JPH0861797A - 多元冷凍装置および多元冷凍方法 - Google Patents

多元冷凍装置および多元冷凍方法

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JPH0861797A
JPH0861797A JP21834594A JP21834594A JPH0861797A JP H0861797 A JPH0861797 A JP H0861797A JP 21834594 A JP21834594 A JP 21834594A JP 21834594 A JP21834594 A JP 21834594A JP H0861797 A JPH0861797 A JP H0861797A
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JP
Japan
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condenser
refrigerant
storage material
regenerator
compressor
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Application number
JP21834594A
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English (en)
Inventor
Toshio Inoue
俊夫 井上
Masayoshi Hiramatsu
正義 平松
Masayoshi Hirano
正義 平野
Kazushige Kawamura
和茂 川村
Eiji Awai
英司 粟井
Kenichi Okuda
健一 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Corp
Chubu Electric Power Co Inc
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chubu Electric Power Co Inc
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昼夜間等における消費電力を平準化すること
が可能となるうえ、さらに消費電力も大幅に低減化する
ことができる多元冷凍装置および多元冷凍方法を得る。 【構成】 多元冷凍装置の二段目以降の一以上の冷凍サ
イクル20のコンデンサ14と膨張手段17との間に第
2コンデンサ22を設け、その冷媒配管19に、上流側
端部がコンデンサ14の出口側に接続され、下流側に向
けて蓄冷材冷却器用膨張手段24と、蓄冷材冷却器25
とが配設されて下流側端部が圧縮機16の入口側に接続
された蓄冷材冷却用配管26を設け、蓄冷材冷却器25
で蓄冷された蓄冷材27を第2コンデンサ22内に導く
供給管28と、第2コンデンサ22内の蓄冷材を蓄冷材
冷却器25に導く戻り管29と、蓄冷材を移送する蓄冷
材ポンプ30とを有する蓄冷材移送配管を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的低温の冷凍庫や
液化装置等に用いられる多元冷凍装置および多元冷凍方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、極めて低い冷凍室の温度雰囲気
をつくる場合や液化温度の低い気体を液化する場合など
には、複数の冷凍サイクルを並列的に設け、高温側の冷
凍サイクルにおける蒸発器と低温側の冷凍サイクルにお
ける凝縮器とを連結してコンデンサを構成することによ
り、高温側の冷凍サイクルによって低温側の冷媒を順次
冷却する多元冷凍装置が広く用いられている。図9は、
従来のこの種の多元冷凍装置を示すもので、この多元冷
凍装置は、それぞれ圧縮機1a、2a、3aと、凝縮器
lcと、膨張手段1b、2b、3bと、蒸発器3dとが
順次冷媒配管1e、2e、3eによって接続されてなる
独立した3段の冷凍サイクル1、2、3が並列的に配設
され、高温側の上記冷凍サイクルの蒸発器と低温側の上
記冷凍サイクルの凝縮器とにより、順次低温側の冷媒を
冷却するコンデンサ4、5が構成されてなるものであ
る。このような多元冷凍装置によれば、高温側冷凍サイ
クル1から順次低温側の冷凍サイクル2、3に向けて各
々適当な冷媒を選択し、各冷凍サイクル1、2、3の圧
縮機1a、2a、3aを同時に運転して、次々と低温側
の冷凍サイクル2、3の冷媒を冷却することにより、最
終の冷凍サイクル3の蒸発器3dにおいて、例えば−4
0℃以下といった極めて低い温度雰囲気をつくることが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
多元冷凍装置にあっては、特にこれを冷凍倉庫に用いた
際に、夜間等の冷凍負荷が極めて低い場合においても、
各冷凍サイクル1、2、3の合計3台の圧縮機1a、2
a、3aを運転しておく必要があるため、不経済であ
り、また上記冷凍負荷が無くなった場合には、総ての圧
縮機1a、2a、3aが停止するのに対して、昼間等の
冷凍負荷が増大する時には、上記3台の圧縮機1a、2
a、3aが高出力運転となるため、昼夜間における消費
電力に大きな偏りが生じてしまうという問題点があっ
た。
【0004】このため、夜間等の冷凍負荷が低い時また
は無い時に、当該多元冷凍装置を運転して蓄冷材を上記
冷凍倉庫内の冷却に必要な所望の温度まで冷却し、昼間
等の冷凍負荷が大きいときに、上記蓄冷材を補助的に用
いて冷凍倉庫内を冷却することにより、上述した昼夜間
における消費電力を平準化するといったことも考えられ
るが、この場合には、上記蓄冷材を、冷凍倉庫内を冷却
するための極く低い温度まで冷却する必要があるため
に、その冷却自体に多大の電力を要してしまい、却って
全体としての消費電力が大幅に増加して不経済であると
いう問題点があった。
【0005】本発明は、上記従来の多元冷凍装置が有す
る課題を有効に解決すべくなされたもので、昼夜間等に
おける消費電力を平準化することが可能となるうえ、さ
らに消費電力も低減化させることができる多元冷凍装置
および多元冷凍方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る多元冷凍装置は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段
と、蒸発器とが順次冷媒配管によって接続された冷凍サ
イクルが複数段並列的に配設され、高温側の冷凍サイク
ルの蒸発器と低温側の冷凍サイクルの凝縮器とにより低
温側の冷媒を冷却するコンデンサが構成されてなる多元
冷凍装置において、二段目以降の少なくとも一の冷凍サ
イクルの上記コンデンサと膨張手段との間に、切替弁を
介して第2コンデンサを設けるとともに、上記冷媒配管
に、上流側端部が切替弁を介して上記コンデンサの出口
側に接続され、下流側に向けて順次蓄冷材冷却器用膨張
手段と、蓄冷材冷却器とが配設されて下流側端部が圧縮
機の入口側に接続された蓄冷材冷却用配管を設け、かつ
上記蓄冷材冷却器と第2コンデンサとの間に、上記蓄冷
材冷却器で蓄冷された蓄冷材を第2コンデンサ内に導く
供給管と、第2コンデンサ内の蓄冷材を蓄冷材冷却器に
導く戻り管と、蓄冷材を移送する蓄冷材ポンプとを有す
る蓄冷材移送配管を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0007】請求項2に記載の多元冷凍装置は、圧縮機
と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器とが順次冷媒配管に
よって接続された冷凍サイクルが複数段並列的に配設さ
れ、高温側の冷凍サイクルの蒸発器と低温側の冷凍サイ
クルの凝縮器とにより低温側の冷媒を冷却するコンデン
サが構成されてなる多元冷凍装置において、二段目以降
の少なくとも一の冷凍サイクルのコンデンサと膨張手段
との間に、切替弁を介して第2コンデンサを設け、かつ
上記圧縮機とコンデンサとの間に熱交換器を設けるとと
もに、上記冷媒配管に、上流側端部が切替弁を介してコ
ンデンサの出口側に接続され、下流側に向けて順次蓄冷
材冷却器用膨張手段と、蓄冷材冷却器とが配設されて下
流側端部が圧縮機の入口側に接続された蓄冷材冷却用配
管を設け、かつ上記蓄冷材冷却器と第2コンデンサおよ
び熱交換器との間に、蓄冷材冷却器で蓄冷された蓄冷材
を第2コンデンサに導く供給管と、第2コンデンサから
排出された蓄冷材を熱交換器の冷媒として供給する熱交
換器導入管と、熱交換器から排出された蓄冷材を蓄冷材
冷却器に戻す戻り管と、蓄冷材を移送する蓄冷材ポンプ
とを有する蓄冷材移送配管を設けたものである。
【0008】また、請求項3に記載の発明は、上記請求
項1または2に記載の膨張手段の入口側に、冷媒の温度
を検出する第1の温度検出手段を設けるとともに、この
第1の温度検出手段による検出温度または最終段の蒸発
器における被冷却媒体の温度に基づいて蓄冷材ポンプの
吐出流量を制御する制御手段を設けたものである。請求
項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記
載の第2コンデンサに蓄冷材温度検出手段を設け、かつ
膨張手段の入口側に、冷媒の温度を検出する第1の温度
検出手段を設けるとともに、上記蓄冷材温度検出手段の
検出温度に基づいて高温側の圧縮機を停止させ、かつ上
記第1の温度検出手段の検出温度に基づいて高温側の圧
縮機を起動させる制御手段を備えてなるものである。
【0009】さらに、請求項5記載の発明は、上記請求
項1〜4のいずれかに記載の第2コンデンサの入口側と
出口側との間に、開閉弁を介して上記冷媒のバイパス配
管を設けたものであり、請求項6に記載の発明は、請求
項5における第2コンデンサに蓄冷材温度検出手段を設
け、上記膨張手段の入口側に、冷媒の温度を検出する第
1の温度検出手段を設けるとともに、上記蓄冷材温度検
出手段の検出温度に基づいて高温側の圧縮機を停止さ
せ、かつ上記バイパス配管の開閉弁を閉じるとともに、
上記第1の温度検出手段の検出温度に基づいて高温側の
圧縮機を起動させ、かつ上記開閉弁を開くとともに第2
コンデンサへの切替弁を閉じる制御手段を備えてなるも
のである。
【0010】また、請求項7に記載の発明は、上記請求
項1〜6のいずれかに記載の多元冷凍装置が、各段の圧
縮機を再起動する前に、蓄冷材ポンプを起動して蓄冷材
を第2コンデンサに供給する再起動制御手段を備えてい
ることを特徴とするものである。
【0011】請求項8に記載の発明は、上記請求項1〜
7のいずれかに記載の蓄冷材冷却器が、上記蓄冷材冷却
用配管が挿通されて蓄冷材との熱交換を行う熱交換槽
と、少なくとも上記供給管が接続された蓄冷槽と、これ
ら熱交換槽および蓄冷槽の間に接続されて内部の蓄冷材
を循環させる連結配管とを備えてなることを特徴とする
ものであり、また請求項9に記載の発明は、上記請求項
1〜8のいずれかに記載の蓄冷材冷却器が、上記蓄冷材
冷却用配管が挿通されて蓄冷材との熱交換を行うととも
に、上記供給管が接続された蓄冷槽と、この蓄冷槽と接
続管を介して接続されるとともに、上記戻り管が接続さ
れた蓄冷材回収槽とを備えてなることを特徴とするもの
である。
【0012】ここで、請求項10に記載の発明は、上記
請求項1〜9のいずれかに記載の第2コンデンサが、上
記蓄冷材がシェル側に供給され、かつ上記冷媒がチュー
ブ側に供給されるシェルチューブ型熱交換器であること
を特徴とするものである。さらに、請求項11に記載の
発明は、上記請求項1〜10のいずれかに記載の蓄冷材
ポンプを、上記蓄冷材移送配管の戻り管に設けたことを
特徴とするものである。
【0013】そして、請求項12に記載の発明は、上記
請求項1〜11に記載の蓄冷材が、上記蓄冷材冷却器に
おける蓄冷時に固形物を生成する流動体であることを特
徴とするものであり、請求項13に記載の発明は、上記
蓄冷材が、5〜60重量%の水と、カルボニル基あるい
は水酸基を有し融点が−15℃以下で炭素数が1〜5で
ある有機化合物の一または二種以上との混合物からな
り、かつ少なくとも上記第2コンデンサ内に上記蓄冷材
の流動手段を設けたことを特徴とするものであり、さら
に請求項14に記載の発明は、上記蓄冷材中の上記有機
化合物の一種がアセトンであることを特徴とするもので
ある。
【0014】また、請求項15に記載の本発明に係る多
元冷凍方法は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発
器とが順次冷媒配管によって接続された冷凍サイクルが
複数段並列的に配設され、高温側の冷凍サイクルの蒸発
器と低温側の冷凍サイクルの凝縮器とにより低温側の冷
媒を冷却するコンデンサが構成されてなり、かつ二段目
以降の少なくとも一の冷凍サイクルのコンデンサと膨張
手段との間に、切替弁を介して第2コンデンサを設けた
多元冷凍装置を用いて、低負荷時に上記第2コンデンサ
が設けられた冷凍サイクルの高温側の冷凍サイクルの圧
縮機を運転して、上記第2コンデンサが設けられた冷凍
サイクルにより蓄冷材を冷却し、通常負荷運転時に、上
記高温側冷凍サイクルの圧縮機を停止させるとともに、
蓄冷材を第2コンデンサに供給して冷媒を冷却すること
を特徴とするものである。
【0015】この際に、請求項16に記載の発明は、上
記第2コンデンサにおける蓄冷材の温度が、上記高温側
冷凍サイクルの圧縮機運転時のコンデンサ出口におけ
る、第2コンデンサが設けられた冷凍サイクルの冷媒の
温度以下である場合に上記高温側冷凍サイクルの圧縮機
を停止し、かつ第2コンデンサ出口の上記冷媒温度が、
高温側冷凍サイクルの圧縮機運転時のコンデンサ出口に
おける上記冷媒温度より高い場合に上記高温側冷凍サイ
クルの圧縮機を起動することを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1に記載の多元冷凍装置および請求項1
5に記載の多元冷凍方法によれば、夜間等の低負荷時
に、高温側の冷凍サイクルの圧縮機を運転して、第2コ
ンデンサが設けられた冷凍サイクルにより蓄冷材を冷却
し、昼間等の通常負荷運転時に、逆に上記高温側冷凍サ
イクルの圧縮機を停止させ、蓄冷しておいた上記蓄冷材
を第2コンデンサに供給して冷媒を冷却しているため、
夜間等における低負荷時の消費電力は幾分増加するもの
の、通常負荷運転時に高温側圧縮機を停止させた状態
で、従来のように総ての圧縮機を駆動させる運転状態と
同様の運転状態が維持されるため、当該通常負荷運転時
における消費電力を大幅に削減することが可能となり、
この結果昼夜間等における消費電力の平準化と、消費電
力の削減とが共に図られる。ところで、この種の冷凍サ
イクルにおいては、上記膨張手段の上流側においては、
上記冷媒を上記コンデンサまたは蒸発器で必要とされる
冷却温度よりも高い温度まで冷却すれば充分である。ち
なみに、蒸発器において−40℃〜−60℃の冷凍雰囲
気を得るためには、膨張手段入口の冷媒を少なくとも−
5℃程度まで冷却すれば充分である。この点、上記多元
冷凍装置および多元冷凍方法にあっては、高温側圧縮機
を停止させた状態において、上記蓄冷材によって低温側
冷凍サイクルの冷媒を冷却した後に、これを膨張手段で
等エンタルピ変化させて圧力を下げることにより、下流
側のコンデンサまたは蒸発器で気化させて被冷却媒体を
冷却しているため、直接蓄冷材を冷凍倉庫内等を冷却す
るのに必要な低温まで蓄冷する場合と比較して、上記蓄
冷材を冷却するための仕事量を大幅に低減化させること
ができ、よってこの観点から、全体としての消費電力の
大幅な削減が図られる。
【0017】加えて、請求項1に記載の多元冷凍装置に
あっては、上記蓄冷材の材質や蓄冷材冷却器の容量等を
適宜選択することにより、高温側圧縮機を停止させた状
態においても、第2コンデンサを介して冷媒を過冷却状
態になるように設定することが可能である。したがっ
て、当該冷凍サイクルにおける冷凍効果を一段と高め
て、上記高温側圧縮機を停止させることとの相乗効果に
より、さらに圧縮機における消費電力の削減が可能にな
るとともに、より大きな負荷変動に対する追従性も向上
する。しかも、既存の多元冷凍装置であっても、膨張手
段やコンデンサあるいは蒸発器等を取り替えることな
く、容易に本発明に係る構成のものに改造することが可
能である。
【0018】この際に、上記第2コンデンサから排出さ
れた蓄冷材の温度は、大気温度より充分に低い。この点
に注目して、請求項2に記載の多元冷凍装置において
は、上記第2コンデンサにおいて冷媒の冷却に利用した
後の蓄冷材を、さらに圧縮機出口における冷媒冷却用の
上記熱交換器の冷媒として再利用しているので、第2コ
ンデンサをより小型化することができるとともに、蓄冷
材を高温度まで利用することが可能となるため、当該冷
凍サイクルの能力を一段と向上させることができる。
【0019】また、請求項3に記載の発明によれば、高
温側圧縮機を停止させた状態においても、上記制御手段
により、膨張手段の入口側の冷媒の温度、または最終段
の蒸発器における被冷却媒体の温度が所定の温度に保持
されるように蓄冷材ポンプの吐出流量を制御することに
より、従来の総ての圧縮機を運転した場合と同様の運転
条件が安定的に保持される。
【0020】さらに、請求項4および16に記載の発明
によれば、第2コンデンサにおける蓄冷材の温度が、高
温側冷凍サイクルの圧縮機運転時のコンデンサ出口にお
ける低温側の冷凍サイクルの冷媒の温度以下である場
合、すなわち上記蓄冷材を用いた第2コンデンサにおけ
る冷媒の冷却が、上記コンデンサにおける冷却と同等に
行えることが確認された場合には、上記高温側冷凍サイ
クルの圧縮機が不要となるために、これを停止させる。
他方、上記蓄冷材を使い果した等の理由により、第2コ
ンデンサ出口の上記冷媒温度が、高温側冷凍サイクルの
圧縮機運転時のコンデンサ出口における上記冷媒温度よ
り高くなった場合には、第2コンデンサでの冷却が充分
に行われないために、上記高温側冷凍サイクルの圧縮機
が起動される。
【0021】ところで、上記第2コンデンサでの冷却が
充分に行われないために高温側冷凍サイクルの圧縮機を
運転している状態においては、上記第2コンデンサにお
ける媒体の熱交換流路が長いため、逆にこの熱交換流路
における冷媒の放熱量が大きくなってしまう。この点、
請求項5に記載の発明によれば、開閉弁を介して上記冷
媒のバイパス配管を設けているので、第2コンデンサを
使用しない場合には、上記冷媒を第2コンデンサのバイ
パス配管側を通すことにより、上記放熱ロスが防止され
るとともに、さらに冷媒の流路抵抗を減少させて、圧縮
機の動力の低減化が図られる。
【0022】この際に、請求項6に記載の発明によれ
ば、高温側圧縮機の起動または停止の制御と連動して、
自動的に冷媒の流路が上記バイパス配管側または第2コ
ンデンサ側に切替えられる。また、請求項7に記載の発
明にあっては、冷凍負荷が無くなって総ての圧縮機が停
止した状態から再起動する際に、上記再起動制御手段に
より予め蓄冷材を第2コンデンサに供給して冷媒を冷却
可能な状態にしておくことにより、高温側の圧縮機を起
動させることなく、上記第2コンデンサが設けられた冷
凍サイクルの圧縮機を起動させた後に、直ちに冷凍負荷
に対応し得る運転状態に移行させることが可能となる。
【0023】次いで、請求項8に記載の発明によれば、
蓄冷材の冷却時に、当該蓄冷材を熱交換槽と蓄冷槽との
間を循環させているので、上記熱交換槽や蓄冷槽内に攪
拌器等を設ける必要がなく、よって特に後述する請求項
12〜14に記載の蓄冷材を用いた場合に好適である。
また、一般に熱交換器において熱交換率を高めるために
は、当該熱交換器内における伝熱面付近での媒体の流速
を大きくする必要がある。このため、上記蓄冷材冷却器
が大型化してその容量が大きくなると、蓄冷材の流速を
大きく確保することが難しくなる。しかるに、本請求項
に係る発明においては、上記蓄冷材冷却器が熱交換槽と
蓄冷槽とを備えた構成であるので、これら熱交換槽およ
び蓄冷槽内に攪拌器を設けた場合には、上記請求項1〜
7に記載の発明のように蓄冷材冷却器内の蓄冷材の全量
を均一に流動させる必要がなく、例えば熱交換槽内の蓄
冷材を急速に攪拌して高い流速を維持することが可能と
なり、他方蓄冷槽においては、上記蓄冷材を緩慢に攪拌
すればよいことになる。この結果、熱交換槽において
は、容易に熱交換速度を速めることができ、かつ蓄冷槽
においては、内部の温度分布を均一にすることができ
る。また特に、請求項12〜14に記載の蓄冷材を用い
た場合には、スラリーの沈降を防止できる。
【0024】さらに、請求項10に記載の発明によれ
ば、昼間等の蓄冷材使用時に、この蓄冷材を蓄冷材冷却
器と第2コンデンサとの間で循環させることなく、供給
管が接続された蓄冷槽内の蓄冷材のみを使用して、戻り
を蓄冷材回収槽に戻すことにより、第2コンデンサにお
ける冷却媒体として、常に一定の温度の蓄冷材を使用す
ることが可能となり、全体として冷凍サイクルの安定化
が図られる。なお、蓄冷材回収槽に戻された蓄冷材は、
夜間等に蓄冷槽に供給されて冷却され、次の昼間等に上
記蓄冷槽から第2コンデンサに供給されて使用される。
【0025】また、請求項10に記載の発明にあって
は、第2コンデンサとしてシェルチューブ型の熱交換器
を用いているので、蓄冷材の温度が第2コンデンサ内と
その出口とにおいて同一の温度となり、よって熱交換が
高い効率で行われる。さらに、請求項11に記載の発明
によれば、蓄冷材の粘度が、放熱後の高温時においてよ
り低くなることから、蓄冷材ポンプによる移送が容易に
なり、この結果上記蓄冷材ポンプの駆動力の低減化が図
られる。特に、後述する請求項12〜14に記載の発明
における蓄冷材にあっては、当該蓄冷材が第2コンデン
サにおける放熱前にスラリー状であるのに対して、上記
放熱をした後においては液状であるために、より一層移
送が容易になる。
【0026】ところで、本発明者等は、先に特開平3−
281593号に見られるような、この種の蓄冷材に最
適な含水蓄冷材を提案した。この蓄冷材は、上記請求項
12に記載のように、蓄冷材冷却器における蓄冷時に固
形物を生成する流動体であり、さらに詳しくは、上記請
求項13に記載のように、5〜60重量%の水と、カル
ボニル基あるいは水酸基を有し融点が−15℃以下で炭
素数が1〜5である有機化合物の一または二種以上との
混合物からなり、加えて、これに水溶性の有機化合物ま
たは無機化合物を含有させたものである。このような蓄
冷材は、攪拌器を備えた冷却槽において、通常回転数1
0〜1500rpm で回転攪拌しながら、−15℃以下に
冷却することにより、平均粒径3.0mm以下の水を含む
固体粒子を生成し、この結果上記蓄冷材を固液分散体と
して蓄冷状態に変換することができることから、冷却能
力が大きく、かつ蓄冷状態が固液分散体であるためスラ
リーとして移送可能であるという利点がある。
【0027】したがって、請求項12または13に記載
のように、上記蓄冷材を請求項1〜11のいずれかに記
載の発明における蓄冷材として用いれば、蓄冷温度が低
温で、かつ蓄冷容量が大きいため、第2コンデンサの小
型化が図られるとともに、蓄冷材流量が少なくても充分
な冷却効果が得られるため、蓄冷材ポンプの小型化と消
費電力の低減化も図られる。
【0028】加えて、請求項14に記載のように上記請
求項13に記載の発明における有機化合物の一種として
アセトンを選択すれば、得られた蓄冷材は、例えばメタ
ノール等と比較して、伝熱面への表着が生じ難いという
特性を有していることから、この種の蓄冷材としてさら
に好適である。
【0029】
【実施例1】図1は、本発明に係る多元冷凍装置の第一
実施例を示すもので、この多元冷凍装置は、圧縮機11
と、凝縮器12と、膨張弁(膨張手段)13と、第1コ
ンデンサ(コンデンサ)14とが順次冷媒配管15によ
って接続された高温側冷凍サイクル10と、圧縮機16
と、上記第1コンデンサ14と、膨張弁(膨張手段)1
7と、蒸発器18とが順次冷媒配管19によって接続さ
れた低温側冷凍サイクル20とを備えてなるもので、上
記第1コンデンサ14において、低温側冷凍サイクル2
0の冷媒が高温側冷凍サイクル10の冷媒によって冷却
されるようになっている。ここで、上記圧縮機11およ
び圧縮機16は、それぞれ負荷変動に応じてその出力が
インバータ制御されるようになっている。
【0030】そして、この多元冷凍装置においては、上
記低温側冷凍サイクル20の第1コンデンサ14と膨張
弁17との間に、切替弁21を介して第2コンデンサ2
2が設けられている。また、上記冷媒配管19には、上
流側端部が切替弁23を介して第1コンデンサ14の出
口側に接続され、下流側に向けて順次膨張弁(蓄冷材冷
却器用膨張手段)24と、蓄冷材冷却器25とが配設さ
れて下流側端部が上記圧縮機16の入口側に接続された
蓄冷材冷却用配管26が設けられている。さらに、上記
蓄冷材冷却器25と第2コンデンサ22との間には、蓄
冷材冷却器25で蓄冷された蓄冷材27を上記第2コン
デンサ22内に導く供給管28と、上記第2コンデンサ
22内の蓄冷材27を蓄冷材冷却器25に導く戻り管2
9と、上記供給管28に設けられて蓄冷材27を第2コ
ンデンサ22内に移送する蓄冷材ポンプ30とからなる
蓄冷材移送配管が設けられている。また、上記第2コン
デンサ22および蓄冷材冷却器25内には、内部の上記
蓄冷材27を攪拌するための図示されない攪拌器(流動
手段)が配設されている。
【0031】ここで、上記蓄冷材冷却器25内には、蓄
冷材27として、蓄冷材冷却器25における蓄冷時に固
形物を生成する流動体であって蓄冷材ポンプ30によっ
て移送可能なスラリー状のもの、さらに詳しくは、5〜
60重量%の水と、カルボニル基あるいは水酸基を有し
融点が−15℃以下で炭素数が1〜5である有機化合物
の一または二種以上との混合物、さらには、これに水溶
性の有機化合物または無機化合物を含有させたものから
なる含水蓄冷材が封入されている。より具体的に、上記
蓄冷材27としては、水40重量%とアセトン60重量
%とを混合して得られたものや、水50重量%とアセト
ン50重量%とを混合したもの、あるいは水30重量%
とメチルエチルケトン70重量%とを混合したもの、さ
らには、水40重量%、メタノール15重量%およびア
セトン45重量%を混合して得られたもの等が用いられ
る。
【0032】また、上記低温側冷凍サイクル20におけ
る冷媒配管19の膨張弁17入口側には、当該箇所にお
ける冷媒の温度を検出するための第1温感筒(第1の温
度検出手段)31が設けられるとともに、蒸発器18に
おけるブラインの温度を検出するための温度センサ32
が設けられている。そして、この第1温感筒31による
検出温度または温度センサ32による検出温度に基づい
て上記蓄冷材ポンプ30の吐出流量を制御するととも
に、高温側圧縮機11を停止させる制御手段33が設け
られている。また、上記冷媒配管19の蒸発器18出口
側には、当該箇所における冷媒の温度を検出して膨張弁
17の開閉度を制御するための第2温感筒34が設けら
れている。
【0033】次に、以上の構成からなる多元冷凍装置の
作用とともに、本発明の多元冷凍方法の一実施例につい
て説明する。先ず、夜間等の低負荷時に、高温側冷凍サ
イクル10の圧縮機11を運転して第1コンデンサ14
により低温側冷凍サイクル20の冷媒を冷却するととも
に、低温側冷凍サイクル20の切替弁23を開いて上記
冷媒を膨張弁24から蓄冷材冷却器25に導き、内部の
蓄冷材27を冷却する。すると、上記蓄冷材27は、蓄
冷材冷却器25内において、通常回転数10〜1500
rpm で回転攪拌されながら、−15℃以下に冷却される
ことにより、平均粒径3.0mm以下の水を含む固体粒子
を生成し、この結果上記蓄冷材は、固液分散体(スラリ
ー)として移送可能な状態で蓄冷状態に変換される。
【0034】次いで、昼間等の通常負荷運転時に、低温
側冷凍サイクル20の切替弁23を閉じて、切替弁21
を開き、冷媒を第2コンデンサ22に導く。これと並行
して、蓄冷材ポンプ30を駆動させることにより、上記
蓄冷材27を蓄冷材冷却器25と第2コンデンサ22と
の間で循環させて上記冷媒を冷却する。この際に、制御
手段33により、第1温感筒31による検出温度または
温度センサ32による検出温度が所定の温度範囲になる
ように上記蓄冷材ポンプ30の吐出流量が制御されると
ともに、上記第2コンデンサにおける冷媒の冷却で充分
であることが確認された後に、高温側の圧縮機11が停
止される。そして、上記高温側の圧縮機11を停止した
状態において、通常負荷運転時における負荷変動に対し
ては、上記圧縮機16のインバータ制御および第2温感
筒34の検出温度に基づく膨張弁17の開度調節並びに
上記蓄冷材ポンプ30の吐出流量制御により追従する。
【0035】したがって、上記多元冷凍装置およびこれ
を用いた多元冷凍方法によれば、低負荷時に上記高温側
冷凍サイクル10の圧縮機11を運転して蓄冷材27を
冷却し、通常運転時に上記圧縮機11を停止させて、蓄
冷した上記蓄冷材27を第2コンデンサ22に供給する
ことにより冷媒を冷却しているため、高温側の圧縮機1
1を停止させた状態で、従来のように総ての圧縮機を駆
動させる通常負荷運転の運転状態と同様の運転状態を保
持することができるため、当該通常負荷運転時における
消費電力を大幅に削減することができ、よって昼夜間等
における消費電力の平準化と、消費電力の削減を共に図
ることが可能となる。
【0036】加えて、上記多元冷凍装置および多元冷凍
方法においては、蒸発器18において所望の冷凍温度を
得ようとする場合に、上記膨張弁17の入口側において
は、上記冷媒を蒸発器18における冷却温度よりも高い
温度まで冷却すれば充分であることに着目し、上記蓄冷
材27によって膨張弁17の入口側の冷媒を冷却した後
に、これを膨張弁17手段で等エンタルピ変化させて圧
力を下げ、下流側の蒸発器18で気化させてブラインを
冷却しているため、直接蓄冷材によって冷凍倉庫内等を
冷却する場合と比較して、上記蓄冷材27に蓄冷するた
めの仕事量を大幅に低減化させることができる。したが
って、このような観点から、全体としての消費電力を大
幅に削減することができる。
【0037】また、上記多元冷凍装置にあっては、蓄冷
材27として、5〜60重量%の水と、カルボニル基あ
るいは水酸基を有し融点が−15℃以下で炭素数が1〜
5である有機化合物の一または二種以上との混合物を用
いているので、この種の多元冷凍装置における低温側冷
凍サイクル20の冷媒を冷却するのに充分な低い温度で
蓄冷することができる。この際に、第2コンデンサ22
内に攪拌器を配設しているので、スラリー状をなす蓄冷
材の固形分の沈降が防止されて、冷熱の伝熱効率が向上
する。しかも、上記蓄冷材27は、かつ蓄冷容量が大き
いため、上記第2コンデンサ22の小型化を図ることが
できる。また、蓄冷材27流量が少なくても充分な冷却
効果が得られるため、蓄冷材ポンプ30の小型化と消費
電力の低減化を併せて図ることが可能となる。特に、上
記蓄冷材27としてアセトンを含むものを使用している
結果、当該蓄冷材27が第2コンデンサ22等における
伝熱面に表着することが防止される。
【0038】さらに、上記蓄冷材27により、当該多元
冷凍システム全系を安定した条件で運転することができ
るうえ、既設の冷凍装置であっても、蒸発器用膨張手段
や蒸発器等を取り替えることなく、上述した構成の多元
冷凍装置に改造して、新たな設定温度条件で運転するこ
とが可能となる。しかも、蓄冷材冷却器25の容量等を
適宜選択することにより、高温側の圧縮機11を停止さ
せた状態にあっても、さらに第2コンデンサ22を介し
て冷媒を過冷却状態になるように設定することにより、
上記低温側冷凍サイクル20における冷凍効果を一段と
高めることができる。このため、上記高温側の圧縮機1
1を停止させることとの相乗効果により、さらに圧縮機
11、16における消費電力を削減することができると
ともに、より大きな負荷変動に対する追従性も向上させ
ることが可能となる。
【0039】
【実施例2】図2は、本発明の多元冷凍装置の第二実施
例を示すもので、後述する他の実施例と同様に、図1に
示したものと同一構成部分には同一符号を付して、その
説明を省略する。図2において、この多元冷凍装置にお
いては、上記第2コンデンサ22が、シェルチューブ型
熱交換器によって構成されており、そのシェル側に上記
蓄冷材27が供給され、かつチューブ側が冷媒配管19
に接続されて冷媒が供給されるようになっている。そし
て、上記第2コンデンサ22に内部の蓄冷材27の温度
を検出するための温度センサ(蓄冷材温度検出手段)3
5が設けられており、さらにこの温度センサ35の検出
温度に基づいて高温側の圧縮機11を停止させ、かつ上
記第1温感筒31の検出温度に基づいて上記高温側の圧
縮機11を起動させる制御手段36が設けられている。
さらに、上記蓄冷材ポンプ30には、上記圧縮機16を
再起動させる前に、この蓄冷材ポンプ30を駆動して蓄
冷材27を第2コンデンサ22に供給するための図示さ
れない再起動制御手段が配設されている。
【0040】次に、上記構成からなる多元冷凍装置の作
用とともに、本発明の多元冷凍方法の他の実施例につい
て説明する。上記多元冷凍装置を運転するに際しては、
制御手段36により、温度センサ35によって検出され
た第2コンデンサ22における蓄冷材27の温度が、高
温側の圧縮機11運転時の第1コンデンサ14出口にお
ける、低温側冷凍サイクル20の冷媒の温度以下である
場合には、上記高温側冷凍サイクル10の圧縮機11が
停止される。他方、第1温感筒31によって検出された
第2コンデンサ22出口の冷媒温度が、上記高温側の圧
縮機11運転時の第1コンデンサ出口14における冷媒
温度より高い場合には、上記高温側冷凍サイクル10の
圧縮機11が起動される。また、冷凍負荷が無くなるこ
とにより両圧縮機11、16が停止した後に、再び上記
低温側の圧縮機16のみを起動させる際には、上記再起
動制御手段により、予め蓄冷材ポンプ30が起動されて
蓄冷材27が第2コンデンサ22に供給され、低温側冷
凍サイクル20において冷媒が冷却可能な状態に整えら
れる。
【0041】したがって、このような多元冷凍装置およ
びこれを用いた多元冷凍方法によれば、温度センサ35
によって上記蓄冷材27を用いた第2コンデンサ22に
おける冷媒の冷却が、上記高温側圧縮機11の運転中の
第1コンデンサ14における冷却と同等に行えること、
すなわち上記高温側の圧縮機11が不要となったことが
確認された際に、上記制御手段36により自動的に上記
圧縮機11を停止させることができる。他方、上記蓄冷
材27を使い果した等の理由により、第1温感筒31に
よって検出された第2コンデンサ22出口の冷媒温度に
よって、第2コンデンサ22での冷却が充分に行われて
いないことが確認された際には、上記制御手段36によ
って自動的に上記圧縮機11を起動することができる。
また、上記多元冷凍装置によれば、第2コンデンサ22
としてシェルチューブ型の熱交換器を用いているので、
蓄冷材27の温度を第2コンデンサ22内とその出口と
において同一の温度とすることができ、よって熱交換を
高い効率で行うことが可能となる。
【0042】
【実施例3】図3は、本発明の多元冷凍装置の第三実施
例を示すもので、この多元冷凍装置においては、第2コ
ンデンサ22の入口側と出口側との間に、開閉弁37を
介して上記冷媒のバイパス配管38が設けられている。
このような多元冷凍装置によれば、冷媒の第2コンデン
サ22のバイパス配管38を設けているので、第2コン
デンサ22を使用しない場合には、開閉弁37を開いて
上記冷媒を第2コンデンサ22のバイパス配管38側を
通すことにより、上記第2コンデンサ22内での冷媒の
放熱ロスを防止することができるとともに、さらに冷媒
の流路抵抗を減少させて、圧縮機16の動力を低減化さ
せることができる。
【0043】
【実施例4】図4は、本発明の多元冷凍装置の第四実施
例を示すもので、この多元冷凍装置においては、図3に
示したものに加えて、冷媒配管19の第1コンデンサ1
4出口側に第3温感筒39が設けられており、さらに上
記温度センサ35の検出温度に基づいて高温側の圧縮機
11を停止させ、かつ上記バイパス配管38の開閉弁3
7を閉じるとともに、上記第1温感筒31の検出温度に
基づいて上記高温側の圧縮機11を起動させ、かつ上記
開閉弁37を開くとともに第2コンデンサ22への切替
弁21を閉じる制御手段40が設けられている。
【0044】上記多元冷凍装置にあっては、温度センサ
35により第2コンデンサ22内の蓄冷材27の温度を
検出し、この蓄冷材27の温度が高温側の圧縮機11運
転時における第3温感筒39の冷媒温度以下である時に
は、上記第2コンデンサ22による冷却が適切に行われ
るため、制御手段40により自動的に上記圧縮機11を
停止させるとともに、上記バイパス配管38の開閉弁3
7を閉じて冷媒を第2コンデンサ22側に流通させるこ
とができる。他方、第1温感筒31によって検出された
温度が高温側の圧縮機11運転時における第3温感筒3
9の冷媒温度より高い時には、上記第2コンデンサ22
により冷却が適切に行われないため、上記制御手段40
により自動的に上記圧縮機11を起動させるとともに、
上記開閉弁37を開き、かつ第2コンデンサ22への切
替弁21を閉じることにより、上記冷媒を第2コンデン
サ22のバイパス配管38側に送ることができる。この
ように、上記多元冷凍装置によれば、上記制御手段40
により、高温側の圧縮機11の起動または停止の制御と
連動して、自動的に冷媒の流路を上記バイパス配管38
側または第2コンデンサ22側に切替えることができ
る。
【0045】
【実施例5】図5は、本発明の多元冷凍装置の第五実施
例を示すもので、この例の多元冷凍装置においては、上
記各実施例における蓄冷材冷却器25として、上記蓄冷
材冷却用配管26が挿通されて蓄冷材27との熱交換を
行うとともに、供給管28が接続された蓄冷槽41と、
この蓄冷槽41と接続管42を介して接続されるととも
に、上記戻り管29が接続された蓄冷材回収槽43とが
配設されている。
【0046】上記構成からなる多元冷凍装置において
は、夜間等に蓄冷された蓄冷材27を蓄冷槽41に蓄え
ておき、昼間等の蓄冷材使用時に、蓄冷槽41内の蓄冷
材27のみを使用して、蓄冷材27を第2コンデンサ2
2との間で循環させることなく、その戻りを蓄冷材回収
槽43に回収する。そして、蓄冷材回収槽43に回収さ
れた蓄冷材27は、夜間等に、これら蓄冷槽41および
蓄冷材回収槽43間のヘッドを利用して、あるいは上記
接続管42に介装するポンプ(図示せず)により蓄冷槽
41に供給されて冷却され、次の昼間等に上記蓄冷槽4
1から第2コンデンサ22に供給されて使用される。
【0047】したがって、この例の多元冷凍装置によれ
ば、第2コンデンサ22における冷却媒体として、常に
一定の温度の蓄冷材27を使用することができるため
に、低温側冷凍システム20の一層の安定化を図ること
ができる。
【0048】
【実施例6】図6は、本発明の多元冷凍装置の第六実施
例を示すもので、この多元冷凍装置においては、上記各
実施例における蓄冷材冷却器25として、上記蓄冷材冷
却用配管26が挿通されて蓄冷材27との熱交換を行う
熱交換槽45と、上記供給管28および戻り管29が接
続された蓄冷槽46とが配設されている。そして、これ
ら熱交換槽45と蓄冷槽46とは、上記蓄冷材27を循
環させる循環ポンプ47が設けられた連結配管48によ
って連結されている。
【0049】このような多元冷凍装置にあっては、蓄冷
材27を冷却する際に、循環ポンプ47を駆動して、蓄
冷材27を熱交換槽45と蓄冷槽46との間で、連結配
管48を介して循環させることができるため、上記熱交
換槽45や蓄冷槽46内に攪拌器等の流動手段を設ける
必要がないという利点がある。また、上記熱交換槽45
および蓄冷槽46内に攪拌器を設けた場合には、上記第
一実施例で示した多元冷凍装置のように蓄冷材冷却器2
5内の蓄冷材27の全量を均一に流動させる必要がない
ため、例えば熱交換槽45を急速に、蓄冷槽46を緩慢
に攪拌すれば充分になる。この結果、熱交換槽45にお
いては、熱交換速度を速めることができ、かつ蓄冷槽4
6においては、スラリーの沈降を防止して、内部の温度
分布を均一にすることができる。なお、本実施例の多元
冷凍装置においては、さらに上記第五実施例を適用する
ことにより、上記蓄冷槽46にさらに接続管を介して蓄
冷材回収槽を設け、この蓄冷材回収槽に上記戻り管29
を接続することもでき、これによれば上記第五実施例に
おいて述べた作用効果についても、同時に奏することが
可能となる。
【0050】
【実施例7】図7は、本発明の多元冷凍装置の第七実施
例を示すものである。図7において、この例の多元冷凍
装置にあっては、低温側の圧縮機16と上記第1コンデ
ンサ14との間に熱交換器50が設けられている。そし
て、上記蓄冷材冷却器25と第2コンデンサ22および
熱交換器50との間に、上記蓄冷材冷却器25で蓄冷さ
れた蓄冷材27を第2コンデンサ22に導く供給管51
と、第2コンデンサ22から排出された蓄冷材27を、
さらに上記熱交換器50の冷媒として供給する熱交換器
導入管52と、熱交換器25から排出された蓄冷材27
を再び蓄冷材冷却器25に戻す戻り管53と、上記蓄冷
材27を移送する蓄冷材ポンプ30とを有する蓄冷材移
送配管が設けられている。
【0051】したがって、この例の多元冷凍装置によれ
ば、第2コンデンサ22において冷媒の冷却に利用した
後の蓄冷材27を、さらに上記圧縮機16出口における
冷媒冷却用の熱交換器25の冷媒として再利用している
ので、低温側冷凍サイクル20の冷凍効果が高められ
て、第2コンデンサ22をより小型化することができる
うえ、蓄冷材27を高温度まで利用することが可能とな
るため、当該冷凍システムの能力を一段と向上させるこ
とができる。
【0052】図8は、本発明の多元冷凍装置に第八実施
例を示すもので、この例の多元冷凍装置にあっては、蓄
冷材移送配管において蓄冷材27を移送する上記蓄冷材
ポンプ30が、戻り管29に介装されている。したがっ
て、この多元冷凍装置によれば、第2コンデンサ22に
おいて放熱することにより蓄冷材27の温度がより高く
なり、この結果上記蓄冷材27の粘度がより低くなって
いるため、蓄冷材ポンプ30による移送が一層容易にな
り、よって上記蓄冷材ポンプ30の駆動力を低減化させ
ることができる。特に、上記蓄冷材27は、第2コンデ
ンサ22における放熱前にはスラリー状であるのに対し
て、上記第2コンデンサ22における放熱後においては
液状であるために、より一層移送が容易になる。
【0053】なお、上記実施例においては、いずれも蓄
冷材27として、5〜60重量%の水と、カルボニル基
あるいは水酸基を有し融点が−15℃以下で炭素数が1
〜5である有機化合物の一または二種以上との混合物、
さらには、これに水溶性の有機化合物または無機化合物
を含有させたものからなる含水蓄冷材が最も有効である
ことから、これを用いた場合についてのみ説明したが、
これに限るものではなく、例えば水−エチレングリコー
ル、塩化カルシウム溶液等の通常の冷媒を使用すること
も可能である。さらには、蓄冷材冷却器25内に蓄冷材
を封入密閉した剛体を充填し、上記の通常の冷媒を使用
できる。
【0054】また、上記実施例の説明においては、蓄冷
材冷却器25に、内部の蓄冷材27を攪拌するための攪
拌器(流動手段)を配設した場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、例えば上記蓄冷材冷却
器25を所定のヘッドを有する高所に配置するととも
に、温度が低くなるに従ってより密度が高くなる蓄冷材
を用いた場合等には、敢えて上記攪拌器を設けることな
く、蓄冷材冷却器25の底部から、より低い温度の蓄冷
材27を第2コンデンサ22に供給することにより、一
層冷凍効果を高めるようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
記載の多元冷凍装置および請求項15に記載の多元冷凍
方法によれば、夜間等の低負荷時に蓄冷した蓄冷材によ
り、昼間等の通常負荷運転時に上記高温側冷凍サイクル
の圧縮機を停止させて、膨張弁前の冷媒を冷却している
ため、夜間等における消費電力の平準化と、全体として
の消費電力の大幅な削減とを共に図ることができる等の
効果が得られる。ここ際に、請求項2に記載の発明によ
れば、上記第2コンデンサにおいて冷媒の冷却に利用し
た後の蓄冷材を、さらに圧縮機出口における冷媒冷却用
の熱交換器の冷媒として再利用しているので、第2コン
デンサをより小型化することができるとともに、蓄冷材
を高温度まで利用することが可能となるため、当該冷凍
システムの能力を一段と向上させることができる。
【0056】また、請求項3に記載の発明によれば、制
御手段によって蓄冷材ポンプを制御することにより高温
側圧縮機を停止させた状態においても、従来の総ての圧
縮機を運転した場合と同様の運転条件に安定的に保持す
ることができる。さらに、請求項4および16に記載の
発明によれば、上記蓄冷材を用いた第2コンデンサにお
ける冷媒の冷却が、上記コンデンサにおける冷却と同等
に行えることが確認された時に、上記高温側の圧縮機を
自動的に停止させ、第2コンデンサでの冷却が充分に行
われない時に、上記高温側の圧縮機を自動的に起動する
ことができる。また、請求項5に記載の発明によれば、
第2コンデンサを使用しない場合に、上記冷媒を第2コ
ンデンサのバイパス配管側を通すことにより、上記冷媒
の放熱ロスを防止できる等の効果が得られ、さらに請求
項6に記載の発明によれば、高温側圧縮機の起動または
停止の制御と連動して、自動的に冷媒の流路を上記バイ
パス配管側または第2コンデンサ側に切替えることが可
能となる。
【0057】請求項7に記載の発明によれば、上記再起
動制御手段により予め蓄冷材を第2コンデンサに供給し
て冷媒を冷却可能な状態にしておくことにより、上記圧
縮機起動後、直ちに冷凍負荷に対応する運転状態に円滑
に移行させることが可能となる。また、請求項8に記載
の発明によれば、蓄冷材の冷却時に、当該蓄冷材を熱交
換槽と蓄冷槽との間を循環させているので、上記熱交換
槽や蓄冷槽内に攪拌器等を設ける必要がなく、請求項9
に記載の発明によれば、蓄冷槽内の蓄冷材のみを使用し
て、戻りを蓄冷材回収槽に戻すことにより、常に一定の
温度の蓄冷材を第2コンデンサに供給することが可能と
なって、全体として冷凍システムの安定化が図られる。
【0058】請求項10に記載の発明にあっては、第2
コンデンサとしてシェルチューブ型の熱交換器を用いて
いるので、熱交換を高い効率で行うことができ、さらに
請求項11に記載の発明によれば、蓄冷材の粘度が、放
熱後の高温時においてより低くなることから、蓄冷材ポ
ンプによる移送が容易になり、この結果上記蓄冷材ポン
プの駆動力の低減化が図られる。このような請求項1〜
11のいずれかに記載の発明における蓄冷材として、請
求項12または13に記載の蓄冷材を用いれば、蓄冷温
度が低温でかつ蓄冷容量が大きいため、第2コンデンサ
の小型化が図られるとともに、蓄冷材流量が少なくても
充分な冷却効果が得られるため、蓄冷材ポンプの小型化
と消費電力の低減化も図られる。加えて、請求項14に
記載のように上記有機化合物の一種としてアセトンを選
択すれば、蓄冷材が伝熱面へ表着する虞がないといった
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多元冷凍装置の第一実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図2】本発明の多元冷凍装置の第二実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図3】本発明の多元冷凍装置の第三実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図4】本発明の多元冷凍装置の第四実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図5】本発明の多元冷凍装置の第五実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図6】本発明の多元冷凍装置の第六実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図7】本発明の多元冷凍装置の第七実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図8】本発明の多元冷凍装置の第八実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図9】従来の多元冷凍装置を示す冷媒配管系統図であ
る。
【符号の説明】
10 高温側冷凍サイクル 11、16 圧縮機 12 凝縮器 13、17 膨張弁(膨張手段) 14 第1コンデンサ(コンデンサ) 15、19 冷媒配管 18 蒸発器 20 低温側冷凍サイクル 21、23 切替弁 22 第2コンデンサ 24 膨張弁(蓄冷材冷却器用膨張手段) 25 蓄冷材冷却器 26 蓄冷材冷却用配管 27 蓄冷材 28 供給管 29 戻り管 30 蓄冷材ポンプ 31 第1温感筒(第1の温度検出手段) 32 温度センサ 33、36、40 制御手段 34 第2温感筒 35 温度センサ(蓄冷材温度検出手段) 37 開閉弁 38 バイパス配管 39 第3温感筒 41、46 蓄冷槽 42 接続管 43 蓄冷材回収槽 45 熱交換槽 48 連結配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 正義 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 平野 正義 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 川村 和茂 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 粟井 英司 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 奥田 健一 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発
    器とが順次冷媒配管によって接続された冷凍サイクルが
    複数段並列的に配設され、高温側の上記冷凍サイクルの
    上記蒸発器と低温側の上記冷凍サイクルの上記凝縮器と
    により上記低温側の冷媒を冷却するコンデンサが構成さ
    れてなる多元冷凍装置において、 二段目以降の少なくとも一の上記冷凍サイクルの上記コ
    ンデンサと上記膨張手段との間に、切替弁を介して第2
    コンデンサを設けるとともに、上記冷媒配管に、上流側
    端部が切替弁を介して上記コンデンサの出口側に接続さ
    れ、下流側に向けて順次蓄冷材冷却器用膨張手段と、蓄
    冷材冷却器とが配設されて下流側端部が上記圧縮機の入
    口側に接続された蓄冷材冷却用配管を設け、かつ上記蓄
    冷材冷却器と上記第2コンデンサとの間に、上記蓄冷材
    冷却器で蓄冷された蓄冷材を上記第2コンデンサ内に導
    く供給管と、上記第2コンデンサ内の上記蓄冷材を蓄冷
    材冷却器に導く戻り管と、上記蓄冷材を移送する蓄冷材
    ポンプとを有する蓄冷材移送配管を設けたことを特徴と
    する多元冷凍装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発
    器とが順次冷媒配管によって接続された冷凍サイクルが
    複数段並列的に配設され、高温側の上記冷凍サイクルの
    上記蒸発器と低温側の上記冷凍サイクルの上記凝縮器と
    により上記低温側の冷媒を冷却するコンデンサが構成さ
    れてなる多元冷凍装置において、 二段目以降の少なくとも一の上記冷凍サイクルの上記コ
    ンデンサと上記膨張手段との間に、切替弁を介して第2
    コンデンサを設け、かつ上記圧縮機と上記コンデンサと
    の間に熱交換器を設けるとともに、上記冷媒配管に、上
    流側端部が切替弁を介して上記コンデンサの出口側に接
    続され、下流側に向けて順次蓄冷材冷却器用膨張手段
    と、蓄冷材冷却器とが配設されて下流側端部が上記圧縮
    機の入口側に接続された蓄冷材冷却用配管を設け、かつ
    上記蓄冷材冷却器と上記第2コンデンサおよび上記熱交
    換器との間に、上記蓄冷材冷却器で蓄冷された蓄冷材を
    上記第2コンデンサに導く供給管と、上記第2コンデン
    サから排出された上記蓄冷材を上記熱交換器の冷媒とし
    て供給する熱交換器導入管と、上記熱交換器から排出さ
    れた上記蓄冷材を蓄冷材冷却器に戻す戻り管と、上記蓄
    冷材を移送する蓄冷材ポンプとを有する蓄冷材移送配管
    を設けたことを特徴とする多元冷凍装置。
  3. 【請求項3】 上記第2コンデンサが設けられた冷凍サ
    イクルの上記膨張手段の入口側に、上記冷媒の温度を検
    出する第1の温度検出手段を設けるとともに、この第1
    の温度検出手段による検出温度または最終段の上記蒸発
    器における被冷却媒体の温度に基づいて上記蓄冷材ポン
    プの吐出流量を制御する制御手段を設けてなることを特
    徴とする請求項1または2に記載の多元冷凍装置。
  4. 【請求項4】 上記第2コンデンサに蓄冷材温度検出手
    段を設け、かつ上記膨張手段の入口側に、上記冷媒の温
    度を検出する第1の温度検出手段を設けるとともに、上
    記蓄冷材温度検出手段の検出温度に基づいて上記高温側
    の圧縮機を停止させ、かつ上記第1の温度検出手段の検
    出温度に基づいて上記高温側の圧縮機を起動させる制御
    手段を備えてなることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の多元冷凍装置。
  5. 【請求項5】 上記第2コンデンサの入口側と出口側と
    の間に、開閉弁を介して上記冷媒のバイパス配管を設け
    たことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多
    元冷凍装置。
  6. 【請求項6】 上記第2コンデンサに蓄冷材温度検出手
    段を設け、上記膨張手段の入口側に、上記冷媒の温度を
    検出する第1の温度検出手段を設けるとともに、上記蓄
    冷材温度検出手段の検出温度に基づいて上記高温側の圧
    縮機を停止させ、かつ上記バイパス配管の開閉弁を閉じ
    るとともに、上記第1の温度検出手段の検出温度に基づ
    いて上記高温側の圧縮機を起動させ、かつ上記開閉弁を
    開くとともに上記第2コンデンサへの上記切替弁を閉じ
    る制御手段を備えてなることを特徴とする請求項5に記
    載の多元冷凍装置。
  7. 【請求項7】 上記各段の圧縮機を再起動する前に、上
    記蓄冷材ポンプを起動して上記蓄冷材を上記第2コンデ
    ンサに供給する再起動制御手段を備えてなることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載の多元冷凍装置。
  8. 【請求項8】 上記蓄冷材冷却器は、上記蓄冷材冷却用
    配管が挿通されて上記蓄冷材との熱交換を行う熱交換槽
    と、少なくとも上記供給管が接続された蓄冷槽と、これ
    ら熱交換槽および蓄冷槽の間に接続されて内部の上記蓄
    冷材を循環させる連結配管とを備えてなることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載の多元冷凍装置。
  9. 【請求項9】 上記蓄冷材冷却器は、上記蓄冷材冷却用
    配管が挿通されて上記蓄冷材との熱交換を行うととも
    に、上記供給管が接続された蓄冷槽と、この蓄冷槽と接
    続管を介して接続されるとともに、上記戻り管が接続さ
    れた蓄冷材回収槽とを備えてなることを特徴とする請求
    項1〜8いずれかに記載の多元冷凍装置。
  10. 【請求項10】 上記第2コンデンサは、上記蓄冷材が
    シェル側に供給され、かつ上記冷媒がチューブ側に供給
    されるシェルチューブ型熱交換器であることを特徴とす
    る請求項1〜9のいずれかに記載の多元冷凍装置。
  11. 【請求項11】 上記蓄冷材ポンプを、上記蓄冷材移送
    配管の上記戻り管に設けたことを特徴とする請求項1〜
    10のいずれかに記載の多元冷凍装置。
  12. 【請求項12】 上記蓄冷材は、上記蓄冷材冷却器にお
    ける蓄冷時に固形物を生成する流動体であることを特徴
    とする請求項1〜11のいずれかに記載の多元冷凍装
    置。
  13. 【請求項13】 上記蓄冷材は、5〜60重量%の水
    と、カルボニル基あるいは水酸基を有し融点が−15℃
    以下で炭素数が1〜5である有機化合物の一または二種
    以上との混合物からなり、かつ少なくとも上記第2コン
    デンサ内に上記蓄冷材の流動手段を設けたことを特徴と
    する請求項1〜12のいずれかに記載の多元冷凍装置。
  14. 【請求項14】 上記蓄冷材中の上記有機化合物の一種
    がアセトンであることを特徴とする請求項13に記載の
    多元冷凍装置。
  15. 【請求項15】 圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸
    発器とが順次冷媒配管によって接続された冷凍サイクル
    が複数段並列的に配設され、高温側の上記冷凍サイクル
    の上記蒸発器と低温側の上記冷凍サイクルの上記凝縮器
    とにより上記低温側の冷媒を冷却するコンデンサが構成
    されてなり、かつ二段目以降の少なくとも一の上記冷凍
    サイクルの上記コンデンサと上記膨張手段との間に、切
    替弁を介して第2コンデンサを設けた多元冷凍装置を用
    いて、 低負荷時に上記第2コンデンサが設けられた冷凍サイク
    ルの高温側に位置する冷凍サイクルの上記圧縮機を運転
    して、上記第2コンデンサが設けられた冷凍サイクルに
    よって蓄冷材を冷却し、通常負荷運転時に、上記高温側
    冷凍サイクルの圧縮機を停止させるとともに、上記蓄冷
    材を上記第2コンデンサに供給して冷媒を冷却すること
    を特徴とする多元冷凍方法。
  16. 【請求項16】 上記第2コンデンサにおける蓄冷材の
    温度が、上記高温側冷凍サイクルの圧縮機運転時の上記
    コンデンサ出口における上記第2コンデンサが設けられ
    た冷凍サイクルの冷媒の温度以下である場合に上記高温
    側冷凍サイクルの圧縮機を停止し、かつ上記第2コンデ
    ンサ出口の上記冷媒温度が、上記高温側冷凍サイクルの
    圧縮機運転時の上記コンデンサ出口における上記冷媒温
    度より高い場合に上記高温側冷凍サイクルの圧縮機を起
    動することを特徴とする請求項15に記載の多元冷凍方
    法。
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