JPH0867518A - ガラス溶融・流出装置 - Google Patents

ガラス溶融・流出装置

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JPH0867518A
JPH0867518A JP20526894A JP20526894A JPH0867518A JP H0867518 A JPH0867518 A JP H0867518A JP 20526894 A JP20526894 A JP 20526894A JP 20526894 A JP20526894 A JP 20526894A JP H0867518 A JPH0867518 A JP H0867518A
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pipe
temperature
tanks
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裕之 久保
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接続パイプにベローズを組み込むことで、構
造的な改良を施して、装置温度を上下した際、隣接する
槽の壁の変形、もしくは、パイプ自体の変形を回避でき
るようにしたガラス溶融・流出装置を提供する。 【構成】 複数の槽をパイプを介して接続し、これらを
通して光学ガラスを連続的に溶融し、流出するようにし
たガラス溶融・流出装置において、複数の槽を接続する
ためのパイプには、伸縮部としてベローズが設けられて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス原料を、溶融、
清澄、攪拌などの処置を経て、所望の溶融光学ガラスと
して連続的に流出するようにしたガラス溶融・流出装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、光学ガラスを連続的に製造する
には、まず、溶融槽においてガラス原料調合物(バッ
チ)もしくはバッチを一度粗溶融してほぼガラス化した
生カレットを、一度、粗溶融して、ほぼガラス化した生
カレットを得た後で、次に清澄槽において泡を除去し、
更に、均質化槽で脈理を除去し、作業槽において、各種
光学ガラス製品を製造するのに適した温度の溶融ガラス
が流出されるように、その温度を調節している。
【0003】この場合、各槽をすべて独立させたり、溶
融槽と清澄槽、清澄槽と均質化槽、もしくは、均質化槽
と作業槽との組合せなどで、幾つかの槽を1つの槽の構
造にに纏めた装置も適宜採用されている。そして、いず
れの場合も、互いの槽のガラスができるだけ混ざり合わ
ない状態で、順次、下流側に送るように構成し、各々の
槽の機能が効率よく達成されるようにすることが重要で
あって、そのために、各々の独立槽は、適当な接続パイ
プで連結される構造が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような装
置の場合、温度を上下させた時、接続パイプが熱膨張あ
るいは収縮するために、このパイプに接続されている槽
の壁がつぶれたり、逆にパイプ自体が変形するという欠
点があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記事情に基づいて成された
もので、その第1の目的とするところは、接続パイプに
ベローズを組み込むことで、構造的な改良を施して、装
置温度を上下した際、隣接する槽の壁の変形、もしく
は、パイプ自体の変形を回避できるようにしたガラス溶
融・流出装置を提供するにある。
【0006】また、本発明の第2の目的は、溶融する光
学ガラスの品質を損なうことなく、しかも、第1の目的
を達成することにある。
【0007】更に、本発明の第3の目的は、温度を上下
させた時に、接続パイプや接続された槽の変形よりも、
ベローズの伸縮を起こし易くするための手段を用いて、
第1の目的を達成することにある。
【0008】本発明の第4の目的は、温度を上下させた
時の接続パイプの熱膨張収縮分をベローズの伸縮で吸収
する手段を提供して、第1の目的を達成することにあ
る。
【0009】本発明の第5の目的は、温度を上げたとき
の接続パイプの熱膨張分をベローズで吸収するために、
そのベローズの長さを適当な値に設定することにより、
第1の目的を達成することにある。
【0010】本発明の第6の目的は、温度を上げたとき
の接続パイプの熱膨張分をベローズで効率よく吸収する
手段を提供して、第1の目的を達成することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、複数の槽をパイプを介して接続し、こ
れらを通して光学ガラスを連続的に溶融し、流出するよ
うにしたガラス溶融・流出装置において、複数の槽を接
続するためのパイプには、伸縮部としてベローズが設け
られている。接続パイプの伸縮部としてベローズを設け
ることにより、温度を上下させた時の熱膨張や収縮をベ
ローズで吸収することを特徴とするガラス溶融装置であ
る。
【0012】この場合、ベローズを白金もしくは白金合
金で作るとよい。また、ベローズのばね定数を、接続さ
れる複数の槽の接続パイプ軸方向の単位長さ当たりの変
形を起こす力の大きさより小さくするとよい。また、ベ
ローズ伸縮可能量を、室温とガラス溶融流出装置の使用
温度との間での接続パイプの熱膨張量より大きく設定す
るのも良い。また、室温におけるベローズの長さを、最
も縮んだ長さより長く設定するのも良い。更には、室温
での、ベローズに引張り応力かけておくか、無荷重状態
にしておいても良い。
【0013】
【実施例】
[実施例1]次に、本発明の実施例を図面を参照して具
体的に説明する。図1には、その左側に溶融槽1が、ま
た、それに続いて清澄槽2がある。図1で示されるよう
に、ここでは、溶融槽1と清澄槽2とは、1つの容器
(溶融・清澄槽)で構成されていて、隔壁3で仕切られ
ている。しかして、溶融槽1に投入されたガラス原料は
隔壁3の下を潜って清澄槽2へ流れるようになってい
る。
【0014】溶融・清澄槽(1、2)の次には、接続パ
イプ4を介して作業槽5が連通されている。作業槽5の
底面にはガラスを流出する流出パイプ7が設けられてお
り、また、作業槽5内には撹拌装置6があり、ここでガ
ラスの均質化を行うようになっている。なお、この場合
には、作業槽5が均質化槽も兼ねることになる。
【0015】接続パイプの両端の、各槽に対する接続部
は、従来から行われるように、円錐状の補強キャップ
8、9で補強されている。特に、本発明では、接続パイ
プ4の中央付近にベローズ10が設けられている。ベロ
ーズ10は溶接などの手段で作られており、要すれば、
以上の槽、パイプ及びベローズは、全て白金製である。
【0016】各部の寸法について述べれば、例えば、溶
融・清澄槽(1、2)が肉厚1mmの板で、縦×横×高
さ=175×250×90mmの筺であり、作業槽5が
肉厚1mmの板で、直径×高さ=φ110×150mm
の円筒型であり、撹拌装置6が直径=φ80mmの攪拌
翼を具備し、接続パイプ4(ベローズ10を含む)が肉
厚1mmで、直径×長さ=φ25×250mmである。
【0017】また、ベローズ10の仕様は次のように設
定した。まず、ベローズ10のばね定数については次の
点を考慮した。即ち、室温において清澄槽2の接続パイ
プ取付壁面を接続パイプ軸方向に1mm押しつぶすに
は、圧力=3500gが必要である。また、作業槽5の
接続パイプ取付壁面を接続パイプ軸方向に1mm押しつ
ぶすには、圧力=2800gが必要である。この場合、
高温になると、槽の壁面を構成する白金の抗張力が低下
するが、ベローズ10も、同じように白金でできている
から、室温での、ベローズ10のばね定数を2800g
/mmより小さな値、具体的には、半分以下の1000
g/mmに設定すれば、温度変化による接続パイプ4の
熱膨張で、槽壁を変形損傷するのを回避できる。
【0018】次に、ベローズ10の伸縮可能量を設定し
た。実施例で使用したガラスは、ホウケイ酸バリウム塩
系の光学ガラス(SK12相当)である。このガラスを
溶融するには、溶融清澄槽(1、2)は1300℃、作
業槽5は1100℃となるので、接続パイプ4は、中間
値を取って、平均で約1200℃とみなすことができ
る。室温から1200℃にした時の接続パイプ4(前述
のように長さ250mm)の熱膨張量は、白金の熱膨張
係数1.02×10-5deg-1から計算して、約3mm
となる。また、接続パイプ4で結ばれた2つの槽2、5
も膨張する。そこでベローズ10の伸縮可能量は、3m
mより大きな値、本実施例では、2倍の6mmとした。
そして、室温において、無荷重のときのベローズ10の
長さは、最も縮んだ状態より、3mm長くなるように作
成する。
【0019】この装置を、2ゾーン別々に温度設定でき
る電気炉(図示せず)に設置して、室温とガラス溶融温
度との間で温度を上下させた。まず、室温で、各槽を所
定の位置に設置するが、この時、ベローズ10には引張
り応力をかけて、最も伸ばした状態(無荷重状態から4
mm伸ばした状態)とした。このように、室温でベロー
ズの長さが最も縮んだ長さより長ければ、ベローズは収
縮可能である。また、室温でベローズに予め引張り応力
をかけておけば、圧縮応力をかけておいた状態に比べ
て、当然、ベローズは収縮し易い。このため、温度を上
げたときの接続パイプの膨張を、ベローズ側で効率よく
収縮できるので、温度を上下させた時の接続パイプや、
これに接続されている槽の変形が防止できることにな
る。
【0020】この後、ガラス溶融温度までに昇温した結
果を、電気炉側面から確認すると、ベローズ10は縮ん
でいたが、接続パイプ4が曲がったり、接続パイプ4で
結ばれた2つの槽2、5のパイプ取付部がへこむ様子は
なかった。また、この後に、再び室温に戻すと、ベロー
ズを含めて、全てが、ほぼ昇温前の形状に戻っていた。
このような温度の昇降を、更に何回か繰り返した結果
も、初期形状を保つ点で変わりがなかった。また、この
装置で溶融したガラスは、脈理や異物の無い良好な品質
を備えていた。
【0021】これに対して、実施例1で使用した溶融装
置からベローズ部分10を除いた構成の、通常の接続パ
イプに置き換えた装置について、これを従来例として、
比較実験した。即ち、実施例1と同様にして、室温で各
槽を所定の位置に設置してから、ガラス溶融温度まで昇
温した結果を、電気炉側面から確認すると、接続パイプ
が少し湾曲しており、2つの槽のパイプ取付部がへこん
でいることがわかった。
【0022】この後、室温に戻すと、槽のへこみやパイ
プの湾曲は元に戻らず、槽と槽との間隔が少し短くなっ
て、位置ずれを起こしていた。また、何回か温度の上げ
下げを繰り返すと、各槽の変形が少しずつ進行すること
がわかった。
【0023】ガラスの連続溶融で用いる装置は全体の形
状が複雑なので、このような変形を起こした場合、その
修正には熟練を要し、一度、接続部を切り離して補修し
なくてはならず、長期使用が極めて困難である。また、
温度を繰り返し上下させると、変形箇所に疲労が蓄積さ
れて破損し易くなるという問題が残る。
【0024】以上述べたように、複数の槽を接続するた
めのパイプに、伸縮部としてベローズを設けることによ
り、装置の温度を上下させた時の熱膨張や収縮をベロー
ズで吸収することができる。この結果、接続パイプや、
パイプに接続されている槽の変形が防止できる。
【0025】特に、ベローズを白金で作ることにより、
溶融する光学ガラスの品質を損なうことなく、温度を上
下させた時の接続パイプやこれに接続されている槽の変
形が防止できる。また、ベローズのばね定数を、接続さ
れる複数の槽の、接続パイプ軸方向の単位長さ当たりの
変形を起こす力の大きさより小さくすれば、温度を上下
させた時に、接続パイプや接続された槽が変形するより
も、ベローズが伸縮し易いので、接続パイプや槽の変形
が防止できる。また、ベローズの伸縮可能量を、室温と
ガラス溶融流出装置の使用温度との間での接続パイプの
熱膨張量より大きくすれば、接続パイプの膨張収縮分を
ベローズの伸縮で吸収できるので、温度を上下させた時
の接続パイプや接続されている槽の変形が防止できる。
【0026】更に、室温で、ベローズの長さが最も縮ん
だ長さより長ければ、ベローズが収縮可能であるから、
温度を上げたときの接続パイプの膨張をベローズで十分
に吸収できる。このため、温度を上下させた時の接続パ
イプやこれに接続されている槽の変形が防止できる。ま
た、室温でへローズに引張り応力をかけておけば、圧縮
応力をかけておいた状態に比べて、ベローズは収縮し易
い。このため、温度を上げたときの接続パイプの膨張
を、ベローズが効率よく吸収できるので、温度を上下さ
せた時の接続パイプやこれに接続されている槽の変形が
防止できる。 〔実施例2〕図3には本発明の実施例2が縦断面で示さ
れている。ここで、溶融槽1、清澄槽2、作業槽5およ
び撹拌装置6は、実施例1と同一のものである。また、
使用したガラスも同一である。ここでは、接続パイプ1
1の両端付近にベローズ12、13が設けられている。
2か所のベローズは、いずれも実施例1で使用したベロ
ーズ10と同じものである。このベローズの各々のばね
定数は、前述のように、1000g/mmであり、その
伸縮可能量は6mmである。なお、実施例2では、接続
パイプ11を間に挟んで、2つのベローズ12、13が
直列配置の関係にあるので、合成のばね定数は500g
/mm、その伸縮可能量の合計は12mmとなる。ま
た、室温において、無荷重のときの2つのベローズの長
さは、実施例1と同じで、最も縮んだ状態よりいずれも
2mm程、長くなるようにした。
【0027】その構造の作用効果を確かめるため、実施
例1と同様の実験を行った。まず、室温で各槽を所定の
位置に設置し、2つのベローズ12、13には、共に引
張り応力を加えて、無荷重状態から2mmづつ、合計で
4mm伸ばした状態とした。次に、ガラス溶融温度に昇
温し、その結果を、電気炉側面から確認すると、ベロー
ズ12、13の長さは縮んでいたが、接続パイプ11は
曲がっていなかった。また、接続パイプ両端に補強キャ
ップを設けなかったが、接続パイプ11で結ばれた2つ
の槽2、5のパイプ取付部壁面がへこんだ様子もなかっ
た。また、この装置で溶融したガラスは、脈理や異物の
無い良好な品質を備えていた。
【0028】これに対して、2つのベローズ部分12、
13を除いて、通常の接続パイプに置き換えた装置を、
従来例として、比較したところ、ガラス溶融温度まで昇
温すると、接続パイプが少し湾曲し、2つの槽のパイプ
取付部がへこんでしまった。また、パイプの湾曲や槽の
へこみは、室温に戻しても元に戻らなかった。
【0029】以上、述べたように、伸縮部(ベローズ)
を接続パイプの中央付近でない部分、例えば、槽との接
続部に設けた場合でも、実施例1と同様に、装置の温度
を上下させた時の熱膨張や収縮をベローズで吸収するこ
とができる。この結果、接続パイプや、これに接続され
ている槽の変形が防止できる。 〔実施例3〕図4は本発明の実施例3を示す縦断面図で
ある。実施例3では、溶融・清澄槽に対して、実施例1
の装置の作業槽の代わりに、流出パイプ17を介して、
均質化槽18を接続し、この均質化槽18に、流出パイ
プ20を介して、3番目の作業槽19を接続している。
【0030】この場合の各槽の寸法は、例えば、次のよ
うに設定される。即ち、溶融清澄槽(14、15)は、
肉厚が0.8mmの板で、縦×横×高さ=175×25
0×90mmであり、均質化槽18は、肉厚が0.8m
mの板で、直径×高さ=φ110×150mmであり、
作業槽19は、肉厚が1.5mmの板で、直径×高さ=
φ110×150mmであり、また、均質化槽18で使
用した撹拌装置21は、直径=φ80mmの攪拌翼を具
備し、作業槽19に設置された2重構造の撹拌装置2
2、23は、その撹拌装置23の攪拌翼の外径がφ10
6mmである。このため、外側の撹拌装置23と作業槽
19の内壁とのクリアランスは2mmとなっている。
【0031】清澄槽15と均質化槽18との間、およ
び、均質化槽18と作業槽19との間に配置された接続
パイプ17、24は、いずれも、ほぼ中央に伸縮部とし
てベローズ25、26を設けたものであり、その各両端
には補強キャップ27〜30が設けてある。なお、ここ
では、ベローズ25が成形手段で作られており、ベロー
ズ26は溶接手段で作られている。
【0032】接続パイプ17(ベローズ25と接続キャ
ップ27、28を含む)の寸法については、肉厚1mm
の板で、直径×高さ=φ25×250mmであり、接続
パイプ24(ベローズ26と接続キャップ29、30を
含む)の寸法については、肉厚1mmの板で、直径×高
さ=φ15×100mmである。
【0033】以上の各槽、撹拌装置、接続パイプ、そこ
に設けたベローズなどの全ての材質は、10%のロジウ
ムを添加した白金合金である。また、使用したガラス
は、ランタンホウ酸塩系の光学ガラス(LaK12相
当)であり、このガラスを溶融するために、溶融・清澄
槽(14、15)は1400℃に、均質化槽18と作業
槽19は共に1200℃に加熱される。
【0034】また、ベローズ25、26の仕様は、実施
例1と同様に設定した。即ち、ベローズ25のばね定数
は、次の点を考慮して設定する。室温で、清澄槽15の
接続パイプ17との取付壁面を、接続パイプ軸方向に1
mm押しつぶすには、圧力=5200gが必要であり、
また、均質化槽18では4400gが必要である。そこ
で、室温でのベローズ25のばね定数は、5200gと
4400gの小さい方の値の半分よりも小さな値、ここ
では2000g/mmに設定した。
【0035】同様にして、ベローズ26のばね定数も次
の点を考慮して設定した。ここでは、室温で、均質化槽
18の接続パイプ24との取付壁面を、接続パイプ軸方
向に1mm押しつぶすには、圧力=4000gが必要で
あり、作業槽19では7000gが必要であるから、室
温のベローズ26のばね定数は、4000gよりも小さ
な値、ここでは丁度、半分の2000g/mmに設定し
た。
【0036】次に、ベローズの伸縮可能量を設定した。
ガラスを溶融するときの溶融清澄槽(14、15)は1
400℃、均質化槽18と作業槽19は共に1200℃
の温度である。したがって、接続パイプ17の温度は、
中間値を取って、平均で約1300℃、一方の接続パイ
プ24の温度は1200℃になる。室温から1300
℃、あるいは1200℃にした時の、それぞれの接続パ
イプ17、26(長さ250mm、長さ100mm)の
熱膨張量を求めると、それぞれ、約3.4mm、約1.
3mmとなる。なお、白金合金(ロジウム10%)の熱
膨張係数は1.06×10-5deg-1として計算した。
接続パイプで結ばれた2つの槽も膨張するので、ベロー
ズ25、26の伸縮可能量は、それぞれ、3.4mm、
1.3mmよりも大きな値、ここでは、約3倍以上の1
0mm、6mmとした。また、室温において、無荷重の
ときのベローズ25、26の長さは、最も縮んだ状態よ
りベローズ25は5mm、ベローズ26は3mm程、長
くしてある。
【0037】このような条件で、実施例1と同様の実験
を行った。まず、室温で各槽を所定の位置に設置し、ベ
ローズ25に引張り応力を加えて、無荷重状態から4m
m伸びた状態(最も縮んだ状態からは9mm伸びた状
態)とし、ベローズ26を無荷重状態(最も縮んだ状態
から3mm伸びた状態)とした。次に、ガラス溶融温度
に昇温した結果を、電気炉側面から確認すると、ベロー
ズ25、26は縮んでいたが、接続パイプ17、24は
曲がっていなかった。また、接続パイプで結ばれた2つ
の槽のパイプ取付部がへこむ様子はなかった。この結
果、作業槽19に取りつけた外側の撹拌装置23は、ガ
ラス溶融温度でも、作業槽19内壁面とぶつかることな
く使用できた。また、この装置で溶融したガラスは、脈
理や異物の無い良好な品質を備えていた。
【0038】これに対して、2つのベローズ部分25、
26を除いた、通常の接続パイプに置き換えた装置を、
従来として比較したところ、ガラス溶融温度まで昇温す
ると、接続パイプが少し湾曲し、2つの槽のパイプ取付
部がへこんでしまった。また、パイプの湾曲や槽のへこ
みは、室温に戻しても元に戻らなかった。また、熱膨
張、収縮の過程で起きた槽の位置移動で、外側の撹拌装
置が作業槽内面にぶつかってしまい、使用不可能となっ
た。
【0039】以上述べたように、ベローズを白金合金で
作った場合でも、実施例1の白金製ベローズと同様にし
て、溶融する光学ガラスの品質を損なうことなく、温度
を上下させた時の接続パイプやこれに接続されている槽
の変形が防止できる。
【0040】また、室温でベローズに引張り応力をかけ
て置くか、無荷重状態にしておけば、圧縮応力をかけて
おいた状態に比べて、ベローズは収縮し易い。このた
め、温度を上げたときの接続パイプの膨張を、ベローズ
で効率よく十分に吸収できるので、温度を上下させた時
の接続パイプや接続されている槽の変形が防止できる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上述べたように、光学ガラ
スを連続的に溶融流出する装置において、複数の槽をパ
イプで接続する場合に、伸縮部(ベローズ)を接続パイ
プに設けることにより、装置の温度を上下させた時の熱
膨張や収縮をベローズで吸収することができる。この結
果、接続パイプや、これに接続されている槽の変形が防
止できる。
【0042】特に、ベローズを白金もしくは白金合金で
作ることにより、溶融する光学ガラスの品質を損なうこ
となく、温度を上下させた時の接続パイプや接続されて
いる槽の変形が防止できる。また、ベローズのばね定数
を、接続される複数の槽の接続パイプ軸方向の単位長さ
あたりの変形を起こす力の大きさより小さくすれば、温
度を上下させた時に、接続パイプやこれに接続された槽
が変形するよりもベローズが伸縮しやすいので、接続パ
イプや槽の変形が防止できる。
【0043】また、ベローズの伸縮可能量を、室温とガ
ラス溶融流出装置の使用温度との間での接続パイプの熱
膨張量より大きくすれば、接続パイプの膨張収縮分をベ
ローズの伸縮で吸収できる。また、室温でベローズの長
さは、最も縮んだ長さより長ければ、ベローズは収縮可
能であるから、温度を上げたときの接続パイプの膨張を
ベローズで吸収できる。更に、室温でベローズに引張り
応力をかけておくか、無荷重状態にしておけば、圧縮応
力をかけておいた状態に比べて、ベローズは収縮し易い
から、温度を上げたときの接続パイプの膨張をベローズ
で効率よく吸収できる。従って、これらの場合も、温度
を上下させた時の接続パイプやこれに接続されている槽
の変形が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す縦断面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】本発明の実施例2の縦断面図である。
【図4】本発明の実施例3の縦断面図である。
【符号の説明】
1 溶融槽 2 清澄槽 3 隔壁 4 接続パイプ 5 作業槽 6 撹拌装置 7 流出パイプ 8 補強キャップ 9 補強キャップ 10 ベローズ 11 接続パイプ 12 ベローズ 13 ベローズ 14 溶融槽 15 清澄槽 16 隔壁 17 接続パイプ 18 均質化槽 19 作業槽 20 流出パイプ 21 撹拌装置 22 内側の撹拌装置 23 外側の撹拌装置 24 接続パイプ 25 ベローズ 26 ベローズ 27〜30 補強キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 昌之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の槽をパイプを介して接続し、これ
    らを通して光学ガラスを連続的に溶融し、流出するよう
    にしたガラス溶融・流出装置において、複数の槽を接続
    するためのパイプには、伸縮部としてベローズが設けら
    れていることを特徴とするガラス溶融・流出装置。
  2. 【請求項2】 ベローズは、白金もしくは白金合金で構
    成されていることを特徴とする請求項1記載のガラス溶
    融・流出装置。
  3. 【請求項3】 ベローズのばね定数が、接続される複数
    の槽間の、接続パイプ軸方向の単位長さ当たりの変形を
    起こす力の大きさより小さい値に設定されていることを
    特徴とする請求項1記載のガラス溶融・流出装置。
  4. 【請求項4】 ベローズの伸縮可能な量は、室温とガラ
    ス溶融流出装置の使用温度との間での定まる、接続パイ
    プの熱膨張量より大きく設定されていることを特徴とす
    る請求項1記載のガラス溶融・流出装置。
  5. 【請求項5】 室温でのベローズの長さが、それが最も
    縮んだ長さよりも長い状態で使用するように設定されて
    いることを特徴とする請求項1記載のガラス溶融・流出
    装置。
  6. 【請求項6】 室温でのベローズが、引張り応力がかか
    っている状態か、もしくは、無荷重状態で使用されるよ
    うに、設定されたいることを特徴とする請求項1記載の
    ガラス溶融・流出装置。
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