JPH0859789A - 耐熱性滴下含浸樹脂 - Google Patents
耐熱性滴下含浸樹脂Info
- Publication number
- JPH0859789A JPH0859789A JP6201598A JP20159894A JPH0859789A JP H0859789 A JPH0859789 A JP H0859789A JP 6201598 A JP6201598 A JP 6201598A JP 20159894 A JP20159894 A JP 20159894A JP H0859789 A JPH0859789 A JP H0859789A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- epoxy resin
- silicone
- heat
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Abstract
滴下含浸樹脂の硬化時間を短縮し、最高許容温度を高め
て汎用性に優れ、しかも硬化物の機械的強度と温度特性
を満足する耐熱性滴下含浸樹脂を提供することを目的と
する。 【構成】 ビスフェノール型エポキシ樹脂に耐熱性を高
めるためのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と、機
械的強度及び温度特性を高めるための環状脂肪族型エポ
キシ樹脂と、可撓性を付与するためのシリコーンゲルと
を主剤とし、この主剤に分散剤としてのポリエーテル変
性シリコーンを所定量添加して加熱,撹拌して耐熱性滴
下含浸樹脂を得ている。可撓性を付与する材料として、
エポキシ変性シリコーンもしくはシリコーンパウダーを
用い、硬化剤としてテトラヒドロフタリックアンハイド
ライドを用いるとともに硬化促進剤として1,8−ジア
ザ−ビシクロ(5、4、0)ウンデン−7・オレイン酸
塩を用いる。
Description
料として使用される短時間硬化性の耐熱性滴下含浸樹脂
に関するものである。
耐熱性C種といわれる最高許容温度180℃以上のもの
が市販されているが、これらは完全に硬化するまでに約
24時間という長い時間を要するので各種電気機器の生
産効率を高める上での難点があり、特に生産性を向上さ
せるという観点から硬化時間が短縮された耐熱性滴下含
浸樹脂の開発が希求されている。
して、2〜3時間程度で硬化可能なエポキシ系の樹脂が
あるが、これらは耐熱性F種といわれる最高許容温度1
55℃のものであるために汎用性が低く、各種電気機器
のコンパクト化及び高出力化に伴って最高許容温度を高
めて汎用性に優れた樹脂が求められている。
い素材として知られているエポキシ系の樹脂は、電気的
特性並びに接着性に優れているだけでなく、樹脂自体及
び硬化剤の化学構造を解明し、且つ材料を選択すること
によって種々の特性を有する硬化物が得られることから
短時間硬化性の耐熱性滴下含浸樹脂として注目されてい
る。
いた滴下含浸樹脂の硬化物は、機械的強度の面で脆弱で
あることが難点となっており、特に耐熱性の高いもので
は該硬化物にクラックが発生する惧れがあり、電気機器
の信頼性を高度に維持する上での問題点となっている。
あり、硬化時間の短縮がはかれるとともに最高許容温度
を高めて汎用性にも優れ、しかも硬化物にクラック等が
発生することなく、機械的強度と温度特性を満足する耐
熱性滴下含浸樹脂を提供することを目的とするものであ
る。
するために、ビスフェノール型エポキシ樹脂に耐熱性を
高めるためのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と、
機械的強度及び温度特性を高めるための環状脂肪族型エ
ポキシ樹脂と、可撓性を付与するためのシリコーンゲル
とを混合して主剤とし、この主剤に分散剤としてのポリ
エーテル変性シリコーンを所定量添加して加熱,撹拌し
て耐熱性滴下含浸樹脂を得ている。
シ樹脂を40〜75重量%、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂を10〜40重量%、環状脂肪族型エポキシ
樹脂を10〜40重量%、シリコーンゲルを5〜30重
量%、分散剤としてのポリエーテル変性シリコーンをシ
リコーンゲルの1/10〜1/2重量%とする。
シ変性シリコーンもしくはシリコーンパウダーを用いた
例を提供する。更に滴下含浸樹脂に加える硬化剤として
テトラヒドロフタリックアンハイドライドを用いるとと
もに硬化促進剤として1,8−ジアザ−ビシクロ(5、
4、0)ウンデン−7・オレイン酸塩を用いており、硬
化剤は主剤に対して0.8〜1.2モルの割合とし、硬
化促進剤は主剤に対して0.5〜5重量%の割合とす
る。
剤を重量比で1:1の割合になるように混合して添加す
る。
与剤の添加量が増すと耐熱性温度指数が低下する傾向が
見られたが、この可撓性付与剤の添加量が30%に達し
ても耐熱性温度指数は280℃以上であり、通常の耐熱
性C種と呼称される滴下含浸樹脂に対応できるものが得
られた。
よれば、従来のエポキシ樹脂のみを用いた硬化物試料の
指数平均は3.8であったのに対して、本実施例を適用
した硬化物の指数平均は11であり、機械的強度と温度
特性の面で大幅に改善されていることが確認された。
脂が半溶融状態から完全に固化するまでの時間であるゲ
ルタイムが従来のエポキシ樹脂のみを用いた場合のゲル
タイムに比してはるかに短縮されており、その結果、硬
化時間の短縮がはかれて各種電気機器の製造工程に適用
した際の処理時間が大幅に短縮され、これら機器の生産
性が高められるという顕著な作用が得られる。
体的な実施例を説明する。本実施例では硬化時間の短い
エポキシ系樹脂に耐熱性を高める材料、機械的強度及び
温度特性を高める材料、可撓性を付与する材料を混合し
たものを主剤として採用し、この主剤に分散剤を混合し
て、適宜温度で加熱しながら撹拌することにより、所望
の特性を有する滴下含浸樹脂を得た。
ックするため、この滴下含浸樹脂に硬化剤及び硬化促進
剤を添加して撹拌し、適宜の温度条件と所定の時間を保
持しながら加熱して硬化を行い、得られた硬化物特性の
チェックと耐クラック性試験を実施した。
主剤としてビスフェノール型エポキシ樹脂(一例として
商品名エピコート828,エポキシ当量=195)に耐
熱性を高める材料としてクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(一例として商品名YDCN701,エポキシ当
量=210)と機械的強度及び温度特性を高める材料と
して環状脂肪族型エポキシ樹脂(一例として商品名EL
R4221,エポキシ当量=140)及び可撓性を付与
する材料としてシリコーンゲル(一例として商品名TS
E3062)を混合したものを用いて、この主剤に分散
剤としてポリエーテル変性シリコーン(一例として商品
名TSF−4452)を加えてステンレスビーカに取
り、80℃で加熱しながら均一になるまで撹拌した。
ノール型エポキシ樹脂を40〜75重量%、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂を10〜40重量%、環状脂
肪族型エポキシ樹脂を10〜40重量%、シリコーンゲ
ルを5〜30重量%、分散剤としてのポリエーテル変性
シリコーンをシリコーンゲルの1/10〜1/2重量%
の配合割合とした。
ドロフタリックアンハイドライド(一例として商品名H
N−2200,エポキシ当量=166)に、硬化促進剤
として1,8−ジアザ−ビシクロ(5、4、0)ウンデ
ン−7・オレイン酸塩(一例として商品名SA102)
を適量添加し、均一になるまで撹拌した。硬化剤は主剤
に対して0.8〜1.2モルの割合とし、硬化促進剤は
主剤に対して0.5〜5重量%の割合とした。
化剤・硬化促進剤を重量比で1:1の割合になるように
混合し、充分に撹拌してから130℃〜200℃の温度
範囲で約3時間加熱することによって本実施例にかかる
硬化物を得た。
た。図1は横軸に可撓性付与剤(シリコーンゲル)の添
加量(重量%)をとり、縦軸にNEMA規格による耐熱
性温度指数(TGI)をとってプロットしたグラフであ
る。
すほどに耐熱性温度指数が低下する傾向が見られた。し
かし可撓性付与剤の添加量が30%に達しても耐熱性温
度指数は280℃以上であり、通常の耐熱性C種と呼称
される滴下含浸樹脂に対応できるものであることが理解
される。
実施した。表1により上記耐クラック性試験の1〜12
サイクルにおける試験状態としての温度(℃)の変化、
試験時間及び指数を一覧表として示す。
を、サイクル2は前記硬化物を25(℃)から5(℃)
まで10分間かけて降下した試験条件であることを示し
ている。このサイクル2で硬化物にクラックが発生しな
かった場合は、指数「1」となる。以下サイクル3から
サイクル11まで表中に示した条件で耐クラック性試験
を実施して、夫々指数「2」〜指数「10」を求め、サ
イクル11以上の試験条件はすべてサイクル12とし
て、指数は「11」とした。
を用いた硬化物試料によって上記の耐クラック性試験を
実施したところ、複数個の試料の指数平均は3.8であ
ったのに対して、本実施例を適用した硬化物の指数平均
は11、即ちサイクル11以上の試験条件をクリヤした
ことが確認された。
℃におけるゲルタイムが13分であり、温度150℃に
おけるゲルタイムは3.4分であることが確認された。
このゲルタイムとは、滴下含浸樹脂が半溶融状態から完
全に固化するまでの時間であり、従来のエポキシ樹脂の
みを用いた場合のゲルタイムに比してはるかに短縮され
ていることが確認された。
性を付与する材料として用いたシリコーンゲルに代え
て、エポキシ変性シリコーン(一例として商品名XC9
6−A4462,エポキシ当量=230)を用いるか、
もしくはシリコーンパウダー(一例として商品名KMP
594)を用いてもほぼ同様な結果が得られた。尚、エ
ポキシ変性シリコーンを用いた際の硬化物は、温度12
0℃におけるゲルタイムが20分であり、温度150℃
におけるゲルタイムは3.4分であり、シリコーンパウ
ダーを用いた際の硬化物は、温度120℃におけるゲル
タイムが14.8分、温度135℃におけるゲルタイム
が8.9分、温度150℃におけるゲルタイムは3.8
分であった。
かる耐熱性滴下含浸樹脂を用いることにより、従来のエ
ポキシ系樹脂を素材として用いた滴下含浸樹脂が有して
いる脆弱性をなくして、得られた硬化物の機械的強度と
温度特性とを大幅に改善することができる。
脂が半溶融状態から完全に固化するまでの時間であるゲ
ルタイムが従来のエポキシ樹脂のみを用いた場合のゲル
タイムに比してはるかに短縮されているため、硬化時間
の短縮がはかれて各種電気機器の製造工程に適用した際
の処理時間を大幅に短縮し、生産性を高めることができ
る。
が高められたことにより、各種電気機器のコンパクト化
及び高出力化に伴う要求を満足する汎用性が得られて、
前記機械的強度の向上とも相俟って電気機器の信頼性を
高度に維持することを可能とする耐熱性滴下含浸樹脂を
提供することができる。
の添加量と耐熱性温度指数(TGI)の関係を示すグラ
フ。
Claims (5)
- 【請求項1】 ビスフェノール型エポキシ樹脂に耐熱性
を高めるためのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
と、機械的強度及び温度特性を高めるための環状脂肪族
型エポキシ樹脂と、可撓性を付与するためのシリコーン
ゲルとを混合して主剤とし、この主剤に分散剤としての
ポリエーテル変性シリコーンを所定量添加して加熱,撹
拌して得たことを特徴とする耐熱性滴下含浸樹脂。 - 【請求項2】 上記ビスフェノール型エポキシ樹脂を4
0〜75重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
を10〜40重量%、環状脂肪族型エポキシ樹脂を10
〜40重量%、シリコーンゲルを5〜30重量%、分散
剤としてのポリエーテル変性シリコーンをシリコーンゲ
ルの1/10〜1/2重量%の配合割合とした請求項1
記載の耐熱性滴下含浸樹脂。 - 【請求項3】 前記可撓性を付与する材料として、エポ
キシ変性シリコーンもしくはシリコーンパウダーを用い
た請求項1,2記載の耐熱性滴下含浸樹脂。 - 【請求項4】 上記滴下含浸樹脂に加える硬化剤として
テトラヒドロフタリックアンハイドライドを用いるとと
もに硬化促進剤として1,8−ジアザ−ビシクロ(5、
4、0)ウンデン−7・オレイン酸塩を用いて、硬化剤
は主剤に対して0.8〜1.2モルの割合とし、硬化促
進剤は主剤に対して0.5〜5重量%の割合とした請求
項1,2,3記載の耐熱性滴下含浸樹脂。 - 【請求項5】 上記滴下含浸樹脂に硬化剤・硬化促進剤
を重量比で1:1の割合になるように混合して添加した
請求項1,2,3,4記載の耐熱性滴下含浸樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6201598A JPH0859789A (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 耐熱性滴下含浸樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6201598A JPH0859789A (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 耐熱性滴下含浸樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0859789A true JPH0859789A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16443712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6201598A Pending JPH0859789A (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 耐熱性滴下含浸樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0859789A (ja) |
-
1994
- 1994-08-26 JP JP6201598A patent/JPH0859789A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008179786A (ja) | バイポーラプレート製造用成形組成物 | |
US3637572A (en) | Epoxy resins with organoboron cure promotors | |
JPH0859789A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH08113698A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH0520918A (ja) | 導電ペースト | |
JPH0867736A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH08120162A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH0873705A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH0867804A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH0881539A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH0873706A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH08109240A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH08231830A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH0873704A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH08109316A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JP3705704B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物、インダクタンス部品 | |
JPH0881538A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH0859790A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JPH08113697A (ja) | 耐熱性滴下含浸樹脂 | |
JP3182959B2 (ja) | 含浸用樹脂組成物 | |
JPH07207123A (ja) | 含浸用樹脂組成物 | |
JPH0745126A (ja) | 含浸用樹脂組成物 | |
JP2000086869A (ja) | エポキシ樹脂組成物およびコイル | |
JP3450260B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物およびコイル注型物 | |
JP3182884B2 (ja) | 耐熱性滴下含浸用樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100616 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110616 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110616 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120616 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 13 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |