JPH08549A - 内視鏡用流体制御装置 - Google Patents

内視鏡用流体制御装置

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JPH08549A
JPH08549A JP6134434A JP13443494A JPH08549A JP H08549 A JPH08549 A JP H08549A JP 6134434 A JP6134434 A JP 6134434A JP 13443494 A JP13443494 A JP 13443494A JP H08549 A JPH08549 A JP H08549A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘膜吸着が発生した場合でも容易かつ確実に
吸着を解除可能にし、このとき通常の観察において支障
がないようにして観察性能を良好に保つ。 【構成】 カバー式内視鏡1には、吸引口11に連通す
る吸引管路12が挿通されており、流体制御装置2の制
御により、吸引管路12に連通した吸引源45によって
吸引できるよう構成されている。吸引管路12には吸引
制御弁16が設けられ、吸引制御弁16よりも吸引源4
5側で吸引リーク管路47が分岐しており、吸引リーク
管路47の途中に吸引リーク弁17が設けられている。
大気解放スイッチ40の操作により、吸引制御弁16の
開路と吸引リーク弁17の開路とが制御され、吸引管路
12内の負圧が吸引リーク管路47より大気に解放され
るようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用内視鏡において
吸引等の動作を制御する内視鏡用流体制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に医療用内視鏡においては、体腔内
の観察の妨げになる汚物や粘液を体外へ排出したり、体
腔内の空気やガスを体外へ排出するために、内視鏡の挿
入部の先端に吸引口を設け、この吸引口と連通する吸引
管路を通じて吸引源により汚物や粘液、空気、ガス等を
吸引する吸引手段を備えている。
【0003】ところで、この吸引操作中に、時として、
先端の吸引口が体腔内壁に密着して吸着状態となる粘膜
吸着が発生することがある。粘膜吸着が発生した場合、
吸引操作を停止し、吸引管路に設けられた吸引弁を閉じ
ると、粘膜によって閉塞された吸引口と吸引弁の間の管
路内は大気と遮断され、負圧のまま保たれるため、体腔
内壁が吸引口に吸着し続け、体腔内壁を傷付けるおそれ
があった。
【0004】上記問題を解決するために、特開平3−9
9627号公報には、吸引管路に設けた吸引弁と、この
吸引弁より吸引手段側の吸引管路に設けたリーク管路
と、このリーク管路に設けたリーク弁とを有し、前記吸
引弁とリーク弁とを吸引動作終了時に一定時間同時に開
路させる制御手段により、吸着が発生した場合でも吸引
管路内の負圧を大気に解放できる吸引制御装置が提案さ
れている。
【0005】また、特開平4−108421号公報に
は、吸引路の途中に設けられ該吸引路の開閉を行うピン
チバルブと、このピンチバルブの上流側と下流側に設け
られた分岐路と、これらの分岐路に設けられ前記ピンチ
バルブの開閉動作と反対の動作により該分岐路を大気に
対して開閉するリーク弁とを有し、吸着が発生した場合
でも吸引を停止することにより分岐路から吸引路内の負
圧を大気に解放できる内視鏡装置が提案されている。
【0006】また、特公昭62−51614号公報に
は、吸引管路と連通する溝部に密封状のピストンを摺動
自在に嵌挿し、ピストンの押圧によりピストン内の空気
を吸引管路内に正圧として与えるよう構成した吸引管路
加圧機構を備えた内視鏡が開示されている。この構成に
よっても、吸着が起きた場合にピストンを押圧すること
により、吸引管路内を加圧して負圧を解除できる。
【0007】また、実開昭59−79103号公報に
は、吸引管路の吸引口と電磁弁からなる吸引弁との間
に、前記吸引口と吸引弁とを遮断すると共に吸引口側の
吸引管路を大気と連通させる状態と、吸引口と吸引弁と
を連通させる状態とに切り換え可能な弁体を設けた吸引
装置が開示されている。この構成によっても、吸着が起
きた場合に前記弁体を操作することにより、吸引口と吸
引源とを遮断して吸引管路を大気と連通させ、吸引管路
内の負圧を大気に解放できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平3−99627号公報の装置では、吸引動作終了時
に、吸引管路内の負圧が大気圧に近づくと、吸引中に吸
引された体液等の液体が自重により吸引口から体腔内に
逆流する場合があり、吸引口近傍に設けられた観察光学
部材に体液等が付着して観察が行えなくなるおそれがあ
る。この吸引管路内を大気に解放する制御は吸引操作毎
に行われるため、前記不具合の発生頻度が高くなる。ま
たこの不具合を解決するために、大気解放を行う一定時
間を短くした場合、吸引管路内の負圧の大気への解放が
不完全になるため、吸着解除の能力が低下してしまう問
題点が発生する。
【0009】また、前記特開平4−108421号公報
の装置では、吸引待機時には、吸引路の開閉を行うピン
チバルブの下流側に設けられた分岐路が大気に対して開
路する構成となっているため、吸引停止する毎に吸引中
に吸引された吸引管路内の体液等の液体が自重により吸
引口から逆流するおそれがあり、このため、観察光学部
材に体液等が付着して観察不能になったり、所望の吸引
能力が得られないという不具合が生じる。
【0010】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、粘膜吸着が発生した場合でも容易かつ確実に吸
着を解除でき、しかも通常の観察において支障がなく観
察性能を良好に保つことができると共に、所望の吸引能
力を得ることが可能な内視鏡用流体制御装置を提供する
ことを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による内視鏡用流
体制御装置は、吸引源と、一端を内視鏡先端近傍に設け
られた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通した吸引
路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引路から
分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連通路を開
閉する第2の弁と、を有する装置において、前記第1の
弁と前記第2の弁とを選択的に開閉させ、前記吸引路を
大気に解放するための指示を行う大気解放指示手段を備
えたものである。
【0012】
【作用】大気解放指示手段の指示により、吸引路を開閉
する第1の弁と、この吸引路から分岐し大気に連通した
大気連通路を開閉する第2の弁と選択的に開閉させ、前
記吸引路を大気に解放する。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の第1実施例に係る内視鏡用流体制
御装置の全体構成を示した構成説明図である。
【0014】本実施例の内視鏡用流体制御装置は、カバ
ー式内視鏡1と、このカバー式内視鏡1が接続される流
体制御装置2とを備えて構成されている。カバー式内視
鏡1は、内視鏡カバー3と、この内視鏡カバー3に装着
されるカバー用内視鏡4との組み合わせからなってい
る。
【0015】内視鏡検査を行う際には、清潔な内視鏡カ
バー3によって、カバー用内視鏡4の挿入部等は覆わ
れ、検査後には、内視鏡カバー3は廃棄される。一方、
カバー用内視鏡4は、新しい清潔な内視鏡カバー3によ
って覆われ、繰り返し使用されることが特徴となる。
【0016】内視鏡カバー3は、軟性の挿入部カバー部
5と、この挿入部カバー部5の先端に設けられた先端カ
バー部6と、挿入部カバー部5の基端に設けられた基端
構成部7とから構成されている。
【0017】先端カバー部6には、送気ノズル8,送水
ノズル9,及び吸引口11が設けられている。前記挿入
部カバー部5には、吸引管路12が挿通されており、こ
の吸引管路12は、先端側にて前記吸引口11と連通
し、基端側では前記基端構成部7に設けられた鉗子挿入
口13に連通し、基端構成部7より外部へ延出してい
る。また、挿入部カバー部5には、送気管路14及び送
水管路15が挿通されており、先端側で送気ノズル8,
送水ノズル9にそれぞれ連通し、基端構成部7より外部
へ延出している。前記鉗子挿入口13には、鉗子栓10
が着脱自在に設けられており、鉗子挿入口13と大気と
の連通を遮断している。
【0018】前記流体制御装置2には、吸引制御弁1
6、吸引リーク弁17、送気制御弁18、送気リーク弁
19、送水制御弁20が設けられている。これらの弁
は、吸引管路12等を構成する流体が内部を流れる軟性
チューブを弁体にはさんで、前記軟性チューブをつぶす
ことによって流路を開閉するいわゆるピンチバルブ方式
の電磁弁で構成されている。
【0019】また、流体制御装置2には、これらの電磁
弁を動作制御して送気、送水、吸引動作を行う制御部2
1と、空気を送気管路14等へ送る送気ポンプ22と、
カバー用内視鏡4へ照明光を供給する光源23とが設け
られている。
【0020】前記カバー用内視鏡4は、細長の挿入部2
4と、挿入部24の基端部に連設された把持部を兼ねた
操作部25とを備えて構成されている。操作部25の側
部からはユニバーサルコード26が延出しており、ユニ
バーサルコード26の端部にはコネクタ27が設けら
れ、このコネクタ27を介してカバー用内視鏡4が流体
制御装置2と接続されるようになっている。
【0021】カバー用内視鏡4の挿入部24,操作部2
5,ユニバーサルコード26の内部にはライトガイド2
8が配設されており、前記光源23によって供給される
照明光がライトガイド28によって内視鏡4の先端部に
設けられた照明光学系29に導光され、前記内視鏡カバ
ー3の先端カバー部6に設けられた図示しないレンズカ
バーを通して、体腔内の被検部位を照明できるようにな
っている。
【0022】また、挿入部24の先端部には対物光学系
30が配置され、この対物光学系30の結像位置にCC
D等の撮像素子31が配置されており、撮像素子31の
撮像面上には対物光学系30によって光学像が結像され
るようになっている。この光学像は撮像素子31によっ
て光電変換されて電気的信号となり、画像信号線32を
介して流体制御装置2の内部に設けられたビデオプロセ
ッサ等の信号処理装置33に入力され、標準的な映像信
号に変換されて内視鏡画像を表示するモニタ34に出力
されるようになっている。なお、前記信号処理装置33
及び光源23は、流体制御装置2と別体として、別装置
で構成しても良い。
【0023】操作部25には、送気及び送水を操作指示
する送気・送水スイッチ35と、吸引を操作指示する吸
引スイッチ38とが設けられ、吸引スイッチ38の近傍
には吸引管路の大気への解放を操作指示する大気解放ス
イッチ40が設けられている。送気・送水スイッチ35
は2段スイッチで構成され、1段押し込むことによって
送気スイッチ36が、2段押し込むことによって送水ス
イッチ37が通電するようになっている。これらのスイ
ッチはユニバーサルコード26内に配設された制御信号
線39を介して流体制御装置2の制御部21と電気的に
接続され、送気・送水スイッチ35、吸引スイッチ38
からの遠隔操作によって、制御部21を介して送気、送
水、吸引の制御を行うことができるようになっている。
【0024】なお光源23を別体装置とした場合は、光
源23に接続したコネクタ27から信号線を分岐して流
体制御装置2に接続し信号を送るようにしても良いし、
コネクタ27と光源23、光源23と流体制御装置2を
各々接続して信号伝達しても良い。
【0025】前記送水管路15は、送水制御弁20に着
脱自在に装着され、基端側が送水タンク43に接続され
ている。
【0026】送気管路14は、送気制御弁18に着脱自
在に装着され、この送気制御弁18よりも送気ポンプ2
2側には一端に開口を有する送気リーク管路41が分岐
しており、この送気リーク管路41は開口までの途中で
送気リーク弁19に着脱自在に装着されている。また、
送気管路14は、送気制御弁18よりも送気ポンプ22
側に設けられた分岐コネクタ42の内部において開口端
を送水タンク43に接続された送水用加圧管路44が分
岐した後、基端側が送気ポンプ22に接続されている。
【0027】吸引管路12は、吸引制御弁16に着脱自
在に装着され、基端側が流体制御装置2の近傍に設けら
れた吸引ビン46に接続されている。この吸引ビン46
の他方には吸引源45が接続されている。また、吸引管
路12は、吸引制御弁16よりも吸引源45側で一端が
開口した吸引リーク管路47が分岐しており、この吸引
リーク管路47は吸引管路12と開口の途中で吸引リー
ク弁17に着脱自在に装着されている。
【0028】前記各流体管路や流体制御弁を含む流体制
御装置2の近傍の外観構成を図2に示す。
【0029】前記吸引管路12,送気管路14,送水管
路15,送気リーク管路41,吸引リーク管路47は、
流体制御装置2の外面においては管路の座屈や管路の断
面積の変化による流体の流量変化等を防止するため、略
直線状に配置されている。また、流体制御装置2の外面
に設けられた送気制御弁18,送水制御弁20,吸引制
御弁16,送気リーク弁19,吸引リーク弁17は、各
弁への管路の誤装着を防止するため、前記各管路が互い
に交差せずに配設されるように配列が設定されて各弁が
配置されている。また、吸引管路12,送気管路14,
送水管路15,送気リーク管路41,吸引リーク管路4
7の流体制御装置2の外面に沿って配設される部分は、
管路製造時のコストを下げるためシリコン等の軟性チュ
ーブで内径及び外径が同寸法のチューブ素材にて構成さ
れている。
【0030】吸引管路12,送気管路14,送水管路1
5は、流体制御装置2の外面においては上から送気管路
14,送水管路15,吸引管路12の順に配設されてい
る。このため、各管路の破損が生じたときや各管路の内
視鏡カバー3側の管路と流体制御装置2側の管路との着
脱の際においても、吸引管路12内の汚物が送気管路1
4及び送水管路15内に侵入することがなく、また、送
水管路15内の液体が送気管路14内に侵入することが
ないため、送気及び送水の能力が損なわれることがな
い。
【0031】吸引リーク管路47は、吸引リーク弁17
より延出した端部の開口を略上方に向けて配設されてお
り、少なくとも吸引した汚物が開口から噴出しないよう
に、約30mm〜100mmの長さを有している。
【0032】吸引管路12は、装置側チューブ48とカ
バー側チューブ49とを有して構成されており、吸引制
御弁16よりも内視鏡カバー3の吸引口11側で装置側
チューブ48とカバー側チューブ49との間に組織回収
容器50を着脱自在に配設できるようになっている。
【0033】図3に示すように、装置側チューブ48と
略同一の内径を有するカバー側チューブ49の端部に
は、管路口金51が設けられている。組織回収容器50
には、装置側チューブ48及びカバー側チューブ49と
略同一の内径を有する容器チューブ52と、前記管路口
金51と略同一の形状を有する容器口金53とが設けら
れており、管路口金51と容器チューブ52、装置側チ
ューブ48と容器口金53がそれぞれ着脱自在に接続さ
れる構成となっている。
【0034】内視鏡装置の使用時に、高周波処置具や鉗
子等により体腔内の組織を採取した場合には、吸引操作
を行うことにより吸引口11から吸引管路12を介して
組織回収容器50に組織を回収することができる。組織
回収容器50にはフック78が設けられており、流体制
御装置2または流体制御装置を収納している図示しない
カートに設けられたホルダ79にフック78が掛止され
て固定されるようになっている。
【0035】組織回収容器50を使用しない場合には、
図4に示すように組織回収容器50を吸引管路12から
取り外し、前記カバー側チューブ49の管路口金51と
装置側チューブ48を着脱自在に接続した構成として、
吸引管路12を連通させて吸引を行うことができる。
【0036】前記吸引制御弁16,送気制御弁18,送
水制御弁20は、非通電時には常時流路を閉路する、い
わゆる常時閉型の電磁弁で構成されており、図5に示す
ような構造となっている。弁の内部にはチューブ押圧部
54と規制溝55とを有する可動部材56が移動可能に
設けられ、外枠に固定された受け部材57と規制溝55
とが係合している。この受け部材57と規制溝55とに
よって可動部材56の移動量を規制すると共に、受け部
材57とチューブ押圧部54とによって吸引管路12,
送気管路14,送水管路15を挟持する構成となってい
る。非通電時には、可動部材56は外側(図5において
左側)に向けて図示しないバネ部材によって付勢されて
いる。
【0037】管路の着脱時には、付勢されている可動部
材56を図6に示すように手指で内側(図において右
側)に押し込み、受け部材57によって規制される所ま
で可動部材56を移動させることにより、チューブ押圧
部54と受け部材57との間に管路を配設可能な空間が
生じ、吸引管路12,送気管路14,送水管路15を着
脱することができる。管路が装着された状態では、図7
に示すように非通電時には管路はバネ部材によって付勢
されたチューブ押圧部54と受け部材57によって挟持
され、流路は閉路される。通電時には、可動部材56が
図6と同様の位置に移動し、流路が開路される。
【0038】一方、前記吸引リーク弁17,送気リーク
弁19は、詳細の構成は図示しないが、非通電時には常
時流路を開路する常時開型の電磁弁で構成されている。
【0039】流体制御に関する吸引制御弁16,送気制
御弁18,送水制御弁20,及び吸引リーク弁17,送
気リーク弁19を以上のような構成とすることにより、
内視鏡検査の前後の流体制御装置2に電源が投入されて
いない状態においても、全ての管路を早く容易にそれぞ
れの弁に着脱することができるため、検査前の準備や検
査後の片付けの時間を短くでき、作業者への負担を少な
くすることができる。また、流体管路と弁とは直接接触
しない構成であるため、検査後に吸引管路12等の流体
管路のみを洗浄すれば良く、吸引制御弁16等は洗浄し
なくても済み、洗浄の手間を少なくすることができる。
【0040】また、流体制御装置2には、図2に示すよ
うに装置前面部に操作パネル60が設けられており、こ
の操作パネル60には、噴霧送水を行う場合に操作指示
する噴霧送水切換スイッチ61と、送水後の自動送気を
行う場合に操作指示する自動送気スイッチ63と、自動
送気モード時の送気時間を所定値に設定するための自動
送気時間設定手段64と、送水後の自動吸引を行う場合
に操作指示する自動吸引スイッチ65と、自動吸引モー
ド時の吸引時間を所定値に設定するための自動吸引時間
設定手段66とが配設されている。
【0041】カバー式内視鏡1の使用時において、内視
鏡カバー3の先端部のレンズカバーに付着した水滴を除
去する場合などには、送気操作により送気ポンプ22か
ら内視鏡先端部へ空気を送って送気ノズル8より送気を
行う。
【0042】本実施例の内視鏡用流体制御装置における
送気動作時のタイムチャートを図8に示す。送気を行う
場合には、送気・送水スイッチ35を1段押し込み、送
気スイッチ36をオンする。送気スイッチ36のオンに
より、制御部21の制御に基づき、送気制御弁18が開
路すると共に送気リーク弁19が閉路し、このとき送水
制御弁20は閉路しているため、送気ポンプ22によっ
て加圧された気体が送気ノズル8より送気される。
【0043】また、内視鏡検査中に、レンズカバーが体
液等によって汚れた場合には、送水操作により送水タン
ク43から内視鏡先端部へ液体を送って送水ノズル9よ
りレンズカバーに送水を行い、レンズカバーを洗浄す
る。
【0044】送水動作時のタイムチャートを図9に示
す。送水を行う場合には、送気・送水スイッチ35を2
段押し込み、送水スイッチ37をオンにする。送水スイ
ッチ37のオンにより、制御部21の制御に基づき、送
水制御弁20が開路すると共に送気リーク弁19が閉路
し、このとき送気制御弁18は閉路しているため、送気
ポンプ22によって加圧された送水タンク43内の生理
食塩水等の液体が送水ノズル9より送水される。
【0045】また、内視鏡カバーの変形例として、図1
0に示すように内視鏡カバーの先端カバー部6aに、送
気管路14と送水管路15を合流させる合流部58と、
この合流部58と連通し送気管路14及び送水管路15
が連通する送気送水ノズル59とを備えた内視鏡カバー
3aをカバー用内視鏡に組み合わせて用いる場合には、
前述した送水と霧状の液体を噴出する噴霧送水とを選択
的に行うことができる。
【0046】噴霧送水動作時のタイムチャートを図11
に示す。噴霧送水を行う場合には、流体制御装置2の操
作パネル60に設けられた噴霧送水切換スイッチ61の
操作により、噴霧送水モードに切り換え、送気・送水ス
イッチ35を2段押し込んで送水スイッチ37をオンに
する。噴霧送水モードのときには、送水スイッチ37の
オンにより、制御部21の制御に基づき、送気制御弁1
8及び送水制御弁20が開路すると共に送気リーク弁1
9が閉路し、送気ポンプ22によって加圧された気体及
び送水タンク43内の液体がそれぞれ送気管路14,送
水管路15内を圧送され、合流部58にて合流した後、
送気送水ノズル59より霧状になって噴出する。
【0047】このような噴霧送水手段の構成により、組
み合わせて使用する内視鏡カバーにおいて送気管路14
と送水管路15が先端部で合流する構成となっている場
合は、洗浄力の強い噴霧送水が行えるため、噴霧送水に
よってレンズカバーの洗浄を早く確実に行うことがで
き、観察性能が良く、操作性が良好なカバー式内視鏡を
構成することができる。
【0048】また、送水操作によってレンズカバーを洗
浄した後にはレンズカバーに付着した水滴を送気操作及
び吸引操作によって除去するようにしているが、本実施
例では、これらの送気操作及び吸引操作から術者の負担
を減らすために、送水後に自動的に送気や吸引を行うこ
とが可能な構成となっている。
【0049】自動送気動作時のタイムチャートを図12
に示す。送水後の自動送気を行う場合には、操作パネル
60に設けられた自動送気スイッチ63の操作により、
自動送気モードに切り換える。自動送気モードのときに
は、送水スイッチ37をオンして送水を行った後送水ス
イッチ37をオフすると、制御部21によって、送水制
御弁20が閉路すると共に送気制御弁18が開路し、送
気リーク弁19の閉路が継続する制御が時間T継続さ
れ、送水後に自動的に送気が時間Tの期間行われる。こ
の自動送気により、送水後に送気操作をすることなく水
滴を除去することができる。
【0050】前記送気時間Tは、操作パネル60の自動
送気時間設定手段64の操作により、検査の内容や術者
の好みによって例えば約0〜5秒の範囲で任意の長さに
設定することができる。
【0051】また、自動送気モードにおいて、図13の
タイムチャートに示すように、送水操作を停止してから
自動送気時間Tより短い時間t(t<T)経過後に新た
に送水スイッチ37がオンされた場合には、自動送気の
制御は中止され、送気制御弁18が閉路すると共に送水
制御弁20が開路し、送気リーク弁19の閉路が継続さ
れ、送水スイッチ37がオンされている間は送水が行わ
れる。また、送水操作を停止してから自動送気時間Tよ
り短い時間t(t<T)経過後に新たに送気スイッチ3
6がオンされた場合には、自動送気の制御は中止され、
送気制御弁18の開路と送気リーク弁19の閉路が送気
スイッチ36がオンされている間は継続し、送気操作に
よる送気が行われる。
【0052】自動吸引動作時のタイムチャートを図14
に示す。送水後の自動吸引を行う場合には、操作パネル
60に設けられた自動吸引スイッチ65の操作により、
自動吸引モードに切り換える。自動吸引モードのときに
は、送水スイッチ37をオンして送水を行った後送水ス
イッチ37をオフすると、制御部21によって、送水制
御弁20が閉路し送気リーク弁19が開路し送気制御弁
18の閉路が継続すると共に、吸引制御弁16が開路し
吸引リーク弁17が閉路する制御が時間T継続され、送
水後に自動的に吸引が時間Tの期間行われる。この自動
吸引により、送水後に吸引操作をすることなく水滴を除
去することができる。
【0053】前記吸引時間Tは、操作パネル60の自動
吸引時間設定手段66の操作により、検査の内容や術者
の好みによって例えば約0〜5秒の範囲で任意の長さに
設定することができる。
【0054】以上のような自動送気手段または自動吸引
手段の構成により、送水によってレンズカバーに付着し
た水滴は、送水スイッチ37をオフすることによって、
自動的に送気または吸引されて除去されるため、術者が
行う送気、吸引の操作を省略したり操作時間を短縮する
ことができる。これにより、術者の負担を減らすことが
でき、操作性を向上させることができる。
【0055】なお、送水後に自動送気と自動吸引とを連
続して行うような構成としても良い。この場合、自動送
気吸引モードに切り換えるための自動送気吸引スイッチ
を操作パネル60に設け、この自動送気吸引スイッチの
操作により自動送気吸引モードとした場合は、送水操作
停止後に、所定時間自動的に送気を行った後に連続して
所定時間自動的に吸引を行うように制御する。前記所定
の自動送気時間及び自動吸引時間は、それぞれ任意の長
さに設定することができる。
【0056】次に、吸引動作に関する構成及び作用を詳
細に説明する。図15は図1の内視鏡用流体制御装置に
おける吸引系の主要部の構成を示したものであり、同一
構成要素には同一符号を付してある。すなわち、本実施
例では、吸引管路12を開閉する第1の弁として吸引制
御弁16が、吸引管路12から分岐して大気に連通する
大気連通路として吸引リーク管路47が、大気連通路を
開閉する第2の弁として吸引リーク弁17が設けられて
いる。
【0057】本実施例では、制御部21は吸引動作時に
おいて図16及び図17に示すような吸引制御を行う。
図16は吸引操作を行ったときのタイムチャート、図1
7は大気解放操作を行ったときのタイムチャートであ
る。
【0058】図16に示すように吸引待機状態において
は、吸引制御弁16が閉路し、吸引リーク弁17が開路
しており、吸引源45によって常時与えられている負圧
を吸引リーク管路47より大気に逃がしている。
【0059】吸引を行うために吸引スイッチ38をオン
すると、制御部21により吸引制御弁16の開路と吸引
リーク弁17の閉路とが同時に制御され、吸引管路12
を通じて、体腔内の汚物等の流体が吸引源45の負圧に
よって吸引口11より吸引される。一方、吸引スイッチ
38をオフすれば、吸引リーク弁17が吸引スイッチ3
8のオフと同時に開路され、吸引制御弁16が閉路され
て吸引が終了する。
【0060】また、大気解放操作を行うために、図17
に示すように大気解放指示手段としての大気解放スイッ
チ40をオンすると、制御部21により吸引制御弁16
が開路し吸引リーク弁17の開路が継続する制御が行わ
れ、吸引管路12内の負圧が吸引リーク管路47より大
気に解放される。一方、大気解放スイッチ40をオフす
れば、吸引制御弁16が閉路され吸引リーク弁17の開
路が継続される制御が行われる。
【0061】図18は吸引操作中において、吸引口11
が体腔内壁に密着して粘膜吸着が発生した場合の吸引口
11付近の圧力の変化を示したものである。
【0062】粘膜吸着が発生した場合、吸引スイッチ3
8をオフするまでの間、吸引管路12内の真空度は曲線
aのように上昇する。粘膜吸着が起こった状態で吸引ス
イッチ38をオフすると、吸引制御弁16が閉路するこ
とにより吸引口11から吸引制御弁16の間の吸引管路
12内は大気と遮断されるため、曲線bのように吸引管
路12内の負圧は大気に解放されない。
【0063】このとき、大気解放スイッチ40をオンす
れば、大気解放スイッチ40のオンと同時に吸引制御弁
16が開路し吸引口11から吸引制御弁16の間の吸引
管路12内は吸引リーク管路47を介して大気と連通す
るため、吸引管路12内の負圧は大気に解放される。こ
れにより、吸引口11にかかる吸引力を微弱にでき、吸
引管路12内の負圧は、図18中の曲線Cに示すように
大気解放スイッチ40をオンしてから約1秒後には粘膜
に対して損傷を与えない圧力に戻り、3〜5秒後には吸
引管路12内の負圧はほぼ大気圧に近づく。
【0064】その後、大気解放スイッチ40をオフすれ
ば、大気解放スイッチ40のオフと同時に吸引制御弁1
6が閉路し、新たな吸引操作を行うことができる吸引待
機状態となる。
【0065】以上のように本実施例の構成によれば、吸
引口11が体腔内壁に接触し粘膜吸着が発生した場合で
も大気解放スイッチ40をオンすることにより素早く吸
引管路内部の負圧を大気に解放して確実に吸着が解除で
きるため、吸引時における体腔内壁の損傷のおそれを防
止でき、安全な内視鏡装置を提供することができる。ま
た、吸引操作と大気解放操作とを独立して行えるように
しているため、吸引操作により所望の吸引能力を有する
吸引動作を実行可能であると共に、大気解放操作を行っ
たときに所望の吸着解除能力を得ることができる。大気
解放スイッチ40をオフしたときには、吸引した液体が
吸引口11から逆流する等の不具合は発生しないため、
観察に支障を与えることがなく、通常の観察時には良好
な観察性能が得られ、観察性能の良い内視鏡装置を提供
することができる。
【0066】また、流体制御用の弁を図7に示すような
構成とすることにより、吸引管路12及び吸引リーク管
路47の内部を流れる吸引液体と、吸引制御弁16及び
吸引リーク弁17とは接触しないようにできるため、流
体制御装置2は吸引物等と接触せず衛生的であり、吸引
制御弁16及び吸引リーク弁17の洗浄の手間を省くこ
とができる。このため、洗浄のコストを低減することが
できると共に、検査前の準備時間を短縮できる。
【0067】また、本実施例では吸引待機時に吸引源4
5からの負圧を大気に解放する吸引リーク管路47が吸
着時の負圧を大気に解放する管路を兼ねる構成となって
いるため、管路の構成を単純化でき、内視鏡装置を安価
に構成することができる。
【0068】図19及び図20は本発明の第2実施例に
係り、図19は内視鏡用流体制御装置における吸引系の
主要部の構成を示す構成説明図、図20は大気解放操作
時の操作スイッチ及び制御弁の動作を示すタイムチャー
トである。
【0069】第2実施例は、第1実施例とは吸引系の構
成を変更した例であり、吸引系の主要部の構成及び動作
についてのみ説明する。
【0070】図19に示すように、吸引管路12は、吸
引制御弁16よりも吸引源45側で一端を開口した吸引
リーク管路47が分岐しており、この吸引リーク管路4
7は、第1実施例と同様に吸引管路12と開口の途中で
吸引リーク弁17に着脱自在に装着されている。また、
吸引管路12は、吸引制御弁16よりも吸引口11側で
一端を開口した大気連通管路67が分岐しており、この
大気連通管路67は、吸引管路12と開口の途中で第1
実施例と同様のピンチバルブ方式の電磁弁で構成された
大気解放弁69に着脱自在に装着されている。大気連通
管路67には、分岐部と大気解放弁69との間に流体の
逆流を防止する逆止弁68が設けられている。
【0071】内視鏡の操作部25に設けられた吸引スイ
ッチ38をオンして吸引操作を行うと、第1実施例と同
様に、吸引スイッチ38のオンによって制御部21によ
り吸引制御弁16の開路と吸引リーク弁17の閉路とが
同時に制御され、吸引源45の負圧によって吸引管路1
2を通じて吸引口11より吸引がなされる。
【0072】本実施例の吸引系において大気解放操作を
行ったときのタイムチャートを図20に示す。大気解放
スイッチ40をオンすると、制御部21により吸引制御
弁16の閉路及び吸引リーク弁17の開路が継続される
と共に大気解放弁69の開路が制御され、一方、大気解
放スイッチ40をオフすれば、大気解放弁69の閉路が
制御される。
【0073】吸引操作中に吸引口11が体腔内壁に密着
して粘膜吸着が発生し、吸着した状態で吸引スイッチ3
8をオフすると、この場合吸引制御弁16が閉路するた
め吸引口11から吸引制御弁16の間の吸引管路12内
は大気と遮断され、吸引管路12内の負圧は大気に解放
されない。
【0074】このとき、大気解放スイッチ40をオンす
れば、大気解放スイッチ40のオンと同時に大気解放弁
69が開路し、吸引口11から吸引制御弁16の間の吸
引管路12内は大気連通管路67を介して大気と連通す
るため、吸引管路12内の負圧は大気に解放される。こ
れにより、吸引口11にかかる吸引力を微弱にでき、吸
引管路12内の負圧は粘膜に対して損傷を与えない圧力
に戻る。
【0075】また、大気解放スイッチ40をオフすれ
ば、大気解放スイッチ40のオフと同時に大気解放弁6
9が閉路し、吸引待機状態となる。
【0076】本実施例の構成においても、第1実施例と
同様の効果が得られ、吸引口11が体腔内壁に接触し粘
膜吸着が発生した場合でも大気解放スイッチ40をオン
することにより早く確実に吸着を解除することができ
る。これにより、吸引時における体腔内壁の損傷のおそ
れ等の不具合を防止でき、安全な内視鏡装置を構成する
ことができる。
【0077】図21は本発明の第3実施例に係る大気解
放操作時の操作スイッチ及び制御弁の動作を示すタイム
チャートである。
【0078】第3実施例は、第1実施例とは大気解放操
作時の吸引制御弁16及び吸引リーク弁17の制御方法
を変更した例であり、大気解放操作を行った場合の吸引
系の動作についてのみ説明する。
【0079】図21に示すように、本実施例では、内視
鏡の操作部25に設けられた大気解放スイッチ40をオ
ンすると、制御部21により吸引制御弁16の開路と吸
引リーク弁17の開路の継続とが同時に制御され、大気
解放スイッチ40のオンから所定時間T後に吸引制御弁
16が閉路する制御が行われる構成となっている。
【0080】前記大気解放を行う時間Tは、操作パネル
60に設けた図示しない大気解放時間設定スイッチの操
作により、検査の内容や術者の好みによって例えば約
0.1〜1秒程度の範囲で任意の長さに設定できるよう
になっている。
【0081】吸引操作中に吸着が発生した状態では、吸
引スイッチ38をオフすると、吸引制御弁16が閉路す
るため吸引口11から吸引制御弁16の間の吸引管路1
2内が負圧に保持される。このとき、大気解放スイッチ
40をオンすれば、大気解放スイッチ40のオンと同時
に吸引制御弁16が開路し、吸引口11から吸引制御弁
16の間の吸引管路12内は吸引リーク管路47を介し
て大気と連通するため、吸引管路12内の負圧は大気に
解放され粘膜に対して損傷を与えない圧力に戻る。そし
て、大気解放スイッチ40のオンから時間T経過後には
吸引制御弁16が閉路し、吸引待機状態となる。
【0082】本実施例の構成によれば、第1実施例の効
果に加えて、吸着が発生した場合でも大気解放スイッチ
40を一旦押すだけで吸着を解除でき、大気解放スイッ
チ40を押し続ける必要が無いため、さらに吸着解除の
操作を容易にすることができ、操作性の良い内視鏡装置
を提供することができる。
【0083】図22ないし図24は本発明の第4実施例
に係る吸引スイッチ及び流体制御用弁の構成を示したも
のである。
【0084】第4実施例は、第1実施例とは吸引動作を
制御する流体制御弁の構成を変更した例であり、吸引ス
イッチとこのスイッチに連動した吸引制御弁及び吸引リ
ーク弁の構成及び作用についてのみ説明する。
【0085】第1実施例では、吸引制御弁16及び吸引
リーク弁17は電磁弁式のピンチバルブで構成され流体
制御装置2の外面に設けられていたが、本実施例では、
吸引制御弁及び吸引リーク弁が手動式のピンチバルブで
構成されており、これらが内視鏡の操作部25近傍に吸
引スイッチ38と共に設けられた構成となっている。
【0086】カバー用内視鏡4の操作部25近傍には、
弁体にはさんだ軟性チューブをつぶすことによって流路
を開閉するピンチバルブ方式の構造を有し、吸引動作を
制御するための吸引制御弁及び吸引リーク弁が一体とな
った吸引制御・リーク弁70が設けられている。
【0087】吸引制御・リーク弁70は、図22に示す
ように、吸引管路装着部71とリーク管路装着部72と
を有する枠部材73を備えている。吸引管路12は、吸
引管路装着部71に着脱自在に装着され、吸引制御・リ
ーク弁70よりも吸引源45側で一端を開口した吸引リ
ーク管路47が分岐しており、この吸引リーク管路47
は開口までの途中がリーク管路装着部72に着脱自在に
装着されている。
【0088】また、吸引制御・リーク弁70には、2つ
のチューブ押圧部54と規制溝55とを有する可動部材
56が枠部材73内に移動可能に設けられ、枠部材73
に固定された受け部材57と規制溝55とが係合してい
る。枠部材73の外側には可動部材56と一体に形成さ
れた吸引スイッチ38が突出しており、吸引スイッチ3
8の操作により可動部材56が枠部材73内を移動する
ようになっている。このとき、受け部材57と規制溝5
5とによって可動部材56の移動量が規制され、両側の
チューブ押圧部54と受け部材57とによって吸引管路
12及び吸引リーク管路47が挟持される構成となって
いる。
【0089】吸引スイッチ38の内側と枠部材73との
間には、バネ定数が異なる第1のバネ部材74と第2の
バネ部材75とが連設されており、可動部材56はこの
バネ部材74及び75によって、常時、図において上方
に付勢されている。前記第1のバネ部材74のバネ定数
kと、第2のバネ部材75のバネ定数k′とは、k′>
>kの関係となるようにそれぞれのバネ定数が設定され
ている。また、2つのチューブ押圧部54の間隔dは、
吸引管路12の外径と吸引リーク管路47の外径と受け
部材57の可動部材56の移動方向の長さとの和eに対
して、d≧eなる長さで設定されている。
【0090】このように構成された吸引制御・リーク弁
70の作用を図22ないし図24を参照して説明する。
【0091】図22に示すように可動部材56が第1の
バネ部材74及び第2のバネ部材75によって付勢され
た状態では、吸引管路12は閉路され吸引リーク管路4
7は開路されている。この図22の状態から吸引スイッ
チ38を押し込んでいくと、バネ定数の小さい第1のバ
ネ部材74が縮み始め第2のバネ部材75はほとんど縮
まない状態となる。さらに吸引スイッチ38を押し込ん
で、図23に示すように、第1のバネ部材74が完全に
縮みきる位置にすると、吸引管路12及び吸引リーク管
路47が同時に開路する。この図23の状態では、第2
のバネ部材75はほとんど縮んでいないため、術者は第
2のバネ部材75の抵抗力によってクリック感を感じる
こととなる。
【0092】図23の状態からさらに吸引スイッチ38
を押し込んでいくと、第2のバネ部材75が縮み始め
る。図24に示すように完全に吸引スイッチ38を押し
込んだ状態では、吸引管路12は開路し、吸引リーク管
路47はチューブ押圧部54と受け部材57とによって
つぶされて閉路する。
【0093】この図24の状態から吸引スイッチ38か
ら手指を離すと、可動部材56が第1のバネ部材74及
び第2のバネ部材75によって付勢され、手指を離すの
とほぼ同時に図22に示す状態に復帰するため、吸引管
路12は閉路し、吸引リーク管路47は開路する。
【0094】吸引を開始する場合には、吸引スイッチ3
8を手指によって奥まで2段階押し込む。すると、図2
4の状態となり、吸引管路12が開路し、吸引リーク管
路47が閉路し、吸引口11より吸引を行うことができ
る。吸引を停止する場合には、吸引スイッチ38から手
指を離せば速やかに図22の状態に復帰するため、吸引
管路12が閉路し、吸引リーク管路47が開路し、吸引
を停止できる。
【0095】粘膜吸着が発生したときに、吸着した状態
で吸引スイッチ38から手指を離して吸引を停止した場
合には、吸引口11から吸引制御・リーク弁70の間の
吸引管路12は大気と遮断されるため、吸引管路12内
の負圧は解除されない。
【0096】このとき、吸引スイッチ38をクリック感
を感じる位置まで1段階押し込み図23の状態を保持す
れば、吸引管路12が開路し、吸引口11から吸引制御
・リーク弁70の間の吸引管路12内は吸引リーク管路
47を介して大気と連通するため、吸引管路12内の負
圧は大気に解放され、粘膜に対して損傷を与えない圧力
に戻る。
【0097】また、吸引スイッチ38から手指を離せ
ば、可動部材56は第1のバネ部材74及び第2のバネ
部材75によって直ちに押し上げられて図22の状態と
なり、手指を離すと同時に吸引管路12が閉路し、吸引
待機状態となる。
【0098】本実施例の構成によれば、粘膜吸着が発生
した場合においても吸引スイッチ38を1段階押し込む
ことによって、吸引口11付近の負圧を大気圧に近づ
け、早く安全に吸着を解除できるため、吸引時における
体腔内壁の損傷のおそれを防止でき、安全な内視鏡装置
を提供することができる。その他の作用、効果は第1実
施例と同様である。
【0099】なお、本実施例においては、流体制御装置
と組み合わされて使用される内視鏡はカバー方式の内視
鏡に限定されず、吸引管路を有するものであればカバー
式でない通常の軟性内視鏡や硬性内視鏡でも良い。ま
た、観察像の伝達に光ファイバーを用いたファイバース
コープでも良い。
【0100】また、吸引制御弁や吸引リーク弁等の吸引
管路等を開閉する流体制御用の弁は、電磁弁式のピンチ
バルブに限定されず、手動の機械式のピンチバルブでも
良いし、またピンチバルブでなく、一般的な電磁弁や手
動式の弁でも良い。これらの弁は、流体制御装置、内視
鏡操作部、内視鏡コネクタ、内視鏡挿入部等いずれの位
置に設けても良い。
【0101】また、大気解放動作の指示を行う大気解放
スイッチ等の大気解放指示手段は、弁体と連動する手動
式でも良いし、電気的なスイッチでも良い。また、吸引
動作を指示する手段とは別に設けても良いし、1段押し
込むと吸引指示を行い、2段押し込むと吸引管路内の負
圧を大気に解放する制御の指示を行う2段スイッチとし
ても良い。この大気解放指示手段は、内視鏡操作部とは
別体の操作部や、流体制御装置等に設けても良い。ま
た、カバー式内視鏡の場合、カバー側に設けても良い
し、カバーで覆われる内視鏡本体に設けても良い。
【0102】また、大気解放指示手段は、吸引動作を指
示する吸引スイッチと近接させて設けて、吸引スイッチ
を操作する手で吸引管路内の負圧を大気に解放する指示
の操作をし易いようにしても良いし、吸引スイッチとは
離して設けて吸引スイッチを操作する手とは別の手で操
作をし易いようにしても良い。
【0103】さらに、第2実施例において第3実施例の
ような制御を行っても良く、本発明の主旨を逸脱しない
範囲で組み合わせを変えて良い。
【0104】ところで、内視鏡用流体制御装置において
は、管路内の圧力を検出する手段を設け、検出された圧
力に応じて送気や吸引等を制御し、体腔内の圧力を適正
な値に保つようにしたものが提案されている。
【0105】特開昭63−164931号公報には、送
気管路の一部に圧力検出手段を設け、この圧力検出手段
を体腔内圧制御装置と接続する構成として、圧力検出手
段により体腔内圧を検知し、検知した圧力が設定値より
も高い場合には、圧力が設定値に下がるまで体腔内圧制
御装置により自動的に吸引を行うことによって、体腔内
圧の上昇を防止できるようにした装置が開示されてい
る。また、特公平3−24844号公報には、吸引管路
が手動開閉弁を介して吸引装置に連通する内視鏡におい
て、前記吸引管路内の圧力を検出する圧力センサと、前
記手動開閉弁よりも上流側に設けられ前記圧力センサの
検出圧力に応じて吸引を制御する自動吸引装置とを備え
たものが開示されている。この構成においても、圧力セ
ンサにより体腔内圧を検知し、検知した圧力が設定圧よ
りも高い場合には圧力が設定値に下がるまで自動吸引装
置により自動的に吸引を行うことによって、体腔内圧の
上昇を防止することができる。
【0106】前記従来例では、例えば特開昭63−16
4931号公報の装置では、送気管路に圧力検出手段を
設けた構成のため、術者の誤操作とか送気スイッチある
いは送気を行うための制御弁等の故障によって送気状態
が連続して送気しっぱなしの状態となった場合には、体
腔内圧の検出ができず体腔内圧制御装置により自動的に
吸引が行われないため、送気が継続した状態となって体
腔内圧が高まり、体腔内の破裂を起こすおそれがある。
また、特公平3−24844号公報の装置では、吸引管
路内の圧力を検出する圧力センサによって体腔内の圧力
を検知する構成となっており、吸引動作中とか吸引管路
内に吸引した吸引物が残存している状態では体腔内の圧
力を検出できない。このため、送気が連続した状態が発
生した場合には、体腔内圧が異常に上昇しても自動吸引
装置による吸引が行われず、送気が継続されて体腔内の
破裂を起こすおそれがある。
【0107】そこで、このような不具合を解決するた
め、送気中、吸引中、吸引管路内に吸引物が残存してい
る場合などにおいても、確実に体腔内の圧力を体腔外へ
解放でき、体腔内圧の上昇を防止できるようにした構成
例を以下に示す。
【0108】図25は流体制御装置における送気系及び
吸引系の主要部の構成を示したものである。
【0109】本例の流体制御装置には、前述した第1実
施例と同様に、吸引管路12,吸引リーク管路47、及
び送気管路14,送気リーク管路41が設けられると共
に、吸引制御弁16,吸引リーク弁17,送気制御弁1
8,送気リーク弁19、及び送気ポンプ22,吸引源4
5,吸引ビン46が設けられている。送気制御弁18
は、非通電時には閉路し通電時には開路する常時閉型の
電磁弁で構成されており、また送気リーク弁19は、非
通電時には開路し通電時には閉路する常時開型の電磁弁
で構成されている。送気制御弁18及び送気リーク弁1
9には、送気制御弁18,送気リーク弁19の通電状態
を検出する通電センサ76がそれぞれ付設されている。
【0110】また、通電センサ76と接続され、通電セ
ンサ76から送気制御弁18及び送気リーク弁19の通
電状態の情報を受けて、送気操作の連続時間を判断する
計時部77が設けられ、制御部21に接続されている。
計時部77は、送気操作の連続時間が予め設定された時
間を超えた場合には、吸引制御弁16,吸引リーク弁1
7の開閉を制御部21に指示するようになっている。
【0111】図25の構成の流体制御装置において送気
を行ったときの制御のタイムチャートを図26に示す。
通電センサ76によって、送気制御弁18及び送気リー
ク弁19の通電状態が検出され、各弁の通電状態を示す
通電信号が計時部77へ送られる。計時部77は、通電
センサ76から入力された通電信号により送気制御弁1
8及び送気リーク弁19が同時に通電されている時間を
計時する。すなわち、制御部21により送気制御弁18
及び送気リーク弁19が通電されて、送気制御弁18が
開路すると共に送気リーク弁19が閉路し、送気が行わ
れている時間を計時する。図26の第1の例では、前記
送気連続時間が予め設定された時間T、例えば10秒を
超えた場合には、制御部21に指示を送り、吸引制御弁
16の開路と吸引リーク弁17の閉路を同時に制御す
る。
【0112】また、計時部77は通電センサ76から入
力される通電信号より送気制御弁18,送気リーク弁1
9の少なくとも一方の非通電状態を検知すると、制御部
21に指示を送り吸引制御弁16の閉路と吸引リーク弁
17の開路の制御を行う。
【0113】送気操作が開始されると、計時部77は、
通電センサ76によって検出された送気制御弁18,送
気リーク弁19の通電信号を基に送気の連続時間を計時
し、所定時間T(10秒)を超過するか否かを判断す
る。術者の誤操作とか送気・送水スイッチ35または制
御部21の送気系の回路の故障等によって、送気制御弁
18及び送気リーク弁19が同時に通電された状態、す
なわち送気が行われている時間が長時間続いた場合、例
えば送気の連続時間が所定時間T(10秒)を超えた場
合には、制御部21を介して吸引制御弁16の開路と吸
引リーク弁17の閉路の制御が同時に行われ、自動的に
吸引が行われる。
【0114】また、送気制御弁18,送気リーク弁19
の少なくとも一方の通電が停止された場合、すなわち送
気動作が停止した場合には、通電センサ76からの通電
信号により通電の停止が検知されると、制御部21を介
して吸引制御弁16の閉路と吸引リーク弁17の開路の
制御が同時に行われ、吸引待機状態となる。
【0115】本例の構成によれば、術者の誤操作とか送
気・送水スイッチ35等の故障によって送気が連続した
状態になった場合に、送気が停止する、または術者が異
常に気付き送気ポンプ22を止める、流体制御装置2の
運転を止めるなど送気状態を停止させるまでの間、送気
されているガスを自動的に吸引することができる。よっ
て、吸引動作中や吸引管路12内に吸引物が残っている
場合においても、送気が連続していることを確実に検知
でき、送気動作が所定時間以上連続したときに自動的に
吸引を行って体腔内の圧力を体腔外へ解放し、体腔内の
圧力が過大になることを防止できるため、患者に苦痛を
与えたり、体腔に損傷を与えるおそれがなく、安全な内
視鏡装置を構成することができる。
【0116】次に、送気動作時の制御の第2の例を図2
7を参照して説明する。この第2の例は、図25の構成
の流体制御装置において、計時部77と制御部21によ
って行う吸引制御弁16及び吸引リーク弁17の制御方
法のみを図26の第1の例と異ならせたものである。
【0117】図27のタイムチャートに示すように、計
時部77は、計時した送気制御弁18及び送気リーク弁
19が同時に通電されている時間を計時し、この送気連
続時間が予め設定された時間T、例えば10秒を超えた
場合には、制御部21を介して吸引制御弁16の開路と
吸引リーク弁17の開路を同時に制御する。また、送気
制御弁18,送気リーク弁19の少なくとも一方の非通
電状態を検知すると、制御部21を介して吸引制御弁1
6の閉路の制御を行う。
【0118】送気の連続時間が所定時間T(10秒)を
超えた場合には、計時部77によって制御部21を介し
て吸引制御弁16の開路と吸引リーク弁17の開路の制
御が同時に行われ、吸引が行われると共に、体腔内は吸
引管路12及び吸引リーク管路47を介して大気と連通
する。これにより、体腔内の圧力が吸引リーク管路47
より大気に解放される。
【0119】また、送気制御弁18,送気リーク弁19
の少なくとも一方の通電の停止が検知されて送気動作の
停止が検知されると、制御部21を介して吸引制御弁1
6の閉路の制御が行われ、吸引待機状態となる。
【0120】本例によれば、送気が所定時間以上連続し
た状態になった場合に、送気動作が停止するまでの間、
体腔内を吸引管路12及び吸引リーク管路47を介して
大気と連通させることによって体腔内の圧力を大気に解
放することができるため、図26の第1の例と同様に体
腔内圧が過大になることを防止でき、患者に苦痛を与え
たり、体腔に損傷を与えるなどの不具合の発生を防止で
きる。
【0121】なお、本構成例において、吸引路より吸引
を行う吸引制御手段は、吸引路を開閉する弁によって構
成しても良いし、ローラーポンプによって構成しても良
い。また、吸引制御手段の制御方法は、図26及び図2
7に記載したタイムチャートに限定されず、送気の継続
時間に基づいて吸引路内が大気または吸引源と連通する
構成ならばいずれの方法でも良い。
【0122】また、送気の継続時間の計時は、送気スイ
ッチのオン信号の継続時間を計時しても良いし、流体制
御装置の弁制御回路での送気の指示の信号の発生の継続
時間を計時しても良い。また、送気手段が送気源からの
送気圧を大気に解放する送気リーク穴を有し、送気リー
ク穴を塞ぐことによって送気を行う構成の場合には、送
気リーク穴の近傍にタッチセンサを設けて計時手段と回
路的に接続し、リーク穴を塞ぐ時にタッチセンサに手指
が触れることによるタッチセンサの出力の継続時間を計
時しても良い。これらに限らず、送気動作に関する各構
成要素の状態の継続時間を計時する構成であれば他の構
成でも良い。
【0123】また、送気制御手段及び送気指示手段は、
電磁弁及び電気的スイッチに限定されず、手動式の押ボ
タンとこれに連動する弁などでも良く、送気指示手段の
指示により送気が行える構成ならば良い。
【0124】[付記]以上詳述したように本発明の実施
態様によれば、以下のような構成を得ることができる。
すなわち、 (1) 吸引源と、一端を内視鏡先端近傍に設けられた
吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通した吸引路と、
該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引路から分岐し
大気に連通した大気連通路と、該大気連通路を開閉する
第2の弁と、を有する内視鏡用流体制御装置において、
前記第1の弁と前記第2の弁とを選択的に開閉させ、前
記吸引路を大気に解放するための指示を行う大気解放指
示手段を備えたことを特徴とする内視鏡用流体制御装
置。
【0125】(2) 吸引源と、一端を内視鏡先端近傍
に設けられた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通し
た吸引路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引
路から分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連通
路を開閉する第2の弁と、を有する内視鏡用流体制御装
置において、前記吸引口側の吸引路内部が前記大気連通
路を介して大気と連通する状態と、この吸引路内部が大
気と遮断する状態とに、前記第1の弁と前記第2の弁と
を動作制御する大気解放制御手段と、前記第1の弁及び
第2の弁の動作制御を選択的に指示する大気解放指示手
段と、を備えたことを特徴とする内視鏡用流体制御装
置。
【0126】(3) 吸引源と、一端を内視鏡先端近傍
に設けられた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通し
た吸引路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引
路から分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連通
路を開閉する第2の弁と、を有する内視鏡用流体制御装
置において、前記吸引路を大気に解放するための指示を
行う大気解放指示手段と、前記大気解放指示手段が作動
したとき、前記第1の弁及び前記第2の弁、または前記
第2の弁のみを開放状態にすることにより、前記吸引路
を大気に解放する制御を行う大気解放制御手段を備えた
ことを特徴とする内視鏡用流体制御装置。
【0127】(4) 前記大気解放指示手段が作動した
とき、少なくとも前記第2の弁を開放状態にすることに
より、前記吸引路を大気に解放する制御を行う大気解放
制御手段を備えた前記付記(1)に記載の内視鏡用流体
制御装置。
【0128】(5) 前記大気連通路は、前記吸引源と
前記第1の弁との間で分岐した前記付記(1)に記載の
内視鏡用流体制御装置。
【0129】(6) 前記大気連通路は、前記吸引口と
前記第1の弁との間で分岐した前記付記(1)に記載の
内視鏡用流体制御装置。
【0130】(7) 吸引源と、一端を内視鏡先端近傍
に設けられた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通し
た吸引路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引
路から分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連通
路を開閉する第2の弁と、送水動作を行う送水手段と、
送気動作を行う送気手段と、を有する内視鏡用流体制御
装置において、霧状の液体を噴出する霧状送水と通常送
水との動作モードを切り換える噴霧送水切換スイッチ
と、送水操作オフ後に任意の時間送気を行う自動送気モ
ードを設定する自動送気スイッチと、送水操作オフ後に
任意の時間吸引を行う自動吸引モードを設定する自動吸
引スイッチと、送水操作オフ後に任意の時間送気と吸引
を連続して行う自動送気吸引モードを設定する自動送気
吸引スイッチと、前記自動送気を行う任意時間の長さを
設定する自動送気時間設定手段と、前記自動吸引を行う
任意時間の長さを設定する自動吸引時間設定手段と、の
うち少なくとも1つを備えた動作指示手段を設けたこと
を特徴とする内視鏡用流体制御装置。
【0131】(8) 吸引源と、一端を内視鏡先端近傍
に設けられた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通し
た吸引路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引
路から分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連通
路を開閉する第2の弁と、送水動作を行う送水手段と、
を有する内視鏡用流体制御装置において、送水操作オフ
後に任意の時間吸引を行う自動吸引モードを設定する自
動吸引スイッチを備え、この自動吸引スイッチがオンの
時は、送水操作が停止された後に、前記第1の弁を開路
にし、前記第2の弁を閉路にする制御を前記任意の時間
行う自動吸引動作制御手段を設けたことを特徴とする内
視鏡用流体制御装置。
【0132】(9) 吸引源と、一端を内視鏡先端近傍
に設けられた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通し
た吸引路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引
路から分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連通
路を開閉する第2の弁と、送水動作を行う送水手段と、
送気動作を行う送気手段と、を有する内視鏡用流体制御
装置において、送水操作オフ後に任意の時間送気と吸引
を連続して行う自動送気吸引モードを設定する自動送気
吸引スイッチを備え、この自動送気吸引スイッチがオン
の時は、送水操作が停止された後に、所定時間送気した
後、前記第1の弁を開路にし、前記第2の弁を閉路にす
る制御を所定時間行う自動送気吸引動作制御手段を設け
たことを特徴とする内視鏡用流体制御装置。
【0133】(10) 前記第1の弁及び前記第2の弁
は、前記吸引路及び前記大気連通路を流れる流体と接触
しない構成とした前記付記(1)に記載の内視鏡用流体
制御装置。
【0134】この構成では、大気連通路を開閉する弁の
検査毎の洗浄が不要となり、洗浄の手間を少なくでき、
検査前の準備期間を短縮できる。
【0135】(11) 前記大気連通路は、吸引待機時
に大気と連通する吸引リーク路を兼ねる構成とした前記
付記(1)に記載の内視鏡用流体制御装置。
【0136】(12) 前記大気連通路は、吸引待機時
に大気と連通する吸引リーク路を兼ねる構成とし、前記
第2の弁は、大気連通路を大気に解放する制御を行う大
気解放弁と吸引待機時に大気と連通する制御を行う吸引
リーク弁とを兼ねる構成とした前記付記(1)に記載の
内視鏡用流体制御装置。
【0137】(13) 前記大気解放指示手段によって
大気解放動作の指示がなされた後、少なくとも前記第2
の弁を開路して前記吸引路を大気に解放する状態を所定
時間継続させる制御を行う大気解放制御手段を備えた前
記付記(1)に記載の内視鏡用流体制御装置。
【0138】この構成では、大気解放指示を行った後、
所定時間吸引路が大気に解放される状態が継続するた
め、大気解放指示手段の操作を続ける必要がなく、操作
性を向上できる。
【0139】(14) 前記大気解放指示手段は、操作
部が2段階に変位して2つの態様を指示可能な2段スイ
ッチで構成され、1段押すことによって吸引動作を指示
可能であり、2段押すことによって前記吸引路内部が大
気と連通する状態に前記第1の弁及び第2の弁の動作制
御を指示可能としたことを特徴とする前記付記(1)に
記載の内視鏡用流体制御装置。
【0140】この構成では、単一のスイッチにて吸引待
機,吸引,吸引路内の負圧の大気への解放の動作制御を
切り換えることができ、操作性を向上できる。
【0141】(15) 前記大気解放指示手段は、操作
部が2段階に変位して2つの態様を指示可能な2段スイ
ッチで構成され、1段押すことによって前記吸引路内部
が大気と連通する状態に前記第1の弁及び第2の弁の動
作制御を指示可能であり、2段押すことによって吸引動
作を指示可能としたことを特徴とする前記付記(1)に
記載の内視鏡用流体制御装置。
【0142】(16) 前記大気解放指示手段の操作部
と前記第1の弁及び第2の弁とが連動するよう一体的に
構成された前記付記(14)に記載の内視鏡用流体制御
装置。
【0143】(17) 吸引源と、一端を内視鏡先端近
傍に設けられた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通
した吸引路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸
引路から分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連
通路を開閉する第2の弁と、前記第1の弁を開閉させて
吸引動作を制御する吸引制御手段と、を有すると共に、
送気路と、送気動作の制御を行う送気制御手段と、送気
動作の継続時間を計時する計時手段と、前記計時手段で
計時された送気継続時間に基づいて前記吸引制御手段を
制御する送気吸引制御手段と、を備えたことを特徴とす
る内視鏡用流体制御装置。
【0144】この構成では、計時手段によって送気の継
続時間が計時され、計時した時間が予め設定した所定時
間より長い場合には、送気吸引制御手段により吸引口側
の吸引路の内圧を外部に解放する。これにより、吸引口
近傍の体腔内圧が体腔外に解放される。
【0145】(18) 前記送気吸引制御手段は、前記
計時手段で計時された送気継続時間に基づいて、前記第
1の弁を開路して前記吸引路と吸引源とを連通するよう
に制御を行う前記付記(17)に記載の内視鏡用流体制
御装置。
【0146】(19) 前記送気吸引制御手段は、前記
計時手段で計時された送気継続時間に基づいて、前記第
1の弁の開路と前記第2の弁の閉路とを同時に行って前
記吸引路と吸引源とを連通するように制御を行う前記付
記(17)に記載の内視鏡用流体制御装置。
【0147】(20) 前記送気吸引制御手段は、前記
計時手段で計時された送気継続時間に基づいて、前記第
2の弁を開路して前記吸引路と大気とを連通するように
制御を行う前記付記(17)に記載の内視鏡用流体制御
装置。
【0148】(21) 前記送気吸引制御手段は、前記
計時手段で計時された送気継続時間に基づいて、前記第
1の弁の開路と前記第2の弁を開路とを同時に行って前
記吸引路と大気とを連通するように制御を行う前記付記
(17)に記載の内視鏡用流体制御装置。
【0149】(22) 前記計時手段は、前記送気制御
手段の動作の継続時間を計時することにより、前記送気
継続時間を計時することを特徴とする前記付記(17)
に記載の内視鏡用流体制御装置。
【0150】(23) 送気の指示を行う送気指示手段
をさらに備え、前記計時手段は、前記送気指示手段にお
ける送気指示の継続時間を計時することにより、前記送
気継続時間を計時することを特徴とする前記付記(1
7)に記載の内視鏡用流体制御装置。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、粘
膜吸着が発生した場合でも容易かつ確実に吸着を解除で
き、しかも通常の観察において支障がなく観察性能を良
好に保つことができると共に、所望の吸引能力を得るこ
とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る内視鏡用流体制御装
置の全体構成を示した構成説明図
【図2】流体制御装置の近傍の外観構成を示す構成説明
【図3】組織回収容器と吸引管路との接続構成を示す説
明図
【図4】組織回収容器を使用しない場合の吸引管路の接
続構成を示す説明図
【図5】図5ないし図7は吸引制御弁等の流体制御を行
う弁の構成を示したものであり、図5は流体管路が装着
されていないときの状態を示す断面図
【図6】流体管路を弁に装着するときの状態を示す断面
【図7】流体管路を弁に装着した非通電時の状態を示す
断面図
【図8】内視鏡用流体制御装置における送気操作時の動
作を示すタイムチャート
【図9】内視鏡用流体制御装置における送水操作時の動
作を示すタイムチャート
【図10】内視鏡カバーの挿入部先端部の変形例の構成
を示す断面図
【図11】噴霧送水モード時の送水操作による動作を示
すタイムチャート
【図12】自動送気モード時に送水操作を行った場合の
動作を示すタイムチャート
【図13】自動送気モード時において送水操作停止後に
自動送気時間より短い時間で送水操作または送気操作が
行われた場合の動作を示すタイムチャート
【図14】自動吸引モード時に送水操作を行った場合の
動作を示すタイムチャート
【図15】内視鏡用流体制御装置における吸引系の主要
部の構成を示す構成説明図
【図16】吸引操作を行ったときの動作を示すタイムチ
ャート
【図17】大気解放操作を行ったときの動作を示すタイ
ムチャート
【図18】吸引操作中において粘膜吸着が発生した場合
の吸引口付近の圧力の変化を示す作用説明図
【図19】図19及び図20は本発明の第2実施例に係
り、図19は内視鏡用流体制御装置における吸引系の主
要部の構成を示す構成説明図
【図20】大気解放操作時の操作スイッチ及び制御弁の
動作を示すタイムチャート
【図21】本発明の第3実施例に係る大気解放操作時の
操作スイッチ及び制御弁の動作を示すタイムチャート
【図22】図22ないし図24は本発明の第4実施例に
係る吸引スイッチ及び流体制御用弁の構成を示したもの
であり、図22は吸引スイッチを押圧していないときの
状態を示す断面図
【図23】吸引スイッチを1段階押し込んだときの状態
を示す断面図
【図24】吸引スイッチを2段階押し込んだときの状態
を示す断面図
【図25】図25ないし図27は送気状態が所定時間以
上連続したときに体腔内の圧力を体腔外へ解放可能にし
た流体制御装置の構成例に係り、図25は流体制御装置
における送気系及び吸引系の主要部の構成を示す構成説
明図
【図26】図25の流体制御装置において送気を行った
ときの制御の第1の例を示すタイムチャート
【図27】図25の流体制御装置において送気を行った
ときの制御の第2の例を示すタイムチャート
【符号の説明】
1…カバー式内視鏡 2…流体制御装置 11…吸引口 12…吸引管路 14…送気管路 15…送水管路 16…吸引制御弁 17…吸引リーク弁 18…送気制御弁 19…送気リーク弁 20…送水制御弁 21…制御部 22…送気ポンプ 36…送気スイッチ 37…送水スイッチ 38…吸引スイッチ 40…大気解放スイッチ 41…送気リーク管路 45…吸引源 46…吸引ビン 47…吸引リーク管路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸引源と、一端を内視鏡先端近傍に設け
    られた吸引口と連通し他端を前記吸引源に連通した吸引
    路と、該吸引路を開閉する第1の弁と、前記吸引路から
    分岐し大気に連通した大気連通路と、該大気連通路を開
    閉する第2の弁と、を有する内視鏡用流体制御装置にお
    いて、 前記第1の弁と前記第2の弁とを選択的に開閉させ、前
    記吸引路を大気に解放するための指示を行う大気解放指
    示手段を備えたことを特徴とする内視鏡用流体制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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