JPH0854453A - 核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気共鳴装置 - Google Patents

核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気共鳴装置

Info

Publication number
JPH0854453A
JPH0854453A JP6189235A JP18923594A JPH0854453A JP H0854453 A JPH0854453 A JP H0854453A JP 6189235 A JP6189235 A JP 6189235A JP 18923594 A JP18923594 A JP 18923594A JP H0854453 A JPH0854453 A JP H0854453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
detection coil
nuclear magnetic
magnetic resonance
trap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6189235A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Tamura
充 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6189235A priority Critical patent/JPH0854453A/ja
Priority to US08/513,510 priority patent/US5707875A/en
Publication of JPH0854453A publication Critical patent/JPH0854453A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一の検出コイルに複数の異なる周波数の電
流を供給する回路を有する核磁気共鳴プローブ及びこれ
を利用した核磁気共鳴装置を提供すること。 【構成】 遮断周波数で入出力の位相差が90度である
移相器と、同一の周波数で共振して低インピーダンス状
態となる共振器とを結合した高周波トラップを、核磁気
共鳴プローブ回路の一部として組み込む。 【効果】 2重共鳴時の高周波照射効率を向上すると共
に、プローブ回路の一部を磁極間隙から追い出し、磁石
および磁極間隙内プローブ筐体の設計に自由度を与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴イメージング
(MRI)、磁気共鳴分光イメージング(MRS)を含
む核磁気共鳴(NMR)プローブに関し、特に、単一の
検出コイルに複数の異なる周波数の電流を供給する回路
を有する核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気
共鳴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移相器は、特定の周波数における交流信
号の入力と出力に所定の位相差を生じる回路である。金
属などの導体中を伝播する高周波に対し、波長の4分の
1の長さの導体を伝送路として使用すると、出力は入力
に対して90度位相遅れを生じる。伝送路としては、同
軸ケーブル、セミリジツトケーブル、マイクロストリッ
プラインなどが用いられる。
【0003】特定の周波数で共振して低インピーダンス
状態となる共振回路は、例えば、端末を開放した4分の
1波長同軸ケーブルや、インダクタとコンデンサから成
る直列共振器が挙げられる。
【0004】高周波トラップは、高周波伝送路におい
て、特定周波数成分の伝送を阻止する目的で使用される
回路で、ストップフィルタ、阻止フィルタ、エリミネー
ションフィルタなどとも呼ばれる。一例として、テレビ
映像中間周波数増幅回路において、54.25MHz(メガヘル
ツ)の音声搬送波と、60.25MHzの隣接搬送波とを除去す
る目的で、増幅器の前段に2個のトラップを付加した回
路が、文献 吉田武「高周波回路設計ノウハウ」141頁,
CQ出版社(1985)により知られている。
【0005】トラップの周波数特性は、図16に示すよ
うな減衰量の周波数特性、すなわち通過特性として、遮
断周波数における減衰量と、通過周波数における減衰量
を用いて表すことができる。図16の縦軸は、入力に対
する出力の割合を減衰量として表したものである。図1
6は、遮断周波数においてトラップによる損失が最大に
なることを表している。
【0006】トラップは、インダクタ9、コンデンサ1
0などの電子部品で組まれ、図14に示す並列共振器
や、図15に示す直列共振器を基本的な構成としてい
る。遮断周波数をf〔単位:Hz,ヘルツ〕、インダクタ
をL〔単位:H,ヘンリ〕、コンデンサをC〔単位:F,
ファラド〕とすると、並列共振器および直列共振器の遮
断周波数は次式で表される。
【0007】
【数1】
【0008】(数1)から、値の等しいコイル、コンデ
ンサを用いて並列共振トラップと直列共振トラップを作
製すると、いずれのトラップも遮断周波数は等しくな
る。
【0009】核磁気共鳴(NMR)は、水素、炭素13
などの核スピンが強磁場中で電磁波を吸収、放出する現
象で、その周波数スペクトルは、試料分子の化学構造、
運動性などを反映することが、例えば、文献 アール
アール エルンスト,ジーボーデンハウゼン、エー ボ
ーガン,プリンシプルズ オブ ニュークレア マグネ
ティック レゾナンス イン ワン アンド ツー デ
ィメンジョンズ,オックスフォード ユニバーシティ
プレス(1987)により知られている。
【0010】核磁気共鳴周波数は、試料を設置する空間
の磁束密度に比例し、スピン量子数が1/2の水素、炭
素13などの溶液を試料とする高分解能核磁気共鳴法で
は、一般に、より大きな磁束密度を用いる方が、高感度
に測定できる。
【0011】磁気共鳴イメージング(MRI)は、NM
R現象を利用して核スピンの空間分布を知る方法で、例
えば、生体組織に対する無侵襲観察手段として、医用診
断装置などに応用されている。
【0012】磁気共鳴分光イメージング(MRS)は、
NMR現象を利用して、MRIで識別可能な単位空間座
標ごとに、試料のNMRの周波数スペクトルを得る方法
で、例えば、生体組織中の生理活性物質の経時的化学変
化を、無侵襲に追跡する手段として、医用診断装置など
に応用されている。
【0013】共鳴信号の観測中に、観測核スピンと相互
作用する他核スピンの影響を除去する手段として、他核
スピンの共鳴周波数の交流磁場を印加し続ける、デカッ
プリングと呼ばれる方法が前出の英語文献等で知られて
いる。例えば、炭化水素などの低分子有機化合物の均一
溶液を試料として炭素13NMRスペクトルを獲得する
場合、水素デカップルを行うと、炭素と水素のスピンス
ピン結合による炭素13NMRスペクトルの分裂が消去
された化学シフトスペクトルが得られ、デカップリング
しない場合に異なる共鳴周波数に分裂していた複数のス
ペクトルが同一の共鳴周波数に重ね合わされ、感度が向
上する。同様に、アデノシン3りん酸など生理活性物質
に含まれるりん31のMRI画像を獲得する場合、水素
デカップルにより、りんと水素のスピンスピン結合が消
去され、りん31の検出感度は向上する。りん31MR
Sスペクトル獲得についても同様である。
【0014】デカップリングを目的として試料に照射し
た電力が、2重共鳴回路として電気的に接続されている
他核周波数の端子に漏れると、デカップリングの照射効
率は低下する。2重共鳴回路の一方の端子に印加した高
周波が他方の端子に漏れるのを抑圧する手段により、照
射効率を向上させ得ることが、例えば、特開昭60-57278
により知られている。
【0015】2重共鳴回路は、異なる2周波数の端子
と、1個の検出コイルを含む回路で構成される。例え
ば、炭素13検出、水素デカップルを実施可能で、水素
核の共鳴周波数におけるトラップ回路をセミリジツトケ
ーブルのみで構成したコイル2重共鳴回路が、文献 ブ
イ アール クロス,アール ケー ヘスター,ジェー
エス ワウ,レビュー オブ サイエンティフィック
インスツルメンツ,p1486 (1976) により知られてい
る。また、例えば、炭素13検出、水素デカップルを実
施可能で、トラップ回路を固定インダクタと可変コンデ
ンサから成る直列共振器で構成したコイル2重共鳴回路
が、文献 ブイ ジェー バツスカ,ジーイー メイシ
ェル,ジャーナル オブ マグネティック レゾナン
ス,vol.42,p.312 (1981) により知られている。
【0016】核磁気共鳴プローブは、検出コイルに装填
された試料に高周波磁場を印加し、試料由来の共鳴信号
を検出する機構をもつ。プローブ回路は、共鳴信号を観
測する核種の共鳴周波数で共振するが、前述のスピンス
ピン結合の消去のように、観測核種と相互作用する他核
種を同時に励起するための共振回路や、溶媒に含まれる
重水素核などの共鳴周波数から磁場の変動を検出するた
めの共振回路など、複数の共振回路が取付けられる場合
がある。例えば、特開平4-344485に見られるように、同
一の検出コイルを利用し、3つの異なる周波数の高周波
磁場を試料に印加可能なプローブ回路が挙げられる。
【0017】共鳴周波数の接近した核種の例として、水
素とふっ素、重水素と酸素17、炭素13とナトリウム
が挙げられる。これらの核種の、2.35テスラの磁束密度
における共鳴周波数は、水素が100MHz、ふっ素が94.1MH
z、重水素が15.4MHz、酸素17が13.6MHz、炭素13が2
5.2MHz、ナトリウムが26.5MHzである。それぞれの核種
について、核磁気共鳴周波数は磁束密度に比例するの
で、観測に用いる静磁場の磁束密度を変えても、周波数
差の共鳴周波数に対する割合は一定である。例えば、水
素に対するふっ素の共鳴周波数差は、水素の共鳴周波数
を基準として5.9%の割合である。高周波トラップの周
波数特性に注目する場合、共鳴周波数の差の絶対値を考
慮すればよく、差の符号は無視してよい。
【0018】核磁気共鳴プローブは、永久磁石、電磁
石、超伝導磁石などの直流磁場を発生する磁石の磁極の
間隙に設置され、信号検出空間における磁束密度が最大
かつ均一に調整可能であることが求められる。化学構造
解析などを目的とする高分解能核磁気共鳴法では、高感
度測定に必要な強い磁束密度を得るために、プローブを
設置可能な間隙を狭くすることが望ましい。しかし、磁
極間隙には測定試料以外にも、温度調整機構などの構造
物を挿入する必要があるため、試料管幅の数倍から十数
倍の磁極間隙が採用されている。
【0019】例えば、溶液中低分子化合物の水素核NM
R高分解能スペクトルを分解能0.2Hz程度で獲得可能な
NMR装置では、外径5mm、長さ180mm、肉厚0.4mmのガ
ラス製試料管に液面高さ40mmの試料溶液を注入し、磁場
中心に設置した状態で、試料温度を一定に保持する機構
を稼働させ、観測空間の共鳴周波数が均一となるよう、
室温シムコイルの電流バランスを調整するので、試料保
持機構、プローブ回路、温度保持機構、室温シムコイル
などが磁極間隙に存在する必要がある。これらの構造物
が挿入される磁極間隙は、磁束密度2.1T(テスラ)の永
久磁石では18mm、すなわち試料管径の3.6倍の間隔をも
つ磁石対向面間であり、磁束密度7.0Tの超伝導磁石で
は、ボアと呼ばれる内径54mm、すなわち試料管径の10.8
倍の内径をもつ円筒状の室温空間である。
【0020】典型的な核磁気共鳴プローブの同調整合回
路は、図18に示すように、可変コンデンサ2、可変コ
ンデンサ3で構成される同調整合回路24である。可変
コンデンサ3は検出コイル7と並列共振回路を構成する
同調容量であり、可変コンデンサ2は伝送路とのインピ
ーダンス整合を最適化する整合容量である。
【0021】核磁気共鳴プローブの検出コイル7に接近
した空間に、測定試料と物理的または化学的に相互作用
する機構を配置し、試料の物理的または化学的な変化を
核磁気共鳴信号として検出する方法としては、例えば、
NMR信号観測中の瞬間的な加熱により、試料液晶分子
を液晶相から等方相へ相転移させる、状態相関NMR法
が特開平1-305347により知られている。同様に、例え
ば、NMR信号観測中に試料を弾性変形する測定法が、
文献 ケイ フクモリ, ティ クラウチ, オー カ
ミガイト,ジャーナル オブ アプライド ポリマー
サイエンス,vol.38,p1313-1334 (1989) により知ら
れ、NMR信号観測中の光励起により試料分子の化学構
造を変化させる方法が、文献 エー アール レプリ
ー,ジー エルクロス,ケミカリー インデュースト
マグネティック ポーラリゼーション,ワイリー (197
3) により知られている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】トラップとして機能し
うる直列共振器、並列共振器は、遮断周波数と接近した
周波数における通過特性が異なる。周波数差が周波数の
10%程度の2周波数の一方のみを遮断する場合、図1
7にこれら2つのトラップの通過特性を比較して表すよ
うに、並列共振トラップは、直列共振トラップよりも、
通過周波数に対する減衰量が大きい。すなわち、通過周
波数における減衰量を小さくする場合、直列共振トラッ
プが有利である。しかし、遮断周波数における減衰量
は、並列共振トラップの方が大きいので、減衰量のみに
注目すれば、並列共振トラップが有利である。一般に、
100MHz程度の高周波領域において、石英ガラストリマコ
ンデンサなどの共振係数は、ポリエチレン被覆銅線ソレ
ノイドコイルなどの共振係数より十分大きいと見なせる
ため、直列共振器を用いた従来のトラップ回路では、コ
イルの共振係数の上限がトラップとしての減衰量を規定
する。すなわち、入手可能なコイルにより減衰量が決ま
るため、直列共振トラップを用いて通過周波数における
減衰量を低く抑えたまま、遮断周波数において並列共振
トラップに相当する減衰量を確保することは困難であ
る。
【0023】プローブ構造物の一部である同調整合回路
は、検出コイルと共振回路を構成するので、検出コイル
に接近して配線されることが望ましいが、検出コイル付
近に磁性体または磁性体を含む構造物が存在すると、検
出コイル付近の磁束密度に分布を生じ、スペクトル分解
能が低下するため、同調整合に用いる可変コンデンサは
非磁性体で作製されている必要がある。このため、可変
コンデンサ使用部材の制限から、磁性体含有の部材で作
製された可変コンデンサと比較して、絶縁体と導体の熱
膨張率の温度係数差を小さくできず、はんだ付けする際
の熱で可変コンデンサを機械的に破壊することがある。
同様に、磁性体含有部品を避けるため、トラップなどに
用いられるインダクタは空芯コイルの必要がある。
【0024】同調整合回路を磁極間隙から隔離し、部品
配置による検出コイル近辺の磁束密度分布が無視できる
位置に磁性体含有可変コンデンサを配置できれば、非磁
性可変コンデンサが不要となり、取付け時の熱破壊が避
けられる。プローブ回路に用いられるインダクタに、空
芯コイルよりも共振係数の高い、フェライトコア付きイ
ンダクタや、フェライトコア付き高周波トランスを使用
できれば、遮断周波数における減衰量が大きく、遮断周
波数と接近した通過周波数における減衰量が小さい、周
波数選択性の高いプローブ回路を実現できる。
【0025】プローブ同調整合回路を磁極間隙から隔離
しうるプローブ回路が提供されれば、異極を対向して並
べた2個の永久磁石の間隙をより狭くでき、また、超伝
導磁石の電流ループ半径をより小さくできる。すなわ
ち、同一の磁束密度をより小規模の磁石で得られるばか
りでなく、同一の磁性材料を同量用いて、より強い磁束
密度を発生しうる磁石が得られる。
【0026】信号観測中に測定試料と物理的または化学
的に相互作用する機構を有する核磁気共鳴プローブは、
磁極間隙に設置された検出コイル中の試料に、熱、圧
力、光などのエネルギーを与えるために、エネルギーの
伝達経路を磁極間隙に設置する必要があるので、磁極間
隙に存在するコンデンサなどプローブ構造物の体積が少
ないほど、熱や光などの伝達経路の部品配置がしやすく
なる。
【0027】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、遮断周波数における90度移相器と直列共振トラ
ップとを組み合わせ、遮断周波数の高周波がトラップに
おいて定在波として存在しうることにより、直列共振器
のみのトラップと比較して、より大きな減衰量をもつ高
周波トラップを組み込んだ核磁気共鳴プローブを提供す
ることを課題としている。(第1の課題)また、本発明
は、移相器と共振器からなるトラップを組み込んだプロ
ーブ回路を有することにより、同調整合回路とトラップ
共振器を磁極間隙から隔離しうる核磁気共鳴プローブを
提供することを課題としている。(第2の課題)
【0028】
【課題を解決するための手段】第1の課題を解決するた
め、本発明の核磁気共鳴プローブは、遮断周波数におけ
る90度移相器と、遮断周波数において低インピーダン
ス状態となる共振器とを組み合わせた高周波トラップを
有する構成を特徴とする。
【0029】第2の課題を解決するため、本発明の核磁
気共鳴プローブは、検出コイルと同調整合回路との間
に、第1の課題の解決手段である高周波トラップの一部
を構成する同軸構造のケーブルを接続し、同調整合回路
を磁極間隙から隔離しうる構成を特徴とする。
【0030】
【作用】
(第1課題に対する解決手段の作用)図1は、本発明に
かかる核磁気共鳴プローブ回路の構成を示す説明図であ
り、このうち、高周波トラップ部分の作用を、図5を用
いて説明する。
【0031】図5において、端子1に遮断周波数fの高
周波を印加したとき、端子1、A点、B点の順に伝送さ
れる高周波を、A点およびB点への入射波として扱う。
A点における入射波の位相を基準とした、B点における
入射波の位相は、移相器8により、90度の奇数倍の遅
れを生じる。A点を基準としたB点の位相は次式で表す
ことができる。
【0032】
【数2】
【0033】ここに、ΔφはA点を基準としたB点の位
相差〔度〕、nは自然数である。
【0034】インダクタ9とコンデンサ10は周波数f
における直列共振器であり、周波数fで短絡状態とな
る。従ってB点は接地と等価であるので、理想的には出
力端子13には周波数fの高周波が伝送されない。接地
と等価なB点に周波数fの入射波が到達することによ
り、180度位相反転した反射波がB点に発生し、この
反射波は移相器8をA点に向かって伝送され、この際に
移相器8で、反射波には90度の奇数倍の位相遅れが生
じる。A点に到達する周波数fの反射波の位相は、A点
における入射波の位相を基準として、次式で表される。
【0035】
【数3】
【0036】ここに、φR は入射波位相を基準とした反
射波位相、φAB は移相器8をA点からB点に伝送され
る入射波の位相遅れ、φBA は移相器8をB点からA点
に伝送される反射波の位相遅れである。
【0037】A点における高周波は入射波と反射波の合
成波であり、しかも、(数3)で示したように、A点で
の入射波と反射波の位相差は360度の自然数倍である
から、遮断周波数fの高周波は本発明の高周波トラップ
における定在波となる。
【0038】このように、図5に示した高周波トラップ
の端子1に高周波を印加すると、遮断周波数fと一致す
る高周波はトラップにおいて定在波を発生するので、直
列共振器のみで構成され定在波を発生しないトラップと
比較して、遮断周波数における反射波強度が増し、これ
によって、端子1から端子13への通過特性におけるト
ラップの減衰量がより大きくなる。
【0039】上記の高周波トラップを組み込んだ、2重
共鳴回路の作用を、図1を用いて示す。
【0040】図1の端子1に周波数f1の高周波を印可
し、端子13に周波数f2の高周波を印可する。移相器
8、インダクタ9、可変コンデンサ10は、周波数f1
において通過特性が減衰量最大となる高周波トラップで
あり、移相器6、インダクタ4、可変コンデンサ5は、
周波数f2において通過特性が減衰量最大となる高周波
トラップである。周波数f1では、図1のプローブ回路
のインダクタ4、可変コンデンサ5からなる直列共振器
は高インピーダンス状態であり、移相器8、インダクタ
9、可変コンデンサ10からなるトラップは定在波を発
生してA点を高電圧に維持するから、図2に示した回路
と等価であると見なせる。また、周波数f2では、図1
のプローブ回路のインダクタ9、可変コンデンサ10か
らなる直列共振器は高インピーダンス状態であり、移相
器6、インダクタ4、可変コンデンサ5からなるトラッ
プは定在波を発生してA点を高電圧に維持するから、図
3に示した回路と等価であると見なせる。すなわち、2
組の高周波トラップを組み込むことにより、f1、f2
2つの固有な周波数において検出コイル一端のA点が高
電圧に保たれて、2重共鳴回路が成立する。
【0041】2重共鳴回路は、第3の周波数で共振する
回路を検出コイルに接続するか、または、第3の周波数
を照射するコイルを検出コイル近傍に設置することで、
3重共鳴回路が構成できることは言うまでもなく、ま
た、2組の2重共鳴回路の検出コイル内の空間を重複す
ることで4重共鳴回路が構成できることは言うまでもな
い。
【0042】本発明にかかる核磁気共鳴プローブ回路
は、一方の高周波トラップを省略しても2重共鳴回路を
構成できる。図4において、端子1に印可される周波数
の高周波は、上記詳述したごとく、移相器8、インダク
タ9、可変コンデンサ10で構成される高周波トラップ
により定在波を発生し、端子13には到達しない。端子
13に印可される周波数の高周波は、該当する高周波ト
ラップが存在しないため、端子1まで漏れ、トラップの
ある場合と比較して照射効率は低くなる。しかし、重水
素内部ロックなどの定常共鳴法では、照射電力を増すこ
とで信号感度の不足が補えるので、一方のトラップを省
略したことにより部品点数と調整箇所を減らした回路が
提供できる。すなわち、2重共鳴回路を2組用い、同一
試料に4種類の周波数の高周波を印加可能な4重共鳴回
路を構成する際に、部品点数、調整箇所を減らすこと
で、信頼性の向上が期待できる。
【0043】(第2課題に対する解決手段の作用)図1
で示した2重共鳴回路は、検出コイル7と周波数f1
同調整合回路(可変コンデンサ2、可変コンデンサ3)
との間に移相器6を挿入し、また、検出コイル7と周波
数f2の同調整合回路(可変コンデンサ11、可変コン
デンサ12)との間に移相器8を挿入するので、移相器
6、移相器8が十分長ければ、磁極間隙に同調整合回路
を挿入する必要がない。このため、磁極間隙内のプロー
ブ回路部品点数を減らすことにより、磁極間隙における
プローブ回路の占有空間を狭くできる。
【0044】超伝導磁石において、電流ループが厚さ、
半径方向の広がりをもたない真円であると仮定し、ルー
プ面積をS、電流をi、中心磁束密度をHとすると、こ
れらの間には次の関係が成り立つ。
【0045】
【数4】
【0046】ここに、kは比例定数である。電流ループ
面積Sは、電流ループ半径rを用いて次のように表せ
る。
【0047】
【数5】
【0048】(数5)を(数4)に代入し、iについて
解くと次のようになる。
【0049】
【数6】
【0050】ここで、mは比例定数である。同様に、
(数5)を(数4)に代入し、Hについて解くと次のよ
うになる。
【0051】
【数7】
【0052】ここで、uは比例定数である。
【0053】
【実施例】図1は、本発明にかかる核磁気共鳴プローブ
の2重共鳴回路を示す説明図であり、このうち、高周波
トラップの実施例について、図5、図6、図7、図8、
図9を用いて述べる。
【0054】移相器8は、前出の図1の説明と同様に、
4分の1波長の奇数倍の長さの同軸ケーブルなどで構成
できるが、図8、図9に示すように、4分の1波長の奇
数倍で決まる長さよりも短い同軸ケーブルなどの伝送路
と、可変インダクタ16とを直列接続し、伝送路とイン
ダクタによる位相遅れの合計が90度となるよう調整し
てもよい。可変インダクタ16は、固定インダクタでも
よい。
【0055】高周波トラップにおける移相器と共振器の
結合は、図5に示すように配線を電気的に接続してもよ
く、図6に示すように、移相器の伝送路周辺に、貫通コ
ンデンサ18の形状のごとく、共振器を構成するコンデ
ンサを形成してもよい。あるいは、図7に示すように、
高周波トランス17の1次巻線を移相器に接続し、2次
巻線に接続した共振器と磁気的に結合してもよい。
【0056】本発明においては、共振器の取り付け位置
は磁極間隙から隔離できるので、高周波トランスとし
て、フェライトコア付きトロイダル型トランスなど、空
芯トランスよりも共振係数の高いコア付き高周波トラン
スも使用できる。
【0057】移相器の伝送路に同軸ケーブルまたはセミ
リジツトケーブルを用いた場合の外部導体の接地は、図
1に示すように、移相器6、移相器8の外部導体の一部
を接地してもよく、また、図10に示すように外部導体
を検出コイル7、可変コンデンサ5、可変コンデンサ1
0に接続してもよい。
【0058】図1の2重共鳴回路は、以上述べた高周波
トラップを組み込むことができる。
【0059】移相器として、同軸ケーブルやセミリジツ
トケーブルなど、特性インピーダンス一定の伝送路を用
い、検出コイル7がインピーダンス不整合となる場合
は、図11に示すように、検出コイル7と並列に、コン
デンサ14を接続し、インピーダンス不整合を軽減する
ことができる。
【0060】図19は、本発明の2重共鳴回路を用いた
4重共鳴回路の例である。検出コイル7、端子1、端子
13が接続された2重共鳴回路は、図1を用いて説明し
た2個のトラップを有する2重共鳴回路であり、照射コ
イル7’、端子1’、端子13’が接続された2重共鳴
回路は、図4を用いて説明した1個のトラップを有する
2重共鳴回路である。本発明の4重共鳴回路は、図1の
2重共鳴回路を2組用いてもよく、図4の2重共鳴回路
を2組用いてもよい。
【0061】検出コイル7、照射コイル7’の形状は何
でもよい。4重共鳴回路において検出コイル7をソレノ
イド型、照射コイル7’を鞍型として、形状の異なるコ
イルを組み合わせてもよい。
【0062】図1において、移相器8は、遮断周波数の
高周波に90度の奇数倍の位相遅れを生ずれば何でもよ
く、例えば、周波数fの高周波の4分の1波長の長さの
奇数倍の同軸ケーブルで構成できるが、セミリジツトケ
ーブルまたはマイクロストリップラインまたは螺旋状の
伝送路でもよい。真空中に対する導体中の電磁波の伝送
速度の割合、すなわち圧縮係数が0.69のセミリジツトケ
ーブルを使用し、磁束密度2.35Tの磁石を用いて共鳴周
波数が100MHzの水素を観測する場合、4分の1波長のケ
ーブル長さは518mmであり、高分解能NMR装置の磁極
間隙に挿入される検出コイルから、同調整合回路を隔離
するための十分な伝送路の長さが確保できる。
【0063】同様に、7.0Tの超伝導磁石付き核磁気共鳴
装置用で、共鳴周波数が300MHzの水素を共鳴させる場
合、一般的な超伝導磁石付き高分解能核磁気共鳴プロー
ブの検出コイルから端子までの配線長さが360mm程度で
あることを考慮して、4分の1波長の3倍の長さ、すな
わち、518mmとすれば、高分解能NMR装置の磁極間隙
に挿入される検出コイルから、同調整合回路を隔離する
ための十分な距離が確保できる。同じ装置で共鳴周波数
が75MHzの炭素13を共鳴させる場合は、4分の1波長
である690mmを移相器の長さとすればよい。
【0064】移相器の伝送路に同軸ケーブルまたはセミ
リジツトケーブルを用いた場合、使用する周波数によっ
ては、4分の1波長の長さが、検出コイルと同調整合回
路の距離と比較して長すぎる場合もありうる。図8、図
9を用いて説明し、また、図12、図13に示すよう
に、同軸ケーブルなどの伝送路と、インダクタとを直列
接続し、伝送路とインダクタによる位相遅れの合計が9
0度の奇数倍となる移相器を構成することで、ケーブル
が長すぎる問題は解決できる。図12、図13における
インダクタ15、16は、それぞれ、伝送路6、8と直
列接続され、移相器を構成する。インダクタ15、16
は、図8、図9に示した可変インダクタでもよい。図1
3におけるインダクタ15、16は、フェライト材など
のコアを有してもよい。
【0065】磁極間隙から隔離された同調整合回路に用
いる可変コンデンサは、磁性体を含有してもよい。
【0066】(数6)において、電流ループ半径を0.70
7倍に狭めると、電流iは0.5倍となる。すなわち、同一
の核磁気共鳴周波数を得るための超伝導電流は1/2で
よい。超伝導電流を減らせることは、臨界電流と断面積
が比例関係にある超伝導電線の、断面積を減少できるこ
とになり、より少量の超伝導電線で同一の磁束密度をも
つ磁石を作れるので、従来よりも外形寸法が小さい磁石
で、同一の核磁気共鳴周波数が得られる。
【0067】また、(数7)において電流ループ半径を
0.707倍に狭めると、磁束密度Hは2倍となる。すなわ
ち、従来と同量の断面積の超伝導電線を用いると、より
強い磁束密度が得られることになり、従来と同一の外形
寸法でより高い核磁気共鳴周波数が得られ、高分解能核
磁気共鳴法の感度向上が図れる。
【0068】検出コイルと同調整合回路とを隔離したこ
とにより、同調整合回路が占めていた空間に設置可能
な、測定試料と物理的または化学的に相互作用するエネ
ルギー伝達系としては、例えば、水などの試料溶液を瞬
間的に加熱するためのマイクロ波伝送路、光化学反応を
起こす試料への励起光を伝達する光ファイバ、弾性変形
して機械共振特性が変化する試料への応力伝達機構など
が挙げられる。
【0069】本発明の実施例では核磁気共鳴プローブが
有する高周波トラップは直列共振器を含み、並列共振器
を含むトラップよりも通過周波数における減衰量が小さ
いので、周波数の接近した核種の測定における周波数分
離を向上できるとともに、照射効率、検出感度の低下を
防ぐことができる。
【0070】高周波トラップをプローブ回路の一部に組
み込み、検出コイルと接続したプローブは、端子を介し
て別筐体のトラップを外付けしたのプローブと比較し
て、電気接点数を減らせることにより検出信号の伝送損
失が低くなるので、検出感度の向上が期待できるととも
に、試料への高周波照射における伝送損失も低くなるの
で、照射効率の向上が期待できる。
【0071】本発明の実施例では核磁気共鳴プローブ
は、移相器に同軸構造のケーブルを使用することによ
り、同調整合回路を磁極間隙から隔離できるので、より
狭い磁極間隙をもつ磁石が利用でき、同一磁束密度をも
つ磁石の小型化が可能になり、同一外形寸法でより大き
な磁束密度をもつ磁石の利用が可能になる。
【0072】本発明の実施例では核磁気共鳴プローブ
は、検出コイル以外の構造物を磁極間隙から隔離できる
ため、同調整合に用いる可変コンデンサや、トラップに
用いるインダクタが磁性体を含んでもよい。
【0073】磁極間隙内のプローブ回路部品点数を減ら
せることにより、同調整合回路が占めていた空間に、新
たな構造物を入れられる。
【0074】
【発明の効果】上記詳述したごとく、本発明の核磁気共
鳴プローブを用いれば、組み込まれた高周波トラップに
おいて遮断周波数の高周波が定在波を生じ、通過特性に
おいて直列共振器のみのトラップよりも大きな減衰量を
もつことにより、また、検出コイルとの接続点を高電圧
に保つことにより、照射効率の高い核磁気共鳴プローブ
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる核磁気共鳴プローブ回路の実施
例の説明図。
【図2】図1に示した2重共鳴回路の周波数f1におけ
る等価回路。
【図3】図1に示した2重共鳴回路の周波数f2におけ
る等価回路。
【図4】図1に示した2重共鳴回路の周波数f1を遮断
するトラップを省略し、周波数f2を遮断するトラップ
のみを組み込んだ2重共鳴プローブ回路の例を示す説明
図。
【図5】本発明にかかプローブ回路の高周波トラップの
作用の説明図。
【図6】本発明のトラップに用いる共振器のコンデンサ
を、伝送路内部導体の周辺に形成することによって、移
相器と共振器を電気的に結合することを示す説明図。
【図7】本発明の共振器インダクタンス成分を高周波ト
ランス2次巻線で実現し、1次巻線を移相器内部導体に
接続し、移相器と共振器を磁気的に結合することを示す
説明図。
【図8】本発明のトラップに用いる移相器として、伝送
路とインダクタを用い、遮断周波数における位相遅れの
合計が90度となるよう構成したことを示す説明図。
【図9】本発明のトラップに用いる移相器として、伝送
路とインダクタを用い、遮断周波数における位相遅れの
合計が90度となるよう構成したことを示す説明図。
【図10】本発明のトラップに用いる移相器の接地配線
に関し、外部導体の一端を検出コイル接地側に接続し、
他端を共振器接地側に接続することにより、移相器外部
導体を接地する配線方法を示す説明図。
【図11】本発明の検出コイルにコンデンサを並列接続
し、検出コイルと、移相器に用いる伝送路の特性インピ
ーダンスとのミスマッチを低減することを示す説明図。
【図12】図10に示した2重共鳴プローブ回路の移相
器6、8と検出コイル7の間に、それぞれインダクタ1
5、16を直列接続し、移相器6とインダクタ15によ
る周波数f2の高周波の移相遅れの合計が90度の奇数
倍となり、移相器8とインダクタ16による周波数f1
の高周波の移相遅れの合計が90度の奇数倍となること
を示す説明図。
【図13】図12と等価な回路例を示す図。
【図14】並列共振トラップの説明図。
【図15】直列共振トラップの説明図。
【図16】トラップの周波数特性を表す説明図。
【図17】並列共振トラップと直列共振トラップの周波
数特性の相違を表す説明図。
【図18】核磁気共鳴プローブ同調整合回路の説明図。
【図19】本発明にかかる2重共鳴回路を組み合わせた
4重共鳴回路の説明図。
【符号の説明】
1,1’,13,13’…端子、2,2’,3,3’,
5,10,10’,11,11’,12,12’…可変
コンデンサ、4,9,9’,15,16…可変インダク
タ、6,8,8’…セミリジツトケーブル、7…検出コ
イル、7’…照射コイル、14…コンデンサ、17…高
周波トランス、18…伝送路上に形成したコンデンサ、
19,20…可変インダクタ、21,22…磁石、23
…試料管、24…同調整合回路。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01R 33/20 9307−2G G01N 24/04 510 C 510 D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定の周波数で入力と出力の位相差が90
    度の奇数倍である高周波移相器と、同一周波数で共振し
    て低インピーダンス状態となる高周波共振器とを電気的
    または磁気的に結合して得られる高周波トラップを検出
    コイルに接続したことを有することを特徴とする核磁気
    共鳴プローブ。
  2. 【請求項2】所定の磁界を与えるための磁極、該磁極間
    に配置された検出コイル、該検出コイルに接続され、特
    定の周波数で入力と出力の位相差が90度の奇数倍であ
    る高周波移相器と、同一周波数で共振して低インピーダ
    ンス状態となる高周波共振器とを電気的または磁気的に
    結合して得られる高周波トラップとよりなることを特徴
    とする核磁気共鳴装置。
  3. 【請求項3】単一の検出コイルに異なる2周波数の高周
    波を供給し、2周波数の少なくとも一方を遮断する高周
    波トラップを2重共鳴回路として検出コイルに接続した
    ことを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴プローブ。
  4. 【請求項4】単一の検出コイルに異なる2周波数の高周
    波を供給し、2周波数のそれぞれを別個に遮断する高周
    波トラップ2組を2重共鳴回路として検出コイルに接続
    したことを特徴とする請求項1記載の、核磁気共鳴プロ
    ーブ。
  5. 【請求項5】前記高周波移相器を、遮断周波数の高周波
    の4分の1波長の奇数倍の長さをもつ同軸構造のケーブ
    ルで構成したことを特徴とする請求項1記載の核磁気共
    鳴プローブ。
  6. 【請求項6】前記高周波移相器を、同軸構造のケーブル
    と、該ケーブルと直列接続したインダクタとで構成し、
    遮断周波数におけるケーブルとインダクタの位相遅れの
    合計が90度の奇数倍となる回路を有することを特徴と
    する請求項1記載の核磁気共鳴プローブ。
  7. 【請求項7】前記移相器に含まれるインダクタを、可変
    インダクタで構成し、移相量が90度の奇数倍となる周
    波数を調整可能な高周波トラップを有することを特徴と
    する請求項6記載の核磁気共鳴プローブ。
  8. 【請求項8】前記検出コイルが磁極間に挿入され、これ
    に接続された回路が磁極間より外部に配置されることに
    より、検出コイル以外のプローブ回路が磁性体を含有し
    ても、検出コイル付近の磁束への影響を除去することを
    特徴とする請求項2記載の核磁気共鳴装置。
  9. 【請求項9】前記検出コイル周辺の磁極間空間に測定試
    料と物理的または化学的に相互作用する機構を設置した
    ことを特徴とする請求項8記載の核磁気共鳴装置。
JP6189235A 1994-08-11 1994-08-11 核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気共鳴装置 Pending JPH0854453A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6189235A JPH0854453A (ja) 1994-08-11 1994-08-11 核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気共鳴装置
US08/513,510 US5707875A (en) 1994-08-11 1995-08-10 170-Labeled phosphoric acid compound and method and apparatus for selective observation of nuclear magnetic resonance signals using the compound

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6189235A JPH0854453A (ja) 1994-08-11 1994-08-11 核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気共鳴装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0854453A true JPH0854453A (ja) 1996-02-27

Family

ID=16237872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6189235A Pending JPH0854453A (ja) 1994-08-11 1994-08-11 核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気共鳴装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0854453A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006525075A (ja) * 2003-04-29 2006-11-09 バリアン・インコーポレイテッド 高周波mri用コイル
JP2008298421A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Jeol Ltd Nmrプローブ
JP2009513218A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 単一rf増幅器を用いた複数核の同時mr励起
CN117783974A (zh) * 2024-02-26 2024-03-29 哈尔滨医科大学 一种直肠用氢、氟双共振射频线圈

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006525075A (ja) * 2003-04-29 2006-11-09 バリアン・インコーポレイテッド 高周波mri用コイル
JP2009513218A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 単一rf増幅器を用いた複数核の同時mr励起
JP2008298421A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Jeol Ltd Nmrプローブ
CN117783974A (zh) * 2024-02-26 2024-03-29 哈尔滨医科大学 一种直肠用氢、氟双共振射频线圈
CN117783974B (zh) * 2024-02-26 2024-05-28 哈尔滨医科大学 一种直肠用氢、氟双共振射频线圈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6847210B1 (en) MRI antenna
US5294886A (en) Antenna system for a magnetic resonance imaging tomography apparatus
US5243289A (en) Multiply-tuned probe for magnetic resonance imaging or spectroscopy
Barberi et al. A transmit‐only/receive‐only (TORO) RF system for high‐field MRI/MRS applications
US7495443B2 (en) RF coil system for super high field (SHF) MRI
US7012429B1 (en) Magnetic resonance imaging system using coils having distributed transmission line elements with outer and inner conductors
JP2602494B2 (ja) Nmr走査装置
JP4625834B2 (ja) Rf表面共振器
Matson et al. A practical double‐tuned 1H/31P quadrature birdcage headcoil optimized for 31P operation
JPH06502491A (ja) 核磁気共鳴のための高周波体積共鳴器
EP2483702A2 (en) Mr imaging system with freely accessible examination volume
JP2904858B2 (ja) 核磁気共鳴断層撮影装置
JP4266216B2 (ja) Nmr・esrアンテナ及びそれを用いた分析装置
Rinard et al. Resonators for in vivo imaging: practical experience
US6727698B1 (en) MRI antennas including electrically connected inner and outer conductors, and MRI systems including such antennas
US6573720B1 (en) Resonant structure for spatial and spectral-spatial imaging of free radical spin probes using radiofrequency time domain electron paramagnetic resonance spectroscopy
JP3860840B2 (ja) 分光法のための交差ループ共振器の構造
Cross et al. Radiofrequency resonators for high-field imaging and double-resonance spectroscopy
JPH05503998A (ja) 直列/並列二重同調nmrコイル
Rohrer et al. Fabry-Perot resonator for high-field multi-frequency ESR at millimetre and submillimetre wavelengths
Fitzsimmons et al. A comparison of double‐tuned surface coils
JPH0854453A (ja) 核磁気共鳴プローブ及びこれを利用した核磁気共鳴装置
Dürr et al. A dual‐frequency circularly polarizing whole‐body MR antenna for 69/170 MHz
Kubo et al. Ultra-broadband NMR probe: numerical and experimental study of transmission line NMR probe
US11385307B2 (en) Strongly coupled fourth-order resonance coil systems for enhanced signal detection