JPH0854215A - 製材機により挽き出される不定形板状の切断材の木表輪郭形状計測方法及び装置 - Google Patents
製材機により挽き出される不定形板状の切断材の木表輪郭形状計測方法及び装置Info
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- JPH0854215A JPH0854215A JP19262294A JP19262294A JPH0854215A JP H0854215 A JPH0854215 A JP H0854215A JP 19262294 A JP19262294 A JP 19262294A JP 19262294 A JP19262294 A JP 19262294A JP H0854215 A JPH0854215 A JP H0854215A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 一次製材機により挽き出される切断材の木表
面の輪郭形状を全長に渡って正確に把握できる計測方法
及びその計測データに基づいて合理的な木取りを行う方
法並びにそれらの方法を実施するのに適した装置を提供
する。 【構成】 帯鋸により切断される原木の木表側に、製
材に際して木表平面を一致させるべき基準面(XY平
面)と、その基準面上に帯鋸の移動方向に平行な基準軸
(Y軸)とを定め、その基準軸に向かって、木表平面の
輪郭の内部から外部に渡る範囲に光ビームを照射すると
共に、帯鋸により切断される原木の木表側の画像を撮像
し得る位置にカメラを設けて原木の木表側の画像を撮影
し、その画像中、光ビームの照射により木表平面に生じ
た光条の画像の両端点に対応する基準軸上の座標を検
知、記録することを特徴とする上記の不定形板状材の木
表輪郭形状計測方法。 【効果】 不定形板状の切断材の木表平面の輪郭形状
が、詳細かつ正確に計測でき、二次製材に際して完全な
自動歩出し及び芯出しが可能となる。
面の輪郭形状を全長に渡って正確に把握できる計測方法
及びその計測データに基づいて合理的な木取りを行う方
法並びにそれらの方法を実施するのに適した装置を提供
する。 【構成】 帯鋸により切断される原木の木表側に、製
材に際して木表平面を一致させるべき基準面(XY平
面)と、その基準面上に帯鋸の移動方向に平行な基準軸
(Y軸)とを定め、その基準軸に向かって、木表平面の
輪郭の内部から外部に渡る範囲に光ビームを照射すると
共に、帯鋸により切断される原木の木表側の画像を撮像
し得る位置にカメラを設けて原木の木表側の画像を撮影
し、その画像中、光ビームの照射により木表平面に生じ
た光条の画像の両端点に対応する基準軸上の座標を検
知、記録することを特徴とする上記の不定形板状材の木
表輪郭形状計測方法。 【効果】 不定形板状の切断材の木表平面の輪郭形状
が、詳細かつ正確に計測でき、二次製材に際して完全な
自動歩出し及び芯出しが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、丸太等の原木を一次製
材機により切断して所望の厚みの不定型板材とするに当
たって、後続する耳すりなどの二次製材工程に於ける芯
出し、歩出しなどの便を図るため、切断材の輪郭形状を
計測する方法及び装置に関する。
材機により切断して所望の厚みの不定型板材とするに当
たって、後続する耳すりなどの二次製材工程に於ける芯
出し、歩出しなどの便を図るため、切断材の輪郭形状を
計測する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原木からこれらの不定形板材を挽き出
し、後続する二次製材機により板材に仕上げる場合、製
材効率を最大限にまで高めるために、それらの不定形板
材の木表側の輪郭形状を正確に把握する必要がある。こ
の切断材の木表側の輪郭形状を計測する方法及び装置と
して、原木を切断する帯鋸を背景として、その帯鋸によ
り切断され、その前を通過する不定形板材の木裏側の輪
郭を認識、記録しておき、そのデータを次に挽き出され
る不定形板材の木表側の輪郭情報として利用する技術が
開示されている。
し、後続する二次製材機により板材に仕上げる場合、製
材効率を最大限にまで高めるために、それらの不定形板
材の木表側の輪郭形状を正確に把握する必要がある。こ
の切断材の木表側の輪郭形状を計測する方法及び装置と
して、原木を切断する帯鋸を背景として、その帯鋸によ
り切断され、その前を通過する不定形板材の木裏側の輪
郭を認識、記録しておき、そのデータを次に挽き出され
る不定形板材の木表側の輪郭情報として利用する技術が
開示されている。
【0003】然しながら、先に挽き出した不定形板材の
木裏側の輪郭は、鋸道の影響で、その後に挽き出す材の
木表側の輪郭と一致せず、最大で鋸道の幅の3〜6倍程
度内輪となる場合があるので、上記の方法では、不定形
板材から得らるべき最大幅の板が得られず、製材効率が
低下するという問題があった。鋸道の幅は、3ミリメー
トル前後あるので、木表側の輪郭測定精度は、最大で1
0〜20ミリメートル前後に達し、本来得られるべき最
大幅の板が得られないことがあった。
木裏側の輪郭は、鋸道の影響で、その後に挽き出す材の
木表側の輪郭と一致せず、最大で鋸道の幅の3〜6倍程
度内輪となる場合があるので、上記の方法では、不定形
板材から得らるべき最大幅の板が得られず、製材効率が
低下するという問題があった。鋸道の幅は、3ミリメー
トル前後あるので、木表側の輪郭測定精度は、最大で1
0〜20ミリメートル前後に達し、本来得られるべき最
大幅の板が得られないことがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の観点に
立ってなされたものであり、その目的とするところは、
挽き出される不定形板材を効率良く利用できるようにす
るため、その木表側の輪郭形状を全長に渡って正確に把
握できる形状計測方法及び装置を提供することにある。
立ってなされたものであり、その目的とするところは、
挽き出される不定形板材を効率良く利用できるようにす
るため、その木表側の輪郭形状を全長に渡って正確に把
握できる形状計測方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
製材機により原木から挽き出される不定形板状の切断材
の木表側の輪郭形状を計測する方法に於いて、帯鋸によ
り切断される原木の木表側に、木表平面と一致する基準
面と、その基準面上に帯鋸の回転移動方向に平行な基準
軸とを定め、その基準軸に向かって光を照射すると共
に、帯鋸により切断される原木の木表側の画像を撮像し
得る位置にカメラを設けて原木の木表側の画像を撮影
し、その画像中、木表平面に生じた照射光による画像の
両端点の基準軸上の座標を検知、記録するよう構成する
ことにより達成される。
製材機により原木から挽き出される不定形板状の切断材
の木表側の輪郭形状を計測する方法に於いて、帯鋸によ
り切断される原木の木表側に、木表平面と一致する基準
面と、その基準面上に帯鋸の回転移動方向に平行な基準
軸とを定め、その基準軸に向かって光を照射すると共
に、帯鋸により切断される原木の木表側の画像を撮像し
得る位置にカメラを設けて原木の木表側の画像を撮影
し、その画像中、木表平面に生じた照射光による画像の
両端点の基準軸上の座標を検知、記録するよう構成する
ことにより達成される。
【0006】基準軸に沿って照射される光ビームとして
は、基準軸を含み、かつ、基準面に交差して定められる
光路平面内で、基準軸に向かって、均一に照射される平
行光束、又は、上記の光路平面上に設けられる点光源か
ら発し、その一平面内で基準軸に向かって拡散照射され
る放散光束が用いられる。又、他の実施例に於いては、
基準軸に沿って照射される光ビームとして、基準軸に沿
って光束で移動すま微小スポットを生じさせる細い光束
が用いられる。光源としては、レーザ発振器の外、蛍光
灯などの非コヒーレント光源が用いられる。キセノンラ
ンプも推奨される光源の一つである。
は、基準軸を含み、かつ、基準面に交差して定められる
光路平面内で、基準軸に向かって、均一に照射される平
行光束、又は、上記の光路平面上に設けられる点光源か
ら発し、その一平面内で基準軸に向かって拡散照射され
る放散光束が用いられる。又、他の実施例に於いては、
基準軸に沿って照射される光ビームとして、基準軸に沿
って光束で移動すま微小スポットを生じさせる細い光束
が用いられる。光源としては、レーザ発振器の外、蛍光
灯などの非コヒーレント光源が用いられる。キセノンラ
ンプも推奨される光源の一つである。
【0007】上記の本発明の他の目的は、更に、製材機
により原木から挽き出される不定形板状の切断材の木表
側の輪郭形状を計測する装置に於いて、切断すべき原木
の木表表面に設定された基準平面上に帯鋸の回転移動方
向に平行に定めた基準軸に向かって光ビームを照射し得
る光源と、帯鋸により切断される原木の木表側の画像を
撮像し得る位置に設けられたカメラと、原木の木表側の
画像中、光ビームが照射された部分の画像の両端点の基
準軸上の座標を検知、記録する装置とから成る上記の不
定形板状材の木表輪郭形状計測装置により達成される。
により原木から挽き出される不定形板状の切断材の木表
側の輪郭形状を計測する装置に於いて、切断すべき原木
の木表表面に設定された基準平面上に帯鋸の回転移動方
向に平行に定めた基準軸に向かって光ビームを照射し得
る光源と、帯鋸により切断される原木の木表側の画像を
撮像し得る位置に設けられたカメラと、原木の木表側の
画像中、光ビームが照射された部分の画像の両端点の基
準軸上の座標を検知、記録する装置とから成る上記の不
定形板状材の木表輪郭形状計測装置により達成される。
【0008】カメラとしては、CCDカメラが推奨され
るが、ビデオカメラも採用し得る。基準軸に平行に昇降
自在に支持された上下2台のカメラと、その昇降制御装
置とを用い、予め与えられた木表輪郭情報に基づいて、
切断の開始に先立って、それぞれのカメラで木表表面上
の光ビームに照射された部分の端点の画像が得られるよ
う、各カメラの高さを制御することが望ましい。
るが、ビデオカメラも採用し得る。基準軸に平行に昇降
自在に支持された上下2台のカメラと、その昇降制御装
置とを用い、予め与えられた木表輪郭情報に基づいて、
切断の開始に先立って、それぞれのカメラで木表表面上
の光ビームに照射された部分の端点の画像が得られるよ
う、各カメラの高さを制御することが望ましい。
【0009】又、切断の開始に先立って、原木の木表平
面上に付着するおが屑を払い落とす装置を設けること、
及び、原木の木表平面上に基準位置マークを付ける装置
を設けることが推奨さる。
面上に付着するおが屑を払い落とす装置を設けること、
及び、原木の木表平面上に基準位置マークを付ける装置
を設けることが推奨さる。
【0010】
【作用】上記の如き構成であると、一次製材機により原
木から切断材を挽き出す都度、その木表側の正確な輪郭
情報が得られるので、後続する二次製材機に於ける材の
利用効率が高められ、幾何学的に得らるべき最大寸法の
板材が得られる。
木から切断材を挽き出す都度、その木表側の正確な輪郭
情報が得られるので、後続する二次製材機に於ける材の
利用効率が高められ、幾何学的に得らるべき最大寸法の
板材が得られる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しつゝ本発明を詳細に説明
する。図1は本発明に係る不定形板材の木表側の輪郭形
状計測方法及び装置の原理を示す説明図、図2はカメラ
で得られる画像の説明図、図3は従来方法に於ける鋸道
による誤差の説明図である。
する。図1は本発明に係る不定形板材の木表側の輪郭形
状計測方法及び装置の原理を示す説明図、図2はカメラ
で得られる画像の説明図、図3は従来方法に於ける鋸道
による誤差の説明図である。
【0012】先ず、図3により従来方法の問題点を具体
的に説明する。図3に於いて、Sは鋸道の幅、θは丸太
の肌の接線が水平面に対してなす角度である。然るとき
は、不定形板材Pn-1 を挽き出したとき、その木裏側輪
郭の幅Wn-1と、次に挽き出すべき不定形板材Pn の木
表側輪郭の幅Wn との差ΔWは、 ΔW=Wn −Wn-1 =2S・tanθ となる。丸太の半分を10枚に挽き割るものとし、Sを
3ミリメートルとし、原木を円筒として、鋸道による木
表側輪郭誤差を計算すると下表の通りとなる。
的に説明する。図3に於いて、Sは鋸道の幅、θは丸太
の肌の接線が水平面に対してなす角度である。然るとき
は、不定形板材Pn-1 を挽き出したとき、その木裏側輪
郭の幅Wn-1と、次に挽き出すべき不定形板材Pn の木
表側輪郭の幅Wn との差ΔWは、 ΔW=Wn −Wn-1 =2S・tanθ となる。丸太の半分を10枚に挽き割るものとし、Sを
3ミリメートルとし、原木を円筒として、鋸道による木
表側輪郭誤差を計算すると下表の通りとなる。
【0013】
【表1】 即ちこの表でも鋸道による誤差は、数mmから10ミリメ
ートル前後に達することが明らかであるが、実際には原
木の肌は凹凸が激しいので、上表の2〜3倍に達する誤
差が発生することもあり、製材効率上由々しい問題であ
った。この問題を解決するため、本発明に於いては、不
定形板材を挽き出す都度、その木表側の輪郭を直接計測
するものである。
ートル前後に達することが明らかであるが、実際には原
木の肌は凹凸が激しいので、上表の2〜3倍に達する誤
差が発生することもあり、製材効率上由々しい問題であ
った。この問題を解決するため、本発明に於いては、不
定形板材を挽き出す都度、その木表側の輪郭を直接計測
するものである。
【0014】図1に於いて、1は原木、2は帯鋸、3は
光源、4及び5はCCDカメラ、6及び7はCCDカメ
ラ4、5を昇降させる装置、8は装置全体を制御する中
央制御装置8である。
光源、4及び5はCCDカメラ、6及び7はCCDカメ
ラ4、5を昇降させる装置、8は装置全体を制御する中
央制御装置8である。
【0015】帯鋸2は一部しか図示されていないが、エ
ンドレスベルト状であり、図示されていない上下一対の
鋸車に巻き掛けられ、回転しており、図示されている部
分は図中下方に向かって走行している。原木1は、図示
されていない軌道上を往復走行する送材車に積載されて
おり、送材車が帯鋸2に向かって前進する際、帯鋸2に
押し当てられ、図中帯鋸2より手前側の部分が、不定形
板材11として挽き出される。
ンドレスベルト状であり、図示されていない上下一対の
鋸車に巻き掛けられ、回転しており、図示されている部
分は図中下方に向かって走行している。原木1は、図示
されていない軌道上を往復走行する送材車に積載されて
おり、送材車が帯鋸2に向かって前進する際、帯鋸2に
押し当てられ、図中帯鋸2より手前側の部分が、不定形
板材11として挽き出される。
【0016】而して、本発明を実施する際は、予め、基
準面と基準軸とを設定しておくことが必要である。この
基準面は、原木1を製材のため帯鋸2に向かって送材す
るとき、その木表表面を一致させるべき面(xy平面)
であり、基準軸は、その基準面上で帯鋸2の走行方向に
平行に定められた鉛直線(y軸)である。
準面と基準軸とを設定しておくことが必要である。この
基準面は、原木1を製材のため帯鋸2に向かって送材す
るとき、その木表表面を一致させるべき面(xy平面)
であり、基準軸は、その基準面上で帯鋸2の走行方向に
平行に定められた鉛直線(y軸)である。
【0017】即ち、製材時には、原木1はその木表表面
がこの基準面に一致するよう歩出しされ、送材されるも
のである。又、同様に図示はされていないが、送材に先
立って、適宜の回転ブラシ装置などにより、木表表面に
付着しているおが屑を完全に払い落とし、更に、原木1
の両端部の木表表面に基準マークM1及びM2を着けて
おくことが推奨される。
がこの基準面に一致するよう歩出しされ、送材されるも
のである。又、同様に図示はされていないが、送材に先
立って、適宜の回転ブラシ装置などにより、木表表面に
付着しているおが屑を完全に払い落とし、更に、原木1
の両端部の木表表面に基準マークM1及びM2を着けて
おくことが推奨される。
【0018】而して、光源3は、この基準面上の基準軸
に向かって、幅狭い光ビーム31を照射するものであ
る。この光源3は、レーザ発振器であっても良いが、キ
セノンランプ、蛍光灯等の非コヒーレント光を発生する
ものであっても良い。
に向かって、幅狭い光ビーム31を照射するものであ
る。この光源3は、レーザ発振器であっても良いが、キ
セノンランプ、蛍光灯等の非コヒーレント光を発生する
ものであっても良い。
【0019】光源3は、基準面に沿って走行する原木1
の木表表面に、基準軸に沿って木表表面の上下端の間に
渡りかつ、幅狭い高照度の光条を生じさせる必要があ
る。この光条の幅は、1ミリメートル以下、望ましくは
0.1乃至0.3ミリメートル程度であり、この光条を
撮影するCCDカメラ4、5の2画素に相当する幅以
下、望ましくは一画素に相当する幅以下であることが望
ましい。
の木表表面に、基準軸に沿って木表表面の上下端の間に
渡りかつ、幅狭い高照度の光条を生じさせる必要があ
る。この光条の幅は、1ミリメートル以下、望ましくは
0.1乃至0.3ミリメートル程度であり、この光条を
撮影するCCDカメラ4、5の2画素に相当する幅以
下、望ましくは一画素に相当する幅以下であることが望
ましい。
【0020】この際使用する光線の波長は、通常の木材
によって吸収されないものでなければならない。木肌の
色彩は多種多様であるので、光としては白色光が望まし
い。この光条の照度は、少なくとも1000ルクス以上
であり、望ましくは5000ルクス以上、数万ルクスに
達する高い照度とすることが推奨される。又、原木1の
切断部分は、できるだけ照明を暗くしておくことが望ま
しい。この光源3の発生する光ビーム31により、原木
1の木表表面には、光条L0が生じ、その上下の木肌部
分には光条L1 及びL3 が現れ、帯鋸2の表面には光条
L2 及びL4 が発現するよう、光源3の位置及び光ビー
ム31の方向を選定する。
によって吸収されないものでなければならない。木肌の
色彩は多種多様であるので、光としては白色光が望まし
い。この光条の照度は、少なくとも1000ルクス以上
であり、望ましくは5000ルクス以上、数万ルクスに
達する高い照度とすることが推奨される。又、原木1の
切断部分は、できるだけ照明を暗くしておくことが望ま
しい。この光源3の発生する光ビーム31により、原木
1の木表表面には、光条L0が生じ、その上下の木肌部
分には光条L1 及びL3 が現れ、帯鋸2の表面には光条
L2 及びL4 が発現するよう、光源3の位置及び光ビー
ム31の方向を選定する。
【0021】CCDカメラ4、5は、それぞれ図中V4
及びV5 で示す視野を有し、その範囲内の画像を撮影す
る。これらのCCDカメラ4、5の高さは、後に説明す
るように、原木1の全長に渡って、その木表表面の上側
及び下側の輪郭を完全に撮影し得るように調節されてい
るものである。
及びV5 で示す視野を有し、その範囲内の画像を撮影す
る。これらのCCDカメラ4、5の高さは、後に説明す
るように、原木1の全長に渡って、その木表表面の上側
及び下側の輪郭を完全に撮影し得るように調節されてい
るものである。
【0022】CCDカメラ4、5は、上下対称に配置さ
れている以外は同一の構成であるから、以下にはCCD
カメラ4に就いてのみ説明する。このCCDカメラ4の
感光面の状況は図2に示されている。原木1及び帯鋸2
に印加された光条は周囲より格段に照度が高いので、こ
のCCDカメラ4では、これらの光条の画像のみが強く
検出されることになる。
れている以外は同一の構成であるから、以下にはCCD
カメラ4に就いてのみ説明する。このCCDカメラ4の
感光面の状況は図2に示されている。原木1及び帯鋸2
に印加された光条は周囲より格段に照度が高いので、こ
のCCDカメラ4では、これらの光条の画像のみが強く
検出されることになる。
【0023】感光面には、光条L0 、L1 及びL2 の像
が結ばれるが、基準面及び帯鋸2の位置は一定であるの
で、光条L0 及びL2 の像が現れるX軸上の位置は一定
であり、そのX軸方向のアドレスX0 及びX2 に配列さ
れている素子により、光条L0 及びL2 が検出される。
一方、光条L0 の像の上端点の位置は、原木1の木表の
輪郭により定まり、光条L2 の像の下端点の位置は、帯
鋸2により切断された不定形板材11の木裏側の輪郭に
よって決定される。
が結ばれるが、基準面及び帯鋸2の位置は一定であるの
で、光条L0 及びL2 の像が現れるX軸上の位置は一定
であり、そのX軸方向のアドレスX0 及びX2 に配列さ
れている素子により、光条L0 及びL2 が検出される。
一方、光条L0 の像の上端点の位置は、原木1の木表の
輪郭により定まり、光条L2 の像の下端点の位置は、帯
鋸2により切断された不定形板材11の木裏側の輪郭に
よって決定される。
【0024】従って、X軸方向のアドレスX0 に配列さ
れている素子のうち、強く受光している素子の最高位置
にある素子(X0, Y0 )のアドレスにより原木1の木
表の上側輪郭が知られ、同アドレスX2 に配列されてい
る素子のうち、強く受光している素子の最低位置にある
素子(X2, Y2 )のアドレスにより挽き出された不定
形板材11の木裏の上側輪郭が知られる。
れている素子のうち、強く受光している素子の最高位置
にある素子(X0, Y0 )のアドレスにより原木1の木
表の上側輪郭が知られ、同アドレスX2 に配列されてい
る素子のうち、強く受光している素子の最低位置にある
素子(X2, Y2 )のアドレスにより挽き出された不定
形板材11の木裏の上側輪郭が知られる。
【0025】光条L1 の像は、その前後の光条L0 及び
L2 の像に較べて暗く、又その形状が著しく異なり、そ
のアドレスもX0 又はX2 ではないので、上記の判別は
極めて容易である。尚、上記の実施例では、光条を発生
する光束として、薄い三角板状のものを示したが、これ
は平行光束でも良く、又、基準線上に投射され微小なス
ポットを発生する細い光束を振動させ、スボットを基準
線に沿って反復移動させるように構成しても良いこと勿
論である。このような光源は、細い光ビームを発生する
光源と回転反射鏡とにより容易に構成し得る。
L2 の像に較べて暗く、又その形状が著しく異なり、そ
のアドレスもX0 又はX2 ではないので、上記の判別は
極めて容易である。尚、上記の実施例では、光条を発生
する光束として、薄い三角板状のものを示したが、これ
は平行光束でも良く、又、基準線上に投射され微小なス
ポットを発生する細い光束を振動させ、スボットを基準
線に沿って反復移動させるように構成しても良いこと勿
論である。このような光源は、細い光ビームを発生する
光源と回転反射鏡とにより容易に構成し得る。
【0026】挽き出された不定形板材11の木表側の輪
郭データは、後続する二次製材機に於いて、その不定形
板材11の芯出しに直ちに利用するものであるが、木裏
側の輪郭データは、送材車が復動し、次の不定形板材の
挽き出しを行なう際、原木1の表側の輪郭データとし
て、CCDカメラ4、5の位置決めに利用するものであ
る。
郭データは、後続する二次製材機に於いて、その不定形
板材11の芯出しに直ちに利用するものであるが、木裏
側の輪郭データは、送材車が復動し、次の不定形板材の
挽き出しを行なう際、原木1の表側の輪郭データとし
て、CCDカメラ4、5の位置決めに利用するものであ
る。
【0027】即ち、前回の挽き出しが終わると、一方に
於いては、挽き出された不定形板材11が、例えばみみ
すり機のような二次製材機に送られ、既に得られたその
木表輪郭データに基づいて、芯出し、歩出し、製材が行
われ、不定形板材が正規寸法の板材に仕上げられるが、
他の一方に於いては、原木1を搭載した送材車は元の位
置に戻り、木表側の表面の清掃が行われ、前に得られた
不定形板材の木裏側輪郭データに基づいて、基準マーク
付けと、CCDカメラ4、5の高さの調整とが行なわれ
るものである。
於いては、挽き出された不定形板材11が、例えばみみ
すり機のような二次製材機に送られ、既に得られたその
木表輪郭データに基づいて、芯出し、歩出し、製材が行
われ、不定形板材が正規寸法の板材に仕上げられるが、
他の一方に於いては、原木1を搭載した送材車は元の位
置に戻り、木表側の表面の清掃が行われ、前に得られた
不定形板材の木裏側輪郭データに基づいて、基準マーク
付けと、CCDカメラ4、5の高さの調整とが行なわれ
るものである。
【0028】この基準マーク付けは、二次製材に於ける
芯出しを容易にするため、前記の木裏側輪郭データに基
づく仮芯出計算により行なわれるものであり、又、CC
Dカメラ4、5の位置決めは、前記の木裏側輪郭データ
に基づいて、次の切断工程に於いて、原木1の全長に渡
って輪郭の撮影が支障なく行なわれるようにするため行
なわれるものである。
芯出しを容易にするため、前記の木裏側輪郭データに基
づく仮芯出計算により行なわれるものであり、又、CC
Dカメラ4、5の位置決めは、前記の木裏側輪郭データ
に基づいて、次の切断工程に於いて、原木1の全長に渡
って輪郭の撮影が支障なく行なわれるようにするため行
なわれるものである。
【0029】尚、本発明の構成は叙上の実施例に限定さ
れるものでなく、本発明に係る測定装置は、例えば、1
台の固定式のCCDカメラのみによって構成することも
でき、逆に光源を2台設け、それぞれCCDカメラ4、
5と対応させて一体的に昇降させるように構成すること
も推奨され、更に、2台のCCDカメラを昇降させる代
わりにそれぞれを複数台の固定式カメラで代用すること
も可能であり、カメラもCCDに限定されるものでな
く、又、原木に付す基準マークもプリント方式の外、基
準孔やノッチ、皿揉みなどの方法により基準を設けるこ
とも採用し得るものであって、本発明はそれら全ての変
更例を包摂するものである。
れるものでなく、本発明に係る測定装置は、例えば、1
台の固定式のCCDカメラのみによって構成することも
でき、逆に光源を2台設け、それぞれCCDカメラ4、
5と対応させて一体的に昇降させるように構成すること
も推奨され、更に、2台のCCDカメラを昇降させる代
わりにそれぞれを複数台の固定式カメラで代用すること
も可能であり、カメラもCCDに限定されるものでな
く、又、原木に付す基準マークもプリント方式の外、基
準孔やノッチ、皿揉みなどの方法により基準を設けるこ
とも採用し得るものであって、本発明はそれら全ての変
更例を包摂するものである。
【0030】
【発明の効果】本発明は叙上の如く構成されるから、本
発明によるときは、切断材の木表側の輪郭形状測定が確
実に、かつ、直接的に行なわれるので、二次製材に於け
る製材効率が高められるので、本発明は極めて実用性が
高く、実施すれば多大の利益があるものである。
発明によるときは、切断材の木表側の輪郭形状測定が確
実に、かつ、直接的に行なわれるので、二次製材に於け
る製材効率が高められるので、本発明は極めて実用性が
高く、実施すれば多大の利益があるものである。
【図1】本発明に係る不定形板材の木表側の輪郭形状計
測方法及び装置の原理を示す説明図である。
測方法及び装置の原理を示す説明図である。
【図2】カメラで得られる画像の説明図である。
【図3】従来方法に於ける鋸道による誤差の説明図であ
る。
る。
1─────原木 11────切断される不定形板材 2─────帯鋸 3─────光源 4、5───CCDカメラ 6、7───CCDカメラ昇降制御装置 8─────中央制御装置
Claims (11)
- 【請求項1】製材機により原木(1)から挽き出される
不定形板状の切断材(11)の木表側の輪郭形状を計測
する方法に於いて、 帯鋸(2)により切断される原木(1)の木表側に、製
材に際して木表平面を一致させるべき基準面(XY平
面)と、その基準面上に帯鋸(2)の移動方向に平行な
基準軸(Y軸)とを定め、 その基準軸に向かって、木表平面の輪郭の内部から外部
に渡る範囲に光ビームを照射すると共に、 帯鋸(2)により切断される原木(1)の木表側の画像
を撮像し得る位置にカメラを設けて原木(1)の木表側
の画像を撮影し、その画像中、光ビームの照射により木
表平面に生じた光条の画像の両端点に対応する基準軸上
の座標を検知、記録することを特徴とする上記の不定形
板状材の木表輪郭形状計測方法。 - 【請求項2】基準軸に沿って照射される光ビームが、基
準軸を含み、かつ、基準面に交差して定められる光路平
面内で、基準軸に向かって、均一に照射される薄板状の
平行光束から成る請求項1に記載の不定形板状材の木表
輪郭形状計測方法。 - 【請求項3】基準軸に沿って照射される光ビームが、基
準軸を含み、かつ、基準面に交差して定められる光路平
面上に設けられる点光源から発し、その一平面内で基準
軸に向かって照射される放散光束から成る請求項1に記
載の不定形板状材の木表輪郭形状計測方法。 - 【請求項4】基準軸に沿って照射される光ビームが、基
準軸に沿って移動する微小スポットを生じさせる細い光
束である請求項1に記載の不定形板状材の木表輪郭形状
計測方法。 - 【請求項5】光源が、レーザ発振器である請求項1乃至
3の何れか一に記載の不定形板状材の木表輪郭形状計測
方法。 - 【請求項6】光源が、非コヒーレント光源である請求項
1乃至3の何れか一に記載の不定形板状材の木表輪郭形
状計測方法。 - 【請求項7】製材機により原木(1)から挽き出される
不定形板状の切断材(11)の木表側の輪郭形状を計測
する装置に於いて、 切断すべき原木(1)の木表表面に設定された基準平面
上に帯鋸(1)の回転移動方向に平行に定めた基準軸に
向かって光ビームを照射し得る光源と、 帯鋸(2)により切断される原木(1)の木表側の画像
を撮像し得る位置に設けられたカメラと、 原木(1)の木表側の画像中、光ビームが照射された部
分の画像の両端点の基準軸上の座標を検知、記録する装
置とから成る上記の不定形板状材の木表輪郭形状計測装
置。 - 【請求項8】カメラがCCDカメラである請求項7に記
載の不定形板状材の木表輪郭形状計測装置。 - 【請求項9】カメラが、基準軸に沿って昇降自在に支持
された上下2台のカメラから成り、予め与えられた木表
輪郭情報に基づいて、切断の開始に先立って、それぞれ
木表表面上の強い反射光による画像の端点の画像が得ら
れるよう、各カメラの高さを制御する装置を設けた請求
項7又は8に記載の不定形板状材の木表輪郭形状計測装
置。 - 【請求項10】切断の開始に先立って、原木(1)の木
表平面上に付着するおが屑の払落装置を設けた請求項7
乃至9の何れか一に記載の不定形板状材の木表輪郭形状
計測装置。 - 【請求項11】切断の開始に先立って、原木(1)の木
表平面上に基準位置マークを付ける装置を設けた請求項
7乃至10の何れか一に記載の不定形板状材の木表輪郭
形状計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19262294A JPH0854215A (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 製材機により挽き出される不定形板状の切断材の木表輪郭形状計測方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19262294A JPH0854215A (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 製材機により挽き出される不定形板状の切断材の木表輪郭形状計測方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0854215A true JPH0854215A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=16294323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19262294A Pending JPH0854215A (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 製材機により挽き出される不定形板状の切断材の木表輪郭形状計測方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0854215A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010025586A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Bridgestone Corp | 形状良否判定方法及び形状良否判定装置 |
JP2012147028A (ja) * | 2005-06-28 | 2012-08-02 | Nikon Corp | 測定装置、測定方法及びステージ装置 |
-
1994
- 1994-08-16 JP JP19262294A patent/JPH0854215A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012147028A (ja) * | 2005-06-28 | 2012-08-02 | Nikon Corp | 測定装置、測定方法及びステージ装置 |
JP2010025586A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Bridgestone Corp | 形状良否判定方法及び形状良否判定装置 |
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