JPH06337446A - 導波路型音響光学素子 - Google Patents
導波路型音響光学素子Info
- Publication number
- JPH06337446A JPH06337446A JP12566093A JP12566093A JPH06337446A JP H06337446 A JPH06337446 A JP H06337446A JP 12566093 A JP12566093 A JP 12566093A JP 12566093 A JP12566093 A JP 12566093A JP H06337446 A JPH06337446 A JP H06337446A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- waveguide
- light
- horn
- type
- optical waveguide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的単純で簡単な工程によって製造が可能
であり、しかも、予定した特性を有すると同時に経時変
化による特性の劣化のおそれの少ない導波路型音響光学
素子を提供する。 【構成】 透明圧電性の基板1と、該基板1の表層部に
形成されたスラブ導波路2と、このスラブ導波路2に表
面弾性波(SAW)を形成させて該スラブ導波路12を
通過する光を回折させるために基板1上に形成された交
差指型電極(IDT)3と、上記スラブ導波路2に入射
させる光及び該スラブ導波路2から出射した光を導くた
めにそれぞれ基板1の表層部に形成された入射光導光用
の第1のチャネル導波路4及び出射光導光用の第2及び
第3のチャネル導波路5,6と、第1のチャネル導波路
4からスラブ導波路2に出射した光の光線幅を拡大する
と同時に平行光にする第1のホーン型導波路と、スラブ
導波路2中を伝搬してきた平行光を集束して第2のチャ
ネル導波路5又は第3のチャネル導波路6に入射させる
第2及び第3のホーン型導波路8,9とを有する。
であり、しかも、予定した特性を有すると同時に経時変
化による特性の劣化のおそれの少ない導波路型音響光学
素子を提供する。 【構成】 透明圧電性の基板1と、該基板1の表層部に
形成されたスラブ導波路2と、このスラブ導波路2に表
面弾性波(SAW)を形成させて該スラブ導波路12を
通過する光を回折させるために基板1上に形成された交
差指型電極(IDT)3と、上記スラブ導波路2に入射
させる光及び該スラブ導波路2から出射した光を導くた
めにそれぞれ基板1の表層部に形成された入射光導光用
の第1のチャネル導波路4及び出射光導光用の第2及び
第3のチャネル導波路5,6と、第1のチャネル導波路
4からスラブ導波路2に出射した光の光線幅を拡大する
と同時に平行光にする第1のホーン型導波路と、スラブ
導波路2中を伝搬してきた平行光を集束して第2のチャ
ネル導波路5又は第3のチャネル導波路6に入射させる
第2及び第3のホーン型導波路8,9とを有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光計測や光情報処理野
分野において、光スイッチ、光変調器、光周波数シフタ
等として用いられる導波路型音響光学素子に関する。
分野において、光スイッチ、光変調器、光周波数シフタ
等として用いられる導波路型音響光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の導波路型音響光学素子の構
成を示す図である。図5に示されるように、従来の導波
路型音響光学素子は、Yカットニオブ酸リチウム(L
N)等で構成される透明圧電性の基板11と、該基板1
1の表層部に形成された2次元光導波路たるスラブ導波
路12と、このスラブ導波路12に表面弾性波(SA
W)を形成させて該スラブ導波路12を通過する光を回
折させるために基板11上に形成された交差指型のトラ
ンスデューサである交差指型電極(IDT)13と、上
記スラブ導波路12に入射させる光及び該スラブ導波路
12から出射した光を導くためにそれぞれ基板11の表
層部に形成された入射光導光用3次元光導波路たる第1
のチャネル導波路14及び出射光導光用3次元光導波路
たる第2及び第3のチャネル導波路15,16と、第1
のチャネル導波路14からスラブ導波路12に出射した
発散光を平行光にする第1のレンズ部と、スラブ導波路
12中を伝搬してきた平行光を集束して第2のチャネル
導波路15又は第3のチャネル導波路16に入射させる
第2のレンズ部18とを備えたものである。なお、ID
T13は駆動回路131によって駆動されてSAWを発
生する。また、スラブ導波路12並びに第1ないし第3
のチャネル導波路14,15,16は、所定の形状のマ
スクを用いて基板11の上記導波路が形成される領域に
プロトン交換法(PE)を施すことにより屈折率を0.
2%程度増加させることにより同時に形成し、その後、
レンズ形成用のマスクを用いて第1及び第2のレンズ部
17,18が形成される領域にPEを施すことにより該
領域の屈折率をさらに5%程度増加させて第1及び第2
のレンズ部17,18を形成する。
成を示す図である。図5に示されるように、従来の導波
路型音響光学素子は、Yカットニオブ酸リチウム(L
N)等で構成される透明圧電性の基板11と、該基板1
1の表層部に形成された2次元光導波路たるスラブ導波
路12と、このスラブ導波路12に表面弾性波(SA
W)を形成させて該スラブ導波路12を通過する光を回
折させるために基板11上に形成された交差指型のトラ
ンスデューサである交差指型電極(IDT)13と、上
記スラブ導波路12に入射させる光及び該スラブ導波路
12から出射した光を導くためにそれぞれ基板11の表
層部に形成された入射光導光用3次元光導波路たる第1
のチャネル導波路14及び出射光導光用3次元光導波路
たる第2及び第3のチャネル導波路15,16と、第1
のチャネル導波路14からスラブ導波路12に出射した
発散光を平行光にする第1のレンズ部と、スラブ導波路
12中を伝搬してきた平行光を集束して第2のチャネル
導波路15又は第3のチャネル導波路16に入射させる
第2のレンズ部18とを備えたものである。なお、ID
T13は駆動回路131によって駆動されてSAWを発
生する。また、スラブ導波路12並びに第1ないし第3
のチャネル導波路14,15,16は、所定の形状のマ
スクを用いて基板11の上記導波路が形成される領域に
プロトン交換法(PE)を施すことにより屈折率を0.
2%程度増加させることにより同時に形成し、その後、
レンズ形成用のマスクを用いて第1及び第2のレンズ部
17,18が形成される領域にPEを施すことにより該
領域の屈折率をさらに5%程度増加させて第1及び第2
のレンズ部17,18を形成する。
【0003】上述の構成において、第1のチャネル導波
路14からスラブ導波路12内に出射した発散光が第1
のレンズ部17によって平行光にされることによって幅
の広い平行光になる。これにより、スラブ導波路12に
超音波の波面たるSAWが形成された場合に、SAWと
光との相互作用によって光が効率よく回折を起こすこと
が可能となる。すなわち、一般に、効率良く回折現象が
起こるためには超音波の波長に比べて通過する光線の幅
が充分大きく(およそ10倍以上)かつ平行光であるこ
とが必要とされるが、このような条件を十分に満たすこ
とが可能になる。
路14からスラブ導波路12内に出射した発散光が第1
のレンズ部17によって平行光にされることによって幅
の広い平行光になる。これにより、スラブ導波路12に
超音波の波面たるSAWが形成された場合に、SAWと
光との相互作用によって光が効率よく回折を起こすこと
が可能となる。すなわち、一般に、効率良く回折現象が
起こるためには超音波の波長に比べて通過する光線の幅
が充分大きく(およそ10倍以上)かつ平行光であるこ
とが必要とされるが、このような条件を十分に満たすこ
とが可能になる。
【0004】ここで、IDT13を駆動しない状態(o
ff状態)ではスラブ導波路12を通過する光は回折せ
ずに直進するので、第2のレンズ部18によって集束さ
れた光は第2のチャネル導波路15にのみ入射する。こ
れに対して、IDT13を駆動した状態(on状態)で
はスラブ導波路12を通過する光は回折されてその一部
の進路が変更されるから、第3のレンズ部18によって
集束された光の一部は第3のチャネル導波路16に入射
することになる。
ff状態)ではスラブ導波路12を通過する光は回折せ
ずに直進するので、第2のレンズ部18によって集束さ
れた光は第2のチャネル導波路15にのみ入射する。こ
れに対して、IDT13を駆動した状態(on状態)で
はスラブ導波路12を通過する光は回折されてその一部
の進路が変更されるから、第3のレンズ部18によって
集束された光の一部は第3のチャネル導波路16に入射
することになる。
【0005】したがって、SAWのon−offによっ
て第1のチャネル導波路14と第3のチャネル導波路1
7との間でのオン.オフのスイッチ作用、あるいは、第
1のチャネル導波路14と第2又は第3のチャネル導波
路16,17との間での強度変調作用が得られ、さらに
は、回折光はドップラー効果によって光周波数が変化す
るため、光周波数シフタとしての作用も得られる。
て第1のチャネル導波路14と第3のチャネル導波路1
7との間でのオン.オフのスイッチ作用、あるいは、第
1のチャネル導波路14と第2又は第3のチャネル導波
路16,17との間での強度変調作用が得られ、さらに
は、回折光はドップラー効果によって光周波数が変化す
るため、光周波数シフタとしての作用も得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
の導波路型音響光学素子は、チャネル導波路とスラブ導
波路との間にレンズ部を介在させることが必須である。
ここで、チャネル導波路とスラブ導波路とは同一の屈折
率とすればよいので1つのマスクを用いて同時に形成で
きるが、レンズ部の形成は、これら光導波路と屈折率が
異なることからこれら光導波路の形成の後に別のマスク
を用いて別個に形成する必要がある。しかも、各光導波
路とレンズ部との位置関係は極めて正確に維持される必
要がある。したがって、光導波路を形成する際のマスク
の設置位置と、レンズ部を形成する際のマスクの設置位
置とを正確に所定の位置関係に維持する必要がある。
の導波路型音響光学素子は、チャネル導波路とスラブ導
波路との間にレンズ部を介在させることが必須である。
ここで、チャネル導波路とスラブ導波路とは同一の屈折
率とすればよいので1つのマスクを用いて同時に形成で
きるが、レンズ部の形成は、これら光導波路と屈折率が
異なることからこれら光導波路の形成の後に別のマスク
を用いて別個に形成する必要がある。しかも、各光導波
路とレンズ部との位置関係は極めて正確に維持される必
要がある。したがって、光導波路を形成する際のマスク
の設置位置と、レンズ部を形成する際のマスクの設置位
置とを正確に所定の位置関係に維持する必要がある。
【0007】ところが、これらマスクの位置関係を正確
に所定の位置関係で設置することは必ずしも容易ではな
く、これがために各光導波路とレンズ部との位置関係が
所定の位置関係から無視し得ない程度にずれるという場
合も少なからず生ずるという問題があった。また、所定
の特性を得るためには、レンズ部の焦点距離が正確に予
定した値を有している必要があり、それゆえ、レンズ部
の屈折率を正確に予定した値に形成しなければならない
が、レンズ部は光導波路に比較して大きく屈折率を変え
る必要があることから、正確に予定した値にすることが
容易ではなく、これがためにPE処理後に個別にアニー
リングを施して屈折率を調整する等の繁雑な作業が必要
であった。しかも、屈折率を大きく変化させるPEを施
しているために経時変化によってレンズ部の屈折率が変
化して特性が劣化するおそれがある等の問題もあった。
に所定の位置関係で設置することは必ずしも容易ではな
く、これがために各光導波路とレンズ部との位置関係が
所定の位置関係から無視し得ない程度にずれるという場
合も少なからず生ずるという問題があった。また、所定
の特性を得るためには、レンズ部の焦点距離が正確に予
定した値を有している必要があり、それゆえ、レンズ部
の屈折率を正確に予定した値に形成しなければならない
が、レンズ部は光導波路に比較して大きく屈折率を変え
る必要があることから、正確に予定した値にすることが
容易ではなく、これがためにPE処理後に個別にアニー
リングを施して屈折率を調整する等の繁雑な作業が必要
であった。しかも、屈折率を大きく変化させるPEを施
しているために経時変化によってレンズ部の屈折率が変
化して特性が劣化するおそれがある等の問題もあった。
【0008】本発明はこのような問題点を解決する為に
なされたものであり、比較的単純で簡単な工程によって
製造が可能であり、しかも、予定した特性を有すると同
時に経時変化による特性の劣化のおそれの少ない導波路
型音響光学素子を提供することを目的とする。
なされたものであり、比較的単純で簡単な工程によって
製造が可能であり、しかも、予定した特性を有すると同
時に経時変化による特性の劣化のおそれの少ない導波路
型音響光学素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本願発明は、 (構成1) 少なくとも表層部が透明圧電性を有する基
板と、該基板の表層部に形成された2次元光導波路と、
この2次元導波路に表面弾性波を形成させるために前記
基板上に形成された交差指型電極と、前記2次元光導波
路に入射させる光及び該2次元光導波路から出射した光
を導くためにそれぞれ前記基板表層部に形成された入射
光導光用3次元光導波路及び出射光導光用3次元光導波
路とを有する導波路型音響光学素子において、前記入射
光導光用3次元光導波路の光出射端に光入射端を接続さ
れ、かつ、光出射端が前記2次元光導波路の光入射端に
接続されており、その光入射端から光出射端に向けて導
波路の幅が次第に拡大するように形成された光線幅拡大
用のホーン型光導波路と、前記2次元光導波路の光出射
端にその光入射端が接続され、かつ、光出射端が前記出
射光用3次元光導波路の光入射端に接続されており、そ
の光入射端から光出射端に向けて導波路の幅が次第に縮
小するように形成された光線幅縮小用のホーン型導波路
とを前記基板表層部に形成したことを特徴とする構成と
し、この構成1の態様として、 (構成2) 構成1の導波路型音響光学素子において、
前記光線幅拡大用のホーン型導波路の最大幅より前記光
線幅縮小用のホーン型導波路の最大幅を大きくしたこと
を特徴とする構成とし、また、構成1又は2の態様とし
て、 (構成3) 構成1又は2の導波路型音響光学素子にお
いて、光線幅縮小用のホーン型導波路を隣接して2つ設
け、その内の一方のホーン型導波路に前記2次元光導波
路を通過する際に表面弾性波による回折作用を受けない
で通過した非回折光が入射し、他方のホーン型導波路に
前記2次元光導波路を通過する際に表面弾性波による回
折作用を受けた回折光を入射するように配置するととも
に、前記回折光を入射するホーン型導波路の光軸が前記
回折光の進行方向に略一致するように形成したことを特
徴とする構成とし、さらに、構成1ないし3の態様とし
て、 (構成4) 構成1ないし3のいずれかの導波路型音響
光学素子において、前記光線幅拡大用及び光線幅縮小用
のホーン型導波路の幅を仕切る輪郭形状が略放物曲線を
なし、かつ、その幅をW、光導波路内を伝搬する光の真
空中における波長をλ、光導波路における光の進行方向
の座標をz、光導波路の屈折率をnf 、光導波路の最小
幅をW0 とそれぞれしたとき、 W={(2αλz/nf )+W0 2 }1/2 で表され、かつ、1.7 ≦α≦3.4 に設定したことを特徴
とする構成としたものである。
めに本願発明は、 (構成1) 少なくとも表層部が透明圧電性を有する基
板と、該基板の表層部に形成された2次元光導波路と、
この2次元導波路に表面弾性波を形成させるために前記
基板上に形成された交差指型電極と、前記2次元光導波
路に入射させる光及び該2次元光導波路から出射した光
を導くためにそれぞれ前記基板表層部に形成された入射
光導光用3次元光導波路及び出射光導光用3次元光導波
路とを有する導波路型音響光学素子において、前記入射
光導光用3次元光導波路の光出射端に光入射端を接続さ
れ、かつ、光出射端が前記2次元光導波路の光入射端に
接続されており、その光入射端から光出射端に向けて導
波路の幅が次第に拡大するように形成された光線幅拡大
用のホーン型光導波路と、前記2次元光導波路の光出射
端にその光入射端が接続され、かつ、光出射端が前記出
射光用3次元光導波路の光入射端に接続されており、そ
の光入射端から光出射端に向けて導波路の幅が次第に縮
小するように形成された光線幅縮小用のホーン型導波路
とを前記基板表層部に形成したことを特徴とする構成と
し、この構成1の態様として、 (構成2) 構成1の導波路型音響光学素子において、
前記光線幅拡大用のホーン型導波路の最大幅より前記光
線幅縮小用のホーン型導波路の最大幅を大きくしたこと
を特徴とする構成とし、また、構成1又は2の態様とし
て、 (構成3) 構成1又は2の導波路型音響光学素子にお
いて、光線幅縮小用のホーン型導波路を隣接して2つ設
け、その内の一方のホーン型導波路に前記2次元光導波
路を通過する際に表面弾性波による回折作用を受けない
で通過した非回折光が入射し、他方のホーン型導波路に
前記2次元光導波路を通過する際に表面弾性波による回
折作用を受けた回折光を入射するように配置するととも
に、前記回折光を入射するホーン型導波路の光軸が前記
回折光の進行方向に略一致するように形成したことを特
徴とする構成とし、さらに、構成1ないし3の態様とし
て、 (構成4) 構成1ないし3のいずれかの導波路型音響
光学素子において、前記光線幅拡大用及び光線幅縮小用
のホーン型導波路の幅を仕切る輪郭形状が略放物曲線を
なし、かつ、その幅をW、光導波路内を伝搬する光の真
空中における波長をλ、光導波路における光の進行方向
の座標をz、光導波路の屈折率をnf 、光導波路の最小
幅をW0 とそれぞれしたとき、 W={(2αλz/nf )+W0 2 }1/2 で表され、かつ、1.7 ≦α≦3.4 に設定したことを特徴
とする構成としたものである。
【0010】
【作用】上述の構成1によれば、入射光導光用3次元光
導波路によって導入された光は光線幅拡大用のホーン型
導波路によってその光線幅が拡大され、かつ、略平行光
となって2次元光導波路に入射して該2次元光導波路中
を伝搬する。これによって、2次元光導波路に平面弾性
波が形成された場合にはこの伝搬する光が効率よく回折
作用を受けることができる。また、2次元光導波路を伝
搬した光は光線幅縮小用のホーン型導波路に入射してそ
の光線幅が縮小された後、出射光用3次元光導波路に入
射して出射される。これにより、音響光学素子としての
作用を行なわせることができる。
導波路によって導入された光は光線幅拡大用のホーン型
導波路によってその光線幅が拡大され、かつ、略平行光
となって2次元光導波路に入射して該2次元光導波路中
を伝搬する。これによって、2次元光導波路に平面弾性
波が形成された場合にはこの伝搬する光が効率よく回折
作用を受けることができる。また、2次元光導波路を伝
搬した光は光線幅縮小用のホーン型導波路に入射してそ
の光線幅が縮小された後、出射光用3次元光導波路に入
射して出射される。これにより、音響光学素子としての
作用を行なわせることができる。
【0011】この構成によれば、光の伝搬経路にレンズ
部を介在させることなく、すべて光導波路で構成でき
る。これら光導波路形成するためのPE処理工程は1つ
のマスクを用いて1つのプロセスで同時に行うことがで
きる。すなわち、従来の場合は、導波路を形成した後に
別のマスクを用いてレンズ部を形成する工程が必要であ
ったが、上記構成ではその工程が不要になる。その結
果、マスクの位置合わせ誤差に基づく特性の劣化や、レ
ンズを用いていないことからレンズの屈折率の経時変化
に基づく特性劣化の心配もない。
部を介在させることなく、すべて光導波路で構成でき
る。これら光導波路形成するためのPE処理工程は1つ
のマスクを用いて1つのプロセスで同時に行うことがで
きる。すなわち、従来の場合は、導波路を形成した後に
別のマスクを用いてレンズ部を形成する工程が必要であ
ったが、上記構成ではその工程が不要になる。その結
果、マスクの位置合わせ誤差に基づく特性の劣化や、レ
ンズを用いていないことからレンズの屈折率の経時変化
に基づく特性劣化の心配もない。
【0012】また、構成2によれば、2次元光導波路に
光を出射するホーン型導波路の最大幅に比べ、2次元光
導波路から出射した光を受光するホーン型導波路の最大
幅のほうが大きくなるようにしているので、2次元光導
波路中を伝搬する間に光の幅が多少広がっても効率よく
集光することが可能となる。
光を出射するホーン型導波路の最大幅に比べ、2次元光
導波路から出射した光を受光するホーン型導波路の最大
幅のほうが大きくなるようにしているので、2次元光導
波路中を伝搬する間に光の幅が多少広がっても効率よく
集光することが可能となる。
【0013】構成3によれば、光スイッチ作用、光強度
変調作用及び光周波数シフタとしての作用を得ることが
できる導波路型音響光学素子を得ることができる。
変調作用及び光周波数シフタとしての作用を得ることが
できる導波路型音響光学素子を得ることができる。
【0014】さらに、構成4によれば、ホーン型導波路
内での光損失を極めて小さくできるので、音響光学素子
全体としての光損失を極めて小さいものとすることがで
きる。
内での光損失を極めて小さくできるので、音響光学素子
全体としての光損失を極めて小さいものとすることがで
きる。
【0015】
【実施例】第1実施例 図1は本発明の第1実施例にかかる導波路型音響光学素
子の構成を示す図である。以下、図1を参照にしながら
第1実施例を説明する。
子の構成を示す図である。以下、図1を参照にしながら
第1実施例を説明する。
【0016】この実施例は、要するに、図5に示した従
来例におけるレンズ部の代わりにホーン型導波路を用い
るようにしたものである。すなわち、透明圧電性の結晶
たるタンタル酸リチウム(LT)単結晶を板状体に形成
した基板1と、該基板1の表層部に形成された2次元光
導波路たるスラブ導波路2と、このスラブ導波路2に表
面弾性波(SAW)を形成させて該スラブ導波路2を通
過する光を回折させるために基板1上に形成された交差
指型のトランスデューサである交差指型電極(IDT)
3と、上記スラブ導波路2に入射させる光及び該スラブ
導波路2から出射した光を導くためにそれぞれ基板1の
表層部に形成された入射光導光用3次元光導波路たる第
1のチャネル導波路4及び出射光導光用3次元光導波路
たる第2及び第3のチャネル導波路5,6とを有する
点、さらに、IDT3を駆動回路31出駆動するように
した点では、上記従来例と略同じである。
来例におけるレンズ部の代わりにホーン型導波路を用い
るようにしたものである。すなわち、透明圧電性の結晶
たるタンタル酸リチウム(LT)単結晶を板状体に形成
した基板1と、該基板1の表層部に形成された2次元光
導波路たるスラブ導波路2と、このスラブ導波路2に表
面弾性波(SAW)を形成させて該スラブ導波路2を通
過する光を回折させるために基板1上に形成された交差
指型のトランスデューサである交差指型電極(IDT)
3と、上記スラブ導波路2に入射させる光及び該スラブ
導波路2から出射した光を導くためにそれぞれ基板1の
表層部に形成された入射光導光用3次元光導波路たる第
1のチャネル導波路4及び出射光導光用3次元光導波路
たる第2及び第3のチャネル導波路5,6とを有する
点、さらに、IDT3を駆動回路31出駆動するように
した点では、上記従来例と略同じである。
【0017】この実施例の特徴点は、第1のチャネル導
波路4とスラブ導波路2との間に光線幅拡大用のホーン
型導波路である第1のホーン型導波路7を配置し、第1
のチャネル導波路4から出射した光を第1のホーン型導
波路7に入射させて光線幅を拡大するとと同時に略平行
光にしてスラブ導波路2に入射させるようにし、また、
スラブ導波路2の光出射端に光線幅縮小用のホーン型導
波路である第2のホーン型導波路8及び第3のホーン型
導波路9を隣接して配置し、スラブ導波路2から出射す
る非回折光又は回折光をそれぞれ入射させるようにして
その光線幅を縮小し、それぞれ第2チャネル導波路5及
び第3チャネル導波路6に導くように構成した点であ
る。
波路4とスラブ導波路2との間に光線幅拡大用のホーン
型導波路である第1のホーン型導波路7を配置し、第1
のチャネル導波路4から出射した光を第1のホーン型導
波路7に入射させて光線幅を拡大するとと同時に略平行
光にしてスラブ導波路2に入射させるようにし、また、
スラブ導波路2の光出射端に光線幅縮小用のホーン型導
波路である第2のホーン型導波路8及び第3のホーン型
導波路9を隣接して配置し、スラブ導波路2から出射す
る非回折光又は回折光をそれぞれ入射させるようにして
その光線幅を縮小し、それぞれ第2チャネル導波路5及
び第3チャネル導波路6に導くように構成した点であ
る。
【0018】また、この場合、第3のホーン型導波路9
の幅方向の中心軸線(光軸)を第2のホーン型導波路8
の中心軸線に対して1.5°傾くように形成してあり、
回折光が第3のホーン型導波路9の中心軸線に沿った方
向から入射されるようにしてある。
の幅方向の中心軸線(光軸)を第2のホーン型導波路8
の中心軸線に対して1.5°傾くように形成してあり、
回折光が第3のホーン型導波路9の中心軸線に沿った方
向から入射されるようにしてある。
【0019】なお、スラブ導波路2、チャネル導波路
4,5,6、ホーン型導波路7,8,9は、これら各導
波路を接続した状態の輪郭形状のパターンのAl膜を基
板1上に形成し、これをマスクにして安息香酸を用いて
PE処理を施すことにより形成する。この場合、波長
0.633μmのHeーNeレーザ光に対して、基板1
自体の屈折率は、2.18であり、各導波路の屈折率は
2.183である。また、IDT3は厚さ1μmのAl
膜で形成され、中心周波数が300MHzになるよう
に、電極幅を2.75μm、ピッチを5.5μmとす
る。
4,5,6、ホーン型導波路7,8,9は、これら各導
波路を接続した状態の輪郭形状のパターンのAl膜を基
板1上に形成し、これをマスクにして安息香酸を用いて
PE処理を施すことにより形成する。この場合、波長
0.633μmのHeーNeレーザ光に対して、基板1
自体の屈折率は、2.18であり、各導波路の屈折率は
2.183である。また、IDT3は厚さ1μmのAl
膜で形成され、中心周波数が300MHzになるよう
に、電極幅を2.75μm、ピッチを5.5μmとす
る。
【0020】第1〜第3のホーン型導波路7,8,9の
形状は、その幅をW、光導波路内を伝搬する光の真空中
における波長をλ、光導波路における光の進行方向の座
標をz、光導波路の屈折率をnf 、光導波路の最小幅を
W0 とそれぞれしたとき、 W={(2αλz/nf )+W0 2 }1/2 ……(1) で表される曲線形状をなしたものである。上記(1) 式に
おいて、この実施例ではλ=0.633μm、nf =
2.183、W0 =4μm、α=2とし、最大幅につい
ては、第1のホーン型導波路7の場合を100μm、第
2及び第3のホーン型導波路8,9の場合を共に110
μmとした。
形状は、その幅をW、光導波路内を伝搬する光の真空中
における波長をλ、光導波路における光の進行方向の座
標をz、光導波路の屈折率をnf 、光導波路の最小幅を
W0 とそれぞれしたとき、 W={(2αλz/nf )+W0 2 }1/2 ……(1) で表される曲線形状をなしたものである。上記(1) 式に
おいて、この実施例ではλ=0.633μm、nf =
2.183、W0 =4μm、α=2とし、最大幅につい
ては、第1のホーン型導波路7の場合を100μm、第
2及び第3のホーン型導波路8,9の場合を共に110
μmとした。
【0021】図2は上記(1) 式における上述の条件のう
ちαを変えた場合の光損失を示すグラフである。図2の
グラフにおいて、光損失とは、光線幅拡大用のホーン型
導波路(第1のホーン型導波路7が該当)と光線幅縮小
用のホーン型導波路(第2及び第3のホーン型導波路
8,9が該当)とをカップリングさせてこれらの間を光
を通過せた場合に受ける光の損失である。また、図にお
ける○印でプロットされた曲線は導波路の境界部から外
部に洩れる光等による損失を考えずに媒体自体の吸収や
散乱のみによる損失分(プロパゲーティングと略称す
る)を示すものであり、●印でプロットされた曲線は導
波路の境界部から外部に洩れる光等による損失分(カッ
プリングと略称する)のみを示すものであり、黒四角印
でプロットされた曲線はトータルの損失(トータルと略
称する)を示すものである。
ちαを変えた場合の光損失を示すグラフである。図2の
グラフにおいて、光損失とは、光線幅拡大用のホーン型
導波路(第1のホーン型導波路7が該当)と光線幅縮小
用のホーン型導波路(第2及び第3のホーン型導波路
8,9が該当)とをカップリングさせてこれらの間を光
を通過せた場合に受ける光の損失である。また、図にお
ける○印でプロットされた曲線は導波路の境界部から外
部に洩れる光等による損失を考えずに媒体自体の吸収や
散乱のみによる損失分(プロパゲーティングと略称す
る)を示すものであり、●印でプロットされた曲線は導
波路の境界部から外部に洩れる光等による損失分(カッ
プリングと略称する)のみを示すものであり、黒四角印
でプロットされた曲線はトータルの損失(トータルと略
称する)を示すものである。
【0022】実用的効率を考慮すると、ホーン型導波路
による損失を2dB以内におさえることが望ましいの
で、図2から、1.7 ≦α≦3.2 の範囲内に設定すること
が望ましいことがわかる。
による損失を2dB以内におさえることが望ましいの
で、図2から、1.7 ≦α≦3.2 の範囲内に設定すること
が望ましいことがわかる。
【0023】上述の構成の導波路型音響光学素子におい
て、第1のチャネル導波路4の入力端に、コア径が約4
μmの定偏波ファイバを接続して波長0.633μmの
HeーNeレーザ光を入射させ、また、第2及び第3の
チャネル導波路5,6の出力端にコア径が約4μmのシ
ングルモードファイバを接続することにより出射光を取
り出してこの導波路型音響光学素子内における光損失を
測定した。その結果、SAWをoffの状態した場合に
は第2のチャネル導波路5のみから光が取り出され、そ
のときの損失は10.8dBであった。したがってま
た、このとき、第3のチャネル導波路6には光が導かれ
ず、第3のチャネル導波路6は光学的にオフ状態にあ
る。次に、SAWをonの状態した場合には、第3のチ
ャネル導波路6に光が導かれ、第3のチャネル導波路6
は光学的にオン状態になる。そのときの損失は16.1
dBであり、オン.オフの消光比は約35dBであっ
た。なお、これに対して、図5に示されるような、従来
の導波路型音響光学素子では、損失が15〜20dB、
消光比が28dB程度であったので、特性自体も従来に
比較して向上していることがわかる。
て、第1のチャネル導波路4の入力端に、コア径が約4
μmの定偏波ファイバを接続して波長0.633μmの
HeーNeレーザ光を入射させ、また、第2及び第3の
チャネル導波路5,6の出力端にコア径が約4μmのシ
ングルモードファイバを接続することにより出射光を取
り出してこの導波路型音響光学素子内における光損失を
測定した。その結果、SAWをoffの状態した場合に
は第2のチャネル導波路5のみから光が取り出され、そ
のときの損失は10.8dBであった。したがってま
た、このとき、第3のチャネル導波路6には光が導かれ
ず、第3のチャネル導波路6は光学的にオフ状態にあ
る。次に、SAWをonの状態した場合には、第3のチ
ャネル導波路6に光が導かれ、第3のチャネル導波路6
は光学的にオン状態になる。そのときの損失は16.1
dBであり、オン.オフの消光比は約35dBであっ
た。なお、これに対して、図5に示されるような、従来
の導波路型音響光学素子では、損失が15〜20dB、
消光比が28dB程度であったので、特性自体も従来に
比較して向上していることがわかる。
【0024】しかも、上述の実施例によれば、光の伝搬
経路にレンズ部を介在させることなく、すべて光導波路
で構成できる。これら光導波路形成するためのPE処理
工程は1つのマスクを用いて1つのプロセスで同時に行
うことができる。すなわち、従来の場合は、導波路を形
成した後に別のマスクを用いてレンズ部を形成する工程
が必要であったが、上記構成ではその工程が不要にな
る。その結果、マスクの位置合わせ誤差に基づく特性の
劣化や、レンズを用いていないことからレンズの屈折率
の経時変化基づく特性劣化の心配もない。
経路にレンズ部を介在させることなく、すべて光導波路
で構成できる。これら光導波路形成するためのPE処理
工程は1つのマスクを用いて1つのプロセスで同時に行
うことができる。すなわち、従来の場合は、導波路を形
成した後に別のマスクを用いてレンズ部を形成する工程
が必要であったが、上記構成ではその工程が不要にな
る。その結果、マスクの位置合わせ誤差に基づく特性の
劣化や、レンズを用いていないことからレンズの屈折率
の経時変化基づく特性劣化の心配もない。
【0025】第2実施例 図3は本発明の第2実施例にかかる導波路型音響光学素
子の構成を示す図である。以下、図3を参照にしながら
第2実施例を説明する。なお、この実施例の基本的構成
は上述の第1実施例と共通であるの共通する部分には同
一の符号を付してその詳細説明を省略し、以下では、主
として第1実施例と異なる点を説明する。 この実施例
が第1実施例と異なる第1の点は、上述の第1実施例に
おける第2のホーン型導波路8の最大幅が110μmで
あったが、この第1実施例における第2のホーン型導波
路8に相当する第2のホーン型導波路28の最大幅を9
0μmにして、該第2のホーン型導波路28で光線幅拡
大用のホーン導波路を構成するようにし、これに、第2
のチャネル導波路5から光が導入された場合、この光が
スラブ導波路2を通じて第1のホーン型導波路7(最大
幅が100μm;このとき光線幅縮小用導波路として作
用)に入射し、第1のチャネル導波路4から外部に出射
されるようにしたものである。なお、第1のホーン型導
波路7は第3のホーン型導波路9との対でみた場合に
は、光線拡大用ホーン導波路として作用し、第1のチャ
ネル導波路4から導入された光がスラブ導波路2内で回
折作用を受けて第3のホーン型導波路9及び第3のチャ
ネル導波路6を通じて外部に出射される点は第1実施例
と同様である。
子の構成を示す図である。以下、図3を参照にしながら
第2実施例を説明する。なお、この実施例の基本的構成
は上述の第1実施例と共通であるの共通する部分には同
一の符号を付してその詳細説明を省略し、以下では、主
として第1実施例と異なる点を説明する。 この実施例
が第1実施例と異なる第1の点は、上述の第1実施例に
おける第2のホーン型導波路8の最大幅が110μmで
あったが、この第1実施例における第2のホーン型導波
路8に相当する第2のホーン型導波路28の最大幅を9
0μmにして、該第2のホーン型導波路28で光線幅拡
大用のホーン導波路を構成するようにし、これに、第2
のチャネル導波路5から光が導入された場合、この光が
スラブ導波路2を通じて第1のホーン型導波路7(最大
幅が100μm;このとき光線幅縮小用導波路として作
用)に入射し、第1のチャネル導波路4から外部に出射
されるようにしたものである。なお、第1のホーン型導
波路7は第3のホーン型導波路9との対でみた場合に
は、光線拡大用ホーン導波路として作用し、第1のチャ
ネル導波路4から導入された光がスラブ導波路2内で回
折作用を受けて第3のホーン型導波路9及び第3のチャ
ネル導波路6を通じて外部に出射される点は第1実施例
と同様である。
【0026】この実施例は、いわゆる方向性結合器とし
て利用することができる。例えば、第2のチャネル導波
路5から光を導入して第1のチャネル導波路4を通じて
外部の光ファイバに導いた場合において、この光ファイ
バに例えば傷等があって反射戻り光が生じた場合、この
反射戻り光を入射光と分離して第2のチャネル導波路5
を通さずに第3のチャネル導波路6から外部に取り出す
ことができる。
て利用することができる。例えば、第2のチャネル導波
路5から光を導入して第1のチャネル導波路4を通じて
外部の光ファイバに導いた場合において、この光ファイ
バに例えば傷等があって反射戻り光が生じた場合、この
反射戻り光を入射光と分離して第2のチャネル導波路5
を通さずに第3のチャネル導波路6から外部に取り出す
ことができる。
【0027】この実施例においても、第1実施例と同様
の利点を得ることができる。
の利点を得ることができる。
【0028】第3実施例 図4は本発明の第3実施例にかかる導波路型音響光学素
子の構成を示す図である。この実施例は、第1実施例と
同一の導波路型音響光学素子を同一基板上に2つ形成し
て、入射光に対して波長がそれぞれ異なる値だけシフト
した2つのシフト光を得る光周波数シフタとしての音響
光学素子を構成した例であり、入射光用のチャネル導波
路34を途中から2つのチャネル導波路34a,34b
に分岐し、これらチャネル導波路34a,34bにそれ
ぞれ第1実施例と同一の構成を有する導波路型音響光学
素子を接続する構成としたものである。
子の構成を示す図である。この実施例は、第1実施例と
同一の導波路型音響光学素子を同一基板上に2つ形成し
て、入射光に対して波長がそれぞれ異なる値だけシフト
した2つのシフト光を得る光周波数シフタとしての音響
光学素子を構成した例であり、入射光用のチャネル導波
路34を途中から2つのチャネル導波路34a,34b
に分岐し、これらチャネル導波路34a,34bにそれ
ぞれ第1実施例と同一の構成を有する導波路型音響光学
素子を接続する構成としたものである。
【0029】すなわち、第1実施例における第1のチャ
ネル導波路4に相当する一方のチャネル導波路34aに
接続される第1の音響光学素子部は、第1実施例におけ
る第1のホーン型導波路7に相当する光線拡大用のホー
ン型導波路37a、第1実施例におけるスラブ導波路2
に相当するスラブ導波路32a、第1実施例におけるI
DT3に相当するIDT32a、第1実施例における第
2のホーン型導波路8に相当する光線縮小用のホーン型
導波路38a、第1実施例における第3のホーン型導波
路9に相当する光線縮小用のホーン型導波路39a、第
1実施例における第2のチャネル導波路5に相当するチ
ャネル導波路35a及び第1実施例における第3のチャ
ネル導波路6に相当するチャネル導波路36aから構成
されている。
ネル導波路4に相当する一方のチャネル導波路34aに
接続される第1の音響光学素子部は、第1実施例におけ
る第1のホーン型導波路7に相当する光線拡大用のホー
ン型導波路37a、第1実施例におけるスラブ導波路2
に相当するスラブ導波路32a、第1実施例におけるI
DT3に相当するIDT32a、第1実施例における第
2のホーン型導波路8に相当する光線縮小用のホーン型
導波路38a、第1実施例における第3のホーン型導波
路9に相当する光線縮小用のホーン型導波路39a、第
1実施例における第2のチャネル導波路5に相当するチ
ャネル導波路35a及び第1実施例における第3のチャ
ネル導波路6に相当するチャネル導波路36aから構成
されている。
【0030】同様に、第1実施例における第1のチャネ
ル導波路4に相当する他方のチャネル導波路34bに接
続される第2の音響光学素子部は、ホーン型導波路37
b、スラブ導波路32b、IDT32b、ホーン型導波
路38b、ホーン型導波路39b、チャネル導波路35
b及びチャネル導波路36bから構成されている。
ル導波路4に相当する他方のチャネル導波路34bに接
続される第2の音響光学素子部は、ホーン型導波路37
b、スラブ導波路32b、IDT32b、ホーン型導波
路38b、ホーン型導波路39b、チャネル導波路35
b及びチャネル導波路36bから構成されている。
【0031】そして、これら第1及び第2の音響光学素
子は1枚のタンタル酸リチウム(LT)単結晶の基板3
1上に隣接して形成され、これらの間にSAW遮断用溝
321を形成したものである。
子は1枚のタンタル酸リチウム(LT)単結晶の基板3
1上に隣接して形成され、これらの間にSAW遮断用溝
321を形成したものである。
【0032】IDT32aとIDT32bとで互いに異
なる周波数のSAWを発生させることにより、チャネル
導波路36aと36bからそれぞれ異なる周波数シフト
を受けた光を得ることができ、例えば、光ヘテロダイン
法等に用いることができる。この実施例においても、第
1実施例と同様の利点を得ることができる。
なる周波数のSAWを発生させることにより、チャネル
導波路36aと36bからそれぞれ異なる周波数シフト
を受けた光を得ることができ、例えば、光ヘテロダイン
法等に用いることができる。この実施例においても、第
1実施例と同様の利点を得ることができる。
【0033】なお、上記各実施例においては基板にLT
を用いたが、他の圧電性材料、例えばニオブ酸リチウム
(LN)等からなる基板であってもよい。また、石英基
板上にZn0薄膜などを形成した構造でもよい。
を用いたが、他の圧電性材料、例えばニオブ酸リチウム
(LN)等からなる基板であってもよい。また、石英基
板上にZn0薄膜などを形成した構造でもよい。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の導波路型
音響光学素子は、要するに、3次元光導波路によって導
入された光の光線幅を拡大して平行光にした後、回折作
用を施す領域である2次元光導波路に導入する手段及び
該2次元光導波路から出射した光を縮小して出射用の3
次元光導波路に導入する手段として、従来のレンズの代
わりにホーン型導波路を用いるようにしたことにより、
光の伝搬経路にレンズ部を介在させることなく、すべて
光導波路で構成できるようにして、これら光導波路形成
するためのPE処理工程を1つのマスクを用いて1つの
プロセスで同時に行うことを可能にした。すなわち、従
来の場合は、導波路を形成した後に別のマスクを用いて
レンズ部を形成する工程が必要であったが、本発明では
その工程を不要にし、マスクの位置合わせ誤差に基づく
特性の劣化や、レンズを用いていないことからレンズの
屈折率の経時変化基づく特性劣化のおそれを除去したも
のである。
音響光学素子は、要するに、3次元光導波路によって導
入された光の光線幅を拡大して平行光にした後、回折作
用を施す領域である2次元光導波路に導入する手段及び
該2次元光導波路から出射した光を縮小して出射用の3
次元光導波路に導入する手段として、従来のレンズの代
わりにホーン型導波路を用いるようにしたことにより、
光の伝搬経路にレンズ部を介在させることなく、すべて
光導波路で構成できるようにして、これら光導波路形成
するためのPE処理工程を1つのマスクを用いて1つの
プロセスで同時に行うことを可能にした。すなわち、従
来の場合は、導波路を形成した後に別のマスクを用いて
レンズ部を形成する工程が必要であったが、本発明では
その工程を不要にし、マスクの位置合わせ誤差に基づく
特性の劣化や、レンズを用いていないことからレンズの
屈折率の経時変化基づく特性劣化のおそれを除去したも
のである。
【図1】本発明の第1実施例にかかる導波路型音響光学
素子の構成を示す図である。
素子の構成を示す図である。
【図2】(1) 式におけるαを変えた場合の光損失を示す
グラフである。
グラフである。
【図3】本発明の第2実施例にかかる導波路型音響光学
素子の構成を示す図である。
素子の構成を示す図である。
【図4】本発明の第3実施例にかかる導波路型音響光学
素子の構成を示す図である。
素子の構成を示す図である。
【図5】従来の導波路型音響光学素子の構成を示す図で
ある。
ある。
1…基板、2…スラブ導波路、3…交差指型電極(ID
T)、4…第1のチャネル導波路、5…第2のチャネル
導波路、6…第3のチャネル導波路、7…第1のホーン
型導波路、8…第2のホーン型導波路、9…第3のホー
ン型導波路。
T)、4…第1のチャネル導波路、5…第2のチャネル
導波路、6…第3のチャネル導波路、7…第1のホーン
型導波路、8…第2のホーン型導波路、9…第3のホー
ン型導波路。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも表層部が透明圧電性を有する
基板と、該基板の表層部に形成された2次元光導波路
と、この2次元導波路に表面弾性波を形成させるために
前記基板上に形成された交差指型電極と、前記2次元光
導波路に入射させる光及び該2次元光導波路から出射し
た光を導くためにそれぞれ前記基板表層部に形成された
入射光導光用3次元光導波路及び出射光導光用3次元光
導波路とを有する導波路型音響光学素子において、 前記入射光導光用3次元光導波路の光出射端に光入射端
を接続され、かつ、光出射端が前記2次元光導波路の光
入射端に接続されており、その光入射端から光出射端に
向けて導波路の幅が次第に拡大するように形成された光
線幅拡大用のホーン型導波路と、前記2次元光導波路の
光出射端にその光入射端が接続され、かつ、光出射端が
前記出射光用3次元光導波路の光入射端に接続されてお
り、その光入射端から光出射端に向けて導波路の幅が次
第に縮小するように形成された光線幅縮小用のホーン型
導波路とを前記基板表層部に形成したことを特徴とする
導波路型音響光学素子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の導波路型音響光学素子
において、 前記光線幅拡大用のホーン型導波路の最大幅より前記光
線幅縮小用のホーン型導波路の最大幅を大きくしたこと
を特徴とする導波路型音響光学素子。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の導波路型音響光
学素子において、 光線幅縮小用のホーン型導波路を隣接して2つ設け、そ
の内の一方のホーン型導波路に前記2次元光導波路を通
過する際に表面弾性波による回折作用を受けないで通過
した非回折光が入射し、他方のホーン型導波路に前記2
次元光導波路を通過する際に表面弾性波による回折作用
を受けた回折光を入射するように配置するとともに、前
記回折光を入射するホーン型導波路の光軸が前記回折光
の進行方向に略一致するように形成したことを特徴とす
る導波路型音響光学素子。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の導
波路型音響光学素子において、 前記光線幅拡大用及び光線幅縮小用のホーン型導波路の
幅を仕切る輪郭形状が略放物曲線をなし、かつ、その幅
をW、光導波路内を伝搬する光の真空中における波長を
λ、光導波路における光の進行方向の座標をz、光導波
路の屈折率をnf 、光導波路の最小幅をW0 とそれぞれ
したとき、 W={(2αλz/nf )+W0 2 }1/2 で表され、かつ、1.7 ≦α≦3.4 に設定したことを特徴
とする導波路型音響光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12566093A JP3276088B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 導波路型音響光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12566093A JP3276088B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 導波路型音響光学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06337446A true JPH06337446A (ja) | 1994-12-06 |
JP3276088B2 JP3276088B2 (ja) | 2002-04-22 |
Family
ID=14915505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12566093A Expired - Fee Related JP3276088B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 導波路型音響光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3276088B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7058259B2 (en) * | 2003-08-14 | 2006-06-06 | Lucent Technologies Inc. | Optical device having a waveguide lens with multimode interference |
-
1993
- 1993-05-27 JP JP12566093A patent/JP3276088B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7058259B2 (en) * | 2003-08-14 | 2006-06-06 | Lucent Technologies Inc. | Optical device having a waveguide lens with multimode interference |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3276088B2 (ja) | 2002-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5333231A (en) | Wavelength conversion element | |
JP4874685B2 (ja) | 光変調器 | |
Hamilton et al. | An integrated optical RF spectrum analyzer | |
RU2169936C2 (ru) | Акустооптическое волноводное устройство для селекции длин волн и способ его изготовления | |
JP2000056146A (ja) | 自己導波光回路 | |
JPH06289241A (ja) | 偏光分離素子 | |
US6400881B1 (en) | Optical device having thin film formed over optical waveguide | |
EP0877284B1 (en) | Acousto-optic silica optical circuit switch | |
US5418866A (en) | Surface acoustic wave devices for controlling high frequency signals using modified crystalline materials | |
JPH02179626A (ja) | 光波長変換装置 | |
JP3488776B2 (ja) | テーパ導波路およびそれを用いた光導波路素子 | |
US4929042A (en) | Variable acoustical deflection of an optical wave in an optical waveguide | |
JPH11167032A (ja) | 曲がり光導波路回路 | |
JP2000137125A (ja) | 拡散型光導波路構造を基板に製作する方法 | |
JPH1124022A (ja) | 音響光学デバイス | |
JP3276088B2 (ja) | 導波路型音響光学素子 | |
JPH07270736A (ja) | 導波路型音響光学素子 | |
JPH05323404A (ja) | 光波長変換素子 | |
JPS60133431A (ja) | 光損傷を起こす材料を用いた光学装置 | |
JPS622293B2 (ja) | ||
JPH01144002A (ja) | 光集積回路 | |
Weller et al. | Experimental characterization of acousto− optical deflection in multimode optical waveguides | |
JPH03213809A (ja) | 回折格子光結合器 | |
JPS6234126A (ja) | 光導波型デイバイス | |
JPS62229890A (ja) | 可変波長半導体光源 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |