JPH085721A - ナビゲーション装置 - Google Patents

ナビゲーション装置

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JPH085721A
JPH085721A JP6133199A JP13319994A JPH085721A JP H085721 A JPH085721 A JP H085721A JP 6133199 A JP6133199 A JP 6133199A JP 13319994 A JP13319994 A JP 13319994A JP H085721 A JPH085721 A JP H085721A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地域や縮尺の異なる複数の地図を瞬時にして
切り替え表示又は合成表示できるようにする。 【構成】 一対のバッファメモリ13,14の一方又は
両方を指定し、一方の地図データを1画面分か又は両方
の地図データを1画面分に合成して表示用画像メモリ7
に複写する。これにより、例えば目的地表示から現在地
表示に切り替えた後で再び目的地表示させる場合に、バ
ッファメモリ13,14の一方から目的地の地図データ
を表示用画像メモリ7に複写し、目的地付近の地図を素
早く画面表示させたり、或いは一対のバッファメモリ1
3,14に保存された一地域の地図データと他地域の地
図データとを1画面分に合成して表示用画像メモリ7に
複写することで、任意の2地域の地図を親子画面表示さ
せ、経路誘導に役立てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地域や縮尺の異なる複
数の地図を瞬時にして切り替え表示又は合成表示できる
ようにしたナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星からの電波を利用して現在地を割り
出し、CD−ROM等の地図情報記憶媒体から画面上に
読み出した地図に表示させ、目的地までの経路誘導に活
用できるナビゲーション装置が、車載用或いは個人携帯
用として普及し始めている。
【0003】図5に示すナビゲーション装置1は、GP
S衛星からの電波を受信して現在地の測位データを出力
するGPS受信機2や地図情報を読み取るための読み取
り器3等が接続されたCPU4を有する。現在地表示或
いは地図検索に必要な地図データは、CD−ROM等の
地図情報記憶媒体5からメディアコントローラと呼ばれ
る読み取り器5aを介して読み出されるが、迅速な地図
スクロールを可能にするため、例えば画面表示地域の外
に周辺地域を加えた数画面分の地図データをバッファメ
モリ6に描画しておき、バッファメモリ6に展開された
数画面分の地図データのなかから、現在地表示や検索地
表示に必要な1画面分の地図データを切り出して表示用
画像メモリ7に複写する方法が用いられる。表示用画像
メモリ7に複写された地図データは、表示コントローラ
8を介してディスプレイ9に画面表示され、現在地や検
索地の移動に合わせて表示用画像メモリ7の記憶内容も
刻々と切り替えられるようになっている。
【0004】なお、ディスプレイ9の地図表示態様は、
北を真上にしたノースアップ表示や進行方向が真上を向
くヘッドアップ表示など、CPU4に接続されたキーボ
ード10上のキー操作により随意選択することができ、
またキーボード10上でのキー操作により、出発地と目
的地を結ぶ予定走行経路上に一定数を限度に経路点を打
ち込み表示させたり、或いは実際の走行軌跡データを記
録させたりもできるようになっている。なお、経路点デ
ータや走行軌跡データなどの地図編集データ、すなわち
地図情報記憶媒体5が元来記憶していない追加的なデー
タは、CPU4が内蔵するリングバッファ形式のRAM
(図示せず)に書き込まれ、記憶容量範囲内で上書き保
存される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のナビゲーシ
ョン装置1は、例えばGPS航法に従って自車の現在地
をディスプレイ9に画面表示しながら走行している最中
に、目的地付近の地図を事前確認するため、キーボード
10上のカーソルキーを操作して地図検索し、一旦目的
地付近の地図をディスプレイ9に映し出し、確認を終え
た後で目的地表示モードから現在地表示モードに切り替
えたとする。この場合、モード切り替え操作とともに画
面は瞬時にして自車を中心とした現在地表示に切り替わ
る。しかし、現在地表示に戻した後で再び目的地付近の
地図を確認する必要が生じた場合、前回と全く同様にカ
ーソルキーを操作しながら現在地から目的地まで地図を
スクロールさせなければならない。このため、現在地と
目的地の距離が余り離れていない場合にはキー操作もさ
ほど苦にはならないものの、現在地から目的地までかな
りの距離があるような場合は、繰り返し行うカーソルキ
ー操作が非常に面倒であり、目的地の検索にも時間がか
かるといった課題を抱えるものであった。また、従来の
ナビゲーション装置1は、同一地域に関する地図データ
を縮尺を変えて画面表示させる場合、縮尺に応じた地図
データをそのつど地図情報記憶媒体5から読み出してバ
ッファメモリ6上に展開しなければならないために、単
に縮尺が異なるだけの地図とは言え、表示の切り替えに
時間がかかり、同一地域に関する地図を縮尺を変えて交
互に見較べるような場合に、素早い対比観察ができない
といった課題があった。また、同一地域の地図を見較べ
るさいに、広域地図上で十字カーソルを僅かに移動させ
た状態で詳細地図に切り替えたときも、詳細地図上の十
字カーソルの位置が想像を越えて移動してしまいやす
く、カーソル合わせに時間を要することがあった。さら
にまた、予定走行経路に沿って地図上に経路点を打ち込
んでいくときにも、広域地図と詳細地図の両方を参照し
ながら経路点を設定すれば、数に制約のある経路点の割
り付けに有効であることは判っているが、従来のナビゲ
ーション装置1は、広域地図と詳細地図の切り替えに時
間がかるために、勢い詳細地図上でだけ経路点を割り付
けてしまい、目的地を前にして経路点が不足するといっ
た事態を招くことがあった。
【0006】また、特開平1−152310号「移動体
用ナビゲーション装置」には、移動体の現在地を含む地
図上に目的地が含まれない場合に、表示画面の一部にウ
ィンドウを設け、このウィンドウに目的地を含む地図を
表示することにより、表示画面の切り替え操作を不要に
した装置が開示されている。この装置によれば、画面を
切り替えなくとも同一画面上で現在地と目的地を同時に
確認できる利点があるが、現在地と目的地の距離が離れ
ている場合ほどウィンドウ表示される広域地図の縮尺を
小さくせざるを得ないために、目的地付近の詳細な地図
をウィンドウ表示から確認するのは殆ど不可能に近いこ
とがあるといった課題があった。
【0007】また、特開平3−229288号「地図描
画装置」には、車両現在地に応じた区域の詳細地図と概
略地図とをCD−ROMからバッファメモリに読み出
し、車両の移動中は進行方向を上にしたヘッドアップ画
面に概略地図を表示し、車両が停止したときに北を上に
したノースアップ画面に詳細地図を表示する構成とした
ナビゲーション装置が開示されている。このものは、走
行中よりも視認余裕の得られる停車中に現在地を詳細に
把握できる利点はあるが、バッファメモリには、視認性
を考慮して掲載情報に差を設けた概略地図データ(MP
O)と詳細地図データ(MPD)を記憶させるだけであ
り、しかもこれらの地図データは同一地域に関する同一
縮尺の地図データであるため、例えば現在地と目的地を
それぞれ任意の縮尺でしかも随意画面に読み出して経路
誘導に役立てるといった用途には向かないといった制約
があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決したものであり、地図を表示するディスプレイと、該
ディスプレイに表示する1画面分の地図データを記憶す
る表示用画像メモリと、地図情報記憶媒体から読み出さ
れた地図データをそれぞれ画面表示地域とその周辺地域
を合わせ数画面分記憶する一対のバッファメモリと、外
部からの表示要請に応答して前記一対のバッファメモリ
の一方又は両方を指定し、一方の地図データを1画面分
か又は両方の地図データを1画面分に合成して前記表示
用画像メモリに複写するCPUとを具備したことを特徴
とするものである。
【0009】また、本発明は、複数のバッファメモリ
が、互いに異なる地域に関する地図データをそれぞれ任
意の縮尺で記憶すること、或いは同一地域に関する地図
データを互いに異なる縮尺で記憶すること、さらにはそ
れぞれ前記画面表示地域とその周辺地域を合わせた9画
面分が縦3列横3行に展開された地図データを記憶する
ことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明は、CPUが、前記1画面分
に合成する前記一対のバッファメモリの地図データを、
親画面の一部に子画面が挿入される親子画面形式に則っ
て前記表示用画像メモリに複写すること、また子画面の
挿入によって狭められる親画面の実質表示領域のほぼ中
央に検索地又は現在地が表示されるよう、単独表示時に
比べ親子画面表示時の親画面表示用地図データの中心点
を画面中央からオフセットさせて複写すること、或いは
一対のバッファメモリが同一地域に関する地図データを
共有する場合は、該地図データに後から付加された地図
編集データを、前記一対のバッファメモリが記憶する地
図データに共通に付加すること等を特徴とするものであ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図1ないし
図4を参照して説明する。図1は、本発明のナビゲーシ
ョン装置の一実施例を示す概略構成図、図2は、図1に
示したキーボードの一実施例を示す概略平面図、図3
は、図1に示したナビゲーション装置による地図表示画
面の各例を示す図、図4は、図1に示したCPUによる
地図処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0012】図1に示すナビゲーション装置11は、現
在地と目的地のごとく異なる2地域を任意の縮尺で切り
替え表示或いは合成表示したり、同一地域を異なる縮尺
で切り替え表示或いは合成表示したりできるよう、CP
U12に一対のバッファメモリ13,14を接続すると
ともに、キーボード15上に地図切り替えキー16を新
たに設けて構成してある。バッファメモリ13,14と
しては、画面表示地域とその周辺地域を合わせた9画面
分が縦3列横3行に展開された地図データを記憶するこ
とのできるRAMが用いられ、このため現在地から移動
したり或いは検索地を移動させたりした場合に、表示用
画像メモリ7に複写される最大1画面分の地図データが
9画面の中心から周辺に移行するのに合わせ、移動方向
に在る地図データを随時補充することができ、高速の地
図表示を可能にしている。また、各バッファメモリ1
3,14が記憶する地図データに関する位置情報や縮尺
情報といった地図制御データを保存するため、こうした
地図制御データを記憶させるためのRAM(図示せず)
が、経路点データや走行軌跡データなどの地図編集デー
タを記憶するRAM(図示せず)とともに、CPU4に
内蔵させてある。
【0013】CPU12の動作プログラムには、地図切
り替えキー16による表示地図の切り替えに必要な処理
フローが付加してあり、後述するフローチャートに従っ
て地図処理が行われる。地図処理上特に重要な特徴の一
つに、地図切り替えキー16を続けて操作したときに、
単一画面表示による地図検索モードや現在地表示モード
の外に、2地域の地図を親子画面を合成して表示する合
成表示モードが用意されている点がある。この合成表示
モードには、比較的使用頻度の高い現在地目的地合成表
示モードの外に、現在地や目的地以外の2地域を適宜縮
尺で合成表示する複数検索地合成表示モードが含まれて
おり、親子画面に合成する2地域は同一地域であろうが
異地域であろうが、組み合わせ自由である。
【0014】また、実施例の場合、画面表示された地図
に関する地図処理を優先的に行わせるため、CPU12
は、ディスプレイ9に画面表示されている地図に関する
複写元地図データが格納された一方のバッファメモリ例
えば13に対し、他方のバッファメモリ14に優先して
地図データを補充するとともに、一方のバッファメモリ
13への補充の要がないことを条件に他方のバッファメ
モリ14に対応する地図データを補充するよう動作規定
してある。また、同じ地域を含む地図を異なるバッファ
メモリ13,14から読み出しときに、地図データに後
から付加されるマークや経路点或いは走行軌跡といった
地図編集データに差がでないよう、バッファメモリ1
3,14が同一地域に関する地図データを共有する場合
は、地図編集データをバッファメモリ13,14が記憶
する地図データに共通に付加し、さらにまたユーザの操
作意図に反した不用意な地図処理が行われることのない
よう、ディスプレイ9に現に表示されている地図だけを
対象に操作入力を受け付けるよう、CPU12の処理動
作を規定してある。
【0015】キーボード15は、図2に示したキー配列
を有する。同図中、17は電源キーであり、この電源キ
ー17の投入によりナビゲーション装置11全体が作動
を開始する。18は、ディスプレイ9の画面上に選択メ
ニュー一覧を呼び出すためのメニューキーであり、実際
には希望する選択メニューにカーソルを合わせた状態で
決定キー19を押すことによりなされる。20は、カー
ソルを十字方向に移動させるためのカーソルキーであ
り、上記メニュー選択時或いは地図検索時に用いられ
る。縮尺変更キー21は、ディスプレイ9に画面表示さ
れた地図の縮尺を変更するときに使用するものであり、
この縮尺変更キー21により選択された縮尺は、画面表
示された地図の右下隅に図上距離に相当する横幅の四角
形が囲む距離表示によって表される。現在地キー22
は、GPS受信機2の出力に基づいて測位された現在地
を、周辺地図とともに画面表示させるさいに操作するも
のであり、ディスプレイ9がいかなる画面表示モードに
あろうとも、この現在地キー22を押すことにより画面
は直ちに現在地表示に切り替わるようになっている。方
位キー23は、表示された地図の東西南北の方位を切り
替えるためのキーであり、誘導キー24は、予め指定し
た経路点を地図上に表示させて経路誘導を行わせるため
のキーである。
【0016】ここで、電源キー17を投入すると、CP
U12は所定の起動プログラムに従って起動され、図4
に示したステップ(101)において、初期設定(イニ
シャライズ)が行われる。初期設定を終えたCPU12
は、続くステップ(102)においてキー入力をチェッ
クし、キー入力がなされたならば、キー入力を特定する
ための様々な判断ステップと対応する処理を行う。すな
わち、例えば判断ステップ(103)において縮尺変更
キー21が操作されたことが判ると、ステップ(10
4)において表示地図の縮尺の変更が行われる。また、
地図を表示した状態でカーソルキー20が操作された場
合は、地図検索モードに移行し、判断ステップ(10
5)に続くステップ(106)において、カーソルキー
20により指定された方向への地図検索が開始される。
この場合、図3(A)のノースアップ画面に示したよう
に、画面中央に表示された十字カーソルは不動のまま地
図検索に合わせて相対的に地図が移動する。
【0017】一方、地図検索の途中で現在地確認のため
現在地キー22を押した場合、判断ステップ(107)
に続くステップ(108)において、ディスプレイ9の
表示画面は瞬時にして現在地表示に切り替わる。この表
示切り替えは、例えば一方のバッファメモリ13に格納
された現在地を含む周辺地図データから、現在地を含む
1画面分の地図データを切り出して表示用画像メモリ7
に複写することで行われる。また、この複写は瞬時にし
て行われるため、画面上で表示の切り替えも素早く行わ
れ、図3(B)のヘッドアップ画面に示したように、画
面中央に表示される進行方向を向く現在地マークに対し
て車両の進行とともに相対的に地図が移動する。
【0018】また、現在地キー22を操作して一旦は現
在地表示に切り替えた後で、再び目的地付近を地図検索
する必要が生じた場合、従来であれば、現在地表示画面
からカーソルキー20を操作して目的地が表示されるま
で地図をスクロールさせ続けなければならなかった。し
かしながら、ここでは地図切り替えキー16を押すだけ
で、2地域すなわち目的地と現在地の切り替え表示と合
成表示とがサイクリックに選択できるようになってい
る。より詳しくは、地図切り替えキー16を1回操作す
ると、判断ステップ(109)に続くステップ(11
0)において、表示しようとする地図データ(この場
合、目的地付近の地図データ)が格納されたバッファメ
モリ(この場合、バッファメモリ14)を指定する命令
がCPU12に送り込まれ、CPU12は表示用画像メ
モリ7への地図データの複写元をバッファメモリ13か
ら14へと切り替える。
【0019】ところで、前述のステップ(108)に関
連して実行された現在地を含む地図データの複写は、一
方のバッファメモリ13からの地図データの切り出しに
より行われたものであり、他方のバッファメモリ14に
は目的地を含む9画面分の地図データが保存されてい
る。このため、上記の複写元の切り替えと同時に、この
他方のバッファメモリ14が記憶する地図データから目
的地を含む1画面分の地図データが切り出され、表示用
画像メモリ7に複写される。具体的には、表示用画像メ
モリ7への複写は、現在地付近の地図データに目的地付
近の地図データを上書きすることで行われ、この上書き
と並行してディスプレイ9には図3(A)に示した目的
地付近の地図が表示される。従って、現在地と目的地間
に距離があるほど、地図切り替えキー16のワンタッチ
操作による地図切り替え効果は大きく、運転者や助手席
に座った人の目的地検索負担は大幅に軽減される。
【0020】なお、現在地付近の地図データに関して
は、地図検索中も車両の移動とともに時事刻々と変化す
るため、地図検索中と言えども現在地表示に必要な地図
データは継続的に地図情報記憶媒体5から読み出され、
充填完了まで一方のバッファメモリ13に対する描画は
続く。ただし、この描画は、現にディスプレイ9に表示
される方の地図データが優先するため、地図検索時に他
方のバッファメモリ14が9画面のうち何画面分かに新
たな地図データの補充を必要とする場合は、他方のバッ
ファメモリ14には一方のバッファメモリ13に優先し
て対応する地図データが補充される。しかし、他方のバ
ッファメモリ14に対する地図データの補充が完了し、
なおかつキーボード15上のキー16〜24が一定時間
に亙って押されなかった場合は、地図情報記憶媒体5か
らの読み出しは一方のバッファメモリ13への対応する
地図データの補充に向けられる。このため、バッファメ
モリ13,14に対する描画は、ステップ(112)に
示したように、表示地図が非表示地図に優先するという
前提のもとで、描画状態に応じてCPU12により適宜
切り替えられる。
【0021】こうして、ステップ(112)まで進んだ
地図処理フローは、再びキー入力チェックステップ(1
02)に戻る。この場合、CPU12がキー入力を受け
付けると、CPU12はその時点で描画中のバッファメ
モリ13又は14に格納された地図データを画面表示用
に指定する。このため、以下の判断ステップ(103)
〜(105),(107),(109)は、いずれもデ
ィスプレイ9に実際に画面表示された地図に基づいて実
行されることになり、従って縮尺の変更やカーソルの移
動が非表示地図に対して及ぶことはない。
【0022】ところで、地図切り替えキー16を操作し
て画面上に前回検索した目的地とその周辺地図を表示さ
せた後で、再び地図切り替えキー16を操作したとす
る。この場合、CPU12は、判断ステップ(109)
に続くステップ(110)において現在地表示モードを
選択し、表示用画像メモリ7の複写元バッファメモリを
14から13に切り替える。このため、ディスプレイ9
の画面には図3(B)に示す目的地とその周辺地図が表
示される。この場合、現在地キー22を操作しても地図
切り替えキー16を操作したのと全く同じ結果が得られ
るが、現在地キー22でなく地図切り替えキー16を操
作することが、以下に述べる親子画面表示を招来するた
めの前操作となることに留意すべきである。
【0023】すなわち、ここでさらに地図切り替えキー
16を操作すると、CPU12は、判断ステップ(10
9)に続くステップ(110)において、今度は目的地
を親画面とする合成表示を選択する。この合成表示は、
親画面に目的地とその周辺地図を表示し、子画面に現在
地とその周辺地図を表示するものであり、ここでは親画
面表示用としてバッファメモリ14が指定され、子画面
表示用にバッファメモリ13が指定される。このため、
続くステップ(111)では、CPU12はまず親画面
に必要な地図データを記憶するバッファメモリ14か
ら、目的地とその周辺の1画面分の地図データを切り出
して表示用画像メモリ7に複写する。ただし、この1画
面分の地図データの切り出しは、後から割り込み表示さ
れる子画面による親画面の視野低下を考慮し、検索地を
示す十字カーソルを画面中央から若干右側にオフセット
させるような切り出し法によって行う。次に、CPU1
2は、子画面に必要な地図データを記憶するバッファメ
モリ13から、現在地とその周辺の約1/4画面分の地
図データを切り出して表示用画像メモリ7の所定番地に
複写する。実施例の場合、この子画面用地図データの複
写先は、ディスプレイ9の画面の左上半分に子画面用地
図が割り込み表示されるような番地によって指定され
る。
【0024】こうして、ディスプレイ9の画面には、図
3(C)に示したように、目的地とその周辺地図を親画
面とし、現在地とその周辺地図を子画面とする親子合成
地図が表示される。その結果、目的地付近の詳細地図を
見ながら、事前に目的地とその付近の地図を詳細に検討
することができ、同時にまた画面の左上隅に表示された
現在地とその周辺地図を参照することで、進路を的確に
把握することが可能である。この場合、親画面がノース
アップ画面で子画面がヘッドアップ画面であるが、親画
面も子画面もそれぞれの方位或いは縮尺等は自由に選択
することができるため、利用者は用途に応じた選択を行
うとよい。
【0025】また、ここでさらに続けて地図切り替えキ
ー16を操作した場合、判断ステップ(109)に続く
ステップ(110)において、CPU12は、今度は現
在地を親画面とする合成表示を選択する。この合成表示
は、前述の合成表示とは逆に、親画面に現在地とその周
辺地図を表示し、子画面に目的地とその周辺地図を表示
するものであり、ここでは親画面表示用としてバッファ
メモリ13が指定され、子画面表示用にバッファメモリ
14が指定される。このため、続くステップ(111)
では、CPU12はまず親画面に必要な地図データを記
憶するバッファメモリ13から、現在地とその周辺の1
画面分の地図データを切り出して表示用画像メモリ7に
複写する。ただし、この場合も、この1画面分の地図デ
ータの切り出しは、後から割り込み表示される子画面に
よる親画面の視野低下を考慮し、進行方向を向いた現在
地マークが画面中央から若干右側にオフセットさせるよ
うな切り出し法によって行われる。次に、CPU12
は、子画面に必要な地図データを記憶するバッファメモ
リ14から、目的地とその周辺の約1/4画面分の地図
データを切り出して表示用画像メモリ7の所定番地に複
写する。この子画面用地図データの複写先も、前記と同
様、ディスプレイ9の画面の左上半分に子画面用地図が
割り込み表示されるような番地をもって指定される。こ
うして、ディスプレイ9の画面には、図3(D)に示し
たように、現在地とその周辺地図を親画面とし、目的地
とその周辺地図を子画面とする親子合成地図が表示さ
れ、これにより現在地付近の詳細地図を見ながら、目的
地とその付近の地図を事前に概略把握することができ
る。
【0026】なお、判断ステップ(109)に移行する
以前に、地図検索中に縮尺変更キー21が押されたこと
が判り、判断ステップ(103)に続くステップ(10
4)において縮尺の変更が行われると、同一地域に関す
る縮尺の異なる地図データがバッファメモリ13,14
に格納される。この場合、地図切り替えキー16を操作
すれば、同一地域に関する広域地図と詳細地図の単独表
示に続いて、図1に示したディスプレイ9の画面のごと
く異縮尺合成表示が選択される。この場合も、地図切り
替えキー16を追加操作することにより表示態様の親子
の切り替えは瞬時に可能である。図1に示した親子画面
表示からは、例えば目的地に関し異なる縮尺での地図対
比が一目瞭然であり、また予定走行経路に沿って打ち込
むことのできる通過予定順番号フラグ付き経路点の設定
も、親子画面を参照することで数の上での制約を気にす
ることなく、必要箇所に適確に割り付けることができ
る。このため、従来のナビゲーション装置1のごとく、
目的地を目前にして経路点が不足するといった事態を良
好に回避することができる。
【0027】また、カーソルキー20による地図検索と
地図切り替えキー16による地図の切り替えを繰り返す
ことにより、バッファメモリ13,14には現在地や目
的地以外の異なる2地域の地図データを格納することが
でき、2地域を切り替え表示或いは合成表示すること
で、現在地から目的地に至る途中の経路の下調べに役立
たせことができる。この場合、バッファメモリ13,1
4に書き込まれた地図データは、現在地の移動とは無関
係であり、手動での地図スクロール或いは縮尺変更等が
なされない限り、同じ地図データが保存されるため、現
在地表示に切り替えたい場合は、現在地キー22を押す
とよい。
【0028】このように、ナビゲーション装置11によ
れば、一対のバッファメモリ13,14の一方又は両方
を指定し、一方の地図データを1画面分か又は両方の地
図データを1画面分に合成して表示用画像メモリ7に複
写する構成としたから、目的地表示から現在地表示に切
り替えた後で再び目的地表示させる場合に、一方のバッ
ファメモリ例えば14に保存された目的地の地図データ
を表示用画像メモリ7に複写することで、現在地付近の
地図と目的地付近の地図を素早く切り替えて画面表示さ
せたり、或いは一対のバッファメモリ13,14に保存
された任意の2地域の地図データを1画面分に合成して
表示用画像メモリ7に複写することで、現在地や目的地
に限らず同一地域や異なる地域を親子画面表示させたり
することができる。また、2地域に関する地図を瞬時に
して切り替え表示或いは合成表示でき、しかも各地図の
縮尺を独立して指定できるため、一地域の表示は詳細地
図で行う一方で他地域の表示は広域地図で行ったり、或
いはその逆に一地域の表示は広域地図で行う一方で他地
域の表示は詳細地図で行ったりでき、また一方はノース
アップ表示し、他方はヘッドアップ表示にするなど、地
図利用に適したきめ細かな使用法も可能である。
【0029】また、CPU12が、バッファメモリ1
3,14が同一地域に関する地図データを共有する場合
は、該地図データに後から付加された地図編集データ
を、バッファメモリ13,14が記憶する地図データに
共通に付加するようにしたから、地図上に書き込むこと
のできるマークや、予定走行経路に沿って一定数内で事
前指定できる経路点或いは走行軌跡を示す軌跡点といっ
た地図編集データについて、画面表示された地図データ
の複写元によらず、バッファメモリ13,14に格納さ
れた地図データに共通に付加することができる。このた
め、例えば詳細地図と広域地図を切り替えながら数に制
約のある経路点を設定する場合に、一方の地図上で設定
した経路点が自動的に他方の地図にも付加され、経路点
設定の効率を高めることができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
地図情報記憶媒体から読み出された地図データをそれぞ
れ画面表示地域とその周辺地域を合わせ数画面分記憶す
る一対のバッファメモリの一方又は両方を指定し、一方
の地図データを1画面分か又は両方の地図データを1画
面分に合成して表示用画像メモリに複写する構成とした
から、表示用画像メモリに対して単一のバッファメモリ
しか用意されていなかった従来のナビゲーション装置の
ごとく、目的地表示をさせる場合にそのつどカーソルキ
ーによる地図スクロールを伴った地図検索が要求される
といったことはなく、一地域の表示から他地域の表示に
切り替えた後で再び元の一地域を表示させる場合に、一
方のバッファメモリに保存された一地域の地図データを
表示用画像メモリに複写することで、他地域の地図と一
地域の地図を素早く切り替えて画面表示させたり、或い
は一対のバッファメモリに保存された一地域の地図デー
タと他地域の地図データとを1画面分に合成して表示用
画像メモリに複写することで、任意の2地域の地図を親
子画面表示させたりすることができる等の優れた効果を
奏する。
【0031】また、本発明は、一対のバッファメモリ
が、互いに異なる地域に関する地図データをそれぞれ任
意の縮尺で記憶する構成としたから、現在地と目的地或
いはそれ以外の距離の離れた2地点に関する地図を、キ
ー入力を伴った切り替え要請とともに、瞬時にして切り
替え表示或いは合成表示することができ、また各地図の
縮尺は独立して指定できるため、例えば目的地表示は詳
細地図で行う一方で現在地表示は広域地図で行ったり、
或いはその逆に目的地表示は広域地図で行う一方で現在
地表示は詳細地図で行ったり、さらには目的地表示はノ
ースアップ表示にする一方で現在地表示をヘッドアップ
表示にするなどのきめ細かな使用法が可能である等の優
れた効果を奏する。
【0032】また、本発明は、一対のバッファメモリ
が、同一地域に関する地図データを互いに異なる縮尺で
記憶する構成としたから、複数の縮尺で地図情報記憶媒
体に記録された地域について、異なるバッファメモリに
格納された縮尺が異なる地図データを表示用画像メモリ
に複写するだけで、同一地域に関する異なる縮尺の地図
を即座に切り替え表示或いは合成表示することができ、
縮尺の違いによる地図の対比が切り替え表示又は合成表
示を通じて瞬時に可能であるため、進路の総合的な判定
等に威力を発揮する等の効果を奏する。
【0033】また、本発明は、バッファメモリを、前記
画面表示地域と周辺地域を合わせた9画面分が縦3列横
3行に展開された地図データを記憶させる構成としたか
ら、現在地から移動したり或いは検索地を移動させたり
した場合に、表示用画像メモリに複写される1画面分の
地図データが9画面の中心から周辺に移行するのに合わ
せて、移動方向に在る地図データを随時補充することが
でき、これにより現在地の表示或いは検索地の表示に背
景となる周辺地図の表示が追いつかなくなるといった不
都合を排し、高速の地図表示が可能である等の効果を奏
する。
【0034】また、本発明は、CPUが、前記1画面分
に合成する前記一対のバッファメモリの地図データを、
親画面の一部に子画面が挿入される親子画面形式に則っ
て表示用画像メモリに複写する構成としたから、例えば
目的地を親画面に表示する一方で現在地を子画面に表示
し、現在地を確認しつつ目的地付近の地図を事前にチェ
ックしたり、或いは現在地を親画面に表示する一方で目
的地を子画面に表示し、目的地を広域地図で念頭に置き
ながら詳細地図で現在地を確認しつつ移動することがで
き、さらにまた同一地域又は異なる地域に関する詳細地
図と広域地図を一方を親画面とし他方を子画面とする合
成表示を選択することにより、任意の地域に対して異な
る縮尺での地図対比が一目瞭然であり、また予定走行経
路に沿って打ち込むことのできる経路点も、親子画面を
参照することで数の上での制約を気にすることなく、必
要箇所に不足なく適確に割り付けることができる等の効
果を奏する。
【0035】さらに、本発明は、CPUが、子画面の挿
入によって狭められる親画面の実質表示領域のほぼ中央
に検索地又は現在地が表示されるよう、単独表示時に比
べ親子画面表示時の親画面表示用地図データの中心点を
画面中央からオフセットさせて複写するようにしたか
ら、親子画面表示したときに子画面に割り込まれた分だ
け実質的な表示領域が制限される親画面について、子画
面が表示されないときは画面の中央に表示するのが妥当
な目的地等の検索地或いは現在地を、子画面に邪魔され
ても十分に周辺との関係が見て取れる位置に表示させる
ことができ、これにより親子画面表示により得られるメ
リットを最大限享受することができる等の効果を奏す
る。
【0036】さらにまた、一対のバッファメモリが同一
地域に関する地図データを共有する場合に、該地図デー
タに後から付加された地図編集データを、両バッファメ
モリが記憶する地図データに共通に付加するようにした
から、地図上に書き込むことのできるマークや、予定走
行経路に沿って一定数内で事前指定できる経路点や、走
行軌跡を示す軌跡点といった地図編集データについて、
両バッファメモリの地図データに共通に付加することが
でき、これにより同じ地域を含む地図を一対のバッファ
メモリから読み出して親子画面表示させたときに、地図
編集データに差があるためにユーザに違和感を与えると
いった不都合を排除することができ、また詳細地図と広
域地図を親子画面表示させた状態で数に制約のある経路
点を設定するさいにも、一方の地図上で設定した経路点
が自動的に他方の地図にも付加されることで、経路点設
定の効率を高めることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナビゲーション装置の一実施例を示す
概略構成図である。
【図2】図1に示したたキーボードの一実施例を示す概
略平面図である。
【図3】図1に示したナビゲーション装置による地図表
示画面の各例を示す図である。
【図4】図1に示したCPUによる地図処理動作を説明
するためのフローチャートである。
【図5】従来のナビゲーション装置の一例を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
5 地図情報記憶媒体 7 表示用画像メモリ 9 ディスプレイ 11 ナビゲーション装置 12 CPU 13,14 バッファメモリ 16 地図切り替えキー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図を表示するディスプレイと、該ディ
    スプレイに表示する1画面分の地図データを記憶する表
    示用画像メモリと、地図情報記憶媒体から読み出された
    地図データをそれぞれ画面表示地域とその周辺地域を合
    わせ数画面分記憶する一対のバッファメモリと、外部か
    らの表示要請に応答して前記一対のバッファメモリの一
    方又は両方を指定し、一方の地図データを1画面分か又
    は両方の地図データを1画面分に合成して前記表示用画
    像メモリに複写するCPUとを具備したことを特徴とす
    るナビゲーション装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のバッファメモリは、互いに異
    なる地域に関する地図データをそれぞれ任意の縮尺で記
    憶することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション
    装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のバッファメモリは、同一地域
    に関する地図データを互いに異なる縮尺で記憶すること
    を特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のバッファメモリは、それぞれ
    前記画面表示地域とその周辺地域を合わせた9画面分が
    縦3列横3行に展開された地図データを記憶することを
    特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
  5. 【請求項5】 前記CPUは、前記1画面分に合成する
    前記一対のバッファメモリの地図データを、親画面の一
    部に子画面が挿入される親子画面形式に則って前記表示
    用画像メモリに複写することを特徴とする請求項1記載
    のナビゲーション装置。
  6. 【請求項6】 前記CPUは、前記子画面の挿入によっ
    て狭められる親画面の実質表示領域のほぼ中央に検索地
    又は現在地が表示されるよう、単独表示時に比べ親子画
    面表示時の親画面表示用地図データの中心点を画面中央
    からオフセットさせて複写することを特徴とする請求項
    5記載のナビゲーション装置。
  7. 【請求項7】 前記CPUは、前記一対のバッファメモ
    リが同一地域に関する地図データを共有する場合は、該
    地図データに後から付加された地図編集データを、前記
    一対のバッファメモリが記憶する地図データに共通に付
    加することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション
    装置。
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