JPH085771Y2 - チェンソーのガイドバー - Google Patents
チェンソーのガイドバーInfo
- Publication number
- JPH085771Y2 JPH085771Y2 JP1989137819U JP13781989U JPH085771Y2 JP H085771 Y2 JPH085771 Y2 JP H085771Y2 JP 1989137819 U JP1989137819 U JP 1989137819U JP 13781989 U JP13781989 U JP 13781989U JP H085771 Y2 JPH085771 Y2 JP H085771Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- guide bar
- recesses
- hole
- chain saw
- holes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Sawing (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はチェンソーのガイドバー、詳しくはチェンソ
ーの操作性を向上させるために軽量化されたガイドバー
に関するものである。
ーの操作性を向上させるために軽量化されたガイドバー
に関するものである。
[従来の技術] 従来、この種のチェンソーのガイドバーとしては、実
公昭40-5277号公報に記載のものがある。このガイドバ
ーは多数の貫通孔が形成されることによって軽量化さ
れ、各貫通孔は切断時に小枝等が入り込んで作業の邪魔
になることがないように合成樹脂等の軽量部材にて埋め
られている。
公昭40-5277号公報に記載のものがある。このガイドバ
ーは多数の貫通孔が形成されることによって軽量化さ
れ、各貫通孔は切断時に小枝等が入り込んで作業の邪魔
になることがないように合成樹脂等の軽量部材にて埋め
られている。
一方、上記したガイドバーとは別に実開昭61-2901号
公報に記載したものがある。このガイドバーは両側面全
体に浅い凹部が形成されることによって軽量化され、両
凹部は上記したガイドバーと同様に軽量部材にて埋めら
れている。
公報に記載したものがある。このガイドバーは両側面全
体に浅い凹部が形成されることによって軽量化され、両
凹部は上記したガイドバーと同様に軽量部材にて埋めら
れている。
[考案が解決しようとする課題] しかし、上記した二つのガイドバーの内、貫通孔が形
成されたガイドバーにおいては、十分な軽量化を達成す
るために貫通孔の径を大きくすると、ガイドバーの強度
や剛性が低下してしまい、使用時にガイドバーが撓んで
作業性が低下したり、チェンソーのエンジンの振動に伴
いガイドバーが振動して切断面が荒れてしまったりす
る。又、貫通孔の形を径を大きくすると、使用時の振動
やガイドバーの僅かな撓みで軽量部材が貫通孔内から脱
落してしまうことがある。従って、このような不具合を
防止するために自ずと貫通孔の径が制限され、ガイドバ
ーの軽量化を十分達成することができないという問題が
ある。
成されたガイドバーにおいては、十分な軽量化を達成す
るために貫通孔の径を大きくすると、ガイドバーの強度
や剛性が低下してしまい、使用時にガイドバーが撓んで
作業性が低下したり、チェンソーのエンジンの振動に伴
いガイドバーが振動して切断面が荒れてしまったりす
る。又、貫通孔の形を径を大きくすると、使用時の振動
やガイドバーの僅かな撓みで軽量部材が貫通孔内から脱
落してしまうことがある。従って、このような不具合を
防止するために自ずと貫通孔の径が制限され、ガイドバ
ーの軽量化を十分達成することができないという問題が
ある。
一方、両側面に浅い凹部が形成されたガイドバーにお
いては、軽量部材の肉厚が非常に薄いため使用時にこの
軽量部材に反りが生じることがある。そして、反りが生
じるとガイドバーの側面から軽量部材の縁が突出して使
用時に切断面に引っ掛かり、ガイドバーが使用不能にな
ってしまうという問題がある。
いては、軽量部材の肉厚が非常に薄いため使用時にこの
軽量部材に反りが生じることがある。そして、反りが生
じるとガイドバーの側面から軽量部材の縁が突出して使
用時に切断面に引っ掛かり、ガイドバーが使用不能にな
ってしまうという問題がある。
本考案の目的は、強度や剛性を確保しながら十分な軽
量化を図ってチェンソーの操作性を向上させることがで
きるうえに、軽量部材の脱落や反り等のトラブルを未然
に防ぐことができるチェンソーガイドバーを提供するこ
とにある。
量化を図ってチェンソーの操作性を向上させることがで
きるうえに、軽量部材の脱落や反り等のトラブルを未然
に防ぐことができるチェンソーガイドバーを提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 第一の考案では一枚又は二枚の板材よりなるチェンソ
ーのガイドバーにおいて、両側面に複数の凹部をそれぞ
れ形成し、一側面の凹部間を区画する補強部と他側面の
凹部間を区画する補強部とが互いにずれた位置となるよ
うに配置するとともに、重複する両側面の凹部同士を連
通させ、同凹部の内周には段差部を形成する一方、各凹
部に軽量部材を充填したことを要旨とするものである。
ーのガイドバーにおいて、両側面に複数の凹部をそれぞ
れ形成し、一側面の凹部間を区画する補強部と他側面の
凹部間を区画する補強部とが互いにずれた位置となるよ
うに配置するとともに、重複する両側面の凹部同士を連
通させ、同凹部の内周には段差部を形成する一方、各凹
部に軽量部材を充填したことを要旨とするものである。
第二の考案では重合固着された三枚以上の板材よりな
るチェンソーのガイドバーにおいて、その両側板に複数
の透孔をそれぞれ透設し、一側板の透孔間を区画する補
強と他側板の透孔間を区画する補強部とが互いにずれた
位置となるように配置するとともに、両側板間に挟まれ
た内板には両側板の重複する透孔同士を連通させるべく
連通孔を形成する一方、同連通孔の縁部を両側板の透孔
内に突出又は両側板間に没入させて段差部を形成し、各
透孔に軽量部材を充填したことを要旨とするものであ
る。
るチェンソーのガイドバーにおいて、その両側板に複数
の透孔をそれぞれ透設し、一側板の透孔間を区画する補
強と他側板の透孔間を区画する補強部とが互いにずれた
位置となるように配置するとともに、両側板間に挟まれ
た内板には両側板の重複する透孔同士を連通させるべく
連通孔を形成する一方、同連通孔の縁部を両側板の透孔
内に突出又は両側板間に没入させて段差部を形成し、各
透孔に軽量部材を充填したことを要旨とするものであ
る。
第三の考案では第一の考案に加え、また第四の考案で
は第二の考案に加えチェンソーのガイドバーにおいて、
軽量部材を吸振性を有する振動吸収部材としたものであ
る。
は第二の考案に加えチェンソーのガイドバーにおいて、
軽量部材を吸振性を有する振動吸収部材としたものであ
る。
第五の考案は第一又は第三の考案のチェンソーのガイ
ドバーにおいて、ガイドバーに給油孔及び吐油孔を設
け、同給油孔及び吐油孔間を結ぶ油通路を、連通した各
凹部内に設けたチェンソーのガイドバーをその要旨とす
るものである。
ドバーにおいて、ガイドバーに給油孔及び吐油孔を設
け、同給油孔及び吐油孔間を結ぶ油通路を、連通した各
凹部内に設けたチェンソーのガイドバーをその要旨とす
るものである。
第六の考案は第二又は第四の考案のチェンソーのガイ
ドバーにおいて、ガイドバーに給油孔及び吐油孔を設
け、同給油孔及び吐油孔間を結ぶ油通路を、連通した各
透孔及び連通孔内に設けたチェンソーのガイドバーをそ
の要旨とするものである。
ドバーにおいて、ガイドバーに給油孔及び吐油孔を設
け、同給油孔及び吐油孔間を結ぶ油通路を、連通した各
透孔及び連通孔内に設けたチェンソーのガイドバーをそ
の要旨とするものである。
[作用] 第一及び第二の考案においては、ガイドバーは列設さ
れた凹部や透孔によって軽量化される。
れた凹部や透孔によって軽量化される。
又、軽量化によるガイドバーの強度や剛性の低下を各
補強部が防ぐ。
補強部が防ぐ。
更に、凹部や透孔を区画する補強部がジクザグ状に位
置し、軽量部材はガイドバー内でこの補強部に外方から
しっかりと保持される。また、凹部同士や透孔同士の肉
厚はガイドバーの厚さと同じ厚みとなり、反りが生じに
くい。また、段差部によって軽量部材の移動が阻止され
るため、軽量部材がガイドバーの側面から突出すること
がない。
置し、軽量部材はガイドバー内でこの補強部に外方から
しっかりと保持される。また、凹部同士や透孔同士の肉
厚はガイドバーの厚さと同じ厚みとなり、反りが生じに
くい。また、段差部によって軽量部材の移動が阻止され
るため、軽量部材がガイドバーの側面から突出すること
がない。
第三の考案では第一の考案の作用に加えて、また第四の
考案では第二の考案の作用に加えて、振動吸収部材がガ
イドバーの振動を吸収する。
考案では第二の考案の作用に加えて、振動吸収部材がガ
イドバーの振動を吸収する。
第五の考案においては第一又は第三の考案の作用に加
えて、また第六の考案においては第二又は第四の考案の
作用に加えて、凹部又は透孔を、油通路を設ける場所と
軽量部材を埋める場所として兼用できる。
えて、また第六の考案においては第二又は第四の考案の
作用に加えて、凹部又は透孔を、油通路を設ける場所と
軽量部材を埋める場所として兼用できる。
[第1実施例] 以下、本考案を一体型のガイドバーに具体化した第1
実施例を第1〜5図を参照して説明する。
実施例を第1〜5図を参照して説明する。
第2図に示すように、チェンソーの本体1には板材を
なす金属製のガイドバー2が装着され、同ガイドバー2
の周囲には無端状のソーチェン3が巻回されている。そ
して、ソーチェン3は本体に内装されたエンジン(図示
なし)によってガイドバー2の周囲を走行するようにな
っている。
なす金属製のガイドバー2が装着され、同ガイドバー2
の周囲には無端状のソーチェン3が巻回されている。そ
して、ソーチェン3は本体に内装されたエンジン(図示
なし)によってガイドバー2の周囲を走行するようにな
っている。
第1図に示すように、本実施例のガイドバー2は一枚
の板状の素材から製作され、その基部にはガイドバー2
を前記本体1へ取り付けるための取付孔4が形成され、
同ガイドバー2の周囲にはソーチェン3を案内するため
の案内溝5が形成されている。
の板状の素材から製作され、その基部にはガイドバー2
を前記本体1へ取り付けるための取付孔4が形成され、
同ガイドバー2の周囲にはソーチェン3を案内するため
の案内溝5が形成されている。
第1,3,4図に示すように、ガイドバー2の両側面には
それぞれ長手方向に等ピッチをおいて多数の四角状の凹
部6a,6bが列設され、両側面の凹部6a,6bは互いに半ピッ
チずつずれた位置関係になっている。換言すれば、各凹
部6a,6bが反対面の凹部6a,6bの間にそれぞれ位置してい
る。各凹部6a,6bはガイドバー2の板厚のほぼ中程まで
達しており、このため両側面の凹部6a,6b同士は連通し
ている。従って、隣り合う凹部6a,6b同士は、その間に
位置する反対面の凹部6a,6bを介して互いに連通し、こ
れにより全ての凹部6a,6bはガイドバー2内において互
いに連通状態にある。なお、各凹部6a,6bが重なりあっ
た場所は透孔となっている。又、各凹部6a,6bの間の箇
所をそれぞれ補強部7a,7bとし、上記したように両側面
の凹部6a,6bが交互に配列しているため、各補強部7a,7b
はジクザグ状に位置することになる。
それぞれ長手方向に等ピッチをおいて多数の四角状の凹
部6a,6bが列設され、両側面の凹部6a,6bは互いに半ピッ
チずつずれた位置関係になっている。換言すれば、各凹
部6a,6bが反対面の凹部6a,6bの間にそれぞれ位置してい
る。各凹部6a,6bはガイドバー2の板厚のほぼ中程まで
達しており、このため両側面の凹部6a,6b同士は連通し
ている。従って、隣り合う凹部6a,6b同士は、その間に
位置する反対面の凹部6a,6bを介して互いに連通し、こ
れにより全ての凹部6a,6bはガイドバー2内において互
いに連通状態にある。なお、各凹部6a,6bが重なりあっ
た場所は透孔となっている。又、各凹部6a,6bの間の箇
所をそれぞれ補強部7a,7bとし、上記したように両側面
の凹部6a,6bが交互に配列しているため、各補強部7a,7b
はジクザグ状に位置することになる。
第3,5図に示すように、前記各凹部6a,6bの上下の内壁
にはそれぞれ段差部8a,8bが形成されている。各凹部6a,
6b内は軽量部材としての合成樹脂が充填されて埋められ
ており、各合成樹脂はそれぞれガイドバー2の外側面と
面一になっている。なお、各凹部6a,6b内の合成樹脂を
それぞれ充填ピース9a,9bとする。上記したように各凹
部6a,6bがガイドバー2内において互いに連通している
ため、各充填ピース9a,9bは互いに連結されて一体化し
ている。なお、前記各凹部6a,6bが重なりあった場所は
透孔においては、充填ピース9a,9bが互いに連結されて
ガイドバー2と同じ厚みとなっている。そして、第4図
に示すように、一体化された各充填ピース9a,9bはジク
ザグ状の位置にある補強部7a,7bによってガイドバー2
内に離脱不能に保持されている。又、第5図に示すよう
に、充填ピース9a,9bは前記段差部8a,8bによりガイドバ
ー2の一側面から他側面への移動(左右方向への移動)
を阻止されている。
にはそれぞれ段差部8a,8bが形成されている。各凹部6a,
6b内は軽量部材としての合成樹脂が充填されて埋められ
ており、各合成樹脂はそれぞれガイドバー2の外側面と
面一になっている。なお、各凹部6a,6b内の合成樹脂を
それぞれ充填ピース9a,9bとする。上記したように各凹
部6a,6bがガイドバー2内において互いに連通している
ため、各充填ピース9a,9bは互いに連結されて一体化し
ている。なお、前記各凹部6a,6bが重なりあった場所は
透孔においては、充填ピース9a,9bが互いに連結されて
ガイドバー2と同じ厚みとなっている。そして、第4図
に示すように、一体化された各充填ピース9a,9bはジク
ザグ状の位置にある補強部7a,7bによってガイドバー2
内に離脱不能に保持されている。又、第5図に示すよう
に、充填ピース9a,9bは前記段差部8a,8bによりガイドバ
ー2の一側面から他側面への移動(左右方向への移動)
を阻止されている。
又、第3,4図に示すように、前記ガイドバー2の基端
及び先端側の凹部6a,6bには、一対の抜け止め孔10がそ
れぞれ貫設され、前記合成樹脂はこの抜け止め孔10内に
も充填されて抜け止め部11を形成している。ガイドバー
2の外側面における各抜け止め孔10の開口部には面取り
が施され、抜け止め孔11と連続する充填ピース9aの凹部
6a内からの離脱が防止されている。
及び先端側の凹部6a,6bには、一対の抜け止め孔10がそ
れぞれ貫設され、前記合成樹脂はこの抜け止め孔10内に
も充填されて抜け止め部11を形成している。ガイドバー
2の外側面における各抜け止め孔10の開口部には面取り
が施され、抜け止め孔11と連続する充填ピース9aの凹部
6a内からの離脱が防止されている。
以上のように構成されたチェンソーのガイドバー2に
おいては、多数の凹部6a,6bが形成されてその各凹部6a,
6bを軽量な合成樹脂にて埋めているため、凹部6a,6bが
形成されていないガイドバーに比較して遥かに軽量であ
り、チェンソーの操作性を向上させることができる。
おいては、多数の凹部6a,6bが形成されてその各凹部6a,
6bを軽量な合成樹脂にて埋めているため、凹部6a,6bが
形成されていないガイドバーに比較して遥かに軽量であ
り、チェンソーの操作性を向上させることができる。
又、各凹部6a,6bの両側にはそれぞれ補強部7a,7bが形
成されているため、上記したように軽量化されているに
もかかわらず、ガイドバー2の強度や剛性が低下してし
まうことがない。従って、チェンソーの使用時にガイド
バー2が撓んで作業性が低下したり、前記エンジンの振
動にともないガイドバー2が振動して切断面が荒れてし
まったりすることを防止できる。又、ガイドバー2は製
造時に熱処理が施されるが上記したように補強部7a,7b
がガイドバー2を補強しているため熱処理による歪みを
未然に防ぐことができる。
成されているため、上記したように軽量化されているに
もかかわらず、ガイドバー2の強度や剛性が低下してし
まうことがない。従って、チェンソーの使用時にガイド
バー2が撓んで作業性が低下したり、前記エンジンの振
動にともないガイドバー2が振動して切断面が荒れてし
まったりすることを防止できる。又、ガイドバー2は製
造時に熱処理が施されるが上記したように補強部7a,7b
がガイドバー2を補強しているため熱処理による歪みを
未然に防ぐことができる。
更に、上記したように前記各充填ピース9a,9bは一体
化されて、各補強部7a,7bによってガイドバー2内に保
持されているうえに、段差部8a,8bによって移動を阻止
されているため、この充填ピース9a,9bが凹部6a,6b内か
ら脱落してしまう虞は全くない。更に、第4図に示すよ
うに、充填ピース9a,9bの肉厚は補強部7a,7bに対応する
箇所を除いてガイドバー2の肉厚に等しく厚いため、充
填ピース9a,9bが反る虞はほとんどなく、反ってその縁
がガイドバー2の両側面から突出する虞がない。
化されて、各補強部7a,7bによってガイドバー2内に保
持されているうえに、段差部8a,8bによって移動を阻止
されているため、この充填ピース9a,9bが凹部6a,6b内か
ら脱落してしまう虞は全くない。更に、第4図に示すよ
うに、充填ピース9a,9bの肉厚は補強部7a,7bに対応する
箇所を除いてガイドバー2の肉厚に等しく厚いため、充
填ピース9a,9bが反る虞はほとんどなく、反ってその縁
がガイドバー2の両側面から突出する虞がない。
ところで、ガイドバー2の凹部6a,6b内に合成樹脂を
充填する場合には、各凹部6a,6bを閉塞するとともにガ
イドバー2の任意の凹部6a,6bから溶融樹脂を流し込ん
で全凹部6a,6bまでいきわたらせるようにする。第4図
に示すように、補強部7a,7bはジグザグ状に位置してい
るため、流し込まれた溶融樹脂はジクザグ状に流れるだ
けであり、分岐や合流はしない。一般に樹脂成形におい
ては、注入された溶融樹脂が分岐して再び合流すること
はあまり望ましくないとされており、これは溶融樹脂の
合流箇所が完全に一体化せずにウエルドラインが形成さ
れて剥離の虞があるためである。上記したように本実施
例がガイドバー2においては溶融樹脂が合流しないた
め、ウエルドラインによる剥離の虞が全くなく、強固な
充填ピース9a,9bを成形することができる。
充填する場合には、各凹部6a,6bを閉塞するとともにガ
イドバー2の任意の凹部6a,6bから溶融樹脂を流し込ん
で全凹部6a,6bまでいきわたらせるようにする。第4図
に示すように、補強部7a,7bはジグザグ状に位置してい
るため、流し込まれた溶融樹脂はジクザグ状に流れるだ
けであり、分岐や合流はしない。一般に樹脂成形におい
ては、注入された溶融樹脂が分岐して再び合流すること
はあまり望ましくないとされており、これは溶融樹脂の
合流箇所が完全に一体化せずにウエルドラインが形成さ
れて剥離の虞があるためである。上記したように本実施
例がガイドバー2においては溶融樹脂が合流しないた
め、ウエルドラインによる剥離の虞が全くなく、強固な
充填ピース9a,9bを成形することができる。
[第2実施例] 次に、この考案を合わせ型のガイドバーに具体化した
第2実施例を第6〜8図に従って説明する。
第2実施例を第6〜8図に従って説明する。
本実施例のガイドバー21は内板22と一対の側板23a,23
bとよりなり、内板22の両側に側板23a,23bが重ね合わさ
れ固着されている。内板22は側板23a,23bに比較してひ
と回り小さく、これによって形成された段差がソーチェ
ン3案内用の案内溝24となっている。
bとよりなり、内板22の両側に側板23a,23bが重ね合わさ
れ固着されている。内板22は側板23a,23bに比較してひ
と回り小さく、これによって形成された段差がソーチェ
ン3案内用の案内溝24となっている。
前記両側板23a,23bにはそれぞれ長手方向に等ピッチ
をおいて多数の四角状の透孔25a,25bが列設され、両側
板23a,23bの透孔25a,25bは互いに半ピッチずつずれた位
置関係になっている。換言すれば、各透孔25a,25bが反
対面の透孔25a,25bの間にそれぞれ位置している。
をおいて多数の四角状の透孔25a,25bが列設され、両側
板23a,23bの透孔25a,25bは互いに半ピッチずつずれた位
置関係になっている。換言すれば、各透孔25a,25bが反
対面の透孔25a,25bの間にそれぞれ位置している。
又、前記内板22には側板23a,23bの全ての透孔25a,25b
と連通するように長手方向に延びる連通孔26が形成さ
れ、この連通孔26によって両側板23a,23bの各透孔25a,2
5bは互いに連通している。なお、各透孔25a,25b及び連
通孔26が重なりあった場所は透孔となっている。又、各
透孔25a,25bの間の箇所を補強部27a,27bとし、上記した
ように両側面の透孔25a,25bが交互に配列されているた
め、各補強部27a,27bはジクザグ状に位置することにな
る。
と連通するように長手方向に延びる連通孔26が形成さ
れ、この連通孔26によって両側板23a,23bの各透孔25a,2
5bは互いに連通している。なお、各透孔25a,25b及び連
通孔26が重なりあった場所は透孔となっている。又、各
透孔25a,25bの間の箇所を補強部27a,27bとし、上記した
ように両側面の透孔25a,25bが交互に配列されているた
め、各補強部27a,27bはジクザグ状に位置することにな
る。
前記内板22の連通孔26の上下幅は両側板23a,23bの透
孔25a,25bの上下幅より若干狭く設定され、これによ
り、連通孔26の上縁及び下縁はそれぞれ各透孔25a,25b
内に突出して段差部28a,28bを形成している。前記第一
実施例のガイドバー2と同様に、両側板23a,23bの各透
孔25a,25b内と内板22の連通孔26内とは軽量部材として
の合成樹脂が充填されて埋められており、各合成樹脂は
それぞれガイドバー21の外側面と面一になっている。
孔25a,25bの上下幅より若干狭く設定され、これによ
り、連通孔26の上縁及び下縁はそれぞれ各透孔25a,25b
内に突出して段差部28a,28bを形成している。前記第一
実施例のガイドバー2と同様に、両側板23a,23bの各透
孔25a,25b内と内板22の連通孔26内とは軽量部材として
の合成樹脂が充填されて埋められており、各合成樹脂は
それぞれガイドバー21の外側面と面一になっている。
前記透孔25a,25b内の合成樹脂をそれぞれ充填ピース2
9a,29bとし、各充填ピース29a,29bはガイドバー21の内
部において互いに連絡されて一体化している。なお前記
各透孔25a,25b及び連通孔26が重なりあった透孔におい
ては、充填ピース29a,29bが互いに連結されてガイドバ
ー2と同じ厚みとなっている。そして、第7図に示すよ
うに、一体化された各充填ピース29a,29bはジクザグ状
の位置にある補強部27a,27bによってガイドバー21内に
離脱不能に保持されている。又、第8図に示すように、
充填ピース29a,29bは前記段差部28a,28bによりガイドバ
ー21の一側から他側への移動(左右方向への移動)を阻
止されている。
9a,29bとし、各充填ピース29a,29bはガイドバー21の内
部において互いに連絡されて一体化している。なお前記
各透孔25a,25b及び連通孔26が重なりあった透孔におい
ては、充填ピース29a,29bが互いに連結されてガイドバ
ー2と同じ厚みとなっている。そして、第7図に示すよ
うに、一体化された各充填ピース29a,29bはジクザグ状
の位置にある補強部27a,27bによってガイドバー21内に
離脱不能に保持されている。又、第8図に示すように、
充填ピース29a,29bは前記段差部28a,28bによりガイドバ
ー21の一側から他側への移動(左右方向への移動)を阻
止されている。
なお、本実施例のガイドバーは前記第1実施例がガイ
ドバーと同様に抜け止め孔10(先端のみ図示)が形成さ
れ、充填ピースの外方へ離脱を防止している。
ドバーと同様に抜け止め孔10(先端のみ図示)が形成さ
れ、充填ピースの外方へ離脱を防止している。
以上のように構成されたチェンソーのガイドバー21に
おいては、多数の凹部26a,26bが形成されてその各凹部2
6a,26bを軽量な合成樹脂にて埋めているため、凹部26a,
26bが形成されていないガイドバーに比較して遥かに軽
量であり、チェンソーの操作性を向上させることができ
る。
おいては、多数の凹部26a,26bが形成されてその各凹部2
6a,26bを軽量な合成樹脂にて埋めているため、凹部26a,
26bが形成されていないガイドバーに比較して遥かに軽
量であり、チェンソーの操作性を向上させることができ
る。
又、各凹部26a,26bの両側にはそれぞれ補強部27a,27b
が形成されているため、上記したように軽量化されてい
るにもかかわらず、ガイドバー21の強度や剛性が低下し
てしまうことがない。従って、チェンソーの使用時にガ
イドバー21が撓んで作業性が低下したり、エンジンの振
動にともないガイドバー21が振動して切断面が荒れたり
することを防止できる。又、ガイドバー21は製造時に熱
処理が施されるが、上記したように補強部27a,27bがガ
イドバー21を補強しているため熱処理による歪みを未然
に防ぐことができる。
が形成されているため、上記したように軽量化されてい
るにもかかわらず、ガイドバー21の強度や剛性が低下し
てしまうことがない。従って、チェンソーの使用時にガ
イドバー21が撓んで作業性が低下したり、エンジンの振
動にともないガイドバー21が振動して切断面が荒れたり
することを防止できる。又、ガイドバー21は製造時に熱
処理が施されるが、上記したように補強部27a,27bがガ
イドバー21を補強しているため熱処理による歪みを未然
に防ぐことができる。
更に、上記したように各充填ピース29a,29bは一体化
されて、各補強部27a,27bによってガイドバー21内に保
持されているうえに、段差部28a,28bによって移動を阻
止されているため、この充填ピース29a,29bが透孔25a,2
5b内から脱落してしまうという恐れは全くない。更に、
第7図に示すように、充填ピース29a,29bの肉厚は補強
部27a,27bに対応する箇所を除いてガイドバー21の肉厚
に等しく厚いため、充填ピース29a.29bが反る恐れはほ
とんどなく、反ってその縁がガイドバー21の両側面から
突出する恐れがない。
されて、各補強部27a,27bによってガイドバー21内に保
持されているうえに、段差部28a,28bによって移動を阻
止されているため、この充填ピース29a,29bが透孔25a,2
5b内から脱落してしまうという恐れは全くない。更に、
第7図に示すように、充填ピース29a,29bの肉厚は補強
部27a,27bに対応する箇所を除いてガイドバー21の肉厚
に等しく厚いため、充填ピース29a.29bが反る恐れはほ
とんどなく、反ってその縁がガイドバー21の両側面から
突出する恐れがない。
又、ガイドバー21の透孔25a,25b内に合成樹脂を充填
する際には、特定の透孔25a,25b内に流し込まれた溶融
樹脂が内板22の連通孔26内を流れて各透孔25a,25b内に
いきわたることになる。従って、溶融樹脂の分岐、合流
は全くなく、前記第一実施例のガイドバー2と同様にウ
エルドラインによる剥離を未然に防ぐことができる。
する際には、特定の透孔25a,25b内に流し込まれた溶融
樹脂が内板22の連通孔26内を流れて各透孔25a,25b内に
いきわたることになる。従って、溶融樹脂の分岐、合流
は全くなく、前記第一実施例のガイドバー2と同様にウ
エルドラインによる剥離を未然に防ぐことができる。
[第3実施例] 第9,10図に示すように、本実施例においては前記第1
実施例における補強部7a,7bが幅広に形成され、各補強
部7a,7bには前記抜け止め孔10が貫設されている。各抜
け止め孔10内にも合成樹脂が充填されて抜け止め部11を
形成している。
実施例における補強部7a,7bが幅広に形成され、各補強
部7a,7bには前記抜け止め孔10が貫設されている。各抜
け止め孔10内にも合成樹脂が充填されて抜け止め部11を
形成している。
本実施例において前記軽量部材を吸振効果のある合成
ゴム、合成樹脂製等にした場合には、吸振効果のある部
材と補強部7a,7bとの接触面積が大きいので、吸振効果
が大きくなる。
ゴム、合成樹脂製等にした場合には、吸振効果のある部
材と補強部7a,7bとの接触面積が大きいので、吸振効果
が大きくなる。
[第4実施例] 第11,12図に示すように、本実施例においては前記第
3実施例における抜け止め孔10及び抜け止め部11が上下
に2個ずつ設けられている。
3実施例における抜け止め孔10及び抜け止め部11が上下
に2個ずつ設けられている。
[第5実施例] 第13,14図に示すように、本実施例においては、前記
第1実施例における補強部7a,7bが幅広に形成され、各
補強部7a,7bには前記抜け止め孔10が上下に2個貫設さ
れている。各抜け止め孔10及び凹部6a,6bにはリベット3
5が挿入され充填ピース9a,9bを止着している。
第1実施例における補強部7a,7bが幅広に形成され、各
補強部7a,7bには前記抜け止め孔10が上下に2個貫設さ
れている。各抜け止め孔10及び凹部6a,6bにはリベット3
5が挿入され充填ピース9a,9bを止着している。
[第6実施例] 第15,16図に示すように、本実施例においては前記第
5実施例における抜け止め孔10及びリベット35が上下に
2個ずつ設けられている。
5実施例における抜け止め孔10及びリベット35が上下に
2個ずつ設けられている。
[第7実施例] 第17図に示すように、前記第1実施例のガイドバー2
においては、段差部8a,8bが凹部6a,6b内に突出するよう
に形成されているが、本実施例では逆に凹部6a,6b内に
凹設して段差部8a,8bが形成されている。
においては、段差部8a,8bが凹部6a,6b内に突出するよう
に形成されているが、本実施例では逆に凹部6a,6b内に
凹設して段差部8a,8bが形成されている。
なお、本実施例と同様の構成を前記第3〜6実施例の
ガイドバー2に具体化することもできる。
ガイドバー2に具体化することもできる。
[第8実施例] 第18図に示すように、第2実施例のガイドバー21にお
いては、内板22の連通孔26の上縁及び下縁が側板23a,23
bの透孔25a,25b内に突出されて段差部28a,28bが形成さ
れているが、本実施例では逆に連通孔26の上縁及び下縁
が両側板23a,23b間に没入されて段差部28a,28bが形成さ
れている。
いては、内板22の連通孔26の上縁及び下縁が側板23a,23
bの透孔25a,25b内に突出されて段差部28a,28bが形成さ
れているが、本実施例では逆に連通孔26の上縁及び下縁
が両側板23a,23b間に没入されて段差部28a,28bが形成さ
れている。
[第9実施例] 第19,20図に示すように、前記第3実施例のガイドバ
ー2において、各凹部6a,6bの内底面側のうち上下部が
拡大形成して係止凹部41とされ、同係止凹部41と対応す
るように各充填ピース9a,9bの底面側のうち上下部が拡
大形成されて係止凸部42となっている。
ー2において、各凹部6a,6bの内底面側のうち上下部が
拡大形成して係止凹部41とされ、同係止凹部41と対応す
るように各充填ピース9a,9bの底面側のうち上下部が拡
大形成されて係止凸部42となっている。
[第10実施例] 第21,22,23図に示すように、前記第9実施例のガイド
バー2において、前記係止凹部41及び係止凸部42の形状
は、凹部6a,6bの内底面とそれに連続する内側面とのな
す角が鈍角になっているとともに、同内側面が曲面状に
なっている。又、補強部7a,7bに抜け止め孔10の代わり
に、補強部7a,7bに抜け止め突起45が設けられている。
この抜け止め突起45は凹部6a,6bの内底面側においてそ
の周部がくびれており、各凹部6a,6b内に充填される充
填物12a,12bはそのくびれた部分と対応する形状になっ
ている。
バー2において、前記係止凹部41及び係止凸部42の形状
は、凹部6a,6bの内底面とそれに連続する内側面とのな
す角が鈍角になっているとともに、同内側面が曲面状に
なっている。又、補強部7a,7bに抜け止め孔10の代わり
に、補強部7a,7bに抜け止め突起45が設けられている。
この抜け止め突起45は凹部6a,6bの内底面側においてそ
の周部がくびれており、各凹部6a,6b内に充填される充
填物12a,12bはそのくびれた部分と対応する形状になっ
ている。
本実施例においては、凹部6a,6bの内底面とそれに連
続する内側面とのなす角が鈍角になっているので、熱処
理時、ガイドバー2に割れが生じることがない。
続する内側面とのなす角が鈍角になっているので、熱処
理時、ガイドバー2に割れが生じることがない。
[第11実施例] 第24図に示すように、前記第10実施例の変形例として
ガイドバー2における係止凹部41及び係止凸部42の形状
は、凹部6a,6bの内底面とそれに連続する内側面42aとの
なす角が鈍角になっているとともに、同内側面42aが水
平面状になっている。
ガイドバー2における係止凹部41及び係止凸部42の形状
は、凹部6a,6bの内底面とそれに連続する内側面42aとの
なす角が鈍角になっているとともに、同内側面42aが水
平面状になっている。
[第12実施例] 第25,26図に示すように、前記第3,4実施例のガイドバ
ー2の変形例として各凹部6a,6bが略六各形状であっ
て、各凹部6a,6bが重なり合う透孔部分の上下方向の長
さが短く、かつ透孔部分は小面積になっている。
ー2の変形例として各凹部6a,6bが略六各形状であっ
て、各凹部6a,6bが重なり合う透孔部分の上下方向の長
さが短く、かつ透孔部分は小面積になっている。
本実施例の場合には、ガイドバー2の曲げ強度が大き
くなる。
くなる。
[第13実施例] 第27,28図に示すように、前記第4実施例のガイドバ
ー2の変形例として、ガイドバー2の基部一外側面に上
下一対の給油孔50を設けるとともに、先端部の案内溝5
内に上下一対の吐油孔51を設け、上側の給油孔50と吐油
孔51、下側の給油孔50と吐油孔51を各々結ぶ管状の油通
路52を、各凹部6a,6b内に設ける。
ー2の変形例として、ガイドバー2の基部一外側面に上
下一対の給油孔50を設けるとともに、先端部の案内溝5
内に上下一対の吐油孔51を設け、上側の給油孔50と吐油
孔51、下側の給油孔50と吐油孔51を各々結ぶ管状の油通
路52を、各凹部6a,6b内に設ける。
本実施例においては、凹部6a,6bを、油通路52を設け
る場所と軽量部材を埋める場所として兼用できる。従っ
て、油通路52だけをわざわざ作らねばならない煩雑さが
ない。又、ガイドバー2内における油通路52の収納、固
定も簡単である。
る場所と軽量部材を埋める場所として兼用できる。従っ
て、油通路52だけをわざわざ作らねばならない煩雑さが
ない。又、ガイドバー2内における油通路52の収納、固
定も簡単である。
又、油通路52を前記第2実施例における透孔25a,25b
及び連通孔26内に設けることにより、本実施例の構成を
第2実施例のガイドバー21に具体化することもできる。
及び連通孔26内に設けることにより、本実施例の構成を
第2実施例のガイドバー21に具体化することもできる。
なお、本考案は前記実施例に限定されるものではな
く、二枚の板材、又は四枚以上の板材よりなるチェンソ
ーのガイドバーに具体化することもできる。
く、二枚の板材、又は四枚以上の板材よりなるチェンソ
ーのガイドバーに具体化することもできる。
又、本考案はスプロケットノーズ、ローラーノーズ等
のチェンソーのガイドバーに具体化することもできる。
のチェンソーのガイドバーに具体化することもできる。
更に、本考案は軽量部材や吸振部材を、板状のみでな
く、粒状、球状等の材料で、凹部、透孔を充填してもよ
く、この場合には、各凹部又は透孔を蓋部材で覆うよう
にして軽量部材や吸振部材が脱落しないようにする。
く、粒状、球状等の材料で、凹部、透孔を充填してもよ
く、この場合には、各凹部又は透孔を蓋部材で覆うよう
にして軽量部材や吸振部材が脱落しないようにする。
又、前記第1〜13実施例のガイドバー2,21において
は、凹部6a,6bや透孔25a,25bの内部に軽量部材として合
成樹脂を充填したが、軽量部材としてはガイドバー2,21
の材質より比重が軽ければどのような材質でもよく、例
えば、アルミ等の軽金属を凹部6a,6bや透孔25a,25bの内
部に充填してもよい。又、合成樹脂を充填する代わり
に、個々の凹部6a,6bや透孔25a,25bに対応する形状に予
め充填ピース9a,9b,29a,29bを成形しておき、後にこれ
らの充填ピース9a,9b,29a,29bを凹部6a,6bや透孔25a,25
b内に嵌挿固着してもよい。更に、このように嵌挿固着
した充填ピース9a,9b,29a,29b同士を超音波溶着等で互
いに溶着してもよく、このようにすれば各充填ピース9
a,9b,29a,29bが一体となりガイドバー2,21の強度を向上
させることができる。
は、凹部6a,6bや透孔25a,25bの内部に軽量部材として合
成樹脂を充填したが、軽量部材としてはガイドバー2,21
の材質より比重が軽ければどのような材質でもよく、例
えば、アルミ等の軽金属を凹部6a,6bや透孔25a,25bの内
部に充填してもよい。又、合成樹脂を充填する代わり
に、個々の凹部6a,6bや透孔25a,25bに対応する形状に予
め充填ピース9a,9b,29a,29bを成形しておき、後にこれ
らの充填ピース9a,9b,29a,29bを凹部6a,6bや透孔25a,25
b内に嵌挿固着してもよい。更に、このように嵌挿固着
した充填ピース9a,9b,29a,29b同士を超音波溶着等で互
いに溶着してもよく、このようにすれば各充填ピース9
a,9b,29a,29bが一体となりガイドバー2,21の強度を向上
させることができる。
更に、本考案のガイドバー2,21において、各充填ピー
ス9a,9b,29a,29bをゴム、鉛、銅等のように吸振性を有
する振動吸収部材にて制作してもよい。このように構成
した場合には、チェンソーの使用時に生じる振動を振動
吸収部材にて吸収することができるため、チェンソーの
操作を容易にするばかりでなく、人体への振動障害を少
なくするとともに、切断面の荒れを防ぐことができる。
ス9a,9b,29a,29bをゴム、鉛、銅等のように吸振性を有
する振動吸収部材にて制作してもよい。このように構成
した場合には、チェンソーの使用時に生じる振動を振動
吸収部材にて吸収することができるため、チェンソーの
操作を容易にするばかりでなく、人体への振動障害を少
なくするとともに、切断面の荒れを防ぐことができる。
更には、本考案のガイドバー2,21においては、凹部6
a,6bや透孔25a,25bを1列だけ設けたが、ガイドバー2,2
1の仕様に応じて2列や3列にしてもよく、又、凹部6a,
6bや透孔25a,25bの形状や大きさや各凹部6a,6b間の間隔
についても、ガイドバー2,21の仕様に応じて適宜変更す
ることができる。
a,6bや透孔25a,25bを1列だけ設けたが、ガイドバー2,2
1の仕様に応じて2列や3列にしてもよく、又、凹部6a,
6bや透孔25a,25bの形状や大きさや各凹部6a,6b間の間隔
についても、ガイドバー2,21の仕様に応じて適宜変更す
ることができる。
又、前記第3〜12実施例における構成は第2実施例と
同様の合わせ型のガイドバーに具体化してもよい。
同様の合わせ型のガイドバーに具体化してもよい。
更に、全凹部6a,6bを互いに連通させることなく、例
えば、2個ずつ、3個ずつの凹部6a,6b間で連通するよ
うにしてもよい。
えば、2個ずつ、3個ずつの凹部6a,6b間で連通するよ
うにしてもよい。
[考案の効果] 以上詳述したように、第一及び第二の考案によればガ
イドバーが軽量化するとともに補強部によって剛性の低
下が防止され、更に、軽量部材はガイドバー内でジグザ
グ状に位置する補強部によって外方からしっかりと保持
される。更に、段差部によって軽量部材の移動が阻止さ
れるため、軽量部材がガイドバーの側面から突出するこ
とがない。
イドバーが軽量化するとともに補強部によって剛性の低
下が防止され、更に、軽量部材はガイドバー内でジグザ
グ状に位置する補強部によって外方からしっかりと保持
される。更に、段差部によって軽量部材の移動が阻止さ
れるため、軽量部材がガイドバーの側面から突出するこ
とがない。
また、第三の考案では上記第一、また第四の考案では
上記第二の効果に加え振動吸収部材によってガイドバー
の振動が抑制される。第五の考案では上記第一又は第三
の考案若しくは第六の考案では上記第二又は第四の考案
の効果に加えて凹部又は透孔を油通路を設ける場所と軽
量部材を充填する場所として兼用できる。
上記第二の効果に加え振動吸収部材によってガイドバー
の振動が抑制される。第五の考案では上記第一又は第三
の考案若しくは第六の考案では上記第二又は第四の考案
の効果に加えて凹部又は透孔を油通路を設ける場所と軽
量部材を充填する場所として兼用できる。
第1図から第5図は本考案を具体化した第1実施例を示
し、第1図はガイドバーの正面図、第2図はチェンソー
の斜視図、第3図は合成樹脂を充填する前のガイドバー
の部分拡大正面図、第4図は合成樹脂を充填した後の第
3図のA−A線断面図、第5図は同じく合成樹脂を充填
した後の第3図のB−B線断面図、第6図から第8図は
本考案を具体化した第2実施例を示し、第6図は合成樹
脂を充填する前のガイドバーの部分拡大正面図、第7図
は合成樹脂を充填した後の第6図のC−C線断面図、第
8図は同じく合成樹脂を充填した後の第6図のD−D線
断面図、第9図は第3実施例のガイドバーの部分拡大正
面図、第10図は第9図のE−E線断面図、第11図は第4
実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第12図は第11図
のF−F線断面図、第13図は第5実施例のガイドバーの
部分拡大正面図、第14図は第13図のG−G線断面図、第
15図は第6実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第16
図は第15図のH−H線断面図、第17図は第7実施例のガ
イドバーの部分断面図、第18図は第8実施例のガイドバ
ーの部分断面図、第19図の第9実施例のガイドバーの部
分拡大正面図、第20図は第19図のI−I線断面図、第21
図の第10実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第22図
は第21図のJ−J線断面図、第23図は第21図のK−K線
断面図、第24図は第11実施例のガイドバーの断面図、第
25図は第12実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第26
図のその別例を示すガイドバーの部分拡大正面図、第27
図の第13実施例のガイドバーの正面図、第28図は同じく
部分断面図である。 凹部6a,6b、補強部7a,7b,27a,27b、段差部8a,8b,28a,28
b、充填ピース(軽量部材)9a,9b,29a,29b、内板22、側
板23a,23b、透孔25a,25b、連通孔26、給油孔50、吐油孔
51、油通路52。
し、第1図はガイドバーの正面図、第2図はチェンソー
の斜視図、第3図は合成樹脂を充填する前のガイドバー
の部分拡大正面図、第4図は合成樹脂を充填した後の第
3図のA−A線断面図、第5図は同じく合成樹脂を充填
した後の第3図のB−B線断面図、第6図から第8図は
本考案を具体化した第2実施例を示し、第6図は合成樹
脂を充填する前のガイドバーの部分拡大正面図、第7図
は合成樹脂を充填した後の第6図のC−C線断面図、第
8図は同じく合成樹脂を充填した後の第6図のD−D線
断面図、第9図は第3実施例のガイドバーの部分拡大正
面図、第10図は第9図のE−E線断面図、第11図は第4
実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第12図は第11図
のF−F線断面図、第13図は第5実施例のガイドバーの
部分拡大正面図、第14図は第13図のG−G線断面図、第
15図は第6実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第16
図は第15図のH−H線断面図、第17図は第7実施例のガ
イドバーの部分断面図、第18図は第8実施例のガイドバ
ーの部分断面図、第19図の第9実施例のガイドバーの部
分拡大正面図、第20図は第19図のI−I線断面図、第21
図の第10実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第22図
は第21図のJ−J線断面図、第23図は第21図のK−K線
断面図、第24図は第11実施例のガイドバーの断面図、第
25図は第12実施例のガイドバーの部分拡大正面図、第26
図のその別例を示すガイドバーの部分拡大正面図、第27
図の第13実施例のガイドバーの正面図、第28図は同じく
部分断面図である。 凹部6a,6b、補強部7a,7b,27a,27b、段差部8a,8b,28a,28
b、充填ピース(軽量部材)9a,9b,29a,29b、内板22、側
板23a,23b、透孔25a,25b、連通孔26、給油孔50、吐油孔
51、油通路52。
Claims (6)
- 【請求項1】一枚又は二枚の板材よりなるチェンソーの
ガイドバーにおいて、 両側面に複数の凹部(6a,6b)をそれぞれ形成し、一側
面の凹部(6a)間を区画する補強部(7a)と他側面の凹
部(6b)間を区画する補強部(7b)とが互いにずれた位
置となるように配置するとともに、重複する両側面の凹
部(6a,6b)同士を連通させ、同凹部(6a,6b)の内周に
は段差部(8a,8b)を形成する一方、各凹部(6a,6b)を
軽量部材(9a,9b,12a,12b)にて埋めたチェンソーのガ
イドバー。 - 【請求項2】重合固着された三枚以上の板材よりなるチ
ェンソーのガイドバーにおいて、 その両側板(23a,23b)に複数の透孔(25a,25b)をそれ
ぞれ透設し、一側板の透孔(25a)間を区画する補強部
(27a)と他側板の透孔(25b)間を区画する補強部(27
b)とが互いにずれた位置となるように配置するととも
に、両側板(23a,23b)間に挟まれた内板(22)には両
側板(23a,23b)の重複する透孔(25a,25b)同士を連通
させるべく連通孔(26)を形成する一方、同連通孔(2
6)の縁部を両側板(23a,23b)の透孔(25a,25b)内に
突出又は両側板(23a,23b)間に没入させて段差部(28
a,28b)を形成し、各透孔(25a,25b)を軽量部材(29a,
29b)にて埋めたチェンソーのガイドバー。 - 【請求項3】軽量部材は吸振性を有する振動吸収部材で
ある請求項1に記載のチェンソーのガイドバー。 - 【請求項4】軽量部材は吸振性を有する振動吸収部材で
ある請求項2に記載のチェンソーのガイドバー。 - 【請求項5】ガイドバー(2)に給油孔(50)及び吐油
孔(51)を設け、同給油孔(50)及び吐油孔(51)間を
結ぶ油通路(52)を、連通した各凹部(6a,6b)内に設
けた請求項1又は3に記載のチェンソーのガイドバー。 - 【請求項6】ガイドバー(2)に給油孔(50)及び吐油
孔(51)を設け、同給油孔(50)及び吐油孔(51)間を
結ぶ油通路(52)を、連通した各透孔(25a,25b)及び
連通孔(26)内に設けた請求項2又は4に記載のチェン
ソーのガイドバー。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989137819U JPH085771Y2 (ja) | 1989-05-08 | 1989-11-27 | チェンソーのガイドバー |
US07/519,108 US5025561A (en) | 1989-05-08 | 1990-05-04 | Guide bar for a chain saw |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-52768 | 1989-05-08 | ||
JP5276889 | 1989-05-08 | ||
JP1989137819U JPH085771Y2 (ja) | 1989-05-08 | 1989-11-27 | チェンソーのガイドバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0336402U JPH0336402U (ja) | 1991-04-09 |
JPH085771Y2 true JPH085771Y2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=31718091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989137819U Expired - Lifetime JPH085771Y2 (ja) | 1989-05-08 | 1989-11-27 | チェンソーのガイドバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085771Y2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USD754508S1 (en) | 2014-07-16 | 2016-04-26 | Suehiro Seiko Kabushiki Kaisha | Guide bar for chain saw |
USD771463S1 (en) | 2014-07-16 | 2016-11-15 | Suehiro Seiko Kabushiki Kaisha | Guide bar for chain saw |
USD785426S1 (en) | 2014-07-16 | 2017-05-02 | Suehiro Seiko Kabushiki Kaisha | Guide bar for chain saw |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS612901U (ja) * | 1984-06-13 | 1986-01-09 | 小松ゼノア株式会社 | チエンソ−のガイドバ− |
JPS63203301A (ja) * | 1987-02-20 | 1988-08-23 | 田中 博志 | 鎖刃工具の導板の構造 |
-
1989
- 1989-11-27 JP JP1989137819U patent/JPH085771Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USD754508S1 (en) | 2014-07-16 | 2016-04-26 | Suehiro Seiko Kabushiki Kaisha | Guide bar for chain saw |
USD771463S1 (en) | 2014-07-16 | 2016-11-15 | Suehiro Seiko Kabushiki Kaisha | Guide bar for chain saw |
USD785426S1 (en) | 2014-07-16 | 2017-05-02 | Suehiro Seiko Kabushiki Kaisha | Guide bar for chain saw |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0336402U (ja) | 1991-04-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7690501B2 (en) | Modular conveyor mat | |
US7740554B2 (en) | Motorcycle chain guide | |
EP1963212B1 (en) | Conveyor with a modular conveyor mat | |
US5025561A (en) | Guide bar for a chain saw | |
JPH085771Y2 (ja) | チェンソーのガイドバー | |
US5711733A (en) | Power transmission chain | |
CA1308627C (en) | Guide bar for a chain saw | |
EP3088319B1 (en) | Pallet | |
AU2009206818B2 (en) | Conveyor provided with side guard, and side guard element | |
EP2022723B1 (en) | Container with reinforced base | |
WO1999032274A1 (en) | Process for the fabricating of reinforced plastic drain covers, and reinforced plastic drain covers obtained using this process | |
JP2010264850A (ja) | ゴムクローラ用芯金 | |
JP7297237B2 (ja) | モータ受容トレー及び搬送セット | |
EP0550072A2 (en) | Metallic transporting board | |
JP5563797B2 (ja) | 合成樹脂製パレット | |
JP7218025B2 (ja) | パレット | |
JP2009126396A (ja) | ゴムクローラ用芯金 | |
CN209925998U (zh) | 一种纺织设备简易型润滑防护壳 | |
JP6031966B2 (ja) | 樹脂成型品の溶着構造 | |
JP4031670B2 (ja) | 再生樹脂製のパレット | |
JP7052990B2 (ja) | パレット | |
KR101281051B1 (ko) | 선박 구조물내 홀 주위의 휨변형 방지구조 및 휨변형 방지용 보강재 시공방법 | |
JP3202859U (ja) | 清掃体及び清掃用具 | |
KR100221774B1 (ko) | 엘리베이터 승강로의 가이드레일 | |
JP2012147551A (ja) | プロテクタ及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |