JPH0864205A - 溶解装置 - Google Patents
溶解装置Info
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- JPH0864205A JPH0864205A JP6201066A JP20106694A JPH0864205A JP H0864205 A JPH0864205 A JP H0864205A JP 6201066 A JP6201066 A JP 6201066A JP 20106694 A JP20106694 A JP 20106694A JP H0864205 A JPH0864205 A JP H0864205A
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- melting
- melting furnace
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 供給される被溶解材料の溶解を遅延させるこ
となく、また酸化滓の発生を最小限に抑制可能な溶解装
置を提供する。 【構成】 被溶解材料5を溶解炉1内に投入する時にの
み開口するシャッター7及び溶解炉1内への大気の進入
を遮断するガスカーテン9を形成するガスカーテン形成
手段8を被溶解材料供給部4に設ける。溶解炉1内の溶
湯11の表面上をシールドするためのシールドガスを供
給するシールドガス供給配管13を設ける。溶解炉1内
で被溶解材料5が落下する位置にある酸化滓12を排除
するための酸化滓排除装置18を溶解炉1内に設ける。
となく、また酸化滓の発生を最小限に抑制可能な溶解装
置を提供する。 【構成】 被溶解材料5を溶解炉1内に投入する時にの
み開口するシャッター7及び溶解炉1内への大気の進入
を遮断するガスカーテン9を形成するガスカーテン形成
手段8を被溶解材料供給部4に設ける。溶解炉1内の溶
湯11の表面上をシールドするためのシールドガスを供
給するシールドガス供給配管13を設ける。溶解炉1内
で被溶解材料5が落下する位置にある酸化滓12を排除
するための酸化滓排除装置18を溶解炉1内に設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属あるいは合金から
なる被溶解材料、特に酸化しやすい合金を溶解するのに
好適な溶解装置に関するものである。
なる被溶解材料、特に酸化しやすい合金を溶解するのに
好適な溶解装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の溶解装置は、電気ヒーターや重油
バーナー等を利用して溶解炉内の被溶解材料を加熱,溶
解するものであり、溶解金属は鋳型に注入して凝固さ
せ、鋳物とする。
バーナー等を利用して溶解炉内の被溶解材料を加熱,溶
解するものであり、溶解金属は鋳型に注入して凝固さ
せ、鋳物とする。
【0003】従来の溶解装置は、その使用目的によって
いろいろな構造を有するが、例えば鉛蓄電池極板用基体
の鋳造ラインでは、溶解炉1基に対して、例えば10基の
鋳造機がパイプラインで結ばれており、極板用基体の鋳
造に使用される鉛合金の溶湯はこのパイプラインを経て
各鋳造機へ供給される。通常の鋳物と同様、極板用基体
の場合にも本来極板用基体として使用される部分以外
に、押し湯部,湯道部等が付属して鋳造される。これら
電池に不要な押し湯部や湯道部等のスクラップ材からな
る被溶解材料は、極板用基体の鋳造直後に鋳造機に付属
する切断装置によって該極板用基体から分離され、ベル
トコンベアで溶解装置へ運ばれて、再び合金の材料とし
て再溶解される。このようなプロセスから明らかなよう
に、極板用基体の鋳造ラインに設置されている溶解装置
は、常時分離回収されてくる被溶解材料を溶解炉内に供
給するため、該溶解炉の上部が開口された構造であっ
た。
いろいろな構造を有するが、例えば鉛蓄電池極板用基体
の鋳造ラインでは、溶解炉1基に対して、例えば10基の
鋳造機がパイプラインで結ばれており、極板用基体の鋳
造に使用される鉛合金の溶湯はこのパイプラインを経て
各鋳造機へ供給される。通常の鋳物と同様、極板用基体
の場合にも本来極板用基体として使用される部分以外
に、押し湯部,湯道部等が付属して鋳造される。これら
電池に不要な押し湯部や湯道部等のスクラップ材からな
る被溶解材料は、極板用基体の鋳造直後に鋳造機に付属
する切断装置によって該極板用基体から分離され、ベル
トコンベアで溶解装置へ運ばれて、再び合金の材料とし
て再溶解される。このようなプロセスから明らかなよう
に、極板用基体の鋳造ラインに設置されている溶解装置
は、常時分離回収されてくる被溶解材料を溶解炉内に供
給するため、該溶解炉の上部が開口された構造であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の溶解
装置における大きな問題は、酸化滓(被溶解材料の酸化
によって生じるもので、俗に“かす”と呼ばれているも
の)が多量に発生することである。前述したように、溶
解炉の上部が開口しているために炉内の溶湯は大気と常
時接しており、当然のことながら溶湯の酸化が生じる。
即ち、酸化滓が生じるわけである。この酸化滓はこれま
で産業廃棄物として処理されてきたが、省資源,環境保
全という見地から、最近ではこれが許容されない状況に
なりつつある。もちろん、このような廃棄物の発生は、
企業として経済的な面からも問題であることは言うまで
もない。
装置における大きな問題は、酸化滓(被溶解材料の酸化
によって生じるもので、俗に“かす”と呼ばれているも
の)が多量に発生することである。前述したように、溶
解炉の上部が開口しているために炉内の溶湯は大気と常
時接しており、当然のことながら溶湯の酸化が生じる。
即ち、酸化滓が生じるわけである。この酸化滓はこれま
で産業廃棄物として処理されてきたが、省資源,環境保
全という見地から、最近ではこれが許容されない状況に
なりつつある。もちろん、このような廃棄物の発生は、
企業として経済的な面からも問題であることは言うまで
もない。
【0005】以上のような理由から、酸化滓の発生は極
力制御しなければならない状況にあるが、実際の操業に
関しては次のような問題がある。即ち、酸化滓は被溶解
材料自体より比重が小さいため、溶湯面上に浮いた状態
で存在する。そして時間の経過と共に徐々に増加し、あ
る程度以上の量(厚さ)になると、その上に投入される
被溶解材料と溶湯との直接接触が妨げるようになる。こ
のような状態になると被溶解材料の溶解に時間がかか
り、溶解炉内に未溶解の被溶解材料が堆積するような状
況を呈する。もちろん鋳造機の運転も儘ならなくなる。
一方では、この間に被溶解材料そのものの酸化も進行す
るため、酸化滓がさらに増加することになる。
力制御しなければならない状況にあるが、実際の操業に
関しては次のような問題がある。即ち、酸化滓は被溶解
材料自体より比重が小さいため、溶湯面上に浮いた状態
で存在する。そして時間の経過と共に徐々に増加し、あ
る程度以上の量(厚さ)になると、その上に投入される
被溶解材料と溶湯との直接接触が妨げるようになる。こ
のような状態になると被溶解材料の溶解に時間がかか
り、溶解炉内に未溶解の被溶解材料が堆積するような状
況を呈する。もちろん鋳造機の運転も儘ならなくなる。
一方では、この間に被溶解材料そのものの酸化も進行す
るため、酸化滓がさらに増加することになる。
【0006】酸化滓上に被溶解材料が堆積するのを防止
する一つの手法として、溶解炉上に間欠的に作動する押
込み装置を設置し、酸化滓上の被溶解材料を溶湯中に強
制的に押込むことを行ってきた。しかしながら、この方
法は被溶解材料を押し込む際に酸化滓を押しのけて、溶
湯を大気と接触させるような作用を伴う。それ故、被溶
解材料がPb−Ca−Sn系のような活性度の高い、す
なわち酸化し易い被溶解材料である場合には、逆に酸化
滓を増加させる結果となり、被溶解材料の溶解をさらに
難しくする。
する一つの手法として、溶解炉上に間欠的に作動する押
込み装置を設置し、酸化滓上の被溶解材料を溶湯中に強
制的に押込むことを行ってきた。しかしながら、この方
法は被溶解材料を押し込む際に酸化滓を押しのけて、溶
湯を大気と接触させるような作用を伴う。それ故、被溶
解材料がPb−Ca−Sn系のような活性度の高い、す
なわち酸化し易い被溶解材料である場合には、逆に酸化
滓を増加させる結果となり、被溶解材料の溶解をさらに
難しくする。
【0007】本発明の目的は、供給される被溶解材料の
溶解を遅延させることなく、また酸化滓の発生を最小限
に抑制可能な溶解装置を提供することにある。
溶解を遅延させることなく、また酸化滓の発生を最小限
に抑制可能な溶解装置を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、酸化滓の発生を有効
に抑制できる溶解装置を提供することにある。
に抑制できる溶解装置を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、被溶解材料供給部に
投入される被溶解材料の自重を利用して該被溶解材料供
給部の開閉を行える溶解装置を提供することにある。
投入される被溶解材料の自重を利用して該被溶解材料供
給部の開閉を行える溶解装置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、酸化滓の排除を溶湯
の噴流を利用して行うことができる溶解装置を提供する
ことにある。
の噴流を利用して行うことができる溶解装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶解炉内に被
溶解材料を投入して加熱することにより溶解を行う溶解
装置を改良の対象としている。
溶解材料を投入して加熱することにより溶解を行う溶解
装置を改良の対象としている。
【0012】本発明の溶解装置においては、前記被溶解
材料を前記溶解炉内に投入する時にのみ開口するシャッ
ター及び非酸化性のガスカーテン形成用ガスの吹出しに
より前記溶解炉内への大気の進入を遮断するガスカーテ
ンを形成するガスカーテン形成手段を有する被溶解材料
供給部と、前記溶解炉内の溶湯面上をシールドするため
の非酸化性のシールドガスを供給するシールドガス供給
配管と、前記被溶解材料が落下する位置にある酸化滓を
排除するための酸化滓排除装置とを備えたことを特徴と
する。
材料を前記溶解炉内に投入する時にのみ開口するシャッ
ター及び非酸化性のガスカーテン形成用ガスの吹出しに
より前記溶解炉内への大気の進入を遮断するガスカーテ
ンを形成するガスカーテン形成手段を有する被溶解材料
供給部と、前記溶解炉内の溶湯面上をシールドするため
の非酸化性のシールドガスを供給するシールドガス供給
配管と、前記被溶解材料が落下する位置にある酸化滓を
排除するための酸化滓排除装置とを備えたことを特徴と
する。
【0013】このような本発明の溶解装置においては、
前記ガスカーテン形成用ガスの流量,前記シールドガス
の流量のいずれか一方あるいは両方を前記溶解炉内の溶
湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて自動的に制御する
炉内雰囲気制御装置を更に設けることができる。
前記ガスカーテン形成用ガスの流量,前記シールドガス
の流量のいずれか一方あるいは両方を前記溶解炉内の溶
湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて自動的に制御する
炉内雰囲気制御装置を更に設けることができる。
【0014】また、前記シャッターは、前記被溶解材料
の自重で開く構造にすることができる。
の自重で開く構造にすることができる。
【0015】更に、前記酸化滓排除装置は、前記溶湯の
噴流を利用して前記酸化滓を排除する構造にすることが
できる。
噴流を利用して前記酸化滓を排除する構造にすることが
できる。
【0016】
【作用】このように被溶解材料供給部に、被溶解材料を
溶解炉内に投入する時にのみ開口するシャッターを設け
ることにより、溶解炉内への大気が進入するを最小限に
抑えることができる。また、該被溶解材料供給部にガス
カーテン形成手段を設けることにより、非酸化性のガス
カーテン形成用ガスの吹出しによって溶解炉内への大気
の進入を遮断することができる。従って、被溶解材料供
給部から大気が溶解炉内に侵入するのを可及的に抑制す
ることができる。
溶解炉内に投入する時にのみ開口するシャッターを設け
ることにより、溶解炉内への大気が進入するを最小限に
抑えることができる。また、該被溶解材料供給部にガス
カーテン形成手段を設けることにより、非酸化性のガス
カーテン形成用ガスの吹出しによって溶解炉内への大気
の進入を遮断することができる。従って、被溶解材料供
給部から大気が溶解炉内に侵入するのを可及的に抑制す
ることができる。
【0017】また、シールドガス供給配管から供給する
非酸化性のシールドガスにより溶解炉内の溶湯面上をシ
ールドするため、溶解炉内の酸素濃度を十分低く維持す
ることができ、酸化滓の発生を最小限に抑制することが
できる。
非酸化性のシールドガスにより溶解炉内の溶湯面上をシ
ールドするため、溶解炉内の酸素濃度を十分低く維持す
ることができ、酸化滓の発生を最小限に抑制することが
できる。
【0018】また、被溶解材料が落下する位置には、酸
化滓を排除するための酸化滓排除装置が設けられている
ので、被溶解材料は溶湯に直接加熱されて短時間内に溶
解し、従来のように未溶解の状態で堆積することはなく
なる。それ故、溶解炉内で被溶解材料が溶解前に酸化す
ることによって酸化滓が増加することもなくなる。
化滓を排除するための酸化滓排除装置が設けられている
ので、被溶解材料は溶湯に直接加熱されて短時間内に溶
解し、従来のように未溶解の状態で堆積することはなく
なる。それ故、溶解炉内で被溶解材料が溶解前に酸化す
ることによって酸化滓が増加することもなくなる。
【0019】ガスカーテン形成用ガスの流量,シールド
ガスの流量のいずれか一方あるいは両方を溶解炉内の溶
湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて自動的に制御する
炉内雰囲気制御装置を設けることにより、ガスカーテン
形成用ガスの流量,シールドガスの流量の制御を溶解炉
内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて自動的に容
易に行なうことができる。
ガスの流量のいずれか一方あるいは両方を溶解炉内の溶
湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて自動的に制御する
炉内雰囲気制御装置を設けることにより、ガスカーテン
形成用ガスの流量,シールドガスの流量の制御を溶解炉
内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて自動的に容
易に行なうことができる。
【0020】シャッターを被溶解材料の自重で開く構造
にすることにより、シャッターに駆動装置を設ける必要
がなくなり、装置の簡略化を図ることができる。
にすることにより、シャッターに駆動装置を設ける必要
がなくなり、装置の簡略化を図ることができる。
【0021】また、酸化滓排除装置を、溶湯の噴流を利
用して酸化滓を排除する構造にすることにより、被溶解
材料を押し込む機構を省略できると共に投下された被溶
解材料を直ちに溶湯に接触させて加熱することができ
る。このため被溶解材料は溶湯に直接加熱されて短時間
内に溶解し、従来のように未溶解の状態で堆積すること
はなくなる。それ故、溶解炉内で被溶解材料が溶解前に
酸化することによって酸化滓が増加することもなくな
る。
用して酸化滓を排除する構造にすることにより、被溶解
材料を押し込む機構を省略できると共に投下された被溶
解材料を直ちに溶湯に接触させて加熱することができ
る。このため被溶解材料は溶湯に直接加熱されて短時間
内に溶解し、従来のように未溶解の状態で堆積すること
はなくなる。それ故、溶解炉内で被溶解材料が溶解前に
酸化することによって酸化滓が増加することもなくな
る。
【0022】
【実施例】図1は、鉛合金よりなる被溶解材料の溶解装
置に適用した本発明に係る溶解装置の一実施例を示した
ものである。該溶解装置は準密閉構造の溶解炉1を備
え、該溶解炉1の内面には浴槽2が設けられ、該溶解炉
1の上部は蓋3で覆われている。該蓋3には管状の被溶
解材料供給部4が設けられ、該被溶解材料供給部4から
スクラップ材よりなる被溶解材料5が炉内に供給される
ようになっている。
置に適用した本発明に係る溶解装置の一実施例を示した
ものである。該溶解装置は準密閉構造の溶解炉1を備
え、該溶解炉1の内面には浴槽2が設けられ、該溶解炉
1の上部は蓋3で覆われている。該蓋3には管状の被溶
解材料供給部4が設けられ、該被溶解材料供給部4から
スクラップ材よりなる被溶解材料5が炉内に供給される
ようになっている。
【0023】被溶解材料供給部4には、被溶解材料5を
溶解炉1内へ供給するための被溶解材料投入通路6が設
けられている。該被溶解材料投入通路6の内径は、被溶
解材料5の寸法を考慮した上でできるだけ小さくなるよ
うに設計されている。また、該被溶解材料供給部4の内
部には、シャッター7及びノズルよりなるガスカーテン
形成手段8が設けられている。シャッター7は、溶解炉
1内への大気の侵入を遮断するためのもので、被溶解材
料5の自重によってその通過する時のみ開くよう形成さ
れている。ガスカーテン形成手段8は、ここからN2 の
如き非酸化性のガスカーテン形成用ガスを噴出させて、
被溶解材料投入通路6にガスカーテン9を形成する。該
ガスカーテン9は、溶解炉1内への大気の侵入を遮断す
るためのものであるが、気体のカーテンであるためこの
部分を被溶解材料5が通過する際の障害にはならない。
ガスカーテン形成手段8は、必ずしも図1に示した位置
ばかりでなく、シャッター7の上下等必要に応じて複数
の位置に設けることができる。
溶解炉1内へ供給するための被溶解材料投入通路6が設
けられている。該被溶解材料投入通路6の内径は、被溶
解材料5の寸法を考慮した上でできるだけ小さくなるよ
うに設計されている。また、該被溶解材料供給部4の内
部には、シャッター7及びノズルよりなるガスカーテン
形成手段8が設けられている。シャッター7は、溶解炉
1内への大気の侵入を遮断するためのもので、被溶解材
料5の自重によってその通過する時のみ開くよう形成さ
れている。ガスカーテン形成手段8は、ここからN2 の
如き非酸化性のガスカーテン形成用ガスを噴出させて、
被溶解材料投入通路6にガスカーテン9を形成する。該
ガスカーテン9は、溶解炉1内への大気の侵入を遮断す
るためのものであるが、気体のカーテンであるためこの
部分を被溶解材料5が通過する際の障害にはならない。
ガスカーテン形成手段8は、必ずしも図1に示した位置
ばかりでなく、シャッター7の上下等必要に応じて複数
の位置に設けることができる。
【0024】溶解炉1内には、投入された被溶解材料5
を直接加熱するシース形の電気ヒーター10が設けら
れ、該ヒーター10は、通電制御部10Aからの通電に
より発熱して被溶解材料5が加熱され、その溶解により
溶湯11が形成されるようになっている。なお、12は
溶湯11の表面に載って存在している酸化滓(被溶解材
料の酸化によって生じたも)である。
を直接加熱するシース形の電気ヒーター10が設けら
れ、該ヒーター10は、通電制御部10Aからの通電に
より発熱して被溶解材料5が加熱され、その溶解により
溶湯11が形成されるようになっている。なお、12は
溶湯11の表面に載って存在している酸化滓(被溶解材
料の酸化によって生じたも)である。
【0025】蓋3には、被溶解材料供給部4のほかに、
溶湯11の表面をシールドするためのN2 の如き非酸化
性のシールドガスを供給するシールドガス供給配管13
及び溶解炉1内の雰囲気中の酸素濃度を検知するための
酸素濃度センサ14が取付けられている。酸素濃度セン
サ14は炉内雰囲気制御装置15に接続されている。該
炉内雰囲気制御装置15は、酸素濃度センサ14から与
えられる溶解炉1内の溶湯11の表面上の雰囲気中の酸
素濃度信号に応じてガスカーテン形成用ガスの流量,シ
ールドガスの流量のいずれか一方あるいは両方を自動的
に制御するようになっている。
溶湯11の表面をシールドするためのN2 の如き非酸化
性のシールドガスを供給するシールドガス供給配管13
及び溶解炉1内の雰囲気中の酸素濃度を検知するための
酸素濃度センサ14が取付けられている。酸素濃度セン
サ14は炉内雰囲気制御装置15に接続されている。該
炉内雰囲気制御装置15は、酸素濃度センサ14から与
えられる溶解炉1内の溶湯11の表面上の雰囲気中の酸
素濃度信号に応じてガスカーテン形成用ガスの流量,シ
ールドガスの流量のいずれか一方あるいは両方を自動的
に制御するようになっている。
【0026】また、溶湯11中には温度センサ16が上
部から挿入され、該温度センサ16は溶解炉1の上部外
面に設置された温調装置17に接続されている。該温調
装置17は温度センサ16からの温度信号により通電制
御部10Aに制御信号を送り、通電量を制御して電気ヒ
ーター10の温度を所定の温度に自動制御するようにな
っている。
部から挿入され、該温度センサ16は溶解炉1の上部外
面に設置された温調装置17に接続されている。該温調
装置17は温度センサ16からの温度信号により通電制
御部10Aに制御信号を送り、通電量を制御して電気ヒ
ーター10の温度を所定の温度に自動制御するようにな
っている。
【0027】本発明の最も大きな特徴点として、該溶解
装置は溶解炉1内の溶湯11中に酸化滓排除装置18が
設けられている。この酸化滓排除装置18は、溶湯11
の表面上に存在する酸化滓12を溶湯11の噴流11a
で突き破って溶湯11を露出させるようにようになって
いる。溶湯11を露出させる噴流11aは、被溶解材料
供給部4の直下に位置するようになっている。本実施例
の酸化滓排除装置18は、先端に溶湯11を上向きに噴
出させる上向きのノズル18aを有するL形のダクト1
8bと、該ダクト18b内で回転して溶湯11をノズル
18aに送るポンプ18cと、溶解炉1の外の上部で該
ポンプ18cを回転軸18dを介して回転するモータ1
8eとで構成されている。
装置は溶解炉1内の溶湯11中に酸化滓排除装置18が
設けられている。この酸化滓排除装置18は、溶湯11
の表面上に存在する酸化滓12を溶湯11の噴流11a
で突き破って溶湯11を露出させるようにようになって
いる。溶湯11を露出させる噴流11aは、被溶解材料
供給部4の直下に位置するようになっている。本実施例
の酸化滓排除装置18は、先端に溶湯11を上向きに噴
出させる上向きのノズル18aを有するL形のダクト1
8bと、該ダクト18b内で回転して溶湯11をノズル
18aに送るポンプ18cと、溶解炉1の外の上部で該
ポンプ18cを回転軸18dを介して回転するモータ1
8eとで構成されている。
【0028】浴槽2の底部には、溶湯11の排出口19
が形成され、この排出口19からパイプライン20を経
て各鋳造機へ溶湯11が供給されるようになっている。
が形成され、この排出口19からパイプライン20を経
て各鋳造機へ溶湯11が供給されるようになっている。
【0029】次に、図1に示した本実施例の溶解装置
と、上部が開口し被溶解材料の押込み装置を有する従来
形の溶解装置を所定の時間運転し、その間に発生した酸
化滓の量と被溶解材料の溶解速度等を比較した。
と、上部が開口し被溶解材料の押込み装置を有する従来
形の溶解装置を所定の時間運転し、その間に発生した酸
化滓の量と被溶解材料の溶解速度等を比較した。
【0030】本実施例の溶解装置の詳細は次の通りであ
る。溶解炉1の浴槽2は 550× 500× 400mmで、溶解能
力は公称1.0 t、電気ヒーター10は溶湯11を直接加
熱する、いわゆる投込みタイプで、容量は 200V− 18
kW、最高加熱温度は 600℃である。
る。溶解炉1の浴槽2は 550× 500× 400mmで、溶解能
力は公称1.0 t、電気ヒーター10は溶湯11を直接加
熱する、いわゆる投込みタイプで、容量は 200V− 18
kW、最高加熱温度は 600℃である。
【0031】被溶解材料供給部4の本体は肉厚5mm,内
径 150mm,高さ 650mmの軟鋼製の円筒で、内部の被溶解
材料投入通路6の上端から50mmの位置にガスカーテン形
成手段8を有している。該ガスカーテン形成手段8は、
外径15mm,内径14mmのステンレス鋼製のパイプを内径 1
18mmのリング状に加工したもので、その内側(対向面)
に直径1mmのガス吹出し口が約6mmピッチで20個設けら
れた構造になっている。ガスカーテン9は、15 l/分の
N2 ガスを流すことにより形成した。
径 150mm,高さ 650mmの軟鋼製の円筒で、内部の被溶解
材料投入通路6の上端から50mmの位置にガスカーテン形
成手段8を有している。該ガスカーテン形成手段8は、
外径15mm,内径14mmのステンレス鋼製のパイプを内径 1
18mmのリング状に加工したもので、その内側(対向面)
に直径1mmのガス吹出し口が約6mmピッチで20個設けら
れた構造になっている。ガスカーテン9は、15 l/分の
N2 ガスを流すことにより形成した。
【0032】シャッター7は被溶解材料投入通路6の上
端から160mm の位置に設けた。該シャッター7は直径14
6mm ,厚さ0.3mm のステンレス鋼製円板で、これを二分
する軸7aを中心に滑らかに回転する状態で被溶解材料
供給部4の円筒内部に取付けられている。このシャッタ
ー7は通常は水平状態、すなわち被溶解材料投入通路6
を閉じるように位置しており、被溶解材料投入通路6の
上端から供給された被溶解材料5が落下して到達した時
にその重量で回転して、該被溶解材料投入通路6を開く
ように作動する。
端から160mm の位置に設けた。該シャッター7は直径14
6mm ,厚さ0.3mm のステンレス鋼製円板で、これを二分
する軸7aを中心に滑らかに回転する状態で被溶解材料
供給部4の円筒内部に取付けられている。このシャッタ
ー7は通常は水平状態、すなわち被溶解材料投入通路6
を閉じるように位置しており、被溶解材料投入通路6の
上端から供給された被溶解材料5が落下して到達した時
にその重量で回転して、該被溶解材料投入通路6を開く
ように作動する。
【0033】溶湯11の表面上へシールドガスを供給す
るためのシールドガス供給配管13は、外径10mm,内径
9mmのステンレス鋼製で、これにより40 l/分のN2 ガ
スをシールドガスとして流した。
るためのシールドガス供給配管13は、外径10mm,内径
9mmのステンレス鋼製で、これにより40 l/分のN2 ガ
スをシールドガスとして流した。
【0034】酸化滓排除装置18は、先端に上向きのノ
ズル18aを有するダクト18b内にポンプ18cで溶
湯11を押込み、それをノズル18aから吹き出させて
噴流11aを形成するものである。図示しない複数個の
液面センサと組合わせ、中央部での高さが溶湯11の表
面より約50mm,直径が約 100mmの噴流11aが常時形成
されるようにポンプ18cの出力を調整した。
ズル18aを有するダクト18b内にポンプ18cで溶
湯11を押込み、それをノズル18aから吹き出させて
噴流11aを形成するものである。図示しない複数個の
液面センサと組合わせ、中央部での高さが溶湯11の表
面より約50mm,直径が約 100mmの噴流11aが常時形成
されるようにポンプ18cの出力を調整した。
【0035】従来型の溶解装置の概要は次の通りであ
る。浴槽の寸法や電気ヒーターの容量等は本発明の溶解
装置と全く同じである。異なる点は、(1)浴槽の上部
が全面開口していること、(2)溶湯の酸化防止のため
のシールドガスを供給する等の設備は一切有していない
こと(大気中溶解)、(3)被溶解材料を溶湯中に押込
む押込み装置を備えており、1回/分の頻度で酸化滓上
に堆積した被溶解材料を溶湯中に押込む操作がなされ
る、等である。
る。浴槽の寸法や電気ヒーターの容量等は本発明の溶解
装置と全く同じである。異なる点は、(1)浴槽の上部
が全面開口していること、(2)溶湯の酸化防止のため
のシールドガスを供給する等の設備は一切有していない
こと(大気中溶解)、(3)被溶解材料を溶湯中に押込
む押込み装置を備えており、1回/分の頻度で酸化滓上
に堆積した被溶解材料を溶湯中に押込む操作がなされ
る、等である。
【0036】上述した2種類の溶解装置を溶湯温度 500
±10℃で運転し、所定量の被溶解材料5を所定の速度で
供給した場合の酸化滓12の発生量,被溶解材料5の溶
解速度等を比較した。その結果を、図2及び表1に示し
た。
±10℃で運転し、所定量の被溶解材料5を所定の速度で
供給した場合の酸化滓12の発生量,被溶解材料5の溶
解速度等を比較した。その結果を、図2及び表1に示し
た。
【0037】図2は、本発明に係る溶解装置の大きな特
徴である酸化滓排除装置18の効果を示したものであ
る。即ち、ガスカーテン9の形成に15 l/分、溶湯11
の表面のシールド用として35 l/分の流量のN2 ガスを
流しながら、毎分一定量の被溶解材料5を投入する方法
で本発明の溶解装置を運転した際に、酸化滓排除装置1
8を作動させた場合と、させなかった場合とで被溶解材
料5の溶解速度がどのように変化するかを調べた結果で
ある。なお、被溶解材料5の材質は、Pb−0.09Ca−
0.9 Sn合金である。酸化滓排除装置18を作動させた
場合には、前述したように被溶解材料5が溶湯11上で
有効に加熱されて直ちに溶解するため、約1tの被溶解
材料5を所定の溶解速度20kg/分で滞ることなく溶解で
きた。しかしながら、酸化滓排除装置18を作動させな
かった場合には、被溶解材料5の累積投入量が 400kgに
達するあたりから急速に溶解速度が低下し始め、約 800
kg以降は被溶解材料5が酸化滓12上に堆積するだけで
ほとんど溶解できない状態に陥ってしまった。
徴である酸化滓排除装置18の効果を示したものであ
る。即ち、ガスカーテン9の形成に15 l/分、溶湯11
の表面のシールド用として35 l/分の流量のN2 ガスを
流しながら、毎分一定量の被溶解材料5を投入する方法
で本発明の溶解装置を運転した際に、酸化滓排除装置1
8を作動させた場合と、させなかった場合とで被溶解材
料5の溶解速度がどのように変化するかを調べた結果で
ある。なお、被溶解材料5の材質は、Pb−0.09Ca−
0.9 Sn合金である。酸化滓排除装置18を作動させた
場合には、前述したように被溶解材料5が溶湯11上で
有効に加熱されて直ちに溶解するため、約1tの被溶解
材料5を所定の溶解速度20kg/分で滞ることなく溶解で
きた。しかしながら、酸化滓排除装置18を作動させな
かった場合には、被溶解材料5の累積投入量が 400kgに
達するあたりから急速に溶解速度が低下し始め、約 800
kg以降は被溶解材料5が酸化滓12上に堆積するだけで
ほとんど溶解できない状態に陥ってしまった。
【0038】表1は、約1tのPb−0.09Ca−0.9 S
n合金の被溶解材料5を溶解した場合の酸化滓12の発
生量を、本発明の溶解装置と従来の溶解装置について比
較した結果である。
n合金の被溶解材料5を溶解した場合の酸化滓12の発
生量を、本発明の溶解装置と従来の溶解装置について比
較した結果である。
【0039】
【表1】 該表1から明らかなように、本発明の溶解装置を使用し
た場合には酸化滓12の発生量は約1/4に減少してお
り、本発明の溶解装置が極めて有効であることが証明さ
れた。
た場合には酸化滓12の発生量は約1/4に減少してお
り、本発明の溶解装置が極めて有効であることが証明さ
れた。
【0040】以下、本願明細書に記載下複数の発明のう
ち、いくつかの発明についてその構成要件を以下に記
す。
ち、いくつかの発明についてその構成要件を以下に記
す。
【0041】(1) 溶解炉内に被溶解材料を投入して
加熱することにより溶解を行う溶解装置において、前記
被溶解材料を前記溶解炉内に投入する時にのみ開口する
シャッター及び非酸化性のガスカーテン形成用ガスの吹
出しにより前記溶解炉内への大気の進入を遮断するガス
カーテンを形成するガスカーテン形成手段を有する被溶
解材料供給部と、前記溶解炉内の溶湯面上をシールドす
るための非酸化性のシールドガスを供給するシールドガ
ス供給配管と、前記被溶解材料が落下する位置にある酸
化滓を前記溶湯の噴流を利用して排除するための酸化滓
排除装置とを備えたことを特徴とする溶解装置。
加熱することにより溶解を行う溶解装置において、前記
被溶解材料を前記溶解炉内に投入する時にのみ開口する
シャッター及び非酸化性のガスカーテン形成用ガスの吹
出しにより前記溶解炉内への大気の進入を遮断するガス
カーテンを形成するガスカーテン形成手段を有する被溶
解材料供給部と、前記溶解炉内の溶湯面上をシールドす
るための非酸化性のシールドガスを供給するシールドガ
ス供給配管と、前記被溶解材料が落下する位置にある酸
化滓を前記溶湯の噴流を利用して排除するための酸化滓
排除装置とを備えたことを特徴とする溶解装置。
【0042】(2) 前記ガスカーテン形成用ガスの流
量,前記シールドガスの流量のいずれか一方あるいは両
方を前記溶解炉内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応
じて自動的に制御する炉内雰囲気制御装置を備えたこと
を特徴とする第1項に記載の溶解装置。
量,前記シールドガスの流量のいずれか一方あるいは両
方を前記溶解炉内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応
じて自動的に制御する炉内雰囲気制御装置を備えたこと
を特徴とする第1項に記載の溶解装置。
【0043】(3) 前記シャッターが前記被溶解材料
の自重で開く構造になっていることを特徴とする第1項
又は第2項に記載の溶解装置。
の自重で開く構造になっていることを特徴とする第1項
又は第2項に記載の溶解装置。
【0044】(4) 前記酸化滓排除装置が、ポンプで
形成した前記溶湯の噴流を利用して前記被溶解材料が落
下する位置にある酸化滓を排除する構造になっているこ
とを特徴とする第1項,第2項又は第3項のいずれか1
つに記載の溶解装置。
形成した前記溶湯の噴流を利用して前記被溶解材料が落
下する位置にある酸化滓を排除する構造になっているこ
とを特徴とする第1項,第2項又は第3項のいずれか1
つに記載の溶解装置。
【0045】(5) 前記酸化滓排除装置は、先端に前
記溶湯を上向きに噴出させる上向きのノズルを有するL
形のダクトと、該ダクト内で回転して前記溶湯を前記ノ
ズルに送るポンプと、前記溶解炉の外の上部で前記ポン
プを回転軸を介して回転するモータとで構成されている
ことを特徴とする第1項,第2項又は第3項のいずれか
1つに記載の溶解装置。
記溶湯を上向きに噴出させる上向きのノズルを有するL
形のダクトと、該ダクト内で回転して前記溶湯を前記ノ
ズルに送るポンプと、前記溶解炉の外の上部で前記ポン
プを回転軸を介して回転するモータとで構成されている
ことを特徴とする第1項,第2項又は第3項のいずれか
1つに記載の溶解装置。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る溶解装
置によれば、下記のような優れた効果を達成することが
できる。
置によれば、下記のような優れた効果を達成することが
できる。
【0047】本発明に係る溶解装置では、被溶解材料供
給部に、被溶解材料を溶解炉内に投入する時にのみ開口
するシャッターを設けたので、溶解炉内への大気が進入
するを最小限に抑えることができる。また、該被溶解材
料供給部にガスカーテン形成手段を設けたので、非酸化
性のガスカーテン形成用ガスの吹出しによって溶解炉内
への大気の進入を遮断することができる。従って、被溶
解材料供給部から大気が溶解炉内に侵入するのを可及的
に抑制することができる。
給部に、被溶解材料を溶解炉内に投入する時にのみ開口
するシャッターを設けたので、溶解炉内への大気が進入
するを最小限に抑えることができる。また、該被溶解材
料供給部にガスカーテン形成手段を設けたので、非酸化
性のガスカーテン形成用ガスの吹出しによって溶解炉内
への大気の進入を遮断することができる。従って、被溶
解材料供給部から大気が溶解炉内に侵入するのを可及的
に抑制することができる。
【0048】また、シールドガス供給配管から供給する
非酸化性のシールドガスにより溶解炉内の溶湯面上をシ
ールドしているので、溶解炉内の酸素濃度を十分低く維
持することができ、酸化滓の発生を最小限に抑制するこ
とができる。
非酸化性のシールドガスにより溶解炉内の溶湯面上をシ
ールドしているので、溶解炉内の酸素濃度を十分低く維
持することができ、酸化滓の発生を最小限に抑制するこ
とができる。
【0049】また、溶解炉内で被溶解材料が落下する位
置には、酸化滓を排除するための酸化滓排除装置が設け
られているので、投入された被溶解材料は溶湯に直接加
熱されて短時間内に溶解し、従来のように未溶解の状態
で酸化滓上に堆積することはなくなる。それ故、溶解炉
内で被溶解材料が溶解前に酸化することによって酸化滓
が増加することもなくなる。
置には、酸化滓を排除するための酸化滓排除装置が設け
られているので、投入された被溶解材料は溶湯に直接加
熱されて短時間内に溶解し、従来のように未溶解の状態
で酸化滓上に堆積することはなくなる。それ故、溶解炉
内で被溶解材料が溶解前に酸化することによって酸化滓
が増加することもなくなる。
【0050】従って、本発明に係る溶解装置によれば、
被溶解材料の溶解に伴って発生する酸化滓の発生量を大
幅に減らすことができ、これによって工場内での原料の
有効活用が図られ大きな経済的効果がもたらされるばか
りでなく、産業廃棄物の削減がなされ、ひいては地球環
境の保全に役立つこととなる。以上のことから、本発明
に係る溶解装置の工業的価値は甚大である。
被溶解材料の溶解に伴って発生する酸化滓の発生量を大
幅に減らすことができ、これによって工場内での原料の
有効活用が図られ大きな経済的効果がもたらされるばか
りでなく、産業廃棄物の削減がなされ、ひいては地球環
境の保全に役立つこととなる。以上のことから、本発明
に係る溶解装置の工業的価値は甚大である。
【0051】また本発明では、ガスカーテン形成用ガス
の流量,シールドガスの流量のいずれか一方あるいは両
方を溶解炉内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて
自動的に制御する炉内雰囲気制御装置を設けることによ
り、ガスカーテン形成用ガスの流量,シールドガスの流
量の制御を溶解炉内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に
応じて自動的に容易に行なうことができる。
の流量,シールドガスの流量のいずれか一方あるいは両
方を溶解炉内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて
自動的に制御する炉内雰囲気制御装置を設けることによ
り、ガスカーテン形成用ガスの流量,シールドガスの流
量の制御を溶解炉内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に
応じて自動的に容易に行なうことができる。
【0052】また、シャッターを被溶解材料の自重で開
く構造にすることにより、シャッターに駆動装置を設け
る必要がなくなり、装置の簡略化を図ることができる。
く構造にすることにより、シャッターに駆動装置を設け
る必要がなくなり、装置の簡略化を図ることができる。
【0053】また、酸化滓排除装置を、溶湯の噴流を利
用して酸化滓を排除する構造にすることにより、被溶解
材料を押し込む機構を省略できると共に投下された被溶
解材料を直ちに溶湯に接触させて加熱することができ
る。このため投入された被溶解材料は溶湯に直接加熱さ
れて短時間内に溶解し、従来のように未溶解の状態で酸
化滓上に堆積することはなくなる。それ故、溶解炉内で
被溶解材料が溶解前に酸化することによって酸化滓が増
加することもなくなる。
用して酸化滓を排除する構造にすることにより、被溶解
材料を押し込む機構を省略できると共に投下された被溶
解材料を直ちに溶湯に接触させて加熱することができ
る。このため投入された被溶解材料は溶湯に直接加熱さ
れて短時間内に溶解し、従来のように未溶解の状態で酸
化滓上に堆積することはなくなる。それ故、溶解炉内で
被溶解材料が溶解前に酸化することによって酸化滓が増
加することもなくなる。
【図1】本発明に係る溶解装置の一実施例の概略構成を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図2】本発明に係る溶解装置がもつ特徴的な装置であ
る酸化滓排除装置の有効性を示した図である。
る酸化滓排除装置の有効性を示した図である。
1 溶解炉 2 浴槽 3 蓋 4 被溶解材料供給部 5 被溶解材料 6 被溶解材料投入通路 7 シャッター 8 ガスカーテン形成手段 9 ガスカーテン 10 電気ヒーター 10A 通電制御部 11 溶湯 11a 噴流 12 酸化滓 13 シールドガス供給配管 14 酸素濃度センサ 15 炉内雰囲気制御装置 16 温度センサ 17 温調装置 18 酸化滓排除装置 18a ノズル 18b ダクト 18c ポンプ 18d 回転軸 18e モータ 19 排出口 20 パイプライン
Claims (4)
- 【請求項1】 溶解炉内に被溶解材料を投入して加熱す
ることにより溶解を行う溶解装置において、 前記被溶解材料を前記溶解炉内に投入する時にのみ開口
するシャッター及び非酸化性のガスカーテン形成用ガス
の吹出しにより前記溶解炉内への大気の進入を遮断する
ガスカーテンを形成するガスカーテン形成手段を有する
被溶解材料供給部と、 前記溶解炉内の溶湯面上をシールドするための非酸化性
のシールドガスを供給するシールドガス供給配管と、 前記被溶解材料が落下する位置にある酸化滓を排除する
ための酸化滓排除装置とを備えたことを特徴とする溶解
装置。 - 【請求項2】 前記ガスカーテン形成用ガスの流量,前
記シールドガスの流量のいずれか一方あるいは両方を前
記溶解炉内の溶湯面上の雰囲気中の酸素濃度に応じて自
動的に制御する炉内雰囲気制御装置を備えたことを特徴
とする請求項1に記載の溶解装置。 - 【請求項3】 前記シャッターが前記被溶解材料の自重
で開く構造になっていることを特徴とする請求項1又は
2に記載の溶解装置。 - 【請求項4】 前記酸化滓排除装置が、前記溶湯の噴流
を利用して前記酸化滓を排除する構造になっていること
を特徴とする請求項1,2,3のいずれか1つに記載の
溶解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6201066A JPH0864205A (ja) | 1994-08-25 | 1994-08-25 | 溶解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6201066A JPH0864205A (ja) | 1994-08-25 | 1994-08-25 | 溶解装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0864205A true JPH0864205A (ja) | 1996-03-08 |
Family
ID=16434822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6201066A Pending JPH0864205A (ja) | 1994-08-25 | 1994-08-25 | 溶解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0864205A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109108274A (zh) * | 2018-10-24 | 2019-01-01 | 云南锡业锡材有限公司 | 一种锡基合金球形焊粉快速高效返料处理设备及处理方法 |
-
1994
- 1994-08-25 JP JP6201066A patent/JPH0864205A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109108274A (zh) * | 2018-10-24 | 2019-01-01 | 云南锡业锡材有限公司 | 一种锡基合金球形焊粉快速高效返料处理设备及处理方法 |
CN109108274B (zh) * | 2018-10-24 | 2024-02-20 | 云南锡业新材料有限公司 | 一种快速高效处理锡基合金球形焊粉返料的方法 |
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