JPH086030A - 液晶配向膜用組成物および液晶配向膜 - Google Patents

液晶配向膜用組成物および液晶配向膜

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JPH086030A
JPH086030A JP13686394A JP13686394A JPH086030A JP H086030 A JPH086030 A JP H086030A JP 13686394 A JP13686394 A JP 13686394A JP 13686394 A JP13686394 A JP 13686394A JP H086030 A JPH086030 A JP H086030A
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liquid crystal
alignment film
crystal alignment
composition
ortho
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JP13686394A
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English (en)
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Hisao Yokokura
久男 横倉
Katsumi Kondo
克己 近藤
Shuichi Ohara
周一 大原
Naoki Kikuchi
直樹 菊池
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Hitachi Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表示むらの低減可能な液晶配向膜の提供。 【構成】該電極と液晶層の間にオルト−オルト型構造の
重合物を用いた液晶表示素子用の液晶配向膜用組成物及
び液晶配向膜。 【効果】しきい値電圧の周波数依存性,残留直流電圧,
電圧保持率,交流比抵抗の特性が向上し、カラーフィル
ターの退色及び表示むらの発生が少ない高表示品質の液
晶表示素子が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルト−オルト型構造
で表されるジアミンとカルボン酸成分から構成される重
合物を用いた液晶配向膜用組成物および液晶配向膜に関
する。
【0002】
【従来の技術】正の誘電異方性を有するネマチック液晶
をポリイミドからなる有機配向膜を用いて、透明電極付
き基板にサンドイッチ構造にして液晶分子の長軸が基板
間で90度ねじれるようにしてなるツイスト液晶表示素
子,コントラスト,視角依存性を向上したスーパーツイ
スト液晶表示素子及びアクティブマトリックス液晶表示
素子等が開発されている。
【0003】スーパーツイスト液晶表示素子は液晶分子
の長軸を基板間で180度以上ねじるものであり、アク
ティブマトリックス液晶表示素子はアクティブマトリッ
クス型電極基板上で液晶を駆動させるものである。しか
しながら、スーパーツイスト液晶表示素子及びアクティ
ブマトリックス液晶表示素子は、ポリイミドの有機配向
膜を用いて作製するとプレチルト角が小さいために発生
するスキャッタリング(光散乱)ドメイン,エッジドメ
インの問題がある。そこで、プレチルト角の高い種々の
ポリイミド配向膜が提案されている(特開昭63−262620
号公報,特開平2−250033号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スーパ
ーツイスト液晶表示素子,アクティブマトリックス液晶
表示素子は、カラー表示素子の増産化及び表示素子の低
コスト化等が要求され、カラー表示素子に不可欠なカラ
ーフィルターの退色安定性,液晶表示素子の歩留まりを
向上させるため、低温焼成(220℃以下)可能なプロ
セス材料が望まれている。
【0005】しかし、これまでのポリイミド配向膜で
は、低温焼成するとプレチルト角が高くなりにくいこ
と、輝度むらおよび画像残りの残像現象が顕著に発生し
やすいことなど課題が多い。
【0006】本発明の目的は、低温焼成を行ってもプレ
チルト角が高くなり且つ輝度むら及び残像むらが発生し
にくい、液晶配向膜用組成物および液晶配向膜を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、従来のパラーパラ型構
造で表されるジアミン化合物を用いた重合物の有機配向
膜とは大きく異なり、オルト−オルト型構造で表される
ジアミン化合物を用いた重合物の有機配向膜とすること
により、前記課題が解決できることを見出し本発明に至
った。
【0008】課題となっているプレチルト角の発生メカ
ニズムや輝度むら及び画像残りの残像現象に影響する主
な要因は明らかになっていない。そこで、本発明者らは
低温硬化で高プレチルト角,低輝度むら及び低残像が可
能な有機配向膜の両立を達成するため、種々のジアミン
化合物を用いて化学構造との関係から解析を行った。そ
の際、低温硬化に対してはガラス転移温度を低下させる
こと、高プレチルト角に対してはコンフォメーションの
歪みをより大きくして液晶分子を傾斜吸着させること等
を分子設計に繁栄して、新規なオルト−オルト型構造の
ジアミン化合物を用いた有機配向膜に到達した。
【0009】その結果、従来のパラ−パラ型構造で表さ
れる重合物よりもオルト−オルト型構造で表される重合
物の方がガラス転移温度も低下し、コンフォメーション
の歪みも大きくなって低温焼成で高プレチルト角が可能
となる知見を得た。
【0010】また、輝度むら及び残像現象に関しては未
だ明らかでないが、イオン性不純物の配向膜への吸着に
より素子内に残留電位が発生すること、しきい値電圧の
周波数変動が大きいこと、低周波数で液晶の交流比抵抗
が低下すること等により、しきい値電圧変動と透過率変
動が起こって表示むらが発生すると考えられる。そこ
で、上記で得たオルト−オルト型構造の重合物を配向膜
に用いて、低温焼成での条件でプレチルト角,しきい値
電圧の周波数特性及び残留直流電圧,電圧保持率,交流
比抵抗を測定した結果、液晶表示素子の特性が向上して
これまでの課題が達成され本発明を得た。
【0011】すなわち、本発明は、透明電極を有し少な
くとも一方が透明な一対の基板間に、液晶層を挾持した
液晶表示素子に用いる液晶配向膜用組成物および液晶配
向膜において、該透明電極と該液晶層の間にオルト−オ
ルト型構造で表されるジアミン化合物とカルボン酸を反
応させて得られる重合物を含有することを特徴とする液
晶配向膜用組成物および液晶配向膜である。
【0012】さらには、一般式〔1〕
【0013】
【化3】
【0014】(式中、Ri(i=1〜4)およびRj(j
=1〜4)はそれぞれ独立に水素,アルキル基,シクロ
アルキル基,アルコキシ基又はハロゲン原子を示し、相
互に同じであっても、異なっていてもよく、Rmおよび
nはそれぞれ独立に水素,アルキル基,ハロゲン化ア
ルキル基又はフェニル基を示し、相互に同じであって
も、異なっていてもよい)で表される化合物を含有する
ジアミン化合物とカルボン酸を反応させて得られる重合
物を含有する液晶配向膜用組成物及び液晶配向膜に関す
る。
【0015】また本発明は、液晶配向膜用組成物は各々
の前駆体、例えばポリイミド,ポリイミドシロキサン,
ポリアミドイミド,ポリヒドラジドイミド,ポリイミド
イソインドロキナゾリンジオン,ポリアミドを基板上に
塗布後、脱水閉環して液晶配向膜とする。更に、一般式
〔1〕で示されるジアミン化合物及び他のジアミン化合
物の共重合系もしくは重合物の混合系を用いても有機配
向膜に使用可能である。
【0016】本発明に用いられる上記の一般式〔1〕で
表されるジアミン化合物としては、オルト−オルト型構
造で例えばビス〔2−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5
−メチルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕メタン、ビス
〔2−(4−アミノフェノキシ)−3,4,5−トリメ
チルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフェノ
キシ)−3,5,6−トリメチルフェニル〕メタン、ビ
ス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−エチルフェニ
ル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−
3,5−ジエチルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−
アミノフェノキシ)−5−n−プロピルフェニル〕メタ
ン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−イソプ
ロピルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフェ
ノキシ)−3−メチル−5−イソプロピルフェニル〕メ
タン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−メチ
ル−3−イソプロピルフェニル〕メタン、ビス〔2−
(4−アミノフェノキシ)−5−n−ブチルフェニル〕
メタン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−イ
ソブチルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフ
ェノキシ)−5−s−ブチルフェニル〕メタン、ビス
〔2−(4−アミノフェノキシ)−3−メチル−5−t
−ブチルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフ
ェノキシ)−5−メチル−3−t−ブチルフェニル〕メ
タン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−3−メチ
ル−5−オクチルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−
アミノフェノキシ)−3−メチル−5−ノニルフェニ
ル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5
−シクロヘキシルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−
アミノフェノキシ)−3−メチル−5−シクロヘキシル
フェニル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフェノキ
シ)−5−メチル−3−シクロヘキシルフェニル〕メタ
ン、ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−フェニ
ルフェニル〕メタン、ビス〔2−(4−アミノフェノキ
シ)−3−メチル−5−フェニルフェニル〕メタン、
1,1−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−メ
チルフェニル〕エタン、1,1−ビス〔2−(4−アミ
ノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕エタン、
1,1−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−メ
チルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔2−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕オクタン、1,1−ビス
〔2−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル〕プロパン、2,2−ビス〔2−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕デカン、2,2−ビス〔2−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビ
ス〔2−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ドデカ
ン、2,2−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−
3、5−ジメチルフェニル〕プロパン、1,1−ビス
〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−メチルフェニ
ル〕ブタン、1,1−ビス〔2−(4−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメチルフェニル〕ブタン、2,2−ビ
ス〔2−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチル
フェニル〕ブタン、1,1−ビス〔2−(4−アミノフ
ェノキシ)−5−メチルフェニル〕−3−メチルプロパ
ン、1,1−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−
3,5−ジメチルフェニル〕−3−メチルプロパン、
1,1−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−メ
チルフェニル〕シクロペンタン、1,1−ビス〔2−
(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル〕シクロペンタン、1,1−ビス〔2−(4−アミノ
フェノキシ)−5−メチルフェニル〕シクロヘキサン、
1,1−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−3,5
−ジメチルフェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス
〔2−(4−アミノフェノキシ)−5−メチルフェニ
ル〕−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメ
チルフェニル〕−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、9,9−ビス〔2−(4−アミノフェノキシ)−5
−メチルフェニル〕フルオレノン、9,9−ビス〔2−
(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル〕フルオレノン等が挙げられ、これらは1種または2
種以上組み合わせて使用することができる。また、上記
のジアミン化合物と共に重合されることが可能なジアミ
ン化合物またはジヒドラジド化合物としては、例えばp
−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド、3,3′
−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジ
フェニルエーテル−4−カルボンアミド、4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、
3,3′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−
ジアミノナフタレン、4,4′−ジアミノターフェニ
ル、1,1−メタキシリレンジアミン、1,4−ジアミ
ノシクロヘキサン、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシ
ン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、3,3′−
ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3′−ジブチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3′−ジブトキシ−4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン、2,4−ジアミノ−1−ドデシルベンゼ
ン、2,4−ジアミノ−1−オクチルベンゼン、2,4
−ジアミノ−1−オクチルオキシベンゼン、2,4−ジ
アミノ−1−メトキシメチレンベンゼン、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,
6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、
1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカ
ン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕ペンタン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサン、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕オクタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕デカン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕トリデカン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ペンタデカ
ン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルホン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ビフェニ
ル、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕シクロヘキサン、2,2−ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕メチルシクロヘキサン、2,
2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロ
ピルシクロヘキサン、ビス〔4−(4−アミノベンゾイ
ルオキシ)安息香酸〕プロパン、ビス〔4−(3−アミ
ノベンゾイルオキシ)安息香酸〕プロパン、ビス〔4−
(4−アミノベンゾイルオキシ)安息香酸〕ペンタン、
ビス〔4−(4−アミノベンゾイルオキシ)安息香酸〕
オクタン、ビス〔4−(4−アミノベンゾイルオキシ)
安息香酸〕シクロヘキサン、ビス〔4−(4−アミノベ
ンゾイルオキシ)安息香酸〕メチルシクロヘキサン、ビ
ス〔4−(4−アミノメチルベンゾイルオキシ)安息香
酸〕プロパン、ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)プ
ロパン、ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)メタン、
ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ヘキサン、ビス
(4−アミノベンゾイルオキシ)オクタン、ビス(4−
アミノベンゾイルオキシ)デカン、ビス(4−アミノベ
ンゾイルオキシ)オクタデカン、2,2−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス〔4−(2−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメチルフェニル〕ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメ
チルフェノキシ)ビフェニル等のジアミン、更に
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】のジアミノシロキサンなどが挙げられ、こ
れらは1種または2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0022】一方、カルボン酸成分としては、例えばピ
ロメリット酸二無水物、メチルピロメリット酸二無水
物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニル
メタンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′
−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルプロパン
テトラカルボン酸二無水物、2,2−〔4−(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2−〔4−(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2−〔4−(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル〕オクチルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2−〔4−(3,4−ジカルボキ
シベンゾイルオキシ)フェニル〕プロパンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)フェニル〕トリデカンテトラカルボン
酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸クロラ
イド、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライ
ド、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,
4′−ジフェニルメタンジカルボン酸クロライド、イソ
フタル酸、イソフタル酸クロライド、イソフタル酸ジク
ロライド、テレフタル酸クロライド、テレフタル酸ジク
ロライド、アジピン酸、アジピン酸クロライド、アジピ
ン酸ジクロライド、ステアリン酸クロライド、ステアリ
ン酸ジクロライド等が挙げられ、これらは1種または2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】更に、液晶配向膜用組成物の合成法はN−
メチル−2−ピロリドン,ジメチルホルムアミド,ジメ
チルアセトアミド,ジメチルスルホキサイド,スルフォ
ラン,ブチルラクトン,クレゾール,フェノール,シク
ロヘキサノン,ジオキサン,テトラヒドロフラン,ブチ
ルセルソルブ,ブチルセルソルブアセテート,アセトフ
ェノン等の溶媒中で、−20〜200℃で行うことがで
きる。
【0024】また、液晶配向膜用組成物としては、完全
なポリアミック酸あるいはその誘導体以外に溶解性を有
するものであればイミド化が進行したものでもよい。ま
た、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,δ−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン,N−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのア
ミノ系シランカップリング剤,エポキシ系シランカップ
リング剤,チタネートカップリング剤,アルミニウムア
ルコレート,アルミニウムキレート,ジルコニウムキレ
ートなどワニス中に混合もしくは反応することもでき
る。該配向膜の形成は、一般的なスピンコート,印刷,
刷毛塗り,スプレー法等によって行うことができる。
【0025】用いる液晶材料としては、例えば4−置換
フェニル−4′−置換シクロヘキサン、4−置換シクロ
ヘキシル−4′−置換シクロヘキサン、4−置換フェニ
ル−4′−置換ジシクロヘキサン、4−置換ジシクロヘ
キシル−4′−置換ジフェニル、4−置換−4″−置換
ターフェニル、4−置換ビフェニル−4′−置換シクロ
ヘキサン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミ
ジン、4−置換安息香酸−4′−フェニルエステル、4
−置換シクロヘキサンカルボン酸−4′−置換フェニル
エステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸−4′−
置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキサ
ンカルボニルオキシ)安息香酸−4′−置換フェニルエ
ステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸−
4′−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘ
キシル)安息香酸−4′−置換シクロヘキシルエステ
ル、4−置換−4′−置換ビフェニル等を挙げることが
でき、これらの化合物の中でも、少なくても分子の一方
の末端にアルキル基,アルコキシ基,アルコキシメチレ
ン基,シアノ基,フッ素基,ジフッ素基,トリフッ素基
を有する液晶化合物が好ましい。
【0026】
【作用】本発明は、ガラス転移温度及びコンフォメーシ
ョン等の解析からオルト−オルト型構造の有機配向膜を
見出し、低温焼成での高プレチルト角化,しきい値電圧
の周波数特性,残留直流電圧及び電圧保持率,交流比抵
抗の特性が向上することが可能となり目的を達成した。
【0027】即ち、オルト−オルト型構造の重合物とす
ることにより、ガラス転移温度の低減,コンフォメーシ
ョンの歪みの拡大,分極の低減によりイオン性不純物の
吸着運動が拘束され、上記の特性が向上することにより
しきい値電圧の変動と透過率の変動が少なくなって、表
示むらの低減が可能な有機配向膜が得られたと考えられ
る。このことから、低温焼成プロセスでも使用可能な有
機配向膜が得られ、カラーフィルターの退色性及び表示
むらの発生が少なくなり高表示品質の液晶素子が達成さ
れる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0029】(実施例1)ビス〔2−(4−アミノフェ
ノキシ)−5−メチルフェニル〕メタン0.1モル%を
N−メチル−2−ピロリドンに溶解後、ピロメリット酸
二無水物0.05 モル%及び3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物0.05 モル%を加
え、5℃で7時間反応させると淡黄色の粘稠なワニスを
得た。そのワニスをジメチルアセトアミドとブチルセル
ソルブの溶剤を用いて5重量%濃度に希釈後、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランを固形分で4重量%添加
して液晶配向膜用組成物の調合を行った。その後、IT
O透明電極付きガラス基板上にスピンナー塗布後、15
0℃で仮焼成,220℃で1時間加熱硬化を行い約60
0Åのポリイミド膜を形成した。更に、0.3mmの切り
込み,700rpmの回転数,1000mm/min の送り速
度の条件でラビングを行い、エポキシ系のシール剤を印
刷後、ZLI−4792(メルク社製商品名)液晶を封
入して液晶セルを作製した。
【0030】液晶セルを安定させるため130℃で1時
間エージング処理後、クリスタルローテーション法でプ
レチルト角を測定した結果、5.6 度の高プレチルト角
の値を示した。
【0031】更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。図1,図2,図3
にしきい値電圧の周波数特性曲線及び残留直流電圧,電
圧保持率の測定方法を示す。しきい値電圧の周波数特性
は、図1に示すように30Hzと1KHzのしきい値電
圧の比として求めた。残留直流電圧は、図2に示す装置
を用いて振幅6V,オフセット1Vで周波数30Hzの
矩形波を30分印加し、直流成分印加後のフリッカ消去
電圧と初期のフリッカ消去電圧の差として求めた。電圧
保持率は、図3に示す装置を用いてソース信号が振幅6
V,オフセット0Vで165msの矩形波,ゲート信号
のパルス幅35μsの条件で、ドレインからの出力信号
の実効値を入力したソース信号の実効値の比として求め
た。交流比抵抗は、LCRメータを用いて30Hzにお
けるインピーダンスを測定し、その抵抗成分より求め
た。その各々の結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きの透明電極基板上に印刷塗布後、150℃で仮
焼成,220℃で1時間加熱硬化を行い約600Åのポ
リイミド膜を形成した。更に、該基板に挾持する液晶分
子のツイスト角を250度にするために上下の基板をそ
れぞれの角度でラビングして、該基板間にシール印刷
後、4−置換フェニル−4′−置換シクロヘキサン,4
−置換シクロヘキサンカルボン酸−4′−置換フェニル
エステル,4−置換シクロヘキシル−4′−置換シクロ
ヘキサン,4−置換フェニル−4′−置換ジシクロヘキ
サン,4−置換ジシクロヘキシル−4′−置換ジフェニ
ルの一方の末端にアルキル基,シアノ基,フッ素基,ジ
フッ素基を有する液晶成分に、更にカイラル剤S811
(メルク社製商品名)を0.5 重量%添加した液晶組成
物を封入してスーパーツイスト液晶表示素子を作製し
た。その後、エージング処理(130℃,1時間)し
て、画面上にウィンドのパターンを表示した結果、輝度
むら及び残像不良が低減された液晶表示素子を得た。
【0034】(実施例2)ビス〔2−(4−アミノフェ
ノキシ)−3,4,5−トリメチルフェニル〕メタン
0.08モル%及び〔2〕に示すジアミノシロキサン0.
02モル%をN−メチル−2−ピロリドンに溶解後、ピ
ロメリット酸二無水物0.05 モル%及びシクロブタン
テトラカルボン酸二無水物0.05 モル%を加え、10
℃で8時間反応させると淡黄色の粘稠なワニスを得た。
そのワニスをジメチルアセトアミドとブチルセルソルブ
の溶剤を用いて5重量%濃度に希釈後、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランを固形分で4重量%添加して液
晶配向膜用組成物の調合を行った。その後、ITO透明
電極付きガラス基板上にスピンナー塗布後、150℃で
仮焼成,200℃で1時間加熱硬化を行い約500Åの
ポリイミドシロキサン膜を形成した。更に、0.3mmの
切り込み,700rpmの回転数,1000mm/minの送り
速度の条件でラビングを行い、エポキシ系のシール剤を
印刷後、ZLI−4792(メルク社製商品名)液晶を
封入して液晶セルを作製した。
【0035】液晶セルを安定させるため130℃で1時
間エージング処理後、クリスタルローテーション法でプ
レチルト角を測定した結果、4.8 度の高プレチルト角
の値を示した。
【0036】更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。その各々の結果を
表1に示す。
【0037】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きのアクティブマトリックス用の基板上に印刷塗
布後、150℃で仮焼成,200℃で1時間加熱硬化を
行い約500Åのポリイミドシロキサン膜を形成した。
更に、該基板に挾持する液晶分子のツイスト角を90度
にするために上下の基板をそれぞれの角度でラビングし
て、該基板間にシール印刷を行ってギャップ6.5 μm
の素子に実施例1の液晶を封入してアクティブマトリッ
クス液晶表示素子を作製し、エージング処理(130
℃,1時間)後、画面上にウィンドのパターンを表示し
ても輝度むら及び残像不良が低減された液晶表示素子を
得た。
【0038】(実施例3)1,1−ビス〔2−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパン0.1モル%をN
−メチル−2−ピロリドンに溶解後、ピロメリット酸二
無水物0.08 モル%及びイソフタル酸ジクロライド
0.02 モル%を加え、5℃で7時間反応させると淡黄
色の粘稠なワニスを得た。反応ワニスをアルコールと純
水の混合液に加え、沈殿物を濾過,乾燥してジメチルア
セトアミドとブチルセルソルブの溶剤を用いて5重量%
濃度に希釈後、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
を固形分で4重量%添加して、液晶配向膜用組成物の調
合を行った。その後、ITO透明電極付きガラス基板上
にスピンナー塗布し、150℃で仮焼成,210℃で1
時間加熱硬化を行い約650Åのポリアミドイミド膜を
形成した。更に、0.3mmの切り込み,700rpmの回転
数,1000mm/minの送り速度の条件でラビングを行
い、エポキシ系のシール剤を印刷後、ZLI−4792
(メルク社製商品名)液晶を封入して液晶セルを作製し
た。
【0039】液晶セルを安定させるため130℃で1時
間エージング処理後、クリスタルローテーション法でプ
レチルト角を測定した結果、5.0 度の高プレチルト角
の値を示した。
【0040】更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。その各々の結果を
表1に示す。
【0041】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きの透明電極基板上に印刷塗布後、150℃で仮
焼成,210℃で1時間加熱硬化を行い約650Åのポ
リアミドイミド膜を形成した。更に、該基板に挾持する
液晶分子のツイスト角を220度にするために上下の基板
をそれぞれの角度でラビングして、該基板間にシール印
刷を行ってギャップ6μmの素子に実施例1の液晶を封
入してスーパーツイスト液晶表示素子を作製し、エージ
ング処理(130℃,1時間)後、画面上にウィンドの
パターンを表示しても輝度むら及び残像不良が低減され
た液晶表示素子を得た。
【0042】(実施例4)1,1−ビス〔2−(4−ア
ミノフェノキシ)−5−メチルフェニル〕プロパン0.
06モル及びイソフタル酸ジヒドラジド0.04モル%
をN−メチル−2−ピロリドンに溶解後、ブタンテトラ
カルボン酸二無水物0.05 モル%及び3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物0.05 モ
ル%を加え、5℃で7時間反応させると淡黄色の粘稠な
ワニスを得た。そのワニスをジメチルアセトアミドとブ
チルセルソルブの溶剤を用いて5重量%濃度に希釈後、
γ−アミノプロピルトリエトキシシランを固形分で4重
量%添加して液晶配向膜用組成物の調合を行った。その
後、ITO透明電極付きガラス基板上にスピンナー塗布
後、150℃で仮焼成,220℃で1時間加熱硬化を行
い約600Åのポリヒドラジドイミド膜を形成した。更
に、0.3mmの切り込み,700rpmの回転数,1000
mm/min の送り速度の条件でラビングを行い、エポキシ
系のシール剤を印刷後、ZLI−4792(メルク社製
商品名)液晶を封入して液晶セルを作製した。
【0043】液晶セルを安定させるため130℃で1時
間エージング処理後、クリスタルローテーション法でプ
レチルト角を測定した結果、5.5 度の高プレチルト角
の値を示した。
【0044】更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。その各々の結果を
表1に示す。
【0045】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きのアクティブマトリックス用の基板上に印刷塗
布後、150℃で仮焼成,220℃で1時間加熱硬化を
行い約650Åのポリヒドラジドイミド膜を形成した。
更に、該基板に挾持する液晶分子のツイスト角を90度
にするために上下の基板をそれぞれの角度でラビングし
て、該基板間にシール印刷を行ってギャップ6.5 μm
の素子に実施例1の液晶を封入してアクティブマトリッ
クス液晶表示素子を作製し、エージング処理(130
℃,1時間)後、画面上にウィンドのパターンを表示し
ても輝度むら及び残像不良が低減された液晶表示素子を
得た。
【0046】(実施例5)1,1−ビス〔2−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕オクタン0.09モル%及
び4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボ
ンアミド0.01 モル%をN−メチル−2−ピロリドン
に溶解後、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物0.05 モル%及び3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物0.05 モル%を加
え、20℃で7時間反応させると淡黄色の粘稠なワニス
を得た。そのワニスをジメチルアセトアミドとブチルセ
ルソルブの溶剤を用いて5重量%濃度に希釈後、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランを固形分で5重量%添
加して液晶配向膜用組成物の調合を行った。その後、I
TO透明電極付きガラス基板上にスピンナー塗布後、1
50℃で仮焼成,220℃で2時間加熱硬化を行い約40
0Åのポリイミドイソインドロキナゾリンジオン膜を形
成した。更に、0.3mmの切り込み,700rpmの回転
数,1000mm/min の送り速度の条件でラビングを行
い、エポキシ系のシール剤を印刷後、ZLI−4792
(メルク社製商品名)液晶を封入して液晶セルを作製し
た。
【0047】液晶セルを安定させるため130℃で1時
間エージング処理後、クリスタルローテーション法でプ
レチルト角を測定した結果、4.4 度の高プレチルト角
の値を示した。
【0048】更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。その各々の結果を
表1に示す。
【0049】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きの透明電極基板上に印刷塗布後、150℃で仮
焼成,220℃で1時間加熱硬化を行い約400Åのポ
リイミドイソインドロキナゾリンジオン膜を形成した。
更に、該基板に挾持する液晶分子のツイスト角を220
度にするために上下の基板をそれぞれの角度でラビング
して、該基板間にシール印刷を行ってギャップ6μmの
素子に実施例1の液晶を封入してスーパーツイスト液晶
表示素子を作製し、エージング処理(130℃,1時間)
後、画面上にウィンドのパターンを表示しても輝度むら
及び残像不良が低減された液晶表示素子を得た。
【0050】(実施例6)ビス〔2−(4−アミノフェ
ノキシ)−5−プロピルフェニル〕メタン0.1モル%
をN−メチル−2−ピロリドンに溶解後、イソフタル酸
ジクロライド0.07モル%及びテレフタル酸ジクロライド
0.03 モル%を加え、0℃で3時間反応させると淡黄
色の粘稠なワニスを得た。反応ワニスをアルコールと純
水の混合液に加え、沈殿物を濾過,乾燥してジメチルア
セトアミドとブチルセルソルブの溶剤を用いて5重量%
濃度に希釈後、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
を固形分で4重量%添加して液晶配向膜用組成物の調合
を行った。その後、ITO透明電極付きガラス基板上に
スピンナー塗布後、150℃で仮焼成,190℃で1時
間加熱硬化を行い約450Åのポリアミド膜を形成し
た。更に、0.3 mmの切り込み,700rpmの回転数,
1000mm/minの送り速度の条件でラビングを行い、
エポキシ系のシール剤を印刷後、ZLI−4792(メ
ルク社製商品名)液晶を封入して液晶セルを作製した。
【0051】液晶セルを安定させるため130℃で1時
間エージング処理後、クリスタルローテーション法でプ
レチルト角を測定した結果、4.2 度の高プレチルト角
の値を示した。
【0052】更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。その各々の結果を
表1に示す。
【0053】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きの透明電極基板上に印刷塗布後、150℃で仮
焼成,190℃で1時間加熱硬化を行い約450Åのポ
リアミド膜を形成した。更に、該基板に挾持する液晶分
子のツイスト角を240度にするために上下の基板をそ
れぞれの角度でラビングして、該基板間にシール印刷を
行ってギャップ6μmの素子に実施例1の液晶を封入し
てスーパーツイスト液晶表示素子を作製し、エージング
処理(130℃,1時間)後、画面上にウィンドのパタ
ーンを表示しても輝度むら及び残像不良が低減された液
晶表示素子を得た。
【0054】(実施例7)ビス〔2−(4−アミノフェ
ノキシ)−5−エチルフェニル〕メタン0.06モル%
及び4,4′−ジアミノジフェニルメタン0.04 モル
%をN−メチル−2−ピロリドンに溶解後、ピロメリッ
ト酸二無水物0.05モル%及び3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物0.05 モル%を
加え、5℃で7時間反応させると淡黄色の粘稠なワニス
を得た。そのワニスをジメチルアセトアミドとブチルセ
ルソルブの溶剤を用いて5重量%濃度に希釈後、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランを固形分で4重量%添
加して液晶配向膜用組成物の調合を行った。その後、I
TO透明電極付きガラス基板上にスピンナー塗布後、1
50℃で仮焼成,220℃で1時間加熱硬化を行い約6
00Åのポリイミド膜を形成した。更に、0.3mmの切
り込み,700rpmの回転数,1000mm/minの送り速
度の条件でラビングを行い、エポキシ系のシール剤を印
刷後、ZLI−4792(メルク社製商品名)液晶を封
入して液晶セルを作製した。
【0055】その後、液晶セルを安定させるため130
℃で1時間エージング処理後、クリスタルローテーショ
ン法でプレチルト角を測定した結果、4.4 度の高プレ
チルト角の値を示した。
【0056】更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。その各々の結果を
表1に示す。
【0057】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きの透明電極基板上に印刷塗布後、150℃で仮
焼成,220℃で1時間加熱硬化を行い約600Åのポ
リイミド膜を形成した。更に、該基板に挾持する液晶分
子のツイスト角を230度にするために上下の基板をそ
れぞれの角度でラビングして、該基板間にシール印刷を
行ってギャップ6μmの素子に実施例1の液晶を封入し
てスーパーツイスト液晶表示素子を作製し、エージング
処理(130℃,1時間)後、画面上にウィンドのパタ
ーンを表示しても輝度むら及び残像不良が低減された液
晶表示素子を得た。
【0058】(比較例1)ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン0.1モル%をN−メチル
−2−ピロリドンに溶解後、ピロメリット酸二無水物
0.07 モル%および3,3′,4,4′−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物0.03 モル%を加え、
5℃で7時間反応させると淡黄色の粘稠なワニスを得
た。そのワニスをジメチルアセトアミドとブチルセルソ
ルブの溶剤を用いて5重量%濃度に希釈後、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシランを固形分で4重量%添加し
て液晶配向膜用組成物の調合を行った。その後、ITO
透明電極付きガラス基板上にスピンナー塗布後、150
℃で仮焼成,220℃で1時間加熱硬化を行い約600
Åのポリイミド膜を形成した。更に、0.3mmの切り込
み,700rpmの回転数,1000mm/min の送り速度の条
件でラビングを行い、エポキシ系のシール剤を印刷後、
ZLI−4792(メルク社製商品名)液晶を封入して
液晶セルを作製した。その後、液晶セルを安定させるた
め130℃で1時間エージング処理後、クリスタルロー
テーション法でプレチルト角を測定した結果、2.8 度
のプレチルト角の値を示した。更に、上記の条件で作製
した液晶セルのしきい値電圧の周波数特性,残留直流電
圧,電圧保持率,低周波数での交流比抵抗を測定した。
その各々の結果を表1に示す。
【0059】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きの透明電極基板上に印刷塗布後、150℃で仮
焼成,220℃で1時間加熱硬化を行い約600Åのポ
リイミド膜を形成した。更に、該基板に挾持する液晶分
子のツイスト角を240度にするために上下の基板をそ
れぞれの角度でラビングして、該基板間にシール印刷を
行ってギャップ6μmの素子に実施例1の液晶を封入し
てスーパーツイスト液晶表示素子を作製し、エージング
処理(130℃,1時間)後、画面上にウィンドのパタ
ーンを表示すると輝度むら及び画像残りの表示不良が発
生する液晶表示素子を得た。
【0060】(比較例2)ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕メタン0.1モル%をN−メチル−
2−ピロリドンに溶解後、ピロメリット酸二無水物0.
05 モル%及びイソフタル酸ジクロライド0.05 モ
ル%を加え、0℃で3時間反応させると淡黄色の粘稠な
ワニスを得た。反応ワニスをアルコールと純水の混合液
に加え、沈殿物を濾過,乾燥し、そのワニスをジメチル
アセトアミドとブチルセルソルブの溶剤を用いて5重量
%濃度に希釈後、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンを固形分で4重量%添加して液晶配向膜用組成物の調
合を行った。その後、ITO透明電極付きガラス基板上
にスピンナー塗布後、150℃で仮焼成,190℃で1
時間加熱硬化を行い約600Åのポリアミドイミド膜を
形成した。更に、0.3mmの切り込み,700rpmの回転
数,1000mm/minの送り速度の条件でラビングを行
い、エポキシ系のシール剤を印刷後、ZLI−4792
(メルク社製商品名)液晶を封入して液晶セルを作製し
た。その後、液晶セルを安定させるため130℃で1時
間エージング処理後、クリスタルローテーション法でプ
レチルト角を測定した結果、3.2 度のプレチルト角の
値を示した。更に、上記の条件で作製した液晶セルのし
きい値電圧の周波数特性,残留直流電圧,電圧保持率,
低周波数での交流比抵抗を測定した。その各々の結果を
表1に示す。
【0061】次に、上記の配向膜ワニスをカラーフィル
ター付きの透明電極基板上に印刷塗布後、150℃で仮
焼成,190℃で1時間加熱硬化を行い約600Åのポ
リアミドイミド膜を形成した。更に、該基板に挾持する
液晶分子のツイスト角を240度にするために上下の基板
をそれぞれの角度でラビングして、該基板間にシール印
刷を行ってギャップ6μmの素子に実施例1の液晶を封
入してスーパーツイスト液晶表示素子を作製し、エージ
ング処理(130℃,1時間)後、画面上にウィンドの
パターンを表示すると輝度むら及び画像残りの表示不良
が発生する液晶表示素子を得た。
【0062】
【発明の効果】本発明の液晶配向膜用組成物及び液晶配
向膜は低温焼成での高プレチルト角,しきい値電圧の周
波数依存性,残留直流電圧,電圧保持率,交流比抵抗の
特性が向上する。このことから、カラーフィルターの退
色及び表示むらの発生が少ない高表示品質の液晶表示素
子が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】しきい値電圧の周波数特性の曲線の図である。
【図2】残留直流電圧の測定系の図である。
【図3】電圧保持率の測定系の図である。
【符号の説明】
1,10…恒温槽、2…偏光板、3,11…ユニット素
子、4…バックライト、5…パルスジェネレータ、6,
9…直流電源、7…ホトダイオード、8,13…オシロ
スコープ、12…バッファアンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 周一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 菊池 直樹 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明電極を有し少なくとも一方が透明な一
    対の基板間に、液晶層を挾持した液晶表示素子に用いる
    液晶配向膜用組成物において、 該透明電極と該液晶層の間にオルト−オルト型構造で表
    されるジアミン化合物とカルボン酸を反応させて得られ
    る重合物を含有することを特徴とする液晶配向膜用組成
    物。
  2. 【請求項2】前記オルト−オルト型構造のジアミン化合
    物が、一般式〔1〕 【化1】 (式中、Ri(i=1〜4)およびRj(j=1〜4)は
    それぞれ独立に水素,アルキル基,シクロアルキル基,
    アルコキシ基又はハロゲン原子を示し、相互に同じであ
    っても、異なっていてもよく、RmおよびRnはそれぞれ
    独立に水素,アルキル基,ハロゲン化アルキル基又はフ
    ェニル基を示し、相互に同じであっても、異なっていて
    もよい)で表される化合物を含有することを特徴とする
    請求項1に記載の液晶配向膜用組成物。
  3. 【請求項3】前記液晶配向膜用組成物が、ポリイミド前
    駆体であることを特徴とする請求項1もしくは2に記載
    の液晶配向膜用組成物。
  4. 【請求項4】前記液晶配向膜用組成物が、ポリイミドシ
    ロキサン前駆体であることを特徴とする請求項1もしく
    は2に記載の液晶配向膜用組成物。
  5. 【請求項5】前記液晶配向膜用組成物が、ポリアミドイ
    ミド前駆体であることを特徴とする請求項1もしくは2
    に記載の液晶配向膜用組成物。
  6. 【請求項6】前記液晶配向膜用組成物が、ポリヒドラジ
    ドイミド前駆体であることを特徴とする請求項1もしく
    は2に記載の液晶配向膜用組成物。
  7. 【請求項7】前記液晶配向膜用組成物が、ポリイミドイ
    ソインドロキナゾリンジオン前駆体であることを特徴と
    する請求項1もしくは2に記載の液晶配向膜用組成物。
  8. 【請求項8】前記液晶配向膜用組成物が、ポリアミドで
    あることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の液晶
    配向膜用組成物。
  9. 【請求項9】前記液晶配向膜用組成物が、一般式〔1〕
    で示されるジアミン化合物および他のジアミン化合物の
    共重合系もしくは重合物の混合系であることを特徴とす
    る請求項2に記載の液晶配向膜用組成物。
  10. 【請求項10】透明電極を有し少なくとも一方が透明な
    一対の基板間に、液晶層を挾持した液晶表示素子に用い
    る液晶配向膜において、 該電極と該液晶層の間にオルト−オルト型構造で表され
    るジアミン化合物とカルボン酸を反応させて得られる重
    合物を含有することを特徴とする液晶配向膜。
  11. 【請求項11】前記オルト−オルト型構造のジアミン化
    合物が、一般式〔1〕 【化2】 (式中、Ri(i=1〜4)およびRj(j=1〜4)は
    それぞれ独立に水素,アルキル基,シクロアルキル基,
    アルコキシ基又はハロゲン原子を示し、相互に同じであ
    っても、異なっていてもよく、RmおよびRnはそれぞれ
    独立に水素,アルキル基,ハロゲン化アルキル基又はフ
    ェニル基を示し、相互に同じであっても、異なっていて
    もよい)で表される化合物を含有することを特徴とする
    請求項10に記載の液晶配向膜。
  12. 【請求項12】前記液晶配向膜が、ポリイミドであるこ
    とを特徴とする請求項10もしくは11に記載の液晶配
    向膜。
  13. 【請求項13】前記液晶配向膜が、ポリイミドシロキサ
    ンであることを特徴とする請求項10もしくは11に記
    載の液晶配向膜。
  14. 【請求項14】前記液晶配向膜が、ポリアミドイミドで
    あることを特徴とする請求項10もしくは11に記載の
    液晶配向膜。
  15. 【請求項15】前記液晶配向膜が、ポリヒドラジドイミ
    ドであることを特徴とする請求項10もしくは11に記
    載の液晶配向膜。
  16. 【請求項16】前記液晶配向膜が、ポリイミドイソイン
    ドロキナゾリンジオンであることを特徴とする請求項1
    0もしくは11に記載の液晶配向膜。
  17. 【請求項17】前記液晶配向膜が、ポリアミドであるこ
    とを特徴とする請求項10もしくは11に記載の液晶配
    向膜。
JP13686394A 1994-06-20 1994-06-20 液晶配向膜用組成物および液晶配向膜 Pending JPH086030A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6413686B2 (en) * 2000-04-26 2002-07-02 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Resin composition for color filter
US6600532B2 (en) 2000-01-25 2003-07-29 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Color filter and liquid crystal display subject to impurity extraction treatment for voltage holding ratio of 80% or more

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