JPH085737A - リモートセンシング法及びその方法を利用したレーダ風速計 - Google Patents

リモートセンシング法及びその方法を利用したレーダ風速計

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JPH085737A
JPH085737A JP6139039A JP13903994A JPH085737A JP H085737 A JPH085737 A JP H085737A JP 6139039 A JP6139039 A JP 6139039A JP 13903994 A JP13903994 A JP 13903994A JP H085737 A JPH085737 A JP H085737A
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始 大坂
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Abstract

(57)【要約】 【目的】周辺散乱波のレベルを下げて、増幅器の飽和を
防ぎ、正確な風速測定を可能にするレーダ風速計を提案
する。 【構成】パルス変調をする前の送信波の一部を送信変調
パルス発生器1から取り出し、その送信波の一部のレベ
ル及び位相をレベル・位相調整器7で調整し、受信増幅
器5において戻って来たエコー波と合成させる。 【効果】地物等によるエコー成分は、時間的な変化を受
けない定常的なものであり、送信波のレベル及び位相が
適正に設定されていれば、合成により打ち消すことがで
きるものである。したがって、地物等によるエコー成分
が打ち消された信号は、そのレベルも低くなっており、
受信増幅器5のダイナミックレンジの中に収めることが
できるので、正確な観測結果を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変調パルス電波を発生
させ、アンテナより放射し、戻って来るエコー波を受信
増幅し、その周波数の分析をすることにより大気の状態
を測定するリモートセンシング法に関するものである。
本発明は、パルス状の電波を放射し、戻って来るエコー
波を受信し、その周波数のドップラーシフトを求めて風
速を測定するレーダ風速計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前記レーダ風速計は、例えば上空に電波
を放射して返ってくるエコーを受信することにより、大
気圏の構造の観測をするのに用いられる。このレーダ風
速計の構成は、すでに詳しく紹介されているので(例え
ば、深尾他 Radio Science Vol.20 No.6 pp.1155-1168
November-December 1985 参照)、ここでは、発明の理
解に必要な範囲内で基本的な事柄を説明する。
【0003】図9に従来のレーダ風速計の基本構成を示
す。レーダ風速計は基本的には、送信変調パルス発生器
1、送受分岐器2、放射アンテナ3、放射ビーム方向制
御器4、受信増幅器5、ドップラー周波数検出器6より
構成される。送信変調パルス発生器1は図10に示すよ
うに周波数fc なる正弦波をパルス幅τP 、繰返し時間
間隔τR なるパルスで振幅変調した変調パルス波を発生
させる装置である。
【0004】送受分岐器2は、変調パルス波をアンテナ
3に送るときは、送信変調パルス発生器1をアンテナ3
に接続すると同時に、送信変調パルス波の受信増幅器5
への漏れを防ぐために受信増幅器5を切離し、送信が終
了すると直ちに空間から戻って来るエコー波を受信する
ように送信変調パルス発生器1を切離し、受信増幅器5
をアンテナ3に接続する装置である。
【0005】アンテナ3は、送信時には給電される変調
パルス波を所定の方向に鋭いビーム状に放射し、受信時
には前記所定の方向から戻って来るエコー波を選択受信
する。放射ビーム方向制御器4は、アンテナ3の放射方
向を所定の方向に設定する装置である。方向制御方式に
は、アンテナ3をアレイアンテナ3とし各アンテナ3素
子の励振位相を制御する電気的な方式と、アンテナ3を
回転させる機械的な方式とがあるが、この放射ビーム方
向制御器4は、どちらの方式を採用するものであっても
よい。他に複数のアンテナ3のそれぞれを放射方向が異
なるように設置しておきこれらを切替える方式もある。
【0006】受信増幅器5は、アンテナ3により受信さ
れた微小なエコー波を処理、操作が可能となるレベルま
で増幅する装置である。ドップラー周波数検出器6で
は、適正に増幅されたエコー波と原送信パルスとまった
く等しい周波数を有する局部発信波とを混合した後、低
域ろ波器を通してベースバンド出力を取り出す。エコー
波の周波数と局発波の周波数が等しければベースバンド
出力はないが、エコー波が風によるドップラーシフトを
受けているとそれに応じてベースバンド出力が現れる。
このベースバンド出力信号を処理して、その周波数成分
を求め、これより風速を算出する。
【0007】ここで、前記処理の内容を説明する。図1
1は、ベースバンド出力に現れたエコー強度とそのサン
プリングをモデル的に示している。同図に示したように
このエコー強度を時間Δts 間隔でサンプリングする。
k番目のサンプリング時間にサンプリングされるエコー
波の大きさ tk =kΔts …(1) は、アンテナ3より放射された電波が上空へ至り散乱さ
れて戻って来る往復伝搬を考慮すると hk =ctk /2=ckΔts /2 …(2) c=電波の伝搬速度 なる高度hk におけるエコーであることが知られる。し
たがってk=1,2,3,…に対するサンプル値は(2)
式で表される高度hk におけるエコーのサンプル値であ
ることがわかる。
【0008】送信変調パルス波を時間Δtp 間隔で放射
し、それぞれのパルスによるエコーに対して前述のサン
プリングを行い、j番目のパルスに対するエコー波のk
番目のサンプリング値をejkとすると、ejk(j=1,
2,3,…)は、高度hk におけるエコーを時間Δtp
間隔でサンプリングしたサンプル値の時系列である。こ
れをフーリエ変換し周波数成分を求めると高さhk (k
=1,2,3,…)におけるエコーの周波数成分が得ら
れる。この周波数成分をfk (k=1,2,3,…)と
すると、これは風によるドップラー効果により生じたも
のであるから高さhk (k=1,2,3,…)における
風速vk と vk =λfk /2 …(3) λ=送信変調パルス波の中心周波数に対する波長 なる関係で結びつけられる。
【0009】これにより高さhk (k=1,2,3,
…)における風速が求められ、高さ方向の風速分布が求
められる。以上がレーダ風速計の原理の大要である。以
上により求められる風速は、ドップラー効果の原理よ
り、風速の放射ビームの軸方向成分であることがわか
る。軸と直角方向の風速成分を求めるには、放射ビーム
の方向を若干変えて、その方向の風速成分を測定して計
算することになる。
【0010】一方、大気の風速のみならず、送電鉄塔の
正確な設計を行うため、送電線ルートに沿った風速の精
密な分布を知り、高層ビルディングの風圧設計を行うた
め、ビルディングの谷間の高さ方向の風速分布を測定す
るという強い要望がある。これらの要望に対して、現状
ではレーダ風速計でなく、回転翼の付いた風速計を、必
要な場所に設置して測定を行う等により対応を試みてい
る。しかしながら、多数の地点で風速を測定し風速の分
布を知るためには(例えば送電線のルートに沿った風速
分布を測定する場合では)、非常に多くの風速計を配置
する必要があり、設置が困難であったり、非経済的であ
ったりしていた。したがって、風速分布測定は実質的に
は不可能であった。
【0011】これに対して、前述の上空の風速分布測定
用のレーダ風速計を、例えば図2(a) に示すように水平
方向に向けて設置すると、1基のレーダ風速計で相当広
い範囲の風速分布を測定できる可能性があり、通常の風
速計を用いる場合の前記欠点を克服し、実用的な風速分
布測定法を提供できるようになると思われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、レーダ風速
計は風(空気の動き)による電波の微小な散乱波を検出
することを基本とするので、上空の風速測定の場合には
空気以外の電波散乱体が殆ど存在しないから問題ない
が、水平に向けた場合には鉄塔や電線、山岳等周囲の地
物による散乱波のレベルが非常に大きく、これが空気の
動きによる微小散乱波と同時に受信されるので受信増幅
器5を飽和させてしまい、正確な風速測定が阻害される
という問題がある。ビルディングの谷間での風速測定を
する場合でも周辺の建造物による大きな散乱の影響を受
けるので同じような問題がある。
【0013】詳しく説明すると、実際のフィールドでは
図12にモデル的に示したように電波の伝播路周辺に種
々の地物がある。従ってアンテナ3で受信され受信増幅
器5へ入力されるエコー波は、本来必要とする微小レベ
ルの風による散乱波の他に高レベルの地物による散乱波
を重ねたものとなる。このような重畳があっても、受信
増幅器5のダイナミックレンジが十分広く両者を加えた
ものが正常に増幅できれば地物による散乱波はドップラ
ーシフトを受けないのでドップラー周波数検出器6にお
いて分離され、風速測定は正常に行われる。ところが、
風による散乱波と地物による散乱波のレベルには非常に
大きな差があるので、受信増幅器5の出力には歪みが含
まれてくる。この差に対応できるように受信増幅器5の
ダイナミックレンジを拡げるのは非常に困難であり、経
済性を考えると実質的には不可能である。
【0014】本発明は、この周辺散乱波のレベルを下げ
て、増幅器の飽和を防ぎ、大気状態の正確な観測を可能
とするリモートセンシング法を提案するものである。本
発明は、この周辺散乱波のレベルを下げて、増幅器の飽
和を防ぎ、正確な風速測定を可能にするレーダ風速計を
提案するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】
(1) 前記の目的を達成するための請求項1記載のリモー
トセンシング法は、パルス変調をする前の送信波の一部
を取り出し、その送信波の一部のレベル及び位相を調整
し、戻って来たエコー波と合成させることにより、地物
等による過大なエコー成分を打ち消して、エコー波を適
正な受信レベル内に抑えることにより大気の状態のみに
基づく観測を可能とするものである。
【0016】地物等によるエコー成分は、時間的な変化
を受けない定常的なものであり、送信波のレベル及び位
相が適正に設定されていれば、合成により打ち消すこと
ができるものである。したがって、地物等によるエコー
成分が打ち消された信号は、そのレベルも低くなってお
り、受信増幅手段のダイナミックレンジの中に収めるこ
とができるので、正確な観測結果を得ることができる。 (2) 前記の目的を達成するための請求項2記載のレーダ
風速計は、変調パルス電波を発生させる送信変調パルス
発生手段と、変調パルス電波を放射するアンテナと、ア
ンテナにより受信されるエコー波をサンプリングして増
幅する受信増幅手段と、その周波数のドップラーシフト
を分析する周波数検出手段と、パルス変調をする前の送
信波の一部を分岐させる分岐手段と、分岐された分岐波
のレベル及び位相を調整するレベル・位相調整手段と、
レベル・位相調整手段によりそのレベル及び位相が調整
された分岐波を、戻ってきたエコー波を受信増幅する受
信増幅手段の出力段より前のいずれかの位置に注入し
て、両波を合成する合成手段とを備えるものである。
【0017】前記請求項2記載の構成によれば、パルス
変調をする前に送信波の一部を分岐させ、そのレベル及
び位相を調整して、戻ってきたエコー波を受信増幅する
受信増幅手段の出力段より前のいずれかの位置に注入し
て、両波を合成するので、レベル及び位相が適正なもの
である場合には、地物等による過大なエコー成分を打ち
消して、エコー波を適正な受信レベル内に抑えることが
できる。これにより過大なエコー成分が存在する場合で
も風速を測定可能とすることができる。 (3) 請求項3記載のレーダ風速計は、前記請求項2記載
の構成に加えて、受信増幅手段の出力をモニタするモニ
タ手段と、レベル・位相調整手段のレベル条件及び位相
条件を設定する駆動制御手段と、レベル・位相調整手段
により設定されるべきレベル条件及び位相条件を記憶す
る記憶手段とをさらに備え、駆動制御手段は、モニタ手
段のモニタ出力に基づき、受信増幅手段の出力レベルを
適正な範囲にするレベル条件及び位相条件を見出し記憶
手段に記憶させるものである。
【0018】この構成であれば、最適なレベル条件及び
位相条件を記憶させる(学習させる)ことができるの
で、その後の地形条件が変化しない限りにおいて、観測
を迅速に行うことができる。 (4) 前記駆動制御手段は、パルス電波を発射した後その
受信をするまでの所定のタイミングごとに、レベル条件
及び位相条件を変化させて、最適なレベル条件及び位相
条件を見出すものであってもよく、この「所定のタイミ
ング」をとるため、サンプリングパルスより位相の進ん
だ制御パルスを用いることができる(請求項4)。
【0019】電波を繰り返し発射して、パルス電波を発
射した後その受信をするまでの所定のタイミングごと
に、レベル条件及び位相条件を変化させることにより、
最適なレベル条件及び位相条件を速やかに見出し記憶さ
せることができる。また駆動制御手段は、レベル条件及
び位相条件を変化させるときに、制御パルスとサンプリ
ングパルスとの間の時間内に、そのレベル条件及び位相
条件を設定すればよいことになる。 (5) 請求項5記載のレーダ風速計は、前記請求項2記載
の構成に加えて、エコー波とレベル・位相調整手段によ
りそのレベル及び位相が調整された分岐波との位相差を
検出する位相差検出手段と、受信増幅手段の出力をモニ
タするモニタ手段と、レベル・位相調整手段のレベル条
件及び位相条件を設定する駆動制御手段と、レベル・位
相調整手段により設定されるべきレベル条件を記憶する
記憶手段とをさらに備え、駆動制御手段は、位相差検出
手段により検出された位相差が180°になるようにレ
ベル・位相調整手段の位相条件を設定し、この位相条件
の下で、モニタ手段の出力に基づき、受信増幅手段の出
力レベルを適正な範囲にするレベル条件を見出し記憶手
段に記憶させるものである。
【0020】この構成であれば、まず位相条件を変化さ
せて逆相になるような位相条件を設定し、その後、最適
なレベル条件を見出し記憶させる(学習させる)ことが
できる。位相条件は確実にクリアできるので、その後レ
ベル条件の設定を行えばこれも間違いなく最良の条件を
見つけることができ、「学習」のための所要時間は短縮
する。 (6) 前記駆動制御手段は、パルス電波を発射した後その
受信をするまでの所定のタイミングごとに位相条件を変
化させて、最適な位相条件を設定し、パルス電波を発射
した後その受信をするまでの所定のタイミングごとにレ
ベル条件を変化させて、最適なレベル条件を見出すもの
であってもよく、この「所定のタイミング」をとるた
め、サンプリングパルスより位相の進んだ制御パルスを
用いることができる(請求項6)。
【0021】この構成であれば、電波を繰り返し発射し
て、その受信をするまでの所定のタイミングごとに、位
相条件を変化させることにより、最適な位相条件を速や
かに見出し記憶させることができる。さらにその後は、
電波を繰り返し発射して、その受信をするまでの所定の
タイミングごとに、レベル条件を変化させることによ
り、最適なレベル条件を速やかに見出し記憶させること
ができる。 (7) 請求項7記載のレーダ風速計は、前記請求項2記載
の構成に加えて、エコー波とレベル・位相調整手段によ
りそのレベル及び位相が調整された分岐波との位相差を
検出する位相差検出手段と、受信増幅手段の出力をモニ
タするモニタ手段と、レベル・位相調整手段のレベル条
件及び位相条件を設定する駆動制御手段と、2つのスレ
ッシュホールドレベルを有するレベル判定手段とをさら
に備え、駆動制御手段は、レベル判定手段によりモニタ
手段の出力が高いほうのスレッシュホールドレベル以上
になったことを検知すれば、モニタ手段のモニタ出力を
最小にするべくレベル・位相調整手段に対してフィード
バック制御を行い、レベル判定手段によりモニタ手段の
出力レベルが低いほうのスレッシュホールドレベル以下
になったことを検知すれば、レベル条件及び位相条件を
そのときの条件に固定するものである。
【0022】この構成によれば、モニタ手段の出力が高
いほうのスレッシュホールドレベル以上になったときに
は、レベル条件及び位相条件を最良に設定するべくフィ
ードバック制御を行うことができるので、モニタ出力を
スレッシュホールドレベルより下げることができる。モ
ニタ手段の出力レベルが低いほうのスレッシュホールド
レベル以下になったことを検知すれば、レベル条件及び
位相条件をそのときの条件に固定するので、フィードバ
ックの過度の追従により、受信増幅手段の出力がなくな
ることのないようにして、受信増幅手段の適正動作を確
保することができる。
【0023】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。 <レーダ風速計の配置>図2は、送電線路に沿った風速
分布を求めるためのレーダ風速計の配置を示す図であ
る。
【0024】同図(a) は、レーダ風速計を鉄塔の側面に
取り付けて、アンテナ3の放射ビームの方向を測定方向
(この場合は送電線ルートの方向)に向けたものであ
る。<従来の技術>で述べたようにレーダ風速計は測定
方向に沿った風速分布を測定する機能を有しているか
ら、丁度水平方向の風速分布の測定が行えることにな
る。同図(b) は、送電線ルートを見渡せる適当な地点に
レーダ風速計を設置し、これを垂直(垂直でなく適当に
傾いても良い)軸の回りに回転できるようにしたもので
ある。放射ビームの方向をいずれかの方向に向けるとそ
の方向の風速分布が測定できる。したがって、風速計設
置点から送電線ルートまでの距離に相当するデータを取
り出せばルート上での風速が求められる。この測定をア
ンテナ3を回転軸の回りに回転させながら繰返して行け
ば、ルートに沿った風速分布が得られる。
【0025】これらの測定で得られる全データを利用す
れば、風速の平面分布が得られる。 <レーダ風速計の構成例1>図1は、VHF/UHF帯
レーダ風速計の内部の電気的構成例を示すブロック図で
ある。同図に示されている、送信変調パルス発生器1、
送受分岐器2、放射アンテナ3、放射ビーム方向制御器
4、受信増幅器5、ドップラー周波数検出器6は、図9
を用いて説明した従来のレーダ風速計のものと同じであ
る。
【0026】この実施例では、送信変調パルスを作る前
の送信波(連続波)の一部を分岐して、レベル・位相調
整器7を経由して受信増幅器5の入力段階へ注入する
(注入された波を、以下「注入波」という)。さらに、
受信増幅器5の出力レベルを監視するモニター8を設
け、受信増幅器5が線形動作の範囲に入っているかどう
かを判別できるようにしている。
【0027】図3は、送信変調パルス発生器1、レベル
・位相調整器7及び受信増幅器5の詳細を示す図であ
り、送信変調パルス発生器1は、周波数fc なる正弦波
を発生する送信発振器1aと、送信波の一部を分岐する
分岐器1bと、パルス振幅変調するパルス変調器1cと
から構成される。レベル・位相調整器7は、位相調整器
7aとレベル調整器7bとに分かれ、それぞれ位相φ、
レベルAを調整することができる。受信増幅器5は、増
幅器5bの前段に、前記注入波を受信エコー波と合成す
る合成器5aを備えている。
【0028】地物からのエコーはドップラーシフトを受
けていないからその周波数は注入波のそれと等しい。よ
って注入波が地物のエコー波と同振幅逆位相になるよう
に調整すれば両者を打消すことができる。しかしながら
完全に打消すことは相当に手数を要し、難しいので、エ
コー波を受信しながら注入波のレベルおよび位相を調整
し、受信増幅器5の出力レベルが増幅器の線形動作範囲
内に入るようにする。これにより、ドップラーシフトを
受けた成分を残し得る。このようにして測定すると正確
な測定が行われることになる。
【0029】なお、図3では、注入波を受信増幅器5の
入力段に注入していたが、増幅器が飽和する前段までに
注入すればよく、図4に示すように受信増幅器5のIF
段へ注入してもよい。図2(b) のように平面分布を求め
る場合はアンテナ3の放射ビームの方向ごとに各k(タ
イミング)について適正レベルおよび位相を調整すれば
よい。 <レーダ風速計の構成例2>実際のフィールドでは地物
によるエコーは地形等により種々変化するので、サンプ
リング時間ごとに前記の調整を行うのは、相当手数を要
することになる。そこで実際のフィールドでは過去の履
歴に基づいて調整を行うことが好ましい。
【0030】図5は<レーダ風速計の構成例2>を採用
した場合の系統のブロック図を示し、図6はシステムが
動作するのに必要なタイミングパルスを示している。図
5に示されている送信変調パルス発生器1、送受分岐器
2、放射アンテナ3、放射ビーム方向制御器4、受信増
幅器5、ドップラー周波数検出器6、レベル・位相調整
器7、モニター8は、既に説明したのと同じものである
が、レーダ風速計はさらに、レベル・位相調整器7の動
作を制御するドライバ部10、モニタ8からのモニタ出
力を判定し制御の適正さを判断し、全体の操作を司る制
御器9、レベル・位相調整器7の適正レベル条件・適正
位相条件をサンプリングタイミングk=1,2,3,…
ごとに記憶するレベル・位相メモリ11が追加されてい
る。前記制御器9には、ドップラー周波数検出器6から
エコーのサンプリングを行うために使用するサンプリン
グパルス(図6(a) 参照)とそれを約1/2周期進めた
制御パルス(図6(b) 参照)が入力される。
【0031】この構成では、測定動作を開始する前に学
習モードを設け、レベル・位相メモリ11に、あらかじ
めサンプリングタイミングk=1,2,3,…に対する
適当な初期値φk0,Ak0を入れておく。次に送信パルス
が放射されると、前記制御器9は、前述の制御パルスの
入力タイミングで、レベル・位相調整器7の状態をレベ
ル・位相メモリ11に記憶された初期値のレベル・位相
条件φk0,Ak0に設定する。その後約半周期遅れてサン
プリングパルスのタイミングで、モニタ8の出力を観察
する。このようにするとサンブリング時にはレベル・位
相調整器7の状態変化による過渡的な乱れはおさまって
おり正確な測定を行い得る。このとき、あるkに対する
モニタ出力が受信増幅器5のダイナミックレンジの中に
十分な余裕をもって入っておれば、そのkに対するレベ
ル・位相調整器7のレベル・位相条件の初期値φk0,A
k0をそのままレベル・位相条件φk ,Ak として固定す
る。
【0032】モニタ出力がダイナミックレンジの中に入
らないkがあればレベル条件Ak0はそのままとしてお
き、それらのkに対して位相条件φk0を変化させて次の
送信パルスに対して同じタイミングkで測定を行う。こ
れを採り得るすべての位相条件φに対して繰返し、各測
定のうちでモニタ出力が最小になる位相条件を所定の位
相条件φk として、それぞれのkに対するメモリに収容
固定する。次にレベル条件Ak0を変化させて同ようの測
定を行いモニタ出力が最小になる各kに対するレベル条
件Ak をメモリに収容固定する。
【0033】以上が学習モードにおける学習の内容であ
る。学習が終わると、測定モードに入り、各kごとに、
制御パルスのタイミングで、レベル・位相調整器7の条
件をレベル・位相メモリ11の記憶されている条件
φk ,Ak に設定してエコー波を測定すれば良い。これ
によって、正確な結果を得ることができる。 <レーダ風速計の構成例2の改良>以上に説明した学習
法において最初にメモリへ設定したレベル条件の初期値
k0が最適条件と大きく異なる時は、位相条件φを変化
したときの感度(モニタ出力レベルの変化)が悪くな
り、学習に長時間を要したり、収斂しなくなることも起
こり得る。
【0034】このため、図7に示すように、注入波の位
相を逆転する180°移相器12と、位相が逆転された
注入波とエコー波の位相差Δφを検出する位相差検出器
13を設け、位相条件設定をモニタ出力レベルとは関係
なく、この位相差Δφが最小になるように行う。これに
より、位相条件は確実に収斂し、その後前述したレベル
条件の設定を行えばこれも間違いなく収斂し、学習モー
ドにおける所要時間は短縮する。 <レーダ風速計の構成例3>図8は、レベル・位相メモ
リ11又はレベルメモリ11aを用いることなく、注入
波の位相、振幅を自動的に調整し、受信増幅器5の動作
をダイナミックレンジ内に収めるレーダ風速計の構成を
示す。
【0035】図8では、注入波の位相を逆転する180
°移相器12と、位相が逆転された注入波とエコー波の
位相差Δφを検出する位相差検出器13を設け、注入波
の位相を逆転したものとエコー波の位相差が制御器9a
で自動的に零になるようにフィードバック制御を行って
いる。振幅に関しても、モニター8の検出レベルが低く
なるように制御器9bにより自動制御している。
【0036】さらに、高いスレッシュホールドレベルL
1 と低いスレッシュホールドレベルL2 (L1 <L2
を有するレベル判定器14a,14bをそれぞれ設け、
振幅がこれらの2つのスレッシュホールドレベルL1
2 の範囲に入るように、レベル条件、位相条件をフィ
ードバック制御する。なお、スレッシュホールドレベル
1 ,L2 の値は、受信増幅器のダイナミックレンジを
考慮して設定されることはいうまでもない。
【0037】このフィードバック制御によれば、初め
に、エコー波のモニタ出力レベルがスレッシュホールド
レベルL1 より高い状態にあるとすると、レベル条件、
位相条件ともに自動調整する。その調整によりモニタ出
力レベルが急速に低下してくるので、モニタレベルがス
レッシュホールドL1 より下がったことが検出されれ
ば、直ちに両フィードバックループをスレッシュホール
ド検出器により開放し、レベル・位相調整器7のレベル
条件、位相条件をその時の条件に固定してしまう。装置
はこの固定条件で動作を続ける。
【0038】kや放射ビームの方向の変化等で条件が変
わりモニタ出力レベルが増加して行くと今度はL2 によ
りレベル監視を行い、そのレベルがスレッシュホールド
2より上がると、位相とレベルのフィードバック制御
ループをスレッシュホールド検出器により回復し注入波
のエコー波への引込みを再開させる。以上のようにし
て、モニタ8の検出レベルがL2 まで上昇すると注入波
の引込みでエコー波のレベルが下がり、スレッシュホー
ルドL1 まで下降すると注入波が固定される状態を繰返
すので、L1 、L2 を適正に定めれば、受信増幅器5の
動作はダイナミックレンジ内に留まり安定かつ正確な動
作が保証されることになる。
【0039】なお、L1 、L2 のスレッシュホールド制
御を行わず、フィードバック制御ループのみによる制御
を行うと注入波がエコー波に完全に引込まれてしまいド
ップラー周波数検出器6のベースバントへの出力がなく
なってしまうので風速計としての動作を行わなくなる。
このために2つのスレッシュホールドによる切替制御を
導入したのである。
【0040】なお、位相差Δφの検出において、注入波
ではなくエコー波の位相を逆転して制御しても同じこと
である。本構成の特長は、低いスレッシュホールドレベ
ルL1 とある程度高いスレッシュホールドレベルL2
検出するレベル判定器14a,14bを使用し、これら
により前述の位相および振幅のフィードバック制御をコ
ントロールしてやることにある。
【0041】なお、図8では説明の簡明さのために2式
のレベル判定器14a,14bを示しているが、実際の
装置では1式の判定器で2つのレベル判定を行わせるこ
とが可能である。
【0042】
【発明の効果】
(1) 請求項1記載のリモートセンシング法によれば、地
物等によるエコー成分を打ち消すことができ、エコー成
分がなくなった信号は、そのレベルも低くなっており、
受信増幅器のダイナミックレンジの中に収めることがで
きるので、大気の状態の正確な観測ができるようにな
る。 (2) 請求項2から7に記載のレーダ風速計によれば、パ
ルス変調をする前に送信波の一部を分岐させ、そのレベ
ル及び位相を調整して、戻ってきたエコー波を受信増幅
する受信増幅器の出力段より前のいずれかの位置に注入
して、両波を合成するので、前記レベル及び位相が適正
なものである場合には、地物等による過大なエコー成分
を打ち消して、エコー波を適正な受信レベル内に抑える
ことができる。これにより大気の風速の変化を、より高
い感度で観測することができる。 (3) 特に請求項3記載のレーダ風速計によれば、前記の
効果に加えて、最適なレベル条件及び位相条件を記憶さ
せる(学習させる)ことができるので、その後の観測で
は、地物等の条件が変わらない限り、レベル条件及び位
相条件を設定する必要がなく、観測を迅速に進めること
ができる。 (4) 請求項4記載のレーダ風速計によれば、電波を繰り
返し発射して、パルス電波を発射した後その受信をする
までの所定のタイミングごとに、レベル条件及び位相条
件を変化させるので、最適なレベル条件及び位相条件を
速やかに見出し記憶させることができる。
【0043】また駆動制御手段は、レベル条件及び位相
条件を変化させるときに、制御パルスとサンプリングパ
ルスとの間の時間内に、そのレベル条件及び位相条件を
設定するので、レベル条件及び位相条件の設定からサン
プリングまでの間のレベル及び位相の過渡的な変化も収
斂し、安定した測定が行える。 (5) 請求項5記載のレーダ風速計によれば、請求項3記
載の効果に加えて、まず位相条件を変化させて逆相にな
るような位相条件を設定し、その後、最適なレベル条件
を見出し記憶させるので、位相条件は確実にクリアで
き、その後レベル条件の設定を行えばこれも間違いなく
最良の条件を見つけることができ、レベル条件及び位相
条件の設定のための所要時間(学習時間)は短縮する。 (6) 請求項6記載のレーダ風速計によれば、電波を繰り
返し発射して、その受信をするまでの所定のタイミング
ごとに、位相条件を変化させることにより、最適な位相
条件を速やかに見出し記憶させることができる。
【0044】さらにその後は、電波を繰り返し発射し
て、その受信をするまでの所定のタイミングごとに、レ
ベル条件を変化させることにより、最適なレベル条件を
速やかに見出し記憶させることができる。したがって、
請求項4の発明と同様、最適なレベル条件及び位相条件
を速やかに見出し記憶させることができるとともに、レ
ベル条件及び位相条件を変化させるときに、制御パルス
とサンプリングパルスとの間の時間内に、そのレベル条
件及び位相条件を設定できるので、レベル条件及び位相
条件の設定からサンプリングまでの間の過渡的な変化が
収斂し、安定した測定が行える。 (7) 請求項7記載のレーダ風速計によれば、モニタ出力
を高い方のスレッシュホールドレベルより下げることが
できるとともに、モニタ手段の出力レベルが低いほうの
スレッシュホールドレベル以下になったことを検知すれ
ば、レベル条件及び位相条件をそのときの条件に固定す
るので、フィードバックの過度の追従により、受信増幅
手段の出力がなくなることのないようにして、受信増幅
手段の適正動作を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るレーダ風速計の内部の電気的構成
例を示すブロック図である。
【図2】(a) はレーダ風速計を鉄塔の側面に取り付け、
アンテナの放射ビームの方向を送電線ルートの方向に沿
った風速を測定する状態を示す図であり、(b) は送電線
ルートを見渡せる適当な地点にレーダ風速計を設置し、
これを垂直軸の回りに回転できるようにして、送電線ル
ートの風速を測定する状態を示す図である。
【図3】送信変調パルス発生器、レベル・位相調整器及
び受信増幅器の詳細を示す図である。
【図4】注入波を受信増幅器のIF段へ注入する変更例
を示す図である。
【図5】レベル・位相条件をレベル・位相メモリに記憶
させることにより、学習機能を持たせた、他の実施例に
係るレーダ風速計の内部の電気的構成例を示すブロック
図である。
【図6】図5のシステムが動作するのに必要なタイミン
グパルスを示すグラフである。
【図7】位相が逆転された注入波とエコー波の位相差Δ
φを検出することにより学習の速度を早めた、他の実施
例に係るレーダ風速計の内部の電気的構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】位相が逆転された注入波とエコー波の位相差Δ
φを検出し、この位相差が原則的に零になるようにフィ
ードバック制御を行う、他の実施例に係るレーダ風速計
の内部の電気的構成例を示すブロック図である。
【図9】従来のレーダ風速計の基本構成を示すブロック
図である。
【図10】送信変調パルスの形状を示す図である。
【図11】ベースバンド出力に現れたエコー強度とその
サンプリングをモデル的に示すグラフである。
【図12】電波の伝播路周辺に種々の地物がある実際の
フィールドでの電波伝搬を示す図である。
【符号の説明】
1 送信変調パルス発生器 2 送受分岐器 3 放射アンテナ 4 放射ビーム方向制御器 5 受信増幅器 6 ドップラー周波数検出器 7 レベル・位相調整器 7a 位相調整器 7b レベル調整器 8 モニタ 9,9a,9b 制御器 10,10a,10b ドライバ部 11 レベル・位相メモリ 11a レベルメモリ 12 移相器 13 位相差検出器 14a,14b レベル判定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 哲夫 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変調パルス電波を発生させ、アンテナより
    放射し、戻って来るエコー波を受信増幅し、その周波数
    の分析をすることにより大気の状態を測定するリモート
    センシング法において、 パルス変調をする前の送信波の一部を取り出し、その送
    信波の一部のレベル及び位相を調整し、戻って来たエコ
    ー波と合成させることにより、地物等による過大なエコ
    ー成分を打ち消して、エコー波を適正な受信レベル内に
    抑えることにより大気の状態のみに基づく観測を可能と
    したことを特徴とするリモートセンシング法。
  2. 【請求項2】変調パルス電波を発生させる送信変調パル
    ス発生手段(1) と、変調パルス電波を放射するアンテナ
    (3) と、アンテナにより受信される戻り電波をサンプリ
    ングして増幅する受信増幅手段(5) と、受信周波数のド
    ップラーシフトを分析する周波数検出手段(6) とを備え
    るレーダ風速計において、 パルス変調をする前の送信波の一部を分岐させる分岐手
    段(1b)と、分岐された分岐波のレベル及び位相を調整す
    るレベル・位相調整手段(7) と、レベル・位相調整手段
    (7) によりそのレベル及び位相が調整された分岐波を、
    戻ってきたエコー波を受信増幅する受信増幅手段(5) の
    出力段より前のいずれかの位置に注入して、両波を合成
    する合成手段(5a)とを備えることを特徴とするレーダ風
    速計。
  3. 【請求項3】受信増幅手段(5) の出力をモニタするモニ
    タ手段(8) と、レベル・位相調整手段(7a,7b) のレベル
    条件及び位相条件を設定する駆動制御手段(9,10)と、レ
    ベル・位相調整手段(7a,7b) により設定されるべきレベ
    ル条件及び位相条件を記憶する記憶手段(11)とをさらに
    備え、 駆動制御手段(9,10)は、モニタ手段(8) のモニタ出力に
    基づき、受信増幅手段(5) の出力レベルを適正な範囲に
    するレベル条件及び位相条件を見出し記憶手段(11)に記
    憶させるものであることを特徴とする請求項2記載のレ
    ーダ風速計。
  4. 【請求項4】駆動制御手段(9,10)は、パルス電波を発射
    した後その受信をするまでの所定のタイミングごとにレ
    ベル条件及び位相条件を変化させて、最適なレベル条件
    及び位相条件を見出すものであり、この「所定のタイミ
    ング」をとるため、サンプリングパルスより位相の進ん
    だ制御パルスを用いることを特徴とする請求項3記載の
    レーダ風速計。
  5. 【請求項5】エコー波とレベル・位相調整手段(7a,7b)
    によりそのレベル及び位相が調整された分岐波との位相
    差を検出する位相差検出手段(12,13) と、受信増幅手段
    (5)の出力をモニタするモニタ手段(8) と、レベル・位
    相調整手段(7a,7b) のレベル条件及び位相条件を設定す
    る駆動制御手段(9a,9b,10a,10b) と、レベル・位相調整
    手段(7a,7b) により設定されるべきレベル条件を記憶す
    る記憶手段(11a) とをさらに備え、 駆動制御手段(9a,9b,10a,10b) は、位相差検出手段(12,
    13) により検出された位相差が180°になるようにレ
    ベル・位相調整手段(7a,7b) の位相条件を設定し、この
    位相条件の下で、モニタ手段(8) の出力に基づき、受信
    増幅手段(5) の出力レベルを適正な範囲にするレベル条
    件を見出し記憶手段(11)に記憶させるものであることを
    特徴とする請求項2記載のレーダ風速計。
  6. 【請求項6】駆動制御手段(9,10)は、パルス電波を発射
    した後その受信をするまでの所定のタイミングごとに位
    相条件を変化させて、最適な位相条件を設定し、パルス
    電波を発射した後その受信をするまでの所定のタイミン
    グごとにレベル条件を変化させて、最適なレベル条件を
    見出すものであり、この「所定のタイミング」をとるた
    め、サンプリングパルスより位相の進んだ制御パルスを
    用いることを特徴とする請求項5記載のレーダ風速計。
  7. 【請求項7】エコー波とレベル・位相調整手段(7a,7b)
    によりそのレベル及び位相が調整された分岐波との位相
    差を検出する位相差検出手段(12,13) と、受信増幅手段
    (5)の出力をモニタするモニタ手段(8) と、レベル・位
    相調整手段(7a,7b) のレベル条件及び位相条件を設定す
    る駆動制御手段(9a,9b,10a,10b) と、2つのスレッシュ
    ホールドレベル(L1,L2; L1<L2)を有するレベル判定手段
    (14a,14b) とをさらに備え、 駆動制御手段(9a,9b,10a,10b) は、レベル判定手段(14
    a,14b) によりモニタ手段(8) の出力が高いほうのスレ
    ッシュホールドレベル(L2)以上になったことを検知すれ
    ば、モニタ手段(8) のモニタ出力を最小にするべくレベ
    ル・位相調整手段(7a,7b) に対してフィードバック制御
    を行い、レベル判定手段(14a,14b) によりモニタ手段
    (8) の出力レベルが低いほうのスレッシュホールドレベ
    ル(L1)以下になったことを検知すれば、レベル条件及び
    位相条件をそのときの条件に固定するものであることを
    特徴とする請求項2記載のレーダ風速計。
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