JPH085791B2 - 抗白内障剤 - Google Patents

抗白内障剤

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JPH085791B2
JPH085791B2 JP61184127A JP18412786A JPH085791B2 JP H085791 B2 JPH085791 B2 JP H085791B2 JP 61184127 A JP61184127 A JP 61184127A JP 18412786 A JP18412786 A JP 18412786A JP H085791 B2 JPH085791 B2 JP H085791B2
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cataract
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体を有
効成分とする抗白内障剤に関するものである。
(従来の技術) 白内障は老人性白内障と糖尿病性白内障の2つに大き
く分けることができる。
老人性白内障は加齢、老化によるものであることには
異論はでないが、その原因については種々の説が提唱さ
れており、水晶体膜機能障害、アミノ酸代謝障害、過酸
化脂質生成、糖代謝異常、酸化障害、紫外線障害、免疫
機能低下などが複雑に組み合わさりながら進行していく
と考えられている。
一般に、有核アミノ酸(チロシン、トリプトファン)
の代謝異常で生じるキノイド物質(ベンゾキノン酢酸、
アドレノクロム、アドレナリンキノン、キノンイミンカ
ルボン酸等)によって水晶体の水溶性タン白が変性し不
溶化することにより白内障になるというキノイド学説が
有力である。
この説に基づいてキノイド物質と競合的に水晶体のタ
ン白に結合し、タン白の不溶化を阻止する薬物が開発さ
れ(カタリン 、ファコリジン )、長年にわたり実用
に供されている。
また有機アミノ酸のうちチロシンは チロシン→ドーパ→ドーパキノン という系でも代謝され、ドーパキノンが白内障をひきお
こすことが知られている。ドーパからドーパキノンへは
チロキナーゼが関与しており、チロシナーゼの活性を阻
害することによりドーパキノンの生成は抑制することが
できる。チロシナーゼの活性は紫外線により増大する
が、これと紫外線障害による白内障の発生とを合わせ考
えると、チロシナーゼ活性阻害による白内障の予防およ
び進行阻止の効果は大きい。
更に糖尿病性白内障はグルコースの直接の障害あるい
は糖尿病による異常代謝物質、たとえばキノイド物質が
原因とされてきたが、現在では更に細胞内に蓄積された
糖アルコールのソルビトールが原因であるというポリオ
ール説も支持されつつある。
この説によると糖尿病患者ではアルドース還元酵素
(Aldose Reductase:AR)が増加するため、グルコース
がソルビトールへと還元され細胞内にソルビトールが蓄
積される。ついで電解質の移動が始まり、水晶体の構成
タン白の凝集がおこり不溶性のタン白が増加し水晶体が
混濁してくるといわれている。
従って、アルドース還元酵素(AR)を阻害することに
より白内障の予防おび進行阻止が可能であり、種々のア
ルドース還元酵素阻害剤(Aldose Reductase Inhibitor
s:ARI)が研究開発されているが、いまだに実用に供さ
れているものはない。
本発明の抗白内障剤は、このような白内障の予防乃至
は治療に提供されるもので、医学界に貢献するところ大
なるものである。
(発明が解決しようとする問題点) このように白内障の原因として各々有力な説があげら
れているが、いずれも確定したものではなく、また単独
の原因を限定できるものではない。
事実、糖尿病性白内障でもAR活性が低下する場合もあ
るし、キノイド説に基づきカタリン やファコリジン
にもARの抑制効果があることも知られている。
さらに糖尿病性白内障患者の加齢による老人性白内障
の併発もさけられない現実である。
一方、オゾン層の破壊による地表への紫外線到達量の
増大により、紫外線障害による白内障の危険も高まって
いる。
(問題点を解決するための手段) 以上のような現状をふまえ、本発明者らはアルドース
還元酵素阻害能とチロシナーゼ活性阻害能の両方を有
し、さらにキノイド物質と競合する物質こそが理想的な
抗白内障剤になると考え、種々の化合物についてスクリ
ーニングを行い、また安全性のチェック、製剤化した場
合の安定性などにも検討を加えた結果、式〔I〕で示さ
れるピロロキノリンキノン(Pyrroloquinoline quinon
e:以下、PQQと略す)およびその誘導体が全ての条件を
満たすことをみいだし本発明を完成した。
一般に、PQQは従来の酸化−還元の補酵素NAD(p)や
フラビン類とは異なり全く新しい補酵素であり、最初Ac
inetobacter属のグルコース脱水素酵素の補酵素として
発見されたものである。
そして、PQQは生体内でアルコール、アルデヒド、グ
ルコースおよびアミン類の酸化反応に関与しており、あ
る種の微生物の生育促進物質としても働くことが知られ
ている。
また、PQQは哺乳動物の血液中にも含まれており、ビ
タミン様の生理活性が期待されているが、生体系におけ
る役割の詳細はまだ不明である。しかし、PQQは生体成
分であり、安定且つ毒性のない物質ということができ
る。
本発明に用いるPQQにはキノン体である酸化型のいわ
ゆるPQQとキノール体である還元型PQQがあり、いずれも
本発明で有効に使用することが出来る。キノン体は酸化
剤として働いて自身はキノール体へと還元される。また
キノール体は適当な酸化剤があれば再びキノン体とな
る。
原料としてのPQQは大腸菌等の微生物による発酵生産
か、有機化学的に合成によって得られ、市販もされてい
るので、供給の面で問題はない。
本発明に係る抗白内障剤は点眼剤、眼軟膏等による眼
粘膜への直接投与、あるいは注射剤、内服剤としての投
与等、任意の投与形態で投与可能である。また、ビタミ
ンC、グルタチオン、ビタミンE等との併用も可能であ
る。
本発明の有効成分を製剤化するには常法に従い、海面
活性剤、賦形剤、着色着香料、保存料、緩衝剤、懸濁
剤、等張剤その他佐薬を適宜使用する。
(発明の効果) 本発明においては、PQQによってチロシナーゼ活性を
阻害し、チロシナーゼが何らかの形で関与するタン白の
不溶化を防止し、白内障を予防乃至は進行停止するもの
である。
次に本発明の試験例及び実施例を示す。
試験例1 0.1%のL−チロシンと0.002%の硫酸銅を含有する0.
1Nリン酸緩衝液(pH7.0)1.9mlをとり、それに緩衝液に
溶解した各種濃度のPQQを1.0ml加える。次いでチロシナ
ーゼ(sigma社製)5mgを緩衝液5mlに溶解した酵素液を
0.1ml加える。反応液を37℃で60分間インキュベイトし
た後、85℃に5分間保持して反応を停止し、580nm及び6
40nmの吸光度を測定し、以下の式により阻害率を求め
た。
結果を表1に示す。
この測定法は、反応溶液中にCuイオンを添加し、黒色
メラニンの生成を直接測定する方法である。
580nmに於ける測定では10-3Mで約60%のチロシナーゼ
阻害効果が見られ、50%阻害濃度IC50は7×10-4Mであ
った。一方、640nmでの測定に於いてもほぼ同様の結果
が得られIC50は8×10-4Mであった。
以上のように、PQQは、強力なチロシナーゼ活性阻害
作用を有することが判明した。
試験例2 PQQのAldose reductase阻害作用 ニワトリヒナの水晶体のホモジネートを用い、Kinosh
itaらの方法(Kinoshita,J.H.et al,Metabolism,28:462
〜469,1979)によってAldose reductase活性を測定し
た。
すなわち、水晶体ホモジネート、LiSO4、NADPH2、阻
害剤を加えた反応液に基質であるdl−glyceraldehydeを
加えることにより反応を開始し、NADPH2の340nmにおけ
る吸光度(OD)の5分間減少により酵素活性性を測定し
た。ブランクのODは基質無添加時のものとした。Aldose
reductase反応の阻害剤による阻害率を次式より求め
た。
結果を表2に示す。
表2に示したようにPQQは5×10-6Mとい濃度でAldose
reductase活性を50%阻止し、10-4Mでは100%阻害を示
している。以上のようにPQQには強力なAldose reductas
e阻害作用のあることが判明した。
試験例3 PQQのウシ水晶体Aldose reductase阻害作用 牛の水晶体のホモジネートを20,000rpmで10分間冷却
遠心した上清を酵素液とし、試験例1と同様の方法でAl
dose reductaseに対するPQQの阻害作用を検討した。結
果を表3に示す。
表3に示したようにPQQはウシ水晶体Aldose reductas
eをニワトリヒナより更に強力に3×10-7Mという低濃度
で50%阻害し、10-6Mで100%阻害を示している。
以上のようにPQQには強力なAldose reductase阻害作
用のあることが判明した。
試験例4 PQQのラット水晶体Aldose reductase阻害作用 ラットの水晶体のホモジネートを3,000rpmで4分間冷
却遠心した上清を酵素液とし、試験例1と同様の方法で
Aldose reductaseに対するPQQの阻害作用と検討した。
結果を表4に示す。
表4に示したようにPQQはラット水晶体Aldose reduct
aseを2×10-6Mという低濃度で50%阻害し、10-5Mでは1
00%阻害を示している。
以上のように、PQQには強力なAldose reductase阻害
作用のあることが判明した。
試験例5 ガラクトース誘発白内障に対するPQQの効果 雄性Sprague−Dawley系ラット 体重55〜65gのものを
使用した。ラットは正常群、50%ガラクトース食群、薬
物投与群に分け、正常群には市販粉末飼料(日本クレア
社製CE−2)を、50%ガラクトース食群と薬物投与群に
は正常食に50%の割合でガラクトースを添加した食餌を
自由摂取させた。
薬物投与群にはPQQを30mg/kgの割合で経口的に1日1
回、ガラクトース食飼育開始と同時に飼育終了まで投与
した。またPQQを20mg/kgの割合で腹腔内に1日1回、ガ
ラクトース食飼育と同時に飼育終了まで投与した。
実験開始後、7日目と10日目にレンズを取り出し、次
の判定基準により白内障の判定を行った。
A-:混濁なし、正常群と見分けられない A0:皮質部分にうすい白濁 A00:皮質部分に少しこい白濁 A+:皮質部分にこい白濁 A++:皮質部分にこい白濁、核部分に小さい混濁 A+++:該部分にこい白濁 結果を表5に示す。
50%ガラクトース食で7日間飼育することにより、ラ
ットの眼はA0、A00、A+と白濁していた。これに対し薬
物を経口、腹腔内に30または20mg/kg投与した群では白
濁は全く観察されず、PQQにより眼の白濁が遅延してい
ることがわかる。
50%ガラクトース食でさらに3日間、計10日間飼育す
るとラットの眼は7日目より白濁がこくなり、すべてA+
のグレードとなった。これに対しPQQ投与群では2グレ
ードの改善を示した。
以上の結果はPQQに白内障の進行を遅延させる作用の
あることを示している。
試験例6 ハイドロコーチゾン誘発鶏卵白内障に対するPQQの効果 白色レグホン鶏卵を温度37℃、湿度約70%のふ卵器中
でふ卵した。
対照群と薬物投与群には、コハク酸ハイドロコーチゾ
ン(HC)0.12mgを0.2mlの精製水に溶解した液を、卵の
気室部分よりふ卵15日目に投与した。
薬物投与群には、HC投与2時間後あるいは、2および
5時間後にPQQを投与した。
HC投与後48時間でレンズを取り出し、西郡らの方法
(INVESTIGATIVE OPHTHALMOLOGY & VISUALSCIENCE 25,
1051(1984))による次の判定基準により白内障の判定
を行った。結果を表6に示す。
I:レンズ体に濁りなし、正常と見分けつかない II:かすかな不透明なリング III:明白な白濁リング IV:ピンホールサイズのクリアな部分が白濁した核にあ
る V:核全体が白濁 HC0.12mgをふ卵15日目に投与すると17日目にはグレー
ドVの白内障が観察された。これに対しPQQは明らかに
白内障の改善作用を示した。
PQQの還元型にはPQQセミキノン(PQQ H)、PQQキノー
ル(PQQ H2)及びPQQジハイドロキノール(PQQ H4)が
あり、いずれもAldose reductase阻害作用が見られる。
その中で代表的な還元型であるPQQ H2についてAldose r
eductase阻害作用を確認したので試験例を以下に示す。
試験例7 PQQ H2のニワトリヒナ水晶体Aldose reductase阻害作用 ニワトリヒナの水晶体より酵素液を試験例2と同様の
方法で調製し、試験例2と同様の方法でAldose reducta
seに対するPQQ H2の阻害作用を検討した。結果を表7に
示す。
表7に示したようにPQQ H2は6×10-6Mという濃度で
ニワトリヒナAldose reductase活性を50%阻害し、6×
10-5Mでは100%阻害を示した。このようにPQQの還元体
であるPQQ H2にもニワトリヒナ水晶体Aldose reductase
の強力な阻害作用のあることが判明した。
試験例8 PQQ H2のウシ水晶体Aldose reductase阻害作用 試験例3と同様の方法で酵素溶液を調製し、試験例2
と同様の方法でウシ水晶体Aldose reductaseに対するPQ
Q H2の阻害作用を検討した。結果を表8に示す。
以上のようにウシ水晶体Aldose reductaseに対するPQ
Q H2のIC50は5×10-6Mとなり、8×10-6Mでは100%阻
害を示した。このようにPQQ H2はウシ水晶体Aldose red
uctaseに対しても強力な阻害作用のあることが判明し
た。
試験例9 PQQ H2のラット水晶体Aldose reductase阻害作用 ラットの水晶体より酵素液を試験例4と同様の方法で
調製し、試験例2と同様の方法でAldose reductaseに対
するPQQ H2の阻害作用を検討した。結果を表9に示す。
表9に示したようにPQQ H2は8.5×10-6Mという濃度で
ラット水晶体Aldose reductase活性を50%阻害し、2×
10-5Mでは100%阻害を示した。このようにPQQ H2はラッ
ト水晶体Aldose reductaseに対しても強力な阻害作用の
あることが判明した。
次にPQQのトリメチルエステル体(PQQ・3Me)のAldos
e reductase阻害作用を確認した試験例を以下に示す。
試験例10 PQQ・3Meのニワトリヒナ水晶体Aldose reductase阻害作
用 ニワトリヒナの水晶体より酵素液を試験例2と同様の
方法で調製し、試験例2と同様の方法でAldose reducta
seに対するPQQ・3Meの阻害作用を検討した。結果を表10
に示す。
表10に示したようにPQQ・3Meは3×10-6Mという濃度
でニワトリヒナ水晶体Aldose reductase活性を50%阻害
し、8×10-6Mでは100%阻害を示した。このようにPQQ
・3Meはニワトリヒナ水晶体Aldose reductaseを阻害す
ることが判明した。
試験例11 PQQ・3Meのウシ水晶体Aldose reductase阻害作用 試験例3と同様の方法で酵素液を調製し、試験例2と
同様の方法でウシ水晶体Aldose reductaseに対するPQQ
・3Meの阻害作用を検討した。結果を表11に示す。
表11に示したようにPQQ・3Meは10-6Mより阻害作用を
表わし、4.2×10-6Mで50%阻害、6×10-6Mで100%阻害
を示した。このようにPQQ・3Meはウシ水晶体Aldose red
uctaseに対しても強力な阻害作用のあることが判明し
た。
試験例12 PQQ・3Meラット水晶体Aldose reductase阻害作用 ラットの水晶体より酵素液を試験例4と同様の方法で
調製し、試験例2と同様の方法でAldose reductaseに対
するPQQ・3Meの阻害作用を検討した。結果を表12に示
す。
表12に示したようにPQQ・3Meは5.8×10-6Mという濃度
でラット水晶体Aldose reductase活性を50%阻害し、10
-5Mでは100%阻害を示した。このようにPQQ・3Meはラッ
ト水晶体Aldose reductaseを阻害することが判明した。
試験例13 PQQ・2Kのヒト胎盤Aldose reductase阻害作用 ヒト胎盤より酵素液を調製し、試験例2と同様の方法
でヒト胎盤Aldose reductaseに対するPQQ・2Kの阻害作
用を検討した。結果を表13に示す。
表13 PQQ・2Kのヒト胎盤Aldose reductase阻害作用 阻害剤濃度(M/反応液) 阻害率(%) 9×10-7 8.3 10-6 26.9 2×10-6 51.4 3×10-6 83.3 4×10-6 100 表13に示したようにPQQ・2Kは、1.92×10-6Mという濃
度でヒト胎盤Aldose reductase活性を50%阻害し、4×
10-6Mでは100%阻害を示した。このようにPQQ・2Kには
各種実験動物のレンズAldose reductaseのみならずヒト
胎盤Aldose reductaseに対しても強力な阻害作用のある
ことが判明した。
試験例14 PQQ・3Meのヒト胎盤Aldose reductase阻害作用 ヒト胎盤より酵素液を調製し、試験例2と同様の方法
でヒト胎盤Aldose reductaseに対するPQQ・3Meの阻害作
用を検討した。結果を表13に示す。
表14 PQQ・3Meのヒト胎盤Aldose reductase阻害作用
害剤濃度(M/反応液) 阻害率(%) 8×10-8 1.7 10-7 10.0 2×10-7 15.0 3×10-7 34.4 4×10-7 50.6 5×10-7 63.9 2.5×10-6 100 5×10-6 100 PQQ・3Meは、PQQ・2Kよりも更に強力にヒト胎盤Aldos
e reductaseを阻害し、IC50は3.9×10-7Mを示した。又
2.5×10-6Mに於いては100%阻害を示していた。このよ
うにPQQ・3Meには強力なヒト胎盤Aldose reductase阻害
作用のあることが示された。
試験例15 PQQ・2Meのヒト胎盤Aldose reductase阻害作用 ヒト胎盤より酵素液を調製し、試験例2と同様の方法
でヒト胎盤Aldose reductaseに対するPQQ・2Me・Etの阻
害作用を検討した。結果を表14に示す。
表15 PQQ・2Me・Etのヒト胎盤Aldose reductase阻害作用 阻害剤濃度(M/反応液) 阻害率(%) 10-7 0 2×10-7 17.6 3×10-7 29.3 4×10-7 − 5×10-7 59.0 10-6 91.2 1.25×10-6 97.1 2.5×10-6 100 PQQ・2Me・Etは4.2×10-7Mという濃度でヒト胎盤Aldo
se reductase活性を50%阻害し、2.5×10-6Mでは100%
阻害を示した。このようにPQQ・2Me・EtはPEE・3Meとほ
ぼ同等の強力なヒト胎盤Aldose reductase阻害作用を持
つことが判明した。
以上のようにPQQ誘導体は各種実験動物のレンズAldos
e reductaseのみならず、ヒト胎盤Aldose reductaseに
対して阻害作用を有し、その作用の強さはヒト胎盤に於
いて最も強力であることが判明した。
実施例1 1.PQQ 0.2g 2.リン酸二水素ナトリウム 0.4g 3.リン酸一水素ナトリウム 0.47g 4.塩化ナトリウム 0.15g 5.パラオキシ安息香酸メチル 0.026g 6.パラオキシ安息香酸プロピル 0.014g 7.滅菌精製水 全量100ml 上記1〜6を7に完全に溶解し、無菌濾過して点眼剤
を製する。
実施例2 1.PQQ 0.1g 2.精製水 5 g 3.防腐剤 適量 4.マグロコール400 56.9g 5.マグロコール4000 38 g 1を2に溶解し、これをあらかじめ加熱溶解しておい
た3,4,5の混合物の中へ添加し、撹拌冷却し、眼軟膏製
剤とする。
実施例3 1.PQQ 20g 2.乳糖 90g 3.トウモロコシ澱粉 29g 4.ステアリン酸マグネシウム 1g 1,2および17gのトウモロコシ澱粉を混和し、7gのトウ
モロコシ澱粉から作ったペーストとともに顆粒化する。
この顆粒に5gのトウモロコシ澱粉と4を加え混合物を圧
縮錠剤機で圧縮して1錠あたり20mgの1を含有する錠剤
1,000個を製造する。
実施例4 1.PQQ 5g 2.塩化ナトリウム 9g 3.クロロブタノール 5g 4.炭酸水素ナトリウム 1g 全成分を蒸留水1,000mlに溶解し、アンプルに1mlずつ
分注し、注射剤1,000本を製造する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式〔I〕で示されるピロロキノリンキノン
    又はその誘導体を有効成分とする抗白内障剤。
JP61184127A 1986-08-07 1986-08-07 抗白内障剤 Expired - Lifetime JPH085791B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61184127A JPH085791B2 (ja) 1986-08-07 1986-08-07 抗白内障剤
CA000543814A CA1302275C (en) 1986-08-07 1987-08-05 Enzyme inhibitor
EP19870111397 EP0262345A3 (en) 1986-08-07 1987-08-06 Pyrroloquinoline quinones as enzyme inhibitors
US07/299,024 US4898870A (en) 1986-08-07 1989-01-19 Pyrroloquinoline quinone compounds useful as an enzyme inhibitor

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WO2008029907A1 (fr) 2006-09-08 2008-03-13 Kyowa Hakko Bio Co., Ltd. Agent améliorant l'hypertension
WO2008035686A1 (fr) 2006-09-19 2008-03-27 Kyowa Hakko Bio Co., Ltd. Agent pour améliorer la résistance à l'insuline

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