JPH0858882A - 浮屋根式タンクの洗浄方法 - Google Patents
浮屋根式タンクの洗浄方法Info
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- JPH0858882A JPH0858882A JP6199910A JP19991094A JPH0858882A JP H0858882 A JPH0858882 A JP H0858882A JP 6199910 A JP6199910 A JP 6199910A JP 19991094 A JP19991094 A JP 19991094A JP H0858882 A JPH0858882 A JP H0858882A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 洗浄時の不活性ガスの使用量を低減できて、
不活性ガスの準備管理を手間取らせず、また、洗浄時の
タンク外への可燃性ガスの漏洩を防止できる浮屋根式タ
ンクの洗浄方法を提供すること。 【構成】 洗浄時に、内部に不活性ガスを注入して内周
面を洗浄する際、まず、浮屋根4の上面側における浮屋
根4の外周縁と側板3の内周面との隙間Hを可撓性シー
ト10で覆う。ついで、可撓性シート10の両縁10a
・10bを、それぞれ、浮屋根4の上面側と側板3の内
周面側とに粘着テープ11・12で止める。そして、側
板3の内周面側の粘着テープ12における側板3の内周
面側との貼着部位を、側板3に対して吸着可能な磁石1
4を配置させて押え、その後、内部に不活性ガスを注入
してタンク1内を洗浄する。
不活性ガスの準備管理を手間取らせず、また、洗浄時の
タンク外への可燃性ガスの漏洩を防止できる浮屋根式タ
ンクの洗浄方法を提供すること。 【構成】 洗浄時に、内部に不活性ガスを注入して内周
面を洗浄する際、まず、浮屋根4の上面側における浮屋
根4の外周縁と側板3の内周面との隙間Hを可撓性シー
ト10で覆う。ついで、可撓性シート10の両縁10a
・10bを、それぞれ、浮屋根4の上面側と側板3の内
周面側とに粘着テープ11・12で止める。そして、側
板3の内周面側の粘着テープ12における側板3の内周
面側との貼着部位を、側板3に対して吸着可能な磁石1
4を配置させて押え、その後、内部に不活性ガスを注入
してタンク1内を洗浄する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、揮発性を有した可燃性
の液体を貯溜する石油タンク等の浮屋根式タンクの点検
前に、タンク内を洗浄する際の方法に関する。
の液体を貯溜する石油タンク等の浮屋根式タンクの点検
前に、タンク内を洗浄する際の方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、火力発電等で使用する
石油(燃料油)を貯蔵しているタンクは、消防法によ
り、5年間に1回点検することが義務付けられており、
点検前には、貯蔵油を他のタンクに移し、点検するタン
ク内を空にしなければならない。
石油(燃料油)を貯蔵しているタンクは、消防法によ
り、5年間に1回点検することが義務付けられており、
点検前には、貯蔵油を他のタンクに移し、点検するタン
ク内を空にしなければならない。
【0003】そして、点検時にスラッヂ等が残っている
と、危険であり、また、正確な点検ができないことか
ら、タンク内を洗浄する必要がある。
と、危険であり、また、正確な点検ができないことか
ら、タンク内を洗浄する必要がある。
【0004】この洗浄は、熱した友油・高温水・灯油等
を使用して行なうが、洗浄中には、大量の可燃性ガスが
発生し、この可燃性ガスに大気中の酸素が混ざれば、タ
ンク内が爆発雰囲気となり、僅かな火花が生じても大災
害となってしまうことから、洗浄中は、常時、不活性ガ
スとしての窒素ガスを注入していた。
を使用して行なうが、洗浄中には、大量の可燃性ガスが
発生し、この可燃性ガスに大気中の酸素が混ざれば、タ
ンク内が爆発雰囲気となり、僅かな火花が生じても大災
害となってしまうことから、洗浄中は、常時、不活性ガ
スとしての窒素ガスを注入していた。
【0005】しかし、浮屋根式タンクでは、その構造
上、筒状の側板と、その内周面に配置される浮屋根と、
の間には、シール部材が配設されているものの、貯蔵油
を抜いた後には、浮力が発生しない関係上、気密性が低
下して、窒素ガスが漏洩することとなり、漏れた分の窒
素ガスを補うように、タンク内にさらに窒素ガスを注入
する必要が生ずることから、窒素ガスの消費量が著しく
多くなっていた。
上、筒状の側板と、その内周面に配置される浮屋根と、
の間には、シール部材が配設されているものの、貯蔵油
を抜いた後には、浮力が発生しない関係上、気密性が低
下して、窒素ガスが漏洩することとなり、漏れた分の窒
素ガスを補うように、タンク内にさらに窒素ガスを注入
する必要が生ずることから、窒素ガスの消費量が著しく
多くなっていた。
【0006】また、この窒素ガスの漏洩量は、タンク毎
に、側板と浮屋根との隙間のバラツキにより、一定で無
く、洗浄作業を行なう際の窒素ガスの準備管理に支障と
なってしまう。
に、側板と浮屋根との隙間のバラツキにより、一定で無
く、洗浄作業を行なう際の窒素ガスの準備管理に支障と
なってしまう。
【0007】さらに、窒素ガスのタンク内への注入によ
り、可燃性ガスもタンク外に漏洩することから、タンク
外での作業環境を悪化させていた。
り、可燃性ガスもタンク外に漏洩することから、タンク
外での作業環境を悪化させていた。
【0008】ちなみに、上記課題を解決するために、側
板と浮屋根との隙間を塞ぐように、可撓性シートを浮屋
根上面の外周縁と側板の内周面とに貼り付けることが考
えられるが、側板内周面には、貯蔵油のスラッヂが付着
しており、強固に可撓性シートを貼り付けることができ
ず、可燃性シートが剥れて、窒素ガスの漏洩を招いてし
まう。さらに、可撓性シートを側板内周面に強固に貼り
付けることができたとしても、この種のタンクが海岸付
近に設置され、タンクが強風下にさらされる場合が多
く、風や雨水によって、可撓性シートが側板内周面から
剥れてしまう場合もある。
板と浮屋根との隙間を塞ぐように、可撓性シートを浮屋
根上面の外周縁と側板の内周面とに貼り付けることが考
えられるが、側板内周面には、貯蔵油のスラッヂが付着
しており、強固に可撓性シートを貼り付けることができ
ず、可燃性シートが剥れて、窒素ガスの漏洩を招いてし
まう。さらに、可撓性シートを側板内周面に強固に貼り
付けることができたとしても、この種のタンクが海岸付
近に設置され、タンクが強風下にさらされる場合が多
く、風や雨水によって、可撓性シートが側板内周面から
剥れてしまう場合もある。
【0009】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、洗浄時の不活性ガスの使用量を低減できて、不活性
ガスの準備管理を手間取らせず、また、洗浄時のタンク
外への可燃性ガスの漏洩を防止できる浮屋根式タンクの
洗浄方法を提供することを目的とする。
り、洗浄時の不活性ガスの使用量を低減できて、不活性
ガスの準備管理を手間取らせず、また、洗浄時のタンク
外への可燃性ガスの漏洩を防止できる浮屋根式タンクの
洗浄方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る洗浄方法
は、底板、該底板の外周縁から上方へ延びる筒状の側
板、及び、該側板の内周側に配置される浮屋根、により
囲まれた部位を貯蔵部位として、洗浄時に、内部に不活
性ガスを注入して内周面を洗浄する浮屋根式タンクの洗
浄方法であって、前記浮屋根上面側における前記浮屋根
外周縁と前記側板内周面との隙間を可撓性シートで覆
い、該可撓性シートの両縁を、それぞれ、前記浮屋根上
面側と前記側板内周面側とに粘着テープで止め、前記側
板内周面側の前記粘着テープの前記側板内周面側との貼
着部位を、前記側板に対して吸着可能な磁石を配置させ
て押え、その後、内部に不活性ガスを注入して内周面を
洗浄することを特徴とする。
は、底板、該底板の外周縁から上方へ延びる筒状の側
板、及び、該側板の内周側に配置される浮屋根、により
囲まれた部位を貯蔵部位として、洗浄時に、内部に不活
性ガスを注入して内周面を洗浄する浮屋根式タンクの洗
浄方法であって、前記浮屋根上面側における前記浮屋根
外周縁と前記側板内周面との隙間を可撓性シートで覆
い、該可撓性シートの両縁を、それぞれ、前記浮屋根上
面側と前記側板内周面側とに粘着テープで止め、前記側
板内周面側の前記粘着テープの前記側板内周面側との貼
着部位を、前記側板に対して吸着可能な磁石を配置させ
て押え、その後、内部に不活性ガスを注入して内周面を
洗浄することを特徴とする。
【0011】そしてさらに、前記浮屋根上面側の前記粘
着テープの前記浮屋根上面側との貼着部位を、前記浮屋
根に対して吸着可能な磁石を配置させて押えるようにし
ても良い。
着テープの前記浮屋根上面側との貼着部位を、前記浮屋
根に対して吸着可能な磁石を配置させて押えるようにし
ても良い。
【0012】
【発明の作用・効果】本発明に係る洗浄方法では、ま
ず、浮屋根上面側における浮屋根外周縁と側板内周面と
の隙間を可撓性シートで覆い、ついで、可撓性シートの
両縁を、それぞれ、浮屋根上面側と側板内周面側とに粘
着テープで止めて、さらに、側板内周面側の粘着テープ
の側板内周面側との貼着部位を、側板に対して吸着可能
な磁石を配置させて押え、その後に、内部に不活性ガス
を注入して内周面を洗浄するものである。
ず、浮屋根上面側における浮屋根外周縁と側板内周面と
の隙間を可撓性シートで覆い、ついで、可撓性シートの
両縁を、それぞれ、浮屋根上面側と側板内周面側とに粘
着テープで止めて、さらに、側板内周面側の粘着テープ
の側板内周面側との貼着部位を、側板に対して吸着可能
な磁石を配置させて押え、その後に、内部に不活性ガス
を注入して内周面を洗浄するものである。
【0013】すなわち、浮屋根外周縁と側板との隙間
が、可撓性シートで塞がり、タンク内に不活性ガスを注
入しても、可撓性シートによって、不活性ガスの漏洩が
防止される。
が、可撓性シートで塞がり、タンク内に不活性ガスを注
入しても、可撓性シートによって、不活性ガスの漏洩が
防止される。
【0014】そして、可撓性シートの両縁が、それぞ
れ、浮屋根上面側と側板内周面側とに粘着テープで止め
られ、さらに、側板内周面側の粘着テープの側板内周面
側との貼着部位が、側板に対して吸着可能な磁石を配置
させて押えられている。
れ、浮屋根上面側と側板内周面側とに粘着テープで止め
られ、さらに、側板内周面側の粘着テープの側板内周面
側との貼着部位が、側板に対して吸着可能な磁石を配置
させて押えられている。
【0015】すなわち、可撓性シートの側板側の縁は、
粘着テープを介して、磁石により側板内周面に接続され
ることから、側板内周面にスラッヂが付着していても、
さらに、側板が風や雨を受けても、可撓性シートの剥れ
が防止され、不活性ガスの漏洩を防止することができ
る。
粘着テープを介して、磁石により側板内周面に接続され
ることから、側板内周面にスラッヂが付着していても、
さらに、側板が風や雨を受けても、可撓性シートの剥れ
が防止され、不活性ガスの漏洩を防止することができ
る。
【0016】したがって、本発明に係る洗浄方法では、
洗浄時の不活性ガスの使用量を低減できて、不活性ガス
の準備管理を手間取らせず、また、洗浄時のタンク外へ
の可燃性ガスの漏洩を防止することができ、洗浄時のタ
ンク外での作業環境を向上させることができる。
洗浄時の不活性ガスの使用量を低減できて、不活性ガス
の準備管理を手間取らせず、また、洗浄時のタンク外へ
の可燃性ガスの漏洩を防止することができ、洗浄時のタ
ンク外での作業環境を向上させることができる。
【0017】また、洗浄後においても、可撓性シートを
粘着テープや磁石を利用して貼着しておけば、浮屋根外
周縁と側板との隙間を可撓性シートで塞いでおくことが
できることから、洗浄中のみならず、点検中にも、タン
ク内への雨水の侵入を防ぐことができ、タンク内部での
作業も円滑に行なうことができる。
粘着テープや磁石を利用して貼着しておけば、浮屋根外
周縁と側板との隙間を可撓性シートで塞いでおくことが
できることから、洗浄中のみならず、点検中にも、タン
ク内への雨水の侵入を防ぐことができ、タンク内部での
作業も円滑に行なうことができる。
【0018】なお、可撓性シートの浮屋根側では、浮屋
根上面の外周縁に貯蔵油のスラッヂが付着していないた
め、粘着テープを利用するだけで、可撓性シートの剥れ
を防止できるものの、側板内周面側と同様に、浮屋根上
面側の粘着テープの浮屋根上面側との貼着部位を、浮屋
根に対して吸着可能な磁石を配置させて押えるように構
成すれば、可撓性シートによる浮屋根外周縁と側板との
隙間の閉塞を、一層確実にすることができる。
根上面の外周縁に貯蔵油のスラッヂが付着していないた
め、粘着テープを利用するだけで、可撓性シートの剥れ
を防止できるものの、側板内周面側と同様に、浮屋根上
面側の粘着テープの浮屋根上面側との貼着部位を、浮屋
根に対して吸着可能な磁石を配置させて押えるように構
成すれば、可撓性シートによる浮屋根外周縁と側板との
隙間の閉塞を、一層確実にすることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
明する。
【0020】実施例の洗浄方法を実施するタンク1は、
図1に示すように、底板2、底板2の外周縁から上方へ
延びる円筒状の側板3、及び、側板3の内周側に配置さ
れる浮屋根4を備えて構成されている。これらの底板
2、側板3、及び、浮屋根4は、鋼板製として、底板
2、側壁3、及び、浮屋根4で囲まれた部位を燃料油O
の貯溜部位としている。
図1に示すように、底板2、底板2の外周縁から上方へ
延びる円筒状の側板3、及び、側板3の内周側に配置さ
れる浮屋根4を備えて構成されている。これらの底板
2、側板3、及び、浮屋根4は、鋼板製として、底板
2、側壁3、及び、浮屋根4で囲まれた部位を燃料油O
の貯溜部位としている。
【0021】側板3には、所定位置に、貯蔵油を排出で
きる図示しない排出口や階段等が配設されている。
きる図示しない排出口や階段等が配設されている。
【0022】浮屋根4は、二重式として、支柱5やマン
ホール6、さらには、窒素ガス注入口8が所定位置に配
設されている。
ホール6、さらには、窒素ガス注入口8が所定位置に配
設されている。
【0023】浮屋根4の外周縁には、側壁3の内周面と
の間のシール性を確保するために、ウレタンフォーム7
bをウレタンカバー7aでくるんでなるシール部材7が
固着されている。
の間のシール性を確保するために、ウレタンフォーム7
bをウレタンカバー7aでくるんでなるシール部材7が
固着されている。
【0024】なお、9は、浮屋根4の上面の外周縁に多
数軸着されて、先端を側板3の内周面に当接させたウェ
ザーフードである。ちなみに、これらのウェザーフード
9は、雨水のタンク1内部への侵入をある程度防げる
が、完全なものでなく、また、気密性を確保できるもの
でもない。
数軸着されて、先端を側板3の内周面に当接させたウェ
ザーフードである。ちなみに、これらのウェザーフード
9は、雨水のタンク1内部への侵入をある程度防げる
が、完全なものでなく、また、気密性を確保できるもの
でもない。
【0025】このタンク1の洗浄作業について説明する
と、まず、燃料油Oが消費されて、浮屋根4がその支柱
5の下端を底板2に接触する直前まで下降すると、洗浄
作業の開始が可能となる。
と、まず、燃料油Oが消費されて、浮屋根4がその支柱
5の下端を底板2に接触する直前まで下降すると、洗浄
作業の開始が可能となる。
【0026】そして、洗浄作業が開始される際には、ま
ず、図2に示すように、難燃性を有したビニールシート
等の可撓性シート10を、両縁が浮屋根4の上面側にお
ける浮屋根4の外周縁と側板3の内周面とにまたぐよう
に、配置させる。
ず、図2に示すように、難燃性を有したビニールシート
等の可撓性シート10を、両縁が浮屋根4の上面側にお
ける浮屋根4の外周縁と側板3の内周面とにまたぐよう
に、配置させる。
【0027】ついで、粘着テープ11・12を使用し
て、図3に示すように、可撓性シート10の両縁10a
・10bを、それぞれ、浮屋根4の上面側と側板3の内
周面側とに止める。なお、可撓性シート10の幅寸法
は、浮屋根4の支柱5の下端が底板2に当接するよう
に、浮屋根4が下がっても、余裕を持って、可撓性シー
ト10を浮屋根4の上面側と側板3の内周面側とに粘着
テープ11・12によって止めておくことができる寸法
とする。
て、図3に示すように、可撓性シート10の両縁10a
・10bを、それぞれ、浮屋根4の上面側と側板3の内
周面側とに止める。なお、可撓性シート10の幅寸法
は、浮屋根4の支柱5の下端が底板2に当接するよう
に、浮屋根4が下がっても、余裕を持って、可撓性シー
ト10を浮屋根4の上面側と側板3の内周面側とに粘着
テープ11・12によって止めておくことができる寸法
とする。
【0028】さらに、図4に示すように、側板3の内周
面側の粘着テープ11における側板3の内周面側との貼
着部位に、永久磁石13を配置させて、磁石13の側板
3への吸着作用により、その貼着部位を押える。同様
に、浮屋根4の上面側の粘着テープ12における浮屋根
4の上面側との貼着部位に、永久磁石14を配置させ
て、磁石14の浮屋根4への吸着作用により、その貼着
部位を押える。
面側の粘着テープ11における側板3の内周面側との貼
着部位に、永久磁石13を配置させて、磁石13の側板
3への吸着作用により、その貼着部位を押える。同様
に、浮屋根4の上面側の粘着テープ12における浮屋根
4の上面側との貼着部位に、永久磁石14を配置させ
て、磁石14の浮屋根4への吸着作用により、その貼着
部位を押える。
【0029】なお、磁石13・14は、ブロック状のも
のを使用したり、ベルト状のものを使用して、1〜2m
間隔で配置させる。
のを使用したり、ベルト状のものを使用して、1〜2m
間隔で配置させる。
【0030】その後、タンク1内に注入口8を経て窒素
ガスを注入しつつ、タンク1内の燃料油Oを全て側板3
の図示しない排出口から排出する。
ガスを注入しつつ、タンク1内の燃料油Oを全て側板3
の図示しない排出口から排出する。
【0031】すると、図5に示すように、浮屋根4は、
支柱5の下端を底板2に当接させるため、下降が停止さ
れ、その状態で、燃料油Oが排出されることとなる。
支柱5の下端を底板2に当接させるため、下降が停止さ
れ、その状態で、燃料油Oが排出されることとなる。
【0032】その際、シール部材7は、浮力を失うた
め、先端側を下方に撓ませ、浮屋根4の外周縁と側板3
との間に隙間Hが生ずるが、その隙間Hは、可撓性シー
ト10で塞がり、タンク1内に窒素ガスを注入しても、
可撓性シート10によって、窒素ガスの漏洩が防止され
る。
め、先端側を下方に撓ませ、浮屋根4の外周縁と側板3
との間に隙間Hが生ずるが、その隙間Hは、可撓性シー
ト10で塞がり、タンク1内に窒素ガスを注入しても、
可撓性シート10によって、窒素ガスの漏洩が防止され
る。
【0033】そして、その窒素ガスをタンク1内に封入
した状態で、タンク1内に熱した友油や高温水を注入し
てタンク1内を洗浄し、さらに、作業者がマンホール6
からタンク1内に入り、灯油等を使用してスラッヂを洗
い流すように洗浄して洗浄作業を終了させる。
した状態で、タンク1内に熱した友油や高温水を注入し
てタンク1内を洗浄し、さらに、作業者がマンホール6
からタンク1内に入り、灯油等を使用してスラッヂを洗
い流すように洗浄して洗浄作業を終了させる。
【0034】その後、タンク1内の点検作業を行ない、
タンク1内の塗装を剥して補修箇所を補修し、再度、塗
装し直し、点検作業を終了させる。
タンク1内の塗装を剥して補修箇所を補修し、再度、塗
装し直し、点検作業を終了させる。
【0035】なお、燃料油Oを排出し始めて、洗浄作業
を終了させるまでは、5万〜6万KLの貯溜ができるタ
ンクで、1週間程度かかり、点検作業が終了するまで
は、300日程度かかることとなる。
を終了させるまでは、5万〜6万KLの貯溜ができるタ
ンクで、1週間程度かかり、点検作業が終了するまで
は、300日程度かかることとなる。
【0036】その後、点検作業が終了すれば、磁石13
・14や粘着テープ11・12を剥して、可撓性シート
10を外し、タンク1に燃料油Oを注入すれば良い。
・14や粘着テープ11・12を剥して、可撓性シート
10を外し、タンク1に燃料油Oを注入すれば良い。
【0037】したがって、実施例の洗浄方法では、可撓
性シート10の側板3側の縁10bが、粘着テープ12
を介して、磁石14により側板3内周面に接続されるこ
とから、側板3の内周面にスラッヂが付着していても、
さらに、側板3が風や雨を受けても、可撓性シート10
の剥れが防止され、窒素ガスの漏洩を防止することがで
き、洗浄時の窒素ガスの使用量を低減できて、窒素ガス
の準備管理を手間取らせず、また、洗浄時のタンク1外
への可燃性ガスの漏洩を防止することができ、洗浄時の
タンク1外での作業環境を向上させることができる。
性シート10の側板3側の縁10bが、粘着テープ12
を介して、磁石14により側板3内周面に接続されるこ
とから、側板3の内周面にスラッヂが付着していても、
さらに、側板3が風や雨を受けても、可撓性シート10
の剥れが防止され、窒素ガスの漏洩を防止することがで
き、洗浄時の窒素ガスの使用量を低減できて、窒素ガス
の準備管理を手間取らせず、また、洗浄時のタンク1外
への可燃性ガスの漏洩を防止することができ、洗浄時の
タンク1外での作業環境を向上させることができる。
【0038】さらに、実施例の場合には、側板3の内周
面側と同様に、浮屋根4の上面側の粘着テープ11にお
ける浮屋根4の上面側との貼着部位を、浮屋根4に対し
て吸着可能な磁石13を配置させて押えるように構成し
ていることから、可撓性シート10による浮屋根4の外
周縁と側板3との隙間Hの閉塞を、一層確実にすること
ができる。
面側と同様に、浮屋根4の上面側の粘着テープ11にお
ける浮屋根4の上面側との貼着部位を、浮屋根4に対し
て吸着可能な磁石13を配置させて押えるように構成し
ていることから、可撓性シート10による浮屋根4の外
周縁と側板3との隙間Hの閉塞を、一層確実にすること
ができる。
【0039】ちなみに、5万〜6万KL用のタンクにお
いて、洗浄時の窒素ガスの使用量は、従来の場合、47
000m3程度使用していたが、実施例の場合には、21
000m3程度の使用で済んだ。
いて、洗浄時の窒素ガスの使用量は、従来の場合、47
000m3程度使用していたが、実施例の場合には、21
000m3程度の使用で済んだ。
【0040】また、洗浄後においても、可撓性シート1
0を粘着テープ11・12や磁石14を利用して貼着し
ておけば、浮屋根4の外周縁と側板3との隙間Hを可撓
性シート10で塞いでおくことができることから、洗浄
中のみならず、点検中にも、タンク1内への雨水の侵入
を防ぐことができ、タンク1内部での作業も円滑に行な
うことができる。
0を粘着テープ11・12や磁石14を利用して貼着し
ておけば、浮屋根4の外周縁と側板3との隙間Hを可撓
性シート10で塞いでおくことができることから、洗浄
中のみならず、点検中にも、タンク1内への雨水の侵入
を防ぐことができ、タンク1内部での作業も円滑に行な
うことができる。
【0041】なお、点検中に雨水がタンク1内に僅かで
も侵入すると、その侵入部位での塗装の剥離作業・内周
面の補修・再塗装が行なえなくなってしまうため、雨水
の除去作業が必要となってしまう。そして、この雨水の
侵入は、従来、浮屋根4にウェザーフード9が配置され
ていても、防ぎきれるものではなかった。
も侵入すると、その侵入部位での塗装の剥離作業・内周
面の補修・再塗装が行なえなくなってしまうため、雨水
の除去作業が必要となってしまう。そして、この雨水の
侵入は、従来、浮屋根4にウェザーフード9が配置され
ていても、防ぎきれるものではなかった。
【0042】また、実施例では、側板3の内周面側と同
様に、浮屋根4の上面側の粘着テープ11における浮屋
根4の上面側との貼着部位を、磁石13で押えるように
構成したが、浮屋根4の上面の外周縁には燃料油Oのス
ラッヂが付着し難いないために、粘着テープ11を利用
するだけで、浮屋根4側における可撓性シート10の縁
10aの剥れを防止できる場合もあるため、そのような
場合には、磁石13を使用しなくとも良い。
様に、浮屋根4の上面側の粘着テープ11における浮屋
根4の上面側との貼着部位を、磁石13で押えるように
構成したが、浮屋根4の上面の外周縁には燃料油Oのス
ラッヂが付着し難いないために、粘着テープ11を利用
するだけで、浮屋根4側における可撓性シート10の縁
10aの剥れを防止できる場合もあるため、そのような
場合には、磁石13を使用しなくとも良い。
【図1】本発明の実施例を実施するタンクの断面図であ
る。
る。
【図2】同実施例の作業中を示す部分拡大図である。
【図3】同実施例の作業中の部分拡大図であり、図2の
後の状態を示す。
後の状態を示す。
【図4】同実施例の作業中の部分拡大図であり、図3の
後の状態を示す。
後の状態を示す。
【図5】同実施例の作業中の部分拡大図であり、図4の
後の状態を示す。
後の状態を示す。
1…タンク、 2…底板、 3…側板、 4…浮屋根、 10…可撓性シート、 11・12…粘着テープ、 13・14…磁石。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 正博 三重県三重郡川越町大字亀崎新田字朝明87 −1 中部電力株式会社川越火力建設事務 所内 (72)発明者 安井 稔 愛知県名古屋市港区大江町3 中部電力株 式会社火力センター内
Claims (2)
- 【請求項1】 底板、該底板の外周縁から上方へ延びる
筒状の側板、及び、該側板の内周側に配置される浮屋
根、により囲まれた部位を貯蔵部位として、洗浄時に、
内部に不活性ガスを注入して内周面を洗浄する浮屋根式
タンクの洗浄方法であって、 前記浮屋根上面側における前記浮屋根外周縁と前記側板
内周面との隙間を可撓性シートで覆い、 該可撓性シートの両縁を、それぞれ、前記浮屋根上面側
と前記側板内周面側とに粘着テープで止め、 前記側板内周面側の前記粘着テープの前記側板内周面側
との貼着部位を、前記側板に対して吸着可能な磁石を配
置させて押え、 その後、内部に不活性ガスを注入して内周面を洗浄する
ことを特徴とする浮屋根式タンクの洗浄方法。 - 【請求項2】 前記浮屋根上面側の前記粘着テープの前
記浮屋根上面側との貼着部位を、前記浮屋根に対して吸
着可能な磁石を配置させて押えることを特徴とする請求
項1記載の浮屋根式タンクの洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19991094A JP3385493B2 (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 浮屋根式タンクの洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19991094A JP3385493B2 (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 浮屋根式タンクの洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0858882A true JPH0858882A (ja) | 1996-03-05 |
JP3385493B2 JP3385493B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=16415643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19991094A Expired - Fee Related JP3385493B2 (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 浮屋根式タンクの洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3385493B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019026293A (ja) * | 2017-07-27 | 2019-02-21 | 株式会社ハシモト | 貯蔵タンクの仮設シール構造 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2747061C1 (ru) * | 2020-08-21 | 2021-04-23 | Валерий Иванович Паутов | Модуль периметрального уплотняющего затвора для плавающей крыши вертикального резервуара |
-
1994
- 1994-08-24 JP JP19991094A patent/JP3385493B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019026293A (ja) * | 2017-07-27 | 2019-02-21 | 株式会社ハシモト | 貯蔵タンクの仮設シール構造 |
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