JPH0855525A - 酸化物系超電導電力ケーブルの導体構造 - Google Patents

酸化物系超電導電力ケーブルの導体構造

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JPH0855525A
JPH0855525A JP6188636A JP18863694A JPH0855525A JP H0855525 A JPH0855525 A JP H0855525A JP 6188636 A JP6188636 A JP 6188636A JP 18863694 A JP18863694 A JP 18863694A JP H0855525 A JPH0855525 A JP H0855525A
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Tsukasa Kono
宰 河野
Nobuyuki Sadakata
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Shigeo Nagaya
重夫 長屋
Naoki Hirano
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    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、超電導テープに歪を与えることが
なく、超電導テープの巻き付けと固定が容易にでき、超
電導特性の劣化のおそれが少なく、曲げやすく軽量化で
き、一様な曲げ方ができる構造の提供を目的とする。 【構成】 本発明は、外周面と内周面の少なくとも一方
に螺旋溝を複数形成し内部に冷媒の流路を形成して中央
管体を形成し、導電性金属材料からなるテープ状のシー
スの内部に酸化物超電導コアを備えた超電導テープを複
数枚積層して相互に固着し超電導テープユニットを構成
し、前記中央管体の各螺旋溝に前記超電導テープユニッ
トを非固定状態で遊挿する一方、前記中央管体の外周面
と内周面の少なくとも一方に形成された螺旋溝により中
央管体の外周面と内周面の少なくとも一方に螺旋凸条を
形成し、この螺旋凸条の上面に中央管体の全周を囲む環
状の切り込み溝を中央管体の全長にわたり複数形成して
なるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力輸送用あるいは超
電導マグネット用などとしての応用開発が進められてい
る酸化物超電導導体および酸化物超電導電力ケーブルに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、臨界温度の高い酸化物超電導導体
を用いて電力輸送用の電力ケーブル、超電導マグネット
あるいは超電導発電機の界磁巻線用超電導電力ケーブル
などを製造しようとする試みがなされている。このよう
な超電導導体の一従来例として、図11に示すように、
複数の長尺の酸化物系の超電導テープユニット1(図1
1の例では16本)を銅などからなるパイプ2の周囲に
それぞれ螺旋状に隣接配置するように半田固定してなる
超電導導体3が知られている。この超電導導体3の超電
導テープユニット1は、図10に断面構造を示すよう
に、酸化物超電導コア4を銀などからなる軟質金属製の
シース5で覆って形成された超電導テープ6を半田など
の金属接着材で複数枚積層一体化してなるものである。
図11に示す構造の超電導導体3にあっては、中央のパ
イプ2の内部に液体窒素を冷媒として流し、この液体窒
素により周囲の酸化物超電導コア4を冷却する構成にな
っている。
【0003】従来、図11に示す構造の超電導導体3を
製造するには、超電導テープ6を複数枚積層して1つの
超電導テープユニット1を構成し、この超電導テープユ
ニット1を複数本用意してそれぞれパイプ2の外周面に
螺旋状に巻き付けてから半田付けにより固定する方法を
行なっている。ところがこの方法で超電導導体3を製造
すると、超電導テープユニット1を直接曲げながら巻き
付けることになるために、個々の超電導テープ6に歪が
かかり易く、また、巻き付け方によっては超電導テープ
6に局所的に大きな歪を付加しやすい問題がある。即
ち、酸化物超電導コア4は、Bi2Sr2Ca2Cu
3x、Bi2Sr2Ca1Cu2y、Bi1.6Pb0.4Sr2
Ca2Cu3x、Tl2Ba2Ca2Cu3y、Tl2Ba2
Ca1Cu2y、あるいは、Y1Ba2Cu3xなどで示
される組成のセラミックスであるがために、セラミック
スとしての脆性を有しており、曲げ力や引張力に対して
非常に弱い問題がある。また、銀からなるシース5は非
常に軟らかいので、外部からの小さな力によっても酸化
物超電導コア4が損傷を受け易い問題がある。
【0004】次に、前記複数の超電導テープユニット1
を順次パイプ2に巻き付けて1本ずつ半田付けにより固
定すると、既に半田付けした超電導テープ6を固定して
いた半田が、他の超電導テープ6を半田付けする際の熱
で再溶融し、既に半田付けした超電導テープ6…が剥が
れるおそれがある。また、複数の超電導テープユニット
1を順次半田付けで固定する際に、超電導テープユニッ
ト1の全体を同時に正確な位置に固定することは難しい
問題がある。
【0005】次に、図11に示す構造の超電導導体3を
用いて超電導電力ケーブルを製造するには、超電導導体
3の上に電界均一化のための銅テープや半導電テープ
(カーボンテープなど)を巻回し、その上に電気絶縁テ
ープを巻回するなどして必要なテープを順次巻回して製
造することが考えられる。従って前記超電導テープユニ
ット1の超電導テープ6にあっては、その外側に別の部
材が巻き付けられることになるとともに、巻回時の取り
扱いなどの際に外傷を受けて損傷する可能性があり、超
電導特性の劣化を引き起こし易い問題がある。即ち、各
超電導テープ6が裸導体として管体2の外周部に固定さ
れているために、外傷を受け易くなっている問題があ
る。
【0006】このような背景から本発明者らは、これら
の問題点を解消し得る新規な構造の超電導電力ケーブル
を開発し、その超電導電力ケーブルについて平成5年6
月22日付けで特願平5ー150907号明細書におい
て特許出願している。この特許出願に係る超電導電力ケ
ーブルは、導電性金属材料からなるテープ状のシースの
内部に酸化物超電導コアを備えてなる超電導テープを複
数枚積層して相互に固着し超電導テープユニットを構成
する一方、金属材料からなる管体の外周面と内周面の少
なくとも一方に螺旋溝を複数形成するとともに内部に冷
媒の往路を形成して中央管体を構成し、前記中央管体の
各螺旋溝に前記超電導テープユニットを非固定状態で遊
挿し、更に、前記中央管体の外面に内部遮蔽層を被覆し
て設け、その外部にスペーサを介して外部被覆層を被覆
して内部遮蔽層と外部被覆層との間に冷媒の復路を形成
してなるものであった。この構造によれば超電導テープ
ユニットを螺旋溝内で長さ方向に多少ずれることができ
る状態で収納して応力や歪の付加を防止し、超電導特性
の劣化を防止できるとともに、電力容量を大きくするこ
とができる優れた特徴を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記構造の超
電導ケーブルにあっては、螺旋溝を形成した中央管体が
Cuなどの良導電性金属材料から形成されるので剛性が
高く、曲げにくいという問題があった。このように超電
導ケーブルが曲げにくい構造では、巻胴などに巻回して
超電導コイルを形成する場合に支障を来すおそれがあ
り、また、無理に曲げようとすると部分的に付加がかか
って中央管体とその内部の超電導テープユニットに不要
な歪を付加することになり、超電導特性を損なうおそれ
があった。また、中央管体を設けることによりその重量
分だけ超電導ケーブルが重くなる問題があった。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、1本1本の超電導テープユニットを管体外周面に固
定していた従来方法よりも超電導テープに歪を与えるこ
とがなく、超電導テープの巻き付けと固定が容易にで
き、超電導特性の劣化のおそれが少ないとともに、先の
提案の構造よりも曲げやすく軽量化でき、更に曲げ角度
の調節が可能で一様な曲げ方ができる酸化物超電導電力
ケーブルの導体構造の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、導電性金属材料からなる管状
であって外周面と内周面の少なくとも一方に螺旋溝を複
数形成するとともに内部に冷媒の流路を形成して中央管
体を形成し、導電性金属材料からなるテープ状のシース
の内部に酸化物超電導コアを備えた超電導テープを複数
枚積層して相互に固着し超電導テープユニットを構成す
るとともに、前記中央管体の各螺旋溝に前記超電導テー
プユニットを非固定状態で遊挿する一方、前記中央管体
の外周面と内周面の少なくとも一方に形成された螺旋溝
により中央管体の外周面と内周面の少なくとも一方に螺
旋凸条を形成し、この螺旋凸条の上面に中央管体の全周
を囲む環状の切り込み溝を中央管体の全長にわたり複数
形成してなるものである。
【0010】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、請求項1記載の切り込み溝を2つの傾斜面から
なるV字状とし、これらの傾斜面を中央管体の湾曲時の
最大曲率を規定する規制面にしてなるものである。
【0011】請求項3記載の発明は前記課題を解決する
ために、請求項1または2記載の切り込み溝を中央管体
の円周方向に隣接する螺旋溝どうしを連通させて設けた
ものである。
【0012】請求項4記載の発明は前記課題を解決する
ために、前記中央管体の外面に内部遮蔽層を被覆し、そ
の外部にスペーサを介して外部被覆層を設けて内部遮蔽
層と外部被覆層の間に冷媒の流路を形成し、この冷媒の
流路と前記中央管体内部の冷媒流路により冷媒の循環路
が形成されてなるものである。
【0013】
【作用】中央管体の螺旋溝に超電導テープユニットを収
納し、超電導テープユニットを螺旋状に中央管体に巻回
しているので、中央管体の内部に液体窒素などの冷媒を
流すことにより超電導テープユニットを冷却することが
でき、超電導テープユニットの酸化物超電導コアを超電
導状態としてそれを通電用に使用できる。更に、1本の
中央管体に対して複数本の超電導テープユニットを備え
るので、電流容量を大きくできる。
【0014】中央管体内外面の螺旋溝に超電導テープユ
ニットを非固定状態で遊挿しているので、中央管体の外
方に巻回される遮蔽層などの他の部材が超電導テープユ
ニットに接触しない構成となる。よって、超電導電力ケ
ーブルの製造時に他の部材により超電導テープユニット
を損傷することがなく、超電導特性の劣化が生じない。
また、布設時などにおいて超電導電力ケーブルに曲げ力
などが作用しようとしても、中央管体の螺旋溝内で超電
導テープユニットが若干移動できるので、超電導テープ
ユニットの一部分に応力や歪が集中するおそれが少な
い。中央管体の複数の螺旋溝に収納された超電導テープ
ユニットのうちの1本、あるいは、複数本に何等かの原
因により超電導特性の劣化現象を生じた場合、それらの
超電導テープユニットを中央管体から引き抜いて新規の
ものと交換することも可能になる。
【0015】中央管体の全周を囲む環状の切り込み溝を
中央管体の全長にわたり複数設けているので、中央管体
がこの切り込み溝を起点として容易に曲がることがで
き、中央管体の撓曲性が向上し、フレキシブルな構造に
なる。また、切り込み溝を設けた分だけ中央管体が軽量
化する。更に、切り込み溝の内壁を外向きの傾斜面とし
たものは、中央管体を撓曲させることで中央管体内周側
の切り込み溝の傾斜面どうしが当接して曲がり量を規制
するので、切り込み溝の傾斜面の角度に応じた最大曲が
り量を得ることができ、切り込み溝の傾斜面の傾斜角度
の調節により超電導ケーブルの曲げ角度の調節が。なさ
れる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一例の構造に
ついて説明する。図1は本発明に係る酸化物超電導電力
ケーブルの第1の例を示すもので、この例の超電導電力
ケーブル10は、中心部に中央管体11を備え、その外
方に種々の被覆を施して構成されている。前記中央管体
11は、銅あるいはアルミニウムなどの良導電性金属材
料からなる管体の外周に螺旋溝11aを複数(本実施例
の場合10本)形成してなり、管体の内部空間は冷媒往
路13とされていて、この冷媒往路13に液体窒素など
の冷媒が流されるようになっている。
【0017】前記中央管体11の外周部の螺旋溝11a
・・・の間には螺旋凸条11bが形成され、各螺旋凸条1
1bの上面により構成される中央管体11の周面には、
図2に示すように中央管体11の全周を囲む環状の切り
込み溝11cが所定の間隔で中央管体11の全長にわた
り多数形成されている。前記切り込み溝11cの内面部
分は、この例では螺旋凸条11bの上面に対して傾斜す
る傾斜面11d、11dから構成されるV字状に形成さ
れている。前記切り込み溝11cは中央管体11の全周
に形成された環状のものであるので、中央管体11の周
方向に隣接する螺旋溝11a、11aは切り込み溝11
cを介して互いに連通されている。この切り込み溝1c
は、中央管体11の外周面を切削工具などで切り込んで
形成しても良いし、塑性加工などの他の手法で形成して
も良い。なお、この傾斜面11dを図3の鎖線11eに
示すように螺旋凸条11bの上面に対して直角に交差す
るように構成しても良い。
【0018】前記各螺旋溝11aの内部には、超電導テ
ープユニット15が、若干の遊びをもって螺旋溝11a
からはみ出さないように遊挿されている。超電導テープ
ユニット13を螺旋溝11aからはみ出さないように設
けることで、中央導体1の外部に後述するように他の部
材を巻き付けることによる超電導テープユニット15の
損傷のおそれが少なくなる。前記超電導テープユニット
15は、図4に示すように複数枚の超電導テープ16を
積層し、これらを相互に半田などの金属接着材により固
着して構成されている。前記超電導テープ16は、先に
組成を示したY-Ba-Cu-O系、Bi-Pb-Sr-Ca
-Cu-O系、Tl-Ba-Ca-Cu-O系などに代表され
る酸化物超電導体からなるテープ状の超電導コア17を
銀などの貴金属からなるシース18で覆って構成されて
いる。なお、前記のY-Ba-Cu-O系の酸化物超電導
体において、Yの代わりにNd、Eu、Dy、Er、Y
bなどの希土類元素の1種または2種以上を用いても良
い。
【0019】ここで前記超電導テープユニット15は螺
旋溝11a内で半田などにより固定されてはいない状態
とされている。これは、超電導テープユニット15が螺
旋溝内に半田で固定されていると、中央管体11に伝達
された伸びや縮みなどの外力の影響を超電導テープユニ
ット15が直接受けることになり、超電導特性が劣化す
るためである。即ち、外力が中央管体11まで作用した
場合は、中央管体11の伸縮があっても、超電導テープ
ユニット15が中央管体11の長さ方向に独立挙動でき
るために、伸びや歪の付加が緩和される結果、超電導特
性の劣化は少なくなる。また、超電導テープユニット1
5が螺旋溝11a内で若干の遊びをもって遊挿された状
態であると後述する外側の冷媒復路28からの冷媒の染
み込みにより、超電導テープユニット15が冷媒により
直接冷却される。
【0020】次に、前記中央管体11の外方には、内部
遮蔽層20と絶縁層21と外部遮蔽層22とが順次被覆
され、更に外部遮蔽層22の外方には、セパレータ23
を介して内部保護パイプ24と断熱層25と外部保護パ
イプ26と防食層27とからなる被覆層29が順次配置
されている。なお、前記内部保護パイプ24と外部保護
パイプ26は屈曲性を確保するため、コルゲート形状を
呈していることが好ましい。前記内部遮蔽層20は、中
央管体11の外面に巻回された銅テープ20aと銅テー
プ20aの外方にカーボンテープなどを巻回して構成さ
れた半導電層22bとから構成され、前記外部遮蔽層2
2は、絶縁層21の外方にカーボンテープなどを巻回し
て構成された半導電層22aと半導電層22aの外方に
巻回された銅テープ22bとから構成されている。前記
絶縁層21は、クラフト紙あるいは合成紙(ポリプロピ
レンラミネート紙:PPLP)などからなり、絶縁耐圧
を確保するために設けられている。なお、この電気絶縁
層21が絶縁テープを巻回して構成されたものであるの
で、その外側の後述する冷媒復路28を流れる冷媒の液
体窒素が半導電層22aを介してこの部分に染み込んで
きて絶縁特性の向上に寄与する。
【0021】前記内部遮蔽層20の外方には、この内部
遮蔽層20とセパレータ23と外部遮蔽層22とによっ
て冷媒復路(流路)28が区画されている。この冷媒復
路28は、液体窒素などの冷媒が流される流路であり、
超電導電力ケーブル10の一端側でこの冷媒復路28と
前記中央管体11内部の冷媒往路13とを接続し、他端
側で冷媒往路13と冷媒復路28を図示略の液体窒素な
どの冷媒供給源に接続し、この冷媒供給源から冷媒往路
13に冷媒を供給し、冷媒復路28を介して冷媒を戻す
ことで、超電導電力ケーブル10の全長にわたり冷媒の
循環ができるようになっている。
【0022】前記セパレータ23は、外部遮蔽層22の
外部に巻回されるものであり、外部遮蔽層22とその外
方の内部保護パイプ24との間に冷媒往路28を形成す
るために設けられている。なお、このセパレータ23
は、ステンレス鋼製の金属線から、あるいは、CBN、
Al23、部分安定化ジルコニアなどのセラミックス、
あるいは、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)、
ポリエチレン、ナイロンなどの合成樹脂からなる線状体
あるいは条体などであっても差し支えない。前記の内部
保護管24と外部保護管26は、ステンレス鋼あるいは
アルミニウムなどからなるもので、この例では、屈曲性
を確保するためにコルゲート加工されており、防食層2
7は防食用の樹脂被覆層からなる。前記内部保護パイプ
24は、厚さ1.5〜2mm程度のステンレス鋼などの
金属材料からなり、断熱層25は、スーパーインシュー
ションなどを巻回して構成された厚さ10〜20mm程
度のものである。
【0023】前記超電導電力ケーブル10を製造するに
は、まず、超電導テープ16を1枚あるいは複数枚積層
した後に、長さ方向の途中部分の必要箇所を半田で固定
して超電導テープユニット15を形成し、この超電導テ
ープユニット15を複数枚用意し、これらを中央管体1
1の螺旋溝11aに沿って個々に巻き付ける。次に、こ
の中央管体11の外方に、銅テープ22aと半導電テー
プを順次巻き付けて内部遮蔽層20を形成し、その上に
絶縁テープを巻き付けて絶縁層21を形成する。続いて
その上に半導電テープと銅テープ22bを巻き付けて外
部遮蔽層22を形成し、その外方にセパレータ23を必
要本数巻き付け、更にその外方に内部保護パイプ24を
被せ、スーパーインシュレーションを巻き付けて断熱層
25を形成し、最後に外部保護パイプ26を被せて防食
層27を形成し、図1に示す酸化物超電導電力ケーブル
10を得る。
【0024】次に、前記構造の酸化物超電導電力ケーブ
ル10を使用する場合について説明する。前記の超電導
電力ケーブル10は、冷媒往路13と冷媒復路28を介
して液体窒素などの冷媒を循環させて超電導テープユニ
ット15…を冷却し、超電導テープユニット15の超電
導コア17を超電導状態に転位させて通電用として使用
する。この場合に超電導コア17を冷媒往路13内の冷
媒で冷却できるので、超電導状態で通電した場合に超電
導コア17の安定性を確保できる。
【0025】更に、外部遮蔽層22と絶縁層21と内部
遮蔽層20がいずれもテープを巻き付けて構成されてい
るので、それらの外側の冷媒復路28を流れる冷媒の液
体窒素は、巻き付けたテープの隙間部分からその内側の
螺旋溝11a内の超電導テープユニット15側に染み込
んで直接超電導テープユニット15…を冷却する。ま
た、各螺旋溝11aは切り込み溝11cにより連通され
ているので、この切り込み溝11cの部分を冷媒が流通
し、超電導テープユニット15・・・を効率良く冷却す
る。なおここで、液体窒素が染み込んだ絶縁層21は絶
縁耐圧が向上するので、超電導電力ケーブル10の絶縁
耐圧を向上させることができる。更にまた、螺旋溝11
aに流入した冷媒は切り込み溝1cを介して他の螺旋溝
11aにも移動できるので、どの螺旋溝1aにも冷媒を
行き渡らせることができ、冷却効率が向上する。なお、
超電導電力ケーブル10に通電している場合に、何等か
の原因によって超電導テープユニット15が常電導状態
に転位した場合、電力供給源から供給される大電力を一
時的に逃がす必要がある。このような場合に前記構造の
超電導電力ケーブル10にあっては、中央管体11が前
記電流を逃がす地絡用のアース導体となる。
【0026】図5は中央管体の第2の例を示すもので、
この例の中央管体11'において図3に示す第1の例の
中央管体11と異なるところは、切り込み溝11c'の
底部にアール部11fを形成した点にある。その他の構
成は先の例の中央管体11と同等になっている。このよ
うに切り込み溝11c'の底部にアール部11fを設け
ることで中央管体11'の撓曲性が向上し、中央管体1
1'をコイル加工などのために曲げた場合に中央管体1
1'に切り込み溝11cの底部を起点とする亀裂が入る
おそれがない。図6は中央管体の第3の例を示すもの
で、この例の中央管体11''において図3に示す第1の
例の中央管体11と異なるところは、切り込み溝11''
の内面を中央管体11''の外面に直角に向く内面11g
とし、切り込み溝の底部にアール部11iを形成した点
にある。その他の構成は先の例の中央管体11と同等に
なっている。この構成にすることで、先の例と同様にコ
イル加工などのために曲げた場合に切り込み溝11c''
の底部を起点とする亀裂を中央管体11''に生じないよ
うにすることができる。
【0027】図7は、本発明の第2の例に用いられる中
央管体の一例を示すもので、この例の中央管体40は、
中央管体40の径方向に複数の貫通孔41…、42…が
形成され、これを備えて超電導電力ケーブル10’が構
成されたものである。前記貫通孔41…は、中央管体4
0の内周面と螺旋溝43の内底面とに開口するもので、
他の貫通孔42…は、中央管体40の内周面と中央管体
40の外周面とに開口するものである。前記の構造とす
ることで、中央管体40の内部の冷媒往路44を流れる
冷媒を貫通孔41…と42…を介して超電導テープユニ
ット15側に導くことができ、これにより効率良く超電
導テープユニット15を冷却できる。この際、貫通孔4
1…を通過する冷媒は超電導テープユニット15に直接
到達してこれを冷却し、貫通孔42…を通過する冷媒は
超電導テープユニット15の周囲に染み出して超電導テ
ープユニット15をその周囲側から冷却する。なお、貫
通孔41、42を形成することで中央管体40の更なる
軽量化を図ることもできる。
【0028】図8は、本発明の第3の例に用いられる中
央管体の一例を示すもので、この中央管体45において
は、管体内周面に複数の螺旋溝46が形成され、これら
の螺旋溝46の内部に超電導テープユニット15が収納
されて超電導電力ケーブル10’’が構成されている。
この例においては切り込み溝が中央管体45の内面側に
形成されている。このような構造とすることで、中央管
体45の内部の冷媒往路47を流れる冷媒で超電導テー
プユニット15を直接冷却することができる特徴があ
る。
【0029】図9は、本発明の第4の例の酸化物超電導
電力ケーブル50を示すものである。この超電導電力ケ
ーブル50においては、先に説明した超電導電力ケーブ
ル10における外部遮蔽層22の銅テープ22bの代わ
りに超電導テープを巻回して超電導シールド層51を設
けるものとする。前記超電導シールド層51は、ハステ
ロイテープなどの金属テープ基材上に、厚さ0.1〜1
μm程度のY-Ba-Cu-O系などの薄膜状の超電導層
が形成された超電導テープを巻回したもの、あるいは、
前記の酸化物超電導導体10を構成する超電導テープ1
6を巻回したものから構成されている。ここで、前記金
属テープ基材上に超電導層を形成するには、レーザ蒸着
法、CVD法(化学気相法)、MBE法(分子線エピタ
キシー法)などの成膜法を実施すれば良い。また、前記
金属テープ基材の上にドクターブレード法により厚さ5
〜50μmの厚膜を塗布し、酸素気流中において熱処理
してY-Ba-Cu-O系などの厚膜状の超電導層を形成
して超電導テープを作成し、それを巻回しても良い。
【0030】この巻回の際に、外側に金属テープ基材を
向け内側に超電導層を向けて超電導テープを巻回するこ
とが好ましい。これにより、超電導電力ケーブル50を
交流用として使用した場合に、常電導部分の金属テープ
基材で交流使用時に発生する渦電流損を低く抑えること
ができ、また、超電導電力ケーブル50の布設などを行
った場合でも超電導層の超電導特性劣化を低くすること
ができる。
【0031】なお、超電導シールド層51の好ましい一
例として、ハステロイなどのNi基合金あるいはステン
レステープなどからなる金属テープ基材の内面に、YS
Z(イットリウム安定化ジルコニア)、MgOあるいは
SrTiO3などからなる中間層と、超電導薄膜を形成
したものを例示することができる。この構造を採用する
ことによって前記の如く超電導特性の劣化を防止でき、
所望の磁気遮蔽効果を得ることができる。
【0032】なお、超電導シールド層51は、超電導コ
ア17に通電した場合に、超電導コア17が発生させる
磁場をマイスナー効果により跳ね返す作用を奏する。特
に、交流通電している場合に交番磁界が作用すると交流
損失を生じるおそれがあるので、それを超電導シールド
層51で防止することができる。
【0033】
【実施例】Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.8:0.
4:2.0:2.2:3.0の組成比になるようにBi2
3、PbO、CuO、SrCO3、CaCO3の各粉末を
配合し、800〜840℃×74時間の仮焼処理を大気
中で4回実施して仮焼粉末を得た。この仮焼粉末を静水
圧プレスで成形し、外径40mm、肉厚2.5mmの銀
パイプに挿入し、直径2.4mmになるまで冷間加工を
施した。その後、圧延加工と830〜840℃×50時
間の熱処理を3回繰り返し施して最終的に厚さ0.1m
m×幅4.0mmの銀シースBi系テープを得た。この
銀シースBi系テープを45枚重ねて半田固定して幅
4.2mm×高さ4.8mmの超電導テープユニットを作
製した。この超電導テープユニットを液体窒素で冷却
し、外部磁場0Tの条件で通電したところ、225Aを
流すことができた。
【0034】また、中央管体として、図3に示す管体部
分の外径aを29mm、内径bを20mm、螺旋凸条の
高さcを5.5mm、螺旋凸条の表面の幅dを3mm、
切り込み溝の開口部の幅を2mm、長さを10mとした
アルミニウム製のパイプを用い、その外周に36度毎に
幅6mm、深さ5.5mmの断面矩形型の螺旋溝(螺旋
ピッチ1m)を10本形成して中央管体を作製した。こ
れらの各螺旋溝に、前記超電導テープユニットを挿入し
て中央管体を得た。この中央管体の上に厚さ0.1mm
の銀テープを巻回し、更にカーボンを含有した半導電テ
ープを巻回して内部遮蔽層を形成し、その上にクラフト
紙を巻回して絶縁層を形成した。この時の絶縁層の厚さ
は6〜7mmとして7万Vの電気絶縁にも耐え得る構造
とした。そして、前記絶縁層の上に、半導電テープと厚
さ0.1mmの銅テープを巻回し、直流用ケーブルとし
た。
【0035】次に銅テープの上に、直径5mmのポリテ
トラフルオロエチレン(テフロン)製ワイヤーを数本巻
回し、更に、外径82mm、内径75mmのステンレス
鋼からなる内部保護パイプに挿入し、コルゲート加工し
て外径82mm、内径65mmとした。この内部保護パ
イプの内側が冷媒復路となる。更にこの内部保護パイプ
の上にスーパーインシュレーションを巻き付け、その外
部にステンレス鋼製の外部保護パイプを被せ、コルゲー
ト加工し、その外側にビニル防食を施して外径120m
mの超電導電力ケーブルを得た。
【0036】この超電導電力ケーブルについて、中央管
体内部の冷媒往路と冷媒復路を用いて液体窒素の循環を
行い、全体を77Kに冷却し、外部磁場0Tにおいて通
電試験を行った。その結果、先の超電導テープユニット
で得られた225Aの10倍に近い値の2200Aを超
電導電力ケーブルに流すことができた。従って、超電導
テープユニットを10本まとめてケーブル化した場合の
超電導特性の劣化現象はほとんど見られなかった。ま
た、前記超電導電力ケーブルの絶縁耐圧について測定し
たところ、液体窒素の冷媒を流す前は、80kVであっ
たものが、液体窒素を流した後においては、100kV
に向上した。これは、冷媒として使用した液体窒素が、
絶縁層に染み込んだ結果によるものと思われる。また、
この超電導電力ケーブルを直径3mの巻胴に巻回して通
電試験を行ったところ、2200Aの通電が可能であっ
た。また、巻胴に巻回する際の巻線加工は円滑に行うこ
とができた。
【0037】なお、比較のために、中央管体の代わりに
螺旋溝のない通常の管体を用い、その周囲に超電導テー
プユニットを10本螺旋状に巻き付けてそれらを半田で
固定し、それを基本として前記と同等の被覆層を有する
超電導電力ケーブルを製造したが、この超電導電力ケー
ブルは、1000Aの通電を行うことができる程度であ
り、超電導特性の劣化現象が見られた。これは、超電導
テープユニットを管体の外周に巻き付けて半田付けする
際のハンドリングにより、超電導テープユニットに歪や
付加をかけてしまったためであると思われる。また、超
電導テープユニットの外部に銅テープなどを巻き付けて
ゆく場合にも超電導テープユニットに付加や歪などが作
用したものと思われる。また、前記超電導電力ケーブル
を前記と同じ大きさの巻胴に巻回して通電試験を行った
ところ、600Aの通電ができる程度であり、更に超電
導特性が劣化した。これは超電導電力ケーブルを巻胴に
巻き付ける際に中央管体が不均一に湾曲する結果、部分
的に超電導テープユニットに付加された歪などが原因し
ているものと思われる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、超電導テ
ープユニットを中央管体外周の螺旋溝に収納しているの
で、管体の内部に液体窒素などの冷媒を流すことにより
超電導テープユニットを冷却することができ、超電導テ
ープユニット内の超電導コアを超電導状態としてそれを
通電用に使用することができる。更に、1本の中央管体
に複数本の超電導テープユニットを巻回しているので電
力容量を大きくできる。
【0039】次に、中央管体の全周を囲む環状の切り込
み溝を中央管体の全長にわたり複数設けているので、中
央管体がこの切り込み溝を起点として容易に曲がること
ができ、中央管体の撓曲性が向上し、先に本発明者らが
特許出願している構造よりもフレキシブルな構造にな
る。よって巻胴に巻回して超電導コイルを製造する場合
に容易にコイル加工することができるとともに、複数の
切り込み溝を起点として中央管体を曲げることができる
ので、コイル加工した場合に部分的に大きく折れ曲がる
部分を生じないようにすることができ、超電導テープユ
ニットに部分的に過大な歪を与えることがない。また、
切り込み溝を設けた分だけ中央管体が軽量化するので超
電導電力ケーブルの軽量化ができる。
【0040】更に、切り込み溝の内壁を外向きの傾斜面
としたものは、中央管体を撓曲させることで中央管体内
周側の切り込み溝の傾斜面どうしが当接して曲がり量を
規制するので、切り込み溝の傾斜面の角度に応じた最大
曲がり量を得ることができ、切り込み溝の傾斜面の傾斜
角度の調節により超電導ケーブルの曲げ角度の調節がで
きる。更にまた、超電導テープユニットが中央管体の螺
旋溝内に非固定状態で収納されるので、製造時に付加さ
れる力やコイル加工する場合に作用する曲げなどに起因
する外力が超電導テープユニットに作用しようとした場
合、超電導テープユニットが螺旋溝内で独立性を保持
し、螺旋溝内で多少ずれることができるので、超電導テ
ープユニットに歪などの付加を集中させるおそれが少な
く、超電導特性の劣化が起こり難い構成になっている。
【0041】超電導テープユニットを螺旋溝に挿入する
ことで超電導テープユニットの配置が完了するので、超
電導テープユニットの半田付け部分を再溶融させること
はなくなる。よって、超電導テープユニットの取り付け
時に超電導テープがテープ基材から剥離することがな
い。更に、本発明の酸化物超電導電力ケーブルにおいて
管体内部の冷媒の流路と管体外部の冷媒流路を設けたも
のでは、管体内部の冷媒通路を冷媒の往路として利用
し、管体外部の冷媒流路を冷媒の復路として使用し、冷
媒の循環流路を形成できるので、冷媒の循環を行なうこ
とができ、効率良く超電導テープユニットを冷却するこ
とができ、超電導特性の安定化に寄与する。また、超電
導テープユニットを収納した螺旋溝を切り込み溝が連通
するので、切り込み溝を介して隣接する螺旋溝間に冷媒
を行き来させることができ、冷媒による冷却効率を向上
させて超電導特性を安定化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導電力ケーブルの第1の例を
示す断面図である。
【図2】図1に示す超電導電力ケーブルに適用される中
央管体を示す斜視図である。
【図3】図2に示す中央管体の一部を拡大して示す断面
図である。
【図4】図2に示す中央管体に超電導テープユニットを
収納した状態を示す断面図である。
【図5】中央管体の第2の例を示す断面図である。
【図6】中央管体の第3の例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る超電導電力ケーブルの第2の例を
示す断面図である。
【図8】本発明に係る超電導電力ケーブルの第3の例を
示す断面図である。
【図9】本発明に係る超電導電力ケーブルの第4の例を
示す断面図である。
【図10】従来の超電導電力ケーブルに備えられるテー
プユニットを示す斜視図である。
【図11】従来の超電導電力ケーブルの一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
10、10'、10''、50・・・超電導電力ケーブル、1
1、40、45・・・中央管体、 11a、43、46・
・・螺旋溝、11b・・・螺旋凸条、11c、11c'、11
c''・・・切り込み溝、 11d・・・傾斜面、11f、11
i・・・アール部、 11g・・・内面、15・・・超電導
テープユニット、 16・・・超電導テープユニット、
17・・・超電導コア、 18・・・シース、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 宰 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 定方 伸行 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 長屋 重夫 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 平野 直樹 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性金属材料からなる管状であって外
    周面と内周面の少なくとも一方に螺旋溝を複数形成する
    とともに内部に冷媒の流路を形成して中央管体が形成さ
    れ、導電性金属材料からなるテープ状のシースの内部に
    酸化物超電導コアを備えた超電導テープを複数枚積層し
    て相互に固着し超電導テープユニットが構成されるとと
    もに、前記中央管体の各螺旋溝に前記超電導テープユニ
    ットが非固定状態で遊挿される一方、前記中央管体の外
    周面と内周面の少なくとも一方に形成された螺旋溝によ
    り中央管体の外周面と内周面の少なくとも一方に螺旋凸
    条が形成され、この螺旋凸条の上面に中央管体を囲む環
    状の切り込み溝が中央管体の全長にわたり複数形成され
    てなることを特徴とする酸化物系超電導電力ケーブルの
    導体構造。
  2. 【請求項2】 切り込み溝の内面が2つの傾斜面からV
    字状に形成され、これらの傾斜面が中央管体の湾曲時の
    最大曲率を規定する規制面にされてなることを特徴とす
    る請求項1記載の酸化物系超電導電力ケーブルの導体構
    造。
  3. 【請求項3】 切り込み溝が中央管体の円周方向に隣接
    する螺旋溝どうしを連通して設けられてなることを特徴
    とする請求項1または2記載の酸化物超電導電力ケーブ
    ルの導体構造。
  4. 【請求項4】 前記中央管体の外面に内部遮蔽層が被覆
    され、その外部にスペーサを介して外部被覆層が設けら
    れて内部遮蔽層と外部被覆層の間に冷媒の流路が形成さ
    れ、この冷媒の流路と前記中央管体内部の冷媒流路から
    冷媒の循環路が形成されてなることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の酸化物超電導電力ケーブルの導体
    構造。
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