JPH0864250A - 有機電解質電池 - Google Patents

有機電解質電池

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JPH0864250A
JPH0864250A JP6225538A JP22553894A JPH0864250A JP H0864250 A JPH0864250 A JP H0864250A JP 6225538 A JP6225538 A JP 6225538A JP 22553894 A JP22553894 A JP 22553894A JP H0864250 A JPH0864250 A JP H0864250A
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JP
Japan
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lithium
negative electrode
battery
electrode
pas
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JP6225538A
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English (en)
Inventor
Hajime Kinoshita
肇 木下
Nobuo Ando
信雄 安東
Akihiro Anegawa
彰博 姉川
Takeshi Hashimoto
武 橋本
Yukinori Hadou
之規 羽藤
Shizukuni Yada
静邦 矢田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】正極,負極並びに電解液としてリチウム塩の非
プロトン性有機溶媒溶液を備えた有機電解質電池であっ
て、(1)正極が金属酸化物を含み(2)負極が芳香族
系縮合ポリマ−の熱処理物であって水素原子/炭素原子
の原子比が0.5〜0.05であるポリアセン系骨格構
造を有する不溶不融性基体であり、(3)負極PASに
対し、電池内に含まれる総リチウム量が500mAh/
g以上であり、かつ負極由来のリチウムが100mAh
/g以上であり、負極由来のリチウムが、電池組立前に
PASにあらかじめ担持させた事を特徴とする。 【効果】低内部抵抗であり、高容量かつ高電圧を有する
二次電池である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負極にポリアセン系骨
格構造を有する不溶不融性基体、正極に金属酸化物を用
いた、高容量かつ高電圧を有する有機電解質電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、導電性高分子、遷移金属酸化物等
を正極とし、負極にリチウム金属あるいはリチウム合金
を用いた二次電池がエネルギー密度が高いことから、N
i−Cd電池、鉛電池に代る電池として提案されてい
る。しかし、これら二次電池は繰り返し充放電を行うと
正極、あるいは負極の劣化による容量低下が大きく実用
に問題が残されている。特に負極の劣化はデントライト
と呼ばれるこけ状のリチウム結晶の生成を伴い、充放電
の繰り返しにより終局的にはデントライトがセパレータ
ーを貫通し、電池内部でショートを引き起こし、場合に
よっては電池が破裂する等、安全面においても問題があ
った。
【0003】近時、上記問題点を解決すべく、グラファ
イト等の炭素材料を負極に用い、正極にLiCoO2
のリチウム含有金属酸化物を用いた電池が提案されてい
る。該電池は、電池組立後、充電する事により正極のリ
チウム含有金属酸化物より負極にリチウムを供給し、更
に放電では負極リチウムを正極に戻すという、いわゆる
ロッキングチェア型電池である。該電池は高電圧、高容
量を特長とするものの、その容量は最大80〜90mA
h/cc(電極、セパレ−タ−、集電材の総体積基準)
程度であり、リチウム電池の特徴である高エネルギ−密
度を得るに至っていない。一方、芳香族系縮合ポリマ−
の熱処理物であって水素原子/炭素原子の原子比が0.
5〜0.05であるポリアセン系骨格構造を有する不溶
不融性基体は、一般の炭素材料に比べ大量にリチウムを
ド−プする事が可能であるが、該不溶不融性基体を負
極、正極にリチウム含有酸化物を用いた上記ロッキング
チェア型の電池を組み立てた場合、炭素材料に比べ高容
量が得られるものの、その容量には不満足な点が残され
ていた。上記問題点を解決する為に、本願と同一の出願
人に係る、特願平5ー259403号は未だ未公開なが
ら、正極,負極並びに電解液としてリチウム塩の非プロ
トン性有機溶媒溶液を備えた有機電解質電池であって、
(1)正極が金属酸化物を含み(2)負極が芳香族系縮
合ポリマ−の熱処理物であって水素原子/炭素原子の原
子比が0.5〜0.05であるポリアセン系骨格構造を
有する不溶不融性基体(以下PAS)であり、(3)負
極PASに対し、電池内に含まれる総リチウム量が50
0mAh/g以上であり、かつ負極由来のリチウムが1
00mAh/g以上である事を特徴とする有機電解質電
池が提案されている。該電池は高容量であるものの、円
筒型等の実用電池を組んだ場合、負極由来のリチウムの
担持法により、組み立てた電池の内部抵抗が高い等、不
満足な点が残されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点に鑑み、鋭意研究を続けた結果本発明を完成したもの
であって、本発明の目的は高容量かつ高電圧を有する二
次電池を提供するにある。本発明の他の目的は長期に亘
って充放電が可能で、安全性に優れた二次電池を提供す
るにある。本発明の更に他の目的は内部抵抗が低い二次
電池を提供するにある。本発明の更に他の目的は製造が
容易な二次電池を提供するにある。本発明の更に他の目
的は以下の説明から明らかにされよう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、正極に金
属酸化物を、負極にポリアセン系骨格構造を有する不溶
不融性基体を用い、かつ、電池内のリチウム量を適切に
制御すると共に、負極由来の担持法(ド−プ法)を選択
することにより本発明を完成した。すなわち、本発明
は、正極,負極並びに電解液としてリチウム塩の非プロ
トン性有機溶媒溶液を備えた有機電解質電池であって、
(1)正極が金属酸化物を含み(2)負極が芳香族系縮
合ポリマ−の熱処理物であって水素原子/炭素原子の原
子比が0.5〜0.05であるポリアセン系骨格構造を
有する不溶不融性基体(以下PAS)であり、(3)負
極PASに対し、電池内に含まれる総リチウム量が50
0mAh/g以上であり、かつ負極由来のリチウムが1
00mAh/g以上であり、負極由来のリチウムが、電
池組立前にPASにあらかじめ担持させた事を特徴とす
る有機電解質電池である。
【0006】本発明における芳香族系縮合ポリマ−と
は、芳香族炭化水素化合物とアルデヒド類との縮合物で
ある。芳香族炭化水素化合物としては、例えば、フェノ
ール,クレゾール,キシレノール等の如き、いわゆるフ
ェノール類が好適である。例えば、下記式
【化1】 (ここで、xおよびyはそれぞれ独立に、0、1又は2
である)で表されるメチレン・ビスフェノール類である
ことができ、或いはヒドロキシ・ビフェニル類、ヒドロ
キシナフタレン類であることもできる。これらの内、実
用的にはフェノール類、特にフェノールが好適である。
本発明における芳香族系縮合ポリマ−として、上記のフ
ェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物の1部
をフェノール性水酸基を有さない芳香族炭化水素化合
物、例えば、キシレン、トルエン、アニリン等で置換し
た変成芳香族系縮合ポリマー例えばフェノールとキシレ
ンとホルムアルデヒドとの縮合物を用いることもでき、
また、メラミン、尿素で置換した変成芳香族系ポリマー
を用いることもできる。また、フラン樹脂も好適であ
る。また、アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、フルフラール等のアルデヒドを使用す
ることができるが、ホルムアルデヒドが好適である。フ
ェノールホルムアルデヒド縮合物としては、ノボラック
型又はレゾール型或はそれらの混合物のいずれであって
もよい。
【0007】本発明における不溶不融性基体は、上記芳
香族系ポリマ−を熱処理する事により得られ、特公平1
−44212号公報、特公平3−24024号公報等に
記載されているポリアセン系骨格構造を有する不溶不融
性基体は全て用いることができ、例えば、次のようにし
て製造することもできる。該芳香族系縮合ポリマ−を、
非酸化性雰囲気下(真空も含む)中で、400°C〜8
00°Cの適当な温度まで徐々に加熱する事により、水
素原子/炭素原子の原子比(以下H/Cと記す)が0.
50〜0.05、好ましくは0.35〜0.10の不溶
不融性基体を得ることができる。また、特公平3−24
024号公報等に記載されている方法で、600m2
g以上のBET法による比表面積を有する不溶不融性基
体を得ることもできる。例えば、芳香族系縮合ポリマ−
の初期縮合物と無機塩、例えば塩化亜鉛を含む溶液を調
製し、該溶液を加熱して型内で硬化する。かくして得ら
れた硬化体を、非酸化性雰囲気化(真空も含む)中で、
350°C〜800°Cの温度まで、好ましくは400
°C〜750°Cの適当な温度まで徐々に加熱した後、
水あるいは希塩酸等によって充分に洗浄することによ
り、上記H/Cを有し、かつ、例えば600m2 /g以
上のBET法による比表面積を有する不溶不融性基体を
得ることもできる。
【0008】本発明に用いる不溶不融性基体は、X線回
折(CuKα)によれば、メイン・ピークの位置は2θ
で表して24°以下に存在し、また該メイン・ピークの
他に41〜46°の間にブロードな他のピークが存在す
る。すなわち、上記不溶不融性基体は芳香族系多環構造
が適度に発達したポリアセン系骨格構造を有し、かつア
モルファス構造をとると示唆され、リチウムを安定にド
−ピングできることから電池用活物質として有用であ
る。H/Cが0.50を越える場合、芳香族系多環構造
が充分に発達していないため、リチウムのド−ピング、
脱ド−ピングがスム−ズに行うことができず、電池を組
んだ時、充放電効率が低下する。また、H/Cが0.0
5以下の場合、本発明の電池の容量が低下し好ましくな
い。
【0009】本発明の負極は上記不溶不融性基体(以下
PAS)より成り、粉末状、粒状、短繊維状等の成形し
やすい形状にあるPASをバインダ−で成形したもので
ある。バインダ−としては、ポリ四フッ化エチレン、ポ
リフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂がを用いる事ができ
るが、好ましくフッ素系バインダ−が好ましく、更には
フッ素原子/炭素原子の原子比(以下、F/Cと記す)
が1.5未満0.75以上であるフッ素系バインダ−が
好ましく、特に、1.3未満0.75以上のフッ素系バ
インダ−が好ましい。上記フッ素系バインダ−として
は、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン
−3フッ化エチレン共重合体、エチレン−4フッ化エチ
レン共重合体、プロピレン−4フッ化エチレン共重合体
等が挙げられ、更に主鎖の水素をアルキル基で置換した
含フッ素系ポリマ−も用いることできる。ポリフッ化ビ
ニリデンの場合、F/Cは1であり、フッ化ビニリデン
−3フッ化エチレン共重合体の場合、フッ化ビニリデン
のモル分率が50%の時、80%の時それぞれF/Cは
1.25、1.1となり、更にプロピレン−4フッ化エ
チレン共重合体の場合、プロピレンのモル分率が50%
の時、F/Cは0.75となる。中でも、ポリフッ化ビ
ニリデン、フッ化ビニリデンのモル分率が50%以上の
フッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合体が好まし
く、実用的にはポリフッ化ビニリデンが好ましい。これ
らバインダーを用いた場合、PASの有するリチウムの
ドープ能(容量)を充分に利用することができる。
【0010】本発明の有機電解質電池の正極としては、
例えば、LiX CoO2 、 LiX NiO2 、 LiX Mn
2 、LiX FeO2 等のLiX y Z (Mは金属、
二種以上の金属でも良い)の一般式で表され得る、リチ
ウムを電気化学的にド−プ、脱ド−プが可能なリチウム
含有金属酸化物、あるいはコバルト、マンガン、ニッケ
ル等の遷移金属酸化物を用いる。特にリチウム金属に対
し4V以上の電圧を有するリチウム含有酸化物が好まし
い。中でも、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含
有ニッケル酸化物が好ましい。本発明における正極は、
上記活物質、及び必要に応じて導電材、バインダ−を加
え成形したものであり、導電材、バインダ−の種類、組
成等は適宜設定すればよい。
【0011】導電剤の種類は、金属ニッケル等の金属粉
末でもよいが、例えば、活性炭、カーボンブラック、ア
セチレンブラック、黒鉛等の炭素系のものが特に好まし
い。混合比は活物質の電気伝導度、電極形状等により異
なるが、活物質に対して2〜40%加えるのが適当であ
る。また、バインダーの種類は、後述の本発明にて用い
る電解液に不溶のものであればよく、例えば、SBR等
のゴム系バインダー、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ
化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等の熱可塑性樹脂が好ましく、その混合比は
20%以下とするのが好ましい。
【0012】本発明に用いる正極、負極の電極形状は、
目的とする電池により、板状、フィルム状、円柱状、あ
るいは、金属箔上に成形するなど、種々の形状をとるこ
とが出来る。特に、金属箔上に成形したものは集電体一
体電極として、種々の電池に応用できることから好まし
い。
【0013】本発明の電池は、上記PASを負極に用
い、かつ電池内に含まれるリチウム量を適切に制御する
事により従来の電池に比べ、容量を大幅に向上すること
ができる。本発明において電池内の総リチウム量とは正
極由来のリチウム、電解液由来のリチウム、負極由来の
リチウムの総計である。正極由来のリチウムとは、電池
組立時、正極に含まれるリチウムであり、該リチウムの
一部もしくは全部は、外部回路から電流を通ずる操作
(充電等)により、負極に供給される。また、電解液由
来のリチウムとは、セパレ−タ、正極、負極等に含まれ
る電解液中のリチウムである。また、負極由来のリチウ
ムとは、本発明の負極PASに担持されているリチウム
である(正極由来のリチウム、電解液由来のリチウム以
外のリチウムである)。本発明において、リチウムを負
極PASに担持させる方法は、電池を組む前に予め負極
PASにリチウムを担持することが出来れば、特に限定
しないが、例えば、リチウム金属を対極とした電気化学
セルにて、一定電流を通電する事により、あるいはてい
定電圧を印加えする事により、予め負極PASにリチウ
ムを担持させる事ができる。電池組み立てた後、負極P
ASにリチウムを担持させた場合、例えば、リチウム金
属を負極PASに張りつける等の方法で電池内にて負極
PASとリチウム金属を導通させておき、該電池内でリ
チウムをPASにド−プする等の方法を取る場合、実用
電池としての容量を低下させるだけでなく、電池の内部
抵抗が上昇する等し、好ましくない。
【0014】本発明において電池内の総リチウム量は、
負極PASに対し500mAh/g以上,好ましくは6
00mAh/g以上であり、500mAh/g未満の場
合、容量が充分に得られない。また、本発明における負
極由来のリチウムは負極PASに対し100mAh/g
以上、好ましくは150mAh/g以上であり、100
mAh/g未満の場合、たとえ総リチウム量が負極PA
Sに対し500mAh/g以上であったとしても充分な
容量が得られない。また、正極にリチウム含有酸化物を
用いる場合においては、負極由来のリチウムは負極PA
Sに対し600mAh/g以下にすることが、実用的で
ある。本発明における正極由来のリチウム、電解液由来
のリチウムは上記条件を満たしていればよいが、正極由
来のリチウムが負極PASに対し300mAh/g以上
であることが好ましい。
【0015】本発明に用いる電解液を構成する溶媒とし
ては非プロトン性有機溶媒が用いられる。非プロトン性
有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネイト、プ
ロピレンカーボネイト、ジメチルカ−ボネ−ト、ジエチ
ルカ−ボネ−ト、γ−ブチロラクトン、アセトニトリ
ル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソ
ラン、塩化メチレン、スルホラン等が挙げられ、更に、
これら非プロトン性有機溶媒の二種以上の混合液も用い
ることができる。
【0016】また、上記の混合又は単一の溶媒に溶解さ
せる電解質は、リチウムイオンを生成しうる電解質のい
ずれでも良い。このような電解質としては、例えばLi
I、LiClO4 、LiAsF6 、LiBF4 、LiP
6 、又はLiHF2 等が挙げられる。上記の電解質及
び溶媒は充分に脱水された状態で混合され、電解液とす
るのであるが、電解液中の電解質の濃度は電解液による
内部抵抗を小さくするため少なくとも0.1モル/l以
上とするのが好ましく、通常0.2〜1.5モル/lと
するのが更に好ましい。
【0017】電池外部に電流を取り出すための集電体、
あるいはリ−ド端子としては、例えば、炭素、白金、ニ
ッケル、ステンレス、アルミニウム、銅等を用いること
が出来、箔状、ネット状の集電体を用いる場合、電極を
集電体上に成形することにより集電体一体型電極として
用いることもできる。
【0018】次に図面により本発明の実施態様の一例を
説明する。図1は本発明に係る電池の基本構成説明図で
ある。図1において、(1)は正極であり、(2)は負
極である。(3),(3′)は集電体であり、電極は該
集電体の上に成形されている。リ−ド端子(8),
(8′)に電圧降下を生じないように集電体に接続され
ていおり、その一端は、電池ケ−ス(6)、トップ蓋
(7)に接続される。(5)は電解液が含浸されたセパ
レ−タ−であり、該電解液には、ドーピングされうるイ
オンを生成し得る前述の化合物が非プロトン性有機溶媒
に溶解されている。電解液は通常液状であり、セパレ−
タ−に含浸されるが、セパレ−タ−なしに、漏液を防止
するためゲル状又は固体状にして用いることもできる。
(4)は正負両極の接触(電池ケ−スとトップ蓋)を阻
止する事を目的として配置された絶縁パッキンである。
【0019】該セパレーターは、電解液或は電極活物質
等に対し、耐久性のある連通気孔を有する電子伝導性の
ない多孔体であり、通常ガラス繊維、ポリエチレン或は
ポリプロピレン等からなる布、不織布或は多孔体が用い
られる。セパレータの厚さは電池の内部抵抗を小さくす
るため薄い方が好ましいが、電解液の保持量、流通性、
強度等を勘案して決定される。正負極及びセパレータは
電池ケース(6)内に実用上問題が生じないように固定
される。電極の形状、大きさ等は目的とする電池の形
状、性能により適宜決められる。本発明の電池形状は上
記例示の、円筒型に限定されるものではなく、コイン
型、角形、箱型等が挙げられ、その形状は特に限定され
ない。
【0020】
【発明の効果】本発明の有機電解質電池は、負極にPA
S、正極に金属酸化物を用い、かつ電池内のリチウム
量、負極PAS由来のリチウム量の両者を適切に制御
し、かつ、負極PAS由来のリチウムの担持方法を適切
に選択することにより、高容量、高電圧かつ低内部抵抗
の電池である。以下、実施例を挙げて本発明を具体的に
説明する。
【0021】
【実施例1】厚さ0.5mmのフェノ−ル樹脂成形板を
シリコニット電気炉中に入れ窒素雰囲気下で10℃/時
間の速度で昇温し、650℃まで熱処理し、不溶不融性
基体(PASと記す)を合成した。かくして得られたP
AS板をディスクミルで粉砕することにより平均粒径約
15μmのPAS粉体を得た。H/C比は0.22であ
った。次に上記PAS粉末100重量部と、ポリフッ化
ビニリデン粉末10重量部をN,N−ジメチルホルムア
ミド90重量部に溶解した溶液100重量部とを充分に
混合する事によりスラリ−を得た。該スラリ−をアプリ
ケ−タ−を用い厚さ10μmの銅箔(負極集電体)上に
塗布し、乾燥、プレスし、両面にPASを塗布した厚さ
210μmのPAS負極を得た。市販のLiCoO
2 (ストレム社製)100部、グラファイト5部対し、
ポリフッ化ビニリデン粉末10重量部、、N,N−ジメ
チルホルムアミド90重量部に溶解した溶液50重量部
を充分に混合する事によりスラリ−を得た。該スラリ−
をアプリケ−タ−を用い厚さ20μmのアルミ箔(正極
集電体)上に塗布し、乾燥、プレスし、両面にLiCo
2 を塗布した厚さ280μmの正極1を得た。
【0022】上記負極をリチウムを対極とし、電解液に
プロピレンカ−ボネ−トとジエチルカ−ボネ−トの1:
1(重量比)混合液に、1モル/lの濃度にLiPF6
を溶解した溶液を用い、定電流(一時間当たり、負極P
ASに30mAh/gのリチウムを担持させるような電
流を設定)にて負極PASあたり300mAh/gのリ
チウムをド−ピングし担持させた(負極由来のリチウ
ム)。上記正極1,負極(いずれも4×35cm2 )と
を用い、図1のような円筒形電池を組んだ。セパレータ
ーとしては、厚さ25μmのポリプロピレンセパレ−タ
用いた。正極端子としては厚さ150μm、幅5mmの
アルミニウム端子、負極端子としては正極と同サイズの
ニッケルを用い、それぞれ、電極の端にとりつけた。ま
た電解液としてはプロピレンカ−ボネ−トとジエチルカ
−ボネ−トの1:1(重量比)混合液に、1モル/lの
濃度にLiPF6 を溶解した溶液を用いた。電池内の負
極PASに対する総リチウム量は、1040mAh/g
であった。上記電池に0.25mAhの定電流で電池電
圧が4.3Vになるまで充電し、内部抵抗を測定したの
ち、続いて0.25mAhの定電流で電池電圧が2.5
Vになるまで放電した。この4.3V−2.5Vのサイ
クルを繰り返し、3回目の放電において、体積容量(m
Ah/cc)にて評価した。体積基準としては、電極体
積、セパレ−タ体積、集電体体積の総計を用いた。結果
を表1に示す。
【0023】
【比較例1】実施例1と同様の方法で厚さ380μmの
正極2を得た。正極、負極のサイズは(いずれも4×3
0cm2 )とした。負極由来のリチウムを0mAh/g
として、実施例1と同様の方法で電池を組み、体積容量
を評価した。電池内の負極PASに対する総リチウム量
は、1010mAh/gであった。結果を表1に示す。
【0024】
【比較例2】実施例1において、300mAh/g量の
リチウム金属(約12μm)を、負極PASに、はりつ
け、以下実施例1と同様の円筒型電池を2本組んだ。3
日間室温にて、放置後、1本を分解したところ、完全に
リチウム金属は無くなっていた。実施例1と同様にし、
体積容量を評価した。この電池の総リチウム量は104
0mAh/gであった。結果を表1に示す。
【0025】負極由来のリチウム量が0の場合は十分な
容量が得られず、電池内で負極由来のリチウムを担持さ
せた場合、電池の内部抵抗が上昇し、電池容量が低下し
た。
【0026】
【実施例2】実施例1において、リチウム金属(約20
0μm)を、負極PASに、はりつけ、厚さ2mmのポ
リプロピレン板に挟み、実施例1と同様の電解液中に
て、負極由来のリチウムを担持させた。約40分間でリ
チウム金属をPAS負極からはがしたところ、、300
mAh/gのリチウムをド−プすることができた。以下
実施例1と同様の円筒型電池を組み、実施例1と同様に
し、体積容量を評価した。この電池の総リチウム量は1
040mAh/gであった。結果を表1に示す。
【0027】
【実施例2】実施例1において、対極リチウム金属(約
200μm)と負極PASを短絡することにより、負極
PASに、負極由来のリチウムを担持させた。約35分
間で300mAh/gのリチウムをド−プすることがで
きた。以下実施例1と同様の円筒型電池を組み、実施例
1と同様にし、体積容量を評価した。この電池の総リチ
ウム量は1040mAh/gであった。結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電池の基本構成説明図。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 集電体(正極) 3’集電体(負極) 4 絶縁パッキン 5 セパレ−タ− 6 電池ケ−ス 7 トップ蓋 8 端子(正極) 8’端子(負極)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽藤 之規 大阪市都島区友渕町1丁目6番2−305号 (72)発明者 矢田 静邦 兵庫県加古郡播磨町宮西2丁目6番13号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極,負極並びに電解液としてリチウム
    塩の非プロトン性有機溶媒溶液を備えた有機電解質電池
    であって、(1)正極が金属酸化物を含み(2)負極が
    芳香族系縮合ポリマ−の熱処理物であって水素原子/炭
    素原子の原子比が0.5〜0.05であるポリアセン系
    骨格構造を有する不溶不融性基体であり、(3)負極P
    ASに対し、電池内に含まれる総リチウム量が500m
    Ah/g以上であり、かつ負極由来のリチウムが100
    mAh/g以上であり負極由来のリチウムが、電池組立
    前にPASにあらかじめ担持させた事を特徴とする有機
    電解質電池。
  2. 【請求項2】 リチウム含有金属酸化物を正極とするも
    のである請求項1記載の有機電解質電池。
JP6225538A 1994-08-26 1994-08-26 有機電解質電池 Pending JPH0864250A (ja)

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