JPH08602A - X線投影像計測装置および方法 - Google Patents

X線投影像計測装置および方法

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JPH08602A
JPH08602A JP6134104A JP13410494A JPH08602A JP H08602 A JPH08602 A JP H08602A JP 6134104 A JP6134104 A JP 6134104A JP 13410494 A JP13410494 A JP 13410494A JP H08602 A JPH08602 A JP H08602A
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Kensuke Sekihara
謙介 関原
Takeshi Ueda
健 植田
Rika Baba
理香 馬場
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人体を対象とし、特に2次元投影データから
3次元画像を得るX線断層撮像装置において、検出器幅
の視野中心換算値よりも大きな視野幅を得て、正確な画
像を再構成する。 【構成】 スキャナの回転中心に対し検出面の中心をず
らして設置された複数個の検出器8、10を用いる。す
なはち、X線発生器7、9の焦点とスキャナの回転中心
を結ぶ直線が検出面と交差する点12、13と検出面の
中心とをずらして配置し、これらによって取得された投
影データを合成してより大きな視野を持った新たな投影
データを作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線発生装置とX線を
検出する有限な幅を持つ検出器とを対向させて設置した
スキャナ部を有し、このスキャナ部を回転させて投影デ
ータを計測するX線断層撮影装置に関し、特に視野を検
出器の幅から決まるものより大きく取ることのできるX
線投影像計測装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2に従来用いられているX線断層撮影
装置における計測系を示す。図2で、1はX線発生装
置、2が被検体3を透過したX線を計測する検出器であ
る。X線発生装置とX線検出器を乗せたスキャナが被検
体3の周囲を回転し各方向からの投影データを計測す
る。そして、これらは計算機4に送られ画像再構成が行
なわれ、再構成像はディスプレイ5に表示される。図3
は従来用いられているX線断層撮影装置で特に2次元検
出器を用いた装置構成例を示す。図3で、6は2次元投
影データ計測用の2次元検出器である。この場合、現存
する実用的な検出器としてX線イメージインテンシファ
イア(II)が用いられる。X線イメージインテンシファ
イアの幅としては通常約30cm、最大で40cmがせ
いぜいであり、視野中心はスキャナの機構上X線発生装
置と検出器のほぼ中心になることを考慮すれば視野幅と
しては約15〜20cmを確保できるに過ぎず、特に人
体3を対象とした場合、成人の胸部および腹部撮影にお
いて大きな問題となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたごとく人体
を対象とし2次元投影データから3次元画像を得るX線
断層撮像装置においては、従来のスキャナ、検出系では
成人の胸部および腹部を対象とした場合視野の幅が不足
するという問題が生じる。本発明の目的は、計測方法を
工夫することによりこのような問題点を改善して、検出
器幅の視野中心換算値よりも大きな視野幅を得ることが
できるX線投影像計測装置および方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のX線投影像計測装置および方法は、スキャ
ナの回転中心に対し検出面の中心をずらして設置した複
数個の検出器(図1の8、10)を用い、これらによっ
て取得された投影データを合成して新たな投影データを
作ることに特徴がある。より具体的には、X線発生器
(図1の7、9)の焦点とスキャナの回転中心を結ぶ直
線が検出面と交差する点(図1の12、13)と検出面
の中心とをずらして配置し、それらの交差点を原点とし
て、原点から負の側が正の側よりも視野を大きく取るよ
うに配置した検出器A、原点から正の側が負の側よりも
視野を大きく取るように配置した検出器Bとすると、合
成後の投影データの負の側に検出器Aによる測定投影デ
ータが含まれ、合成後の投影データの正の側に検出器B
による測定投影データが含まれるようにデータを選択す
る。つまり、被検体に固定した軸を基準として各投影デ
ータの角度(図4のd)を算出し、その角度が等しい投
影データを異なる検出器によって取得された投影データ
から選び、その複数個の中から一つの投影データを合成
する。
【0005】
【作用】本発明においては、スキャナの回転中心と検出
面の中心が一致しないように配置した複数の検出器を用
いて、多方向から被検体周囲の投影データを取得し、さ
らにその投影データを合成して新たな合成データを作成
する。この場合、検出面の中心から見てより視野幅の大
きいデータ同志を合成することによって、検出器幅の視
野中心換算値よりも大きな視野幅を得ることができ、よ
り正確な画像を再構成できる。
【0006】
【実施例】人体を計測する場合を例として以下に本発明
の一実施例を示す。図1に2組のX線発生器および検出
器を用いて本発明を実施した場合を示す。これらの検出
器は2次元検出器としこれにより2次元投影データを計
測する場合を説明する。ここで検出器面にそってx軸を
仮定し、図1の奥行き方向(すなわち、紙面に垂直な方
向)に検出器のy軸を仮定する。人体を対象としたX線
断層装置を考えた場合y軸方向が人体の体軸と平行な方
向でありx軸がこれに垂直な方向である。再構成画像に
大きなアーチファクトを生じるのはx軸方向に視野幅が
不足している場合である。本発明によりx軸方向に視野
幅を以下のようにして増大させる。図1で、7および8
は一組のX線発生器−検出器の組み合わせ、9および1
0はもう一組のX線発生器−検出器の組み合わせであ
る。X線発生器7とスキャナの回転中心11をむすぶ直
線が検出器面と交わる点を12とすると、検出器8の点
12に関し片側の幅を「a1」、もう片側の幅を「b1
とする。9および10のもう一組のX線発生器−検出器
の組み合わせについても同様に、X線発生器9とスキャ
ナの回転中心11をむすぶ直線が検出器面と交わる点を
13とし、検出器10の点13に関し片側の幅を
「a2」、もう片側の幅を「b2」とする。図1に示すご
とく「a1>b1」および「a2>b2」とする。ここで、2
組のX線発生器−検出器の組み合わせがなす角度を
「h」とする。すなわちX線発生器7から回転中心11
を結ぶ直線とX線発生器9から回転中心11を結ぶ直線
のなす角をhとする。hとしては検出器の実装などから
考えて90度程度が適当であるがこれに限るものではな
い。ここで、検出器8の場合は点12を、検出器10の
場合には点13をx軸原点とする。検出器8で測定され
た角度dにおける投影データをg1(d、x、y)、検出
器10で測定された角度dにおける投影データをg
2(d、x、y)とする。ここで「d」は図4に示すごと
く被検体に固定した軸からの各投影データの角度を示す
ものとする。g1(d、x、y)、g2(d、x、y)は「-
1<x<b1、-b2<x<a2」の範囲で定義されている。
さて2組のX線発生器−検出器から得られた投影データ
からより大視野の投影データを作り出すには以下のよう
に行なう。両計測系のゲインが一致している場合には同
じ角度dで取得されたデータを原点において接続すれば
よい。すなわち、接続後の投影データをg(d、x、y)
とすれば
【数1】 としてg(d、x、y)を求める。ここでg(d、x、y)
は「-a1<x<a2」の範囲をカバーするものである。両
計測系のゲインが異なっていて、ゲイン比Aが予め測定
されてわかっている場合には同じ角度dで取得されたデ
ータを原点においてゲインのちがいを補正した後接続す
る。すなわち、接続後の投影データをg(d、x、y)と
すれば
【数2】 としてg(d、x、y)を求める。ここでゲイン比Aはg
2(d、x、y)をA倍すればg1(d、x、y)に等しくな
るものと定義する。両計測系のゲインが異なっていて、
ゲイン比Aがわからない場合には「-b2<x<b1」にお
けるg1(d、x、y)とg2(d、x、y)とからまずゲイ
ン比Aを求める。すなわち、
【数3】 で定義されるEを最小とするAを求める。ここで、dに
ついてのシグマ記号は角度についての総和を表し、xに
ついてのシグマ記号は-b2からb1までの総和を表わ
す。このようにしてまずAを求め数2によりg(d、
x、y)を求める。なお、2個の2次元投影データg
1(d、x、y)およびg2(d、x、y)を接続し、g
(d、x、y)を作り出す方法は以上述べた方法に限るも
のではない。より工夫された方法については例えば同一
出願人による特許願(特願平6−8354)に詳述され
ている。
【0007】
【発明の効果】以上述べたごとく本発明によれば、視野
を検出器の幅から決まる値よりも大きく取ることがで
き、よって、被検体の周囲の多方向から測定した投影デ
ータから視野内の画像濃度分布を再構成するX線断層装
置等においてより正確な画像を再構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるX線投影像計測装置
の概略を示す構成図である。
【図2】従来のX線断層撮影装置の構成例図である。
【図3】従来の2次元検出器を用いたX線断層撮影装置
の構成例図である。
【図4】本発明の一実施例における被検体の固定軸から
の投影データの角度dを示す図である。
【符号の説明】
1:X線発生器、2:X線検出器、3:被検体、4:コ
ンピュータ、5:ディスプレイ、6:2次元検出器、
7:検出器8に対するX線発生器、8:X線発生器8に
対する検出器、9:検出器10に対するX線発生器、1
0:X線発生器9に対する検出器、11:スキャナ回転
中心、12:検出器8のx軸原点、13:検出器10の
x軸原点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線発生装置とX線を検出する検出器を
    有し、被検体の周囲を回転可能に設置されたスキャナ
    と、該スキャナからの出力信号を収集し被検体の画像を
    再構成するための演算処理を行う処理装置と、被検体の
    画像を表示する表示装置とを備えたX線投影像計測装置
    において、上記X線発生装置および検出器の組を複数設
    け、スキャナの回転中心に対し検出面の中心をずらして
    配置したことを特徴とするX線投影像計測装置。
  2. 【請求項2】 スキャナを被検体の周囲に回転させて、
    該被検体の周囲の多方向からの投影データを計測し、該
    投影データを用いて被検体のX線吸収を反映した量を濃
    度とする画像を再構成するX線投影像計測方法におい
    て、上記スキャナとして、スキャナの回転中心に対し検
    出面の中心をずらして配置した複数の検出器およびX線
    発生器を有するものを用い、該複数の検出器にて取得さ
    れた投影データを合成して新たな投影データを作成し、
    該合成データを用いて画像を再構成することを特徴とす
    るX線投影像計測方法。
  3. 【請求項3】 上記新たな投影データを作成する際、被
    検体に固定した軸を基準として各投影データの角度を算
    出し、該角度が等しい投影データを異なる検出器によっ
    て取得した投影データから選び、角度が等しい複数個の
    投影データから一つの投影データを合成することを特徴
    とする請求項2記載のX線投影像計測方法。
  4. 【請求項4】 上記複数の検出器は、X線発生器の焦点
    とスキャナの回転中心を結ぶ直線が検出面と交差する点
    と検出面の中心とを一致させずに設置した2個の検出器
    であり、該交差する点を原点とし、原点から負の側が正
    の側よりも視野を大きく取るように配置した検出器を
    A、原点から正の側が負の側よりも視野を大きく取るよ
    うに配置した検出器をBとした場合、合成後の投影デー
    タの負の側に検出器Aによる測定投影データが含まれ、
    合成後の投影データの正の側に検出器Bによる測定投影
    データが含まれることを特徴とする請求項1、2記載の
    X線投影像計測方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000245726A (ja) * 1999-03-03 2000-09-12 Ge Yokogawa Medical Systems Ltd X線ct装置
US7110487B2 (en) * 2003-09-19 2006-09-19 Hitachi Medical Corporation X-ray measuring apparatus
US7372939B2 (en) 2005-08-25 2008-05-13 Kabushiki Kaisha Toshiba X-ray computed tomographic apparatus

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