JPH086504A - マルチスクリーンディスプレイ及びその組立方法 - Google Patents

マルチスクリーンディスプレイ及びその組立方法

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JPH086504A
JPH086504A JP6143587A JP14358794A JPH086504A JP H086504 A JPH086504 A JP H086504A JP 6143587 A JP6143587 A JP 6143587A JP 14358794 A JP14358794 A JP 14358794A JP H086504 A JPH086504 A JP H086504A
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cabinet
shaft
rear end
pipe
fixed
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JP6143587A
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Keizo Furuya
恵三 古屋
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輸送作業,据え付け作業,調整作業及び保守
作業の効率化を図ったマルチスクリーンディスプレイを
提供すること。 【構成】 前半部分のキャビネット21に対して、後半
部分のキャビネット26を定位置に固定するには、複数
本のシャフト43とこれらが挿通するガイド用兼定位置
設定用のパイプ46を使用し、これらのパイプ46の後
端をキャビネット26の後端部に取り外し可能に固着す
るようにする。また、キャビネット26が定位置より外
れて後方に移動しないために、前記パイプ46にて後方
に導出されたシャフト43の後端を前記キャビネット2
6に対してナット50にて固定することにより、キャビ
ネット26を定位置に保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数個のユニットディス
プレイ(キューブプロジェクションディスプレイとも言
われる)を縦横方向に段積みしてワイドスクリーン化し
たマルチスクリーンディスプレイ及びその組立方法に係
り、特に各ユニットディスプレイのキャビネットをスク
リーン部分とこのスクリーン部分に映像光を投写するた
めのライトボックス部分とに2分割し、輸送作業,段積
み作業及び保守作業の効率化を図ったマルチスクリーン
ディスプレイ及びその組立方法の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マルチスクリーンディスプレイ
は、ユニットディスプレイを、縦横方向に複数台並べて
大画面のスクリーンを得るように構成したものである。
【0003】図8にユニットディスプレイの外観図を、
図9にその縦断面図を示す。これらの図に示すように、
ユニットディスプレイ1は、キャビネット2の内部に、
スクリーン3と、このスクリーン3に対して映像光を背
面投写するための光学系部品4及びシャーシ部品5から
成るライトボックス部分とを収納して構成されている。
キャビネット2の外部の上面,下面には、ユニットディ
スプレイ1を複数個多段に積み上げたとき上下の各ユニ
ットディスプレイ1を相互に固定するための連結金具
6,7が取り付けてある。前記スクリーン3は、内面側
のフレネルレンズ3Bと表面側のレンチキュラーレンズ
3Aとから構成され、前記光学系部品4は、投写管4B
とその前方に配置した投写レンズ4Aとで構成されてい
る。
【0004】図10に、上記のユニットディスプレイ1
を段積みした時の例を示す。キャビネットの上下に配設
された連結金具6,7により、上下のユニットディスプ
レイ1,1がボルト8で連結される。
【0005】このように据え付け時、ユニットディスプ
レイ1を複数段積みしてマルチ化する際には、奥行きの
長いキャビネット全体を持ち上げ、定位置に合わせなが
ら上下連結しなければならず、危険で重労働となる。ま
た、重い物を少しずつずらして前後方向及び左右方向を
合わせなければならず、長時間を要する。
【0006】このような問題点は、ユニットディスプレ
イ1の重量が重く、外形が大きいために生じることであ
り、マルチスクリーンディスプレイの組み立て作業の効
率を悪くしている。
【0007】さらに、ユニットディスプレイを段積みす
るとき、クレーン等の機械を用いて作業する必要があ
り、大がかりな作業となり、据え付け場所(室内)の内
部スペースも広く必要となる。
【0008】また、キャビネットの奥行き及び外形が大
きく、輸送効率が悪い。さらに、マルチ画面化するの
で、4台,9台,16台,…と多くのユニットディスプ
レイを一度に輸送する必要があるが、トラック等に一度
に積めない場合もある。従って、ユニットディスプレイ
自体の体積を小さくして輸送効率を上げる必要が生じ
る。
【0009】そこで、本出願人は、平成5年12月24
日に特許出願した特願平5−328908号明細書で、
輸送作業,据え付け作業,調整作業及び保守作業の効率
化を図ったマルチスクリーンディスプレイ及びその組立
方法を提案した。
【0010】図11は、上記特願平5−328908号
明細書に記載のユニットディスプレイの構成例を示すも
ので、前半分に後半分をスライド自在に収納可能とする
構成例を示している。(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。
【0011】図11において、キャビネット21内にス
クリーン22を収納した前半分20Aの内側に対して、
キャビネット26内に光学系部品27及びシャーシ28
から成るライトボックス部分を収納した後半分20B
を、複数本(図では4本)のシャフト43を用いてスラ
イド可能に収納したり或いは引き出したりできるように
構成したものである。図11(a) ,(b) は後半分20B
を後方の定位置に引き出した状態を示している。この位
置において、光学系部品27はスクリーン22に対して
光学的に最適な投写位置に設定される。
【0012】図11(b) に示すように、前半分20Aの
後端部内面には内側に突出してつば部40が設けられて
おり、また後半分20Bの後端部外周には外側に突出し
てつば部41が設けられている。つば部40とつば部4
1を貫通して4本のシャフト43が配設され、上下2本
のシャフト43,43の一端部(つば部40を貫通した
前端部分)には共通のストッパ42が固着され、シャフ
ト43,43の他端部はパイプ46を挿通してつば部4
1に貫通し、ナット50にて固定されている。パイプ4
6は、つば部40,41間の間隔を一定間隔に設定する
ために、シャフト43が挿通する状態で、つば部40の
後端とつば部41の後端間に設けられている。図11に
示す定位置でのシャフト43とつば部40,41との係
止構造の詳細については、図13で述べる。
【0013】図12は、後半分20Bが前半分20Aの
内側にスライド収納された状態を示している。この収納
状態では、前記の定間隔設定用パイプ46は取り外さ
れ、キャビネット21の内部にキャビネット26がシャ
フト43と共に移動して収納されている。
【0014】図13は、図11(b) におけるシャフト4
3とつば部40,41との係止構造の詳細を示す断面図
である。
【0015】図13において、シャフト43とストッパ
42とは溶接等で連結固定されている。前半分20Aの
キャビネット21の後方のつば部40には、シャフト径
に合わせたブッシュング44が取り付けられており、こ
のブッシュング44にシャフト43が挿入されると、滑
らかにシャフト43が前後に移動可能となる。前半分2
0Aのキャビネット21に対して後半分20Bのキャビ
ネット26が定位置(定間隔…光学上の正規位置)にあ
るときには、シャフト43に固定されたストッパ42
が、前半分のキャビネット21の後方のつば部40に突
き当たる所までシャフト43を後方に飛び出させること
ができる。
【0016】ここで、シャフト43の外径より若干太い
内径を有するパイプ46を用意し、このパイプ46の外
径に合わせたブッシュング45を後半分のキャビネット
26のつば部41に取り付ける。
【0017】次に、後半分のキャビネット26が前半分
のキャビネット21との定位置に置かれ、シャフト43
にパイプ46を挿入した時、このシャフト43の後端が
パイプ長より寸法Lだけ飛び出すように設定し、シャフ
ト43の後端にはこの寸法Lより若干長いねじ山を形成
しておく。
【0018】さらに、シャフト43の外径より僅かに大
きく、かつパイプ46の外径より充分小さな孔を有する
固定金具47を用意し、ねじ48等で後半分のキャビネ
ット26の後方のつば部41の後端面に連結固定する。
最後に、ナット50をシャフト43にねじ止めするが、
締め付け完了時には、この固定金具47をパイプ46の
後端とナット50とで挟み込むように締め付ける。同時
に、シャフト43自体もナット50の締めにより後方へ
引っ張り出され、かつパイプ46が前方へ押し出されて
固定される(即ち、ストッパ42とパイプ46の前端と
で前半分のキャビネット21の後方のつば部40が挟み
込まれて固定される)ので、結果として、前半分のキャ
ビネット21の後方のつば部40も後半分のキャビネッ
ト26の後方のつば部41も常に定位置を保つことがで
きる。
【0019】以上の構造だと、全てキャビネット背面側
から「パイプ46の挿入→固定金具47の固定→ナット
50の締め」の作業手順で行うのみであるため、段積み
した後でも、後半分のキャビネット26が収納された状
態(図12の状態)から後方に引き出した後、全て背面
側からの作業で正規の投写位置に設定することができ
る。
【0020】しかしながら、図13の例では、前半部分
のキャビネット21に対して後半部分のキャビネット2
6を組み立てるのに、部品点数が多く、パイプ46の挿
入,固定金具47の固定,及びナット50の締め等の作
業が必要となり、組み立ての作業性が悪いと共に、部品
交換や調整等の保守作業時において、図14(a) の定位
置での固定状態から、ナット50をシャフト43から外
し、後半部分のキャビネット26をさらに後ろに引き出
すと、パイプ46はつば部41に固定されていないの
で、同時にパイプ46も後半部分のキャビネット26か
ら外れ、図14(b) に示すように後半部分のキャビネッ
ト26の前側が自重で落ちて傾いて床面についてしま
い、キャビネット21からキャビネット26を引き出す
際の作業性が悪いという問題があった。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来のマ
ルチスクリーンディスプレイでは、ユニットディスプレ
イを段積みしてマルチ化する組立作業が危険かつ煩雑で
あり、しかも据え付け場所に広いスペースが必要とな
る。さらに、各ユニットディスプレイの外形寸法が大き
いため、輸送効率が悪く、保守サービス時等の作業をす
るのに、不便である。これを改善するため、ユニットデ
ィスプレイを第1のキャビネットと第2のキャビネット
に2分割し、第1のキャビネットに第2のキャビネット
をスライド収納可能に構成すると、輸送及び積載時の効
率が改善されるが、部品点数が多くなり、組み立て時の
作業性及び引き出し時の作業性が悪いという問題があっ
た。
【0022】そこで、本発明は上記の問題に鑑み、輸送
作業,据え付け作業,調整作業及び保守作業の効率化を
図ったマルチスクリーンディスプレイ及びその組立方法
を提供することを目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
スクリーン部分とこのスクリーン部分に映像光を拡大投
写するライトボックス部分とをキャビネット内に収納し
たユニットディスプレイを、縦横方向に所定数配列して
構成されるマルチスクリーンディスプレイにおいて、前
記スクリーン部分を収納した第1のキャビネットと、前
記ライトボックス部分を収納し、外形寸法が前記第1の
キャビネットの内側寸法より小さく設定され、前記第1
のキャビネットの内側に移動収納可能な第2のキャビネ
ットと、前記第1のキャビネットに対して前後方向に移
動可能な複数本のシャフトと、該シャフトの一端に設け
て、後方向への移動を規制する手段と、前記シャフトの
他端を前記第2のキャビネットに対して貫通固定する固
定手段と、前記第1のキャビネットに対して前記第2の
キャビネットを定位置に固定するために、後端部が前記
第2のキャビネットの後端に取り外し可能に固着され、
前記シャフトの移動をガイドする、前記シャフトの長さ
より短い一定長のガイド手段と、このガイド手段の後端
部を、前記第2のキャビネットの後端に取り外し可能に
固着する固着手段とを具備したことを特徴とする。
【0024】請求項2記載の発明は、請求項1記載のマ
ルチスクリーンディスプレイにおいて、前記ガイド手段
は、内部に前記シャフトを挿通可能なパイプで構成さ
れ、前記固着手段は、前記パイプの後端部に固定された
つば付きボルトと、前記第2のキャビネットの後端に固
定されて前記つば付きボルトに螺合する第1のナットと
で構成され、前記固定手段は、前記シャフトの後端に設
けたねじ山とこれに螺合する第2のナットで構成される
ことを特徴とする。
【0025】請求項3記載の発明は、スクリーン部分と
このスクリーン部分に映像光を拡大投写するライトボッ
クス部分とをキャビネット内に収納したユニットディス
プレイを、縦横方向に所定数配列して構成されるマルチ
スクリーンディスプレイの組立方法において、前記ユニ
ットディスプレイを、前記スクリーン部分を収納した第
1のキャビネットと、前記ライトボックス部分を収納し
た第2のキャビネットとに2分割する構成とし、前記第
2のキャビネットの外形寸法は、前記第1のキャビネッ
トの内側寸法より小さく設定され、前記第1のキャビネ
ットに対して前後方向に移動可能な複数本のシャフトを
挿通し、該シャフトの一端には後方向への移動を規制す
る手段を備え、前記シャフトの他端を前記第2のキャビ
ネットに対して貫通固定し、前記シャフトの移動に伴っ
て前記第2のキャビネットを、前記第1のキャビネット
の内側に移動収納可能に構成し、前記第1のキャビネッ
トに対して前記第2のキャビネットを定位置に固定する
ために、前記シャフトの径より太く、かつ長さが一定の
パイプを第2のキャビネットの後方から該シャフトに挿
入し、前記パイプの先端が前記第1のキャビネットの後
端に突き当たることにより、前記シャフトが前記第2の
キャビネットの前方に出る位置規制がされ、一方、前記
第2のキャビネットが定位置より外れて後方に移動しな
いために、前記シャフトの長さをパイプより長くし、こ
のパイプより長くなったシャフトの後端部にねじ山を設
け、また前記第2のキャビネットの後端側にはナット部
を設け、該ナット部に対して前記パイプの後端に設けた
ボルト部を螺合して固定し、さらに前記シャフトの後端
部のねじ山にナットをねじ込んで固定することを特徴と
する。
【0026】
【作用】本発明によれば、複数本のシャフトを使用し、
シャフトの移動と共に第2のキャビネットを移動させる
ことにより、第1のキャビネットの内側に、第2のキャ
ビネットを移動収納することができる。第1のキャビネ
ットの空間に第2のキャビネットの大半が収納され、輸
送するに便利な形状及び体積となり、輸送回数も低減す
ることができる。輸送作業,据え付け作業,調整作業及
び保守作業が容易に行える。また、第1のキャビネット
から、第2のキャビネットを引き出して定位置に固定す
るには、前記複数本のシャフトに加えてパイプ等のガイ
ド手段を使用し、このガイド手段の後端を第2のキャビ
ネットの後端部に固着手段を用いて取り外し可能に固着
するようにする。さらに、前記第2のキャビネットが定
位置より外れて後方に移動しないために、前記ガイド手
段にて後方に導出されたシャフトの後端を、ナット等の
固定手段にて前記第2のキャビネットに対して固定する
ことにより、第2のキャビネットを定位置に保つことが
できる。
【0027】保守作業時などには、シャフト後端と第2
のキャビネットとの固定状態を外し、第2のキャビネッ
トを後方に引き出すだけで、第1のキャビネットにて移
動規制されているシャフトが第2のキャビネットに固着
されたままのガイド手段に沿って滑らかにガイドされ、
第2のキャビネットを第1のキャビネットに対して円滑
に引き出すことができる。
【0028】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1は本発明のマルチスクリーンディスプレイにおけるユ
ニットディスプレイの一実施例を示すもので、輸送時の
積載体積を減ずるために、前半分に後半分をスライド自
在に収納可能とするユニットディスプレイの構成例を示
している。(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0029】図1において、キャビネット21内にスク
リーン22を収納した前半分20Aの内側に対して、キ
ャビネット26内に光学系部品27及びシャーシ28か
ら成るライトボックス部分を収納した後半分20Bを、
複数本(図では4本)のシャフト43を用いてスライド
可能に収納したり或いは引き出したりできるように構成
したものである。後半部分20Bのキャビネット26内
には、光学系部品27とシャーシ部品28が搭載されて
いる。図1(a) ,(b) は後半分20Bを後方の定位置に
引き出した状態を示している。この位置において、光学
系部品27はスクリーン22に対して光学的に最適な投
写位置に設定される。
【0030】図1(b) に示すように、前半分20Aの後
端部内面には内側に突出してつば部40が設けられてお
り、また後半分20Bの後端部外周には外側に突出して
つば部41が設けられている。つば部40とつば部41
を貫通して4本のシャフト43が配設され、上下2本の
シャフト43,43の一端部(つば部40を貫通した前
端部分)には共通のストッパ42が固着され、シャフト
43,43の他端部はガイド手段としてのパイプ46を
通してつば部41に貫通し、このつば部41に対してナ
ット等の固定手段50を用いて固定されている。ガイド
手段としてのパイプ46の前端は前半部分20Aのキャ
ビネット21の後端部に当接し、パイプ46の後端は後
半部分20Bのキャビネット26のつば部41の後端部
に後述の固着手段にて固着されている。この固着手段に
ついては、図2で説明する。図1に示す定位置でのシャ
フト43とパイプ46とつば部40,41との係止構造
の詳細については、図3で述べる。
【0031】図2は、前記パイプ46の後端を後半部分
20Bのキャビネット26のつば部41の後端部に固着
する手段を示す縦断面図である。組み立て時の作業性を
改善するために、前述のパイプ46と固定金具47と、
かつ固定ねじ48を一体化する構造としている。
【0032】図2において、まず、パイプ46の後端に
つば付きボルト(雄ねじ)60をかしめ等の手段にて固
定しておく。一方、後半部分のキャビネット26のつば
部41には、前記ボルト60に螺合するナット(雌ね
じ)61を溶接等の手段にて取り付けておく。ここで、
パイプ46の内径は、後述するシャフト43の外径より
若干太く形成され、このパイプ46の外径に合わせたブ
ッシュング45が後半分のキャビネット26のつば部4
1に取り付けられている。
【0033】図3は、図1(b) におけるシャフト43と
つば部40,41との係止構造の詳細を示す断面図であ
る。
【0034】図3に示すように、シャフト43とストッ
パ42とは溶接等で連結固定されている。前半分20A
のキャビネット21の後方のつば部40には、シャフト
径に合わせたブッシュング44が取り付けられており、
このブッシュング44にシャフト43が挿入されると、
滑らかにシャフト43が前後に移動可能となる。前半分
20Aのキャビネット21に対して後半分20Bのキャ
ビネット26が定位置(定間隔…光学上の正規位置)に
あるときには、シャフト43に固定されたストッパ42
が、前半分のキャビネット21の後方のつば部40に突
き当たる所までシャフト43を後方に飛び出させること
ができる。
【0035】次に、後半分のキャビネット26が前半分
のキャビネット21との定位置に置かれ、シャフト43
にパイプ46を挿入した時、このシャフト43の後端が
パイプ長より寸法Lだけ飛び出すように設定し、シャフ
ト43の後端にはこの寸法Lより若干長いねじ山を形成
してある。シャフト43にパイプ46をつば部41後方
から挿入した後、シャフト43に固着したつば付きボル
ト60を、つば部41に固定したナット61にねじ締め
付けすることにより、パイプ46を後半分のキャビネッ
ト26の後方のつば部41に連結固定する。最後に、ナ
ット50をシャフト43にねじ止めするが、締め付け完
了時には、つば付きボルト60のつば部がナット50で
圧着されるように締め付けられる。同時に、シャフト4
3自体もナット50の締めにより後方へ引っ張り出され
て固定される(即ち、ストッパ42とパイプ46の前端
とで前半分のキャビネット21の後方のつば部40が挟
み込まれて固定される)ので、結果として、前半分のキ
ャビネット21の後方のつば部40も後半分のキャビネ
ット26の後方のつば部41も常にパイプ長に応じた定
位置を保つことができる。
【0036】以上の構造だと、全てキャビネット背面側
から「パイプ46の挿入→つば付きボルト60の締め→
ナット50の締め」の作業手順で行うのみであるため、
段積みした後でも、後半分のキャビネット26が収納さ
れた状態(図6の状態)から後方に引き出した後、全て
背面側からの作業で正規の位置に設定することができ
る。
【0037】つば付きボルト60はパイプ46の後端に
固着されているので、図13の従来例の場合に比べ組み
立て作業が簡単となり、かつ部品点数も少なくて済むと
いう利点がある。
【0038】さらに、付帯的な効果として、ボルト60
とナット61によるねじ結合により、パイプ46と後半
部分のキャビネット26が一体化されるため、後半部分
のキャビネット26を保守サービス時に引き出す時に、
ナット50をシャフト43の後端から外し、キャビネッ
ト26を後方へ引き出しても、図4に示すようにパイプ
46はキャビネット26のつば部41に連結固定された
ままであり、キャビネット26をさらに後方に引き出し
てもパイプ46内にシャフト43が係入されたままとな
り、パイプ46の剛性により図5に示すように、引き出
されたキャビネット26は傾く程度であり床面につくこ
となく、パイプ46をガイドとしてキャビネット26を
円滑に引き出すことができる。
【0039】輸送時等には、キャビネット21の内部に
対してキャビネット26を移動収納することができる。
【0040】図6は、後半分20Bが前半分20Aの内
側にスライド収納した状態を示す側面図で、図7は、図
6の状態での要部を示す縦断面図である。
【0041】このように移動収納するには、図1(b) の
ように定位置にある固定状態から、ナット50を外し、
更にパイプ46後端のつば付きボルト60とつば部41
に固定したナット61との結合を外してパイプ46を抜
き取った後、シャフト43後端に再びナット50を取り
付けて、キャビネット26をキャビネット21内部に押
し込むように移動させればよい。
【0042】また、製造後の出荷時等に、図6の収納状
態で据え付け場所に輸送した時は、所定の場所に配置し
た後、後半部分のキャビネット26を前半部分のキャビ
ネット21から引き出してストッパ42がつば部40の
前端に当接する規制状態となったときに、ナット50を
シャフト43後端から外し、シャフト43を内部に挿通
するようにパイプ46をつば部46の後方から挿入し、
パイプ46後端のつば付きボルト60を、つば部41に
固定したナット61に連結固着し、その後再びナット5
0をシャフト43の後端にねじ締めすることにより、後
半部分のキャビネット26を図1(b) に示すような定位
置に固定できる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、マル
チスクリーンディスプレイの構成要素であるユニットデ
ィスプレイを、スクリーン部分を収納する第1のキャビ
ネットと、光学系部品及びシャーシを収納する第2のキ
ャビネットとに分割し、第1のキャビネットに対して第
2のキャビネットをスライド可能に収納できるようにす
ることにより、輸送時及び据え付け時にユニットディス
プレイの容積が半分になり、輸送作業,据え付け作業,
調整作業及び保守作業が安全かつ容易になる。
【0044】また、据え付け時において、第1のキャビ
ネットに対して第2のキャビネットを定位置に設定する
ためのパイプ等のガイド手段を、容易に取り付けること
が可能な構成としたので、定位置に組み立てる際の作業
及び第2のキャビネットを第1のキャビネットから引き
離す場合の作業が容易となると共に、部品数も少なくて
済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチスクリーンディスプレイにおけ
るユニットディスプレイの一実施例を示すもので、前半
分に後半分をスライド自在に収納可能とする構成例の平
面図及び側面図。
【図2】図1における後半部分のキャビネットとパイプ
との係止構造を示す縦断面図。
【図3】図1における前半部分のキャビネットと後半部
分のキャビネットとパイプとシャフトとの係止構造を示
す縦断面図。
【図4】図3の状態からナットを外して後半部分のキャ
ビネットを後方へ引き出した状態の縦断面図。
【図5】図4の状態を示すユニットディスプレイの側面
図。
【図6】図1におけるユニットディスプレイで、前半分
のキャビネットの内側に後半分のキャビネットがスライ
ド収納された状態を示す側面図。
【図7】図6の状態での要部を示す縦断面図。
【図8】ユニットディスプレイの外観図。
【図9】図8の縦断面図。
【図10】ユニットディスプレイを段積みした状態の側
面図。
【図11】従来のマルチスクリーンディスプレイにおけ
るユニットディスプレイの構成例を示すもので、前半分
に後半分をスライド自在に収納可能とする構成例の平面
図及び側面図。
【図12】図11におけるユニットディスプレイで、前
半分のキャビネットの内側に後半分のキャビネットがス
ライド収納された状態を示す側面図。
【図13】図11におけるシャフトとつば部との係止構
造の先願例を示す縦断面図。
【図14】図13の先願例において後半部分のキャビネ
ットを引き出したときの問題点を説明する側面図。
【符号の説明】
20…ユニットディスプレイ 20A…前半分 20B…後半分 21…キャビネット(第1のキャビネット) 22…スクリーン 26…キャビネット(第2のキャビネット) 27…光学系部品 28…シャーシ部品 40,41…つば部 42…ストッパ(移動を規制する手段) 43…シャフト 46…パイプ(ガイド手段) 50…ナット(固定手段) 60…つば付きボルト 61…ナット 60と61…固着手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクリーン部分とこのスクリーン部分に映
    像光を拡大投写するライトボックス部分とをキャビネッ
    ト内に収納したユニットディスプレイを、縦横方向に所
    定数配列して構成されるマルチスクリーンディスプレイ
    において、 前記スクリーン部分を収納した第1のキャビネットと、 前記ライトボックス部分を収納し、外形寸法が前記第1
    のキャビネットの内側寸法より小さく設定され、前記第
    1のキャビネットの内側に移動収納可能な第2のキャビ
    ネットと、 前記第1のキャビネットに対して前後方向に移動可能な
    複数本のシャフトと、 該シャフトの一端に設けて、後方向への移動を規制する
    手段と、 前記シャフトの他端を前記第2のキャビネットに対して
    貫通固定する固定手段と、 前記第1のキャビネットに対して前記第2のキャビネッ
    トを定位置に固定するために、後端部が前記第2のキャ
    ビネットの後端に取り外し可能に固着され、前記シャフ
    トの移動をガイドする、前記シャフトの長さより短い一
    定長のガイド手段と、 このガイド手段の後端部を、前記第2のキャビネットの
    後端に取り外し可能に固着する固着手段とを具備したこ
    とを特徴とするマルチスクリーンディスプレイ。
  2. 【請求項2】前記ガイド手段は、内部に前記シャフトを
    挿通可能なパイプで構成され、 前記固着手段は、前記パイプの後端部に固定されたつば
    付きボルトと、前記第2のキャビネットの後端に固定さ
    れて前記つば付きボルトに螺合する第1のナットとで構
    成され、 前記固定手段は、前記シャフトの後端に設けたねじ山と
    これに螺合する第2のナットで構成されることを特徴と
    する請求項1記載のマルチスクリーンディスプレイ。
  3. 【請求項3】スクリーン部分とこのスクリーン部分に映
    像光を拡大投写するライトボックス部分とをキャビネッ
    ト内に収納したユニットディスプレイを、縦横方向に所
    定数配列して構成されるマルチスクリーンディスプレイ
    の組立方法において、 前記ユニットディスプレイを、前記スクリーン部分を収
    納した第1のキャビネットと、前記ライトボックス部分
    を収納した第2のキャビネットとに2分割する構成と
    し、 前記第2のキャビネットの外形寸法は、前記第1のキャ
    ビネットの内側寸法より小さく設定され、前記第1のキ
    ャビネットに対して前後方向に移動可能な複数本のシャ
    フトを挿通し、該シャフトの一端には後方向への移動を
    規制する手段を備え、前記シャフトの他端を前記第2の
    キャビネットに対して貫通固定し、前記シャフトの移動
    に伴って前記第2のキャビネットを、前記第1のキャビ
    ネットの内側に移動収納可能に構成し、 前記第1のキャビネットに対して前記第2のキャビネッ
    トを定位置に固定するために、前記シャフトの径より太
    く、かつ長さが一定のパイプを第2のキャビネットの後
    方から該シャフトに挿入し、前記パイプの先端が前記第
    1のキャビネットの後端に突き当たることにより、前記
    シャフトが前記第2のキャビネットの前方に出る位置規
    制がされ、一方、前記第2のキャビネットが定位置より
    外れて後方に移動しないために、前記シャフトの長さを
    パイプより長くし、このパイプより長くなったシャフト
    の後端部にねじ山を設け、また前記第2のキャビネット
    の後端側にはナット部を設け、該ナット部に対して前記
    パイプの後端に設けたボルト部を螺合して固定し、さら
    に前記シャフトの後端部のねじ山にナットをねじ込んで
    固定することを特徴とするマルチスクリーンディスプレ
    イの組立方法。
JP6143587A 1993-10-21 1994-06-24 マルチスクリーンディスプレイ及びその組立方法 Pending JPH086504A (ja)

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EP94116486A EP0650295B1 (en) 1993-10-21 1994-10-19 Multiscreen display and method for assembling the same
DE69419579T DE69419579T2 (de) 1993-10-21 1994-10-19 Mehrschirmanzeigevorrichtung und Verfahren zu deren Zusammenbau
KR1019940026937A KR0164245B1 (ko) 1993-10-21 1994-10-21 멀티스크린 디스플레이 및 그 조립 방법
US08/620,170 US5708528A (en) 1993-10-21 1996-03-22 Multiscreen display and process for assembling the same
US08/621,093 US5640272A (en) 1993-10-21 1996-03-22 Multiscreen display and process for assembling the same
US08/934,760 US6081375A (en) 1993-10-21 1997-09-22 Multiscreen display formed of projection units arranged in the vertical and horizontal directions

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5838493A (en) * 1995-09-19 1998-11-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Cabinet structure of multiscreen display

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