方法。
  3. 【請求項3】 複数の多重端末装置をリング形式で伝送
    路に接続し、該多重端末装置のうちの第1の多重端末装
    置は、該各多重端末装置毎に割り当てられて設けられた
    データ領域を含むデータフレームを所定送信周期時間で
    送信し、第2の多重端末装置は、該データフレームを受
    信し、自装置に割り当てられたデータ領域に所定データ
    を挿入して、次段の多重端末装置に送信して、前記デー
    タフレームを順次巡回させる多重伝送方法において、 前記データフレーム内に前記各多重端末装置の起動の有
    無を示す状態情報の書き込み領域を設けて、前記第1の
    多重端末装置が送信する送信工程と、 自装置の起動の有無を、前記第2の多重端末装置が検出
    する検出工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に、前記検
    出工程での検出結果に基づく状態情報を、前記第2の多
    重端末装置が挿入して送信する送信工程と、 前記データフレームの通信処理が完了した場合に、前記
    第2の多重端末装置が前記所定周期時間より長い時間経
    過後に待機状態に移行する移行工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に格納され
    ている状態情報に応じて、前記第1の多重端末装置が前
    記送信周期時間を変更する変更工程とからなることを特
    徴とする多重伝送方法。
  4. 【請求項4】 複数の多重端末装置をリング形式で伝送
    路に接続し、該多重端末装置のうちの第1の多重端末装
    置は、該各多重端末装置毎に割り当てられて設けられた
    データ領域を含むデータフレームを所定送信周期時間で
    送信し、第2の多重端末装置は、該データフレームを受
    信し、自装置に割り当てられたデータ領域に所定データ
    を挿入して、次段の多重端末装置に送信して、前記デー
    タフレームを順次巡回させる多重伝送方法において、 前記データフレーム内に前記各多重端末装置の起動の有
    無を示す状態情報の書き込み領域を設けて、前記第1の
    多重端末装置が送信する送信工程と、 自装置の起動の有無を、前記第2の多重端末装置が検出
    する検出工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に、前記検
    出工程での検出結果に基づく状態情報を、前記第2の多
    重端末装置が挿入して送信する送信工程と、 前記データフレームがリングを少なくとも1回巡回後
    に、前記データ領域に挿入したデータを排除する排除工
    程と、 前記多重端末装置のうちの他の多重端末装置が前記デー
    タ領域に挿入したデータのうち、必要なデータを選択し
    てコピーするコピー工程と、 前記データフレームの通信処理が完了した場合に、前記
    第2の多重端末装置が前記所定周期時間より長い時間経
    過後に待機状態に移行する移行工程と、 前記受信したデータフレームの書き込み領域に格納され
    ている状態情報に応じて、前記第1の多重端末装置が前
    記送信周期時間を変更する変更工程とからなることを特
    徴とする多重伝送方法。
  5. 【請求項5】 前記変更工程では、少なくとも1巡して
    受信された前記データフレームの書き込み領域に、前記
    各多重端末装置の起動を示す状態情報がいずれも格納さ
    れていない場合には、前記第1の多重端末装置は、該デ
    ータフレームの送信周期時間を、前記所定周期時間より
    長い周期時間にすることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の多重伝送方法。
  6. 【請求項6】 前記変更工程では、前記データフレーム
    の送信周期時間が前記所定周期時間より長い周期時間の
    場合に、受信された該データフレームの書き込み領域
    に、いずれかの多重端末装置の起動を示す状態情報が格
    納されている時には、前記第1の多重端末装置は、前記
    送信周期時間を、該所定周期時間にすることを特徴とす
    る請求項5記載の多重伝送方法。
  7. 【請求項7】 前記変更工程では、少なくとも1巡して
    受信された前記データフレームの書き込み領域に、前記
    各多重端末装置の起動を示す状態情報がいずれも格納さ
    れていない場合には、前記第1の多重端末装置は、該デ
    ータフレームの送信周期時間を、前記第2の多重端末装
    置が待機状態に移行する時間より長い周期時間にするこ
    とを特徴とする請求項3又は4記載の多重伝送方法。
  8. 【請求項8】 前記変更工程では、少なくとも1巡して
    受信された前記データフレームの書き込み領域内に格納
    されている状態情報のうち、前記第2の多重端末装置の
    起動を示す状態情報の数に応じて、前記第1の多重端末
    装置が前記送信周期時間を変更することを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の多重伝送方法。
  9. 【請求項9】 前記変更工程では、前記受信したデータ
    フレームの書き込み領域に格納されている状態情報に応
    じて、前記第1の多重端末装置が前記送信周期時間を変
    更するとともに、該データフレームに付加するプリアン
    ブルの長さを変更することを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の多重伝送方法。
  10. 【請求項10】 リング形式で伝送路に接続されて、他
    の多重端末装置にデータフレームを順次巡回させて通信
    させるとともに、自装置の状態を待機状態及び起動状態
    に移行可能な多重伝送システムの多重端末装置におい
    て、 自装置が前記待機状態か起動状態か検出する検出手段
    と、 前記多重伝送システム全体として待機状態に移行可能か
    判定する判定手段と、 前記判定手段の判定が待機状態に移行可能を示す時に
    は、前記データフレームの受信から所定時間経過後に、
    自装置を待機状態に移行させ、また該待機状態の時に、
    前記データフレームの到着を検出すると、自装置を起動
    状態に移行させる移行手段と、 自装置の状態を前記データフレームに挿入して送信する
    送信手段と、 前記データフレームに挿入された各多重端末装置の状態
    に応じて、該データフレームの送信周期時間を変更する
    変更手段とを備えたことを特徴とする多重端末装置。
  11. 【請求項11】 リング形式で伝送路に接続されて、他
    の多重端末装置にデータフレームを順次巡回させて通信
    させるとともに、自装置の状態を待機状態及び起動状態
    に移行可能な多重伝送システムの多重端末装置におい
    て、 自装置が前記待機状態か起動状態か検出する検出手段
    と、 前記多重伝送システム全体として待機状態に移行可能か
    判定する判定手段と、 前記判定手段の判定が待機状態に移行可能を示す時に
    は、前記データフレームの受信から所定時間経過後に、
    自装置を待機状態に移行させ、また該待機状態の時に、
    前記データフレームの到着を検出すると、自装置を起動
    状態に移行させる移行手段と、 自装置の状態を前記データフレームに挿入して送信する
    送信手段と、 前記データフレームに挿入された各多重端末装置の状態
    に応じて、該データフレームの送信周期時間及び該デー
    タフレームに付加するプリアンブルの長さを変更する変
    更手段とを備えたことを特徴とする多重端末装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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