JPH08571B2 - パンティストッキングへの台紙挿入方法及び装置 - Google Patents

パンティストッキングへの台紙挿入方法及び装置

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JPH08571B2
JPH08571B2 JP1209743A JP20974389A JPH08571B2 JP H08571 B2 JPH08571 B2 JP H08571B2 JP 1209743 A JP1209743 A JP 1209743A JP 20974389 A JP20974389 A JP 20974389A JP H08571 B2 JPH08571 B2 JP H08571B2
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三郎 中村
修 上原
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、パンティストッキングに台紙を挿入するパ
ンティストッキングへの台紙挿入方法及びその実施に使
用するパンティストッキングへの台紙挿入装置に関す
る。
従来の技術 パンティストッキングは一般に透明フィルムからなる
包装袋に収納された状態で商品台に陳列される。そし
て、パンティストッキングの品質や履かれた状態の色、
柄を消費者に確認させるために、台紙を介して折り畳ま
れ、袋入れされている。特にポリウレタン糸等の高伸縮
糸を用いたサポートタイプのパンティストッキングの包
装においては、その見栄えをよくするために、片側の脚
部の一部に台紙が挿入される。
即ち、かかる位置に台紙を挿入すれば、脚部の一部が
拡げられ、編地のループが均質化されて見栄えがよく、
透明感も増す。また、これを折り畳むことにより脚部の
他の部分との幅寸法の差により、『川流れ状態』を現出
できる。それ故、台紙により浮き上がらされた部分と他
の部分とのコントラストにより消費者がパンティストッ
キングの品質、色、柄等を容易に確認できることにな
る。
従来、かかる台紙の挿入は、手作業で行われていた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、手作業で台紙を挿入する方法による場
合は、能率が悪いと共に、コストアップにつながるとい
う欠点がある。
本発明はかかる現状に鑑みてなされたものであり、広
大なスペースを要することなく、パンティストッキング
に対して台紙を能率よく挿入できることになるパンティ
ストッキングへの台紙挿入方法及びその実施に使用する
パンティストッキングへの台紙挿入装置を提供すること
を目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、パンティストッキングの片側の脚部に台紙
を挿入するパンティストッキングへの台紙挿入方法にお
いて、パンティストッキングに台紙を挿入するために用
いる上下一組の生地保持部材を、水平軸周りに回転する
回転体と一体的に公転可能に一又は複数支持し、前記生
地保持部材をパンティストッキング及び台紙を挿入する
各ポジションにおいて常に水平状態を維持して循環させ
ることを特徴とする。
又、パンティストッキングの片側の脚部に台紙を挿入
するパンティストッキングへの台紙挿入装置において、 前記パンティストッキングに台紙を挿入するために用
いる上下一組の生地保持部材と、該生地保持部材を一
つ、又は複数支持し、該生地保持部材の姿勢を常に水平
状態に維持して公転させる回転機構を備えた回転体と、
前記生地保持部材の公転域における所定ポジションにお
いて、前記生地保持部材に台紙をセットする機構とを具
備することを特徴とする。
この場合、前記請求項2の発明において、前記上下各
組の生地保持部材は水平方向に対設した水平対設部材か
ら成り、上下各組のうちの少なくとも一方の組の水平対
設部材が水平方向に開閉すると共に、上下各組の水平対
設部材のうちの下方の組を下方向に開閉させる開閉機構
を備え、パンティストッキングを挿入するとき下方の水
平対設部材を下方向に開き、挿入が完了すると上下の水
平対設部材を閉じ合わせるようにしたことが好ましい。
又請求項3の発明において、前記生地保持部材の公転
域に設けられ、台紙挿入後の前記パンティストッキング
のトウ先側を保持し、この部分を台紙挿入部側に折り畳
む折り畳み機構と、該折り畳み機構の下流側に設けら
れ、折り畳まれた前記パンティストッキングの端部を保
持し、これを生地保持部材から抜き取る抜き取り機構と
を備えていることが望ましい。
更に前記請求項3の発明において、前記回転機構が開
閉カムを有し、該カムと係合するカムフォロワが生地保
持部材に設けられ前記開閉カムとカムフォロワとの係合
動作によって生地保持部材を開脚することが望ましい。
又、パンティストッキングの片側の脚部に台紙を挿入
するパンティストッキングへの台紙挿入装置において、 少なくとも上下片側のものが水平方向への開閉自在に
なった上下一組の水平対設部材からなり、両脚部が分離
された状態で胴体側より挿入される前記パンティストッ
キングを上下一組の水平対設部材間に保持する生地保持
部材と、 前記生地保持部材を一又は複数支持し、生地保持部材
を水平状態を常に維持して公転させる回転機構と、 生地保持部材の公転域に設けられ、水平方向に開かれ
た状態にある前記パンティストッキングの脚部に、台紙
を挿入する台紙挿入機構と、 台紙挿入機構に台紙を自動的に供給する台紙供給機構
と、 前記生地保持部材の公転域に設けられ、台紙挿入後の
前記パンティストッキングのトウ先側を保持し、この部
分を台紙挿入部側に折り畳む折り畳み機構と、 前記生地保持部材の公転域における前記折り畳み機構
の下流側に設けられ、折り畳まれた前記パンティストッ
キングの端部を保持し、これを生地保持部材から抜き取
る抜き取り機構と、 前記水平対設部材の開閉タイミング、回転機構の回転
動作、台紙挿入機構の挿入タイミング、台紙供給機構の
供給タイミング、折り畳み機構の折り畳みタイミング及
び抜き取り機構の抜き取りタイミングを制御する制御装
置と、 を具備することを特徴としている。
作用 上記パンティストッキングへの台紙挿入方法によれ
ば、上側水平対設部材に一方の脚部を、下側水平対設部
材に他方の脚部を挿入されたパンティストッキングがこ
の姿勢、即ち水平姿勢を保った状態で回転機構により公
転されこの公転位置において水平方向に開かれる片側の
脚部に、パンティストッキングの移動方向の直交する水
平方向から供給される台紙が挿入されることになる。即
ち、かかるパンティストッキングへの台紙挿入方法によ
れば、パンティストッキングの移動方向と台紙の挿入方
向が直交することになるので、限られたスペース内で台
紙の挿入作業を行えることにより装置のコンパクト化が
達成できて設置スペースの減少化が図れる。
そして、上記パンティストッキングへの台紙挿入装置
によれば、かかる一連の挿入作業が機械的に行われの
で、挿入作業を迅速、確実に行える。
実 施 例 以下本発明の一実施例を図面に従って具体的に説明す
る。第1図は本発明に係るパンティストッキングへの台
紙挿入方法に使用する装置を示す全体斜視図、第2図は
台紙挿入工程及びこれに付随する工程を示す斜視図、第
3図はパンティストッキングへの台紙挿入装置の制御系
を示すブロック図である。
〔台紙挿入装置の概略構成〕
まず、第1図に従い台紙挿入装置の概略構成について
説明する。この台紙挿入装置は、作業者により挿入され
るパンティストッキングPS(第2図参照)を保持する4
個の生地保持部材1…と、生地保持部材1…を支持し、
これら生地保持部材1…を水平姿勢を保った状態で図示
するA、B、C、Dの各位置に回転させる回転筒体2
と、生地保持部材1…に挿入された状態でBの位置に回
転されてくるパンティストッキングPSの片側のストッキ
ング部Sに台紙PBを挿入する台紙挿入機構3と、台紙挿
入機構3に台紙ストッカー4に積層状態で多数枚収納さ
れた台紙PB(第2図参照)を一枚ずつ供給する台紙移送
コンベアー5と、台紙挿入後のパンティストッキングPS
を折り畳む折り畳み機構6と、折り畳まれたパンティス
トッキングPSをCの位置で生地保持部材1…から抜き取
る抜き取り機構7とを有し、これら各機構の動作タイミ
ングを制御装置8(第3図参照)が制御する基本構成を
とる。
〔台紙挿入装置の概略工程及び各工程を行う機構の詳細〕
次に、第1図乃至第3図に従いこの台紙挿入装置の概
略工程と各工程を実行する機構について説明する。まず
Aの位置において、作業者がパンティストッキングPSを
これのパンティ部P側より生地保持部材1…に挿入す
る。生地保持部材1…は上側生地保持部材10と下側生地
保持部材11からなり、パンティストッキングPSが図示す
る第1の挿入位置検出センサS1の位置まで挿入される
と、挿入位置検出センサS1がオンし、挿入状態が制御装
置8に報じられる。そうすると、制御装置8が後述する
上下方向開閉機構111を駆動し、下側生地保持部材11を
下方に押し開く。
下側生地保持部材11が下方に押し開かれると、作業者
がパンティストッキングPSの一方のストッキング部(脚
部)Sを上側生地保持部材10に挿入し、且つ他方のスト
ッキング部Sを下側生地保持部材11に挿入することにな
る。そして、この状態から挿入作業を更に進め、パンテ
ィ部Pの先端が第2の挿入位置検出センサS2の位置に達
すると、挿入位置検出センサS2が挿入完了状態を検出
し、これを制御装置8に報じる。なお、挿入位置検出セ
ンサS1、S2としては、例えば光電スイッチを用いるとよ
い。
そうすると、制御装置8が前記上下方向開閉機構111
を駆動状態から停止状態に切換え(又は逆方向に駆
動)、下側生地保持部材11を閉じる。かくして、パンテ
ィストッキングPSが上側生地保持部材10と下側生地保持
部材11との間に保持されることになる。そして、この状
態から回転筒体2が所定角度回転し、パンティストッキ
ングPSをBの位置に移動させる。そうすると、制御装置
8が台紙挿入機構3を駆動し、台紙ストッカー4及び台
紙移送コンベアー5から受け取った台紙PBを図上右側に
相当する生地保持部材1の基端側からパンティストッキ
ングPSの上側のストッキング部Sに挿入する。
なお、生地保持部材1…は上記した如く水平姿勢を保
った状態でA、B、C、Dの各位置に移動されることに
なるが、かかる移動状態を実現する具体的な手段につい
ては後述する。
台紙ストッカー4内に積層状態でストックされた台紙
PBは第1図に示すモータM1の駆動により上昇され、台紙
ストッカー4の後端部における上端面よりの部分に設け
られる、例えばシリンダー等のアクチュエータからなる
台紙送り機構40(第3図参照)により一枚ずつ分離さ
れ、台紙移動コンベアー5上に送り出される。
台紙移送コンベアー5にはこれの幅方向に適当なピッ
チで複数設けた台紙用のストッパ50…からなるストッパ
装置51を長手方向に複数設けてあり、各ストッパ装置51
間に保持した状態で台紙PBの移送を行う構成になってい
る。ストッパ50…は上下方向に進出、退入可能になって
おり、定位置に固定されている。台紙移送コンベアー5
の駆動及びストッパ50…の進退動作は制御装置8により
制御されるようになっており、制御装置8が第3図に示
す昇降回路53を介してストッパ50…を退入させることに
なる。なお、台紙移送コンベアー5の駆動は台紙移送コ
ンベアー駆動装置52を介して行われる。
かくして、後端側に位置する先頭の台紙PBが進退部材
50…を乗り越え、台紙移送コンベアー5の後端寄りの部
分に設けた台紙受載台30上に定置されることになる。
台紙受載台30上に台紙PBが定置されると、制御装置8
が台紙挿入機構3の駆動源たるモータM2を駆動し、台紙
挿入腕体31を図上左側に相当する前方に走行させ、台紙
PBをパンティストッキングPSの上側のストッキング部S
の所定位置に挿入する。
台紙挿入機構3の構成を今少し詳述すると、台紙挿入
腕体31はL字状をなし、上端部に形成した摺動部31aを
前後のガイド部材32、32間に左右方向へのスライド自在
に設けてある。加えて、台紙挿入腕体31はモータM2の駆
動軸に連結される駆動スプロケット33と前側のガイド部
材32の左端部に設けた従動スプロケット34間に張設した
無端状のチェーン35の所定位置に係止連結されている。
かくして、モータM2を正、逆転駆動すると、チェーン
35が駆動スプロケット33と従動スプロケット34との間を
周回移動し、これに伴い台紙挿入腕体31が矢印a方向に
往復移動し、これの下端に設けた台紙挿入部31bが台紙P
Bの挿入動作を行うことになる。台紙挿入腕体31の移動
域には台紙挿入腕体31の走行開始位置(ホームポジショ
ン)及び最大走行位置(台紙挿入位置)を夫々検知する
位置検出センサS4、S5(例えば、リミットスイッチ)を
設けてある。位置検出センサS4、S5の検出結果は制御装
置8に入力されるようになっており、これを受けた制御
装置8が台紙挿入腕体31の走行動作、即ち、台紙PBの挿
入動作を制御することになる。
台紙PBの挿入動作が完了すると、制御装置8が折り畳み
機構6を駆動し、パンティストッキングPSの踵よりの部
分をパンティ部P側に向けて折り返す折り畳み動作を行
なわせる。この折り畳み動作は具体的には前記ガイド部
材32、32間に左右方向へのスライド自在に設けた走行台
車60から垂設した折り畳み棒65により行われる。
走行台車60の走行動作は、前記同様のチェーン・スプ
ロケット機構により行われる。即ち、前記モータM2の後
方位置には駆動軸に駆動スプロケット61を連結したモー
タM3を対設してあり、駆動スプロケット61と従動スプロ
ケット62間に張設した無端状のチェーン63の所定位置に
走行台車60を係止連結してある。
かくして、モータM3を正、逆転すると、走行台車61が
ガイド部材32、32の間を矢印a方向に走行することにな
る。なお、従動スプロケット62は後側のガイド部材32の
左端末に回転自在に設けられる。
走行台車60にはエアーシリンダ64を立設してあり、エ
アーシリンダ64のロッド64aの下端に前記折り畳み棒65
が連結される。折り畳み棒65は棒材をU字状に折り曲げ
形成してなり、上下の腕部65u、65d間にBの位置に回転
されてくるパンティストッキングPSの踵寄りの部分を受
載する(第2図参照)。
かくして、第2図に矢印bで示すように、エアーシリ
ンダ64を駆動し、ロッド64a、即ち折り畳み棒65を上昇
させ、次いでモータM3を駆動し、走行台車60を右側に走
行させると、パンティストッキングPSが第2図にCの位
置で示すように折り畳まれることになる。折り畳み動作
が完了すると、走行台車60はモータM3の逆回転により、
元の位置に復帰され、次いで折り畳み棒65が元の位置に
下降され、次順のパンティストッキングPSの折り畳み動
作に備えることになる。
第3図に示すように、モータM3及びエアーシリンダ64
の駆動は制御装置8により制御される。即ち、走行台車
60の走行域には第1図に示すように、走行台車60の移動
位置を検出する位置検出センサS6、S7(例えば、リミッ
トスイッチ)を設けてあり、これら位置検出センサS6
S7の検出結果を受けた制御装置8が走行台車60の走行制
御を行う構成をとる。なお、位置検出センサS6は走行台
車60のホームポジションを検出し、位置検出センサS7
走行台車60の最大走行位置、即ち折り畳み動作の完了位
置を検出する。
一方、エアーシリンダ64の具体的な駆動制御は以下の
ようにして行われる。即ち、第1図に示すように、回転
筒体2の主軸20には回転筒体2の回転数(回転角度位
置)を検出する角度センサS9(例えば、ロータリエンコ
ーダ)を設けてあり、一方折り畳み棒65の昇降域にはこ
れの上昇位置を検出する位置検出センサS8(例えば、リ
ミットスイッチ)を設けてある。角度センサS9及び位置
検出センサS8の検出結果は制御装置8に入力される。
かくして、角度センサS9からの検出信号を受けた制御
装置8が回転筒体2の回転角度位置、即ち該当する生地
保持部材1の回転位置を割り出し、この生地保持部材1
がBの位置に回転されて来たことを検知すると、制御装
置8がエアーシリンダ64を駆動し、折り畳み棒65を上昇
させる。そして、位置検出センサS8が折り畳み棒65の上
昇位置を検出した時点でエアーシリンダ64の駆動を停止
する。なお、折り畳み棒65の下降動作を走行台車60がホ
ームポジションに復帰した時点で行われる。それ故、折
り畳み棒65が脚部挿入部材1…の回転に支障を来すこと
がない。
なお、上記実施例において、チェーン・スプロケット
機構の代わりに、ベルト・プーリ機構により台紙挿入腕
体31及び走行台車60の走行動作を行う構成をとることに
してもよい。
折り畳み工程を終えた生地保持部材1、即ちパンティ
ストッキングPSはCの位置に回転される。第1図及び第
2図に示すように、Cの位置には折り畳まれたパンティ
ストッキングPSを生地保持部材1から抜き取る抜き取り
機構7が設けられる。
抜き取り機構7は、モータM4の回転により、第2図に
矢印cで示す方向に回転する上下一対の抜き取りローラ
対70と、モータM4及び抜き取りローラ70を支持するフレ
ーム71を左右方向に往復移動させるエアーシリンダ72か
らなる。抜き取り動作は以下のようにして行われる。
即ち、角度センサS9からの検出信号により折り畳まれ
たパンティストッキングPSがCの位置に回転されて来た
ことを検知すると、制御装置8がエアーシリンダ72及び
モータM4を駆動し、ロッド72aを右側に進出させ、回転
状態にある抜き取りローラ対70間にパンティストッキン
グPSの左端部を噛み込ませる。そして、噛み込み動作が
完了すると、エアーシリンダ72のロッド72aを元の位置
に復帰させ、これでパンティストッキングPSの抜き取り
動作を完了する。
パンティストッキングPSが抜き取られた生地保持部材
1は次にDの位置に回転される。このDの位置には第2
図に示すように、例えば透過型の光センサからなる検出
センサS10を設けてある。検出センサS10はパンティスト
ッキングPSの抜き取り動作が正常に行われたか否かを検
出するセンサであり、検出結果を制御装置8に入力す
る。
抜き取り動作が正常に行われなかった場合、即ちパンテ
ィストッキングPSを保持した状態の生地保持部材1がD
の位置に回転された場合は、工程ミスを発生したことに
なるので、この場合には制御装置8が台紙挿入装置の駆
動を禁じ、トラブルを未然に防止する。一方、抜き取り
動作が正常に行われた場合は、空の生地保持部材1がD
の位置に回転されて来るので、作業者がこの生地保持部
材1に次のパンティストッキングPSを挿入することにな
る。
〔生地保持部材及びこれを上下方向と横方向に開閉する機構の詳細な構造〕
次に、第4図及び第5図に従い生地保持部材1の詳細
について説明する。但し、第4図は脚部挿入部材1を示
す側面図、第5図は第4図をX方向から見た矢視図であ
る。
上側生地保持部材10及び下側生地保持部材11は共に左
右一対の保持部材100L、100R、110L、110Rで構成されて
いる。この内、保持部材100L、100Rは対向面側に割溝を
備えた断面ブロック状をなし、一方、保持部材110L、11
0Rは板状に形成されている。保持部材110L、110の基端
側は下方に傾斜した状態にある。保持部材110L、110Rは
基端側を支点にして上下方向に開閉自在に構成されると
共に、左右方向にも開閉自在になっている。一方、保持
部材100L、100Rは左右方向にのみ開閉自在になってい
る。
保持部材110L、110Rを上下方向に開閉させる上下方向
開閉機構111は以下のように構成されている。保持部材1
10Lの基端側にはL字状をなす連結部材112を設けてあ
る。連結部材112は第5図に示される左側の揺動アーム1
17Lに挿通連結されている。揺動アーム117Lはこれの上
端部を挿通する水平軸118Lを支点にして鉛直方向に揺動
自在になっている。それ故、揺動アーム117Lを揺動させ
ると、下側生地保持部材11が第4図に仮想線で示すよう
に下方に開放されることになる。
一方、第5図に示すように右側の保持部材110Rの基端
側は揺動アーム117Rに挿通連絡されている。揺動アーム
117Rは同様に前記水平軸118Lと縁切りされた水平軸118R
に支持されている。かくして、水平軸118Rを支点にして
揺動アーム117Rを揺動させると、保持部材110Rが下方に
開放されることになる。
揺動アーム117Rの揺動動作は、これの下端部に支持さ
れた揺動ローラシャフト116の右端に軸支された揺動ロ
ーラ113Rを図中仮想線で示す位置に回動して行われる。
即ち、第4図に示すように、図上左側に相当する揺動ロ
ーラ113Rの先端側には、これを矢印d方向に押圧操作す
る上下開閉アタッチメント115を設けてあり、この上下
開閉アタッチメント115をロッド114aの先端に連結した
エアーシリンダ114を駆動すると、ロッド114aが進出
し、上下開閉アタッチメント115が揺動ローラ113Rを仮
想線で示す位置に回動し、揺動ローラシャフト116を介
して揺動ローラ113Rに連結された揺動アーム117R、即ち
保持部材110Rが開放する構造になっている。
なお、エアーシリンダ114の駆動は前記挿入位置検出
センサS1からの検出信号を受けた制御装置8がその時点
で行う。
一方、左側の保持部材110Lの開放動作は前記保持部材
110Rの開放動作に連動して行われる。即ち、第5図に示
すように、前記揺動ローラシャフト116の左端には前記
同様の揺動ローラ113Lを回転自在に軸支してあり、揺動
ローラ113Rの回動動作に連動して、前記同様の揺動アー
ム117Lが水平軸118Lを支点にして揺動し、保持部材110L
を下方に開放することになる。
次に、第4図、第5図及び第6図乃至第12図に従い上
側生地保持部材10及び下側生地保持部材11を横方向(左
右方向)に開閉動作させる横方向開閉機構101の詳細に
ついて説明する。但し、第6図は生地保持部材1…を回
転筒体2に連結した状態を示す側面図、第7図は第6図
のY方向矢視図、第8図は生地保持部材1の平面図、第
9図はリンク機構の動作を示す原理説明図、第10図は開
閉カム140の側面図、第11図は開閉カム140の正面図、第
12図はカム装置150のカム線図である。
図示するように、保持部材100R、揺動アーム117R及び
保持部材110Rは上側ホルダ120、ベースプレート121及び
下側ホルダ122を介して回転筒体2に挿通連結される生
地保持部材支持軸170に固定されている。一方、保持部
材100L、揺動アーム117L及び保持部材110Lはベースプレ
ート121上に設けられるリンク機構160に連結されてい
る。
第6図に示すように、生地保持部材支持軸170は各生
地保持部材1…に装備され、上側ホルダ120の基端部に
は開閉アタッチメント130を設けてある。開閉アタッチ
メント130は鉛直軸回りに回転自在になったローラ状の
カムフォロワ131を主要構成部材とし、前記リンク機構1
60に連結されている。但し、リンク機構160の詳細につ
いては後述する。
カムフォロワ131は生地保持部材支持軸170に連結され
る開閉カム140の先端側に形成される傾斜カム面141上を
転動し、傾斜カム面141の高低差に起因して矢印e方向
に往復移動する。即ち、かかるカムフォロワ131と開閉
カム140によりカム装置150が構成される。カムフォロワ
131が図上左側に移動すると、リンク機構160を介して保
持部材100L、揺動アーム117L及び保持部材110Lが第5図
に示されるスライドシャフト132に案内されて、矢印f
方向に移動し、これで上側生地保持部材10及び下側生地
保持部材11の横方向への開閉動作が行われる基本構成に
なっている。
第6図に示すように、各生地保持部材1…は前記した
如く生地保持部材支持軸170…を回転筒体2に挿通連結
して回転筒体2に固定される。即ち、開閉カム140は回
転筒体2と一体になって回転する。
第7図は開閉カム140とカムフォロワ131との位置関係
を示しており、回転筒体2を矢印g方向に回転すると、
開閉カム140の基準位置O1点は図中、、、で示
す各点において、図示する位置に占位することになる。
一方、生地保持部材1…は上記した如く、また後で詳
述するように、水平姿勢を保った状態で回転される。そ
れ故、生地保持部材1…、より具体的には左右方向への
スライド可能になった生地保持部材支持軸170…に連結
されたカムフォロワ131…は第6図に示す如く、開閉カ
ム140の先端面の上端周縁部に常時位置することにな
る。
即ち、かかる両者の関係により、回転筒体2のの回転
動作にかかわらず、カムフォロワ131…が、、、
の各位置において水平姿勢を保った状態で静止し、こ
れに対して開閉カム140…が回転する関係を有すること
になる。
開閉カム140の先端面、即ち傾斜カム面141は第10乃至
第12図に示される形状をなしている。即ち、背面を基準
とする厚み寸法が最大となる平坦面Oと、厚み寸法が最
小となる平坦面Rと、平坦面OとRとの間に設けられる
上り傾斜面Pと下り傾斜面Qとからなる。
これら平坦面O、R及び傾斜面P、Qの具体的な領域
は、基準位置O1を基準とする場合に、一例として、角度
イ〜ロの間に上り傾斜面Pを設け、ロ〜ハの間に平坦面
Oを、ハ〜ニの間に下り傾斜面Qを、ニ〜イの間に平坦
面Rを夫々設けた構成をとる。
かかる構成のカム装置150によれば、上記した理由に
より、開閉カム140の回転動作に伴い、カムフォロワ131
が開閉カム140の前記平坦面O、R及び上り傾斜面P、
下り傾斜面Q上に順次占位し、その際の高低差によりカ
ムフォロワ131が左右方向にスライドすることになる。
次に、リンク機構160の詳細について説明する。第8
図に示すように、生地保持部材支持軸170の中間部には
係合ピン172を打ち込んである。この係合ピン172はリン
ク機構160を構成する一方のリンク161に設けられる長穴
161aに嵌合連結している。より具体的には、リンク161
の該当する位置に連結されたブロック状のスライダ163
に立設した係合ピン172を長穴161aに嵌合連結する構造
になっている。リンク機構160はリンク161とこれにピン
結合されたリンク162とからなる。両リンク161、162の
他端側はベースプレート12及び保持部材100Lに夫々ピン
結合されている。
かくして、第8図に矢印hで示すように、カムフォロ
ワ131を図上左側に押すと、これに伴いスライダ163が左
側に移動し、係合ピン172がリンク161を矢印iで示すよ
うに前端支持点164回りに回動させることになる。そう
すると、リンク162の後端支持点165が矢印j方向にスラ
イドし、保持部材100Lがスライドシャフト132、132に案
内されて矢印f方向にスライドすることになる。即ち、
保持部材100Lが矢印f方向に開放されることになるので
ある。
リンク機構160のかかる動作は、第9図によれば一層
明らかである。即ち、ガイド溝166に案内されてスライ
ダ163が矢印h方向にスライドすると、これに伴い後端
支持点165が同様のガイド溝167に案内されて、後方側に
スライド移動する構成になっている。
なお、図中168は戻しばねであり、開閉カム140の平坦
面Oでこれから離反する向きに押され、平坦面Rの位置
でかかる開放動作が完了する保持部材100Lの復帰動作を
行なわせる。そして、この復帰動作を上り傾斜面Pがス
ムーズに行わせ、また平坦面Oから平坦面Rへの移行動
作を下り傾斜面Qがスムーズに行なわせる。なお、開閉
カム140の立体的な形状については、第1図及び第2図
に示す通りである。
〔回転筒体の詳細な構造及び生地保持部材の具体的な取付け構造〕
次に、第13図及び第14図に従い回転筒体2の具体的な
構造及び回転筒体2に対する生地保持部材1…の具体的
な取付け構造について説明する。但し、第13図は回転筒
体2及びこれの周囲の構造を示す側面図、第14図は回転
筒体2に対する生地保持部材1…の移動位置を模式的に
示す図面である。
図示するように、回転筒体2の中央にはこれを回転駆
動する主軸20を挿通連結してある。主軸20の基端側はフ
レーム21に立設した軸受22、22により回転自在に支持さ
れている。主軸20の駆動は、第1図に示すモータM5によ
り行われる。モータM5の駆動軸と主軸20は図外のベルト
・プーリ機構等の伝導手段を介して連結されている。
回転筒体2の基端側側面2aの近傍には固定プーリ23を
設けてある。固定プーリ23は取付け板24を介してフレー
ム21に固定されている。固定プーリ23は主軸20に対して
同心状に配置される。但し、固定プーリ23の中央穴は主
軸20に対して遊嵌状態にあり、主軸20の回転に支障を来
たさないようになっている。
生地保持部材1…の一つの生地保持部材支持軸170は
第13図に示すように、基端側側面2aから突出し、突出端
に従動プーリ25を連結してある。従動プーリ25と固定プ
ーリ23との間には無端状のタイミングベルト26を張設し
てある。加えて、各生地保持部材支持軸170…の回転筒
体2内に位置する部分には遊星プーリ27′a、27′b、
27′c、27′dを夫々連結してある。各遊星プーリ27′
a、27′b、27′c、27′dには無端状のタイミングベ
ルト28′を張設してある。
かかるベルト・プーリ機構によれば、以下に示す理由
により主軸20及び回転筒体2の回転中に生地保持部材1
…が水平姿勢を保った状態で公転することになる。
即ち、第14図に示すように主軸20を矢印k方向(反時
計方向)に90゜回転した状態を仮定すると、前記した如
く固定プーリ23は回転しないので、この場合には固定プ
ーリ23が主軸20に対して相対的に時計方向に90゜回転し
たことになる。そして、固定プーリ23と従動プーリ25と
がタイミングベルト26で連結され、且つ各遊星プーリ2
7′a、27′b、27′c、27′dがタイミングベルト28
により連結されているので、各遊星プーリ27′a、27′
b、27′c、27′d及びこれを支持する各生地保持部材
支持軸170…も主軸20に対して時計方向に90゜回転する
ことになる。
一方、各生地保持部材支持軸170…は主軸20により回
転される回転筒体2に連結されているので、主軸20の反
時計方向への90゜の回転に伴い、同様に反時計方向に90
゜回転することになる。
以上の理由により、生地保持部材支持軸170…の回転
角度は相殺されることになる。従って、主軸20の回転動
作にもかかわらず各生地保持部材支持軸170…に連結さ
れた生地保持部材1…が水平姿勢を保った状態で公転す
ることになるのである。
それ故、かかるベルト・プーリ機構を備えた回転筒体
2による場合は、主軸20が回転し、これに伴い各生地保
持部材1…が第1図に示すA、B、C、Dの各位置に回
転したとしても、各生地保持部材1…、より具体的には
上側生地保持部材10及び下側生地保持部材11が水平姿勢
に保たれ、上記した一連の工程が支障なく行えるのであ
る。
〔開閉量調整手段の詳細〕
これに加えて、本発明台紙挿入装置は、前記した上、
下生地保持部材10、11の横方向への開閉量を調整できる
手段を備えている。以下第15図及び第16図に従いこの開
閉量調整手段の詳細について説明する。但し、第15図は
開閉量調整手段を模式的に示す正面図、第16図はその側
面図である。
この開閉量調整手段200は、前記生地保持部材支持軸1
70…の前記遊星プーリ27′a、27′b、27′c、27′d
の先端側に夫々連結された遊星プーリ27a、27b、27c、2
7d(第13図参照)と、これらの遊星プーリ27a、27b、27
c、27dと同一の鉛直面内に配置した一対の小プーリ201
u、201dと、図上下側の小プーリ201dに連結されるノブ2
02との組み合わせにより、前記開閉カム140の左右方向
位置を調整し、カムフォロワ131…の変位量、即ち、
上、下の生地保持部材10、11の開き量を調整する基本構
成をとる。
即ち、図示するように回転筒体2の基端側側面2aと先
端側側面2b間には小プーリ201u及び201dを夫々軸支する
支持軸203a、203dを設けてある。支持軸203dの先端は先
端側側面2bから突出し、突出端にノブ202を連結してあ
る。小プーリ201u、201dと各遊星プーリ27a、27b、27
c、27dとの位置関係は第15図に示される通りであり、こ
れら小プーリ201u、201dにも前記タイミングベルト28が
掛け回されている。
一方、生地保持部材支持軸170…の遊星プーリ27a、27
b、27c、27dの先端側に位置する部分には雄ネジ204…を
設けてある。雄ネジ204…は開閉カム140…の基端側に連
結されるフレーム205…に形成された雌ネジ(図示せ
ず)に締結している。フレーム205と開閉カム140との連
結は連結シャフト206206を介して行われる。
かかる構造において、第16図に示すようにノブ202を
矢印l方向に所定角度回転すると、タイミングベルト28
を介してノブ202の回転量に対応した量だけ遊星プーリ2
7a、27b、27c、27dが回転し、その分、雄ネジ204…がフ
レーム205…側に進出することになる。それ故、回転筒
体2に対する開閉カム140…の位置が変更され、結局、
カムフォロワ131…の変位量が調整されることになる。
なお、第16図にあくまでも開閉量調整手段200を説明
するための図面であり、第13図に比べて構造を簡略化し
てある。
〔制御装置の制御手順〕
次に、第17図に示すフローチャートに従い制御装置8
の制御手順について具体的に説明する。但し、このフロ
ーチャートは一つの生地保持部材1についての制御手順
を示すものである。
制御装置8は、まず挿入位置検出センサS1がオンした
かどうかを判断し(S1)、オンしたことを確認すると、
Aの位置にある生地保持部材1にパンティストッキング
PSのパンティ部Pが挿入されたことになるので、エアー
シリンダ114を駆動し、下側生地保持部材11を下方に開
く(S2)。
そうすると、作業者がパンティストッキングPSの挿入
作業を更に進め、ストッキング部S、Sを上下の脚部挿
入部材10、11に挿入することになる。そして、挿入作業
が完了すると、パンティ部Pの先端が挿入位置検出セン
サS2の位置に達し、挿入位置検出センサS2がオンするこ
とになるので、制御装置8は挿入位置検出センサS2がオ
ンすることを待って(S3)、エアーシリンダ114のロッ
ド114aを退入させ、下側脚部挿入部材11を上側生地保持
部材10に閉じ合わす(S4)。かくして、上下の生地保持
部材10、11間にパンティストッキングPSが挾着保持され
ることになる。
次いで、制御装置8はモータM5を駆動し、主軸20、即
ち回転筒体2を所定角度回転する(S5)。そして、角度
センサS9からの検出信号によりAの位置にあった生地保
持部材1がBの位置に占位したことを検知すると、主軸
20の回転を一旦停止し、生地保持部材1をBの位置に停
止させる(S6)。なお、この時点で制御装置8はモータ
M1の台紙送り機構40及び台紙移送コンベアー駆動装置52
を駆動しており、台紙移送コンベアー5上のストッパ装
置51間に台紙PBを供給した状態にある。
また、このときすでに台紙受載台30上に台紙PBが待機
しており、台紙受載台30上に設けられる図外の台紙検出
スイッチのオン信号が与えられると(S7)、モータM2
駆動して台紙挿入腕体31を走行させ、台紙PBを上側のス
トッキング部Sの所定位置に挿入する(S8)。なお、上
記したカム装置150の機能により、Bの位置において上
下の生地保持部材10、11が横方向に開かれ、パンティス
トッキングPSのストッキング部S、Sが横方向に拡げら
れた状態にある。
台紙挿入腕体31が台紙挿入完了位置に到達すると、こ
の位置に設置した位置検出センサS5がオンすることにな
るので、制御装置8は位置検出センサS5からの検出信号
を待って(S9)、モータM2を逆転駆動し(S10)、次い
で位置検出センサS4からの検出信号が入力されると(S1
1)、その時点でモータM2の駆動を停止し、台紙挿入腕
体31をホームポジションに復帰させる(S12)。ホーム
ポジションに復帰した台紙挿入腕体31は一旦停止される
ことになる。
尚、台紙挿入腕体31がホームポジションに復帰した時
点で、次順の台紙PBが台紙受載台30上にセットされる。
次いで、制御装置8はモータM3を駆動して走行台車60
を走行させ、且つこれと同時にエアーシリンダ64を駆動
し、折り畳み棒65を上昇させる(S13)。なお、折り畳
み棒65の上昇は位置検出センサS8がオンした時点で停止
されることになる。そして、走行台車60が位置検出セン
サS7の位置に到達し、位置検出センサS7からの検出信号
(オン信号)により、パンティストッキングPSの折り畳
み動作が完了したことを検知すると(S14)、モータM3
を逆転駆動し、走行台車60をホームポジションに復帰さ
せ、その際入力される位置検出センサS6からの検出信号
により、走行台車60を一旦停止させる(S15)。且つ、
併せて折り畳み棒65を元の位置に下降させる(S16)。
次いで、主軸20の回転を再行し、折り畳まれたパンテ
ィストッキングPSを保持する生地保持部材1をBの位置
からCの位置に移動させる(S17)。そして、この状態
からモータM4及びエアーシリンダ72の駆動を行ない、回
転状態にあるローラ対70をパンティストッキングPSの先
端部に位置せしめて噛み込み動作を行わせる(S18)。
そして、図外の検出センサからの検出信号により、噛み
込み動作が完了したことを検知すると、エアーシリンダ
72を逆駆動してローラ対70を生地保持部材1から離反さ
せ、これからパンティストッキングPSを抜き去る抜き取
り動作を行う(S19)。それ故、エアーシリンダ72とし
ては、2位置切換型のエアーシリンダを用いればよい。
そして、図外の検出センサにより抜き乗り動作が完了
したことを報じられると、主軸20の回転を再行し、生地
保持部材1をCの位置からDの位置に移動させる(S2
0)。次いで、検出センサS10のオン・オフ状態を判断し
(S21)、検出センサS10がオンしている場合、即ち、パ
ンティストッキングPSが抜き取られ、生地保持部材1が
空の状態にある場合は、主軸20の回転を再行し、生地保
持部材1をAの位置に移動させ、この生地保持部材1に
次回のパンティストッキングPSを挿入し、上記一連の手
順を再行する。そして、必要枚数分のパンティストッキ
ングPSの台紙挿入動作及び抜き取り動作が完了した時点
で(S22)、処理内容を終了する。
一方、ステップS21において、検出センサS10がオフ状
態の場合は、Cの位置でパンティストッキングPSの抜き
取りミスを発生していることになるので、この場合は、
台紙挿入装置全体を停止し(S23)、トラブルの発生を
未然に防止することになる。
図示する実施例の全容は以上の通りであるが、本発明
は以下に述べる各種の変更が可能である。即ち、上記実
施例では、回転筒体に生地保持部材を4個取付けること
としたが、生地保持部材の個数については時に限定され
るものではない。但し、上記の如き位置に4個取付ける
場合は、台紙挿入動作及びパンティストッキングの抜き
取り動作が併せて行われることになり、かかる作業を能
率よく行う上で都合のよいものになる。
また、上記実施例では角度センサからの検出信号に従
い、主軸の回転制御等を行うこととしたが、生地保持部
材の回転域に複数の回転位置検出センサを設けることに
してもよい。
また、上記実施例では、上下の生地保持部材を共に横
方向に開閉することとしたが、台紙挿入対象のストッキ
ング部が挿入される生地保持部材のみを開閉することに
してもよい。
また、上記実施例では、下側の生地保持部材を開閉す
ることとしたが、上側の生地保持部材を開閉することに
してもよいし、両方とも開閉しない形態をとることにし
てもよい。但し、挿入作業を迅速に行う上では片側の生
地保持部材を開閉することが好ましいものになる。
また、上記実施例では、折り畳み機構や抜き取り機構
或いは台紙移送コンベアー等を設けることとしたが、こ
れらの工程を作業者が行うことにしてもよい。但し、上
記実施例の構成によれば、かかる一連の工程をいわば自
動的に行えることになるので、確実、且つ能率のよい工
程を享受できるという利点がある。
発明の効果 本発明は生地保持部材を水平軸周りに回転する回転体
と一体に循環状に公転させる方法により、前記生地保持
部材が常に水平状態を維持でき、作業ポジションの配置
が前記回転体を基体として設定することができるので、
パンティストッキングの挿入、台紙挿入、等を至近位置
で行え作業性を容易にし、この作業能率を著しく向上で
きる。
又生地保持部材を水平軸周りに回転する回転体と一体
に循環状に公転する構成により、各ポジションにおける
生地保持部材の姿勢が常に水平状態を維持することがで
きるので、パンティストッキングの挿入から、台紙の挿
入、折畳み、抜取りに至る一連の作業工程を行う機構を
前記回転体を基体としてその近接に、配置でき、これら
を含む装置全体をコンパクト化できるので、この装置の
設置スペースを有効に減少することができる等の優れた
効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るパンティストッキングへの台紙挿
入方法に使用するパンティストッキングへの台紙挿入装
置を示す全体斜視図、第2図は台紙挿入工程及びこれに
付随する工程を示す斜視図、第3図は台紙挿入装置の制
御系を示すブロック図、第4図は生地保持部材1を示す
側面図、第5図は第4図をX方向から見た矢視図、第6
図は生地保持部材を回転筒体に連結した状態を示す側面
図、第7図は第6図のY方向矢視図、第8図は生地保持
部材の平面図、第9図はリンク機構の動作を示す説明
図、第10図は開閉カムの側面図、第11図は開閉カムの正
面図、第12図はカム装置のカム線図、第13図は回転筒体
及びこれの周囲の構造を示す側面図、第14図は回転筒体
に対する生地保持部材の移動位置を模式的に示す図面、
第15図は開閉量調整手段を模式的に示す正面図、第16図
はその側面図、第17図は制御装置の制御手順を示すフロ
ーチャートである。 1……生地保持部材、2……回転筒体、3……台紙挿入
機構、4……台紙ストッカー、5……台紙移送コンベア
ー、6……折り畳み機構、7……抜き取り機構、8……
制御装置、10……上側生地保持部材、11……下側生地保
持部材、20……主軸、131……カムフォロワ、140……開
閉カム、150……カム装置、160……リンク機構、170…
…生地保持部材支持軸、200……開閉量調整手段、M1、M
2、M3、M4、M5……モータ、PS……パンティストッキン
グ、S……ストッキング部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パンティストッキングの片側の脚部に台紙
    を挿入するパンティストッキングへの台紙挿入方法にお
    いて、 パンティストッキングに台紙を挿入するために用いる上
    下一組の生地保持部材を、水平軸周りに回転する回転体
    と一体的に公転可能に一又は複数支持し、前記生地保持
    部材をパンティストッキング及び台紙を挿入する各ポジ
    ションにおいて常に水平状態を維持して循環させること
    を特徴とするパンティストッキングへの台紙の挿入方
    法。
  2. 【請求項2】パンティストッキングの片側の脚部に台紙
    を挿入するパンティストッキングへの台紙挿入装置にお
    いて、 前記パンティストッキングに台紙を挿入するために用い
    る上下一組の生地保持部材と、該生地保持部材を一つ、
    又は複数支持し、該生地保持部材の姿勢を常に水平状態
    に維持して公転させる回転機構を備えた回転体と、前記
    生地保持部材の公転域における所定ポジションにおい
    て、前記生地保持部材に台紙をセットする機構とを具備
    することを特徴とするパンティストッキングへの台紙挿
    入装置。
  3. 【請求項3】前記上下各組の生地保持部材は水平方向に
    対設した水平対設部材から成り、上下各組のうちの少な
    くとも一方の組の水平対設部材が水平方向に開閉すると
    共に、上下各組の水平対設部材のうちの下方の組を下方
    向に開閉させる開閉機構を備えたことを特徴とする請求
    項2記載のパンティストッキングへの台紙挿入装置。
  4. 【請求項4】前記生地保持部材の公転域に設けられ、台
    紙挿入後の前記パンティストッキングのトウ先側を保持
    し、この部分を台紙挿入部側に折り畳む折り畳み機構
    と、該折り畳み機構の下流側に設けられ、折り畳まれた
    前記パンティストッキングの端部を保持し、これを生地
    保持部材から抜き取る抜き取り機構とを備えたことを特
    徴とする請求項2、3記載のパンティストッキングへの
    台紙挿入装置。
  5. 【請求項5】前記回転機構が開閉カムを有し、該カムと
    係合するカムフォロワが生地保持部材に設けられ前記開
    閉カムとカムフォロワとの係合動作によって生地保持部
    材を開閉することを特徴とする請求項3記載のパンティ
    ストッキングへの台紙挿入装置。
  6. 【請求項6】パンティストッキングの片側の脚部に台紙
    を挿入するパンティストッキングへの台紙挿入装置にお
    いて、 少なくとも上下片側のものが水平方向への開閉自在にな
    った上下一組の水平対設部材からなり、両脚部が分離さ
    れた状態で胴体側より挿入される前記パンティストッキ
    ングを上下一組の水平対設部材間に保持する生地保持部
    材と、 前記生地保持部材を一又は複数支持し、生地保持部材を
    水平状態を常に維持して公転させる回転機構と、 生地保持部材の公転域に設けられ、水平方向に開かれた
    状態にある前記パンティストッキングの脚部に、台紙を
    挿入する台紙挿入機構と、 台紙挿入機構に台紙を自動的に供給する台紙供給機構
    と、 前記生地保持部材の公転域に設けられ、台紙挿入後の前
    記パンティストッキングのトウ先側を保持し、この部分
    を台紙挿入部側に折り畳む折り畳み機構と、 前記生地保持部材の公転域における前記折り畳み機構の
    下流側に設けられ、折り畳まれた前記パンティストッキ
    ングの端部を保持し、これを生地保持部材から抜き取る
    抜き取り機構と、 前記水平対設部材の開閉タイミング、回転機構の回転動
    作、台紙挿入機構の挿入タイミング、台紙供給機構の供
    給タイミング、折り畳み機構の折り畳みタイミング及び
    抜き取り機構の抜き取りタイミングを制御する制御装置
    と、 を具備することを特徴とするパンティストッキングへの
    台紙挿入装置。
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