JPH0864671A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH0864671A
JPH0864671A JP19708994A JP19708994A JPH0864671A JP H0864671 A JPH0864671 A JP H0864671A JP 19708994 A JP19708994 A JP 19708994A JP 19708994 A JP19708994 A JP 19708994A JP H0864671 A JPH0864671 A JP H0864671A
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insulating film
film
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semiconductor
impurity
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JP19708994A
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Kazuhiro Shimizu
和裕 清水
Seiichi Aritome
誠一 有留
Tetsuo Endo
哲郎 遠藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性の高い、高性能の半導体装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】 半導体基板に設けられた第1の不純物濃度を
有する半導体領域と、この半導体領域の表面に形成され
た第1の絶縁膜と、前記半導体領域の表面の前記第1の
絶縁膜が形成されていない領域の少なくとも一部に形成
された第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜及び第2の絶
縁膜上に形成され、前記第1の絶縁膜上において溝を有
する導電性膜と、前記第1の絶縁膜の直下の半導体領域
内に形成され、第2の不純物濃度を有する不純物領域と
を具備し、前記不純物領域の中心と前記導電性膜の溝の
中心とが、半導体基板面に垂直な方向においてほぼ同一
線上に存在することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に係り、特
に、改良された素子分離構造を有する半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】メモリ,ロジック等に代表される半導体
装置では、トランジスタ,ダイオ―ド,キャパシタ,抵
抗などの素子を、熱酸化法,不純物拡散法,イオン注入
法,光露光法,部分エッチング法等の微細加工技術を用
いて、シリコン基板表面及びシリコン基板表面から数μ
m深さの中に作りこみ、次いで、二酸化シリコン膜,窒
化シリコン膜等の絶縁膜によりシリコン基板表面及び素
子領域を覆って、各素子を電気的に分離し、必要箇所を
部分的に開口した後、この開口部を介して導体によって
素子とのオ―ミック接触を図り、電極の取りだしを行な
っている。
【0003】上述のプレ―ナ技術では、各素子が電気的
に干渉し合わない事が、最も重要な点の1つであり、そ
のための素子分離の方法として、部分的にシリコン基板
を熱酸化するLOCOS分離法が広く用いられている。
【0004】図15に、LOCOS分離法によって数個
のnMOSトランジスタを素子分離している例を示す。
図11の(a)は平面図であり、(b)及び(c)はそ
れぞれ(a)においてA−A′,B−B′で矢視してい
る断面図である。
【0005】図15では、p型シリコン基板又はpウエ
ル101内のトランジスタを形成する領域を、例えば4
00nm〜1μm程度の膜厚の厚い熱酸化膜102で囲
い、素子分離を行なっている。素子分離酸化膜102下
のボロンの不純物濃度は低下するので、素子分離膜10
2の両側の拡散層間でパンチスル―耐圧が低下してしま
う。そのため、素子分離膜102の下のボロンの不純物
濃度を高めるために、素子分離膜102の下に高濃度領
域105を形成している。
【0006】素子分離酸化膜102で囲まれた領域に
は、トランジスタのゲ―ト絶縁膜となる、例えば膜厚1
0nm〜50nm程度の、素子分離酸化膜よりも薄い熱
酸化膜103が形成され、その上に導体材料、例えばn
型多結晶シリコンからなる導電性膜が堆積され、パタ―
ニングされてゲ―ト電極104が形成されている。この
ゲ―ト電極104をマスクとして用いてイオン注入法お
よび熱拡散法によって、トランジスタのソ―ス,ドレイ
ンとなる、例えばn+ 不純物拡散領域121a,121
bが形成されている。
【0007】ソ―ス,ドレイン121a,121bから
の電極取りだしは、パシベ―ション用絶縁膜、例えばリ
ンやボロンを含む2酸化シリコン膜122で全領域を覆
うことにより平坦化を行なって、このパシベ―ション用
絶縁膜122のコンタクト領域に光露光法と反応性イオ
ンエッチング法やプラズマエッチング法等のエッチング
技術を用いて開口し、ソ―ス,ドレインの拡散層121
a,121bの一部を露出させ、電極用導体膜123、
例えばアルミニウム等の金属を堆積,パタ―ニングし
て、拡散層とオ―ミック接触を取って電極取りだしを行
なっている。ゲ―ト電極104の取りだしは、ソ―ス,
ドレイン121a,121bの取りだしと同様に、パシ
ベ―ション膜122を開口し、ゲ−ト電極104を構成
する例えばn+ 多結晶シリコン膜を露出させ、電極用導
体膜を堆積し、パタ―ニングすることにより行ってい
る。なお、ゲ―ト電極104の取りだしとソ―ス,ドレ
イン121a,121bの取りだしは同時に行なうこと
ができる。
【0008】また、電極取りだし用のコンタクト孔は電
極の幅よりも広いので、各トランジスタ毎に取りだして
いてはチップサイズの増大を招く為、回路的に結線され
る電極は同一導体、例えばn+ 多結晶シリコンで形成さ
れる。つまり、1つのトランジスタのソ―ス、あるいは
ドレインと他のトランジスタのゲ―トが回路的に結線さ
れる場合には、それらは同一のn+ 多結晶シリコン膜で
形成される。同様に、1つのトランジスタのゲ―トと他
のトランジスタのゲ―トが結線される場合には、それら
は同一のn+ 多結晶シリコン膜で形成される。従って、
隣接するトランジスタ間のLOCOS酸化膜上をまたが
って電極が形成される場合が生じる。
【0009】図16に、p型基板あるいはpウエル内に
配置された隣接する2つのトランジスタとLOCOS酸
化膜上の配線状態の一例を示す。図16の(a)はその
等価回路であり、(b)は平面図、(c)は(b)でA
−A′で矢視した断面図である。図16に示す構造にお
いて、同一のpウエル内において、LOCOS酸化膜を
介してその両側に隣接するトランジスタの拡散層あるい
はチャネルが形成されるため、ゲ―ト電極に正の高電圧
が印加された場合に、LOCOSの下のシリコン表面が
反転し、LOCOS下にチャネルが形成され、このチャ
ネルを介して隣接する2つのトランジスタが電気的に導
通してしまい、正常な回路動作が行なわれないという問
題が生じる。
【0010】同様に、n型基板あるいはnウエル内の隣
接する2つのpチャネルMOSFETのゲ―ト電極がL
OCOS酸化膜をまたがって配置された場合には、ゲ―
ト電極に負の高電圧が印加された場合に、LOCOS下
が反転してチャネルが形成され、このチャネルを介して
隣接する2つのトランジスタが電気的に導通してしまう
という問題も生ずる。
【0011】上記のようなLOCOS下の反転を防ぐた
めには、LOCOS膜厚を厚くしたり、基板又はウエル
の不純物濃度を高くする事が有効である。しかし、メモ
リあるいはロジック等の集積回路のチップ面積を縮小す
るに従って、トランジスタ等の素子寸法やLOCOS絶
縁膜の面積もまた微細化しなればならない。LOCOS
酸化膜は、部分的に窒化シリコン膜を配置し、窒化シリ
コン膜で覆われていない領域のみを酸化して酸化膜を形
成するものであるため、LOCOS膜厚を厚くするため
に長時間熱酸化を行なうと、窒化シリコン膜で覆われた
領域の端から中に徐々に熱酸化が進んでしまい、バ―ズ
ビ―ク酸化と呼ばれる現象が生ずる。この横方向の酸化
により、トランジスタ領域が所望のサイズより小さくな
ってしまい、この過剰酸化量を考慮してパタ―ンサイズ
を決定すると、チップサイズが大きくなってしまう。
【0012】pウエルの場合を考えると、pウエルを形
成するためにシリコン基板に注入,拡散した不純物、例
えばボロンはシリコン中よりも2酸化シリコン中の遍析
係数が高いため、熱酸化が進むと、酸化膜/シリコン界
面から酸化膜中に不純物が吸込まれて、界面の不純物濃
度が低下してしまうという問題が生じる。これは、LO
COSの下のパンチスル―耐圧や反転しきい電圧を低下
させるため、大きな問題となる。
【0013】また、ウエル濃度を高くすると、同一のウ
エル内のトランジスタにおいてウエルにゲ―ト電圧と逆
方向のバイアスを印加した場合に、しきい電圧が大幅に
増加してしまう。また、トランジスタのソ―ス,ドレイ
ンを形成する拡散層とウエルによって形成されるpn接
合のブレ―クダウン電圧が低下してしまう。
【0014】以上の問題を解決する方法として、LOC
OS酸化膜が形成される領域に、予めウエルの表面濃度
を高めるための、ウエルに含まれている不純物と同種の
不純物を注入しておく方法が知られている。図17に、
この方法により形成されるLOCOS素子分離断面構造
とその形成法の一例を示す。
【0015】図17において、シリコン基板201表面
を熱酸化して10nm程度の膜厚の酸化膜202を形成
した後、100nm程度の膜厚の多結晶シリコン膜20
3と150nm程度の膜厚の窒化シリコン膜204を連
続して堆積、形成する。次いで、素子分離領域の窒化シ
リコン膜204を、レジストパタ−ン205を用いてP
EP及び反応性イオンエッチングによってパタ―ニング
した後、窒化シリコン膜204をマスクとして用いて、
多結晶シリコン膜203及び熱酸化膜202を通してボ
ロン等の不純物をイオン注入し、不純物領域206を形
成する。
【0016】次に、例えば1000℃で熱酸化して、例
えば700nm〜1μmLOCOS酸化膜207を形成
する。この時、予めイオン注入した不純物は熱拡散して
不純物分布が広がり、かつ注入したボロンの一部はLO
COS酸化膜207中に吸込まれ、表面濃度が低下す
る。従って、これらの不純物再分布効果を考慮して多め
に不純物をイオン注入しなければならない。つまり、L
OCOS酸化膜207の形成前に不純物を注入する方法
では、多量に注入された不純物が再分布してLOCOS
酸化膜207の下のみならず、隣接するトランジスタ領
域にまで不純物が拡散するという問題が生じる。なお、
LOCOS酸化膜207に隣接する領域には、ゲ−ト酸
化膜208上にゲ−ト電極209が形成され、かつソ−
ス及びドレイン領域210a,210bが形成され、ト
ランジスタが設けられている。
【0017】図18は、熱拡散によってLOCOSの下
のボロンが沁みだしてn型拡散層の間のpn接合耐圧が
低下する場合の一例を示している。図18の(a)は平
面図、(b)は(a)でA−A′で矢視した断面図、
(c)は(b)でB−B′で矢視した断面のpn接合部
の不純物プロファイルの概念図を示している。ボロンの
沁みだしによって、n型拡散層と接する接合点における
ボロンの濃度が高まるため、pn接合の逆方向耐圧が低
下してしまう。
【0018】LOCOSの下のボロンの沁みだしは、そ
れ以外にも、基板バイアス効果の増大,トランジスタの
端におけるしきい電圧の上昇による狭チャネル効果の増
大等の望ましくないトランジスタ特性の悪化を招く事に
なる。
【0019】上記の熱拡散による不純物プロファイルの
変化を抑制するために、LOCOS酸化膜を形成した後
にLOCOS酸化膜を介してイオン注入を行なう方法が
提案されている。図19に、この方法により形成される
LOCOS素子分離断面構造とその形成法の一例を示
す。
【0020】図19において、LOCOS酸化膜207
を形成した後(a)に、レジストで全面を覆い、イオン
注入する領域のレジストをPEPで開孔してレジストパ
タ−ン205を形成し(b)、このレジストパタ−ン2
05をマスクとして用いてイオン注入を行なう。この方
法では、イオン注入後にLOCOS酸化工程が入らない
ので、不純物の再分布が抑制され、トランジスタのpn
接合耐圧,基板バイアス効果,狭チャネル効果等のトラ
ンジスタ特性の悪化を大幅に改善する事が出来る。
【0021】しかし、この方法では、LOCOS酸化膜
207を介してイオン注入を行なうため、しきい電圧を
制御するためにLOCOS酸化膜207の膜厚のばらつ
きを考慮しなければならない。このため、イオン注入の
加速電圧およびド―ズ量のマ―ジンを大きくしなければ
ならず、このことは、チップサイズ縮小に伴うプロセス
の微細化の点から好ましくない。
【0022】また、この方法では、LOCOS酸化膜2
07を形成した後に、イオン注入を行なうため、イオン
注入後にトランジスタのゲ―ト酸化膜208を形成する
時の熱工程でプロファイルが広がってしまうという問題
がある。LOCOS下の不純物プロファイルの広がりが
トランジスタ特性に与える影響としてバックバアイス効
果および狭チャネル効果が考えられる。
【0023】図20(a)に示す回路は、CMOS回路
構成を用いずnMOSトランジスタのみで構成されたト
ランスファ回路である。入力Vinput を出力Vout に伝
達する場合、トランジスタTr2及びTr3のしきい電
圧VTH2 及びVTH3 だけ電圧が低下してしまう。そこ
で、振幅vccの交流信号をTr2の入力,Tr3のソ―
スに重畳すればTr3およびTr2で構成されるル―プ
のゲインGは G=Vinput −VTE2 −VTH3 +υcc (1) となり、GがVinput 以上であれば出力にVinput を伝
達する事ができる。従って、 VTH2 +VTH3 <υcc (2) でなければならない。つまり、Tr2およびTr3のし
きい電圧はできるだけ0Vに近い正の値であることが望
ましい。そのため、基板の不純物濃度を低く設定する必
要がある。
【0024】ところで、Tr2およびTr3は、ソ―ス
側がVinput 以上に浮いた状態で用いられるため、実際
のしきい電圧は、基板バイアスVinput が印加された場
合の値となる。ここで示した回路が、例えば不揮発性半
導体記憶装置であるEEPROMの入力電圧を作る昇圧
回路端に用いられた場合、基板バイアスは10V以上に
なる事が考えられる。この場合、チャネル下の空乏層の
延びが数μmになるため、LOCOS下の不純物プロフ
ァイルの広がり部分にまで空乏層が延びて、図20
(b)に示すように、不純物濃度の増加による基板バイ
アス効果の増大が起こり、しきい電圧が高くなってしま
うという問題が生じる。
【0025】さらに、チャネル幅が狭いトランジスタの
場合、LOCOSの下からの不純物の沁みだしでトラン
ジスタエッジ部のしきい電圧が高くなる効果が顕著にな
って、しきい電圧が高くなる、いわゆる狭チャネル効果
が起こる。特に、基板濃度が薄く、バックバアイスが高
いほどこの効果は高くなるため、上記回路で用いられる
トランジスタではこの効果が無視できない問題となる。
【0026】以上の問題は、いずれもパンチスル―防
止、およびLOCOS下反転防止のためにLOCOS下
に注入した不純物の熱工程における広がりにその要因が
あった。従って、LOCOS下の不純物濃度を高める場
合に、出来るだけ深く、かつ狭く、濃度の高い不純物プ
ロファイルを形成することと、熱工程を避けてプロファ
イルの広がりを抑えることが極めて重要である。
【0027】なお、以上の問題は、LOCOS素子分離
のみならず、シリコン基板に穴を開け、絶縁膜を埋めて
素子分離を行なうトレンチ素子分離法においても、トレ
ンチ深さ程度にまでトランジスタのチャネル下の空乏層
が延びる低基板濃度,高耐圧トランジスタでは、同様の
問題となる。従って、以上の問題は半導体基板に素子を
作りこむ半導体装置に共通の問題である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
半導体装置では、例えばトランジスタ等の電子素子のL
OCOS素子分離において、LOCOS下のしきい電圧
を高めること、隣接するトランジスタのpn接合耐圧を
低下させないこと、基板バイアス効果を増長させないこ
と、及び狭チャネル効果を増長させないことを同時に満
たすことが出来なかった。これは、LOCOS下の不純
物プロファイルを濃く、深く、狭くして不純物沁みだし
による広がりを抑えることができなかったことによる。
【0029】以上の特性は、いずれも高性能と高信頼性
をともに有する半導体装置を実現する上で、1つもかか
すことのできないものである。
【0030】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、素子分離しきい電圧を高めつつ、トランジスタの
pn接合耐圧を低下させないこと、基板バイアス効果を
増長させないこと、及び狭チャネル効果を増長させない
ことをすべて実現することを可能とする、信頼性の高
い、高性能の半導体装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明(請求項1)は、半導体基板に設けられた第
1の不純物濃度を有する半導体領域と、この半導体領域
の表面に形成された第1の絶縁膜と、前記半導体領域の
表面の前記第1の絶縁膜が形成されていない領域の少な
くとも一部に形成された第2の絶縁膜と、前記第1の絶
縁膜及び第2の絶縁膜上に形成され、前記第1の絶縁膜
上において溝を有する導電性膜と、前記第1の絶縁膜の
直下の半導体領域内に形成され、第2の不純物濃度を有
する不純物領域とを具備し、前記不純物領域の中心と前
記導電性膜の溝の中心とが、半導体基板面に垂直な方向
においてほぼ同一線上に存在することを特徴とする半導
体装置を提供する。
【0032】以上の本発明(請求項1)に係る半導体装
置は、第1の絶縁膜上に第1の導体膜を形成する工程
と、第1の導体膜の第1の絶縁膜上の部分を除去して第
1の導体膜を第1の絶縁膜上において分断する工程と、
第2の絶縁膜により第1の導体膜の除去された部分を覆
う工程と、第1の導体膜の除去された部分を覆う第2の
絶縁膜の少なくとも一部を除去する工程と、第1の絶縁
膜を介して第1の絶縁膜の直下に不純物を導入する工程
と、第2の導体膜を第1の導体膜上に形成して第1の絶
縁膜上で分断された第1の導体膜を第2の導体膜で電気
的に接続する工程とを具備する方法により製造される。
【0033】本発明(請求項1)の望ましい実施態様と
しては、次のものが挙げられる。
【0034】1.第1の絶縁膜が第2の絶縁膜よりも厚
く、特に、第1の絶縁膜は素子分離用酸化膜、例えばL
OCOS酸化膜であること。
【0035】2.第2の絶縁膜はトランジスタのゲ―ト
絶縁膜であり、導電性膜はゲ―ト電極であり、第2の絶
縁膜と第1の不純物濃度を有する半導体領域とでMOS
構造を形成していること。
【0036】4.第1の絶縁膜で素子分離されている隣
接するトランジスタのゲ―ト電極が同一の導電性膜で構
成されていること。
【0037】また、本発明(請求項3)は、半導体基板
に設けられた第1の不純物濃度を有する半導体領域と、
この半導体領域の表面に形成された第1の絶縁膜と、前
記半導体領域の表面の前記第1の絶縁膜が形成されてい
ない領域の少なくとも一部に形成された第2の絶縁膜
と、少なくとも前記第2の絶縁膜上に形成された導電性
膜と、前記第1の絶縁膜の直下の半導体領域内に、その
少なくとも1部が埋め込まれた、第2の不純物濃度を有
する不純物含有半導体とを具備することを特徴とする半
導体装置を提供する。
【0038】以上の本発明(請求項3)に係る半導体装
置は、第1の絶縁膜の一部を除去する工程と、一部が除
去された素子分離用絶縁膜をマスクとして用いて半導体
領域に溝を形成する工程と、この溝内に半導体領域より
も高い不純物濃度を有する不純物含有半導体を埋める工
程と、不純物含有半導体上部を第3の絶縁膜で覆う工程
とを備えたことを特徴とする方法により製造することが
出来る。
【0039】
【作用】本発明に係る半導体装置では、第1の絶縁膜と
してのLOCOS下に高濃度、かつ急峻な不純物プロフ
ァイルを形成することが可能であるので、LOCOS下
の反転耐圧を向上しつつ、LOCOSに隣接する、例え
ばトランジスタの拡散層との間のpn接合耐圧の向上、
基板バイアス効果の抑制、狭チャネル効果の抑制を実現
することが出来る。
【0040】即ち、本発明によれば、トランジスタのゲ
―ト電極となる導体膜とLOCOS膜を通じてLOCO
S下に不純物をイオン注入することで、トランジスタの
ゲ―ト酸化膜を形成した後にイオン注入を行なう事が可
能であるので、熱酸化による不純物プロファイルの広が
りを抑制することが出来る。また、一旦ゲ―ト電極とな
る導体膜を堆積,形成した後に、イオン注入する領域の
みエッチングして除去し、その後、LOCOS膜を通じ
てLOCOS下に不純物をイオン注入することで、イオ
ン注入時の加速電圧の低減と、導体膜を通じてゲ―ト酸
化膜に蓄積される電荷量を低減し、ゲ―ト酸化膜に与え
るストレスを減らす事が出来る。
【0041】更に、一旦ゲ―ト電極となる導体膜を堆
積,形成した後に、イオン注入する領域のみエッチング
して除去し、その後、露出した導体膜の側壁に絶縁膜を
被せてからLOCOS膜を通じてLOCOS下に不純物
をイオン注入することで、イオン注入時に導体膜に電荷
が注入されないようにしてゲ―ト酸化膜に与えるストレ
スを無くすことが可能である。
【0042】更にまた、LOCOS酸化膜の一部分を除
去し、除去された溝をマスクにして下地の半導体をエッ
チングしてトレンチ穴を形成して、その溝内に高不純物
濃度を有する半導体材料を埋めこみ埋めこまれた半導体
の表面を絶縁膜で覆うことで、イオン注入に比べて数μ
mの深さで高不純物濃度部を狭い領域に作りこむことが
でき、極めて急峻な不純物濃度プロファイルをLOCO
S下に形成する事が可能となる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の種々の実施例について説明す
る。
【0044】まず、図1ないし8を参照して、本発明の
第1の態様に係る種々の実施例を示す。
【0045】図1は、本発明の第1の態様に係る一実施
例のLOCOS素子分離領域を示し、そのうち(a)は
平面図であり、(b)は(a)でA−A′で矢視した断
面図である。
【0046】図1に示すLOCOS素子分離領域では、
p型シリコン基板1あるいはpウエル1内に厚い素子分
離絶縁膜2が形成されている。素子分離膜2で分離され
た両側のpウエル1の表面には、第1の絶縁膜として
の、例えば20nmの膜厚の熱酸化膜3が形成され、こ
の上に第1の導体膜4としての、例えばn型多結晶シリ
コン膜4が形成されている。第1の導体膜4は素子分離
絶縁膜2の上で溝状に切断されており、さらにその上に
第2の導体膜6が堆積され、それによって、切断された
第1の導体膜4が電気的に接続されている。
【0047】第1の導体膜の溝直下には、基板1よりも
高濃度の不純物領域5が形成されている。図1の(b)
においてB−B′で矢視した一点鎖線は、溝の横方向の
中心を通る基板に垂直な線を示しており、図2(a),
(b)は、それぞれ図1(b)のB−B′,C−C′で
矢視した深さ方向および広がり方向の不純物濃度プロフ
ァイルを示す。
【0048】本実施例に係る不純物領域5の深さ方向の
不純物プロファイルは、図2(a)において曲線aで示
した分布である。曲線bで示したプロファイルは、熱酸
化により第1の絶縁膜3を形成する前に、PEPで素子
分離膜2上に溝状のレジストパタ―ンを形成し、このレ
ジストパタ―ンをマスクとして用いて、同一ド―ズ量の
イオン注入を行なった場合に、トランジスタを形成した
後の深さ方向の不純物分布を示している。
【0049】第1の絶縁膜3を形成する際の熱工程は、
例えば900℃,1時間のドライ酸化工程であるが、本
実施例ではこの熱工程の後に不純物領域5を形成してい
るため、LOCOS下の不純物プロファイルは急峻であ
り、最高不純物濃度値も高くなっているので、LOCO
S下の反転耐圧を高くすることが可能である。
【0050】図2(b)に示す不純物プロファイルの横
方向の広がりもまた、曲線dにより示される、熱酸化工
程の前に不純物のイオン注入を行なった場合の分布に比
べて、曲線cで示される、本実施例に係る分布の方が急
峻であり、第1の絶縁膜3の下の、例えばトランジスタ
拡散層との間のpn接合耐圧を高くすることが可能であ
る。
【0051】また、第1の導体膜4の溝の中心線に対し
て不純物プロファイルは対称分布となっている。これ
は、第1の導体膜4の溝パタ―ンをマスクにしてイオン
注入を行なったことを示している。ゲ―ト絶縁膜3を形
成した後で、第1の導体膜を形成する前にイオン注入を
行なう場合、ゲ―ト絶縁膜3上にレジストが堆積される
ため、例えばトランジスタの信頼性,電流駆動能力等の
電気的特性が損われるため、この方法を採用することは
困難である。従って、ゲ―ト絶縁膜を形成した後にイオ
ン注入を行なうにあたっては、イオン注入前にゲ―ト電
極となる第1の導体膜で絶縁膜を覆って、レジストと絶
縁膜とを接触させないことが重要であるといえる。
【0052】なお、本実施例では第1の導体膜の溝をマ
スクにしてイオン注入を行なっているが、別のマスクを
用いてイオン注入してもかまわない。
【0053】また、本実施例では、素子分離酸化膜2に
は通常のLOCOS素子分離を想定しているが、シリコ
ン基板にトレンチ穴を形成して絶縁膜を埋め直す、トレ
ンチ分離法を用いることも可能である。図3は、トレン
チ分離法を用いた場合の、トレンチ溝の下にイオン注入
を行なった状態を示し、(a)は平面図、(b)は
(a)のA−A′で矢視した断面図を示している。
【0054】図3において、半導体基板1あるいはpウ
エル1にトレンチ溝が形成されており、トレンチ溝の間
に、例えばトランジスタ等の素子領域が形成されてい
る。トレンチ溝内には、例えばCVD酸化膜等の素子分
離絶縁膜2が埋めこまれており、素子領域には例えばゲ
―ト絶縁膜3が形成され、その上に第1の導体膜4が堆
積され、トレンチ上で一部分が分断されている。トレン
チ溝下には第1の導体膜4のパタ―ンをマスクとして用
いて、不純物例えばボロンがイオン注入されており、基
板よりも高濃度を有する不純物領域5が形成されてい
る。第1の導体膜3は第2の導体膜6でトレンチ上で接
続されている。
【0055】従来のトレンチ分離では、トレンチパタ―
ンをマスクとして用いて、溝下の全面にイオン注入がさ
れているが、埋めこみ用の絶縁膜2のエッチング耐性向
上のために行なわれる1000℃でのアニ―ルによっ
て、素子領域にも不純物が広がってしまい、LOCOS
素子分離と同様の問題が生じていた。これに対し、本実
施例のように、トレンチアニ―ル後に第1の導体膜の溝
をマスクとして用いてトレンチ溝の下にイオン注入すれ
ば、この問題が解決される。
【0056】図4は、LOCOS素子分離膜の下に第1
の導体膜を間に介してイオン注入を行なう実施例を示し
ている。この例では、まず、半導体基板1あるいはpウ
エル1に素子分離用絶縁膜2,例えばLOCOS酸化膜
を形成する。次いで、素子分離用絶縁膜2以外の領域
に、例えばトランジスタのゲ―ト絶縁膜3を形成し、そ
の上に第1の導体膜,例えばn型多結晶シリコン膜4を
堆積し、形成する(図4(a))。
【0057】このn型多結晶シリコン膜4の上にレジス
トを塗布し、PEPでパタ―ニングしてイオン注入を行
なう領域に溝を有するレジストパタ−ン7を形成し、こ
のレジストパタ−ン7をマスクとして用いて、第1の導
体膜4および素子分離用絶縁膜2を通して、素子分離用
絶縁膜2の直下に、基板よりも高濃度を有する不純物領
域5を形成する(図4(b))。その後、第1導体膜を
パタ―ニングして配線を行なう。
【0058】本実施例では、特別なPEPなしに、ゲ―
ト絶縁膜形成後にイオン注入を行なうことができるが、
イオン注入時にレジストが正電荷でチャ―ジアップし、
その正電荷が第1の導体膜を介してゲ―ト絶縁膜上に流
れ、ゲ―ト破壊を引き起こすことが懸念される。電子シ
ャワ―によってレジスト帯電の中性化行なった場合にお
いても、完全に中性化が出来ない場合には酸化膜の不良
等の問題となる。
【0059】図5及び図6に本発明の第1の態様に係る
他の実施例のLOCOS素子分離構造を示す。図5は素
子分離膜の直下への不純物領域形成工程を示す断面図、
図6は、各工程に対応する平面図である。
【0060】図5及び図6において、半導体基板1ある
いはpウエル1に素子分離用絶縁膜、例えばLOCOS
酸化膜2を形成する。素子分離用絶縁膜2以外の領域
に、例えばトランジスタのゲ―ト絶縁膜3を形成し、そ
の上に第1の導体膜,例えばn型多結晶シリコン膜4を
堆積,形成する(図5(a)、図6(a))。このn型
多結晶シリコン膜4の上にレジストを塗布し、PEPで
パタ―ニングして、イオン注入を行なう領域に溝形状を
有するレジストパタ―ン7を形成する。このレジストパ
タ―ン7をマスクとして用いて、第1の導体膜4をエッ
チングし、第1の導体膜4にレジストパタ―ン7を転写
する。
【0061】このパタ―ンをマスクとして用いて、素子
分離用絶縁膜2を通して素子分離用絶縁膜2の直下に、
基板よりも高濃度を有する不純物領域5を形成する(図
5(b)、図6(b))。その後、第1の導体膜4上に
第2の導体膜6を堆積し、第1の導体膜4及び第2の導
体膜6をパタ―ニングして、配線を形成する(図5
(c)、図6(c))。
【0062】本実施例では、第1の導体膜をエッチング
することにより、レジストに帯電した正電荷が第1の導
体膜に流れ込む量を減らしているので、図4に示す実施
例よりもゲ―ト絶縁膜の信頼性が高くなる。
【0063】図7に本発明の第1の態様に係る更に他の
実施例を示す。図7において、半導体基板1あるいはp
ウエル1に素子分離用絶縁膜、例えばLOCOS酸化膜
2を形成する。素子分離用絶縁膜2以外の領域に、例え
ばトランジスタのゲ―ト絶縁膜3を形成し、その上に第
1の導体膜,例えばn型多結晶シリコン膜4を堆積,形
成し、さらに第3の絶縁膜8,例えば2酸化シリコン膜
あるいは窒化シリコン膜等を堆積する(図7(a))。
【0064】その上にレジストを塗布し、PEPでパタ
―ニングして、イオン注入を行なう領域に溝形状を有す
るレジストパタ−ン7を形成する。このレジストパタ―
ン7をマスクとをして用いて第3の絶縁膜8及び第1の
導体膜4をエッチングして、第1の導体膜4にレジスト
パタ―ン7を転写する。この転写されたパタ―ンをマス
クとして用いて、素子分離用絶縁膜2を通して素子分離
用絶縁膜2の直下に、基板よりも高濃度を有する不純物
領域5を形成する(図7(b))。
【0065】その後、第3の絶縁膜8をはく離し、第1
の導体膜4上に第2の導体膜6を堆積し、第1の導体膜
4及び第2の導体膜6をパタ―ニングして配線を形成す
る(図7(c))。
【0066】本実施例では、第1の導体膜とレジストと
の間に第3の絶縁膜を挟んでいるので、図5及び6で示
した実施例よりも、正電荷が第1の導体膜に流れ込む量
をさらに減らしているので、図5,6に示す実施例より
もゲ―ト絶縁膜の信頼性が高くなる。
【0067】図8に本発明の第1の態様に係る更に他の
実施例を示す。図8において、半導体基板1あるいはp
ウエル1に素子分離用絶縁膜、例えばLOCOS酸化膜
2を形成する。素子分離用絶縁膜2以外の領域に、例え
ばトランジスタのゲ―ト絶縁膜3を形成し、その上に第
1の導体膜,例えばn型多結晶シリコン膜4を堆積,形
成し、さらに第3の絶縁膜8,例えば2酸化シリコン膜
あるいは窒化シリコン膜等を堆積する(図8(a))。
【0068】その上にレジストを塗布し、PEPでパタ
―ニングして、イオン注入を行なう領域に溝形状を有す
るレジストパタ−ン7を形成する。このレジストパタ―
ン7をマスクとして用いて、第3の絶縁膜7及び第1の
導体膜4をエッチングして、第1の導体膜4にレジスト
パタ―ン7を転写する。その後、第4の絶縁膜9,例え
ば2酸化シリコン膜や窒化シリコン膜等を堆積し、反応
性イオンエッチングで側壁部分に第4の絶縁膜9を残し
て、第1の導体膜4の露出している側面を絶縁膜で覆
う。このパタ―ンをマスクにして素子分離用絶縁膜2を
通じて素子分離用絶縁膜2直下に基板よりも高不純物濃
度を有する領域5を形成する(図8(b))。
【0069】その後、第4の絶縁膜9および第3の絶縁
膜8をはく離してから、第1の導体膜4上に第2の導体
膜6を堆積し、第1の導体膜4及び第2の導体膜6をパ
タ―ニングして配線を形成する(図8(c))。
【0070】本実施例では、第1の導体膜を第4の絶縁
膜で完全に覆っているので、正電荷が第1の導体膜に流
れ込まむことがない。従って、ゲ―ト絶縁膜にストレス
がかからず、信頼性はこれまでの実施例の中で最も高
い。
【0071】次に、図9ないし図14を参照して本発明
の第2の態様に係る種々の実施例について説明する。
【0072】図9は、本発明の第2の態様に係る一実施
例のLOCOS素子分離領域を示している。(a)はそ
の平面図であり、(b),(c)はそれぞれ(a)でA
−A′,B−B′で矢視した断面図を示す。図9におい
て、p型シリコン基板11あるいはpウエル11内に厚
い素子分離絶縁膜12が形成されている。素子分離膜1
2で分離された両側には第1の絶縁膜としての、例えば
20nmの膜厚の熱酸化膜13が形成され、また、素子
分離絶縁膜12の一部分が溝状に切断,除去されてい
る。
【0073】素子分離絶縁膜12の除去された部分の下
地基板11はエッチング除去され、その溝内に基板11
よりも高不純物濃度を有する第2の半導体19,例えば
ボロンが多量に含まれた多結晶シリコンが埋めこまれて
いる。埋めこまれた第2の半導体19上は第3の絶縁膜
20,例えば2酸化シリコン膜や窒化シリコン膜で覆わ
れており、第1の絶縁膜13及び第3の絶縁膜20上に
第1の導体膜,例えばn型多結晶シリコン膜14が堆積
され、パタ―ニングされている。
【0074】本実施例では、埋めこみ用半導体としてp
型多結晶シリコンを用いているが、p型非晶質シリコン
やp型単結晶シリコンであってもよい。また、溝の全体
に埋めこまなくても溝の内壁が埋っていれば十分であ
る。
【0075】イオン注入法を用いた場合、ド―ズ量を増
やしても深さ方向は拡散によって制御されるため、高濃
度プロファイルを深く均一に形成することができない。
また、不純物プロファイルが横方向にも広がりを持つた
め、横方向に狭い急峻な不純物プロファイルを形成する
ことができない。
【0076】これに対して、本実施例のように基板に溝
を掘って、p型半導体材料を埋めこむ構造を用いた場
合、深さ方向の濃度制御は溝の深さによって制御がで
き、深さ方向全域にわたって同一高濃度の不純物プロフ
ァイルを形成する事が可能であるので、極めて急峻な不
純物プロファイルを得る事が出来る。また、横方向は溝
の幅で制御されているので、少なくともフォトリソグラ
フィの加工寸法限界まで狭いプロファイルを得る事がで
きる。従って、反転耐圧,pn接合耐圧を極めて高くす
ることが可能である。
【0077】図10は及び図11は、図9に示す構造の
製造工程を示す断面図である。まず、半導体基板11あ
るいはpウエル11に素子分離用絶縁膜として、例えば
LOCOS酸化膜12を形成する。素子分離用絶縁膜1
2以外の領域に、例えばトランジスタのゲ―ト絶縁膜1
3を形成し、その上に第1の導体膜14,例えばn型多
結晶シリコン膜14を堆積、形成する。第1の導体膜1
4上に第3の絶縁膜17,例えば2酸化シリコン膜や窒
化シリコン膜17を堆積し、その上にレジストを塗布
し、PEPでパタ―ニングしてイオン注入を行なう領域
に溝形状を有するレジストパタ―ン18を形成する。こ
のレジストパタ―ン18をマスクとして用いて第1の導
体膜14をパタ―ニングして、レジストパタ―ン18を
第1の導体膜14に転写する(図10(a))。
【0078】次いで、第1の導体膜14のパタ―ンをマ
スクとして用いて、素子分離用絶縁膜12とシリコン基
板11をエッチングして、トレンチ状の溝をシリコン基
板内に形成する(図10(b))。次に、溝内に基板よ
りも高不純物濃度を有する第2の半導体19,例えばボ
ロンを多量に含むp型多結晶シリコン19を埋める(図
10(c))。そして、第2の半導体19をエッチバッ
クして、溝内に第2の半導体19を残す(図10
(d))。
【0079】その後、第4の絶縁膜20、例えば2酸化
シリコン膜や窒化シリコン膜で溝を覆って、第2の半導
体19上を完全に覆う(図11(a))。そして、第4
の絶縁膜20をエッチバックし(図11(b))、第3
の絶縁膜17をはく離して第2の導体膜16を堆積し、
第2の導体膜16及び第1の導体膜14をパタ―ニング
して、配線を形成する(図11(c))。
【0080】図12及び図13は、本発明の第2の態様
に係る他の実施例を示している。図12(a)〜図13
(a)までは、図10(a)〜図11(a)に示す工程
と同一プロセスである。その後、第4の絶縁膜20と第
3絶縁膜17をPEPでパタ―ニングした後(図13
(b))、第2の導体膜16を堆積し、第2の導体膜1
6及び第1の導体膜14をパタ―ニングし、配線を形成
する(図13(c))。
【0081】図14は、図10及び11実施例および図
12及び13の実施例において、トレンチ内に埋めこま
れた第2の半導体膜19の上端と、素子分離用絶縁膜1
2の下端との距離d1 と、第2の半導体膜19を覆って
いる第4の絶縁膜20の厚さTOXについて示している。
第2の導体膜16に電圧が印加された場合、第2の半導
体19と第4の絶縁膜20の界面の反転の有無は、第4
の絶縁膜20の厚さTOXと第2の半導体29の不純物濃
度とで決定される。
【0082】第4の絶縁膜20のエッチバック時に、第
4の絶縁膜20の厚さが薄くなった場合、第4の絶縁膜
20の直下が反転する場合が生じる。しかし、第4の絶
縁膜20の直下の反転層と素子分離用絶縁膜12直下の
反転層が接しなければ電流は流れないので、第2の半導
体膜19の上端と素子分離用絶縁膜12の下端の距離d
1 が第4の絶縁膜直下の空乏層の厚さより厚ければよ
い。
【0083】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。実施例ではp型基板あるいはpウエ
ル内の素子分離膜に関して示したが、n型基板あるいは
nウエル内の素子分離膜に関しても不純物をボロンから
リンやヒ素等のn型半導体とする不純物を用いることに
より、同様に適用可能である。
【0084】本発明は、半導体装置全般にわたって適用
可能であるが、特に、10V以上の高電圧をトランジス
タのゲ―ト電極に印加する不揮発性半導体記憶装置であ
るEEPROM等に、特に有効である。その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施すること
が可能である。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
素子分離用絶縁膜直下に高不純物濃度でかつ急峻なプロ
ファイルを有する不純物領域を形成することにより、素
子分離反転耐圧と素子分離用絶縁膜に隣接した高濃度拡
散層との間のpn接合耐圧を同時に高くしつつ、かつ周
辺のトランジスタのバックバイアス効果の抑制と狭チャ
ネル効果の抑制を実現することが可能になり、信頼性の
高い半導体装置を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様に係る一実施例の半導体装
置を示す平面図及び矢視A−A′断面図。
【図2】図1の半導体装置の矢視B−B′,C−C′不
純物濃度プロファイルを示す特性図。
【図3】本発明のトレンチ素子分離法を用いた実施例に
係る半導体装置を示す平面図及び矢視A−A′断面図。
【図4】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造工
程を示す断面図。
【図5】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造工
程を示す断面図。
【図6】図5に示す断面図に対応する平面図。
【図7】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造工
程を示す断面図。
【図8】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造工
程を示す断面図。
【図9】本発明の第2の態様に係る一実施例の半導体装
置の平面図及び矢視A−A′、B−B′断面図。
【図10】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造
工程を示す断面図。
【図11】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造
工程を示す断面図。
【図12】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造
工程を示す断面図。
【図13】本発明の他の実施例に係る半導体装置の製造
工程を示す断面図。
【図14】トレンチ内に埋めこむ不純物含有半導体の厚
さに関する説明図。
【図15】従来のLOCOS素子分離法による半導体装
置を平面図及び断面図。
【図16】従来のLOCOS素子分離法で素子分離され
ている2つの素子の関係を示す図。
【図17】従来のイオン注入を用いた素子分離法の工程
を示す断面図。
【図18】pn接合の耐圧低下を示す説明図。
【図19】イオン注入を用いた素子分離法に関する別の
公知例を示す断面図。
【図20】半導体装置で構成された論理回路の一例と、
基板バイアス効果と基板濃度の相対関係を示す説明図。
【符号の説明】
1,11…p型シリコン基板あるいはpウエル 2,12…素子分離用絶縁膜 3,13…ゲ−ト絶縁膜 4,14…第1の導体膜 5…高不純物濃度領域 6…第2の導体膜 7,18…レジストパタ−ン 8,17…第3の絶縁膜 9…側壁保護用絶縁膜 19…不純物含有半導体膜 20…第4の絶縁膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に設けられた第1の不純物濃
    度を有する半導体領域と、この半導体領域の表面に形成
    された第1の絶縁膜と、前記半導体領域の表面の前記第
    1の絶縁膜が形成されていない領域の少なくとも一部に
    形成された第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜及び第2
    の絶縁膜上に形成され、前記第1の絶縁膜上において溝
    を有する導電性膜と、前記第1の絶縁膜の直下の半導体
    領域内に形成され、第2の不純物濃度を有する不純物領
    域とを具備し、前記不純物領域の中心と前記導電性膜の
    溝の中心とが、半導体基板面に垂直な方向においてほぼ
    同一線上に存在することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の絶縁膜は、前記第1の絶縁膜
    よりも薄く、前記第2の不純物濃度は、第1の不純物濃
    度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板に設けられた第1の不純物濃
    度を有する半導体領域と、この半導体領域の表面に形成
    された第1の絶縁膜と、前記半導体領域の表面の前記第
    1の絶縁膜が形成されていない領域の少なくとも一部に
    形成された第2の絶縁膜と、少なくとも前記第2の絶縁
    膜上に形成された導電性膜と、前記第1の絶縁膜の直下
    の半導体領域内に、その少なくとも1部が埋め込まれ
    た、第2の不純物濃度を有する不純物含有半導体とを具
    備することを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記導電性膜は、前記第1の絶縁膜上に
    形成され、前記不純物含有半導体は、前記導電性膜の延
    長方向を横切るように、その少なくとも1部が埋め込ま
    れた、第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を
    有することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
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