JPH0863789A - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

Info

Publication number
JPH0863789A
JPH0863789A JP6194299A JP19429994A JPH0863789A JP H0863789 A JPH0863789 A JP H0863789A JP 6194299 A JP6194299 A JP 6194299A JP 19429994 A JP19429994 A JP 19429994A JP H0863789 A JPH0863789 A JP H0863789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
phase change
change material
phase
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6194299A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Kasami
裕 笠見
Koichi Yasuda
宏一 保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP6194299A priority Critical patent/JPH0863789A/ja
Publication of JPH0863789A publication Critical patent/JPH0863789A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度化と光学的コントラストの向上を同時
にはかることができるようにした超高解像再生光ディス
クを構成する。 【構成】 情報信号に応じて光学的に読み出し可能な記
録ピット2が形成された透明基板1上に、少なくとも相
変化材料層3と、反射層4が形成されてなり、読み出し
光照射時に上記相変化材料層3が読み出し光の走査スポ
ット内で部分的に液相化して反射率が変化する構成とさ
れた光ディスクにおいて、特にその反射層4を、熱伝導
率が0.2[J/cm ・K ・s]以下で、かつ消衰係数k(読
み出し光の波長に対する複素屈折率がn−ik)が4以
上の値を有する金属元素、半金属元素、半導体元素およ
びこれらの化合物あるいは混合物より構成し、その厚さ
を35nm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、読み出し光例えばレー
ザ光照射により情報の再生を行う光ディスク特に再生レ
ーザ光のスポット内の特定位置の情報のみを読み出すよ
うにして超解像再生を可能にし、ひいては高密度記録を
可能にした光ディスクに係わる。
【0002】
【従来の技術】例えばディジタルオーディオディスク
(いわゆるコンパクトディスク)や、ビデオディスク等
の光ディスクは、予め情報信号に応じて位相ピットが形
成された透明基板上にアルミニウムAl反射層を成膜
し、その上に保護膜等を形成することで構成されてい
る。このような光ディスクでは、ディスク面に読み出し
光を照射して位相ピットの形成部での光の回折による反
射光量の大幅な減少を検出することによって信号の読み
出しすなわち再生を行うようにしている。
【0003】ところで、上述のような光ディスクにおい
て、信号再生の分解能は、殆どが再生光学系の光源の波
長λと対物レンズの開口数NAで決まり、空間周波数2
NA/λが再生限界となる。
【0004】そのため、このような光ディスクにおいて
高密度化を実現するためには、再生光学系の光源の波長
λを短波長化し、対物レンズの開口数NAを大きくする
ことが必要となる。
【0005】しかしながら、実際にはこれら波長λ、開
口数NAの改善には自ずと限界があり、これによって記
録密度を飛躍的に高めることはむづかしい。
【0006】そこで、本出願人は、読み出し光の走査ス
ポット内の部分的相変化による反射率変化を利用するこ
とで、上述した波長λや開口数NAによる制限以上の解
像度を得ることができる光ディスクいわゆる超解像再生
光ディスクを提案した(特開平3−292632号公開
公報、特開平5−249511号公開公報参照)。これ
らに開示の発明は、読み出し光のレーザスポット内の部
分的相変化により反射率を変化させ超解像再生を行うよ
うにした光ディスクあるいはその再生方法に係わるもの
である。
【0007】この超解像再生を行う光ディスクの基本的
構成は、概略断面図を図5に示すように、情報が例えば
凹もしくは凸による位相ピット2をもって記録された透
明基板1上に温度によって相変化が生じ、これによって
反射率が変化する相変化材料層3が形成された構成を有
する。
【0008】そして、その再生すなわち情報の読み出し
は、再生光例えばレーザ光のスポット内での温度分布を
利用してこの再生光スポット内での相変化材料層3にお
ける相変化による反射率変化を利用することで、反射率
が高められた領域でのみ部分的に、すなわち限定的に位
相ピット2の検出すなわち読み出しを行うことができる
ようにして光学的制限以下の超解像再生を行うものであ
る。
【0009】更に、これについて説明する。この超解像
再生は、図6に光ディスク上での再生レーザ光スポット
とこの再生光の照射による温度との関係を示すように、
横軸に例えば光ディスクの回転に伴う光ディスク上での
位置をとり、レーザ光スポットLの走査方向(移動方
向)が図6に矢印Cをもって示す方向であるとすると、
スポットLの停止状態では、その温度分布は同図中破線
Aで示すスポットのほぼ中心にピークを有する正規分布
となるが、走査状態では、実線Bに示すように、スポッ
トの走査方向の後方側でピークを有する温度分布を示す
ことを利用するものである。
【0010】すなわち、この温度分布によれば、光ディ
スクとスポットLとの相対速度(すなわちスポットの光
ディスク上での線速度)の選定、照射光パワーの選定等
によって、情報の読み出しを行うスポットL内におい
て、図6で斜線を付して示すように、相変化材料層3の
融点MPより高温になる高温領域SH と融点MPより低
い低温領域SL とを形成するとができることから、スポ
ットL内で、部分的に相状態を異にする第1の領域と第
2の領域を形成することができる。したがってこれら第
1および第2の領域の反射率が大きく変化するように、
光ディスクを構成することによって、読み出し光スポッ
ト内で、反射率が高い領域においてのみ限定的に位相ピ
ット2の読み出しを行うことができることになる。
【0011】そして、この場合、再生光スポット内の低
温領域SL で位相ピットの読み出しを行ういわゆるFA
D(Front Aperture Detector)方式と、高温領域SH
その読み出しを行ういわゆるRAD(Rear Aperture Det
ector)方式とを採ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、上述の超
解像再生を行うようにした光ディスクにおいて、その感
度の向上をはかることのできるようにした光ディスク
を、特願平5−40072号出願「光ディスク」で提案
した。この特願平5−40072号出願で提案した光デ
ィスクは、超解像再生光ディスクの反射層に、熱伝導率
が0.0004〜2.2[J/cm ・K ・s]の間にある金属
元素、半導体元素およびそれらの化合物あるいは混合物
を選択することにより、所望の感度および繰り返し耐久
性を得ることができ、高いC/N(もしくはS/N)を
もって超解像再生ができる光ディスクを提案し、特に、
反射層を熱伝導率が低い(0.2[J/cm ・K ・s]以下)
ランタノイド材料によって構成することによって高感度
化をはかるというものである。
【0013】また、本出願人は、特願平6−44217
号出願で、上述した超解像再生を行う光ディスクにおい
て、その相変化材料層と透明基板との間に半透明金属層
を配置して相変化材料層におけるその異なる相状態によ
って生じる反射光量の大小関係を互いに反転させて再生
するようにして、相変化材料層の光学定数による制約を
受けることなく任意に例えば本来結晶状態における反射
率が、液相状態におけるそれより大きくFADによる再
生方法が適用されるべき相変化材料を用いた光ディスク
によってRAD再生態様を採ることができるようにした
光ディスクの提案をなした。
【0014】本発明は、これら光ディスクにおいて、更
なる高感度化と光学的コントラストの向上を同時にはか
ることができるようにした超高解像再生光ディスクを提
供するものである。
【0015】尚、ここでのコントラストとは、相変化材
料層が結晶状態のときと、溶融状態のときの光ディスク
の反射率の比で、コントラストが高いほど高いC/N
(S/N)をもって超解像再生することができるもので
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、図1に
その要部の概略的断面図を示すように、情報信号に応じ
て光学的に読み出し可能な記録ピット2が形成された透
明基板1上に、少なくとも相変化材料層3と、反射層4
が形成されてなり、読み出し光照射時に上記相変化材料
層3が読み出し光の走査スポット内で部分的に液相化し
て反射率が変化する構成とされた光ディスクにおいて、
特にその反射層4を、熱伝導率の低い少なくとも0.2
[J/cm ・K ・s]以下であり、また消衰係数k(読み出し
光の波長に対する複素屈折率がn−ik)が4以上の値
を有する金属元素、半金属元素、半導体元素およびこれ
らの化合物あるいは混合物より構成し、その厚さを35
nm以下例えば10nm〜35nmとする。
【0017】第2の本発明は、反射層4を、BiSb4
より構成する。
【0018】
【作用】上述の本発明による光ディスクに対する位相ピ
ット2すなわち情報の読み出しは、図6で説明した相変
化材料層3の、読み出し光の走査スポット内での温度分
布を利用した高温領域SH での部分的な液相状態の発生
による反射率の著しい増加によって例えばこの液相状態
部分にある位相ピットについては、例えば回折による読
み出しを可能として、超解像再生を行うものである。
【0019】つまり、読み出し光スポット内において例
えば位相ピットを光学的に消滅させる領域を形成してこ
のスポット内で例えば位相ピットを読むことができ、λ
/2NAに制約されない超解像再生を行う。
【0020】そして、第1の本発明により、超解像再生
光ディスクの更なる高感度化と光学的コントラストの向
上がはかられ、高C/N(S/N)をもって超解像再生
することができる。
【0021】更に、上述の第2の本発明による光ディス
クにおいては、より高い信頼性と低ディスクノイズ化が
はかられる。
【0022】
【実施例】本発明による光ディスクの実施例を説明す
る。本発明は、図1にその基本的構成における概略断面
図を示すように、位相ピットが形成された透明基板1上
に少なくとも溶融後初期状態に戻り得る相変化材料層3
が形成され、これの上に少なくとも反射層4が形成され
る。
【0023】そして、読み出し光例えばレーザ光がこの
相変化材料層3上に照射されたときに、この相変化材料
層3が読み出し光スポット内で部分的に液相状態となっ
て反射率が変化するとともに、読み出し後の常態で初期
状態に戻るようにする。
【0024】そしてその反射層4を、熱伝導率の低い少
なくとも0.2[J/cm ・K ・s]以下であり、また消衰係
数k(読み出し光の波長に対する複素屈折率がn−i
k)が4以上の値を有する金属元素、半金属元素、半導
体元素およびこれらの化合物あるいは混合物より構成
し、その厚さを35nm以下例えば10nm〜35nm
とする。
【0025】図1に示した例においては、位相ピット2
を有する透明基板1上に相変化材料層3が形成され、更
にこれの上に反射層4が形成された構成としたものであ
るが、例えば図2にその要部の概略断面図を示すよう
に、位相ピット2を有する透明基板1上に第1の誘電体
層5を介して層変化材料層3が形成され、更にこれの上
に第2の誘電体層6が形成され、これの上に反射層4
と、更にこれの上に第3の誘電体層7が形成され、更に
或る場合にはこの上に保護膜(図示せず)が形成されて
なり、第1および第2の誘電体層5および6と反射層4
によって光学的特性例えば反射率等の設定がなされる構
成とすることができる。また、反射層4が薄いほどある
いは第2の誘電体層6が厚いほど蓄熱構造となり、感度
は向上する。また、第3の誘電体層7によって積層膜の
機械的強度が向上し、繰り返し読み出しの耐久性が向上
する。
【0026】また、他の例としては、図3にその要部の
概略的断面図を示すように、透明基板1の位相ピット2
を有する面上に、半透明金属層8を被着形成し、これの
上に第1の誘電体層5を介して相変化材料層3が形成さ
れ、更にこれの上に第2の誘電体層6が形成され、これ
の上に反射層4と、更にこれの上に第3の誘電体層7が
形成され、更に或る場合は、これの上に保護膜(図示せ
ず)が形成された構成とする。この場合の半透明金属層
8は、その複屈折率(n−ik)において、屈折率nが
1以下、消衰係数kが2.5以上5以下である材料、例
えばAu,Cu等により構成し、その厚さを5〜20n
mに設定する。半透明金属層8も光学的特性例えば反射
率等の設定に用いるが、特にこの半透明金属層8は、前
述の特願平6−44217号出願で提案したような、そ
の再生に当たって、相変化材料層3の結晶状態の時の反
射率と液相状態の時の反射率の大小関係を反転させてそ
の読み出しを行う再生態様を採る場合において、その反
射率の大小関係をいわば外的に逆転させるに供すること
ができる。
【0027】上述の光ディスクからの位相ピット2によ
る情報の読み出し(再生)は、図6で説明した相変化材
料層3の、読み出し光の走査スポット内での高温領域S
H での部分的な液相状態の発生による反射率の例えば著
しい増加によってこの液相状態部分にある位相ピットに
ついては、その回折による読み出しを可能とし、同様ス
ポット内の他部においては低い反射率をもって位相ピッ
トを光学的に消滅させ、読み出しスポット内で局部的に
制限された領域の位相ピットを読み出す。
【0028】そして、この光ディスクにおいて、上述し
たように半透明金属層8を設ける場合は、これによって
相変化材料層3の相変化による本来の反射率の変化とは
逆転させた反射率変化を得ることができる。すなわち半
透明金属層8が存在しない場合、つまりその厚さがゼロ
の状態での相変化材料層3が溶融液相化されることによ
ってその反射率が増加するとき、前記特願平6−442
17号出願の発明におけるように、半透明金属層8の材
料の特定によって、すなわち特定された屈折率n、消衰
係数kの材料による半透明金属層8の存在によってこの
反射率を減少させることができる。
【0029】次に、本発明による光ディスクの具体的実
施例およびその比較例を説明する。これらいづれにおい
ても、その再生光学系における半導体レーザの波長は7
80nmで、対物レンズの開口数NAが0.5の場合で
ある。
【0030】実施例1 この実施例では、図3で説明した構成を採った場合で、
この場合透明基板1として、ガラス基板上にフォトポリ
マー法によって情報記録に応じて凹凸位相ピット2が形
成されたいわゆるガラス2P基板を用いた。この場合、
そのトラックピッチを1.6μm、ピットの深さを約1
20nmとし、ピット長を0.3μm、ピットの繰り返
し周期を0.6μmとした。
【0031】そして、このピット2を有する透明基板1
の一主面に厚さ12nmのAuよりなる半透明金属層8
をスパッタリングにより被着形成し、これの上にZnS
とSiO2 との混合物による第1の誘電体層5を被着形
成し、これの上に厚さ20nmのGe2 Sb2 Te5
りなる相変化材料層3を被着形成した。更にこれの上
に、厚さ60nmのZnSとSiO2 との混合物による
第2の誘電体層6を被着形成し、これの上にBiSb4
(熱伝導率が0.2[J/cm ・K ・s]以下で、消衰係数k
=5.1)よりなる反射層4を被着形成し、更にこれの
上に厚さ400nmのZnSとSiO2 との混合物によ
る第3の誘電体層7を被着形成した。
【0032】ここで、結晶状態のディスク反射率を3%
に一定とするために、第1の誘電体層5の膜厚は、反射
層4の膜厚に応じて下記表1に選定した。
【0033】
【表1】 BiSb4 膜厚(nm) 第1の誘電体層膜厚(nm) 20−70 139 10−15 140 0−5 141
【0034】このように形成された反射層4の膜厚を異
にした合計15枚の光ディスクに対して、相変化材料層
3の結晶状態および液相状態における反射率を測定し、
そのコントラスト、すなわち液相状態の反射率/結晶状
態での反射率を求めた。その結果を図4中黒丸印をもっ
てプロットした(図4中実線曲線41)。ここで結晶状
態の反射率Rcは、作製後のディスクを、キセノン(X
e)ランプ照射により初期化すなわちディスク全面を結
晶状態とした後、線速8[m/s] 、レーザパワー1[mW]
の再生条件において測定した。一方、液相状態での反射
率は、レーザパワー3.5〜4[mW] とし、ディスクを
静止状態とすることにより測定した。
【0035】比較例 上述の実施例1と同様の構成を採るものの、その反射層
4を実施例1におけるBiSb4 に換えて、ランタノイ
ドであるDy(熱伝導率が0.2[J/cm ・K ・s]以下
で、消衰係数k=2.87)よりなる反射層とした。こ
の場合の反射層の膜厚とコントラストとの関係を、図4
中白丸印をもってプロットした(図4中破線曲線4
2)。この比較例においても、結晶状態のディスク反射
率を3%に一定とするために、第1の誘電体層5の膜厚
は、反射層4の膜厚に応じて下記表2に選定した。
【0036】
【表2】 Dy膜厚(nm) 第1の誘電体層膜厚(nm) 40−70 136 25−35 135 15−20 134 10 133 5 132 0 131
【0037】図4の曲線41と曲線42とを比較して明
らかなように、消衰計数kを4以上のk=5.1とした
実施例1のものは、k=2.87とした比較例に比し、
コントラストの向上がはかられている。
【0038】図4をみて明らかなように、反射層4をB
iSb4 によって構成するときは、Dyによって構成す
る場合より高いコントラストが得られる。更に、反射層
4をDyによって構成する場合は、膜厚が35nm以下
になるとコントラストが減少したが、BiSb4 では膜
厚を20nmまで薄くしても良好なコントラストが保た
れている。しかしながら、いずれのものも膜厚10nm
以上では、比較的高いコントラストが得られている。そ
して、この膜厚が10nmより薄くなるとコントラスト
に問題が生じるのみならず、均質な反射層4の形成に問
題が生じてくる。そこで、この反射層4の膜厚は、10
nm以上とし、また蓄熱および感度等の問題から35n
m以下の厚さに選定する。
【0039】反射層4の膜厚を20nmとした場合の上
記構成の光ディスクに対して、再生レーザパワーを10
[mW] 、線速を5[m/s] に設定し、その再生を行って、
その信号部分を再生したところ、その信号のC/Nは、
反射層4をBiSb4 とした場合、45dBであり、反
射層4をDyとした場合、43dBであった。BiSb
4 とDyの熱伝導率はほぼ同程度であるので、これに基
づく感度は同程度と見積もることができることから、こ
のC/Nの違いは、コントラスト比の違いによるもので
あると言える。
【0040】また、上述の比較例の構成において、その
Dyによる反射層4の膜厚を50nmとして、この膜厚
を30nmとした場合に比べコントラストを上げた光デ
ィスクに対し、その信号部分の再生を行ったところ、そ
の信号のC/Nは44dBをしめした。しかし、反射層
の膜厚が増したことにより感度が低下した。すなわち、
このときの再生レーザパワーは11[mW] に上げ、線速
は4[m/s] に落とす必要が生じた。
【0041】これらのことから、反射層4として、熱伝
導率が0.2[J/cm ・K ・s]以下で、感度が同程度に良
い材料によって構成する場合、消衰係数kが大きい材料
ほど、コントラストを下げることなく、この反射層4の
膜厚を薄くできるものであり、したがってこの反射層4
の膜厚を薄くできることから更に感度の向上をはかるこ
とができるものであるが、特にk>4で顕著な効果が得
られた。
【0042】実施例2 実施例1と同様の構成とすものの、その反射層4を実施
例1の場合とは異なるBiとランタノイドの化合物のB
3 Dy5 とした。
【0043】実施例3 実施例1と同様の構成とすものの、その反射層4を実施
例1の場合とは異なるBiとランタノイドの化合物のB
3 Gd5 とした。
【0044】上述の実施例2および3のいづれも実施例
1と同様の効果が得られたが、これら材料による反射層
は、その結晶粒径が実施例1の場合より大きくなってデ
ィスクノイズが大きくなった。
【0045】実施例4 実施例1と同様の構成とすものの、その反射層4のBi
Sb4 の組成を変えてそれぞれBi0 Sb100 (すなわ
ちSb単体),Bi5 Sb95,Bi20Sb80(すなわち
BiSb4 ),Bi35Sb65,Bi50Sb50,Bi65
35,Bi80Sb20,Bi95Sb5 ,Bi100 Sb
0 (すなわちBi単体)とした光ディスクを作製した。
いづれも実施例と同様の効果が得られたが、反射層4を
Bi−Sb系のよって構成する場合、Biの割合が大と
なるほど、耐酸化性が低下する。そしてBiが50原子
%以上になると、酸化により、時間の経過とともに光デ
ィスクの反射率が変化する。また反面、Biの割合が少
な過ぎると結晶粒径が大きくなってしまう。例えばBi
5 Sb95による反射層では、その粒径が約200nmと
なった。これらのことから、反射層4としては、BiS
4 によって構成することが好ましく、この場合は、耐
酸化性にすぐれ、その結晶粒径は約40nmとすること
ができ、耐酸化性と低ディスクノイズ化の双方に優れた
光ディスクを構成することができた。
【0046】尚、本発明による光ディスクは、上述した
例に限られるものではなく、例えば透明基板1として、
アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ガラス等によ
る基板によって構成することができる。
【0047】また、相変化材料層3に関しても、上述し
た例に限られるものではなく、例えばカルコゲナイドす
なわちカルコゲン化合物、あるいは単体のカルコゲンに
よって構成することができる。例えば、Te,Seの各
単体、更にこれらのカルコゲナイドのGe−Sb−T
e,In−Sb−Te(−Ag),Sb2 Te3 ,Sb
2 Se3 ,In−Se(−Tl−Co),Bi2
3 ,BiSe等によって構成することができる。
【0048】更に、第1、第2および第3の各誘電体層
5、6および7は、Al、Si等の金属および半導体元
素の窒化物、酸化物、硫化物等の化合物で、光ディスク
に対する情報読み出しを行う再生光の例えば半導体レー
ザの波長領域に対して光吸収が生じないものによって構
成することができる。
【0049】また、反射層4も、上述した例に限られる
ものではなく、熱伝導率が0.2[J/cm ・K ・s]以下
で、かつ消衰係数k(使用波長光に対する複屈折率n−
ik)が4以上の値を有する金属元素、半金属元素、半
導体元素およびこれらの化合物あるいは混合物によって
構成することができる。
【0050】また、半透明金属層8も、上述した例に限
られるものではなく、の複屈折率(n−ik)におい
て、屈折率nが1以下、消衰係数kが2.5以上5以下
である材料によって構成することができる。
【0051】また、位相ピットの形成は上述の2P法に
限られるものではなく、種々の方法および構成による光
学的に読み出し可能の位相ピット構成とすることができ
る。
【0052】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、その
読み出し光のスポット内の温度分布を利用して、高温領
域SH と低温領域SL の形成によって超解像再生を行う
場合において、より高感度化と光学的コントラストの向
上を同時にはかることができ、高C/N(S/N)をも
って超解像再生が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ディスクの基本的構成の要部の
断面図である。
【図2】本発明による光ディスクの一例の要部の断面図
である。
【図3】本発明による光ディスクの他の例の要部の断面
図である。
【図4】本発明による光ディスクの一例の反射層のコン
トラストの厚さ依存性を示す図である。
【図5】光ディスクの基本的構成を示す断面図である。
【図6】超解像再生の説明に供する光スポットと温度分
布を示す図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 位相ピット 3 相変化材料層 4 反射層 5,6,7 誘電体層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報信号に応じて光学的に読み出し可能
    な記録ピットが形成された透明基板上に、少なくとも相
    変化材料層と、反射層が形成されてなり、読み出し光照
    射時に上記相変化材料層が読み出し光の走査スポット内
    で部分的に液相化して反射率が変化する構成とされた光
    ディスクにおいて、 上記反射層が、熱伝導率が0.2[J/cm ・K ・s]以下
    で、かつ消衰係数k(読み出し光の波長に対する複素屈
    折率がn−ik)が4以上の値を有する金属元素、半金
    属元素、半導体元素およびこれらの化合物あるいは混合
    物より構成され、その厚さを35nm以下に選定したこ
    とを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 上記反射層が、BiSb4 よりなること
    を特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
JP6194299A 1994-08-18 1994-08-18 光ディスク Pending JPH0863789A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6194299A JPH0863789A (ja) 1994-08-18 1994-08-18 光ディスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6194299A JPH0863789A (ja) 1994-08-18 1994-08-18 光ディスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0863789A true JPH0863789A (ja) 1996-03-08

Family

ID=16322297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6194299A Pending JPH0863789A (ja) 1994-08-18 1994-08-18 光ディスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0863789A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6835531B1 (en) 1999-07-20 2004-12-28 Samsung Electronics, Co., Ltd. Phase change optical disc
US7572496B2 (en) 2002-05-16 2009-08-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Recording medium having high melting point recording layer, information recording method thereof, and information reproducing apparatus and method therefor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6835531B1 (en) 1999-07-20 2004-12-28 Samsung Electronics, Co., Ltd. Phase change optical disc
US7572496B2 (en) 2002-05-16 2009-08-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Recording medium having high melting point recording layer, information recording method thereof, and information reproducing apparatus and method therefor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6221455B1 (en) Multi-layer optical disc and recording/reproducing apparatus
JP3866016B2 (ja) 光情報媒体およびその再生方法
US7045188B2 (en) Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
US7442424B2 (en) Information storage medium having super resolution structure and apparatus for recording to and/or reproducing from the same
JP2000235732A (ja) 多層光ディスク
KR20010021658A (ko) 재기록가능한 광 정보매체
JP2003532248A (ja) 光記録媒体及びその使用
JPH09198709A (ja) 多層光ディスク及び記録再生装置
US6660451B1 (en) Optical information recording medium
JPH06243507A (ja) 光情報キャリア
JP4018340B2 (ja) 書換可能型光学情報媒体
KR20030014651A (ko) Worm 광 기록 요소
JP2008542956A (ja) 光記録媒体
JPH0863789A (ja) 光ディスク
JP3297928B2 (ja) 再生専用光ディスク
JPH07147025A (ja) 光ディスク
KR20090027776A (ko) 광기록 매체
KR100399021B1 (ko) 비정질 반사막을 이용한 고밀도 광 디스크
JPH04167237A (ja) 光ディスク
JPH04228126A (ja) 光学的情報記録用媒体
JPH07254154A (ja) 光ディスクの信号再生方法とこれに用いる光ディスク
JP3835401B2 (ja) 光ディスク再生方法及び光ディスク
JP3651824B2 (ja) 光記録媒体
JP3430610B2 (ja) 光ディスク
JPH06251422A (ja) 光ディスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080305

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080422

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20080701

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080714

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801

Year of fee payment: 5