JPH08603A - 医療用x線画像検出装置 - Google Patents

医療用x線画像検出装置

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Publication number
JPH08603A
JPH08603A JP6164804A JP16480494A JPH08603A JP H08603 A JPH08603 A JP H08603A JP 6164804 A JP6164804 A JP 6164804A JP 16480494 A JP16480494 A JP 16480494A JP H08603 A JPH08603 A JP H08603A
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JP
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ray
optical fiber
medical
rays
ray image
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Application number
JP6164804A
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English (en)
Inventor
Masanari Kawashima
眞生 川嶋
Takao Makino
高雄 牧野
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J Morita Manufaturing Corp
Original Assignee
J Morita Manufaturing Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シンチレータ部で可視光へ波長変換されなか
ったX線や散乱により生じる散乱X線(軟X線)をCC
Dなどの固体撮像素子へ入射させないようにし、固体撮
像素子のX線損傷や撮像画像の画質劣化を大幅に低減さ
せ、かつ小型化、薄型化を図った医療用X線画像検出装
置を提供する。 【構成】 X線を可視光に波長変換するシンチレータ
部、前記シンチレータ部で得られた可視光を伝送する光
ファイバーからなる導光部、及び前記導光部に接続する
固体撮像素子部、とから成る医療用X線画像検出装置に
おいて、前記導光部を構成する光ファイバーが、(i) X
線を可視光に波長変換する蛍光体物質及びX線吸収物質
を溶融一体化して調製した可視光に対して透明な光ファ
イバー、または、(ii) X線を可視光に波長変換する蛍
光体物質を溶融一体化して調製した可視光に対して透明
な光ファイバーであって、前記光ファイバーの外周部に
X線吸収物質を含む被覆層を有する光ファイバー、で構
成されたことを特徴とする医療用X線画像検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用のX線画像検出
装置、例えば歯牙撮影用に口腔内に装入されて使用され
る歯科用X線画像検出装置に関する。更に詳しくは、本
発明は、X線を可視光に波長変換するシンチレータ部、
前記シンチレータ部で得られた可視光を伝送する光ファ
イバーからなる導光部、前記導光部に接続するCCDな
どの固体撮像素子部からなる医療用X線画像検出装置に
関し、特に前記導光部に一部シンチレータ機能を持たせ
るとともに、前記導光部において固体撮像素子のX線損
傷や画質劣化の原因となるX線及び軟X線を効果的に吸
収させるようにした新しい構造の医療用X線画像検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の医療用X線画像検出装置、例え
ば歯科用X線画像検出装置においては、古典的なX線感
光フィルムを使用したものからシンチレータとCCD素
子などの固体撮像素子を用いるとともにモニターディス
プレー上に診断対象物の歯牙画像を表示する新しいシス
テムへ転換している。前記した新しいシステムでの歯科
治療は、次のようにして行なわれるものである。診断部
位の歯牙部を透過したX線を口腔内歯牙の背後に装入さ
れた小型のX線画像検出素子(センサ)に入射させる。
前記素子(センサ)においては、まずシンチレータ部で
X線画像(X線が診断部位を透過するとき、その組成の
X線吸収度に対応したX線画像情報が得られるが、以
下、これをX線画像という。)を波長変換して可視光画
像(前記X線画像を可視光の波長領域に波長変換して可
視光画像情報が得られるが、以下これを可視光画像とい
う。)とし、該可視光画像を光ファイバー(光学繊維)
を介してCCD素子などの固体撮像素子の撮像面に投影
する。次いで前記固体撮像素子から入手される電気信号
情報をデジタル信号に変換するとともに画像処理技術を
適用しながらモニターディスプレー上に診断部位の歯牙
画像を再生し、歯科治療を行なうものである。
【0003】この種のX線画像検出装置の構造として
は、図4〜図5に示されるものがある。図示されるよう
に、従来のX線画像検出装置は、 ・X線を可視光に波長変換するシンチレータ部(1'
)、 ・前記シンチレータ部で発光した光を固体撮像素子部へ
伝送する光ファイバーから成る導光部(2' )、及び ・前記導光部(2' )から受光し、可視光画像のベース
となる電気信号情報を入取するCCDなどの固体撮像素
子部(3' )、 という三つの構成要素から構成されるものである。
【0004】前記図4に示されるセンサは、導光部を構
成する光ファイバーとして、漸次、縮径したもの(円錐
状光ファイバー)を使用している(特開昭58−215
80号、特公平4−25012号)。なお、前記図4に
示される構成要素の配置・配設関係のもとで、CCD上
でモアレ効果の小さい画像情報が入手されるとされてい
る。また、前記図5は、各光ファイバーとしてコア部に
放射線遮蔽用ガラスを使用したものを使用し、かつ光透
過軸を所定の角度変位させることにより、X線をコア部
に導き、ここでシンチレータ部で波長変位されなかった
X線を吸収させるようにしたものである(特開昭63−
311193号)。
【0005】しかしながら、前記した従来のシンチレー
タ部(1' )、導光部(2' )、及びCCD固体撮像素
子(3' )と各要素に機能を分担させたセンサにおいて
は、次のような欠点がある。 ・前記図4に示されるセンサにおいては、例えばシンチ
レータ部(1' )でX線画像から変換された可視光画像
の画像情報を導光部(2' )を介してCCD固体撮像素
子(3' )へ伝送するとき、導光部(2' )の円錐形状
が不均一のため(これは製造上、避けることが出来ない
ものである)、画像に歪みが生じる。 ・特に図4の形式のものにおいては、シンチレータ部
(1' )で可視光に波長変換されなかったX線がCCD
固体撮像素子(3' )に入射するため、CCD素子のX
線損傷が大きく耐性を大きく損ねる。また、図5のもの
においても、X線は、コア部で一部が吸収されるものの
コア部とクラッド部を透過するため、X線損傷に対する
耐久性は十分なものとはいえない。 ・図4〜図5に示される三つの構成要素による機能分化
型のセンサにおいては、それぞれの機能部(構成要素)
の接合部において光の散乱、吸収が発生し易く、画質が
劣化する。更に、各構成要素においては、製造上の制約
などによりその大きさや厚味に限界があり、口腔内で使
用するという応用面との関連から極力、小型化、薄型化
したいという強いニーズに答えることが出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の医療用X線画像検出装置の問題点を解消しよう
とするものである。本発明者らは、前記した従来の欠点
を解消すべく鋭意検討した結果、光ファイバーから成る
導光部の構成を、シンチレータ部の機能を一部共有させ
るとともに、該部位(導光部)において固体撮像素子の
損傷や撮像画像の劣化原因となるシンチレータ部で可視
光に波長変換されなかったX線や散乱により発生した軟
X線を遮蔽、吸収させるように構成したとき、前記問題
点はもとより装置のより一層の小型化、薄型化を図るこ
とが出来るという知見を得た。
【0007】その際、導光部の構成として、光ファイバ
ーを調製するときに、光ファイバーのガラス成分と蛍光
体物質とX線吸収物質を、共に溶融一体化することが有
効であること、あるいは蛍光体物質を光ファイバーのガ
ラス成分と溶融一体化するとともに各ファイバーの外周
部にX線吸収物質を含む被覆層を形成することが有効で
あること、という知見を得た。本発明は、前記知見をベ
ースにして完成されたものであり、CCDなどの固体撮
像素子のX線損傷に対する耐久性に優れ、画像の画質劣
化が少なく、かつ一層の小型化、薄型化が図られた医療
用X線検出装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、X線を可視光に波長変換するシンチレータ部、
前記シンチレータ部で得られた可視光を伝送する光ファ
イバーからなる導光部、及び前記導光部に接続する固体
撮像素子部、とから成る医療用X線画像検出装置におい
て、前記導光部を構成する光ファイバーが、(i) X線を
可視光に波長変換する蛍光体物質及びX線吸収物質を溶
融一体化して調製した可視光に対して透明な光ファイバ
ー、または、(ii) X線を可視光に波長変換する蛍光体
物質を溶融一体化して調製した可視光に対して透明な光
ファイバーであって、前記光ファイバーの外周部にX線
吸収物質を含む被覆層を有する光ファイバー、で構成さ
れたことを特徴とする医療用X線画像検出装置に関する
ものである。
【0009】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は図示の
ものに限定されないことはいうまでもないことである。
【0010】図1〜図2は、本発明の第一実施態様の医
療用X線画像検出装置(A)を説明するための図であ
る。図1は断面図、図2は図1に示される構成要素の一
部を拡大した模式図である。図1に示されるように、本
発明の医療用X線画像検出装置(A)の主たる構成要素
は、以下のものからなるものである。即ち、X線源から
照射され、例えば診断部位である所定の歯牙部を透過し
たX線(いうまでもないことであるが、これは歯牙部の
状況を反映したX線画像情報である。)を可視光領域に
波長変換するシンチレータ部(1)、前記シンチレータ
部(1)で可視光に波長変換された可視光画像情報を伝
送する導光部(2)、及び前記導光部(2)に接続する
CCDなどの固体撮像素子(3)、とからなるものであ
る。なお、図1には、前記主たる構成要素の機密保持な
どの目的で配設された外装部材(4)、CCDなどの固
体撮像素子(3)で発生される可視光画像のベースとな
る画像信号(電気信号)を取出すための電気信号引出
(リード)線(5)が示されている。
【0011】本発明の最大の特徴点は、図2に示されて
いる。この種の医療用X線画像検出装置において、例え
ば歯牙部を透過したX線はシンチレータ部に存在するX
線を可視光に波形変換する蛍光物質(a)により波長変
換されるが、前記シンチレータ部で波長変換されなかっ
たX線はCCD素子などの固体撮像素子などを損傷し、
装置の耐久性や信頼性を低下させ、更には再生される画
像の画質にも悪影響を与える。前記した欠点は、入射X
線の散乱により生じる低エネルギーの軟X線によっても
招来される。
【0012】本発明は、前記した欠点の解決手段を、図
2に示されるように、導光部(2)を構成する光ファイ
バー(21、22………)にもたせている点に特徴を有
するものである。図示されるように、導光部(2)を構
成する光ファイバー(21、22……)は、 ・シンチレータ部(1)に適用される蛍光体物質
(a)、及び、 ・シンチレータ部(1)で蛍光体物質により波長変換さ
れなかったX線を遮蔽、吸収するためのX線吸収物質
(b)、を含有するものである。本発明において、前記
含有するという意味は、光ファイバーの調製時に前記蛍
光物質(a)とX線吸収物質(b)をファイバーの構成
成分と共に一体的に溶融し、可視光の伝送効率に優れ
た、別言すれば可視光に対して透明な光ファイバーが得
られるように前記物質が含有されている状態である、と
理解されるべきである。
【0013】図示されるように、シンチレータ部(1)
で波長変換されなかったX線やあるいは散乱X線(軟X
線)は、光ファイバー中のX線吸収物質(b)により遮
蔽、吸収される。一方、シンチレータ部(1)におい
て、本来的には可視光へ波長変換されなければならない
X線は、光ファイバー中の蛍光体物質(a)により波長
変換され、画質特性の向上に寄付することになる。
【0014】本発明において、図示されるように、X線
の入射方向に対して所望の角度(θ)をなすように導光
部(2)の各光ファイバー(21、22………)をシン
チレータ部(1)の背後に配置したとき、波長変換され
なかったX線を確実に前記被覆層(2b)で吸収するこ
とが出来る。前記した所望の角度(θ)としては、入射
X線が光ファイバーを2〜4本横切り、その間のX線吸
収物質でほとんどが吸収されるものと考えられるので、
15〜25度の角度を採用すればよい。これは、光ファ
イバー(21、22………)がX線の入射方向と同じ方
向に配列された場合、波長変換されなかったX線は光フ
ァイバー内を直進し、CCDなどの固体撮像素子を損傷
させてしまうためである。いうまでもないことである
が、固体撮像素子、例えばCCD素子は数KeVの波長
変換されなかったX線によりX線損傷を起こすこと、更
には、前記エネルギー以下の軟X線(これはX線が歯牙
などの被写体中を透過する際に散乱されて発生する低エ
ネルギーの散乱X線である。)に感応しCCD素子で撮
像した画像の画質を劣化させることからみて、固体撮像
素子に入射しようとするX線をほぼ完全に吸収すること
は重要なことである。
【0015】本発明において、前記シンチレータ部
(1)及び導光部(2)の各光ファイバー(21、22
………)に適用される蛍光体物質(a)としては当業界
において公知のものを使用することが出来る。前記した
蛍光体物質(a)は、光ファイバー部に対しては、一般
的には ・CaWO4 、ZnWO4 、CdWO4 、Bi4 Ge3
12、 ・NaI:Tl、CsI:Na、CsI:Tl、 ・CdS:Cu、CdS:Ag、CdS:Al、CdW
4 :Pb、 ・ZnS:AG、ZnS:Al、ZnCdB:Ag、 ・Eu、Pr、Tbの少なくとも1種で活性化したY2
2 S、La2 2 S、Lu2 2 S、LaOBr、B
aFCl、BaFBr、 などがある。本発明のシンチレータ部(1)は、前記し
た蛍光体物質(a)が一般的には1〜20重量%使用さ
れて構成されるものである。
【0016】本発明において、前記導光部(2)の各光
ファイバー(21、22………)に適用されるX線吸収
物質(b)としては、当業界において公知のものを使用
することができる。前記したX線吸収物質(b)として
は、酸化鉛、酸化バリウム、酸化ランタン、酸化セリウ
ムなど、ガラスの主成分であるケイ素よりも高原子番号
元素の化合物があげられる。前記したX線吸収物質
(b)は、一般的には5〜40重量%が使用され、前記
蛍光体物質(a)とともにガラスの構成成分と一体的に
溶融されて光ファイバーを形成する。
【0017】図3は、本発明の第二実施態様の医療用X
線画像検出装置を説明する図であり、前記図2に対応す
る模式図である。図3の第二実施態様が前記図2の第一
実施態様のものと大きく異なる点は、導光部(2)にお
けるX線の遮蔽、吸収手段の点であり、その他の構成は
同じである。即ち、第二実施態様において、前記導光部
(2)のX線の遮蔽、吸収手段は、ガラス成分と蛍光体
物質(a)を一体化して溶融されて調製された光ファイ
バー(21、22………)に対し、その外周部にX線吸
収物質(b)を含有した被覆層(2b)を設けるという
手段で構成されるものである。
【0018】本発明において、前記X線吸収物質(b)
を含有する被覆層(2b)を形成するための被覆材とし
ては、前記したX線吸収物質(b)を5〜40重量%使
用し、有機高分子系バインダー(メタクリル酸エステル
ポリマーなど)や溶剤などを使用して調製される。この
場合、X線吸収物質(b)としては、他の成分との親和
性からみてメタクリル酸鉛などの有機酸鉛であることが
好ましい。前記被覆材により、かつ所望のコーティング
法を採用して、各光ファイバー(21、22………)の
外周部には、数10μmの厚さのX線吸収特性に優れた
被覆層(2b)が形成される。
【0019】本発明において、画質の劣化を極力、抑え
るために、導光部(2)を構成する光ファイバー(2
1、22………)として等外径(同一径)ファイバーを
用いることが好ましい。そして導光部の断面積と略等し
い断面積を有するCCDなどの固体撮像素子(3)を組
み合わせることにより画質劣化が小さい画像を固体撮像
素子(2)に接続されたモニターディスプレーなどで再
生することが出来る。本発明において、前記導光部
(2)を構成する光ファイバー(21、22………)は
無機系ガラスまたは有機系ガラスのものであってよい。
本発明において、いうまでもないことであるが、前記光
ファイバーは無機系ガラスまたは有機系ガラスで構成さ
れるものである。例えば、無機系光ファイバーは、Pb
O、Y2 3 を所定量になるように添加し、溶融一体化
したロッドをコア材とし、次いでコア材より屈折率の小
さな石英系ガラスの管に入れ、加熱延伸してファイバー
化したものである。また、有機系光ファイバーは、メタ
ルリル酸エステル系樹脂などを使用して調製されたもの
である。より具体的には、メタクリル酸鉛やアクリル酸
鉛、ZnS微粉末などを所定量溶解して重合させ、重合
生成物を溶融線引きしてファイバー化したものである。
本発明において、前記光ファイバーの構造は特に制約を
受けない。例えば、充実型のもの、即ち、光の屈折率の
大きいコア部と、前記コア部より屈折率の小さいクラッ
ド材で構成されるクラッド型ファイバーが使用される。
【0020】本発明の前記医療用X線画像検出装置
(A)は、前記図2〜図3を引用して説明した技術的手
段、即ち導光部(2)を構成する光ファイバー(21、
22………)を、(i) X線を可視光に波長変換する蛍光
体物質(a)及びX線吸収物質(b)をガラス成分と溶
融一体化させて調製した可視光に透明な光ファイバーと
するか、または、(ii) X線を可視光に波長変換する蛍
光体物質(a)をガラス成分と溶融一体化させて調製し
た可視光に対して透明な光ファイバーとするとともに、
前記光ファイバーの外周部にX線吸収物質(b)を含む
被覆層(2b)を有する光ファイバーとすることによっ
て、固体撮像素子のX線損傷に対する耐久性、固体撮像
素子で撮像されかつディスプレーなどで再生される画像
の画質特性、などに優れた特性を有するものである。
【0021】また、導光部(2)の各光ファイバー(2
1、22………)の配列方向を入射X線に対して所望の
角度(θ)(図2〜図3参照)に傾斜させることによ
り、X線の遮蔽、吸収効果が向上してX線損傷に対する
耐久性などが改善されるため、その分、光ファイバーの
長さを短小化でき装置の小型化、薄型化が可能となる。
更に、本発明においては、導光部(2)にもシンチレー
タ機能を一部共有させているため、シンチレータ部の薄
肉化を図ることが出来る。以上のことから、本発明の医
療用X線画像検出装置は、装置の厚みを従来の12mmか
ら6mm以下へ薄肉化することが可能となる。
【0022】CCDなどの固体画像素子から取り出され
た信号は、前置増巾回路を経てケーブルにより外部へ引
き出され、信号処理がなされる。この種の前置増巾回路
は、一般にガラスエポキシ基板上に組立てられ、CCD
と接続する方式が採用されているが、この方式は検出装
置の厚みを厚くしたり、あるいは検出装置の断面積を大
きくしたりする欠点を有するものである。本発明におい
て、前記した前置増巾回路は、CCDを構成するセラミ
ック基板の裏面に印刷回路技術を適用することにより製
作してもよく、これにより検出装置の厚みの増大及び断
面積の増大を防ぐことが出来る。
【0023】本発明の医療用、特に歯科用X線画像検出
装置(A)において、前記した外装部材(4)は以下の
観点を考慮し、モールド成形等により構成されるもので
ある。 ・口腔内において使用されることから、口の中に容易に
出し入れ出来るようにし、かつ取扱い時の衝撃、屈曲に
対して十分な機械的強度を有することが必要である。 ・口腔内での使用及び水中での洗浄、消毒などの観点か
ら、抗菌性・防水性・機密性に優れていることが必要で
ある。 ・CCDなどの固体撮像素子に対する電気絶縁性や電磁
波遮蔽性を確保することが好ましい。
【0024】前記外装部材(3)は、前記した観点か
ら、例えば抗菌性の観点からAg,Cu,Zn等の金属
イオンを付与したゼオライトやリン酸塩の粉体を消毒用
アルコールの払拭に耐えるフッ素樹脂、シリコーン樹
脂、ポリエーテルイミド、ポリカーボネートなどに混合
したものを成形することにより構成される。また、外部
光の通過による画質劣化を防止するために画装部材
(3)を黒色化したり、更には電磁波遮蔽性を向上させ
るために外装部材(3)の内側にAl、Cuの薄膜を貼
り付けるかまたはこれら金属の蒸着膜を形成することは
有効である。後者の手段により外部からの電磁ノイズを
確実に低減させることが出来る。
【0025】本発明の医療用X線画像検出装置(セン
サ)は、局所的な歯牙のX線画像を検出するように構成
してもよいが、これに限定されない。このほか、例え
ば、歯科用パノラマX線画像の撮影用センサとして構成
してもよい。この場合、歯科用パノラマX線用フィルム
(約150mm×300mm)の前面側にあけられる撮影用
スリット開口部(約8mm×150mm)の大きさ程度に装
置全体を細長い形状のものにする必要があることはいう
までもないことである。
【0026】
【発明の効果】本発明のシンチレータ部、光ファイバー
からなる導光部、及びCCDなどの固体撮像素子部から
なる医療用X線画像検出装置は、導光部にシンチレータ
部の機能の一部をもたせるとともに、導光部をCCDな
どの固体撮像素子部へ入射しようとするX線及び軟X線
を効果的に遮断、吸収させる構造とした点に特徴を有す
るものである。このため、固体撮像素子部のX線損傷に
対する耐久性が大幅に改善され、かつ固体撮像素子部で
撮像される画像の画質劣化が大幅に改善される。前記し
た画質の向上には、シンチレータ部と導光部の両者にお
いて、X線画像を可視光画像へ波長変換するという本発
明の構成が寄与していることはいうまでもないことであ
る。またX線や軟X線が効果的に遮蔽、吸収されること
からX線損傷に対する耐久性が改善されるため、その
分、導光部を構成する光ファイバーの長さを短小化でき
るため装置の小型化、薄型化が可能となる。
【0027】前記した装置の小型化、薄型化は、導光部
を構成する光ファイバーの配列方向を入射X線に対して
所望の角度に傾斜させることにより、X線の遮蔽、吸収
効果が向上するため、更にその小型化、薄肉化を図るこ
とが可能である。前記したことから明らかのように、本
発明の医療用X線画像検出装置は、優れた特性を有する
ものであり、例えば歯科用として口腔内への挿入が容易
でかつ患者に苦痛を与えないため極めて有用なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施態様の医療用X線画像検出
装置の断面図である。
【図2】 本発明の第一実施態様の医療用X線画像検出
装置のシンチレータ部と導光部の一部拡大した模式図で
ある。
【図3】 本発明の第二実施態様の医療用X線画像検出
装置のシンチレータ部と導光部の一部拡大した模式図で
ある。
【図4】 従来のX線画像検出装置における各構成要素
の配設構造を説明するための断面図である。
【図5】 従来のX線画像検出装置における各構成要素
の他の配設構造を説明するための断面図である。
【符号の説明】 A ……… 医療用X線画像検出装置 1、1' ……… シンチレータ部 2、2' ……… 導光部 3、3' ……… 固体撮像素子 4 ……… 外装部材 5 ……… 画像情報引出部 21、22 ……… 光ファイバー a ……… 蛍光体物質 b ……… X線吸収物質 2b ……… 被覆層 θ ……… 傾斜角度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を可視光に波長変換するシンチレー
    タ部、前記シンチレータ部で得られた可視光を伝送する
    光ファイバーからなる導光部、及び前記導光部に接続す
    る固体撮像素子部、とから成る医療用X線画像検出装置
    において、前記導光部を構成する光ファイバーが、 (i) X線を可視光に波長変換する蛍光体物質及びX線吸
    収物質を溶融一体化して調製した可視光に対して透明な
    光ファイバー、または、 (ii) X線を可視光に波長変換する蛍光体物質を溶融一
    体化して調製した可視光に対して透明な光ファイバーで
    あって、前記光ファイバーの外周部にX線吸収物質を含
    む被覆層を有する光ファイバー、で構成されたことを特
    徴とする医療用X線画像検出装置。
  2. 【請求項2】 導光部を構成する光ファイバーが、入射
    X線に対して所望の角度に傾斜して配置されたものであ
    る請求項1に記載の医療用X線画像検出装置。
  3. 【請求項3】 導光部を構成する光ファイバーが、無機
    系または有機系ガラスの充実型ファイバーである請求項
    1に記載の医療用X線画像検出装置。
  4. 【請求項4】 X線吸収物質を含む被覆層が、X線吸収
    物質として有機酸鉛を含有した有機系被覆材により形成
    された被覆層である請求項1に記載の医療用X線画像検
    出装置。
  5. 【請求項5】 固体撮像素子部が、CCDで構成され、
    かつ導光部の断面積と略同一の断面積を有するもので構
    成されたものである請求項1に記載の医療用X線画像検
    出装置。
  6. 【請求項6】 前置増巾回路が、CCDを構成する基板
    の裏面に配設されたものである請求項5に記載の医療用
    X線画像検出装置。
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