JPH0866176A - ビール用安定化処理剤 - Google Patents

ビール用安定化処理剤

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JPH0866176A
JPH0866176A JP7115702A JP11570295A JPH0866176A JP H0866176 A JPH0866176 A JP H0866176A JP 7115702 A JP7115702 A JP 7115702A JP 11570295 A JP11570295 A JP 11570295A JP H0866176 A JPH0866176 A JP H0866176A
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silica
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達二 森本
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビールのpH領域で大きな負のゼータ電位を
示す特定の非晶質シリカから成るビール用安定化処理剤
を提供する。 【構成】 比表面積が100乃至600m2 /gで、1
乃至2cc/gの細孔容積を有し、シリカ表面のOH基
の数が7個/nm2 以下であるキセロゲルタイプの非晶
質シリカから成り、その水性懸濁体のpHが4乃至6.
2で且つそのゼータ電位がマイナスでその絶対値が20
mV以上である非晶質シリカから成る。 【効果】 本発明による非晶質シリカ粒子をビールの処
理剤として使用すると、その水性懸濁体のpHは弱酸性
のビールのpHに近く、しかも大きな負のゼータ電位を
示すことからオリを有効に除去し、しかもビールの泡持
ち及びビールの香味保存性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の非晶質シリカから
成るビール用安定化処理剤に関するもので、より詳細に
は、ビールのpH領域で大きな負のゼータ電位を示す非
晶質シリカから成るビール用安定化処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ビールは大麦の麦芽およびホップを主原
料として発酵させて回収した発酵製品であり、琥珀色で
輝きのある透明な酒精飲料である。従って、酒精飲料と
しての味、香り、風味もさることながら、外観も商品価
値を決定する大切な要因である。
【0003】実際、ビールは瓶、缶、樽等に詰められて
長期間保存されたり、飲用に使用するために冷やされた
りすると、ビール中に澱や濁りが発生して混濁現象を起
こす場合がある。このように混濁が発生するビールは耐
久性に乏しいビールとして嫌われており、ビールとして
の商品価値を損ねている。
【0004】この混濁には、寒冷混濁、永久混濁と凍結
混濁との三つのケースがある。ビール中には、寒冷混濁
は1.4〜8.1mg/l、永久混濁は6.6〜14.
1mg/l混在すると報告されている。ビールの保存期
間や種類によっては、混濁が44〜100mg/lのオ
ーダーで発生することも報告されている。
【0005】寒冷混濁は、ビールを0℃付近に冷却した
時に発生し、20℃となると再び溶解する。永久混濁は
酸化混濁ともいわれ再溶解はしない。凍結混濁はビール
が凍結したり、凍結に近い−5℃付近になると発生す
る。これらのビール混濁は、原料の大麦やホップに由来
する蛋白質の一部やポリフェノール等の可溶性成分が不
溶化したり、これらのコロイド成分が会合することによ
って発生するといわれている。本明細書では、ビール中
に溶解もしくはコロイド状に分解しており、ビールを長
期間保存したり冷却したりする時に発生する混濁の原因
因子成分を「混濁前駆体」と呼ぶ。このようにビールの
混濁発生はビールに普遍的に存在する混濁前駆体に由来
しており、この混濁前駆体がビールに残存する限りにお
いて、その時の条件にもよるが混濁の発生は否めない。
【0006】従って、ビールの混濁防止(安定化処理)
にも各種の方法が試みられ、ビール中に残存している混
濁前駆体を各種の方法技術により分離除去してビールの
変質を防ぎ、耐久性を向上させているのが現状である。
【0007】混濁前駆体の分離除去の従来技術として
は、例えば、パパイン(パパイヤ果実から回収した植物
性蛋白質分解酵素)、タンニン酸、ポリビニルピロリド
ン、シリカゲル等の混濁防止剤をビールに加えて処理す
る方法が提供されて行われてきた。特にシリカゲルは、
ビールの香り、味、風味、泡等のビール品質への影響が
少ないことから、広く安定化処理剤として使用されてき
た。
【0008】ビールの安定化処理用シリカゲル(非晶質
シリカ)としては、従来ヒドロゲルやキセロゲルを使用
することが知られており、例えば特公昭63−6191
4号公報には、酸性のシリカゾルとケイ酸ソーダとを塩
類水溶液の存在下に反応させて得られる水分量が60乃
至90重量%でBET比表面積が300m2 /g以上の
シリカヒドロゲル粒子をビールの安定化処理に用いるこ
とが記載されている。
【0009】また、特公平3−27483号公報には、
比表面積530〜720m2 /g、細孔容積0.9〜
1.5ml/g、平均細孔径50〜120オングストロ
ームおよび含水量7〜25%で且つ5%水懸濁液とした
場合のpHが6.0〜8.0であるビール安定化処理用
含水ゲルが記載されている。
【0010】更に、キセロゲルを用いるものとして、特
公昭63−38188号公報には、100m2 /gから
450m2 /gまでの範囲の表面積、少なくとも0.6
6cc/gの細孔容積、及び100オングストロームよ
りも大きい平均細孔直径があり、且つ赤外線スペクトル
には3760cm-1にピークがあって、単一表面シラノ
ール基の存在を示し、1890cm-1での吸光指数に対
する3760cm-1で吸光指数の比率では、2.2より
も大きい数を示す、焼成したシリカ・キセロゲルとビー
ルを接触させ、且つシリカをビールから分離することか
ら成ることを特徴とする、ビールを処理する方法が記載
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したシリカヒドロ
ゲルや含水ゲルを用いる方法では、このゲルの製造中、
保存中或いは輸送中にカビ等の微生物が増殖する場合が
屡々生じ、これを防止するためにゲル中に酸を添着する
場合には、この酸がビール中に混入するという不都合が
ある。
【0012】前述した従来技術の内、後者の提案にみら
れる焼成キセロゲルを用いる方法は、ヒドロゲルや含水
ゲルを用いる場合の不都合を解消するものとして意義の
あるものであるが、本発明者らの研究によると、波数3
760cm-1における赤外吸収ピークは比表面積の著し
く高いA型シリカゲルに特有のものであり、本発明で用
いるB型シリカゲルにはこの赤外吸収ピークが全く現れ
ないことがわかった。
【0013】本発明者等は、水性懸濁液pHがビールと
ほぼ同様の弱酸性pH領域にあり且つこの水性懸濁液で
のゼータ電位がマイナスでしかもその絶対値が20mV
以上の非晶質シリカは、ビールの泡保持性を低下させる
ことなしに、混濁前駆体の除去に有効であることを見出
すに至った。
【0014】即ち、本発明の目的は、取扱いが容易であ
り、ビールの泡保持性を優れたレベルに維持しながら、
冷蔵時に生じる混濁(おり)の前駆体を有効に除去でき
る非晶質シリカ系のビール用安定化処理剤を提供するに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記式 a M 2/m O・SiO2 ・nH2 O …(A) 式中、Mはアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属
を表わし、mは金属Mの価数を表わし、aは0乃至5×
10-3、特に0乃至3×10-3の数であり、nは0乃至
0.2、特に0乃至0.125の数である、で表わされ
る組成を有し、100乃至600m2 /g、特に250
乃至550m 2 /gの比表面積と1.0乃至2.0cc
/g、特に1.0乃至1.6cc/gの細孔容積とを有
し、且つ下記式 RA =I970/I1100 …(1) 式中、I970 は、赤外線吸収スペクトルの波数970c
-1のピークの吸光度であり、I1100は赤外線吸収スペ
クトルの波数1100cm-1のピークの吸光度である、
で定義される吸光度比(RA )が0.02以上、0.2
0未満、特に0.15以下である非晶質シリカから成
り、濃度1000ppm及び温度25℃での水性懸濁液
pHが4乃至6.2、特に5乃至6.0であり且つ該水
性懸濁液でのゼータ電位がマイナスでその絶対値が20
mV以上、特に30mV以上であることを特徴とするビ
ール用安定化処理剤が提供される。
【0016】また本発明によれば、上記非晶質シリカの
表面OH基の数が7個/nm2 以下で、好ましくは6個
/nm2 以下で且つ水性分散系においてもその表面がO
H基化しにくく改質されていることを特徴とするビール
用安定化処理剤が提供される。
【0017】更にまた本発明によれば、上記非晶質シリ
カがコールターカウンタ法によるメジアン径が5乃至8
μm、特に5.5乃至7μmで、且つ2.6μm以下の
微細2次粒子の個数分布が30乃至60%であることを
特徴とするビール用安定化処理剤が提供される。
【0018】
【作用】本発明で用いる非晶質シリカは前記式(A)で
表わされる化学組成を有しており、シリカ1モル当りの
水分量が0.2モル以下、好ましくは0.14モル以
下、特に0.125モル以下と少ないことが一つの特徴
であり、これにより、製造中、保存中或いは輸送中にカ
ビ等の微生物の増殖がなく、取扱いが容易であるという
利点を与える。
【0019】また、この非晶質シリカには、Na,K等
のアルカリ金属成分やCa,Mg等のアルカリ土類金属
成分が含有されていてもよいが、その含有量は、ビール
への溶出やそれによる香味低下を防止するために、Si
2 1モル当り5×10-3モル以下、特に3×10-3
ル以下とすべきである。
【0020】本発明に用いる非晶質シリカでは、濃度1
000ppm及び温度25℃での水性懸濁液pHが4乃
至6.2、特に5乃至6.0であり且つ該水性懸濁液で
のゼータ電位がマイナスでその絶対値が20mV以上、
特に30mV以上であることが顕著な特徴である。
【0021】先ず、本発明で用いる非晶質シリカは、実
際にビールの安定化処理に使用するような低い濃度(1
000ppm)の水性懸濁液において、ビールのpH
(3.5〜5.0)に近似した弱酸性のpHを示し、こ
れはこの非晶質シリカからの含有成分の溶出が少なく、
香味保持性に優れていることを意味している。
【0022】しかも、本発明によれば、この水性懸濁液
における非晶質シリカ微粒子のゼータ電位をマイナスで
しかもその絶対値を上記範囲としたことにより、ビール
の泡持ちを良好な状態に維持しながら寒冷耐久性を顕著
に向上させることができる。後述する表1を参照された
い。即ち、非晶質シリカのゼータ電位と処理後のビール
の寒冷耐久性との間には密接な関係があり、ゼータ電位
がマイナスでしかもその絶対値が高い程、寒冷耐久性が
向上することが明白である。
【0023】ビールの寒冷混濁(オリ)の形成はビール
中の蛋白質とポリフェノールとの酸化重合によるものと
いわれているが、本発明に用いる非晶質シリカでは、ゼ
ータ電位がマイナスに高められているため、プラス電荷
をもつ蛋白質コロイド粒子を有効に吸着するため、寒冷
混濁の形成が防止されるものと認められる。
【0024】本発明では規定したゼータ電位の非晶質シ
リカでは、化学組成が上記範囲にあると共に、式(1)
で規定した吸光度比(RA )が0.02以上、0.20
未満、特に0.15以下であることが重要であることが
わかった。尚、上記吸光度比(RA )は、赤外吸収スペ
クトルから図1に示すように、各吸光度I970 及びI
1100を求めることにより、算出できる。
【0025】本発明に用いる非晶質シリカの典型的な非
晶質シリカの赤外吸収スペクトルを図2に示す。図2か
ら、この非晶質シリカは波数3760cm-1に全く吸収
を有していなく、波数1100cm-1に大きな吸収及び
波数970cm-1に小さな吸収を有していることがわか
る。波数1100cm-1の特性吸収はSi−Oの伸縮振
動に基づくものであり、一方波数970cm-1の特性吸
収はSi−O−Hの伸縮振動に基づくものと思われる。
【0026】図3は、B型非晶質シリカの焼成温度を変
化させた場合の上記特性吸収の変化を示したものである
が、焼成温度が高くなるにつれて、波数970cm-1
吸収が小さくなっており、800℃の焼成ではついにそ
の吸収が消失している事実が明らかである。
【0027】本発明では、吸光度比(RA )が上記範囲
となるように非晶質シリカを熱処理することにより、ゼ
ータ電位を本発明の範囲とすることができる。
【0028】後述する図4は、本発明で用いる非晶質シ
リカを含め各種のビール用安定化処理剤である従来の非
晶質シリカについて、温度25℃、分散濃度1000p
pmで水に懸濁させた時のpH及びゼータ電位の値をそ
れぞれ原点として、これに塩酸を添加させ懸濁液のpH
を酸性側にシフトさせた時のゼータ電位変化を表示した
ものである。
【0029】図中のa(試料No.H−1)は従来のヒ
ドロゲルタイプであり、b(試料No.1),d(試料
No.2),e(試料No.3)は本発明によるキセロ
ゲルタイプであり、c(試料No.H−3)は従来の市
販キセロゲルタイプのものである。図4から特に言える
ことは、本発明による非晶質シリカの原点pHはb=
5.78,d=5.6,e=5.5といずれも6以下、
特に5.7以下であって、従来品のc=6.27に比ら
べると前述したビールのpHにより近似するpHを呈し
ていることである。
【0030】更に言えることは、特に本発明によるd,
eのゼータ電位は、原点の値は勿論であるがpHシフト
に対するゼータ電位も、ビールのpH領域を含みpH
3.5迄のシフトに対して常にマイナスでその絶対値が
30mV以上の値でマイナスに安定化して変化する顕著
な特徴を示している。
【0031】これらの挙動については、その詳細は不明
であるが従来のキセロゲルタイプのビール用安定化処理
剤に比べ本発明による非晶質シリカ粒子は、細孔分布、
細孔容積、比表面積等に代表される構造的要因の違いに
もよるが、後述するシリカ表面のOH基の個数が従来の
シリカよりも低い濃度(7個/nm2 以下、特に6個/
nm2 以下)であることから、表面はマイナスに帯電し
やすく、しかもシリカ表面のシラノール基が安定化され
て容易にOH基化されにくく改質されているために、図
4に見られる挙動として広範な酸性pH領域にわたって
本発明による非晶質シリカは、電気的にマイナスに帯電
されやすいものと思考される。
【0032】ビール安定化処理用非晶質シリカに要求さ
れる他の物性として、比表面積が100乃至600m2
/g、特に250乃至550m2 /gの範囲にあるべき
である。比表面積が上記範囲よりも小さいと、寒冷混濁
前駆体の除去が不十分となり易く、一方上記範囲よりも
大きいと、香味成分等の吸着が生じるため、処理後のビ
ールの香味保持性が低下する傾向がある。
【0033】また、細孔容積は1.0乃至2.0cc/
g、特に1.0乃至1.6cc/gの範囲にあるべきで
あり、上記範囲よりも低いと、寒冷混濁前駆体の除去が
やはり不十分となる可能性があり、一方上記範囲よりも
多いと処理後のビールの泡持ちが低下する傾向がある。
【0034】更に、この非晶質シリカのメジアン径(体
積基準、コールターカウンタ法)は5.0乃至8.0μ
m、特に5.5乃至7.0μmの範囲にあるべきであ
り、粒径が上記範囲よりも小さい場合には、粒子相互の
凝集を生じ、また上記範囲よりも大きい場合には、粒子
の分散が十分でない結果として、何れも混濁前駆体の吸
着捕集性が低下する。
【0035】また本発明においては、上記の通りメジア
ン径は比較的に大きいが、その大粒子の周辺にコールタ
ーカウンタ法による2.6μm以下の微細2次粒子が個
数分布で30乃至60%の範囲で集合していることも特
徴である。
【0036】このことは、実際のビールのオリ下げ処理
は、添加するシリカが少量で且つ処理時間が短ければそ
れだけ好適且つ効果的である。従って本発明において
は、処理時には水性分散系でマイナスに帯電した微細粒
子が同じくマイナスに帯電した大粒子に電気的にはじか
れてすばやく分散しオリ下げの速度を早め効果的に作用
するものと推定される。
【0037】
【発明の好適態様】本発明のビール用安定化処理剤は、
種々の方法で製造されるヒドロもしくはキセロのシリカ
ゲルであって、「食品添加物公定書」D−681に記載
されている二酸化ケイ素(シリカゲル)に合格するシリ
カゲルを原料として、特定の吸光度比(RA )及びゼー
タ電位を有するように熱処理することによって製造され
る。本発明のシリカゲルの原料となるヒドロもしくはキ
セロのシリカゲルの製造法に関し、その一例を示せば下
記の方法が挙げられる。
【0038】シリカゲルの一般的製造法としては、原料
となるケイ酸アルカリと鉱酸とを接触混合により中和反
応させてヒドロゲルを生成させ、このヒドロゲルを解砕
し、さらに熟成し、次いで上記の反応によって副生した
塩類を洗浄除去した後、乾燥、熱処理粉砕、分級する方
法がある。
【0039】原料のケイ酸アルカリは、工業製品として
JISに規格されている水ガラスのケイ酸ソーダやケイ
酸カリ、さらには酸性白土等の粘土質原料より回収した
易反応性シリカにアルカリ金属の水酸化物溶液を反応さ
せたケイ酸アルカリ等を使用することができる。
【0040】中和反応に用いる鉱酸は、塩酸や硫酸等が
一般に使用されるが、これらの混酸を使用することも可
能である。水溶液乃至水性分散体である両原料を接触さ
せる中和反応は、両原料のどちらか一方の原料をもう一
方の原料中に攪拌下に添加する方法や、両原料の水性液
を一定条件下に同時に接触させる方法がある。いずれに
しても、シリカゲルの比表面積を本発明の範囲に特定す
るためには、反応混合物のpHを酸性サイドで調製する
ことが好適である。シリカゲルの比表面積や細孔容積等
の物性を目的とする範囲に調整するための反応条件は、
予め行う簡単な予備実験によって容易に決定することが
できる。
【0041】一般に、上記の方法で調製したヒドロもし
くはキセロのシリカゲルを100乃至140℃で一定時
間水熱処理することによって、シリカゲルの比表面積や
細孔容積を調整する。水熱処理後のシリカゲルを乾燥
し、加熱処理した後、前記粒度となるように、粉砕、分
級する。粉砕及び分級は乾燥後、加熱処理に先立って行
ってもよい。
【0042】シリカゲルの加熱処理は、前記式(A)の
組成、前記式(1)の吸光度比(R A )及び前述したゼ
ータ電位を満足するように行うべきである。加熱処理温
度は、シリカの比表面積によっても相違するが、一般に
120乃至1000℃、特に150乃至900℃、最も
好適には200乃至800℃の範囲が適当である。加熱
処理時間は、温度及び焼成方法によっても相違するが、
一般的に数秒乃至数時間の範囲から、上記要求が満足さ
れる時間を選ぶのがよい。加熱処理には、電気炉、ロー
タリキルン、熱風瞬間焼成炉等の固定床、移動床或いは
流動床式の熱処理装置を用いることができる。
【0043】また本発明によれば、シリカ表面を改質す
る別法としては、2次的にナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属及び/又はCa,Mg等のアルカリ土類金属
成分をシリカの表面に沈着させて表面のOH基数を少な
くし、次いで必要に応じて加熱処理を行ってもよい。こ
の場合は前記式(A)におけるaは前述したpH及びビ
ールへの溶出の点から5×10-3以下の数であることが
好ましい。
【0044】本発明の非晶質シリカをビールの安定化処
理剤として添加する量割合は、ビールの種類、発酵条件
や製造条件によっても異なるが、ビールに対して50乃
至1000ppmのオーダー範囲の中から適宜選んで添
加し、処理することができる。
【0045】
【実施例】本発明による非晶質シリカ系のビール用安定
化処理剤を以下のように調製した。シリカヒドロゲルの調製 原料にJIS製品のケイ酸ソーダ(SiO2 22.3
8%、Na2 O 7.10%、SG 1.294/15
℃)と45%濃度の硫酸溶液(比重1.352/15
℃)をその容積比で4:1に相当する量を選び、両者の
瞬時接触が可能となる装置を用いて、ケイ酸ソーダ、硫
酸溶液を該装置に同時に供給し、30〜35℃で反応さ
せ、反応系のpHが2.0〜2.2になるように調整し
てシリカを生成させ、次いで同じ条件下で2時間熟成を
行い、シリカヒドロゲルを回収した。この熟成させたシ
リカヒドロゲルを2〜5mmの大きさに解砕後、水洗し
水分が68.5%のヒドロゲル(試料SG−1)を得
た。次いでこのヒドロゲルを水に再分散させ、120℃
で4時間水熱処理した後、110℃で乾燥、粉砕、分級
してシリカゲル微粉末(試料No.SG−110)を得
た。
【0046】(実施例1〜3)上記方法で調製した試料
No.SG−110を200℃、400℃、600℃で
それぞれ1時間熱処理したものをそれぞれ試料No.
1、No.2、No.3とし、以下に記す試験方法で物
性及びビール用処理剤として評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0047】(実施例4)試料SG−1を水に再分散さ
せ、120℃で2時間水熱処理した後、110℃で乾
燥、粉砕、分級し、さらに400℃で1時間加熱処理し
たものを試料No.4とし、実施例1と同様に諸性状を
評価した。その結果を表1に示す。
【0048】(実施例5〜6)試料SG−1を水に再分
散させ、130℃又は140℃で4時間水熱処理した
後、110℃で乾燥、粉砕、分級し、さらに400℃で
1時間加熱処理したものを試料No.5、No.6と
し、実施例1と同様に諸性状を評価した。その結果を表
1に示す。
【0049】(比較例1〜2)試料No.SG−110
及び試料No.SG−1を110℃でスプレー乾燥した
ものをそれぞれ試料No.H−1、H−2として、同様
に評価を行った。その結果を表2に示す。
【0050】(比較例3)市販のシリカゲルを試料N
o.H−3とし、同様に評価した。その結果を表2に示
す。
【0051】(比較例4)実施例4の400℃焼成しな
いものを試料No.H−4とし、同様に評価した。その
結果を表2に示す。
【0052】(比較例5〜6)実施例5及び6の400
℃焼成しないものを試料No.H−5、H−6とし、同
様に評価した。その結果を表2に示す。
【0053】アルカリ金属及びアルカリ土類金属沈着ビ
ール用安定化処理剤の調製 試料SG−1を用いてNaOH及び/又はCaSO4
用いてSiO2 基準で5×10-3モルになるようにナト
リウム及び/又はカルシウムを沈着させ、110℃で乾
燥したものを試料No.H−7、No.H−8とした。
その結果を表2及び表3に示す。
【0054】(実施例7)試料No.H−8を400℃
で1時間焼成したものを試料No.7とし、実施例1と
同様に諸性状を評価した。その結果を表1及び表3に示
す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】測定方法 1.BET法による比表面積 比表面積は自動BET比表面積測定装置( CARLO - ERB
A 社製 SorptomaticSeries 1800 )を用いて、下記に示
す条件で調製した試料を窒素吸着法によるBET法で測
定した。測定法は、次の文献を参照にした。S.Brunaue
r, P.H.Emmettand E.Teller. J.Am.Chem.Soc.,60, 309
(1938).150℃で充分に乾燥した試料0.5〜0.6
gを秤量瓶に採り、さらに150℃で1時間乾燥して重
量を精秤する。この試料を吸着試料管にいれ200℃に
加熱し、吸着試料管内の真空度が10mm-4Hgに到達
するまで脱気し、放冷後約−196℃の液体窒素中に吸
着試料管を入れ、pN2 /po =0.05〜0.30
pN2 :窒素ガス圧、po :測定時の大気圧、の間で4
〜5点窒素ガスの吸着量を0℃、1気圧の吸着量に変換
し、BETの式に代入し、Vm[cc/g](試料面に
単分子層を形成するに必要な窒素ガス吸着量を示す)を
求め、次の式(2)で比表面積を求める。 比表面積 SA=4.35×Vm [m2 /g] …(2)
【0059】2.BET法による細孔容積 1項の自動BET比表面積測定装置(CARLO−ER
BA社製 SorptomaticSeries 1800 )を用いて窒素吸着
法により、1項と同様に操作により試料の細孔半径0〜
300オングストロームにおいて飽和圧で吸着される気
体容積[(Vs)(cc)]を求め、(3)式により細
孔容積(Vp)(cc/g)を求めた。 Vp(cc/g)=Vs×0.00155/w …(3) w:サンプル重量(g)
【0060】3 かさ密度 JIS K 6220の6.8項に記載の方法で測定し
た。
【0061】4 水性懸濁液のpH イオン交換水100mlに試料5gを懸濁させ、10分
間攪拌後25℃でpHメーターで測定した。
【0062】5 電気伝導度 pH測定用懸濁液を(株)ホリバ社製コンダクテビティ
ーメータモデルDS−12で測定した。
【0063】6 水分測定 試料を電気乾燥器中で110℃で2.0時間乾燥したと
きの試料の重量減を求めて、水分を測定した。
【0064】7 メジアン径及び個数分布 イオン交換水100mlに試料0.5g懸濁させ、1分
間超音波処理した後、100μmアパーチャチュウブを
装着しコールター法にて測定した。個数%は上記測定結
果より2.6μm以下のものについて算出した。
【0065】8 強熱減量(Ig.Loss)及び表面
OH基数 シリカ粉末をあらかじめ110℃で予備乾燥し吸着水を
除去する。その後、電気炉中で1000℃で恒量になる
まで熱したときの試料の重量減を求めて、強熱減量を測
定した。また表面OH基数は下記式より求めた。
【0066】9 ゼータ電位 試料0.2gを200mlのイオン交換水中に懸濁させ
た時の値を原点値とし、次いで、0.5N−HCl溶液
を用いてpH調製する。その懸濁液を30秒間超音波分
散し、ベンケム社製LAZER ZEE METER
MODEL 501でそれぞれのゼータ電位を測定し
た。
【0067】10 IR測定 日本分光(株)社製赤外分光光度計A−302型をもち
い測定した。測定試料はKBr100mgに対し、0.
4mgのシリカ粉末を加え、打錠成形器にて作成した。
【0068】11 RA の定義 図1に示す方法にて、赤外線吸収スペクトルの波長97
0cm-1のピーク強度(I970 )及び波長1100cm
-1のピーク強度(I1100)の比(I970 /I11 00)を求
めRA とした。
【0069】12 ビールの耐久性 壜(缶)に詰められたビール(サンプル)を、60±1
℃の恒温水中に立位で72時間浸漬してから水冷し、次
いで0℃の氷浴中(Cooling Bath)に24
時間浸漬した後、濁度計のセルに移して0℃で濁度を測
定する。 ◎単位:EBC単位
【0070】13 泡持ち ASBC(American Society of Brewing Chemists)の
分析方法に記載するシグマ値法に準拠して得られるシグ
マ値を用いて、下記式より泡持ちを求めた。 泡持ち=(対照ビールのシグマ値)−(比較例H−2の
シグマ値)
【0071】シグマ値測定 800ml分液ロートに20℃の温度下で、225〜2
30秒間(t)に対照ビールの泡が壊れて液化した容積
bと残った泡を液化し、その容積cより下記式からシグ
マ値を算出する。 シグマ値=t/{2.302log〔(b+c)/
c〕} *4捨5入し整数で示す
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、ビールのpHに近い弱
酸性pH領域で大きな負のゼータ電位を示す熱処理非晶
質シリカ微粒子をビール用安定化処理剤として使用する
ことにより、ビールの泡持ちを良好なレベルに維持しな
がら、寒冷混濁前駆体を有効に除去することが可能とな
り、ビールの香味保持性も向上させることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は赤外吸収スペクトルから式(1)のRA
値を算出すべき吸収ピークの計測方法を示す。
【図2】図2は本発明による代表的な非晶質シリカの全
領域の赤外吸収スペクトルを示す。
【図3】図3は非晶質シリカの熱処理温度と1000c
-1附近の赤外吸収スペクトルの変化を示す。
【図4】図4は各種の非晶質シリカ水性懸濁体のpHと
ゼータ電位の関係を示す。
【図5】図5は本発明の実施例及び比較例で得られた非
晶質シリカの赤外吸収スペクトルを示す。
フロントページの続き (72)発明者 森本 達二 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号 サッ ポロビール株式会社内 (72)発明者 掃部 晃 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号 サッ ポロビール株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 a M 2/m O・SiO2 ・nH2 O …(A) 式中、Mはアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属
    を表わし、 mは金属Mの価数を表わし、aは0乃至5×10-3の数
    であり、nは0乃至0.2の数である、で表わされる組
    成を有し、100乃至600m2 /gの比表面積と1.
    0乃至2.0cc/gの細孔容積とを有し、且つ下記式 RA =I970/I1100 …(1) 式中、I970 は、赤外線吸収スペクトルの波数970c
    -1のピークの吸光度であり、I1100は赤外線吸収スペ
    クトルの波数1100cm-1のピークの吸光度である、
    で定義される吸光度比(RA )が0.02以上、0.2
    0未満である非晶質シリカから成り、濃度1000pp
    m及び温度25℃での水性懸濁液pHが4乃至6.2で
    あり且つ該水性懸濁液のゼータ電位がマイナスでその絶
    対値が20mV以上であることを特徴とするビール用安
    定化処理剤。
  2. 【請求項2】 上記(A)式において、アルカリ金属が
    ナトリウム及び/又はアルカリ土類金属がカルシウムで
    あることを特徴とする請求項1記載のビール用安定化処
    理剤。
  3. 【請求項3】 上記非晶質シリカの表面OH基の数が7
    個/nm2 以下であることを特徴とする請求項1記載の
    ビール用安定化処理剤。
  4. 【請求項4】 上記非晶質シリカがコールターカウンタ
    法によるメジアン径が5乃至8μmで、且つ2.6μm
    以下の2次粒子の個数分布が30乃至60%であること
    を特徴とする請求項1記載のビール用安定化処理剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131337A (ja) * 1999-11-04 2001-05-15 Mizusawa Ind Chem Ltd アンチブロッキング剤
JP2014014318A (ja) * 2012-07-09 2014-01-30 Suntory Holdings Ltd ビールテイスト飲料の中間製品である濾過前液の濾過性の予測方法
JP2014166168A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Sapporo Breweries Ltd ビールテイスト飲料及びその製造方法
JP2022512543A (ja) * 2018-09-10 2022-02-07 ハイネケン サプライ チェーン ベー.フェー. 泡沫安定性

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