JPH0234182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は菓子、スナツク等を収納し喫食に供さ
れる大型開封機構を有するＶ字開口紙箱に関す
る。

〔従来の技術〕

従来の紙箱において収納物の取り出しは側胴に
設けられた開封ジツパーを切取つた後、上蓋を開
閉するタイプのもの、上蓋に開封用ミシン線を施
したもの等、種々の提案がなされている。

しかし、開口が非常に狭く、収納物の小出しに
一応供することはできても、能率が悪く、また多
量の取出しには対応できなかつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案によれば上述した収納物の小出しはもち
ろんのこと、多量の取出しにも対応できるよう
に、特有の開閉蓋機構を有し一枚の葉片から形成
でき、斬新な開口意匠を有すると共に、収納され
た包装製品の取出しが容易な紙箱が提供される。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のＶ字開口紙箱は、トツプオープン方式
の紙箱であつて、底部と蓋部の１端面部がヒンジ
縁を介して連接されると共に、該ヒンジ縁を横切
る弓状切込みを対設し、また蓋部の他の端面部に
連接された摘部が切離用ミシン線を連接部として
底部の他の端面部に連接されると共に、閉蓋用フ
ラツプが底部端面部の両側に切離用ミシン線を介
して連接され、底部側壁のヒンジ縁寄り縁部に誘
導切込みを、蓋部側壁縁に前記誘導切込みに対応
する係合片を設けてなり、前記蓋部と底部間に連
接されている摘部を底部方向に折重ね、底部端面
部に連接され切離可能な閉蓋用フラツプで蓋部端
面部を貼着して閉蓋されてなるものである。

〔実施例〕

以下図面を参照して本考案の１実施例について
説明する。

底部Ａは、１端にフラツプ３を連接した底部側
壁２を両側に連接し、両側にフラツプ５を連接し
た底部端面部４および閉蓋用フラツプ７を連接し
た底部端面部６を連接した底面部１から形成され
る。閉蓋用フラツプ７と底部端面部６との連接部
にはミシン線２３が刻設される。蓋部Ｂは天板１
１を連接した蓋部側壁１２を両側に連接し、天板
フラツプ１５′を連接した蓋部端面部１４と両側
にフラツプ１７を連接し、天板フラツプ１５およ
び摘部２１を連接した蓋部端面部１６とから形成
される。

蓋部端面部１４は底部端面部４にヒンジ縁を連
接縁として連接され、蓋部端面部１６に連接する
摘部２１はミシン線２３を介して底部端面部６に
連接され、底部Ａと蓋部Ｂは一枚の葉片から形成
される。

底部側壁２のヒンジ縁２２寄り縁部には誘導切
込み８が両端巻込み状の弧状に刻設され、蓋部側
壁１２の縁部には誘導切込み８に対応する差込片
１８および係止片１８′が切込み２０を介して隣
接し係合片を構成する。

底部側壁２および蓋部側壁１２の開口縁部には
弧状縁９，１９が形成され、該紙箱が開封され開
蓋状態にあるとき、両弧状縁９，１９が一弧面を
形成できる。摘部２１は紙箱を形成したとき折返
しできるように折目線が設けられ、また底部端面
部４および蓋部端面部１４にヒンジ縁２２を横切
る弓状切込み２４を対設する。これにより蓋部Ｂ
の開閉時に応力が底部端面部４および蓋部端面部
１４に分散するのを防ぎ、該弓状切込み２４両側
のヒンジ縁２２に開閉応力が集中し、ヒンジ縁２
２の作用が円滑になる。

また弓状切込み２４により区画される部分を蓋
部Ｂ開蓋時に反転させると板バネの作用を発揮さ
せることもできる。

フラツプ３を底部端面部６に、フラツプ５を底
部側壁２にそれぞれ貼着すると底部Ａが形成され
る（第２ａ図）。

底部端面部６と蓋部端面部１６間に連接されて
いる摘部２１を底部方向に折重ね、底部端面部６
の両側に切離用ミシン線２３を介して連接した閉
蓋用フラツプ７と蓋部端面部１６とを貼着する。

同時もしくは前後して蓋部端面部１６両側に連
接するフラツプ１７を起立させる。なお、折重ね
られた摘部２１はその内面を貼着しておくと摘部
の引張りによる上記ミシン線２３からの開蓋が容
易となる。

また、両蓋部側壁１２，１２を起立させ各差込
片１８を両底部側壁２の各誘導切込８に差込む。
誘導切込８は差込片１８と係止片との間に挟持さ
れることとなる。（第２ｂ図参照）。

最後に上下の天板フラツプ１５，１５′を折込
みさらに天板１１，１１を折込み貼着し蓋部が形
成されて紙箱が完成する。（第３図参照）。

〔作用〕

摘部２１をもつて開蓋すると、底部端面部６に
施されたミシン線２３が切離されると共に、閉蓋
用フラツプ７が蓋部端面部１６に貼着したまま開
蓋し、閉蓋用フラツプ７が切離されることにより
顕出するフラツプ３の端部が再閉蓋を可能にす
る。

蓋部側壁１２は、底部側壁２に刻設された誘導
切込み８に限定される範囲で移動し、開蓋時には
底部側壁２の弧状縁９と蓋部側壁の弧状縁１９は
一円弧を形成する状態になる（第４図）。再閉蓋
もまた誘導切込み８により滑らかに行なわれる。
本考案の紙箱は説明の便宜上底部Ａ、蓋部Ｂとし
て示したが、第３図、第４図に示すように起立状
態で使用でき、このような状態では底部Ａは背面
部に、蓋部Ｂは前蓋部にそれぞれ相応する。殊
に、開蓋状態で陳列するときに蓋部Ｂ（即ち前蓋
部）の貼合補強されている天板１１を底として載
置又は懸吊することができ、好ましい（第４図）。

〔考案の効果〕

従つて本考案のＶ字開口紙箱は斬新な開蓋状馳
を示し顧客の関心を引くものでデイスプレー効果
があり、またその大きな開口は３方ピロー、ひね
り包装などの包装製品の取出しが非常に簡便であ
る。

また一枚の紙葉から形成され自動製函が可能で
あり、小包製品の直接封入あるいはスナツク類の
袋詰商品にも適し、ジツパー切断部が少なく、開
封部の構造がきれいである。

【図面の簡単な説明】

第１図は展開図、第２図は組立要領説明図、第
３図は完成紙箱斜視図、第４図は開封状態を示す
斜視図である。 １……底面部、２……底部側壁、４，６……底
部端面部、８……誘導切込み、１１……天板、１
２……蓋部側壁、１４，１６……蓋部端面部、１
８……差込片、１８′……係合片、Ａ……底部、
Ｂ……蓋部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トツプオープン方式の紙箱であつて、底部Ａと
   蓋部Ｂの１端面部４，１４がヒンジ縁２２を介し
   て連接されると共に、該ヒンジ縁２２を横切る弓
   状切込み２４を対設し、また蓋部Ｂの他の端面部
   １６に連接された摘部２１が切離用ミシン線２３
   を連接部として底部Ａの他の端面部６に連接され
   ると共に、閉蓋用フラツプ７が底部端面部６の両
   側に切離用ミシン線２３を介して連接され、底部
   側壁２のヒンジ縁２２寄り縁部に誘導切込み８
   を、蓋部側壁１２縁に前記誘導切込み８に対応す
   る係合片を設けてなり、前記蓋部Ｂと底部Ａ間に
   連接されている摘部２１を底部Ａ方向に折重ね、
   底部端面部６に連接され切離可能な閉蓋用フラツ
   プ７で蓋部端面部１６を貼着して閉蓋されてなる
   Ｖ字開口紙箱。