JPH0858779A

JPH0858779A - 振出し口付き粉体収納紙箱

Info

Publication number: JPH0858779A
Application number: JP6193012A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Sada; 淳佐田
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1994-08-17
Filing date: 1994-08-17
Publication date: 1996-03-05

Abstract

(57)【要約】【目的】振出し口の開口が容易で、かつ、指を内容物で
汚さずに開口することのできる振出し口付きの粉体収納
紙箱を提供する。【構成】密閉紙箱の、隣り合った２側面の上隅部に、２
本の稜線同士を結んだ左右対称の半切れ状の斜め切れ目
線を、該側面の表側及び内側より、相互間に若干の離隔
幅を有して設け、嘴状の振出し口を区画形成させたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、粉末洗剤のような粉体
を収納する紙箱に関し、特には詰め替え用として用いら
れる振出し口付きの粉体収納紙箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、粉末洗剤等の詰め替え用として用
いられる振出し口付きの粉体収納紙箱としては、例えば
実開昭５５−１５８８２８号公報に開示された考案をは
じめ多数の発明、考案がなされてきた。この実開昭５５
−１５８８２８号公報に開示された考案は、図３に示し
たように、カートン壁板（３）の表面側及び内面側より
半切の切目線（１、２）を相互間に若干の離隔巾を設け
てなる振出口を有する振出口付カートンとして構成して
いる。

【０００３】従って、振出口の開口が半切れ状の切目線
（１、２）の層間剥離によるので、開口時には開口しや
すいが、フラップを指で中に押し込んだ際に、指に洗剤
等の内容物が触れてしまう場合があるという問題があ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、振出し口付
きの粉体収納紙箱に関する上記のような問題点を除去す
るためになされ、すなわち、振出し口の開口が容易で、
かつ、指を内容物で汚さずに開口することのできる振出
し口付きの粉体収納紙箱を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明において上記目的
を達成するために、まず第１の発明では、密閉紙箱の、
隣り合った２側面の上隅部に、２本の稜線同士を結んだ
左右対称の半切れ状の斜め切れ目線を、該側面の表側及
び内側より、相互間に若干の離隔幅を有して設け、嘴状
の振出し口を区画形成させたことを特徴とする振出し口
付き粉体収納紙箱である。

【０００６】また、第２の発明では、密閉紙箱の、隣り
合った２側面の上隅部に、２本の稜線同士を結んだ左右
対称の半切れ状の斜め切れ目線を、該側面の表側及び内
側より、相互間に若干の離隔幅を有して設け、かつ、密
閉紙箱の天面の端縁、前記半切れ状の斜め切れ目線が交
差する稜線同士を、折り曲げ線で結び、前記天面に折り
返し片を形成したことを特徴とする振出し口付き粉体収
納紙箱である。

【０００７】

【作用】上記のように本発明によれば、密閉紙箱の、隣
り合った２側面の上隅部に、２本の稜線同士を結んだ左
右対称の半切れ状の斜め切れ目線を、該側面の表側及び
内側より、相互間に若干の離隔幅を有して設け、嘴状の
振出し口を区画形成させたので、嘴状の振出し口の両側
を指で押さえながら摘んで引き上げることにより、指を
紙箱の中に入れずに開口することができる。

【０００８】さらに、嘴状の振出し口の天面側には、折
り曲げ線を設けて折り返し片を形成したので、嘴状の振
出し口は容易に開閉ができる。

【０００９】

【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
図１に示すように、本発明の振出し口付き粉体収納紙箱
は、糊代片（１０）、正面板（２０）、側面板（３
０）、背面版（４０）、側面板（５０）が折り曲げ線を
介して順次連設している。

【００１０】正面板（２０）の上部には天面板（２１）
が、下部には底面板（２２）がそれぞれ折り曲げ線を介
して連設している。

【００１１】側面板（３０）の上部には、舌片（３１）
が、下部には舌片（３２）がそれぞれ折り曲げ線を介し
て連設している。

【００１２】背面板（４０）の上部には天面板（４１）
が、下部には底面板（４２）がそれぞれ折り曲げ線を介
して連設している。

【００１３】側面板（５０）の上部には、舌片（５１）
が、下部には舌片（５２）がそれぞれ折り曲げ線を介し
て連設している。

【００１４】側面板（３０）の上右隅には、側面板（３
０）の上端縁から右端縁にかけてほぼ４５°の角度で、
側面板（３０）の表面側及び内面側より相互間に若干の
離隔幅を設けて半切れ状の切れ目線（ａ、ｂ）が形成さ
れている。

【００１５】背面板（４０）の上左隅には、背面板（４
０）の上端縁から右端縁にかけてほぼ４５°の角度で、
背面板（４０）の表面側及び内面側より相互間に若干の
離隔幅を設けて半切れ状の切れ目線（ｃ、ｄ）が形成さ
れている。そして、この半切れ状の切れ目線（ｃ、ｄ）
は、側面板（３０）と背面板（４０）の境界線上の折り
曲げ線を対象軸にして、半切れ状の切れ目線（ａ、ｂ）
と左右対称の関係になっている。

【００１６】舌片（３１）の下右隅には、側面板（３
０）と舌片（３１）の境界線上の折り曲げ線を対象軸に
して、半切れ状の切れ目線（ｂ）と左右対称の位置に折
り曲げ線（ｅ）を設ける。

【００１７】天面板（４１）の下左隅には、背面板（４
０）と天面板（４１）の境界線上の折り曲げ線を対象軸
にして、半切れ状の切れ目線（ｄ）と左右対称の位置に
折り曲げ線（ｆ）を設ける。折り曲げ線（ｅ、ｆ）は、
後記する紙箱を組み立て実用化する際、嘴状の振出し口
片（Ｂ）を本体（Ａ）から折り返しやすくするためであ
る。

【００１８】同様の事由から、天面板（２１）の上右隅
にも折り曲げ線（ｇ）を設けておく。折り曲げ線（ｇ）
は紙箱を組み立てた際、折り曲げ線（ｆ）と重なるよう
に設ける。

【００１９】なお、使用後紙箱を容易に折り畳めるよう
にするため、紙箱の要所には罫線を設ける。すなわち、
側面板（３０）のほぼ中央部から背面板（４０）を通っ
て側面板（５０）のほぼ中央部にかけて、天面板（４
１）側には天面板（４１）と平行な罫線（ｈ）を、底面
板（４２）側には底面板（４２）と平行な罫線（ｉ）を
設ける。

【００２０】この罫線（ｈ、ｉ）の先端同士、末端同士
を結んで罫線（ｊ）、（ｋ）を設ける。罫線（ｈ）と
（ｊ）の交点から側面板（３０）の上左隅に向けて罫線
（ｌ）を、罫線（ｊ）と（ｉ）の交点から側面板（３
０）の下両隅に向けて罫線（ｍ）、（ｎ）を、罫線
（ｈ）と（ｋ）の交点から側面板（５０）の上両隅に向
けて罫線（ｏ）、（ｐ）を、罫線（ｋ）と（ｉ）の交点
から側面板（５０）の下両隅に向けて罫線（ｑ）、
（ｒ）をそれぞれ設ける。

【００２１】糊代片（１０）の上端と下端には、後記す
る側面板（５０）の内側に糊代片（１０）を貼着した
際、罫線（ｐ）と重なるように罫線（ｓ）を、また罫線
（ｒ）と重なるように罫線（ｔ）をそれぞれ設ける。

【００２２】本実施例の紙箱の組み立ては、つぎのよう
に行う。すなわち、糊代片（１０）、正面版（２０）、
側面板（３０）、背面板（４０）、側面板（５０）を折
り曲げ線に沿って順次折り曲げ、糊代片（１０）には一
般的に使用される接着剤を適量塗布し、側面板（５０）
の内側面と貼着し、スリーブ状にする。

【００２３】このスリーブを起こし、紙箱底部となる底
面板（２２、４２）、舌片（３２、５２）を折り曲げ線
に沿って折り曲げ、必要部分には接着剤を塗布して、舌
片（３２、５２）と底面板（４２）の内面を、底面板
（４２）と底面板（２２）の内面をそれぞれ貼着し、底
部を形成する。

【００２４】粉末洗剤のような粉体状の収納物を必要重
量収納し、天面板（２１、４１）、舌片（３１、５１）
を折り曲げ線に沿って折り曲げ、必要部分には接着剤を
塗布して、舌片（３１、５１）と天面板（２１）の内面
を、天面板（２１）と天面板（４１）の内面をそれぞれ
貼着し、紙箱を密閉する。なおこれら一連の作業は、従
来の紙箱製造機、粉末製函充填システムで行うことがで
きる。

【００２５】紙箱から粉体状の収納物の取り出しは、つ
ぎのように行う。すなわち、図２に示すように、嘴状の
振出し口片の両側を指で押さえながら摘まみ、折り曲げ
線（ｅ、ｆ、ｇ）を支軸にして引き上げると、半切れ状
の切れ目線（ａ、ｂ、ｃ、ｄ）が破れて、指を紙箱の中
に入れずに開口することができる。

【００２６】また、紙箱が簡易に折り畳めるように、罫
線（ｈ、ｉ、ｊ、ｋ、ｌ、ｍ、ｎ、ｏ、ｐ、ｑ、ｒ、
ｓ、ｔ）を設けたので、使用後は、紙箱を折り畳めば、
コンパクトになり廃棄するのに容易である。

【００２７】

【発明の効果】本発明によれば、嘴状の振出し口の両面
を指で押さえながら、つまんで引き上げることにより振
出し口を開口するので、指を汚さずに開口することがで
きる。

【００２８】また、本発明の振出し口付き粉体収納紙箱
は、既存の設備を用いて製造することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の展開平面図である。

【図２】同実施例の使用状態を示す斜視説明図である。

【図３】従来の一実施例を示す斜視説明図である。

【符号の説明】

１‥‥半切状の切目線２‥‥半切状の切目線３‥‥カートン壁板１０‥‥糊代片２０‥‥正面板２１‥‥天面板２２‥‥底面板３０‥‥側面板３１‥‥舌片３２‥‥舌片４０‥‥背面板４１‥‥天面板４２‥‥底面板５０‥‥側面板５１‥‥舌片５２‥‥舌片ａ‥‥半切れ状の切れ目線ｂ‥‥半切れ状の切れ目線ｃ‥‥半切れ状の切れ目線ｄ‥‥半切れ状の切れ目線ｅ‥‥折り曲げ線ｆ‥‥折り曲げ線ｇ‥‥折り曲げ線ｈ‥‥罫線ｉ‥‥罫線ｊ‥‥罫線ｋ‥‥罫線ｌ‥‥罫線ｍ‥‥罫線ｎ‥‥罫線ｏ‥‥罫線ｐ‥‥罫線ｑ‥‥罫線ｒ‥‥罫線ｓ‥‥罫線ｔ‥‥罫線Ａ‥‥本体Ｂ‥‥振出し口片

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】密閉紙箱の、隣り合った２側面の上隅部
に、２本の稜線同士を結んだ左右対称の半切れ状の斜め
切れ目線を、該側面の表側及び内側より、相互間に若干
の離隔幅を有して設け、嘴状の振出し口を区画形成させ
たことを特徴とする振出し口付き粉体収納紙箱。
【請求項２】天面の端縁、前記半切れ状の斜め切れ目線
が交差する稜線同士を、折り曲げ線で結び、前記天面に
折り返し片を形成したことを特徴とする請求項１記載の
振出し口付き粉体収納紙箱。