JPH0853304A - 包接化合物の成形物 - Google Patents

包接化合物の成形物

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JPH0853304A
JPH0853304A JP14139195A JP14139195A JPH0853304A JP H0853304 A JPH0853304 A JP H0853304A JP 14139195 A JP14139195 A JP 14139195A JP 14139195 A JP14139195 A JP 14139195A JP H0853304 A JPH0853304 A JP H0853304A
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JP
Japan
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compound
diol
bis
molded product
host compound
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JP14139195A
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English (en)
Inventor
Hisao Nagai
久雄 永井
Takashi Yoshihara
崇 葭原
Hidetaka Irie
秀孝 入江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は(1)殺菌剤と多分子系ホスト化合
物とからなる包接化合物の1種または2種以上を有効成
分として含有することを特徴とする成形物、(2)殺菌
剤と多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物の1種
または2種以上および1種または2種以上の殺菌剤とを
有効成分として含有することを特徴とする成形物であ
る。 【効果】取扱い、計量性に優れ、水中における殺菌剤の
溶出性が長期間均一であり、溶出調整に於いて優れた成
形物を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺菌剤を均一に放出調
整させることが可能であり、各種水系のスライム防止等
に適用するのに極めて好適な成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】殺菌剤と包接可能な多分子形ホスト化合
物とからなる包接化合物は通常粉体であり、そのまま使
用するか、懸濁液製剤化し使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した製剤では次の
ような問題点があった。 本包接化合物は、粉体状態では初期に多く水中に溶出
し、長期間安定に溶出することができず、スライム防止
効果を維持するために抗菌剤の分解消失を見越した多量
投与を必要とし、運搬が不便であり、計量しにくく、飛
散等による環境汚染を引き起こす。 懸濁液は、懸濁媒体は主として水を使用しているが、
重量の割りに有効成分が少なく、多量投与を必要とし、
使用時に計量する必要がある。液状であることに由来す
る漏れが生じた場合、環境汚染を引き起こす。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題点を
解決すべく鋭意研究をした結果、殺菌剤と包接可能な多
分子系ホスト化合物での包接化合物を成形することによ
り、各種水系において、殺菌剤を長期間均一に溶出調整
させることが可能であり、計量上の不便さをなくし、運
搬、取扱いに優れることを見出し、本発明を完成した。
【0005】以下に本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明は、(1)殺菌剤と多分子系ホスト
化合物とからなる包接化合物の1種または2種以上を有
効成分として含有することを特徴とする成形物、(2)
殺菌剤と多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物の
1種または2種以上および1種または2種以上の殺菌剤
とを有効成分として含有することを特徴とする成形物で
ある。
【0007】ここで殺菌剤とは、通常の抗菌剤、殺黴
剤、防黴剤を含むものである。
【0008】ここで多分子系ホスト化合物によって包接
される殺菌剤のとしては、5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−
オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチ
ル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンツイ
ソチアゾリン−3−オン、2,4,5,6−テトラクロ
ロイソフタロニトリル、N,N−ジエチル−m−トルア
ミド、α−ブロムシンナムアルデヒド、2,3,5,6
−テトラクロロ−4−メタンスルフォニルピリジン、
2,2−ジブロモ−3−ニトリルプロピオンアルデヒド
が挙げられ、好ましくは、5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オンである。
【0009】また多分子系ホスト化合物とは次のような
ものが挙げられる。 (1)一般式〔I〕で表される化合物。
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、Xは(CH2 n を表し、nは
0,1,2又は3を表し、R1 〜R8 はそれぞれ水素原
子,低級アルキル基,ハロゲン原子,低級アルコキシ基
及び置換されてもよいフェニル基からなる群から選ばれ
るいずれか一種を示す。〕
【0012】(2)1,1,6,6−テトラフェニル−
2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール (3)1,6−ビス(2−クロロフェニル)1,6−ジ
フェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール (4)1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−
1,4−ジオール (5)2,5−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ハイ
ドロキノン (6)1,1−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2
−プロピン−1−オール (7)1,1,2,2−テトラフェニルエタン−1,2
−ジオール (8)1,1−ビ−2−ナフトール (9)9,10−ジフェニル−9,10−ジヒドロキシ
アントラセン (10)1,1,6,6−テトラ(2,4−ジメチルフ
ェニル)−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール (11)9,10−ビス(4−メチルフェニル)−9,
10−ジヒドロキシアントラセン (12)1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン (13)N,N,N’,N’−テトラキス(シクロヘキ
シル)−(1,1’−ビフェニル)−2,2’−ジカル
ボキシアミド (14)4,4’−スルホニルビスフェノール (15)4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
tert−ブチルフェノール) (16)2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール) (17)4,4’−チオビス(4−クロロフェノール) (18)2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノー
ル) (19)デオキシコール酸 (20)コール酸 (21)α,α,α’,α’−テトラフェニル−1’,
1’−ビフェニル−2,2’−ジメタノール (22)t−ブチルヒドロキノン (23)2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン (24)1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オ
クタン
【0013】式〔I〕で表される化合物には、1,1,
2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキ
ス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラ
キス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキ
ス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1,2,2−テトラキス(3−フルオロ−4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラ
キス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)
エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−
4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テ
トラキス(3,5−ジメトキシ4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,
1,2,2−テトラキス(3−クロロ−5−フェニル−
4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テ
トラキス〔(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニ
ル〕エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テト
ラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジクロロ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−
テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジフ
ルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,
3,3−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、1,1,4,4−テトラキス(4−
ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラ
キス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラ
キス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジクロロ−4−
ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラ
キス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジフルオロ
−4−ヒドロキシフェニル)ブタン等が例示できる。
【0014】殺菌剤と多分子系ホスト化合物とからなる
包接化合物の1種または2種以上および1種または2種
以上の殺菌剤とを有効成分として含有することを特徴と
する成形物において、包接化合物とともに含有できる殺
菌剤としては、1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オ
ン、2−ベンツイミダゾールカルバミン酸メチル、5−
クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3─オン、
4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン
−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−
オン、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタ
ロニトリル、p−クロロ−m−クレゾール、2−ピリジ
ンチオール−1−オキシドナトリウム、ヘキサヒドロ−
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−S−ト
リアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−S
−トリアジン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロ
パンジオール、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブ
タン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミ
ド、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、ビス−
1,4−ブロモアセトキシ−2−ブテン、ヘキサブロモ
ジメチルスルホン、2−(4−チアゾリル)ベンツイミ
ダゾール、4−クロロフェニル−3−ヨードプロパギル
ホルマール、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタ
ルイミド、ポリ〔オキシエチレン(ジメチルイミノ)エ
チレン(ジメチルイミノ)エチレン〕ジクロリド、4,
5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−オン、3,
3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−
1,1−ジオキシド、5−メチルオキサゾリジン、4−
(2−ニトロブチル)モルホリン、トリス(ヒドロキシ
メチル)ニトロメタン、メチレンビスチオシアネート、
4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジ
モルホリン、レバン分解酵素剤、N−(2−ヒドロキシ
プロピル)アミノメタノール、1−ブロモ−3−クロロ
−5,5−ジメチルヒダントイン等が例示される。
【0015】本発明の成形物は、任意の形に成形した成
形物であり、これらの形,大きさには特に制限はなく、
その使用態様により、粒状,顆粒状,球状,円柱状,円
板状,穴開き円板状(ドーナッツ形),立方体状,円錐
状,角錐状等の任意の成形物を選択することができる。
【0016】本成形物は、殺菌剤と包接可能な多分子系
ホスト化合物とからなる包接化合物のみの成形物であっ
てもよいが、所望により各種添加剤を添加することがで
きる。各種添加剤としては、結合剤、増量剤、液体の粉
末化剤,滑沢剤、pH調整剤、本包接化殺菌剤以外の殺
菌剤及び防黴剤、溶解速度調整剤、界面活性剤、香料、
消臭剤、着色料、腐食防止剤、イオン封鎖剤等が挙げら
れる。
【0017】結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロー
ス,メチルセルロース,ポリビニルピロリドン,ポリビ
ニルアルコール,ポリアクリル酸及びそのナトリウム
塩,カルボキシメチルセルロース及びそのカルシウムま
たはナトリウム塩,ポリエチレングリコール,ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロ
ックコポリマー,ポリオキシエチレンアルキルアミン,
ポリオキシエチレンアルキルアミド,ポリオキシエチレ
ンソルビタンアルキルエステル,ソルビタンアルキルエ
ステル,グリセリン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エス
テル,高級アルコールアルキルエステル等及びそれらの
混合物が例示される。
【0018】増量剤は、硫酸カリウム,硫酸ナトリウ
ム,硫酸カルシウム,硫酸マクネシウム,硫酸アンモニ
ウム,炭酸水素ナトリウム,硫安,溶性澱粉,尿素,乳
糖,ブドウ糖,デキストリン等が例示される。
【0019】液体の粉末化剤は、二酸化ケイ素,ケイソ
ウ土,乳糖等が例示される。
【0020】滑沢剤は、ステアリン酸カルシウム,ステ
アリン酸マグネシウム,二酸化ケイ素,ケイ酸カルシウ
ム等が例示される。
【0021】pH調整剤は、酸性物質として、リン酸二
水素カリウム,リン酸二水素ナトリウム,スルファミン
酸,リン酸アンモニウム,硫酸水素カリウム,硫酸水素
ナトリウム,ホウ酸,ポリリン酸及びそのアンモニウム
塩等,シュウ酸,マロン酸,コハク酸,アジピン酸,酒
石酸,クエン酸,マレイン酸,リンゴ酸,没食子酸,ソ
ルビン酸,アスコルビン酸,フタル酸等の有機酸類が、
アルカリ性物質として、炭酸水素ナトリウム,ホウ酸ナ
トリウム,リン酸水素二カリウム,リン水素二ナトリウ
ム,リン酸カリウム,リン酸ナトリウム,有機酸のアル
カリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が例示される。これ
らは1種の単独又は2種以上の混合物として使用され
る。
【0022】溶解速度調整剤は、ステアリルアルコー
ル,ステアリン酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウ
ム,ポリエチレングリコール,カルボキシメチルセルロ
ース及びそのカルシウム又はナトリウム塩,アルギン酸
ナトリウム,ケイ酸カルシウム,ショ糖脂肪酸エステ
ル,ソルビタン脂肪酸エステル,ホウ酸,ホウ酸ナトリ
ウム,ヒドロキシプロピルセルロース,グリセリン脂肪
酸エステル,ポリビニルピロリドン等が例示される。
【0023】界面活性剤として、ノニオン系、アニオン
系、カチオン系のいずれも使用できるが特に、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロ
ックコポリマー,ポリオキシエチレンソルビタンアルキ
ルエステル,ソルビタンアルキルエステル,ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル,アルキルエーテル
硫酸エステル,アルキンスルホン酸ナトリウム,アルキ
ルリン酸エステル,アルキルナフタレンスルフォン酸ナ
トリウム,ナフタレンスルフォン酸ナトリウムのホルマ
リン縮合物,アルキルスルホコハクナトリウム等が例示
される。
【0024】香料は、使用者に好感を抱かせるものであ
れば良く、天然香料,合成香料,調合香料などを、特に
制限なく使用することができる。
【0025】消臭剤は、硫酸第一鉄,グリオキザール,
グルタルアルデヒド等が好ましく使用される。
【0026】着色料は、赤色2号,赤色3号,赤色10
2号,赤色104号,赤色105号,赤色106号,黄
色4号,黄色5号,緑色3号,青色1号,青色2号等が
例示される。
【0027】腐食防止剤は、アルキルチオ尿素系,1,
2,3−ベンゾトリアゾール等のトリアゾール系等が例
示される。
【0028】イオン封鎖剤は、EDTA,トリポリリン
酸ナトリウム等が例示される。
【0029】上に例示してきた化合物は、その目的以外
にも重複して使用することができる。
【0030】本成形物は、前記各成分の粉末混合物を、
打錠成形する方法,押出圧縮成形する方法,粉末混合物
を加熱溶融し注形して成形する方法,混練,押出し、乾
燥して、粒剤化する方法,流動層造粒装置等を用いて顆
粒化する方法などで成形することができる。
【0031】本成形物の特に好ましい形態は錠剤であ
り、その大きさは重量で1〜200gが特に好ましい。
また、その時の打錠圧の特に好ましい範囲は0.5t/
cm2〜2t/cm2 である。
【0032】本成形物において、結合剤や溶解速度調整
剤として、疎水性のステアリン酸カルシウム、ショ糖脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどを使用し
た場合、特に殺菌剤の長期間均一な溶出速度が得られ
る。また、同様にポリビニルアルコール、硫酸ナトリウ
ムなどの無機塩、尿素、乳糖などを使用した場合は短期
間で殺菌剤は溶出する。
【0033】本成形物は、殺菌剤を長期間均一に溶出調
整させることが可能であり、取扱いに優れることによ
り、ビルや工場の水系のスライムコントロール剤や水性
切削油の防腐防黴剤として広く使用できる。例えば、冷
却水のスライムコントロール剤としては、5−クロロ−
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを主成分と
した水溶性の液状殺菌剤が使用されている。しかし、そ
の強い皮膚刺激性のために、しばしば使用時の不注意か
ら皮膚火傷が発生するという欠点がある。また冷却水へ
の添加後の主成分の濃度低下が速いため一定の薬剤濃度
を保つためには2日ないしは6日毎に液状殺菌剤として
50〜100ppmとなるように添加する必要がある。
本発明はこの5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オンを包接し、成形することにより、皮膚刺
激性を軽減し、安全に取り扱えるようにするとともに、
成形物の崩壊速度を調整することで冷却水中の有効成分
を一定濃度で長期間維持することができる。例えば、図
1に示す循環冷却系用水装置の冷却水貯槽などに本成形
物を直接投入する、プラスチック容器や網状の袋に入
れ、つり下げる、などの簡単な方法により循環冷却水の
殺菌ができる。
【0034】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0035】実施例1〜10 第1表記載の組成物を乳鉢で十分粉砕混合し、その10
gを30mmφの金型で1t/cm2 で加圧成形し、円
柱状成形体からなる成形物を製造した。ここではホスト
化合物として1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、ゲスト化合物として5−クロロ
−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンである包
接化合物を用いた。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】 試験例(溶出性試験) 実施例1、2、3、4で作製した成形物を試験品とし、
精製水1lに浸漬させ、溶出試験器(型式:NTRVS
3P,富山産業(株)製)にて、25℃,100rpm
の条件下で経時的にサンプリングし、高速液体クロマト
グラフィーにより殺菌剤の溶出量を測定した。結果を第
2表に示す。
【0038】
【表2】
【0039】本発明の包接化合物の成形物は粉体と比較
して、水溶液中における殺菌剤の溶出性は長期間均一で
あり、溶出調整に於いて優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】循環冷却系用水の装置
【符号の説明】
1 戻り水 2 プラント向送水口 3 補給水入口 4 補給水 5 送風 A 貯槽口 B 冷却水貯槽 C 冷却塔 D 熱交換器 P ポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】殺菌剤と多分子系ホスト化合物とからなる
    包接化合物の1種または2種以上を有効成分として含有
    することを特徴とする成形物。
  2. 【請求項2】殺菌剤と多分子系ホスト化合物とからなる
    包接化合物の1種または2種以上および1種または2種
    以上の殺菌剤とを有効成分として含有することを特徴と
    する成形物。
  3. 【請求項3】殺菌剤と多分子系ホスト化合物とからなる
    包接化合物の殺菌剤が、5−クロロ−2−メチル−4−
    イソチアゾリン−3−オンであることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の成形物。
  4. 【請求項4】多分子系ホスト化合物が、次の(1)から
    (24)の化合物であることを特徴とする請求項1、2
    または3記載の成形物。 (1) 【化1】 〔式中、Xは(CH2 n を表し、nは0,1,2又は
    3を表し、R1 〜R8 はそれぞれ水素原子,低級アルキ
    ル基,ハロゲン原子,低級アルコキシ基及び置換されて
    もよいフェニル基からなる群から選ばれるいずれか一種
    を示す。〕 (2)1,1,6,6−テトラフェニル−2,4−ヘキ
    サジイン−1,6−ジオール (3)1,6−ビス(2−クロロフェニル)1,6−ジ
    フェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール (4)1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−
    1,4−ジオール (5)2,5−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ハイ
    ドロキノン (6)1,1−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2
    −プロピン−1−オール (7)1,1,2,2−テトラフェニルエタン−1,2
    −ジオール (8)1,1−ビ−2−ナフトール (9)9,10−ジフェニル−9,10−ジヒドロキシ
    アントラセン (10)1,1,6,6−テトラ(2,4−ジメチルフ
    ェニル)−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール (11)9,10−ビス(4−メチルフェニル)−9,
    10−ジヒドロキシアントラセン (12)1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
    ロヘキサン (13)N,N,N’,N’−テトラキス(シクロヘキ
    シル)−(1,1’−ビフェニル)−2,2’−ジカル
    ボキシアミド (14)4,4’−スルホニルビスフェノール (15)4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
    tert−ブチルフェノール) (16)2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t
    ert−ブチルフェノール) (17)4,4’−チオビス(4−クロロフェノール) (18)2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノー
    ル) (19)デオキシコール酸 (20)コール酸 (21)α,α,α’,α’−テトラフェニル−1’,
    1’−ビフェニル−2,2’−ジメタノール (22)t−ブチルヒドロキノン (23)2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン (24)1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オ
    クタン
JP14139195A 1994-05-18 1995-05-17 包接化合物の成形物 Pending JPH0853304A (ja)

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JP14139195A JPH0853304A (ja) 1994-05-18 1995-05-17 包接化合物の成形物

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