JPH085467A

JPH085467A - 溶融金属用センサー

Info

Publication number: JPH085467A
Application number: JP6174692A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Hara; 和男原
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-06-22
Filing date: 1994-06-22
Publication date: 1996-01-12

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】溶融金属分野での温度と成分の計測費を削減し
多数回計測ができる溶融金属用センサーを提供する。【構成】温度と成分のセンサーハウジング６は、耐火物
のスラグハンマー２の下部、縦長の横穴５の中心にあ
り、挿入時の衝撃から保護される。測定極１５はグラフ
ァイトで再使用され、多数回計測ができる。センサーハ
ウジング６には、各センサーの数を選択して内蔵され、
これを融点の高いセラミックスまたは、固体電解質１３
によって溶損から保護している。その保護する壁の厚さ
は、整数倍に異なる多段であり、その裏側のセンサー
を、絶縁質のセラミックス１１と耐火セメント１２で充
填する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明の用途は、金属を溶解し
て製品化する分野、例えば製鋼工場において、溶解から
精錬、鋳造の各工程におけるスラグ下の溶鋼温度と溶鋼
成分を計測するセンサーである。

【０００２】

【従来の技術】

（イ）溶解した金属の表面に浮上したスラグは、硬化
するとそのままの状態では、計測ができない。従来の
スラグ割りは、手作業のために省力ができなかった。（ロ）従来の温度センサーと成分センサーは、紙管を
使う消耗型のために、資材費と先端の曲がり、溶損によ
る修理費が多い。（ハ）連続測温用センサーは、加熱炉で実用になって
いる。これを溶鋼中で試験した結果は、セラミックス
の長い保護管が破損した。保護管を厚くした結果は、
応答時間が長すぎて、共に経済効果が得られなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、次
の各項の課題を総合した構想によって、計測コストを削
減しようとするものである。（イ）スラグ割り作業を、自動化して省力する課題。（ロ）連続測温用のセラミックス保護管を、衝撃から
保護する課題。（ハ）計測毎に使い捨てる消耗型センサーを見直し
て、計測費を削減する課題。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（イ）スラグを割る手作業を省力化する課題は、耐火
物のスラグハンマーとセンサーを一体化する手段を考案
して、自動化で解決する。（ロ）セラミックス保護管を衝撃から保護する課題
は、スラグハンマーに縦長の横穴を空け、その中心にセ
ラミックスで保護した熱電対などを埋め込む手段と、酸
素センサーなどの測定極をグラファイで保護するなどの
手段を考案して解決する。（ハ）計測費を削減する課題は、センサーを保護する
セラミックスの厚さを複数段にする。その各裏面へ複
数のセンサーを埋め込む手段を考案することで、耐用を
複数倍にして解決する。

【０００５】

【作用】

（イ）図１より、縦長の横穴５の形状は、硬化スラグ
と溶融金属の流入による衝撃が、セラミックス壁１０に
当たるのを防ぐ作用がある。（ロ）図２より、セラミックス壁１０の厚さは、浸漬
時間に比例して均一に溶損する作用がある。（ハ）図２より、温度センサーの熱電対は、セラミッ
クスの厚さに比例した応答時間で、起電力を発生する作
用がある。

【０００６】

【実施例】この発明の機能を図１、図２から、温度セン
サーの実施例で説明する。（イ）自動測温装置の先端ポール１に装着されたスラ
グハンマー２は、起動すると図１の様に硬化スラグを割
って、溶融金属４の中へ挿入される。この時、硬化スラ
グの破片は、横長に浮上するので縦長の横穴５には入ら
ない。センサーハウジング６は、横穴５の上面の中心
に埋め込まれるので、進入するスラグまたは溶融金属と
の衝撃を受けない。挿入から２０〜３０秒後には、セン
サーハウジング６を保護していた、厚さ２〜３ｍｍのセ
ラミックス壁１０の裏面が、最高温度の伝導熱をうけ
て、熱電対９に起電力が約１６ｍｖ発生する。その起電
力は、ケーブルホルダー７の耐熱導線から耐熱コネクタ
ー８を導通して測定器に表示される。（ロ）複式のセンサーハウジング６は、セラミックス
壁１０の厚さを２倍、３倍と多段にした升をもち、各升
の中に独立した回路の熱電対を埋め込んだ構造である。
その機能は、挿入から表示されるまでの応答時間を早め
るために、薄いセラミックス壁１０から計測を始める。
これが測定不能になると、次に薄くなってきたセラミ
ックス壁に、回線をかえて計測する。この複式センサー
ハウジング６の耐用は、単式の段数倍も多く計測でき
る。

【０００７】

【発明の効果】

（イ）計測設備は、従来の自動測温装置を活して、多
能化する効果がある。（ロ）スラグ割り労務と整備費を省ける効果がある。（ハ）複式のセンサーは、応答時間の規格とセンサー
の数を、操業特性に合わせて選択することで、計測コス
トを大きく削減する効果がある。（ニ）この各センサーの用途は、溶融金属と金属以外
の溶解物、または加熱炉などに利用すると、計測コスト
を削減する波及効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】これは、自動測定装置の先端ポール１に装
着された、本考案の「溶融金属用センサー」の縦断面
図である。この状態は、スラグハンマー２が硬化したス
ラグ３を突き割り、溶融金属４の中へ挿入されて、計測
中であることを示している。

【図２】これは、図１を温度用としたセンサーハウ
ジング６の縦断面図である。

【図３】これは、図１を酸素成分用としたセンサー
ハウジング６の縦断面図である。

【符号の説明】

１は先端ポール２はスラグハンマー３は硬化スラグ
４は溶融金属５は縦長の横穴６はセンサーハウジング７はケーブ
ルホルダー８は耐熱コネクター９は熱電対１０はセラミックス
の壁Ｍｏ−ＺｒＯ_２１１は絶縁質のセラミックス１２は絶縁質の耐火セメ
ント１３は固体電解質ＺｒＯ_２−ＭｇＯ１４は照合電極
Ｃｒ，Ｃｒ_２Ｏ_３１５は測定極グラファイトとＭｏ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（イ）スラグハンマー２は、円柱状の補
強材入り耐火物であり、下方に縦長の横穴５が、放射状
に複数本ある。横穴の上面中心には、センサーハウジ
ング６、ケーブルホルダー７、耐熱コネクター８など
を、挿入する穴がある。スラグハンマー２は、これらで
構成されることを特徴とする。（ロ）センサーハウジング６には、温度センサーと、
成分センサーがあり、いずれもセンサーの数を選択し
て、内蔵できることを特徴とする。（ハ）温度センサーの熱電対９は、セラミックス壁１
０の厚さが、整数倍に異なる複数の升をもつ。各升の
内面は、セラミックス１１で絶縁した後、熱電対９を密
着させ、各端子の隙間に絶縁性の耐火セメント１２を充
填する。これらで構成した各熱電対９は、順番に計測で
きることを特徴とする。（ニ）成分センサーは、センサーハウジング６をセラ
ミックスの固体電解質１３で構成する。溶融金属に接
する壁は、厚さが整数倍に異なる複数の升をもち、各升
の内面に照合電極１４を密着して焼結させる。各端子
の隙間には、絶縁性の耐火セメント１２を充填する。
測定極は、グラファイトで保護して、センサーハウジン
グの横に埋める。これらで構成される各成分センサーは、順番に計測でき
ることを特徴とする。