JPH0869897A - プラズマアッシング装置 - Google Patents

プラズマアッシング装置

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JPH0869897A
JPH0869897A JP6228770A JP22877094A JPH0869897A JP H0869897 A JPH0869897 A JP H0869897A JP 6228770 A JP6228770 A JP 6228770A JP 22877094 A JP22877094 A JP 22877094A JP H0869897 A JPH0869897 A JP H0869897A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ発生のために誘導結合型方式を採用
することによりプラズマ密度を高めることができるプラ
ズマアッシング装置を提供する。 【構成】 処理容器42の載置台44に載置された被処
理体Wの表面に形成されているレジスト膜106をプラ
ズマによりアッシングするプラズマアッシング装置36
A,36Bにおいて、前記プラズマの発生エネルギを供
給するために前記載置台に対向する位置に高周波電源8
4に接続されたアンテナ部材82を設ける。そして、ア
ンテナ部材から放射される電磁波の誘導作用により処理
容器内にアッシング用の高密度なプラズマを発生させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマアッシング装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体デバイスの製造工程にあ
っては、半導体ウエハに成膜を形成したり、これを微細
加工技術により所定のパターンにエッチングしたりする
ことが繰り返し行われるが、微細加工のエッチング処理
を施す場合には硬化処理されたレジスト膜をマスクとし
てパターン形状にウエハ表面を削り込んでエッチング
し、その後、不要なレジスト膜を除去するためにこれに
対してアッシング処理を施すようになっている。
【0003】ここで、図7に基づいて従来のプラズマア
ッシング装置について説明する。図示するようにこのア
ッシング装置2はベルジャー形の処理容器4を有してお
り、この上段外側には上下一対の電極6A、6Bが設け
られる。上側電極6Aにはマッチング回路8を介して例
えば13.56MHzで発振する高周波電源10が接続
されている。
【0004】処理容器4の内部には、例えば真空チャッ
ク等により半導体ウエハWを吸着保持する載置台12が
配置されており、この載置台12には温度制御部14に
よって制御されるヒータ16及び冷却部18によって冷
媒流量が制御される冷却水配管20が内蔵される。ま
た、この載置台12は昇降手段22により昇降可能にな
されている。そして、上記処理容器4の上部には、マス
フローコントローラ24及び処理ガス供給源26を有す
るガス供給系28が接続される。
【0005】レジスト膜をマスクとしてエッチングされ
たウエハを上記装置を用いてアッシングする場合にはエ
ッチング処理後のウエハを載置台12に設置してこれを
ヒータ16により300℃程度に加熱する。そして、こ
の処理容器4内に酸素を供給しつつ減圧雰囲気に維持す
ると共に上部電極6Aに高周波電圧を印加することによ
りこれら電極6A、6B間にプラズマが発生して酸素ガ
スの一部は活性化されてオゾンとなり、オゾン含有気体
は容器内をウエハ表面に向けて流下する。
【0006】流下したオゾンはウエハ周囲の雰囲気に加
熱されて分解され、酸素原子ラジカルが多量に発生す
る。そして、このラジカルがウエハ表面のレジスト膜と
反応してこれを気化し、レジストのアッシングが行われ
ることになる。また、上記した装置例の外に、処理容器
内に、平板状の上部電極と下部電極を平行に対向させて
配置し、これらの間にプラズマを発生させるようにした
いわゆる平行平板形のアッシング装置も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなベルジャー式のアッシング装置や平行平板形のアッ
シング装置にあっては、あまり密度の濃いプラズマを立
てることができず、従って発生するラジカルの量もそれ
程多いものではない。従って、アッシングレートが余り
高くなく所定の厚みのレジスト膜をアッシングするには
比較的多くの時間を要してしまい、アッシング効率を十
分に高くし得ないという問題点があった。
【0008】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明
の目的は、プラズマ発生のために誘導結合型方式を採用
することによりプラズマ密度を高めたプラズマアッシン
グ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、処理容器の載置台に載置された被処理
体の表面に形成されているレジスト膜をプラズマにより
アッシングするプラズマアッシング装置において、前記
プラズマの発生エネルギを供給するために前記載置台に
対向する位置に高周波電源に接続されたアンテナ部材を
設けるようにしたものである。
【0010】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、例えば
処理容器の天井部に渦巻状に設けたアンテナ部材に高周
波電圧を印加することにより電波が発生し、この電波に
よりプラズマ放電が励起されて処理ガスが活性化され、
多数の原子ラジカルが発生する。この時のプラズマの密
度は、先に示した従来のプラズマ発生方式の場合と比較
して高くなり、従って、プラズマ放電励起によって生ず
る活性種の量もかなり多くなり、アッシングレートを高
めることが可能となる。
【0011】アンテナ部材に印加する高周波電圧を、例
えば所定の長さのインターバルを挟んでオンオフ制御し
たり或いは強弱をつけることにより変調して供給エネル
ギを抑制することにより、過度のイオンの発生を抑制す
ると同時にその分活性種の量を増加させることができ
る。
【0012】また、アンテナ部材と載置台との間にグリ
ッドを配置することによりこのグリッドで被処理体表面
にダメージを与える恐れのあるイオンをトラップするこ
とが可能となる。特に、このグリッドに一定の或いはア
ンテナ部材に印加する高周波電圧の変調と同期したバイ
アス電圧を印加することにより、このグリッドを通過し
て被処理体表面に向かうイオンも引き戻すことが可能と
なり、一層ダメージの発生を抑制することが可能とな
る。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係るプラズマアッシング装
置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本
発明のプラズマアッシング装置の一例を示す断面図、図
2は図1に示すアッシング装置を備えたクラスタ装置を
示す概略構成図、図3はアンテナ部材を示す平面図、図
4はエッチング工程からアッシング工程までの操作を説
明するための被処理体の断面図、図5はアンテナ部材に
印加する高周波電圧の変調の態様を示す図、図6はアン
テナ部材の印加電圧とグリッドの印加電圧との関係を示
す図である。
【0014】まず、本発明装置を備えたクラスタ装置を
図2に基づいて説明すると、このクラスタ装置30は、
真空引き可能になされた略方形状の共通搬送室32を有
し、この共通搬送室32の一側面には、被処理体として
の例えば半導体ウエハにエッチング処理を施すための周
知の例えば平行平板形のプラズマエッチング装置34が
開閉可能になされたゲートバルブG1を介して接続され
ている。また、共通搬送室32の他の2つの各側面に
は、エッチング処理後の半導体ウエハに、例えばライト
エッチングを含むアッシング処理を施すための第1及び
第2の本発明に係るプラズマアッシング装置36A、3
6BがそれぞれゲートバルブG2及びG3を介して接続
されている。
【0015】また、共通搬送室32の残りの側面には、
第1及び第2のカセット室38A、38Bがそれぞれゲ
ートバルブG4、G5を介して接続されると共に、各カ
セット室38A、38Bの外側には、このクラスタ装置
30に対してウエハを搬入・搬出する際に開閉されるゲ
ートバルブG6、G7がそれぞれ設けられる。各カセッ
ト室38A、38Bは、それぞれ真空引き可能になさ
れ、例えば第1のカセット室38Aは未処理の半導体ウ
エハWを収容するカセットCが収納され、第2のカセッ
ト室38Bは処理済みの半導体ウエハWを収容するカセ
ットCが収納される。
【0016】上記共通搬送室32内の中心には、伸縮及
び旋回可能になされた多関節アーム機構40が設置され
ており、このアーム40Aの先端にウエハWを保持し得
るようになっている。従って、未処理のウエハをアーム
機構40により第1のカセツト室38Aから取り出し
て、プラズマエッチング装置34及びいずれか一方のア
ッシング装置36A或いは36Bの順にロードして対応
する処理を順次行い得るようになっている。
【0017】尚、エッチング装置1つに対して2つのア
ッシング装置を設けた理由はエッチングに要する時間よ
りもアッシングに要する時間の方が長いので、全体の処
理効率を上げるためにアッシング装置の方を多く設けた
のである。
【0018】次に、上記アッシング装置について図1を
参照しつつ説明する。2つのアッシング装置36A、3
6Bは全く同様に構成されているので、ここでは例えば
第1のアッシング装置36Aを例にとって説明する。図
1に示すようにこのプラズマアッシング装置36Aは、
天井部が開放された有底方形状に成形された例えばアル
ミニウム製の処理容器42を有している。この処理容器
42内には半導体ウエハWを載置する下部電極としての
例えばアルミニウム製の載置台44が載置台支持台46
上に設けられている。この載置台44の上面である載置
面には、例えば高圧直流源48に開閉スイッチ50を介
して接続された静電チャック52が設けられており、ク
ーロン力によりウエハを吸着保持するようになってい
る。
【0019】また、上記載置台44内には、加熱手段例
えばセラミックヒータ54が埋め込まれており、このヒ
ータには加熱電源56が開閉スイッチ58を介して接続
されている。そして、上記載置台44及び処理容器42
は共に接地されて零電位となっている。上記処理容器4
2の底部には、図示しない真空ポンプが介設された排気
系60が接続され、この一側壁には、前記共通搬送室3
2との間を連通・閉塞自在とする前記ゲートバルブG2
が設けられる。
【0020】また、処理容器42の側壁には、処理ガス
を導入するためのガス導入ノズル62が貫通させて設け
られており、このノズル62にガス通路64が接続され
ている。本実施例においては、通常のレジスト膜のアッ
シング処理のみならず、これと同時にウエハ表面の、前
工程によりダメージを受けたダメージ層もエッチングす
るいわゆるライトエッチングも施すことから処理ガスと
しては酸素のみならずCF4 或いはCFH3 等のエッチ
ング用ガスを僅かに混入するようになっている。そのた
めに、上記ガス通路64は、マスフローコントローラ6
6A、開閉弁68Aを途中に介設して酸素源70に接続
された酸素供給源72と、マスフローコントローラ66
B、開閉弁68Bを途中に介設してアッシングガス源7
4に接続されたアッシングガス供給系76に連結されて
いる。アッシングガスとしては例えばライトエッチング
用にCF4 ガス等が用いられる。
【0021】一方、上記処理容器42の天井部の開放口
には、電磁波を透過し得る絶縁材、例えば石英よりなる
天井板78が例えばOリング等のシール部材80を介し
て機密に設けられている。この天井板78の厚みは、処
理容器42内の真空圧に耐え得るように厚く、例えば2
5mm程度に設定されている。
【0022】上記石英製の天井板78の上面には、図3
にも示すように略全面に亘って例えば2〜3回渦巻状に
巻回された導電体、例えば銅製のアンテナ部材82が設
けられている。そして、このアンテナ部材82の中心端
と外周端との間には、例えば13.56MHzの高周波
電源84が介設された高周波給電系86が接続されてお
り、この給電系86の途中には高周波印加効率を改善す
るマッチング回路88及びアンテナ部材82に供給する
高周波電力を所定の波形に変調する変調部90がそれぞ
れ介設されている。
【0023】従って、アンテナ部材82には変調部90
にて変調された所定の波形の高周波電圧を印加すること
ができ、これによって発生した電磁波が石英製の天井板
78を透過して処理空間Sに至り、ここで処理ガスを励
起してプラズマを生ぜしめることになる。ここでアンテ
ナ部材82の形状は、2〜3ターンの渦巻状に限定され
ず、1ターンのリング状或いは4ターン以上の渦巻状に
設定してもよく、また、アンテナ部材82の断面形状は
図示例のような円形のみならず、例えば矩形状などに設
定してもよい。また、変調部90における高周波電圧変
調の態様は、後述するように例えばオンオフを繰り返し
たり、或いは電圧の強弱を繰り返すような変調を行うこ
とができる(図5参照)。
【0024】上記アンテナ部材82全体は外部に電磁波
が漏れることを防止するためにメッシュ状の例えば金網
よりなるシールド92により被われており、このシール
ド92は接地されている。上記天井板78と載置台44
との間には、載置台44の上方略全面に亘って多数のス
リット102を有する例えばメッシュ状の金網よりなる
グリッド94が設置されており、このグリッド94に
は、例えば可変直流電源96と変調回路98よりなるバ
イアス手段100が接続されている。
【0025】そして、このグリッド94を接地すること
により或いは所定のバイアス電圧を、アンテナ部材82
に対する高周波電圧の供給と同期させて間欠的に印加す
ることにより、ウエハダメージ発生の原因となるイオン
を捕獲してトラップし得るようになっている。上記同期
をとるために、バイアス手段100の変調回路98と高
周波給電系86の変調部90は、例えばマイクロコンピ
ュータ等よりなる制御部103により制御される。
【0026】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。図2において、まず、未処理ウ
エハを収容する第1のカセット室38A内を真空引きし
たならば、これと予め真空状態になされている共通搬送
室32内とを区画するゲートバルブG4を開き、共通搬
送室32内の多関節アーム機構40を伸縮することによ
りこのアーム先端に第1のカセット室38A内の未処理
ウエハを保持する。次に、この共通搬送室32とプラズ
マエッチング装置34との間を区画するゲートバルブG
1を開いて、アーム先端の未処理ウエハをエッチング装
置34内にロードし、プラズマエッチングをウエハに対
して施す。このエッチングでは、例えばCHF3 やCF
4 等のエッチングガスをHeガスやArガス等の不活性
ガスをキャリアガスとして所定量供給し、上下電極に例
えば13.56MHzの高周波電力を印加して通常のプ
ラズマエッチングを行う。
【0027】この時のウエハWの状態は次のようにな
る。未処理のウエハは例えば図4(A)に示すようにS
iウエハ上にSiO2 膜104を形成し、この膜上にパ
ターン化されたレジスト膜106が形成されている。そ
して、このレジスト膜106をマスクとして上述のよう
にエッチング処理を行うとレジスト膜106に被われて
いない部分のSiO2 膜104が削られて図4(B)の
ようになる。この場合、一般的には異方性エッチングを
行うことから露出したシリコン表面108は比較的ダメ
ージを受けた状態となる傾向にある。従って、次のアッ
シング工程では、レジスト膜のアッシングのみならず、
上記したダメージ表面108を僅かに削るライトエッチ
ングも同時に行う。
【0028】まず、上述のようにエッチング装置34に
てエッチング処理が完了すると、このエッチング処理済
みのウエハは開状態となったゲートバルブG1を介して
アンロードされ、次に、第1或いは第2のプラズマアッ
シング装置36A、36Bの内、空いている方のアッシ
ング装置例えば36Aに入れられ、上述のようなアッシ
ングとライトエッチングを同時に施す。一方、この間に
次の未処理のウエハが上記プラズマエッチング装置34
にて上述したと同様にエッチングされており、エッチン
グ完了後のウエハは、他方のアッシング装置36B内に
ロードされてアッシングとライトエッチングを同時に施
すことになる。このようにエッチング処理に要する時間
は、アッシングに要する時間よりも比較的短くて済むの
で、エッチング装置34での処理済みのウエハは第1と
第2のアッシング装置36A、36Bに相互に振り分け
てロードされる。そして、アッシングとライトエッチン
グが終了した処理済みのウエハは、アーム機構40によ
り処理済みウエハを収容する第2のカセット室38B内
に収容されることになる。
【0029】ここで、アッシングとライトエッチングを
同時に施す場合について説明する。アッシング装置、例
えば36A内の載置台44の表面に載置されたエッチン
グ処理済みのウエハWは静電チャック52にクーロン力
により強固に吸着保持され、この状態で酸素供給源72
から所定量の酸素を、アッシングガス供給系76から所
定量の、例えばCF4 やCFH3 等のアッシングガスを
それぞれ供給しつつ処理容器42内をプロセス圧力、例
えば数10mTorrから2Torr程度の範囲内の圧
力に維持する。
【0030】セラミックヒータ54に通電することによ
り、常温以上のプロセス温度、例えば300℃程度にウ
エハの温度を維持する。これと同時に、石英製の天井部
78の上面に設けたアンテナ部材80に、高周波電力を
印加すると、天井板78を透過した電磁波は処理空間S
に滞留するガスをその誘導作動により励起してプラズマ
化する。このプラズマ放電励起によってガスの元素は活
性化されてオゾンやフッソ原子活性種となり、オゾンは
主にレジスト膜106と反応してこれを気化させるアッ
シングに消費され、フッソ原子の活性種などはダメージ
を受けたシリコン表面108をソフトエッチングする時
に消費されることになる。アッシングとソフトエッチン
グが完了した時のウエハ断面は図4(C)示される。
【0031】ここで、プラズマ発生のためにアンテナ部
材82を用いた誘導結合方式を採用したので、従来の平
行平板方式の場合と比較して発生するプラズマ密度を高
くすることができ、従って、その分、活性種の量も多く
なってアッシング効率を大幅に向上させるこてができ
る。また、発生した濃いプラズマによって処理空間Sの
ガスが電離してイオンも発生するが、このイオンの大部
分は載置台44の上方に設けたグリッド34によりトラ
ップされて排除されてしまうので、イオンがウエハ表面
に衝突してこれにダメージを与える可能性を大幅に抑制
することができる。同時に、載置台44は接地されて零
電位になっているので、ウエハ側へのイオンの引き込み
がなく、ウエハダメージの発生を大幅に抑制することが
できる。
【0032】アッシング時においては、アンテナ部材8
2に印加する高周波電圧は例えば図5(A)及び図5
(B)に示すように変調部90にて変調を加えるのが好
ましい。図5(A)に示す変調波形の場合は、所定時間
T1、例えば数10μ秒の間、高周波電力を印加したら
所定時間T2、例えば数10から数100μ秒の間、電
力の供給を停止すること、すなわちオンオフを繰り返し
行うようになっている。図5(B)に示す波形の場合
は、図5(A)におけるオフ時に完全に高周波電力の供
給を停止するのではなく、この間には僅かな量の電力を
供給し、すなわち電力の強弱をつけるように変調してい
る。このように電力のオンオフ或いは電力の強弱をつけ
ることにより次のような効果を生ずる。
【0033】すなわち変調をかけないで大きな高周波電
力を連続して供給していると電子温度が過度に高くなっ
てその分イオンへの解離が促進されるが、アッシングに
関してはウエハにダメージを与える恐れのあるイオンは
不要で穏やかな活性種が必要であり、上述のようにオフ
時間T2或いは電力の弱い時間を設けることによりプラ
ズマを冷まして過度のイオンの発生を防ぐと同時に多量
の活性種を発生させ、一層アッシング効率を高めること
が可能となる。高周波電力のオン時間T1とオフ時間T
2との関係は、プラズマを冷ます程にオフ時間T2を十
分にとれば良く、上記した数値例に限定されない。
【0034】また、アッシング処理中においてグリッド
94を継続的に接地してこれを零電位にしてもよいが、
これに替えて、図6に示すようにアンテナ部材82に印
加する高周波電圧の変調と同期させてグリッド94のバ
イアス電圧を変えるようにしてもよい。図6(A)はア
ンテナ部材82へ印加する高周波電圧の変調の一例を示
し、図6(B)及び図6(C)はそれぞれバイアス電圧
の変調例を示す。図6(B)に示す場合は、アンテナ部
材82に電力を供給しているオンの期間T1の間は、グ
リッド94を零電位とし、アンテナ部材に電力を供給し
ていないオフの期間T2は、グリッド94を例えば−数
10ボルトのマイナス電位にしている状態を示す。ま
た、図6(C)に示す場合は、図6(B)に示す変調と
略同じであるが、アンテナ部材82への電力の供給を停
止する時だけ、僅かな時間Δtだけ遅延をかけてグリッ
ド94の電位をマイナス電位にしている点が異なる。
【0035】このように、アンテナ部材82に電力を供
給していない時或いは僅かしか供給していない時にグリ
ッドをマイナス電位に設定することにより、グリッド9
4を通過してウエハW側に接近したプラスイオンをグリ
ッド94側に引き戻してトラップすることが可能とな
り、従って、その分、ウエハ表面にイオンが衝突するこ
とを防止できるのでウエハダメージの発生を一層抑制す
ることが可能となる。グリッドのバイアス電位の変調
は、上記したものに限定されず、例えばアンテナ部材へ
の供給電圧の変調に同期させて、グリッドをプラス電位
に設定するように変調しても良く、種々の変調態様を取
ることができる。
【0036】尚、上記した実施例にあっては、例えばシ
リコン表面のダメージの少ないゲート等を作るためにア
ッシングとライトエッチングを同時に施す場合について
説明したが、これに限定されず、アッシングのみを単独
で実施する場合についても適用し得るのは勿論である。
【0037】また、上記実施例ではアンテナ部材82を
処理容器42の外側へ配置する場合について説明した
が、これに限定されず、例えばアンテナ部材82を絶縁
材で被覆した状態で天井板78の内面側に設けるように
してもよい。更には、プラズマ発生方式としては誘導結
合型とヘリコン方式を併用したもの、誘導結合型とヘリ
カル共鳴方式を併用したもの、誘導結合型とECR(E
lectron Cyclotron Resonan
ce)方式を併用したもの等も用いることができる。ま
た更には、被処理体としては半導体ウエハに限定され
ず、プラズマアッシングを行う全ての被処理体、例えば
LCD基板等も適用することができる。また、アッシン
グガスとしては前述したものに限定されず、SiH4
AsH3 、PH3 、B26 、CF4 、SF6 、N2
等を用いることがき、これらをプラズマ化して例えばS
iO2 膜に形成されたレジストの残りをアッシングする
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
アッシング装置によれば次のように優れた作用効果を発
揮することができる。アンテナ部材より放射される電磁
波の誘導作用によりアッシング用プラズマを発生させる
ようにしたので、例えば従来の平行平板形方式の場合と
比較して密度の高いプラズマを発生させることができ、
アッシング効率を大幅に向上させることができる。ま
た、アンテナ部材に供給する高周波電圧を変調すること
により、被処理体にダメージを与えるイオンの発生を抑
制しつつアッシングに寄与する活性種を多量に生成する
ことができ、その分、ダメージの発生を抑制しつつアッ
シング効率を一層高めることができる。更に、アンテナ
部材と載置台との間にグリッドを設けることにより、被
処理体にダメージを与えるイオンをトラップすることが
でき、アッシング効率を高く維持した状態でダメージの
発生を抑制することができる。また更に、グリッドに、
アンテナ部材への印加高周波電圧に同期させてバイアス
電圧を変化させて供給することにより、イオンのトラッ
プ効率を一層高めることができ、ダメージの発生を抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマアッシング装置の一例を示す
断面図である。
【図2】図1に示すアッシング装置を備えたクラスタ装
置を示す概略構成図である。
【図3】アンテナ部材を示す平面図である。
【図4】エッチング工程からアッシング工程までの操作
を説明するための被処理体の断面図である。
【図5】アンテナ部材に印加する高周波電圧の変調の態
様を示す図である。
【図6】アンテナ部材の印加電圧とグリッドの印加電圧
との関係を示す図である。
【図7】従来のプラズマアッシング装置の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
30 クラスタ装置 32 共通搬送室 34 プラズマエッチング装置 36A 第1のプラズマアッシング装置 36B 第2のプラズマアッシング装置 40 多関節アーム機構 42 処理容器 44 載置台 48 高圧直流源 54 セラミックヒータ 70 酸素源 72 酸素供給系 74 アッシングガス源 76 アッシングガス供給系 78 天井板 82 アンテナ部材 84 高周波電源 90 変調部 94 グリッド 98 変調回路 100 バイアス手段 104 SiO2 膜 106 レジスト膜 W 半導体ウエハ(被処理体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3065

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器の載置台に載置された被処理体
    の表面に形成されているレジスト膜をプラズマによりア
    ッシングするプラズマアッシング装置において、前記プ
    ラズマの発生エネルギを供給するために前記載置台に対
    向する位置に高周波電源に接続されたアンテナ部材を設
    けたことを特徴とするプラズマアッシング装置。
  2. 【請求項2】 前記載置台は、接地されていることを特
    徴とする請求項1記載のプラズマアッシング装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナ部材には、これに供給され
    ている高周波電圧を変調するための変調部が接続されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマ
    アッシング装置。
  4. 【請求項4】 前記変調部は、出力高周波電圧が所定の
    間隔でオンオフまたは強弱に変化するように変調するこ
    とを特徴とする請求項3記載のプラズマアッシング装
    置。
  5. 【請求項5】 前記載置台と前記アンテナ部材との間に
    は、前記処理容器内に発生したイオンをトラップするた
    めのグリッドが設けられたことを特徴とする請求項1乃
    至4記載のプラズマアッシング装置。
  6. 【請求項6】 前記グリッドは接地されることを特徴と
    する請求項5記載のプラズマアッシング装置。
  7. 【請求項7】 前記グリッドは、前記アンテナ部材への
    印加高周波電圧に同期させて変動するバイアス手段に接
    続されることを特徴とする請求項5記載のプラズマアッ
    シング装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002532896A (ja) * 1998-12-11 2002-10-02 サーフィス テクノロジー システムズ ピーエルシー プラズマ加工装置
JP2003503839A (ja) * 1999-06-30 2003-01-28 ラム リサーチ コーポレーション 可変振幅高周波エンベロープに応答するコイルを有するプラズマプロセッサ
JP2009124171A (ja) * 2009-02-05 2009-06-04 Panasonic Corp プラズマ処理装置
JP2011119658A (ja) * 2009-10-27 2011-06-16 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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