JPH0862539A - 2次元光学的ローパスフィルタ - Google Patents
2次元光学的ローパスフィルタInfo
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- JPH0862539A JPH0862539A JP19709294A JP19709294A JPH0862539A JP H0862539 A JPH0862539 A JP H0862539A JP 19709294 A JP19709294 A JP 19709294A JP 19709294 A JP19709294 A JP 19709294A JP H0862539 A JPH0862539 A JP H0862539A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 位相格子を用いた光学的ローパスフィルタに
おいて、垂直方向にはローパス効果が弱く、水平方向に
は効果的に働き、高次回折光強度を抑制することのでき
る位相差構造をもつ位相格子光学的ローパスフィルタを
提供する。 【構成】 格子面を構成する面上の周期構造の中の1つ
の周期のなかの位相差を発生させる構造が、1周期の面
積のうちの30%以上40%以下の範囲の面積を有して
いることにより、垂直方向にはローパス効果が弱く、水
平方向には効果的に働き、高次回折光強度を抑制するこ
とのできる位相差構造をもつ位相格子光学的ローパスフ
ィルタを実現する。
おいて、垂直方向にはローパス効果が弱く、水平方向に
は効果的に働き、高次回折光強度を抑制することのでき
る位相差構造をもつ位相格子光学的ローパスフィルタを
提供する。 【構成】 格子面を構成する面上の周期構造の中の1つ
の周期のなかの位相差を発生させる構造が、1周期の面
積のうちの30%以上40%以下の範囲の面積を有して
いることにより、垂直方向にはローパス効果が弱く、水
平方向には効果的に働き、高次回折光強度を抑制するこ
とのできる位相差構造をもつ位相格子光学的ローパスフ
ィルタを実現する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像管や固体撮像素子
(CCD)などの空間的に離散的サンプリングを行う撮
像素子を用いたビデオカメラ等の光学系において、像面
上の不用な空間周波数成分を除去または十分減衰させる
光学的ローパスフィルタに関するものであり、特に、撮
像素子と一体化して構成することも可能な2次元光学的
ローパスフィルタに関する。
(CCD)などの空間的に離散的サンプリングを行う撮
像素子を用いたビデオカメラ等の光学系において、像面
上の不用な空間周波数成分を除去または十分減衰させる
光学的ローパスフィルタに関するものであり、特に、撮
像素子と一体化して構成することも可能な2次元光学的
ローパスフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ビデオカメラ等の撮影装置で
は、撮像管や固体撮像素子等の撮像素子を用いて、レン
ズによる結像を取り込んでいる。撮像素子は、撮像面上
に入力された被写体像の光の強度分布を空間的に離散的
にサンプリングし、出力信号を出している。撮像素子に
入力される被写体像が、撮像素子の持つナイキスト周波
数よりも高い空間周波数成分を含む場合、撮像素子から
出力される信号に、エイリアジングの影響により偽信号
が発生し、本来入力画像には含まれない構造や色を出力
することになる。この偽信号の発生を抑圧するため、撮
像系の一部にナイキスト周波数以上の空間周波数成分を
遮断したり、または、減衰させる光学的なローパスフィ
ルタを挿入している。従来から、一般的に光学的ローパ
スフィルタとして、水晶が用いられてきた。しかし、水
晶光学的ローパスフィルタは、フィルタの厚さで特性を
決定するため、フィルタを配置するための十分な空間を
確保する必要があった。また、水晶は原材料自体が高価
であるため、最近では、安価で薄くできる位相格子光学
的ローパスフィルタが着目されている。さらに、位相格
子光学的ローパスフィルタを撮像素子の内部、たとえ
ば、CCDの封止ガラスよりも像面側に配置し、CCD
と一体化する試みが行われている。しかし、像面に非常
に近い位置で、効果的な2次元的にローパス効果を与え
るには、位相差を与える形状が複雑であり、かつ、大き
な回折角度要求されるため周期構造も細かくなる。2次
元的なローパス効果を与えることのできる位相差形状の
構成については、特開平6−82726号公報(図2参
照)で提案されている。
は、撮像管や固体撮像素子等の撮像素子を用いて、レン
ズによる結像を取り込んでいる。撮像素子は、撮像面上
に入力された被写体像の光の強度分布を空間的に離散的
にサンプリングし、出力信号を出している。撮像素子に
入力される被写体像が、撮像素子の持つナイキスト周波
数よりも高い空間周波数成分を含む場合、撮像素子から
出力される信号に、エイリアジングの影響により偽信号
が発生し、本来入力画像には含まれない構造や色を出力
することになる。この偽信号の発生を抑圧するため、撮
像系の一部にナイキスト周波数以上の空間周波数成分を
遮断したり、または、減衰させる光学的なローパスフィ
ルタを挿入している。従来から、一般的に光学的ローパ
スフィルタとして、水晶が用いられてきた。しかし、水
晶光学的ローパスフィルタは、フィルタの厚さで特性を
決定するため、フィルタを配置するための十分な空間を
確保する必要があった。また、水晶は原材料自体が高価
であるため、最近では、安価で薄くできる位相格子光学
的ローパスフィルタが着目されている。さらに、位相格
子光学的ローパスフィルタを撮像素子の内部、たとえ
ば、CCDの封止ガラスよりも像面側に配置し、CCD
と一体化する試みが行われている。しかし、像面に非常
に近い位置で、効果的な2次元的にローパス効果を与え
るには、位相差を与える形状が複雑であり、かつ、大き
な回折角度要求されるため周期構造も細かくなる。2次
元的なローパス効果を与えることのできる位相差形状の
構成については、特開平6−82726号公報(図2参
照)で提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特開平6
−82726号公報で提案されているような形状の位相
格子は、高次の回折光の効率が高くなっている。一方、
CCDの各画素の受光面は、画素周期の一部に限られて
いるため、受光部に到達できない光束をオンチップレン
ズを画素上に作り込み、受光部に集光することによって
光束の利用度、すなわち、感度の向上を図っている。し
かし、オンチップレンズが効果的に集光できる光束の入
射角度には制約があり、大きな回折角度をもった高次の
回折光に関しては、十分に集光しきれず、画素上の受光
部以外の部分で反射され、感度低下やフレア、ゴースト
等の原因となる。また、高次回折光の強度が大きくなる
ため、CCDの撮像面上に形成されたオンチップレンズ
の光線入射角に依存する集光の効率を考えると、光量損
失となる光束が比較的多く存在することになる。集光し
きれなかった光束は、感度低下やフレアの原因となる。
CCDの撮像サイズが小さくなるにつれて、1画素のう
ちの受光部分の面積比は小さくなるため、回折光の内高
次回折光の強度が大きくなることは、感度低下及びゴー
スト、フレア発生の問題となる。
−82726号公報で提案されているような形状の位相
格子は、高次の回折光の効率が高くなっている。一方、
CCDの各画素の受光面は、画素周期の一部に限られて
いるため、受光部に到達できない光束をオンチップレン
ズを画素上に作り込み、受光部に集光することによって
光束の利用度、すなわち、感度の向上を図っている。し
かし、オンチップレンズが効果的に集光できる光束の入
射角度には制約があり、大きな回折角度をもった高次の
回折光に関しては、十分に集光しきれず、画素上の受光
部以外の部分で反射され、感度低下やフレア、ゴースト
等の原因となる。また、高次回折光の強度が大きくなる
ため、CCDの撮像面上に形成されたオンチップレンズ
の光線入射角に依存する集光の効率を考えると、光量損
失となる光束が比較的多く存在することになる。集光し
きれなかった光束は、感度低下やフレアの原因となる。
CCDの撮像サイズが小さくなるにつれて、1画素のう
ちの受光部分の面積比は小さくなるため、回折光の内高
次回折光の強度が大きくなることは、感度低下及びゴー
スト、フレア発生の問題となる。
【0004】本発明は、前記従来の課題を解決するた
め、位相格子を用いた光学的ローパスフィルタにおい
て、垂直方向にはローパス効果が弱く、水平方向には効
果的に働き、高次回折光強度を抑制することのできる位
相差構造をもつ位相格子光学的ローパスフィルタを提供
することを目的とする。
め、位相格子を用いた光学的ローパスフィルタにおい
て、垂直方向にはローパス効果が弱く、水平方向には効
果的に働き、高次回折光強度を抑制することのできる位
相差構造をもつ位相格子光学的ローパスフィルタを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の2次元光学的ローパスフィルタは、位相格
子光学的ローパスフィルタにおいて、格子面を構成する
面上の周期構造の中の1つの周期のなかの位相差を発生
させる構造が、1周期の面積のうちの30%以上40%
以下の範囲の面積を有していることを特徴とする。
め、本発明の2次元光学的ローパスフィルタは、位相格
子光学的ローパスフィルタにおいて、格子面を構成する
面上の周期構造の中の1つの周期のなかの位相差を発生
させる構造が、1周期の面積のうちの30%以上40%
以下の範囲の面積を有していることを特徴とする。
【0006】前記構成においては、実効的に位相差を発
生させる構造が、1周期の水平方向と垂直方向で異な
り、水平方向の実効的な位相部の割合が、1周期の総面
積のうち60%以上70%以下の範囲であり、垂直方向
の実効的な位相部の割合が、1周期の総面積のうち80
%以上90%以下の範囲であることが好ましい。
生させる構造が、1周期の水平方向と垂直方向で異な
り、水平方向の実効的な位相部の割合が、1周期の総面
積のうち60%以上70%以下の範囲であり、垂直方向
の実効的な位相部の割合が、1周期の総面積のうち80
%以上90%以下の範囲であることが好ましい。
【0007】また前記構成においては、位相格子光学的
ローパスフィルタを用いた光学系で使用する波長範囲の
うち、システム性能を決定する際に最も重要となる波長
λにおける位相部の高さによって決まる位相差δが、
0.4π≦δ≦0.6πの範囲であることが好ましい。
ローパスフィルタを用いた光学系で使用する波長範囲の
うち、システム性能を決定する際に最も重要となる波長
λにおける位相部の高さによって決まる位相差δが、
0.4π≦δ≦0.6πの範囲であることが好ましい。
【0008】また前記構成においては、1周期の中で位
相差を発生させる形状が、少なくとも2種類の独立した
位相差構造で構成されていることが好ましい。また前記
構成においては、1周期内の位相差形状を構成する2種
類の独立した位相差構造が、実質的な長方形、実質的な
正方形、またはそれに準ずる底面形状を有しており、水
平方向に関しては、いかなる断面をとっても必ず位相差
形状が存在し、垂直方向に関しては、位相差形状が存在
しない断面を有する領域が存在することが好ましい。
相差を発生させる形状が、少なくとも2種類の独立した
位相差構造で構成されていることが好ましい。また前記
構成においては、1周期内の位相差形状を構成する2種
類の独立した位相差構造が、実質的な長方形、実質的な
正方形、またはそれに準ずる底面形状を有しており、水
平方向に関しては、いかなる断面をとっても必ず位相差
形状が存在し、垂直方向に関しては、位相差形状が存在
しない断面を有する領域が存在することが好ましい。
【0009】また前記構成においては、位相差形状を光
硬化性の樹脂を用いて作製し、熱をかけて各位相差形状
に丸みを持たせ、高次回折光の発生を抑制することが好
ましい。
硬化性の樹脂を用いて作製し、熱をかけて各位相差形状
に丸みを持たせ、高次回折光の発生を抑制することが好
ましい。
【0010】また前記構成においては、2次元光学的ロ
ーパスフィルタを、赤外線を吸収または反射する基板上
に構成したことが好ましい。また前記構成においては、
オンチップレンズを有した撮像素子と一体化して構成す
ることが好ましい。
ーパスフィルタを、赤外線を吸収または反射する基板上
に構成したことが好ましい。また前記構成においては、
オンチップレンズを有した撮像素子と一体化して構成す
ることが好ましい。
【0011】また前記構成においては、位相格子自体
は、水平方向に十分な遮断特性を有し、垂直方向には、
受光部の開口が広がることによって生じるローパス効果
を合わせて十分なローパス効果を発生させることが好ま
しい。
は、水平方向に十分な遮断特性を有し、垂直方向には、
受光部の開口が広がることによって生じるローパス効果
を合わせて十分なローパス効果を発生させることが好ま
しい。
【0012】
【作用】前記した本発明の光学的ローパスフィルタの構
成によれば、格子面を構成する面上の周期構造の中の1
つの周期のなかの位相差を発生させる構造が、1周期の
面積のうちの30%以上40%以下の範囲の面積を有し
ていることにより、垂直方向にはローパス効果が弱く、
水平方向には効果的に働き、高次回折光強度を抑制する
ことのできる位相差構造をもつ位相格子光学的ローパス
フィルタを実現できる。すなわち、CCDのオンチップ
レンズが広い開口を持つことによって、特に垂直方向に
MTF(Modulation Transfer Function)特性を減衰させ
る効果を有しているうえ、位相格子とオンチップレンズ
との両方でローパス特性を得られる。そのため、水平方
向には、位相格子フィルタだけで十分なローパス効果を
有しており、垂直方向については、20%から60%程
度のMTFの減衰を得られるように、水平方向には、位
相差形状がない領域が存在せず、かつ、垂直方向に関し
ては、位相差形状が存在しない領域と位相差形状が存在
する領域が両方存在するように構成している。
成によれば、格子面を構成する面上の周期構造の中の1
つの周期のなかの位相差を発生させる構造が、1周期の
面積のうちの30%以上40%以下の範囲の面積を有し
ていることにより、垂直方向にはローパス効果が弱く、
水平方向には効果的に働き、高次回折光強度を抑制する
ことのできる位相差構造をもつ位相格子光学的ローパス
フィルタを実現できる。すなわち、CCDのオンチップ
レンズが広い開口を持つことによって、特に垂直方向に
MTF(Modulation Transfer Function)特性を減衰させ
る効果を有しているうえ、位相格子とオンチップレンズ
との両方でローパス特性を得られる。そのため、水平方
向には、位相格子フィルタだけで十分なローパス効果を
有しており、垂直方向については、20%から60%程
度のMTFの減衰を得られるように、水平方向には、位
相差形状がない領域が存在せず、かつ、垂直方向に関し
ては、位相差形状が存在しない領域と位相差形状が存在
する領域が両方存在するように構成している。
【0013】前記において、実効的に位相差を発生させ
る構造が、1周期の水平方向と垂直方向で異なり、水平
方向の実効的な位相部の割合が、1周期の総面積のうち
60%以上70%以下の範囲であり、垂直方向の実効的
な位相部の割合が、1周期の総面積のうち80%以上9
0%以下の範囲であるという好ましい例によれば、垂直
方向の高次の回折効率をより抑えることができる。
る構造が、1周期の水平方向と垂直方向で異なり、水平
方向の実効的な位相部の割合が、1周期の総面積のうち
60%以上70%以下の範囲であり、垂直方向の実効的
な位相部の割合が、1周期の総面積のうち80%以上9
0%以下の範囲であるという好ましい例によれば、垂直
方向の高次の回折効率をより抑えることができる。
【0014】また前記において、位相格子光学的ローパ
スフィルタを用いた光学系で使用する波長範囲のうち、
システム性能を決定する際に最も重要となる波長λにお
ける位相部の高さによって決まる位相差δが、0.4π
≦δ≦0.6πの範囲であるという好ましい例によれ
ば、より効果的にローパス効果を得ることができる。
スフィルタを用いた光学系で使用する波長範囲のうち、
システム性能を決定する際に最も重要となる波長λにお
ける位相部の高さによって決まる位相差δが、0.4π
≦δ≦0.6πの範囲であるという好ましい例によれ
ば、より効果的にローパス効果を得ることができる。
【0015】また前記において、1周期の中で位相差を
発生させる形状が、少なくとも2種類の独立した位相差
構造で構成されているという好ましい例によれば、同一
形状を用いた場合に比して、位相格子による回析の効果
が占める撮像素子の垂直方向と水平方向に対する割合の
選択の自由度が大きくなる。CCDの画素形状は、CC
Dの解像度によって画素の縦横比が大きく異なる場合が
あり、同一形状の位相部のみによってフィルタを構成す
る場合、画素形状に合わせた位相格子の周期によって得
られる回析光の回析角度及び回析効率は、水平方向と垂
直方向のそれぞれに必要となるローパス効果(遮断周波
数)とは、相矛盾するものとなるため、この矛盾を解決
するために、2種類以上の形状を用いて、水平方向と垂
直方向に対してそれぞれの最適なローパス効果を得るこ
とができる。
発生させる形状が、少なくとも2種類の独立した位相差
構造で構成されているという好ましい例によれば、同一
形状を用いた場合に比して、位相格子による回析の効果
が占める撮像素子の垂直方向と水平方向に対する割合の
選択の自由度が大きくなる。CCDの画素形状は、CC
Dの解像度によって画素の縦横比が大きく異なる場合が
あり、同一形状の位相部のみによってフィルタを構成す
る場合、画素形状に合わせた位相格子の周期によって得
られる回析光の回析角度及び回析効率は、水平方向と垂
直方向のそれぞれに必要となるローパス効果(遮断周波
数)とは、相矛盾するものとなるため、この矛盾を解決
するために、2種類以上の形状を用いて、水平方向と垂
直方向に対してそれぞれの最適なローパス効果を得るこ
とができる。
【0016】また前記において、1周期内の位相差形状
を構成する2種類の独立した位相差構造が、実質的な長
方形、実質的な正方形、またはそれに準ずる底面形状を
有しており、水平方向に関しては、いかなる断面をとっ
ても必ず位相差形状が存在し、垂直方向に関しては、位
相差形状が存在しない断面を有する領域が存在するとい
う好ましい例によれば、CCD上のオンチップレンズの
集光できる光線の入射光の範囲が限られているため、水
平方向と垂直方向で同じ回析角度及び回析効率を持たせ
たのでは、集光できない光束が多く発生してしまうた
め、垂直方向の回析角度を小さくすることによって集光
できる光束を増やすことができ、全体としてCCDの感
度すなわち集光量を高めることができる。
を構成する2種類の独立した位相差構造が、実質的な長
方形、実質的な正方形、またはそれに準ずる底面形状を
有しており、水平方向に関しては、いかなる断面をとっ
ても必ず位相差形状が存在し、垂直方向に関しては、位
相差形状が存在しない断面を有する領域が存在するとい
う好ましい例によれば、CCD上のオンチップレンズの
集光できる光線の入射光の範囲が限られているため、水
平方向と垂直方向で同じ回析角度及び回析効率を持たせ
たのでは、集光できない光束が多く発生してしまうた
め、垂直方向の回析角度を小さくすることによって集光
できる光束を増やすことができ、全体としてCCDの感
度すなわち集光量を高めることができる。
【0017】また前記において、位相差形状を光硬化性
の樹脂を用いて作製し、熱をかけて各位相差形状に丸み
を持たせ、高次回折光の発生を抑制するという好ましい
例によれば、高次回析光は回析角度が大きいため、CC
D上のオンチップレンズが集光できないが、これらの高
次回析光は位相部のエッジ等によって発生することか
ら、これらのエッジ部に丸みを帯びさせることによっ
て、高次回析光を減少させ、CCD上のオンチップレン
ズが集光できない光束を減少させ、CCD全体での集光
量を多くすることができ、CCD全体での感度を向上さ
せることができる。
の樹脂を用いて作製し、熱をかけて各位相差形状に丸み
を持たせ、高次回折光の発生を抑制するという好ましい
例によれば、高次回析光は回析角度が大きいため、CC
D上のオンチップレンズが集光できないが、これらの高
次回析光は位相部のエッジ等によって発生することか
ら、これらのエッジ部に丸みを帯びさせることによっ
て、高次回析光を減少させ、CCD上のオンチップレン
ズが集光できない光束を減少させ、CCD全体での集光
量を多くすることができ、CCD全体での感度を向上さ
せることができる。
【0018】また前記において、2次元光学的ローパス
フィルタを、赤外線を吸収または反射する基板上に構成
したという好ましい例によれば、赤外カットガラスが潮
解性があり、単独で空気中におくと性能の変化が生じる
が、位相格子と一体化し、CCDの内部に封入すること
によって、潮解することを防ぎ、性能変化を防ぐことが
できる。
フィルタを、赤外線を吸収または反射する基板上に構成
したという好ましい例によれば、赤外カットガラスが潮
解性があり、単独で空気中におくと性能の変化が生じる
が、位相格子と一体化し、CCDの内部に封入すること
によって、潮解することを防ぎ、性能変化を防ぐことが
できる。
【0019】また前記において、オンチップレンズを有
した撮像素子と一体化して構成するという好ましい例に
よれば、位相格子とCCDの画素間で微妙にずれて配置
して用いた場合、ずれ量に応じてモアレパターンが生じ
ることがある。これらのモアレパターンを除去するため
には、位相格子とCCDとの間の位置合わせが重要とな
り、一体化して構成することにより位置精度を高めるこ
とができ、これらの問題を解決することができる。
した撮像素子と一体化して構成するという好ましい例に
よれば、位相格子とCCDの画素間で微妙にずれて配置
して用いた場合、ずれ量に応じてモアレパターンが生じ
ることがある。これらのモアレパターンを除去するため
には、位相格子とCCDとの間の位置合わせが重要とな
り、一体化して構成することにより位置精度を高めるこ
とができ、これらの問題を解決することができる。
【0020】また前記において、位相格子自体は、水平
方向に十分な遮断特性を有し、垂直方向には、受光部の
開口が広がることによって生じるローパス効果を合わせ
て十分なローパス効果を発生させることが好ましい。
方向に十分な遮断特性を有し、垂直方向には、受光部の
開口が広がることによって生じるローパス効果を合わせ
て十分なローパス効果を発生させることが好ましい。
【0021】
【実施例】以下実施例を用いてさらに具体的に説明す
る。本発明は、例えば、連続する周期構造から1周期分
を抜き出した形状の斜視図である図1に示すように、位
相差部の形状は2種類の直方体で形成されており、比較
的大きな直方体によってつくられる位相差部を1周期の
中央に配置し、比較的小さい直方体によってつくられる
位相差部を1周期の4隅に配置したものである。なお、
図1に示した1周期分は、周期構造の中から対称性をも
つように抜き出したものであり、1周期の抜き出し方に
よっては、いろいろなパターンが得られる。本形状を周
期的に配置した場合、水平方向(図中の横方向)には、
どの位置で断面をとっても位相差形状が存在しない断面
はなく、垂直方向の断面に関しては、位相差形状を有す
る領域と、位相差形状が存在しない領域が双方存在す
る。本形状の位相格子では、水平方向には必ず位相差形
状が存在するために、十分な遮断特性を有するが、垂直
方向に関しては、位相差形状が存在しない領域のため、
MTF特性が完全に0になることはなく、十分な遮断特
性を持たない。垂直方向の各断面によって得られるMT
F特性の総合性能として得られる特性が、全体としての
垂直方向の特性となり、位相差形状が存在しない領域で
は、ローパスの効果は全く存在せず、全体の特性を浮き
上がらせる効果が得られる。また、図1に示した位相差
形状は、図2に示した特開平6−82726号公報の形
状に比べ単純になっており、高次の回折光の効率を抑え
ている。なお、図2(a)は平面図、図2(b)は図2
(a)のA−A線断面図である。
る。本発明は、例えば、連続する周期構造から1周期分
を抜き出した形状の斜視図である図1に示すように、位
相差部の形状は2種類の直方体で形成されており、比較
的大きな直方体によってつくられる位相差部を1周期の
中央に配置し、比較的小さい直方体によってつくられる
位相差部を1周期の4隅に配置したものである。なお、
図1に示した1周期分は、周期構造の中から対称性をも
つように抜き出したものであり、1周期の抜き出し方に
よっては、いろいろなパターンが得られる。本形状を周
期的に配置した場合、水平方向(図中の横方向)には、
どの位置で断面をとっても位相差形状が存在しない断面
はなく、垂直方向の断面に関しては、位相差形状を有す
る領域と、位相差形状が存在しない領域が双方存在す
る。本形状の位相格子では、水平方向には必ず位相差形
状が存在するために、十分な遮断特性を有するが、垂直
方向に関しては、位相差形状が存在しない領域のため、
MTF特性が完全に0になることはなく、十分な遮断特
性を持たない。垂直方向の各断面によって得られるMT
F特性の総合性能として得られる特性が、全体としての
垂直方向の特性となり、位相差形状が存在しない領域で
は、ローパスの効果は全く存在せず、全体の特性を浮き
上がらせる効果が得られる。また、図1に示した位相差
形状は、図2に示した特開平6−82726号公報の形
状に比べ単純になっており、高次の回折光の効率を抑え
ている。なお、図2(a)は平面図、図2(b)は図2
(a)のA−A線断面図である。
【0022】以下発明の実施例の2次元光学的ローパス
フィルタについて、図面を参照しながら説明する。図3
は、実施例1のフィルタの構成であり、本発明のフィル
タの1周期分の位相差形状の平面図を示している。図中
の白色部分1〜5が位相差部分で凸部になっており、斜
線部が凹部になっている。前記位相差部に屈折率ndが
1.5597、アッベ数νd が44の樹脂材料を用い、各部分の
位相差形状が以下の条件を満たすように構成することに
よって、高次回折光の強度を抑圧し、感度低下を改善で
きる2次元特性が得られる。 (1) 位相差を発生させる構造が、1周期の面積のうちの
30%以上40%以下の面積を有していること。 (2) 実効的に位相差を発生させる構造が、1周期の水平
方向と垂直方向で異なり、水平方向の実効的な位相部の
割合が、1周期の総面積のうち60%以上70%以下で
り、垂直方向の実効的な位相部の割合が、1周期の総面
積のうち80%以上90%以下であること。 (3) 使用する波長領域の中心波長λにおける位相部の高
さによって決まる位相差δが0.4 π≦δ≦0.6 πである
こと。
フィルタについて、図面を参照しながら説明する。図3
は、実施例1のフィルタの構成であり、本発明のフィル
タの1周期分の位相差形状の平面図を示している。図中
の白色部分1〜5が位相差部分で凸部になっており、斜
線部が凹部になっている。前記位相差部に屈折率ndが
1.5597、アッベ数νd が44の樹脂材料を用い、各部分の
位相差形状が以下の条件を満たすように構成することに
よって、高次回折光の強度を抑圧し、感度低下を改善で
きる2次元特性が得られる。 (1) 位相差を発生させる構造が、1周期の面積のうちの
30%以上40%以下の面積を有していること。 (2) 実効的に位相差を発生させる構造が、1周期の水平
方向と垂直方向で異なり、水平方向の実効的な位相部の
割合が、1周期の総面積のうち60%以上70%以下で
り、垂直方向の実効的な位相部の割合が、1周期の総面
積のうち80%以上90%以下であること。 (3) 使用する波長領域の中心波長λにおける位相部の高
さによって決まる位相差δが0.4 π≦δ≦0.6 πである
こと。
【0023】ここで、前記(1) の位相差を発生させる構
造とは、基板面上に形成された凸形状部分のことであ
る。前記条件(1) は、構造を単純化し高次回折光の強度
を抑えるための条件である。なお、本構成の逆で凹部分
の総面積を表して、同じ範囲に入る場合は同等の効果が
得られることは明らかである。前記条件(2) は、垂直方
向の高次の回折効率をより抑えるための条件である。ま
た、(2) の実効的に位相差を発生させる形状とは、たと
えば、水平方向の場合、水平方向の各断面に現れる位相
差を与えるための凹凸形状のうち、多い方の形状を抜き
出したものである。例えば、図4を用いて説明すると、
領域1は凸部と凹部を比べると、各断面において凹部の
方が多く存在するため凹部を実効的に位相差を発生させ
る形状とし、領域2では凸部の方が各断面で多くなるた
め、凸部を実効的に位相差を発生させる形状とし、領域
3では、凹部の方が多いため、凹部を実効的に位相差を
発生させる形状とする。それぞれの領域における実効的
な位相差を発生させる形状の部分の面積の比を制限する
のが、条件(2) である。条件(3) は、より効果的にロー
パス効果を得るための位相部の高さに関する条件であ
る。(3) の条件は、回折効率を最適化するための範囲を
示している。実使用の波長範囲の中心波長とは、本フィ
ルタを用いた光学システムが使用する波長帯域の内、最
も重要となる波長を指している。
造とは、基板面上に形成された凸形状部分のことであ
る。前記条件(1) は、構造を単純化し高次回折光の強度
を抑えるための条件である。なお、本構成の逆で凹部分
の総面積を表して、同じ範囲に入る場合は同等の効果が
得られることは明らかである。前記条件(2) は、垂直方
向の高次の回折効率をより抑えるための条件である。ま
た、(2) の実効的に位相差を発生させる形状とは、たと
えば、水平方向の場合、水平方向の各断面に現れる位相
差を与えるための凹凸形状のうち、多い方の形状を抜き
出したものである。例えば、図4を用いて説明すると、
領域1は凸部と凹部を比べると、各断面において凹部の
方が多く存在するため凹部を実効的に位相差を発生させ
る形状とし、領域2では凸部の方が各断面で多くなるた
め、凸部を実効的に位相差を発生させる形状とし、領域
3では、凹部の方が多いため、凹部を実効的に位相差を
発生させる形状とする。それぞれの領域における実効的
な位相差を発生させる形状の部分の面積の比を制限する
のが、条件(2) である。条件(3) は、より効果的にロー
パス効果を得るための位相部の高さに関する条件であ
る。(3) の条件は、回折効率を最適化するための範囲を
示している。実使用の波長範囲の中心波長とは、本フィ
ルタを用いた光学システムが使用する波長帯域の内、最
も重要となる波長を指している。
【0024】図5中の、d1からd6は、それぞれの位
相差部分大きさを表す寸法であり、規格化した値を示
す。具体的ディメンジョンは次の通りである。d1:0.
10〜0.15、d2:0.29〜0.43、d3:0.41〜0.62、d
4:0.09〜0.13、d5:0.65〜0.73、d6:1.000 、位
相部の高さδ:0.37π〜0.55πである。なお前記におい
てd1〜d6の数値は、d6の長さを1とした場合の比
率をいう。
相差部分大きさを表す寸法であり、規格化した値を示
す。具体的ディメンジョンは次の通りである。d1:0.
10〜0.15、d2:0.29〜0.43、d3:0.41〜0.62、d
4:0.09〜0.13、d5:0.65〜0.73、d6:1.000 、位
相部の高さδ:0.37π〜0.55πである。なお前記におい
てd1〜d6の数値は、d6の長さを1とした場合の比
率をいう。
【0025】図6には、位相差形状の断面に丸味をもた
せた実施例を示している。作製した設計中心データを実
施例2に示す。本形状は、実施例1に示した位相差構造
を熱によって溶かして作製したものであり、高次回折光
の強度が抑制され、ローパス特性としても、コントラス
トに効果のある低域でよりMTF値が高く、解像度に効
果のある高域でシャープに減衰する特徴がある。図7に
本実施例に基づいて得られる特性のシミュレーション値
を示す。本結果は、カメラ等で一般的に使われる白色の
波長特性を考慮した結果得られるものである。図中の実
線6は水平方向、点線7が45゜方向、破線8が垂直方向
の特性を示している。縦軸が、OTF(Optical Transf
er Function )を、横軸が空間周波数を示している。た
だし、空間周波数については、フィルタと像面の距離を
変化させることによって絶対値が変化するため、相対的
な値を示す軸とした。
せた実施例を示している。作製した設計中心データを実
施例2に示す。本形状は、実施例1に示した位相差構造
を熱によって溶かして作製したものであり、高次回折光
の強度が抑制され、ローパス特性としても、コントラス
トに効果のある低域でよりMTF値が高く、解像度に効
果のある高域でシャープに減衰する特徴がある。図7に
本実施例に基づいて得られる特性のシミュレーション値
を示す。本結果は、カメラ等で一般的に使われる白色の
波長特性を考慮した結果得られるものである。図中の実
線6は水平方向、点線7が45゜方向、破線8が垂直方向
の特性を示している。縦軸が、OTF(Optical Transf
er Function )を、横軸が空間周波数を示している。た
だし、空間周波数については、フィルタと像面の距離を
変化させることによって絶対値が変化するため、相対的
な値を示す軸とした。
【0026】図8に、本発明の2次元光学的ローパスフ
ィルタとオンチップレンズとの関係を示している。オン
チップレンズは、開口を大ききするため、ローパスの効
果をもっている。そこで、オンチップレンズの特性を活
用することによって効果的に2次元ローパス特性を得る
ことができる。9はCCDパッケージの封止ガラス、1
0は本実施例の2次元光学的ローパスフィルタ、11は
本実施例の2次元光学的ローパスフィルタの基板、12
は位相差形状を模式的に示したものである。13はCC
D撮像面であり、オンチップレンズを備えている。図9
にCCDに一体化したときの全体的な構成を示す。14
は撮像素子のカバーガラス、15が本発明の位相格子フ
ィルタ、16は色分離フィルタ、17は撮像面である。
また、位相格子フィルタは撮像面から適当な距離だけ間
隔を置いて設置する必要があり、18のスペーサを用い
て間隔を確保する。本発明の位相格子フィルタを一体化
して撮像素子を構成することによって、高性能の撮像素
子が構成できる。本構成は、基本的な構成であり、色分
離フィルタ等の付加機能素子が挿入されても換算距離が
保たれていれば、性能になんら変化があるものではな
い。
ィルタとオンチップレンズとの関係を示している。オン
チップレンズは、開口を大ききするため、ローパスの効
果をもっている。そこで、オンチップレンズの特性を活
用することによって効果的に2次元ローパス特性を得る
ことができる。9はCCDパッケージの封止ガラス、1
0は本実施例の2次元光学的ローパスフィルタ、11は
本実施例の2次元光学的ローパスフィルタの基板、12
は位相差形状を模式的に示したものである。13はCC
D撮像面であり、オンチップレンズを備えている。図9
にCCDに一体化したときの全体的な構成を示す。14
は撮像素子のカバーガラス、15が本発明の位相格子フ
ィルタ、16は色分離フィルタ、17は撮像面である。
また、位相格子フィルタは撮像面から適当な距離だけ間
隔を置いて設置する必要があり、18のスペーサを用い
て間隔を確保する。本発明の位相格子フィルタを一体化
して撮像素子を構成することによって、高性能の撮像素
子が構成できる。本構成は、基本的な構成であり、色分
離フィルタ等の付加機能素子が挿入されても換算距離が
保たれていれば、性能になんら変化があるものではな
い。
【0027】図10に、本発明の2次元光学的ローパス
フィルタを備えた一例の光学系および撮像系を示してい
る。19は被写体、20はレンズ系、21は撮像素子で
ある。本発明のフィルタは撮像素子21中の22であ
り、23は撮像素子の封止ガラス、24はギャップを設
けるためのスペーサ、25はカラーフィルタ等で、26
が撮像面で光電変換部である。
フィルタを備えた一例の光学系および撮像系を示してい
る。19は被写体、20はレンズ系、21は撮像素子で
ある。本発明のフィルタは撮像素子21中の22であ
り、23は撮像素子の封止ガラス、24はギャップを設
けるためのスペーサ、25はカラーフィルタ等で、26
が撮像面で光電変換部である。
【0028】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、格子面を構成する面上に周期構造があって、
前記周期構造が水平方向には効果的にローパス特性を有
し、垂直方向に関しては、受光面の開口特性との相互作
用で十分なローパス特性を得るようにすることで高次回
折光の強度を低減することによってCCDの受光面に入
射する光束を増やすことができる。さらに、光学系をコ
ンパクトに構成することができるという長所を有してい
る。
本発明は、格子面を構成する面上に周期構造があって、
前記周期構造が水平方向には効果的にローパス特性を有
し、垂直方向に関しては、受光面の開口特性との相互作
用で十分なローパス特性を得るようにすることで高次回
折光の強度を低減することによってCCDの受光面に入
射する光束を増やすことができる。さらに、光学系をコ
ンパクトに構成することができるという長所を有してい
る。
【図1】本発明にかかる一実施例の位相格子1周期分の
位相部の底面のパターン。
位相部の底面のパターン。
【図2】従来例の位相格子1周期分の位相部の底面のパ
ターンを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A線断面図。
ターンを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A線断面図。
【図3】本発明の一実施例のフィルタの1周期分の位相
差形状の平面図。
差形状の平面図。
【図4】同、領域1〜3を示す平面図。
【図5】同、位相差部分大きさを表す寸法図。
【図6】同、位相差形状の断面に丸味をもたせた断面形
状を示す図。
状を示す図。
【図7】同、ローパス特性を示すシミュレーション値。
【図8】同、2次元光学的ローパスフィルタとオンチッ
プレンズとの関係を示す図。
プレンズとの関係を示す図。
【図9】同、固体撮像素子(CCD)に一体化したとき
の全体的な構成を示す図。
の全体的な構成を示す図。
【図10】同、2次元光学的ローパスフィルタを備えた
一例の光学系および撮像系を示す図。
一例の光学系および撮像系を示す図。
9 CCDパッケージの封止ガラス 10 2次元光学的ローパスフィルタ 11 基板 12 模式的位相差形状 13 CCD撮像面 14 撮像素子のカバーガラス 15 位相格子フィルタ 16 色分離フィルタ 17 撮像面 18 スペーサ 19 被写体 20 レンズ系 21 撮像素子 21 撮像素子 22 ローパスフィルター 23 撮像素子の封止ガラス 24 スペーサ 25 カラーフィルタ 26 光電変換部
Claims (9)
- 【請求項1】 位相格子光学的ローパスフィルタにおい
て、格子面を構成する面上の周期構造の中の1つの周期
のなかの位相差を発生させる構造が、1周期の面積のう
ちの30%以上40%以下の範囲の面積を有しているこ
とを特徴とする2次元光学的ローパスフィルタ。 - 【請求項2】 実効的に位相差を発生させる構造が、1
周期の水平方向と垂直方向で異なり、水平方向の実効的
な位相部の割合が、1周期の総面積のうち60%以上7
0%以下の範囲であり、垂直方向の実効的な位相部の割
合が、1周期の総面積のうち80%以上90%以下の範
囲である請求項1に記載の2次元光学的ローパスフィル
タ。 - 【請求項3】 位相格子光学的ローパスフィルタを用い
た光学系で使用する波長範囲のうち、システム性能を決
定する際に最も重要となる波長λにおける位相部の高さ
によって決まる位相差δが、0.4π≦δ≦0.6πの
範囲である請求項2に記載の2次元光学的ローパスフィ
ルタ。 - 【請求項4】 1周期の中で位相差を発生させる形状
が、少なくとも2種類の独立した位相差構造で構成され
ている請求項3に記載の2次元光学的ローパスフィル
タ。 - 【請求項5】 1周期内の位相差形状を構成する2種類
の独立した位相差構造が、実質的な長方形、実質的な正
方形、またはそれに準ずる底面形状を有しており、水平
方向に関しては、いかなる断面をとっても必ず位相差形
状が存在し、垂直方向に関しては、位相差形状が存在し
ない断面を有する領域が存在する請求項4に記載の2次
元光学的ローパスフィルタ。 - 【請求項6】 位相差形状を光硬化性の樹脂を用いて作
製し、熱をかけて各位相差形状に丸みを持たせ、高次回
折光の発生を抑制した請求項1に記載の2次元光学的ロ
ーパスフィルタ。 - 【請求項7】 2次元光学的ローパスフィルタを、赤外
線を吸収または反射する基板上に構成した請求項1に記
載の2次元光学的ローパスフィルタ。 - 【請求項8】 オンチップレンズを有した撮像素子と一
体化して構成する請求項1に記載の2次元光学的ローパ
スフィルタ。 - 【請求項9】 位相格子自体は、水平方向に十分な遮断
特性を有し、垂直方向には、受光部の開口が広がること
によって生じるローパス効果を合わせて十分なローパス
効果を発生させる請求項8に記載の2次元光学的ローパ
スフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19709294A JPH0862539A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 2次元光学的ローパスフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19709294A JPH0862539A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 2次元光学的ローパスフィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0862539A true JPH0862539A (ja) | 1996-03-08 |
Family
ID=16368600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19709294A Pending JPH0862539A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 2次元光学的ローパスフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0862539A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100390875B1 (ko) * | 1999-10-27 | 2003-07-10 | (주)해빛정보 | 위상 회절 격자형 광 저대역 통과필터 |
JP2006184351A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Nikon Corp | 光学的ローパスフィルタ及び撮像光学系 |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP19709294A patent/JPH0862539A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100390875B1 (ko) * | 1999-10-27 | 2003-07-10 | (주)해빛정보 | 위상 회절 격자형 광 저대역 통과필터 |
JP2006184351A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Nikon Corp | 光学的ローパスフィルタ及び撮像光学系 |
JP4701710B2 (ja) * | 2004-12-27 | 2011-06-15 | 株式会社ニコン | 光学的ローパスフィルタ及び撮像光学系 |
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