JPH0860203A - 高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法 - Google Patents
高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法Info
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- JPH0860203A JPH0860203A JP22091894A JP22091894A JPH0860203A JP H0860203 A JPH0860203 A JP H0860203A JP 22091894 A JP22091894 A JP 22091894A JP 22091894 A JP22091894 A JP 22091894A JP H0860203 A JPH0860203 A JP H0860203A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】製品の取出しが容易であるとともに、カプセル
材として安価な軟鋼，炭素鋼，ステンレス鋼等の使用が
可能であり、且つ高密度の緻密な成形焼結体の得られる
高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法を提供する。 【構成】所定形状のセラミックスモールド内部に高融点
金属粉末を充填してこれを金属カプセル内部に収納する
とともに、セラミックスモールドと金属カプセルとの間
にセラミックス粉末を二次圧力媒体として充填した上、
金属カプセル内部の脱気を必要に応じて行った後封止処
理を行い、しかる後金属粉末を金属カプセルごと所定温
度以下で第一次ＨＩＰ処理して金属粉末を一次焼結させ
る。その後金属カプセル及びセラミックス粉末を除去し
た上で、一次焼結体をカプセルに入れることなく且つ一
次ＨＩＰ処理温度よりも高い温度で第二次ＨＩＰ処理し
て成形焼結体を製造する。
材として安価な軟鋼，炭素鋼，ステンレス鋼等の使用が
可能であり、且つ高密度の緻密な成形焼結体の得られる
高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法を提供する。 【構成】所定形状のセラミックスモールド内部に高融点
金属粉末を充填してこれを金属カプセル内部に収納する
とともに、セラミックスモールドと金属カプセルとの間
にセラミックス粉末を二次圧力媒体として充填した上、
金属カプセル内部の脱気を必要に応じて行った後封止処
理を行い、しかる後金属粉末を金属カプセルごと所定温
度以下で第一次ＨＩＰ処理して金属粉末を一次焼結させ
る。その後金属カプセル及びセラミックス粉末を除去し
た上で、一次焼結体をカプセルに入れることなく且つ一
次ＨＩＰ処理温度よりも高い温度で第二次ＨＩＰ処理し
て成形焼結体を製造する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は高融点金属粉末の成形
焼結体の製造方法に関し、詳しくはＨＩＰ処理を用いた
成形焼結体の製造方法に関する。
焼結体の製造方法に関し、詳しくはＨＩＰ処理を用いた
成形焼結体の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】金属粉末の成形焼結体の製造方法とし
て、ＨＩＰ（熱間等方圧プレス）を用いた方法が広く行
われている。ＨＩＰによるニアネット成形焼結法とし
て、セラミックスモールド法と呼ばれる方法が知られて
おり、その一般的な工程が図１に示してある。
て、ＨＩＰ（熱間等方圧プレス）を用いた方法が広く行
われている。ＨＩＰによるニアネット成形焼結法とし
て、セラミックスモールド法と呼ばれる方法が知られて
おり、その一般的な工程が図１に示してある。
【０００３】図１に示しているようにこの方法は、ロス
トワックス法等にて目的形状に成形したセラミックスモ
ールド１００の内部に高融点金属粉末１０２を充填し、
これを金属カプセル１０４内部に収納した上、セラミッ
クスモールド１００と金属カプセル１０４との間に二次
圧力媒体としてのセラミックス粉末（アルミナ，ジルコ
ニア粉末等）１０６を充填し、そして金属カプセル１０
４内を脱気及び封缶後これをＨＩＰ処理して金属粉末１
０２を目的形状に成形，焼結させ、しかる後金属カプセ
ル１０４，セラミックス粉末１０６等を取り除いて成形
焼結体１０８を取り出すといったものである。
トワックス法等にて目的形状に成形したセラミックスモ
ールド１００の内部に高融点金属粉末１０２を充填し、
これを金属カプセル１０４内部に収納した上、セラミッ
クスモールド１００と金属カプセル１０４との間に二次
圧力媒体としてのセラミックス粉末（アルミナ，ジルコ
ニア粉末等）１０６を充填し、そして金属カプセル１０
４内を脱気及び封缶後これをＨＩＰ処理して金属粉末１
０２を目的形状に成形，焼結させ、しかる後金属カプセ
ル１０４，セラミックス粉末１０６等を取り除いて成形
焼結体１０８を取り出すといったものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記方法において、高
融点金属（例えば融点１８００℃以上の金属）の焼結体
を得ようとした場合、特に焼結体を高密度化する場合、
当然にＨＩＰ処理温度も高温となる。ＨＩＰ処理温度が
１５００℃までの場合、実際には温度制御のばらつきや
金属カプセル材中の成分のばらつき、不純物の存在等を
考慮すると、１３５０℃程度までであれば金属カプセル
材として安価で加工が容易な軟鋼やステンレス鋼等を使
用することが可能であるが、上記温度より高温でＨＩＰ
処理を行うとなると、金属カプセル材として高価なＴｉ
やＮｂ等を使用しなければならず、処理コストが高いも
のとなってしまう。尤もカプセル材として石英のガラス
を用いることも可能であるが、この場合技術的な困難を
伴う。
融点金属（例えば融点１８００℃以上の金属）の焼結体
を得ようとした場合、特に焼結体を高密度化する場合、
当然にＨＩＰ処理温度も高温となる。ＨＩＰ処理温度が
１５００℃までの場合、実際には温度制御のばらつきや
金属カプセル材中の成分のばらつき、不純物の存在等を
考慮すると、１３５０℃程度までであれば金属カプセル
材として安価で加工が容易な軟鋼やステンレス鋼等を使
用することが可能であるが、上記温度より高温でＨＩＰ
処理を行うとなると、金属カプセル材として高価なＴｉ
やＮｂ等を使用しなければならず、処理コストが高いも
のとなってしまう。尤もカプセル材として石英のガラス
を用いることも可能であるが、この場合技術的な困難を
伴う。
【０００５】また他の問題点として、セラミックス粉末
を二次圧力媒体として用いた場合、二次圧力媒体による
圧力損失や不十分な熱伝達により、焼結体の密度が低い
値となることがあり、そこでこれを防止する点からもＨ
ＩＰ処理温度を高温とする必要が生ずる。
を二次圧力媒体として用いた場合、二次圧力媒体による
圧力損失や不十分な熱伝達により、焼結体の密度が低い
値となることがあり、そこでこれを防止する点からもＨ
ＩＰ処理温度を高温とする必要が生ずる。
【０００６】而して高温でＨＩＰ処理した場合には、上
記カプセル材として高価な材料を用いる必要が生じるほ
か、二次圧力媒体としてのセラミックス粉末が強固に焼
結してしまい、高融点金属粉末の焼結体の取出しが困難
となる。特に成形焼結体が脆性材料である場合、焼結し
た二次圧力媒体としてのセラミックス粉末を無理に除去
しようとすると、製品としての金属粉末の成形焼結体が
割れてしまうといった問題を生ずる。
記カプセル材として高価な材料を用いる必要が生じるほ
か、二次圧力媒体としてのセラミックス粉末が強固に焼
結してしまい、高融点金属粉末の焼結体の取出しが困難
となる。特に成形焼結体が脆性材料である場合、焼結し
た二次圧力媒体としてのセラミックス粉末を無理に除去
しようとすると、製品としての金属粉末の成形焼結体が
割れてしまうといった問題を生ずる。
【０００７】高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法と
して、金属粉末を常圧で予備成形した後、その予備焼結
体をカプセル内に挿入することなく、即ちカプセルフリ
ーでＨＩＰ処理する方法が考えられる。しかしながらこ
の場合、予備焼結の段階で予備焼結体の密度を９０％以
上としなければ、後のカプセルフリーでのＨＩＰ処理を
良好に行うことができない。即ちＨＩＰ処理によって焼
結体の密度の向上を実現できない。
して、金属粉末を常圧で予備成形した後、その予備焼結
体をカプセル内に挿入することなく、即ちカプセルフリ
ーでＨＩＰ処理する方法が考えられる。しかしながらこ
の場合、予備焼結の段階で予備焼結体の密度を９０％以
上としなければ、後のカプセルフリーでのＨＩＰ処理を
良好に行うことができない。即ちＨＩＰ処理によって焼
結体の密度の向上を実現できない。
【０００８】予備焼結体の密度が９０％以上になってい
ないと、内部の空孔が十分閉塞状態（閉塞空孔）となっ
ておらず、この状態でＨＩＰ処理を施しても空孔を十分
に押し潰すことができず、十分な密度の焼結体が得られ
ないのである。
ないと、内部の空孔が十分閉塞状態（閉塞空孔）となっ
ておらず、この状態でＨＩＰ処理を施しても空孔を十分
に押し潰すことができず、十分な密度の焼結体が得られ
ないのである。
【０００９】従ってこの方法において、後のＨＩＰ処理
を良好に行うためには予備焼結体の密度を９０％以上に
しなければならず、而して予備焼結の段階でこれを実現
するためにはかなりの高温、例えば高融点金属粉末の場
合、２０００℃以上の高温で予備焼結を行うことが必要
となり、そのための設備も高価なものとなる。
を良好に行うためには予備焼結体の密度を９０％以上に
しなければならず、而して予備焼結の段階でこれを実現
するためにはかなりの高温、例えば高融点金属粉末の場
合、２０００℃以上の高温で予備焼結を行うことが必要
となり、そのための設備も高価なものとなる。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明は、所定形状のセラミックスモールド内部に高融
点金属粉末を充填してこれを金属カプセル内部に収納す
るとともに、該セラミックスモールドと該金属カプセル
との間にセラミックス粉末を二次圧力媒体として充填し
た上、該金属カプセル内部の脱気を必要に応じて行った
後封止処理を行い、しかる後該金属粉末を該金属カプセ
ルごと所定温度以下で第一次ＨＩＰ処理して該金属粉末
を一次焼結させ、その後該金属カプセル及びセラミック
ス粉末を除去した上で、該一次焼結体をカプセルに入れ
ることなく且つ該第一次ＨＩＰ処理温度よりも高い温度
で第二次ＨＩＰ処理して成形焼結体を製造することを特
徴とする（請求項１）。
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明は、所定形状のセラミックスモールド内部に高融
点金属粉末を充填してこれを金属カプセル内部に収納す
るとともに、該セラミックスモールドと該金属カプセル
との間にセラミックス粉末を二次圧力媒体として充填し
た上、該金属カプセル内部の脱気を必要に応じて行った
後封止処理を行い、しかる後該金属粉末を該金属カプセ
ルごと所定温度以下で第一次ＨＩＰ処理して該金属粉末
を一次焼結させ、その後該金属カプセル及びセラミック
ス粉末を除去した上で、該一次焼結体をカプセルに入れ
ることなく且つ該第一次ＨＩＰ処理温度よりも高い温度
で第二次ＨＩＰ処理して成形焼結体を製造することを特
徴とする（請求項１）。
【００１１】本願の別の発明は、請求項１の製造方法に
おいて、前記第一次ＨＩＰ処理を１５００℃以下の温度
で行うことを特徴とする（請求項２）。
おいて、前記第一次ＨＩＰ処理を１５００℃以下の温度
で行うことを特徴とする（請求項２）。
【００１２】本願の更に別の発明は、請求項１の製造方
法において、前記第一次ＨＩＰ処理を１３５０℃以下の
温度で行うことを特徴とする（請求項３）。
法において、前記第一次ＨＩＰ処理を１３５０℃以下の
温度で行うことを特徴とする（請求項３）。
【００１３】本願の更に別の発明は、請求項１，２又は
３の製造方法において、前記一次焼結体の焼結密度が９
０％以上となる条件で前記第一次ＨＩＰ処理を行うこと
を特徴とする（請求項４）。
３の製造方法において、前記一次焼結体の焼結密度が９
０％以上となる条件で前記第一次ＨＩＰ処理を行うこと
を特徴とする（請求項４）。
【００１４】本願の更に別の発明は、請求項１，２又は
３の製造方法において、前記一次焼結体の焼結密度が９
５％以上となる条件で前記第一次ＨＩＰ処理を行うこと
を特徴とする（請求項５）。
３の製造方法において、前記一次焼結体の焼結密度が９
５％以上となる条件で前記第一次ＨＩＰ処理を行うこと
を特徴とする（請求項５）。
【００１５】
【作用】上記のように本発明は、高融点金属粉末をＨＩ
Ｐ処理してその成形焼結体を製造するに際し、かかるＨ
ＩＰ処理を低温での第一次ＨＩＰ処理と高温での第二次
ＨＩＰ処理との２段階に分けて行うものである。
Ｐ処理してその成形焼結体を製造するに際し、かかるＨ
ＩＰ処理を低温での第一次ＨＩＰ処理と高温での第二次
ＨＩＰ処理との２段階に分けて行うものである。
【００１６】而して低温での第一次ＨＩＰ処理に際して
は金属カプセルを用い、金属粉末を充填したセラミック
スモールドを二次圧力媒体とともに金属カプセル内部に
収納した状態でＨＩＰ処理を行い、以て一次焼結体を
得、そして第二次ＨＩＰ処理ではカプセルフリーの状態
で一次焼結体をＨＩＰ処理するものである。
は金属カプセルを用い、金属粉末を充填したセラミック
スモールドを二次圧力媒体とともに金属カプセル内部に
収納した状態でＨＩＰ処理を行い、以て一次焼結体を
得、そして第二次ＨＩＰ処理ではカプセルフリーの状態
で一次焼結体をＨＩＰ処理するものである。
【００１７】本発明において、第一次ＨＩＰ処理は所定
温度以下の低温で行うものであり、従ってその際のカプ
セル材としてそれほど耐熱性の高いものでなくても使用
することが可能である。特に１５００℃、より望ましく
は１３５０℃以下の温度で第一次ＨＩＰ処理を行うよう
にした場合（請求項２，３）、軟鋼，炭素鋼，ステンレ
ス鋼等の安価で加工の容易な鉄系の材料を用いることが
可能である。
温度以下の低温で行うものであり、従ってその際のカプ
セル材としてそれほど耐熱性の高いものでなくても使用
することが可能である。特に１５００℃、より望ましく
は１３５０℃以下の温度で第一次ＨＩＰ処理を行うよう
にした場合（請求項２，３）、軟鋼，炭素鋼，ステンレ
ス鋼等の安価で加工の容易な鉄系の材料を用いることが
可能である。
【００１８】またこの第一次ＨＩＰ処理は低温度で行う
ものであるため、セラミックス粉末を二次圧力媒体とし
て用いた場合にも、かかるセラミックス粉末が強固に焼
結してしまうといったことがなく、高融点金属粉末の一
次焼結体を取り出す際に容易にこれらを除去することが
可能であり、従って金属粉末（厳密には一次焼結体）が
脆性材料であっても、これを割ってしまうといったこと
なく、容易に取り出すことができる。
ものであるため、セラミックス粉末を二次圧力媒体とし
て用いた場合にも、かかるセラミックス粉末が強固に焼
結してしまうといったことがなく、高融点金属粉末の一
次焼結体を取り出す際に容易にこれらを除去することが
可能であり、従って金属粉末（厳密には一次焼結体）が
脆性材料であっても、これを割ってしまうといったこと
なく、容易に取り出すことができる。
【００１９】一方第二次ＨＩＰ処理に際しては、先の第
一次ＨＩＰ処理によって金属粉末は既に焼結体となって
いるため、これをカプセルフリーでＨＩＰ処理すること
が可能である。而して第一次ＨＩＰ処理において一次焼
結体の密度を９０％以上、より望ましくは９５％以上と
しておいた場合（請求項３，４）、一次焼結体に存在す
る空孔は有効に閉塞空孔となっているため、第二次ＨＩ
Ｐ処理によって焼結を良好に進行させ得、従って高密度
の緻密な成形焼結体を製品として得ることができる。
一次ＨＩＰ処理によって金属粉末は既に焼結体となって
いるため、これをカプセルフリーでＨＩＰ処理すること
が可能である。而して第一次ＨＩＰ処理において一次焼
結体の密度を９０％以上、より望ましくは９５％以上と
しておいた場合（請求項３，４）、一次焼結体に存在す
る空孔は有効に閉塞空孔となっているため、第二次ＨＩ
Ｐ処理によって焼結を良好に進行させ得、従って高密度
の緻密な成形焼結体を製品として得ることができる。
【００２０】第二次ＨＩＰ処理では、カプセル及び二次
圧力媒体を用いないので、第二次ＨＩＰ処理による金属
粉末の成形焼結体を取り出すに際して何ら困難は伴わな
い。尚、本発明において金属粉末の一次焼結を低温で行
い得るのは、第一次ＨＩＰ処理が高圧を作用させた状態
で行うものであるからである。
圧力媒体を用いないので、第二次ＨＩＰ処理による金属
粉末の成形焼結体を取り出すに際して何ら困難は伴わな
い。尚、本発明において金属粉末の一次焼結を低温で行
い得るのは、第一次ＨＩＰ処理が高圧を作用させた状態
で行うものであるからである。
【００２１】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に詳述する。 （実施例１）Ｎｂ3Ａｌ粉末（平均粒径１１０μｍ）を
Ｙ2Ｏ3とＡｌ2Ｏ3からなるセラミックスモールド内に充
填し、これをステンレス製のＨＩＰカプセル中に収納し
た。次にセラミックスモールドとカプセルとの間にＹ2
Ｏ3粉末（５００〜８５０μｍ）を充填し、脱気・封缶
後、１３００℃、１９８ＭＰａ、２ｈｒの条件で第一次
ＨＩＰ処理して、Ｎｂ3Ａｌの一次焼結体を得た。この
ときの一次焼結体の密度は９６％であった。この場合、
Ｙ2Ｏ3粉末の焼結強度は低く、容易にブラスティング処
理によりこれを除去することができた。次に、この一次
焼結体をカプセルなしで１６００℃、１９８ＭＰａ、２
ｈｒの条件で第二次ＨＩＰ処理し、９９．６％の高密度
の成形焼結体を得た。
Ｙ2Ｏ3とＡｌ2Ｏ3からなるセラミックスモールド内に充
填し、これをステンレス製のＨＩＰカプセル中に収納し
た。次にセラミックスモールドとカプセルとの間にＹ2
Ｏ3粉末（５００〜８５０μｍ）を充填し、脱気・封缶
後、１３００℃、１９８ＭＰａ、２ｈｒの条件で第一次
ＨＩＰ処理して、Ｎｂ3Ａｌの一次焼結体を得た。この
ときの一次焼結体の密度は９６％であった。この場合、
Ｙ2Ｏ3粉末の焼結強度は低く、容易にブラスティング処
理によりこれを除去することができた。次に、この一次
焼結体をカプセルなしで１６００℃、１９８ＭＰａ、２
ｈｒの条件で第二次ＨＩＰ処理し、９９．６％の高密度
の成形焼結体を得た。
【００２２】（実施例２）Ｗ粉末（平均粒径３μｍ）を
Ａｌ2Ｏ3から成るセラミックスモールド内に充填し、こ
れをステンレス製のＨＩＰカプセル中に収納した。次に
セラミックスモールドとカプセルとの間にＹ2Ｏ3安定化
ＺｒＯ2（５００〜８５０μｍ）を充填し、脱気・封缶
後、１３００℃、１９８ＭＰａ、２ｈｒの条件で第一次
ＨＩＰ処理して、Ｗ粉末の一次焼結体を得た。このとき
の一次焼結体の密度は９７％であった。この場合、Ｚｒ
Ｏ2の焼結強度は低く、ハンマー等で容易に崩壊，除去
することができた。次に、この一次焼結体をカプセルな
しで２０００℃、１９８ＭＰａ、４ｈｒの条件で第二次
ＨＩＰ処理し、９９．１％の高密度の焼結体を得た。
Ａｌ2Ｏ3から成るセラミックスモールド内に充填し、こ
れをステンレス製のＨＩＰカプセル中に収納した。次に
セラミックスモールドとカプセルとの間にＹ2Ｏ3安定化
ＺｒＯ2（５００〜８５０μｍ）を充填し、脱気・封缶
後、１３００℃、１９８ＭＰａ、２ｈｒの条件で第一次
ＨＩＰ処理して、Ｗ粉末の一次焼結体を得た。このとき
の一次焼結体の密度は９７％であった。この場合、Ｚｒ
Ｏ2の焼結強度は低く、ハンマー等で容易に崩壊，除去
することができた。次に、この一次焼結体をカプセルな
しで２０００℃、１９８ＭＰａ、４ｈｒの条件で第二次
ＨＩＰ処理し、９９．１％の高密度の焼結体を得た。
【００２３】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
【００２４】
【発明の効果】上記のように本発明は、高融点金属粉末
をＨＩＰ処理してその成形焼結体を得るに際し、これを
低温側の第一次ＨＩＰ処理と高温側の第二次ＨＩＰ処理
とに分けて実施するものであり、かかる本発明によれば
二次圧力媒体としてのセラミックス粉末を良好に除去し
得、製品を容易に取り出すことが可能となり、また金属
カプセル材として安価且つ加工が容易な材質のものを用
いることが可能であり、ひいては製造コストを低減する
ことが可能となる外、高密度の緻密な成形焼結体を得る
ことが可能となるなどの効果が得られる。
をＨＩＰ処理してその成形焼結体を得るに際し、これを
低温側の第一次ＨＩＰ処理と高温側の第二次ＨＩＰ処理
とに分けて実施するものであり、かかる本発明によれば
二次圧力媒体としてのセラミックス粉末を良好に除去し
得、製品を容易に取り出すことが可能となり、また金属
カプセル材として安価且つ加工が容易な材質のものを用
いることが可能であり、ひいては製造コストを低減する
ことが可能となる外、高密度の緻密な成形焼結体を得る
ことが可能となるなどの効果が得られる。
【図１】従来のＨＩＰ処理を用いた金属粉末の成形焼結
体の製造方法の工程を示す図である。
体の製造方法の工程を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項１】 所定形状のセラミックスモールド内部に
高融点金属粉末を充填してこれを金属カプセル内部に収
納するとともに、該セラミックスモールドと該金属カプ
セルとの間にセラミックス粉末を二次圧力媒体として充
填した上、該金属カプセル内部の脱気を必要に応じて行
った後封止処理を行い、しかる後該金属粉末を該金属カ
プセルごと所定温度以下で第一次ＨＩＰ処理して該金属
粉末を一次焼結させ、その後該金属カプセル及びセラミ
ックス粉末を除去した上で、該一次焼結体をカプセルに
入れることなく且つ該第一次ＨＩＰ処理温度よりも高い
温度で第二次ＨＩＰ処理して成形焼結体を製造すること
を特徴とする高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法。 - 【請求項２】 請求項１の製造方法において、前記第一
次ＨＩＰ処理を１５００℃以下の温度で行うことを特徴
とする高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法。 - 【請求項３】 請求項１の製造方法において、前記第一
次ＨＩＰ処理を１３５０℃以下の温度で行うことを特徴
とする高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法。 - 【請求項４】 請求項１，２又は３の製造方法におい
て、前記一次焼結体の焼結密度が９０％以上となる条件
で前記第一次ＨＩＰ処理を行うことを特徴とする高融点
金属粉末の成形焼結体の製造方法。 - 【請求項５】 請求項１，２又は３の製造方法におい
て、前記一次焼結体の焼結密度が９５％以上となる条件
で前記第一次ＨＩＰ処理を行うことを特徴とする高融点
金属粉末の成形焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22091894A JPH0860203A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22091894A JPH0860203A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0860203A true JPH0860203A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16758588
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22091894A Pending JPH0860203A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 高融点金属粉末の成形焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0860203A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110125390A (zh) * | 2018-02-08 | 2019-08-16 | 罗天珍 | 三维打印金属粉末粘结毛坯的填充压实烧结工艺 |
| CN116855902A (zh) * | 2023-07-21 | 2023-10-10 | 苏州六九新材料科技有限公司 | 一种低铝含量钛基靶材及其制备方法 |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP22091894A patent/JPH0860203A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110125390A (zh) * | 2018-02-08 | 2019-08-16 | 罗天珍 | 三维打印金属粉末粘结毛坯的填充压实烧结工艺 |
| CN116855902A (zh) * | 2023-07-21 | 2023-10-10 | 苏州六九新材料科技有限公司 | 一种低铝含量钛基靶材及其制备方法 |
| CN116855902B (zh) * | 2023-07-21 | 2024-04-16 | 苏州六九新材料科技有限公司 | 一种低铝含量钛基靶材及其制备方法 |
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