JPH0863742A - 情報記録媒体およびその読取判定方法 - Google Patents

情報記録媒体およびその読取判定方法

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JPH0863742A
JPH0863742A JP6199225A JP19922594A JPH0863742A JP H0863742 A JPH0863742 A JP H0863742A JP 6199225 A JP6199225 A JP 6199225A JP 19922594 A JP19922594 A JP 19922594A JP H0863742 A JPH0863742 A JP H0863742A
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JP6199225A
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Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
Shiyoutei Chiyou
松弟 張
Toru Endo
徹 遠藤
Yoshie Arai
美江 新井
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、媒体のランダム磁気データを複合化
すると共に少なくとも3種類以上の読み取り方法を採用
して情報を解析し難くし、偽造や不正使用等を確実に防
止してセキュリティ性を著しく高めることを最も主要な
目的とする。 【構成】本発明は、媒体基体上の少なくとも一方の面上
の全面もしくは一部に、保磁力の大きさが互いに100
Oe以上異なる少なくとも2種類以上の磁性材料を各々
ランダムなパターンもしくはランダムな磁気ムラが生じ
るように配置したランダム磁気データ部を設けて成るこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばクレジットカー
ド、キャッシュカード、通行券、入場券等の偽造・改竄
防止機能を備えた情報記録媒体に係り、特に媒体のセキ
ュリティ性を著しく向上させるようにした情報記録媒体
およびその読取判定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、代金等の支払いを、例えばクレジ
ットカード、キャッシュカード、プリペイドカード等の
有価証券類によって行なうことが一般化してきている。
そして、これらの有価証券類の偽造防止対策としては、
例えば高保磁力磁気記録、媒体へのホログラム箔の貼
着、特殊インキの使用、磁気シールド等、様々な手段が
実施されてきている。
【0003】しかしながら、このような従来からのセキ
ュリティ対策も、現時点においては、その効果が薄らい
できつつある。一方、使用に際しては、カード等の有価
証券が正当であるか否か、またその所持者が正当である
か否かを判断する必要がある。例えば、キャッシュカー
ドの磁気データを改竄して、他人名義のデータに書き換
えたとすると、キャッシュディスペンサーにおいて暗証
番号さえ入力できれば、不正に使用することが可能とな
る。
【0004】また、利用者を特定しないプリペイドカー
ド等において使用済みカードを用意し、磁気データのデ
ッドコピーが行なわれると、そのカードが有効となり、
正当なカードと同等の価値を持つことになる。
【0005】さらに、近年のカラーコピーやデジタルプ
リントによって、有価証券の複製が比較的容易に可能に
なってきているのが現実である。そこで、このようなデ
ータ改竄、不正使用を防止するために、例えば“特開昭
63−51250号公報”に開示されているように、そ
のチェック領域に微細なステンレスファイバをランダム
に分布、埋設した書類を使用した技術が知られている。
【0006】すなわち、これはチェック領域にマイクロ
波を入射して、ステンレスファイバのランダムパターン
を読み取り、磁気ストライプ情報と照合することによ
り、その書類の真正さをチェックするものである。
【0007】しかしながら、もしこのような方法を有価
証券に適用すると、導電性のステンレスファイバをプラ
スチックや紙の媒体基体の全体に分布することとなるた
め、チェック領域以外の導電性ファイバが無駄になって
コスト高になったり、大量生産にしか対応できなくなる
という問題が生じる。
【0008】しかも、加工性の問題から、微細なステン
レスファイバは、裁断・抜き等においてカッターの刃を
痛めたり、バリを生じたりし易いという問題がある。ま
た、8μm程度の微細なステンレスファイバからは、パ
ターン情報を読み取り難く、波形の読み取り安定性に欠
けている。これは、読み取りに用いるギガヘルツ帯のマ
イクロ波は、制御が難しく、読み取りの誤差が大きいた
めであり、詳しくは、マイクロ波をステンレスファイバ
のランダムパターンに透過、反射させて、そのパターン
固有のデータを得て、このデータを相関係数に近似させ
て同一性を判断する。
【0009】この場合、高精度の判断を可能とするに
は、相関係数の設定が非常に難しく、実用性に乏しいも
のである。さらに、マイクロ波の読み取り装置自体も、
大型化、かつ複雑化するという問題もある。
【0010】一方、最近では、導電ファイバーをマイク
ロ波により読み取るという方法ではなく、それに代わる
方法として、磁性材料からなるパターンやマーク、ある
いはムラを、ランダムもしくは不均一に設け、これを磁
気センサーで読み取ってIDデータ化しようという方式
が、例えば“特開平3−244598号公報”等により
提案されてきている。
【0011】しかしながら、このような方式のもので
は、1種類の磁性材料のみを用いていることから、ラン
ダムなパターンや磁性材料のムラが見破られ易く、何処
を読み取っているか解ってしまうと解析され易く、セキ
ュリティ性の点で問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
情報記録媒体においては、偽造や不正使用等が行なわれ
やすく、セキュリティ性が低いという問題があった。本
発明は、上記のような問題点を解消するために成された
もので、媒体のランダム磁気データを複合化すると共に
少なくとも3種類以上の読み取り方法を採用して情報を
解析し難くし、偽造や不正使用等を確実に防止してセキ
ュリティ性を著しく高めることが可能でしかも極めて製
造が容易な情報記録媒体およびその読取判定方法を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に係る発明では、媒体基体上の少
なくとも一方の面上の全面もしくは一部に、保磁力の大
きさが互いに100Oe以上異なる少なくとも2種類以
上の磁性材料を各々ランダムなパターンもしくはランダ
ムな磁気ムラが生じるように配置したランダム磁気デー
タ部を設けて成る。
【0014】また、請求項2に係る発明では、上記請求
項1に係る発明の情報記録媒体において、媒体基体に、
情報記録媒体自体の真偽判定用のデジタルIDデータを
情報記録するための磁気記録部を設けて成る。
【0015】ここで、特に上記磁性材料の一つが60O
e以下の軟質磁性材料からなり、他の磁性材料が100
Oe以上の硬質磁性材料からなるように設定する。ま
た、上記磁性材料の一つが100Oe以上でかつ100
0Oe以下の硬質磁性材料からなり、他の磁性材料が1
000Oe以上の硬質磁性材料からなるように設定す
る。
【0016】一方、請求項5に係る発明では、上記請求
項1または請求項2に係る発明の情報記録媒体の情報を
読み取って判定する方法において、ランダム磁気データ
部に対して、保磁力の大きい方の磁性材料を着磁可能な
大きさの磁界により一方向に一旦飽和着磁させた後に磁
気センサーにてバイアス磁界を印加せずに信号を読み取
って得られた第1のアナログ出力波形と、所定のバイア
ス磁界を印加して信号を読み取って得られた第2のアナ
ログ出力波形と、保磁力の大きい方の磁性材料が消磁可
能な大きさの高周波磁界により一旦消磁した後に磁気セ
ンサーにて保磁力の大きい方の磁性材料を着磁しない大
きさのバイアス磁界を印加して信号を読み取って得られ
た第3のアナログ出力波形の3つの固有データを生成
し、各々のアナログ出力波形を、媒体基体にあらかじめ
情報記録されているデジタルIDデータと比較照合する
ことによって情報記録媒体の真偽を判定するようにして
いる。
【0017】
【作用】従って、本発明の情報記録媒体およびその読取
判定方法においては、媒体毎に固有の磁気読み取り信号
を少なくとも3種類以上得ることができ、これらの固有
情報を、それとは別に設けられた磁気ストライプへの磁
気記録によるエンコード情報や光学バーコード情報とを
比較、照合することにより、情報記録媒体の真偽判定を
行なうことができる。
【0018】すなわち、媒体基体上に保磁力の大きさが
互いに100Oe以上異なる少なくとも2種類以上の磁
性材料からなる固有情報が少なくとも3種類以上得られ
るため、固有情報そのものが改竄され難く、仮に磁気ス
トライプ上のデータや目視可能な光学バーコード情報の
みのデータが改竄されても、媒体基体上に設けられた複
数の固有データとの照合を行なうことにより、不真正な
情報記録媒体であることを発見することができる。これ
により、情報を解析し難くすることが可能となるため、
偽造や不正使用等を確実に防止してセキュリティ性を著
しく高めることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1は本発明によるカード状の情
報記録媒体の基本構成例を示す断面図(図2または図3
のX−X´断面図)、図2および図3は同情報記録媒体
の異なった形態の構成例をそれぞれ示す平面図である。
【0020】すなわち、本実施例の情報記録媒体は、媒
体基体11上の一方の面上の一部に、ある大きさの保磁
力を有する第1の磁性材料をランダムなパターンが生じ
るように配置したランダムパターン部13と、保磁力の
大きさが第1の磁性材料と100Oe以上異なる第2の
磁性材料をランダムなパターンが生じるように配置した
ランダムパターン部14とからなるストライプ状のラン
ダム磁気データ部12を設け、さらに媒体基体11上の
一方の面上のランダム磁気データ部12以外の一部に、
本情報記録媒体の真偽判定用のデジタルIDデータをあ
らかじめ情報記録するための磁気記録部である、光学バ
ーコード15(図2の場合)、あるいは磁気ストライプ
16(図3の場合)を設けて成っている。
【0021】ここで、媒体基体11は、その材料として
は、例えば硬質塩ビ、PET、紙、合成紙、硬質塩化ビ
ニル、ポリカーボネート、アクリル、ポリエステル、A
BS、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
樹脂フィルムまたはシートを用いることができる。
【0022】また、ランダムパターン部13、14は、
本情報記録媒体に固有の磁気的情報を付与するものであ
り、媒体基体11上に、例えば印刷、転写、蒸着、分
散、印字等の方法により設けることができる。
【0023】このランダムパターン部13の第1の磁性
材料、およびランダムパターン部14の第2の磁性材料
としては、例えばFe、Ni、Mn、Zn、Co、パー
マロイ、センダスト、Mn−Znフェライト、Ni−Z
nフェライト、Mnフェライト、Znフェライト、Fe
S、マグネタイト、γ−酸化鉄、Co被着γ−酸化鉄、
バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、二酸
化クロム等の金属・合金および金属化合物の粉末もしく
はワイヤー等を使用することができる。
【0024】ただし、この場合、第1の磁性材料と第2
の磁性材料との保磁力の大きさの差を100Oe以上に
することによって、磁気のランダムパターンを複合化
し、着磁もしくは消磁のような前処理とバイアス磁界の
大きさの違いによる読み取り条件の設定により、読み取
り波形の形状を変化させたり信号レベル差をつけたりし
て、異なるID信号が得られるようにしている。
【0025】特に、一方の磁性材料が60Oe以下の軟
質磁性材料からなり、他の磁性材料が100Oe以上の
硬質磁性材料からなるように設定することにより、保磁
力の大きさが100Oe程度と小さくても、読み取りの
際の着磁磁界や消磁磁界およびバイアス磁界の大きさを
小さくでき、複数の読み取り波形のID化が容易にでき
るようになる。
【0026】また、一方の磁性材料(例えば第1の磁性
材料)が100Oe以上でかつ1000Oe以下の硬質
磁性材料からなり、他の磁性材料(例えば第2の磁性材
料)が1000Oe以上の硬質磁性材料からなるように
設定することにより、硬質磁性材料同志ではあるが、保
磁力の大きさの差が比較的大きく、第1の磁性材料は着
磁および消磁ができるが、第2の磁性材料は着磁や消磁
ができなくなるような磁界を設定し易く、同様に複数の
読み取り波形のID化が容易にできるようになる。
【0027】次に、本実施例の情報記録媒体の具体的な
例について説明する。 (具体例1)まず、媒体基体11であるロール状のカー
ド用紙(巴川製紙製、厚さ200μm)上に、マグネタ
イト(Fe34 、保磁力200Oe)100部を、ア
クリル/セルロース樹脂(大日精化、VM−AL、固形
分35%)50部、塩酢ビ樹脂(積水化学、エスレック
A)20部、MEK/トルエン(=1/1)からなる高
分子樹脂溶液中に分散させたグラビア用の第1の磁性イ
ンキを用いて、図2に示すように、ランダムな島状のパ
ターンを幅9mmのストライプ状にエンドレスに製版し
たシリンダー径22インチのグラビア版(版深30μ
m)により、ランダムパターン部13をグラビア印刷し
た。
【0028】次に、Mn−Znフェライト(Mn−Zn
−Fe23 、保磁力30Oe)磁性顔料100部を、
第1の磁性インキと同様に、アクリル/セルロース樹脂
(大日精化、VM−AL、固形分35%)50部、塩酢
ビ樹脂(積水化学、エスレックA)20部、MEK/ト
ルエン(=1/1)からなる高分子樹脂溶液中に分散さ
せたグラビア用の第2の磁性インキを用いて、図2に示
すように、ランダムな島状のパターンを幅9mmのスト
ライプ状にエンドレスに製版したシリンダー径17イン
チのグラビア版(版深20μm)により、ランダムパタ
ーン部14をグラビア印刷した。
【0029】しかる後に、このシートを480mmの長
さにカッティングしたものを、紙カード用シートとし
て、印刷および加工を行なって紙カードとした。 (具体例2)まず、媒体基体11であるロール状の透明
硬質塩ビ樹脂(住友ベークライト製、110μm)上
に、γ−酸化鉄(チタン工業製、280Oe)100部
を、塩酢ビ/アクリル樹脂系スクリーンメジウム(東洋
インキ製、#8000、不揮発分40%)70部中に分
散させた第3の磁性インキを用いて、図2に示すよう
に、ランダムな島状のパターンを幅9mm、全判の長さ
470mmに製版した250メッシュ、乳剤厚が20μ
mのポリエステル製スクリーン版を用いてランダムパタ
ーン部13を印刷した。
【0030】次に、バリウムフェライト(戸田工業製、
2750Oe)100部を、塩酢ビ/アクリル樹脂系ス
クリーンメジウム(東洋インキ製、#8000、不揮発
分40%)60部中に分散させた第4の磁性インキを用
いて、図2に示すように、ランダムな島状のパターンを
幅9mm、全判の長さ500mmに製版した200メッ
シュ、乳剤厚が20μmのポリエステル製スクリーン版
を用いてランダムパターン部14を印刷した。
【0031】次に、これらのランダムパターン部13,
14からなるランダム磁気データ部12と異なる位置
に、磁気記録部として、650Oe、厚さ15μm、幅
9mmのカード用磁気転写テープを熱転写した。
【0032】しかる後に、この加工済のロール状透明硬
質塩ビ樹脂シートを、長さ450mm、幅390mm
に、スリット・裁断した後、シート状の白色硬質塩化ビ
ニル(住友ベークライト製、560μm)と透明硬質塩
ビ樹脂(住友ベークライト製、110μm)とを貼り合
わせ、摂氏150度で30分間、平圧熱プレスにより熱
融着および面一加工を行なってカードとした。
【0033】次に、以上のように構成した本実施例の情
報記録媒体の読取判定方法について説明する。図4は、
本実施例の情報記録媒体における磁気パターンの一例、
およびその読み取り方法と読み取り波形の一例を示す概
念である。
【0034】情報記録媒体の情報を読み取って判定する
際には、ランダム磁気データ部21に対して、保磁力の
大きい方の磁性材料(第1の磁性材料)を着磁可能な大
きさの磁界により一方向に一旦飽和着磁させた後に磁気
センサーにてバイアス磁界を印加せずに信号を読み取っ
て得られた第1のアナログ出力波形(図4(a))と、
所定のバイアス磁界を印加して信号を読み取って得られ
た第2のアナログ出力波形(図4(b))と、保磁力の
大きい方の磁性材料(第1の磁性材料)が消磁可能な大
きさの高周波磁界により一旦消磁した後に磁気センサー
にて保磁力の大きい方の磁性材料(第1の磁性材料)を
着磁しない大きさのバイアス磁界を印加して信号を読み
取って得られた第3のアナログ出力波形(図4(c))
の3つの固有データを生成する。
【0035】その後、各々のアナログ出力波形を、媒体
基体11の光学バーコード15、あるいは磁気ストライ
プ16にあらかじめ情報記録されているデジタルIDデ
ータと比較照合することによって、情報記録媒体の真偽
を判定する。
【0036】すなわち、本実施例の情報記録媒体を、図
4に示すような読み取りのフロー図に従って、図5に示
すような読み取り条件下で読み取りを行なったところ、
図6に示すように、各20バイトのIDデータが得られ
た。
【0037】このように、各々異なるIDデータが得ら
れることによって、セキュリティ性を向上させることが
できる。具体例1においては、光学バーコード15に磁
気データとして変換してリボン印字を行ない、合計60
バイトのデータを記録した。また、具体例2において
は、磁気ストライプ16上に磁気データとして60バイ
トのデータを記録した。
【0038】このようにしておくことにより、情報記録
媒体の真偽判定を3つの方法によって確認することがで
き、バイアス条件が明確にならない限り、ランダム磁気
データ部12のデータを判別して、AD変換のアルゴリ
ズムを解読することは、極めて困難であり、改竄され難
い情報記録媒体を得ることができた。
【0039】上述したように、本実施例では、媒体基体
11上の一方の面上の一部に、保磁力の大きさが互いに
100Oe以上異なる第1および第2の2種類の磁性材
料を各々ランダムなパターンが生じるように配置したラ
ンダムパターン部13,14からなるランダム磁気デー
タ部12を設けると共に、媒体基体11上の一方の面上
のランダム磁気データ部12以外の一部に、情報記録媒
体自体の真偽判定用のデジタルIDデータを情報記録す
るための磁気記録部である光学バーコード15、あるい
は磁気ストライプ16を設けるようにし、またその情報
を読み取って判定するに際して、ランダム磁気データ部
21に対して、保磁力の大きい方の磁性材料(第1の磁
性材料)を着磁可能な大きさの磁界により一方向に一旦
飽和着磁させた後に磁気センサーにてバイアス磁界を印
加せずに信号を読み取って得られた第1のアナログ出力
波形と、所定のバイアス磁界を印加して信号を読み取っ
て得られた第2のアナログ出力波形と、保磁力の大きい
方の磁性材料(第1の磁性材料)が消磁可能な大きさの
高周波磁界により一旦消磁した後に磁気センサーにて保
磁力の大きい方の磁性材料(第1の磁性材料)を着磁し
ない大きさのバイアス磁界を印加して信号を読み取って
得られた第3のアナログ出力波形の3つの固有データを
生成し、各々のアナログ出力波形を、媒体基体11の光
学バーコード15、あるいは磁気ストライプ16にあら
かじめ情報記録されているデジタルIDデータと比較照
合することによって、情報記録媒体の真偽を判定するよ
うにしたものである。
【0040】従って、情報記録媒体の媒体基体11上に
与えられた複数のランダム磁気データは、その保磁力の
大きさの違いから、バイアス磁界の大きさに従って異な
る情報を得ることが可能となる。
【0041】よって、情報記録媒体の発行時に、前記3
つの方法でこのランダム磁気ID情報を読み取り、得ら
れた3つの波形情報を磁気ストライプ16や光学バーコ
ード15等の情報記録媒体内の他のデジタルID情報記
録として記録保存しておき、次に利用者が情報記録媒体
によって取り引きをする際には、再度ランダム磁気デー
タ部12を前記いずれかの方法によって読み取り、磁気
ストライプ16や光学バーコード15等の情報記録媒体
内の他のデジタルID情報と比較照合することにより、
偽造や改竄の極めて困難な情報記録媒体およびその処理
システムを得ることができる。
【0042】しかも、ランダム磁気データは3つのデー
タを有するため、仮に磁気データ部12のデータが分か
ったとしても、読み取り方法の違いにより3つの情報が
得られるため、極めて情報を解析し難く、偽造・改竄防
止効果の極めて高い情報記録媒体を得ることができる。
【0043】以上により、情報記録媒体のランダム磁気
データを複合化すると共に3種類の読み取り方法を採用
して情報を解析し難くし、偽造や不正使用等を確実に防
止してセキュリティ性を著しく高めることが可能とな
り、しかも極めて製造が容易となる。
【0044】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。 (a)上記実施例では、媒体基体11上の一方の面上の
一部に、ランダム磁気データ部12を設ける場合につい
て説明したが、これに限らず、例えば媒体基体11上の
両方の面上の全面もしくは一部に、ランダム磁気データ
部12を設けるようにしてもよい。
【0045】(b)上記実施例では、保磁力の大きさが
互いに100Oe以上異なる2種類の磁性材料からなる
ランダム磁気データ部12を設ける場合について説明し
たが、これに限らず、保磁力の大きさが互いに100O
e以上異なる3種類以上の磁性材料からなるランダム磁
気データ部12を設けるようにしてもよい。
【0046】(c)上記実施例では、保磁力の大きさが
互いに100Oe以上異なる2種類の磁性材料を、各々
ランダムなパターンが生じるように配置してランダム磁
気データ部12を設ける場合について説明したが、これ
に限らず、例えば保磁力の大きさが互いに100Oe以
上異なる2種類の磁性材料を、各々ランダムな磁気ムラ
が生じるように配置してランダム磁気データ部12を設
けるようにしてもよい。
【0047】(d)上記実施例では、媒体発行時に、複
数の方法でランダム磁気ID情報を読み取り、得られた
複数の波形情報を、磁気ストライプ16、あるいは光学
バーコード15等の情報記録媒体内の他のデジタルID
情報記録としてあらかじめ記録保存しておく場合につい
て説明したが、これに限らず、媒体発行時に、複数の方
法でランダム磁気ID情報を読み取り、得られた複数の
波形情報を、情報記録媒体外のものにデジタルID情報
記録としてあらかじめ記録保存しておくようにしてもよ
い。
【0048】(e)上記実施例では、本発明をカード状
の情報記録媒体に適用する場合について説明したが、こ
れに限らず、本発明をそれ以外の形状の情報記録媒体に
適用するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、媒
体基体上の少なくとも一方の面上の全面もしくは一部
に、保磁力の大きさが互いに100Oe以上異なる少な
くとも2種類以上の磁性材料を各々ランダムなパターン
もしくはランダムな磁気ムラが生じるように配置したラ
ンダム磁気データ部を設け、さらに必要に応じて、媒体
基体に、情報記録媒体自体の真偽判定用のデジタルID
データを情報記録するための磁気記録部を設けるように
し、またその情報を読み取って判定するに際して、ラン
ダム磁気データ部に対して、保磁力の大きい方の磁性材
料を着磁可能な大きさの磁界により一方向に一旦飽和着
磁させた後に磁気センサーにてバイアス磁界を印加せず
に信号を読み取って得られた第1のアナログ出力波形
と、所定のバイアス磁界を印加して信号を読み取って得
られた第2のアナログ出力波形と、保磁力の大きい方の
磁性材料が消磁可能な大きさの高周波磁界により一旦消
磁した後に磁気センサーにて保磁力の大きい方の磁性材
料を着磁しない大きさのバイアス磁界を印加して信号を
読み取って得られた第3のアナログ出力波形の3つの固
有データを生成し、各々のアナログ出力波形を、媒体基
体にあらかじめ情報記録されているデジタルIDデータ
と比較照合することによって情報記録媒体の真偽を判定
するようにしたので、媒体のランダム磁気データを複合
化すると共に少なくとも3種類以上の読み取り方法を採
用して情報を解析し難くし、偽造や不正使用等を確実に
防止してセキュリティ性を著しく高めることが可能でし
かも極めて製造が容易な情報記録媒体およびその読取判
定方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報記録媒体の一実施例を示す断
面図。
【図2】本発明による情報記録媒体の一実施例を示す平
面図。
【図3】本発明による情報記録媒体の一実施例を示す平
面図。
【図4】同実施例の情報記録媒体におけるランダム磁気
データ部(パターン)の一例およびその読取方法を説明
するための概念図。
【図5】同実施例の情報記録媒体におけるランダム磁気
データ部の読み取りを図4の読取方法により行なう際の
読み取り条件の一例を示す図。
【図6】図5の読み取り条件下で読み取りを行なった際
に得られたデジタルIDデータの一例を示す図。
【符号の説明】
11…媒体基体、 12…ランダム磁気データ部、 13…第1の磁性材料によるランダムパターン部、 14…第2の磁性材料によるランダムパターン部、 15…光学バーコード、 16…磁気ストライプ。
フロントページの続き (72)発明者 新井 美江 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒体基体上の少なくとも一方の面上の全
    面もしくは一部に、保磁力の大きさが互いに100Oe
    以上異なる少なくとも2種類以上の磁性材料を各々ラン
    ダムなパターンもしくはランダムな磁気ムラが生じるよ
    うに配置したランダム磁気データ部を設けて成ることを
    特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の情報記録媒体にお
    いて、 前記媒体基体に、情報記録媒体自体の真偽判定用のデジ
    タルIDデータを情報記録するための磁気記録部を設け
    て成ることを特徴とする情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記磁性材料の一つが60Oe以下の軟
    質磁性材料からなり、他の磁性材料が100Oe以上の
    硬質磁性材料からなるように設定することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記磁性材料の一つが100Oe以上で
    かつ1000Oe以下の硬質磁性材料からなり、他の磁
    性材料が1000Oe以上の硬質磁性材料からなるよう
    に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記請求項1または請求項2に記載の情
    報記録媒体の情報を読み取って判定する方法において、 前記ランダム磁気データ部に対して、保磁力の大きい方
    の磁性材料を着磁可能な大きさの磁界により一方向に一
    旦飽和着磁させた後に磁気センサーにてバイアス磁界を
    印加せずに信号を読み取って得られた第1のアナログ出
    力波形と、所定のバイアス磁界を印加して信号を読み取
    って得られた第2のアナログ出力波形と、前記保磁力の
    大きい方の磁性材料が消磁可能な大きさの高周波磁界に
    より一旦消磁した後に磁気センサーにて前記保磁力の大
    きい方の磁性材料を着磁しない大きさのバイアス磁界を
    印加して信号を読み取って得られた第3のアナログ出力
    波形の3つの固有データを生成し、 前記各々のアナログ出力波形を、媒体基体にあらかじめ
    情報記録されているデジタルIDデータと比較照合する
    ことによって情報記録媒体の真偽を判定するようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体の読取判定方法。
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