JPH0860402A

JPH0860402A - 失禁性を有する人に有効なパンツ

Info

Publication number: JPH0860402A
Application number: JP6216614A
Authority: JP
Inventors: Teiko Asano; 諦子浅野
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-08-17
Filing date: 1994-08-17
Publication date: 1996-03-05
Anticipated expiration: 2012-07-23
Also published as: JP2633208B2

Abstract

(57)【要約】【目的】失禁してしまった場合においても、パンツ全
体を取り替える必要を回避するできるようにする。ま
た、すばやく股下部を開放状態とすることができるよう
にする。【構成】股下部が開放状態のパンツ本体１０と、パン
ツ本体１０の股下部に対応する股下部用布片３０とを有
し、股下部用布片３０がパンツ本体１０に対して面ファ
スナー１８ａ・１８ｂ，３８ａ・３８ｂによって着脱可
能に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は下着のパンツに関する
ものであり、特に、老人等の失禁のおそれのある人に好
適なパンツに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に、下着としてのパンツは、人の
腰部を直接的に覆う衣類であって、胴体側の開口部と、
脚側の２つの開口部を有するように形成されている。そ
して、脚側の両開口部の間は、パンツの前部と後部とを
つなぐ股下部とされている。そして、その股下部はパン
ツ全体と一体的なものとされている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような一般的なパンツでは、失禁のおそれのある人にと
っては不都合がある。すなわち、パンツ全体をおろして
排尿するのに間に合わずに失禁をしてしまった場合に
は、パンツ全体を取り替えて洗濯する必要があり、煩雑
なのである。

【０００４】そこで、請求項１〜請求項４に係る発明
は、失禁してしまった場合においても、パンツ全体を取
り替える必要を回避することができるパンツを提供する
ことを課題とする（第１の課題）。

【０００５】また、上記のような一般的なパンツでは、
パンツ全体を下ろさなくては股下部が開放状態とはなら
ない。このため、すばやく排尿可能状態とすることが困
難であり、その点においても、失禁性のある人にとって
は不都合である。

【０００６】そこで、請求項２，請求項４に係る発明
は、上記第１の課題に加えて、すばやく股下部を開放状
態とすることができるパンツを提供することを課題とす
る（第２の課題）。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項１に係る発明は、股下部が開放状態のパン
ツ本体と、そのパンツ本体の股下部に対応する股下部用
布片とを有し、その股下部用布片が前記パンツ本体に対
して着脱可能とされていることを特徴とするパンツであ
る。なお、パンツ本体に対する股下部用布片の取付け
は、ボタンやホックや面ファスナー等によるものが適用
され得る。

【０００８】また、請求項２に係る発明は、請求項１に
係る発明であって、前記股下部用布片が、前記パンツ本
体に対して、面ファスナー又はホックによって着脱可能
に取り付けられていることを特徴とする。

【０００９】また、請求項３に係る発明は、請求項１に
係る発明であって、前記股下部用布片の内側部分に、吸
水性を有する吸水性材を着脱可能に取り付ける取付部が
設けられていることを特徴とする。

【００１０】また、請求項４に係る発明は、請求項３に
係る発明であって、前記股下部用布片が、前記パンツ本
体に対して、前記股下部用布片の外側面の前部及び後部
に設けられた面ファスナー（オス）と、前記パンツ本体
の内側面において前記面ファスナー（オス）に対応して
設けられた面ファスナー（メス）とからなる面ファスナ
ーによって着脱可能に取り付けられており、前記取付部
として、前記股下部用布片の内側面の前部及び後部であ
って前記面面ファスナー（オス）に対応する位置に、互
いに対向する側に開放部を有する袋状の一対の取付部用
布片が設けられていることを特徴とする。

【００１１】

【作用・効果】請求項１に係る発明においては、パンツ
本体の股下部が開放状態であり、そのパンツ本体に対し
て股下部用布片が着脱可能である。このため、失禁をし
た場合においては、尿で濡れた股下部用布片のみを取り
替えれば済むこととなり、パンツ全体を取り替える必要
が回避することができるため、パンツの取り替え・洗濯
の手間が非常に低減化される。

【００１２】請求項２に係る発明においては、股下部用
布片がパンツ本体に対して面ファスナー又はホックによ
って着脱可能に取り付けられているため、容易かつ迅速
に、その股下部用布片をパンツ本体から取り外して排尿
可能状態とすることができる。このため、失禁のおそれ
を非常に低減化することができる。

【００１３】請求項３に係る発明においては、股下部用
布片を取り外すのに間に合わずに失禁してしまった場合
においても、吸水性材がその尿を吸収する。このため、
股下部用布片が濡れることが防止され、その吸水性材の
みを取り替えれば済むこととなり、洗濯等の手間を一層
省くことができる。

【００１４】請求項４に係る発明においては、各々袋状
の取付部用布片が裏表反対に裏返されるようにして股下
部用布片の外側面に位置させられることによって、その
各取付部用布片が各面ファスナー（オス）を覆うことと
なる。このため、股下部用布片の洗濯の際に、その面フ
ァスナー（オス）によって、手や股下部用布片の他の部
分や他の衣類が傷むことが防止される。

【００１５】

【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１に示すように、このパンツは、パンツ本体
１０と、股下部用布片３０から形成されている。

【００１６】パンツ本体１０は、ほぼ筒状をなすように
形成されており、上部は胴体側の開口部１２とされてい
る。その開口部１２の下側にはゴムひも１４が設けられ
ている。パンツ本体１０の前部の下部の中央部は、やや
下方へ延びて前股部１６ａとされている。また、パンツ
本体１０の後部の下部の中央部は、やや下方へ延びて後
股部１６ｂとされている。後股部１６ｂの方が前股部１
６ａよりも幅広とされている。

【００１７】そして、前股部１６ａと後股部１６ｂとは
直接的にはつながっておらず、その間の股下部は開放状
態とされている。前股部１６ａの先端部の内側面には、
面ファスナー（メス）１８ａが設けられている。また、
同様に、後股部１６ｂの先端部の内側面にも、面ファス
ナー（メス）１８ｂが設けられている。

【００１８】股下部用布片３０は、パンツ本体１０の股
下部に位置して、パンツ本体１０の前股部１６ａと後股
部１６ｂを連結するものである。図３に示すように、股
下部用布片３０は、縦長のほぼ帯布状をなしている。な
お、パンツ本体１０と対応して、前部よりも後部の方が
幅広とされている。そして、股下部用布片３０の両側部
には、ゴムひも３２が取り付けられており、全体的に外
側に膨らんだ形状となるようにされている。

【００１９】図４に示すように、股下部用布片３０の外
側面の前部及び後部には、面ファスナー（オス）３８
ａ，面ファスナー（オス）３８ｂが設けられている。前
述のパンツ本体１０の面ファスナー（メス）１８ａは面
ファスナー（オス）３８ａに対応しており、面ファスナ
ー（メス）１８ｂは、面ファスナー（オス）３８ｂに対
応している。

【００２０】なお、面ファスナー１８ａ・３８ａ，１８
ｂ・３８ｂは、図５に示すように、周知のものである。
図５(a) に示すように、面ファスナー（オス）３８ａ，
３８ｂはほぼＪ字状のやや硬質の合成樹脂からなるファ
スナー毛（オス）３９を有しており、面ファスナー（メ
ス）１８ａ，１８ｂはほぼＵ字状（ループ状）の軟質の
合成樹脂からなるファスナー毛（メス）１９を有してい
る。そして、図５(b) に示すように、両者を接合するこ
とによって、ファスナー毛（オス）３９がファスナー毛
（メス）１９に係合して、両者が結合状態とされる。ま
た、両者を所定の力で分離させようとすることによっ
て、図５(a) に示すように、ファスナー毛（オス）３９
とファスナー毛（メス）１９との係合が外れて両者は分
離状態となる。このように、面ファスナー（オス）３８
ａ，３８ｂと面ファスナー（メス）１８ａ，１８ｂとの
着脱はワンタッチで容易かつ迅速に行われる。

【００２１】また、図３に示すように、股下部用布片３
０の内側面の前部及び後部には、各面ファスナー（オ
ス）３８ａ，３８ｂに対応して、一対の取付部用布片３
６ａ，３６ｂが設けられている（図３も参照）。これら
が取付部３５を形成する。各取付部用布片３６ａ，３６
ｂは、互いに対向する側（中央部側）に開放部３７ａ，
３７ｂを有する袋状（ポケット状）に縫い付けられてい
る。

【００２２】次に、このパンツの使用方法及び作用につ
いて説明する。図２(a) に示すように、通常の使用時に
は、股下部用布片３０をパンツ本体１０に対して取り付
けた状態で着用する。すなわち、股下部用布片３０の各
面ファスナー（オス）３８ａ，３８ｂをパンツ本体１０
の各面ファスナー（メス）１８ａ，１８ｂに取り付けた
状態で着用する。

【００２３】そして、尿意を催した際においてパンツ全
体を下ろすのに間に合わないような場合には、股下部用
布片３０をつかんで下方へ引っ張るようにする。する
と、図２(b) に示すように、面ファスナー同士１８ａ・
３８ａ，１８ｂ・３８ｂの結合が外れて、股下部用布片
３０がパンツ本体１０から取り外され、股下部が開放状
態となる。そのため、その開放状態の股下部から排尿す
ることができる。

【００２４】このように、このパンツでは、容易かつ迅
速に股下部を開放状態とすることができて、排尿に間に
合わずに失禁するようなことを防止することができる。
また、たとえ排尿に間に合わずに失禁してしまった場合
においても、特にその失禁の初期において対処すれば、
股下部用布片３０のみが濡れて、パンツ本体１０まで濡
れることがない。このため、その場合においては、股下
部用布片３０のみを取り外して洗濯すればよく、パンツ
全体を洗濯する場合と比べて洗濯の手間が軽減する。

【００２５】また、図３に示すように、このパンツで
は、股下部用布片３０の内側の取付部３５（一対の取付
部用布片３６ａ，３６ｂ）に、生理用ナプキン等の吸水
性を有する吸水性材Ｎを予め取り付けておくことができ
る。そして、その場合は、前述したように排尿するのに
間に合わずに失禁してしまった場合においても、その吸
水性材Ｎが尿を吸収するため、股下部用布片３０やパン
ツ本体１０が濡れることが防止される。

【００２６】また、このパンツの股下部用布片３０の洗
濯をする際には、図４において２点鎖線で示すように、
各取付部用布片３６ａ，３６ｂを裏表反対に裏返すよう
にして股下部用布片３０の外側面に位置させるようにす
る。すると、その各取付部用布片３６ａ，３６ｂが、各
面ファスナー（オス）３８ａ，３８ｂを覆うことにな
る。ここで、前述したように面ファスナー（オス）３８
ａ，３８ｂの各ファスナー毛３９は、面ファスナー（メ
ス）よりも硬質の合成樹脂から形成され、かつ、面ファ
スナー（メス）１８ａ，１８ｂのファスナー毛１９のよ
うにループ状をしておらずほぼＪ字状をなしており先端
部が存在する。このため、そのままでは、洗濯の際に手
や股下部用布片３０の他の部分や他の衣類を傷つけるこ
とがある。しかし、上述のように各取付部用布片３６
ａ，３６ｂによって各面ファスナー（オス）３８ａ，３
８ｂを覆うことができるために、そのようなことを防止
することができるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のパンツを示す分解斜視図で
ある。

【図２】図１のパンツの作用説明図である。

【図３】図１中の股下部用布片の内側面を示す斜視図で
ある。

【図４】図１中の股下部用布片の外側面を示す斜視図で
ある。

【図５】面ファスナーの構造を示す断面図である。

【符号の説明】

１０パンツ本体１８ａ，１８ｂ面ファスナー（メス）３０股下部用布片３５取付部３６ａ，３６ｂ取付部用布片３８ａ，３８ｂ面ファスナー（オス）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】股下部が開放状態のパンツ本体と、そのパンツ本体の股下部に対応する股下部用布片とを有
し、その股下部用布片が前記パンツ本体に対して着脱可能と
されていることを特徴とするパンツ。
【請求項２】請求項１に記載のパンツであって、前記股下部用布片が、前記パンツ本体に対して、面ファ
スナー又はホックによって着脱可能に取り付けられてい
ることを特徴とするパンツ。
【請求項３】請求項１に記載のパンツであって、前記股下部用布片の内側部分に、吸水性を有する吸水性
材を着脱可能に取り付ける取付部が設けられていること
を特徴とするパンツ。
【請求項４】請求項３に記載のパンツであって、前記股下部用布片が、前記パンツ本体に対して、前記股
下部用布片の外側面の前部及び後部に設けられた面ファ
スナー（オス）と、前記パンツ本体の内側面において前
記面ファスナー（オス）に対応して設けられた面ファス
ナー（メス）とからなる面ファスナーによって着脱可能
に取り付けられており、前記取付部として、前記股下部用布片の内側面の前部及
び後部であって前記面面ファスナー（オス）に対応する
位置に、互いに対向する側に開放部を有する袋状の一対
の取付部用布片が設けられていることを特徴とするパン
ツ。