JPH0869022A - 導波路型音響光学素子 - Google Patents

導波路型音響光学素子

Info

Publication number
JPH0869022A
JPH0869022A JP20726794A JP20726794A JPH0869022A JP H0869022 A JPH0869022 A JP H0869022A JP 20726794 A JP20726794 A JP 20726794A JP 20726794 A JP20726794 A JP 20726794A JP H0869022 A JPH0869022 A JP H0869022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveguide
light
diffracted
lens
diffracted light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20726794A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Yamaura
均 山浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP20726794A priority Critical patent/JPH0869022A/ja
Publication of JPH0869022A publication Critical patent/JPH0869022A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面弾性波を用いて音響光学効果により光の
回折を行う導波路型音響光学素子において、外部に遮光
板を設けることなく非回折光を吸収させることができる
ようにする。 【構成】 レンズ6を介して入射された放射モードのレ
ーザ光8は、ルチルプリズム4によってスラブ導波路2
に導入される。このスラブ導波路2に導入されたレーザ
光8の大部分は、トランスデューサ3の発生する表面弾
性波W1によって回折し、回折光8aとしてルチルプリ
ズム5に送られる。そして、回折光8aは、ルチルプリ
ズム5を介してスラブ導波路2から導出され、レンズ7
を介して放射モードで後方に出射される。一方、表面弾
性波W1によって回折しなかった非回折光8bは、吸収
層2aに入射する。入射した非回折光8bは、吸収層2
aにおいてほぼ完全に吸収され、スラブ導波路2から出
射されることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は音響光学効果により光の
回折を行う導波路型音響光学素子に関し、特に光計測や
光情報処理等に光スイッチ、光変調器、光周波数シフタ
等として用いられる導波路型音響光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光スイッチ、光変調器、光周波数
シフタ等として用いられる導波路型音響光学素子では、
入射した光を音響光学効果により回折させてその出力特
性を切り換えるようにしている。
【0003】図6は従来の導波路型音響光学素子の構成
を示す図であり、(A)は平面図、(B)は図(A)の
側面図である。導波路型音響光学素子61は、主に、基
板61aと、この基板61a上に形成されたスラブ導波
路62と、トランスデューサ63と、ルチルプリズム6
4および65と、レンズ66および67とから構成され
ている。レンズ66によって集光されたレーザ光69
は、ルチルプリズム64によって屈折されてスラブ導波
路62に導入される。スラブ導波路62に導入されたレ
ーザ光69は、トランスデューサ63により励振された
表面弾性波W7により、概ね回折される。この回折され
た回折光69aは、ルチルプリズム65を介してスラブ
導波路62から導出され、レンズ67を介して出射され
る。
【0004】一方、トランスデューサ63により回折し
きれなかった非回折光69bは、ルチルプリズム65を
介してスラブ導波路62から導出され、導波路型音響光
学素子61の外部に設けられた遮光板68によって吸収
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の導波路型音響光学素子61では、外部に遮光板68
を設けなくてはならないので、設置に手間がかかった
り、コスト高となっていた。
【0006】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、外部に遮光板を設けることなく非回折光を吸
収させることのできる導波路型音響光学素子を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、表面弾性波を用いて音響光学効果により
光の回折を行う導波路型音響光学素子において、非回折
光が伝搬する導波路に前記非回折光を吸収する吸収層が
形成されることを特徴とする導波路型音響光学素子が提
供される。
【0008】
【作用】非回折光が伝搬する導波路にその非回折光を吸
収する吸収層を形成することにより、導波路型音響光学
素子の外部に遮光板を設けなくても、非回折光は吸収さ
れ、後方への放射が阻止される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の導波路型音響光学素子の第1の
実施例を示す平面図である。また、図2は図1の側面図
である。導波路型音響光学素子1は、主に、基板1a
(図2)と、この基板1a上に形成されたスラブ導波路
2と、トランスデューサ3と、ルチルプリズム4および
5と、レンズ6および7とから構成されている。基板1
aは、タンタル酸リチウム単結晶により形成されてい
る。この基板1a上には、安息香酸を用いたプロトン交
換法によりスラブ導波路2が形成されている。
【0010】スラブ導波路2には、トランスデューサ3
が設けられている。トランスデューサ3は、厚さ0.3
μmのアルミニウム膜で形成された交差指型のトランス
デューサであり、電極幅2.75μm、ピッチ5.5μ
mとなるように形成されている。これにより、トランス
デューサ3の発生する表面弾性波W1の中心周波数は3
00MHzとなり、波長633nmの光を回折させた場
合には、ブラッグ角が約1.5度となる。
【0011】スラブ導波路2上には、レーザ光8の入射
側にルチルプリズム4が、出射側にルチルプリズム5が
それぞれ設けられている。また、ルチルプリズム4の前
方にはレンズ6が、ルチルプリズム5の後方にはレンズ
7がそれぞれスラブ導波路2とは離れた位置に固定され
ている。これらルチルプリズム4および5、レンズ6お
よび7は、トランスデューサ3によるブラッグ角を考慮
してそれぞれの向きが調整されており、レンズ6を介し
て入射したレーザ光8の回折光8aが最終的にレンズ7
を介して出射されるようになっている。
【0012】スラブ導波路2の非回折光8bの経路上に
は、吸収層2aが形成されている。この吸収層2aは、
光の進行方向に対する幅と長さがそれぞれ0.5mm×
5mmの平面領域に、アルミニウム膜を厚さ0.3μm
蒸着することにより形成されている。これにより、この
吸収層2aに入射された非回折光8bは、約100dB
減衰される構成となっている。
【0013】このような構成の導波路型音響光学素子1
では、レンズ6を介して入射された放射モードのレーザ
光8は、ルチルプリズム4によってスラブ導波路2に導
入される。このスラブ導波路2に導入されたレーザ光8
の大部分は、トランスデューサ3の発生する表面弾性波
W1によって回折し、回折光8aとしてルチルプリズム
5に送られる。そして、回折光8aは、ルチルプリズム
5を介してスラブ導波路2から導出され、レンズ7を介
して放射モードで後方に出射される。
【0014】一方、表面弾性波W1によって回折しなか
った非回折光8bは、吸収層2aに入射する。入射した
非回折光8bは、上述したように、吸収層2aにおいて
約100dB減衰されるため、ほぼ完全に吸収され、ス
ラブ導波路2から出射されることはない。
【0015】このように、本実施例では、スラブ導波路
2内に吸収層2aを形成するようにしたので、外部に遮
光板を設けることなく、非回折光8bを確実に吸収する
ことができ、非回折光8bの外部への出射を阻止でき
る。したがって、導波路型音響光学素子1の設置の手間
や、コストを低減することができる。
【0016】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
図3は本発明の導波路型音響光学素子の第2の実施例を
示す平面図である。導波路型音響光学素子11は、主
に、図示されていない基板上に形成されたスラブ導波路
12と、トランスデューサ13と、導波路レンズ14お
よび15と、レンズ16および17とから構成されてい
る。スラブ導波路12は、安息香酸を用いたプロトン交
換法により基板上に形成されている。
【0017】スラブ導波路12には、トランスデューサ
13が設けられている。トランスデューサ13は、図1
で示したトランスデューサ3と同様に、厚さ0.3μm
のアルミニウム膜で形成された交差指型のトランスデュ
ーサであり、電極幅2.75μm、ピッチ5.5μmと
なるように形成されている。これにより、トランスデュ
ーサ13の発生する表面弾性波W2の中心周波数は30
0MHzとなり、波長633nmの光を回折させた場合
には、ブラッグ角が約1.5度となる。
【0018】スラブ導波路12内には、レーザ光18の
入射側に導波路レンズ14が、出射側に導波路レンズ1
5がそれぞれ同一面上に形成されている。また、導波路
レンズ14の前方にはレンズ16が、導波路レンズ15
の後方にはレンズ17が、それぞれスラブ導波路12と
は離れた位置に固定されている。導波路レンズ15は、
導波路レンズ14を通過したレーザ光18の回折光18
aおよび非回折光18bを、両方とも集光できる位置、
向き、および大きさに形成されている。
【0019】レンズ16は、放射モードで伝達されるレ
ーザ光18をスラブ導波路12の端面に導くような位置
および向きに設けられている。一方、レンズ17は、ス
ラブ導波路12の端面から放出された回折光18aを放
射モードで出射できる位置および向きに設けられてい
る。
【0020】スラブ導波路12の非回折光18bの経路
上で、かつ導波路レンズ15の後方には、吸収層12a
が形成されている。この吸収層12aは、図1の吸収層
2aと同様に、光の進行方向に対する幅と長さがそれぞ
れ0.5mm×5mmの平面領域に、アルミニウム膜を
厚さ0.3μm蒸着することにより形成されている。こ
れにより、この吸収層12aに入射された非回折光18
bは、約100dB減衰される構成となっている。
【0021】このような構成の導波路型音響光学素子1
1では、空間を進むレーザ光18がレンズ16を介して
スラブ導波路12の端面からスラブ導波路12内に導入
される。導入されたレーザ光18は、導波路レンズ14
で集光されて後方に送られる。この導波路レンズ14を
通過したレーザ光の大部分は、トランスデューサ13の
発生する表面弾性波W2によって回折し、回折光18a
として導波路レンズ15に送られる。そして、導波路レ
ンズ15で集光された回折光18aは、スラブ導波路1
2の端面から導出され、レンズ17を介して後方に出射
される。
【0022】一方、表面弾性波W2によって回折しなか
った非回折光18bは、導波路レンズ15に集光され、
吸収層12aに入射する。吸収層12aに入射した非回
折光18bは、上述したように、吸収層12aにおいて
約100dB減衰されるため、ほぼ完全に吸収され、ス
ラブ導波路12から出射されることはない。
【0023】したがって、外部に遮光板を設けることな
く、非回折光18bを確実に吸収することができ、非回
折光18bが外部へ出射されるのを阻止できる。なお、
レーザ光を空間からスラブ導波路へ導入、またはスラブ
導波路から空間に導出する手段として、第1の実施例で
はルチルプリズム4および5を、第2の実施例では導波
路レンズ14および15を使用したが、これらとは別
に、グレーティング等を用いるようにしてもよい。
【0024】次に、本発明の第3の実施例を説明する。
図4は本発明の導波路型音響光学素子の第3の実施例を
示す平面図である。導波路型音響光学素子21は、1本
のレーザ光を2本に分離するタイプの導波路型音響光学
素子であり、主に、図示されていない基板上に形成され
たスラブ導波路22と、チャネル導波路23および24
と、トランスデューサ25および26と、導波路レンズ
27および28と、レンズ29および30とから構成さ
れている。スラブ導波路22は、安息香酸を用いたプロ
トン交換法により基板上に形成されている。
【0025】スラブ導波路22のレーザ光入射側および
出射側には、それぞれチャネル導波路23および24が
形成されている。チャネル導波路23には1本のコア2
3aが、チャネル導波路24には3本のコア24a,2
4b,24cがそれぞれ形成されている。各コア23
a,24a,24b,24cは、約3.8μmの一定幅
で形成されている。
【0026】また、チャネル導波路24の中心に形成さ
れたコア24cには、吸収層31が形成されている。吸
収層31は、アルミニウム膜を所定厚(例えば0.3μ
m)分だけ蒸着することにより形成されている。この吸
収層31は、光の進行方向に対する幅と長さがそれぞれ
10μm×5mmの平面領域に形成されている。これに
より、吸収層31に入射したレーザ光は、約100dB
減衰するようになっている。
【0027】スラブ導波路22には、2個のトランスデ
ューサ25および26が設けられている。トランスデュ
ーサ25および26は、厚さ0.3μmのアルミニウム
膜で形成された交差指型のトランスデューサであり、電
極幅2.75μm、ピッチ5.5μmとなるように形成
されている。ただし、両者は微妙に設計を変えてあり、
それぞれ中心周波数が300.0MHzおよび300.
1MHzの表面弾性波W3およびW4を出力するように
なっている。これらトランスデューサ25および26間
を通過するレーザ光32は、トランスデューサ25によ
って回折光32b、トランスデューサ26によって回折
光32aというように、2つの回折光に分離する。ま
た、回折しきれなかった非回折光32cは、回折光32
aおよび32bのほぼ中間を進むように設計されてい
る。
【0028】スラブ導波路22内には、レーザ光32の
入射側に導波路レンズ27が、出射側に導波路レンズ2
8が、それぞれ同一面上に形成されている。また、導波
路レンズ27の前方にはレンズ29が、導波路レンズ2
8の後方にはレンズ30が、それぞれスラブ導波路22
とは離れた位置に固定されている。導波路レンズ28
は、導波路レンズ27を通過したレーザ光32の回折光
32a,32b、および非回折光32cを全て集光でき
る位置、向き、大きさに形成されている。
【0029】チャネル導波路24のコア24a,24b
は、それぞれ導波路レンズ28を通過した回折光32
a,32bが入射する位置に、かつ回折光32a,32
bの目標導出方向に向くように形成されている。また、
中心のコア24cは、導波路レンズ28を通過した非回
折光32cが入射する位置に形成されている。
【0030】レンズ29は、放射モードで伝達されるレ
ーザ光32をチャネル導波路23のコア23aの端面に
導くような位置および向きに設けられている。一方、レ
ンズ30は、チャネル導波路24の各コア24a,24
bの端面から放出された回折光32a,32bを放射モ
ードで後方に出射できる位置および向きに設けられてい
る。
【0031】このような構成の導波路型音響光学素子2
1では、空間を進むレーザ光32がレンズ29を介して
チャネル導波路23のコア23aの端面からスラブ導波
路22内に導入される。導入されたレーザ光32は、導
波路レンズ27で集光されて後方に送られる。この導波
路レンズ27を通過したレーザ光32の大部分は、トラ
ンスデューサ25および26の発生する表面弾性波W3
およびW4によって回折して分離し、回折光32aまた
は32bとして導波路レンズ28に送られる。そして、
導波路レンズ28で集光された回折光32aおよび32
bは、チャネル導波路24の各コア24a,24bを通
過し、さらにそれらの端面から導出され、レンズ30を
介して後方に出射される。
【0032】一方、表面弾性波W3およびW4によって
回折しなかった非回折光32cは、導波路レンズ28に
集光され、チャネル導波路24のコア24cに導入され
る。そして、コア24cに形成された吸収層31に入射
する。入射した非回折光32cは、吸収層31において
約100dB減衰されるため、ほぼ完全に吸収され、チ
ャネル導波路24から出射されることはない。
【0033】したがって、外部に遮光板を設けることな
く、非回折光32cを確実に吸収することができ、非回
折光32cの外部への出射を阻止できる。次に本発明の
第4の実施例を説明する。
【0034】図5は本発明の導波路型音響光学素子の第
4の実施例を示す平面図である。導波路型音響光学素子
41は、図4と同様、1本のレーザ光を2本に分離する
タイプの導波路型音響光学素子であり、主に、図示され
ていない基板上に形成されたスラブ導波路42と、チャ
ネル導波路43および44と、トランスデューサ45お
よび46と、レンズ47および48とから構成されてい
る。スラブ導波路42は、安息香酸を用いたプロトン交
換法により基板上に形成されている。
【0035】スラブ導波路42のレーザ光入射側および
出射側には、それぞれチャネル導波路43および44が
形成されている。チャネル導波路43には1本のコア4
31が、チャネル導波路44には3本のコア441,4
42,443がそれぞれ形成されている。チャネル導波
路43のコア431は、レーザ光入射側の平行路部43
1aと、出射側のテーパ路部431bとを有する。平行
路部431aは、約3.8μmの一定幅に形成され、テ
ーパ路部431bは、スラブ導波路42側に向かって幅
が広がるように形成されている。
【0036】一方、チャネル導波路44の各コア44
1,442,443は、それぞれテーパ路部441a,
442a,443aと、平行路部441b,442b,
443bとを有している。テーパ路部441a,442
a,443aは、スラブ導波路42側から後方に向かっ
て幅が狭くなるように形成されている。また、平行路部
441b,442b,443bは、約3.8μmの一定
幅に形成されている。
【0037】また、チャネル導波路44の中心に形成さ
れたコア443の平行路部443bには、吸収層49が
形成されている。吸収層49は、アルミニウム膜を所定
厚(例えば0.3μm)分だけ蒸着することにより形成
されている。この吸収層49は、光の進行方向に対する
幅と長さがそれぞれ10μm×5mmの平面領域に形成
されている。これにより、吸収層49に入射したレーザ
光は、約100dB減衰するようになっている。
【0038】スラブ導波路42には、2個のトランスデ
ューサ45および46が設けられている。トランスデュ
ーサ45および46は、厚さ0.3μmのアルミニウム
膜で形成された交差指型のトランスデューサであり、電
極幅2.75μm、ピッチ5.5μmとなるように形成
されている。ただし、両者は微妙に設計を変えてあり、
それぞれ中心周波数が300.0MHzおよび300.
1MHzの表面弾性波W5およびW6を出力するように
なっている。これらトランスデューサ45および46間
を通過するレーザ光50は、トランスデューサ45によ
って回折光50bに、トランスデューサ46によって回
折光50aに分離する。また、回折しきれなかった非回
折光50cは、回折光50aおよび50bのほぼ中間を
進むように設計されている。
【0039】トランスデューサ45,46やチャネル導
波路44のコア441,442,443は、回折光50
a,50b、および非回折光50cがそれぞれコア44
1,442,443に入射するような位置や向きに設計
されている。また、コア441,442の平行路部44
1b,442bは、回折光50a,50bの目標導出方
向に向くように形成されている。
【0040】レンズ47は、放射モードで伝達されるレ
ーザ光50をチャネル導波路43のコア431の端面に
導くような位置および向きに設けられている。一方、レ
ンズ48は、チャネル導波路44の各コア441,44
2の端面から放出された回折光50a,50bを放射モ
ードで後方に出射できる位置および向きに設けられてい
る。
【0041】このような構成の導波路型音響光学素子4
1では、空間を進むレーザ光50がレンズ47を介して
チャネル導波路43のコア431の端面に入射する。入
射したレーザ光50は、コア431の平行路部431a
を通過し、さらにテーパ路部431bを通過する間に幅
が広げられてスラブ導波路42内に導入される。スラブ
導波路42内に導入されたレーザ光50の大部分は、ト
ランスデューサ45および46の発生する表面弾性波W
5およびW6によって回折して分離し、回折光50bま
たは50aとしてそれぞれチャネル導波路44のコア4
42,441に入射される。
【0042】そして、回折光50aは、コア441のテ
ーパ路部441aによって幅が狭められ、平行路部44
1bの端面から放出され、さらにレンズ48により集光
されて放射モードで後方に出射される。一方、回折光5
0bは、コア442のテーパ路部442aによって幅が
狭められ、平行路部442bの端面から放出され、さら
にレンズ48により集光されて放射モードで後方に出射
される。
【0043】一方、表面弾性波W5およびW6によって
回折しなかった非回折光50cは、チャネル導波路44
のコア443に導入される。そして、回折光50cは、
コア443のテーパ路部443aによって幅が狭めら
れ、平行路部443bに形成された吸収層49に入射す
る。入射した非回折光50cは、吸収層49において約
100dB減衰されるため、ほぼ完全に吸収され、チャ
ネル導波路44から出射されることはない。
【0044】したがって、外部に遮光板を設けることな
く、非回折光50cを確実に吸収することができ、非回
折光50cの外部への出射を阻止できる。なお、上記第
1〜第4の実施例では、吸収層2a,12a,31,4
9の構成として、アルミニウム膜を蒸着形成するように
したが、他の金属、例えばクローム(Cr)、銅(C
u)等でもよい。あるいは、シリコン等の誘電体や有機
薄膜等のように、光を吸収する物質であれば他のもので
もよい。
【0045】また、第1〜第4の実施例では、吸収層2
a,12a,31,49の構成として、蒸着によってア
ルミニウムの薄膜を形成するようにしたが、導波路の形
成過程で吸収材入りのペーストを塗布するようにしても
よい。
【0046】さらに、第1〜第4の実施例では、導波路
が形成される基板1a等の材料として、タンタル酸リチ
ウムを使用する例を示したが、他の圧電性材料、例えば
ニオブ酸リチウムを使用してもよい。また、石英基板上
に酸化亜鉛(Zn)等の圧電性を有する物質を薄膜状に
形成するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、非回折
光が伝搬する導波路にその非回折光を吸収する吸収層を
形成するようにしたので、導波路型音響光学素子の外部
に遮光板を設けずに非回折光を吸収することができ、後
方への放射を阻止することができる。したがって、導波
路型音響光学素子の設置の手間や、コストを低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導波路型音響光学素子の第1の実施例
を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明の導波路型音響光学素子の第2の実施例
を示す平面図である。
【図4】本発明の導波路型音響光学素子の第3の実施例
を示す平面図である。
【図5】本発明の導波路型音響光学素子の第4の実施例
を示す平面図である。
【図6】従来の導波路型音響光学素子の構成を示す図で
あり、(A)は平面図、(B)は図(A)の側面図であ
る。
【符号の説明】
1 導波路型音響光学素子 1a 基板 2 スラブ導波路 3 トランスデューサ 4,5 ルチルプリズム 6,7 レンズ 8 レーザ光

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面弾性波を用いて音響光学効果により
    光の回折を行う導波路型音響光学素子において、 非回折光が伝搬する導波路に前記非回折光を吸収する吸
    収層が形成されることを特徴とする導波路型音響光学素
    子。
  2. 【請求項2】 前記吸収層は、前記導波路の所定領域に
    アルミニウムを蒸着することにより形成されることを特
    徴とする請求項1記載の導波路型音響光学素子。
  3. 【請求項3】 放射モードの光を前記導波路に導入する
    導入側ルチルプリズムと、前記表面弾性波によって回折
    した回折光を放射モードにして前記導波路から空間へ導
    出する導出側ルチルプリズムと、を有することを特徴と
    する請求項1記載の導波路型音響光学素子。
  4. 【請求項4】 前記導波路の入射側端面から入射した放
    射モードの光を前記導波路内で集光する入射側導波路レ
    ンズと、前記表面弾性波によって回折した回折光を後方
    に向かって集光する出射側導波路レンズと、を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の導波路型音響光学素子。
  5. 【請求項5】 互いに周波数の微妙に異なる表面弾性波
    を出力する2個のトランスデューサが、それぞれの表面
    弾性波によって回折する回折光が互いにほぼ対称の向き
    に進行するような位置に設けられることを特徴とする請
    求項1記載の導波路型音響光学素子。
  6. 【請求項6】 前記2個のトランスデューサによる各回
    折光を集光する導波路レンズと、前記導波路レンズで集
    光された回折光を受けて所定の方向に出射するチャネル
    導波路と、を有することを特徴とする請求項5記載の導
    波路型音響光学素子。
  7. 【請求項7】 前記2個のトランスデューサによる各回
    折光を受けて幅を狭め所定の方向に出射するチャネル導
    波路と、を有することを特徴とする請求項5記載の導波
    路型音響光学素子。
JP20726794A 1994-08-31 1994-08-31 導波路型音響光学素子 Pending JPH0869022A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20726794A JPH0869022A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 導波路型音響光学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20726794A JPH0869022A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 導波路型音響光学素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0869022A true JPH0869022A (ja) 1996-03-12

Family

ID=16536970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20726794A Pending JPH0869022A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 導波路型音響光学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0869022A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022265722A1 (en) * 2021-06-17 2022-12-22 Massachusetts Institute Of Technology Integrated dual-waveguide acousto-optic modulator

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022265722A1 (en) * 2021-06-17 2022-12-22 Massachusetts Institute Of Technology Integrated dual-waveguide acousto-optic modulator

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6400881B1 (en) Optical device having thin film formed over optical waveguide
US5418866A (en) Surface acoustic wave devices for controlling high frequency signals using modified crystalline materials
EP0376710B1 (en) A method of operating a light wavelength converter
US5083856A (en) Waveguide-type acoustooptic device
US6370308B1 (en) Acousto-optical device
JPH0996842A (ja) 導波路入出力装置
JPH0869022A (ja) 導波路型音響光学素子
JPH09218317A (ja) テーパ導波路およびそれを用いた光導波路素子
JPH08262506A (ja) 音響光学素子
JP2599276B2 (ja) 光集積回路
JPH08184863A (ja) 光偏向走査装置
JPH01107213A (ja) 光導波路素子
JPS60133431A (ja) 光損傷を起こす材料を用いた光学装置
JPH0786625B2 (ja) 光偏向装置
JPH0784124A (ja) ビームスプリッタ
JPS6234126A (ja) 光導波型デイバイス
JPH08194197A (ja) 導波路型音響光学素子
JP2625926B2 (ja) 音響光学素子
JPS63147140A (ja) 音響光学素子
JPH06337446A (ja) 導波路型音響光学素子
JPS60133418A (ja) 光損傷を起こす材料を用いた光学装置
JPH0690380B2 (ja) 音響光学デバイス用基板
JPH07270736A (ja) 導波路型音響光学素子
JPH09230392A (ja) 光偏向素子
JPH01107212A (ja) 光導波路素子