JPH08113697A - 耐熱性滴下含浸樹脂 - Google Patents

耐熱性滴下含浸樹脂

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JPH08113697A
JPH08113697A JP25111794A JP25111794A JPH08113697A JP H08113697 A JPH08113697 A JP H08113697A JP 25111794 A JP25111794 A JP 25111794A JP 25111794 A JP25111794 A JP 25111794A JP H08113697 A JPH08113697 A JP H08113697A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin
weight
type epoxy
heat
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JP25111794A
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English (en)
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Masao Okiyokota
政雄 沖横田
Toru Nishizawa
徹 西澤
Takehiro Hamamura
武広 浜村
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種電気機器の絶縁用材料として使用される
滴下含浸樹脂の硬化時間を短縮し、最高許容温度を高め
て汎用性に優れ、しかも硬化物の機械的強度と温度特性
を満足する耐熱性滴下含浸樹脂を提供することを目的と
する。 【構成】 主剤としてビスフェノール型エポキシ樹脂に
耐熱性を高めるためのクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂と、機械的強度及び温度特性を高めるための環状脂
肪族型エポキシ樹脂と、可撓性を付与するためのゴム系
材料を用いて、この主剤に重合開始剤としての有機過酸
化物を混合して、硬化剤・硬化促進剤とともに加熱,撹
拌して得た耐熱性滴下含浸樹脂を提供する。ゴム系材料
としてCTBNもしくはアクリルゴムを用いている。更
に主剤としてアクリルゴム微粒子分散ビスフェノール型
エポキシ樹脂もしくはブタジェンゴム微粒子分散ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂を用いた例を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電気機器の絶縁用材
料として使用される短時間硬化性の耐熱性滴下含浸樹脂
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に滴下含浸用の樹脂としては、通常
耐熱性C種といわれる最高許容温度180℃以上のもの
が市販されているが、これらは完全に硬化するまでに約
24時間という長い時間を要するので各種電気機器の生
産効率を高める上での難点があり、特に生産性を向上さ
せるという観点から硬化時間が短縮された耐熱性滴下含
浸樹脂の開発が希求されている。
【0003】他方で短時間で硬化可能な滴下含浸樹脂と
して、2〜3時間程度で硬化可能なエポキシ系の樹脂が
あるが、これらは耐熱性F種といわれる最高許容温度1
55℃のものであるために汎用性が低く、各種電気機器
のコンパクト化及び高出力化に伴って最高許容温度を高
めて汎用性に優れた樹脂が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来から硬化時間の短
い素材として知られているエポキシ系の樹脂は、電気的
特性並びに接着性に優れているだけでなく、樹脂自体及
び硬化剤の化学構造を解明し、且つ材料を選択すること
によって種々の特性を有する硬化物が得られることから
短時間硬化性の耐熱性滴下含浸樹脂として注目されてい
る。
【0005】しかしこのエポキシ系樹脂を素材として用
いた滴下含浸樹脂の硬化物は、機械的強度の面で脆弱で
あることが難点となっており、特に耐熱性の高いもので
は該硬化物にクラックが発生する惧れがあって電気機器
の信頼性を高度に維持する上での問題点となっている。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、硬化時間の短縮がはかれるとともに最高許容温度
を高めて汎用性にも優れ、しかも硬化物にクラック等が
発生することなく、機械的強度と温度特性を満足する耐
熱性滴下含浸樹脂を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1により、主剤としてビスフェノー
ル型エポキシ樹脂に耐熱性を高めるためのクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂と、機械的強度及び温度特性を
高めるための環状脂肪族型エポキシ樹脂と、可撓性を付
与するためのゴム系材料を用いて、この主剤に重合開始
剤としての有機過酸化物を混合し、硬化剤・硬化促進剤
とともに加熱,撹拌して得た耐熱性滴下含浸樹脂を提供
する。
【0008】上記可撓性を付与するためのゴム系材料
は、アクリルゴムもしくはCTBNであり、配合割合と
して、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂を40〜75
重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を10〜
40重量%、環状脂肪族型エポキシ樹脂を10〜40重
量%、ゴム系材料を5〜30重量%、有機過酸化物を
0.1〜3重量%の配合割合とする。
【0009】更に請求項4により、主剤としてアクリル
ゴム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹脂に耐熱性
を高めるためのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
と、機械的強度及び温度特性を高めるための環状脂肪族
型エポキシ樹脂を用いて、この主剤に重合開始剤として
の有機過酸化物を混合して、硬化剤・硬化促進剤ととも
に加熱,撹拌して得た耐熱性滴下含浸樹脂を提供する。
【0010】請求項6により、主剤としてブタジェンゴ
ム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹脂に耐熱性を
高めるためのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と、
機械的強度及び温度特性を高めるための環状脂肪族型エ
ポキシ樹脂を用いて、この主剤に重合開始剤としての有
機過酸化物を混合して、硬化剤・硬化促進剤とともに加
熱,撹拌して得た耐熱性滴下含浸樹脂を提供する。この
ブタジェンゴム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹
脂の配合割合は20〜80重量%とする。
【0011】更に滴下含浸樹脂に加える硬化剤としてテ
トラヒドロフタリックアンハイドライドを用いるととも
に硬化促進剤として4,4’-メチレン-ビス-(2-エチ
ル-5-メチルイミダゾール)を用いており、硬化剤は主
剤に対して0.8〜1.2モルの割合とし、硬化促進剤
は主剤に対して0.5〜5重量%の割合とする。又、上
記滴下含浸樹脂に硬化剤・硬化促進剤を重量比で1:1
の割合になるように混合して添加する。
【0012】
【作用】かかる耐熱性滴下含浸樹脂によれば、可撓性付
与剤としてのゴム系材料の添加量が増すと耐熱性温度指
数が低下する傾向が見られたが、この可撓性付与剤の添
加量が30%に達しても耐熱性温度指数は280℃以上
であり、通常の耐熱性C種と呼称される滴下含浸樹脂に
対応できるものが得られた。主剤としてアクリルゴム微
粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹脂もしくはブタジ
ェンゴム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹脂を用
いても同様である。
【0013】又、得られた硬化物の耐クラック性試験に
よれば、従来のエポキシ樹脂のみを用いた硬化物試料の
指数平均は3.8であったのに対して、本実施例を適用
した硬化物の指数平均は11であり、機械的強度と温度
特性の面で大幅に改善されていることが確認された。
【0014】更に本実施例による硬化物は、滴下含浸樹
脂が半溶融状態から完全に固化するまでの時間であるゲ
ルタイムが従来のエポキシ樹脂のみを用いた場合のゲル
タイムに比してはるかに短縮されており、その結果、硬
化時間の短縮がはかれて各種電気機器の製造工程に適用
した際の処理時間が大幅に短縮され、これら機器の生産
性が高められるという顕著な作用が得られる。
【0015】
【実施例】以下本発明にかかる耐熱性滴下含浸樹脂の具
体的な各種実施例を説明する。本実施例では主剤として
硬化時間が短いエポキシ系樹脂に耐熱性を高める材料、
機械的強度及び温度特性を高める材料、可撓性を付与す
る材料を採用し、この主剤に重合開始剤としての有機過
酸化物を混合して、硬化剤・硬化促進剤とともに加熱,
撹拌して得た耐熱性滴下含浸樹脂を基本構成としてい
る。そして得られた滴下含浸樹脂の特性をチェックする
ため、得られた硬化物特性のチェックと耐クラック性試
験を実施した。
【0016】先ず本発明にかかる滴下含浸樹脂の第1実
施例の製作方法を述べると、主剤としてビスフェノール
型エポキシ樹脂(一例として商品名エピコート828,
エポキシ当量=195)に耐熱性を高める材料としてク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂(一例として商品名
YDCN701,エポキシ当量=210)と機械的強度
及び温度特性を高める材料として環状脂肪族型エポキシ
樹脂(一例として商品名ELR4221,エポキシ当量
=140)及び可撓性を付与する材料としてCTBN
(Carboxyl Terminated Butadiene Nitril,例えば商品
名CTBN1300)、重合開始剤として有機過酸化物
(一例として商品名パークミルH)を用いて、各所定量
をステンレスビーカにとり、80℃の温度で加熱しなが
ら撹拌して滴下含浸樹脂を得た。
【0017】上記各成分の配合割合は、例えばビスフェ
ノール型エポキシ樹脂を40〜75重量%、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂を10〜40重量%、環状脂
肪族型エポキシ樹脂を10〜40重量%、CTBNを5
〜30重量%、有機過酸化物を0.1〜3重量%とし
た。
【0018】次に硬化剤として酸無水物であるテトラヒ
ドロフタリックアンハイドライド(一例として商品名H
N−2200,エポキシ当量=166)に、硬化促進剤
として4,4’-メチレン-ビス-(2-エチル-5-メチル
イミダゾール)(一例として商品名キュアゾール 2E
4MZ・BIS)を適量添加し、均一になるまで撹拌し
た。硬化剤は主剤に対して0.8〜1.2モルの割合と
し、硬化促進剤は0.5〜5重量%の割合とした。
【0019】そして前記主剤に硬化剤・硬化促進剤を重
量比で1:1の割合になるように混合し、充分に撹拌し
てから130℃〜200℃の温度範囲で約3時間加熱す
ることによって本実施例にかかる硬化物を得た。
【0020】次に得られた硬化物の特性をチェックし
た。図1は横軸に可撓性付与剤(CTBN)の添加量
(重量%)をとり、縦軸にNEMA規格による耐熱性温
度指数(TGI)をとってプロットしたグラフである。
【0021】図1によれば、可撓性付与剤の添加量が増
すほどに耐熱性温度指数が低下する傾向が見られた。し
かし可撓性付与剤の添加量が30%に達しても耐熱性温
度指数は280℃以上であり、通常の耐熱性C種と呼称
される耐熱性200℃の滴下含浸樹脂に対応できるもの
であることが理解される。
【0022】更に得られた硬化物の耐クラック性試験を
実施した。表1により上記耐クラック性試験の1〜12
サイクルにおける試験状態としての温度(℃)の変化、
試験時間及び指数を一覧表として示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1におけるサイクル1とは無負荷の状態
を、サイクル2は前記硬化物を25(℃)から5(℃)
まで10分間かけて降下した試験条件であることを示し
ている。このサイクル2で硬化物にクラックが発生しな
かった場合は、指数「1」となる。以下サイクル3から
サイクル11まで表中に示した条件で耐クラック性試験
を実施して、夫々指数「2」〜指数「10」を求め、サ
イクル11以上の試験条件はすべてサイクル12とし
て、指数は「11」とした。
【0025】尚、比較のために従来のエポキシ樹脂のみ
を用いた硬化物試料によって上記の耐クラック性試験を
実施したところ、複数個の試料の指数平均は3.8であ
ったのに対して、本実施例を適用した硬化物の指数平均
は11、即ちサイクル11以上の試験条件をクリヤした
ことが確認された。
【0026】更に本実施例による硬化物は、温度120
℃におけるゲルタイムが10.1分であり、温度135
℃におけるゲルタイムは5.5分、温度150℃におけ
るゲルタイムは2.9分であることが確認された。この
ゲルタイムとは、滴下含浸樹脂が半溶融状態から完全に
固化するまでの時間であり、従来のエポキシ樹脂のみを
用いた場合のゲルタイムに比してはるかに短縮されてい
ることが確認された。次に本発明の第2実施例として、
可撓性を付与する材料としての上記CTBNに代えてア
クリルゴム(一例として商品名EXL−2314、粒子
径0.2〜0.55μ)の各所定量を液温15℃〜50
℃の範囲で混合撹拌してからステンレスビーカにとり、
80℃の温度で加熱しながら撹拌して滴下含浸樹脂を得
た。上記第2実施例の配合割合は、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂を40〜75重量%、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂を10〜40重量%、環状脂肪族型エポ
キシ樹脂を10〜40重量%、アクリルゴムを5〜30
重量%、有機過酸化物を0.1〜3重量%とした。
【0027】そして第1実施例と同一の硬化剤と硬化促
進剤を適量添加して均一になるまで撹拌し、130℃〜
200℃の温度範囲で約3時間加熱して第2実施例にか
かる硬化物を得た。得られた硬化物の特性をチェックし
たところ、基本的に第1実施例とほぼ同一の硬化物特性
と耐クラック性能が得られた。
【0028】本第2実施例による硬化物は、温度120
℃におけるゲルタイムが9.1分であり、温度135℃
におけるゲルタイムは4.2分、温度150℃における
ゲルタイムは2.2分であることが確認された。
【0029】次に本発明の第3実施例として、主剤とし
てアクリルゴム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹
脂(一例として商品名CX−MN77,エポキシ当量=
230)を用いて、耐熱性を高める材料としてクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂(一例として商品名YDC
N701,エポキシ当量=210)と機械的強度及び温
度特性を高める材料として環状脂肪族型エポキシ樹脂
(一例として商品名ELR4221,エポキシ当量=1
40)の各所定量をステンレスビーカにとり、80℃の
温度で加熱しながら撹拌して滴下含浸樹脂を得た。
【0030】上記各成分の配合割合は、例えばアクリル
ゴム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹脂を10〜
80重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を1
0〜40重量%、環状脂肪族型エポキシ樹脂を10〜4
0重量%、有機過酸化物を0.1〜3重量%とした。上
記アクリルゴム微粒子は可撓性を付与する材料としてビ
スフェノール型エポキシ樹脂中に分散されている。
【0031】次に硬化剤として酸無水物であるテトラヒ
ドロフタリックアンハイドライド(一例として商品名H
N−2200,エポキシ当量=166)に、硬化促進剤
として4,4’-メチレン-ビス-(2-エチル-5-メチル
イミダゾール)(一例として商品名キュアゾール)を適
量添加し、均一になるまで撹拌した。硬化剤は主剤に対
して0.8〜1.2モルの割合とし、硬化促進剤は主剤
に対して0.5〜5重量%の割合とした。
【0032】そして前記主剤に硬化剤・硬化促進剤を重
量比で1:1の割合になるように混合し、充分に撹拌し
てから130℃〜200℃の温度範囲で約3時間加熱す
ることによって実施例にかかる硬化物を得た。得られた
硬化物の特性をチェックしたところ、基本的に第1,第
2実施例とほぼ同一の硬化物特性と耐クラック性能が得
られ、温度120℃におけるゲルタイムが9.1分であ
り、温度135℃におけるゲルタイムは4.2分、温度
150℃におけるゲルタイムは2.2分であった。
【0033】次に本発明の第4実施例として、主剤とし
てブタジェンゴム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ
樹脂(一例として商品名RB−2000T,エポキシ当
量=250)を用いて、耐熱性を高める材料としてクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(一例として商品名Y
DCN701,エポキシ当量=210)と機械的強度及
び温度特性を高める材料として環状脂肪族型エポキシ樹
脂(一例として商品名ELR4221,エポキシ当量=
140)の各所定量をステンレスビーカにとり、80℃
の温度で加熱しながら撹拌して滴下含浸樹脂を得た。
【0034】上記各成分の配合割合は、例えばブタジェ
ンゴム微粒子分散ビスフェノール型エポキシ樹脂を10
〜80重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を
10〜40重量%、環状脂肪族型エポキシ樹脂を10〜
40重量%、有機過酸化物を0.1〜3重量%とした。
上記ブタジェンゴム微粒子は可撓性を付与する材料とし
てビスフェノール型エポキシ樹脂中に分散されている。
【0035】次に硬化剤として酸無水物であるテトラヒ
ドロフタリックアンハイドライド(一例として商品名H
N−2200,エポキシ当量=166)に、硬化促進剤
として4,4’-メチレン-ビス-(2-エチル-5-メチル
イミダゾール)(一例として商品名キュアゾール)を適
量添加し、均一になるまで撹拌した。硬化剤は主剤に対
して0.8〜1.2モルの割合とし、硬化促進剤は主剤
に対して0.5〜5重量%の割合とした。
【0036】そして前記主剤に硬化剤・硬化促進剤を重
量比で1:1の割合になるように混合し、充分に撹拌し
てから130℃〜200℃の温度範囲で約3時間加熱す
ることによって実施例にかかる硬化物を得た。得られた
硬化物の特性をチェックしたところ、基本的に第1,第
2実施例とほぼ同一の硬化物特性と耐クラック性能が得
られ、温度120℃におけるゲルタイムが9.5分であ
り、温度135℃におけるゲルタイムは4.9分、温度
150℃におけるゲルタイムは2.9分であることが確
認された。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる耐熱性滴下含浸樹脂を用いることにより、従来のエ
ポキシ系樹脂を素材として用いた滴下含浸樹脂が有して
いる脆弱性をなくして、得られた硬化物の機械的強度と
温度特性とを大幅に改善することができる。
【0038】更に本実施例による硬化物は、滴下含浸樹
脂が半溶融状態から完全に固化するまでの時間であるゲ
ルタイムが従来のエポキシ樹脂のみを用いた場合のゲル
タイムに比してはるかに短縮されているため、硬化時間
の短縮がはかれて各種電気機器の製造工程に適用した際
の処理時間を大幅に短縮して生産性を高めることができ
る。
【0039】又、硬化時間の短縮とともに最高許容温度
が高められたことにより、各種電気機器のコンパクト化
及び高出力化に伴う要求を満足する汎用性が得られて、
前記機械的強度の向上とも相俟って電気機器の信頼性を
高度に維持することを可能とする耐熱性滴下含浸樹脂を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例により得られた硬化物の可撓性付与剤
の添加量と耐熱性温度指数(TGI)の関係を示すグラ
フ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NJN

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主剤としてビスフェノール型エポキシ樹
    脂に耐熱性を高めるためのクレゾールノボラック型エポ
    キシ樹脂と、機械的強度及び温度特性を高めるための環
    状脂肪族型エポキシ樹脂と、可撓性を付与するためのゴ
    ム系材料を用いて、この主剤に重合開始剤としての有機
    過酸化物を混合し、硬化剤・硬化促進剤とともに加熱,
    撹拌して得たことを特徴とする耐熱性滴下含浸樹脂。
  2. 【請求項2】 上記ビスフェノール型エポキシ樹脂を4
    0〜75重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
    を10〜40重量%、環状脂肪族型エポキシ樹脂を10
    〜40重量%、ゴム系材料を5〜30重量%、有機過酸
    化物を0.1〜3重量%の配合割合とした請求項1記載
    の耐熱性滴下含浸樹脂。
  3. 【請求項3】 上記可撓性を付与するためのゴム系材料
    は、アクリルゴムもしくはCTBNである請求項1,2
    記載の耐熱性滴下含浸樹脂。
  4. 【請求項4】 主剤としてアクリルゴム微粒子分散ビス
    フェノール型エポキシ樹脂に耐熱性を高めるためのクレ
    ゾールノボラック型エポキシ樹脂と、機械的強度及び温
    度特性を高めるための環状脂肪族型エポキシ樹脂を用い
    て、この主剤に重合開始剤としての有機過酸化物を混合
    して、硬化剤・硬化促進剤とともに加熱,撹拌して得た
    ことを特徴とする耐熱性滴下含浸樹脂。
  5. 【請求項5】 上記アクリルゴム微粒子分散ビスフェノ
    ール型エポキシ樹脂を10〜80重量%、クレゾールノ
    ボラック型エポキシ樹脂を10〜40重量%、環状脂肪
    族型エポキシ樹脂を10〜40重量%、有機過酸化物を
    0.1〜3重量%の配合割合とした請求項4記載の耐熱
    性滴下含浸樹脂。
  6. 【請求項6】 主剤としてブタジェンゴム微粒子分散ビ
    スフェノール型エポキシ樹脂に耐熱性を高めるためのク
    レゾールノボラック型エポキシ樹脂と、機械的強度及び
    温度特性を高めるための環状脂肪族型エポキシ樹脂を用
    いて、この主剤に重合開始剤としての有機過酸化物を混
    合し、硬化剤・硬化促進剤とともに加熱,撹拌して得た
    ことを特徴とする耐熱性滴下含浸樹脂。
  7. 【請求項7】 上記ブタジェンゴム微粒子分散ビスフェ
    ノール型エポキシ樹脂を20〜80重量%、クレゾール
    ノボラック型エポキシ樹脂を10〜40重量%、環状脂
    肪族型エポキシ樹脂を10〜40重量%、有機過酸化物
    を0.1〜3重量%の配合割合とした請求項5記載の耐
    熱性滴下含浸樹脂。
  8. 【請求項8】 上記滴下含浸樹脂に加える硬化剤として
    テトラヒドロフタリックアンハイドライドを用いるとと
    もに硬化促進剤として4,4’-メチレン-ビス-(2-エ
    チル-5-メチルイミダゾール)を用いて、硬化剤は主剤
    に対して0.8〜1.2モルの割合とし、硬化促進剤は
    主剤に対して0.5〜5重量%の割合とした請求項1,
    2,3,4,5,6,7記載の耐熱性滴下含浸樹脂。
  9. 【請求項9】 上記滴下含浸樹脂に硬化剤・硬化促進剤
    を重量比で1:1の割合になるように混合して添加した
    請求項1,2,3,4,5,6,7,8記載の耐熱性滴
    下含浸樹脂。
JP25111794A 1994-10-18 1994-10-18 耐熱性滴下含浸樹脂 Pending JPH08113697A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020193109A1 (de) * 2019-03-27 2020-10-01 Siemens Aktiengesellschaft Giessharz, formkörper daraus und verwendung des formkörpers

Cited By (2)

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WO2020193109A1 (de) * 2019-03-27 2020-10-01 Siemens Aktiengesellschaft Giessharz, formkörper daraus und verwendung des formkörpers
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