JPH0852991A - 複式筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 先軸に対して後軸を回転させて、複数の筆記
体を選択して先軸先端口から出没可能とし、後軸に対し
て消しゴム繰り出し体の後端部を回転させて消しゴムの
出没を可能とした複式筆記具を安価に提供可能とする。 【構成】 先軸に対する後軸の回転によって、各筆記体
の先端を先軸の先端口から選択的に出没可能とした前方
筆記部と、円筒カムの後端に連動して後方消しゴム繰り
出し体を具備した複式筆記具に於いて、主要部品を樹脂
成形品で成すと共に、消しゴム繰り出し体は螺旋筒と、
円筒カムの後端に固定する係止部を有して螺旋筒に回転
のみ可能に抜け止めされた内筒と、その後方にスリット
部が形成され内筒内に側面に突起を有したスライダーが
消しゴムを挟持して嵌装されて突起がスリット部を貫通
して螺旋溝に係合されて構成され、消しゴム繰り出し体
が円筒カムの後端に着脱可能に固定されると共に後軸に
対する消しゴム繰り出し体の後端部位を回転することで
突起がスリット部に案内されてスライダーが軸方向に摺
動し螺旋筒の後端から消しゴムが出没可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業状の利用分野】本発明は、複数の筆記体の先端を
先軸先端口に於いて交互に出没可能とし、且つ後軸の後
端から消しゴムを出没可能とした複式筆記具の提供に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、複式筆記具の一例としては、同出
願人による実開昭６４ー３４９１号公報に見られるよう
に、２本の筆記体を案内する摺動溝を有して先軸に対し
固着されるガイド筒と、当該ガイド筒に嵌装される二本
の筆記体に取付けられた摺動コマに接するカム斜面を前
端部に有すると共に、後端はノック部となしてキャップ
に対し軸方向に移動自在に、且つ円周方向の回転は一体
となるよう装着された円筒カムを備え、先軸に対するキ
ャップの回転操作により二本の筆記体を先軸先端口に於
いて選択的に出没可能とした複式筆記具が存在する。
又、特開平３ー７９３９７号公報に見られるように摺動
コマの後端縁に軸方向に変位する円周状のカム斜面を有
し、それと当接するカム係合突起をキャップの内孔部に
有した複式筆記具が存在する。又、実開昭５８ー２６５
８９号公報や実開昭５８ー２６５７７号公報によって軸
筒の後端部に消しゴムや他の筆記具を備えたものが公知
である。又、従来例として、同出願人により実公平２ー
２８０７７号公報で軸筒の後端部に消しゴムや他の筆記
具等の他物品を交換可能に備えた複式筆記具が公知とな
っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の引用例には、多
くの部位に金属部品が使用され、構造も複雑で、部品点
数も多くなりコスト高となる問題点がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する為
に案出された本発明の複式筆記具は、樹脂製の先軸と樹
脂製のガイド筒の先方を互いに回転不能且つ抜け止め状
態に嵌着する係合部を夫々設けて両者を固定したこと。
（別の対応としては、相互間に螺子部を設けて接合する
ことも可能である。） 又、ガイド筒に設けた複数の案内溝に摺動コマを後端に
止着した複数の筆記体をリターンスプリングを介して夫
々前後動自在に嵌装し、軸方向に変位するカム斜面を前
端部に円周状に設けると共に、内孔面部に鍔部を突設
し、ガイド筒後端外周に設けた周溝に鍔部を嵌入させ
て、ガイド筒に対して樹脂製のカム部を回転自在で抜け
止め止着したこと。ガイド筒とカム部を被覆する状態で
後軸をガイド筒の後方に取付け、ガイド筒を後軸に対し
て回転自在で抜け止め、カム部を後軸に対して回転不可
に構成したこと。摺動コマの後端縁を円周状のカム斜面
と成せば、カム部の先端はリブ状の前端縁で形成され
る。又、筆記体を全てボールペン等とした場合にはカム
部は後軸の内孔面に一体と成すことも別体と成すことも
可能である。その時、鍔部は後軸又はカム部の内孔面に
一体に突設される。又、消しゴム繰り出し体は内孔面に
螺旋溝が形成された螺旋筒と、該螺旋筒の内孔に挿入さ
れて螺旋筒に対し回動のみ可能に係止するスリット部を
有した内筒と、該内筒内に先方に消しゴムを挟持して側
面に突起を有したスライダーが嵌装されて突起がスリッ
ト部を貫通して螺旋溝に係合されて成る。又、上記カム
部の後端筒部又はカム部と一体と成した場合の後軸の内
孔に係止部が形成され、又、上記消しゴム繰り出し体の
内筒前端の筒部に係止部が形成されて、相互の係止部が
弾性的に迎合して相互間が固定され、消しゴム繰り出し
体の後端部位が後軸の後端から適宜突出した状態とな
る。以上で、先軸に対する後軸の回転によって各摺動コ
マを前後方向に交互に移動させて各筆記体の先端を先軸
先端口より選択的に出没可能と成し、後軸に対する螺旋
筒の回転により突起がスリット部に案内されてスライダ
ーが軸方向に摺動して螺旋筒の後端から消しゴムが出没
可能となる。又、スライダーの消しゴム挟持片に段部を
形成し、螺旋筒の内孔後端に段部を形成して、スライダ
ーの後退限で相互の段部が当接され、消しゴム挟持片の
後端部が螺旋筒の後端孔から突出して消しゴムの終焉状
態が確認可能となる。又、少なくとも一本をシャープペ
ンシル筆記体としてその筆記先端部が先軸先端口より突
出した状態に於いて、カム部をガイド筒に対し軸推移可
能に設け、螺旋筒の後端をノックすることによりカム部
を軸推移して芯の繰り出しを可能とする。

【０００５】

【実施例】以下実施例を図面に基づき説明する。本発明
の複式筆記具は、ガイド筒１、先軸２、カム部３（以降
円筒カムと呼ぶ）、後軸４、一対の摺動コマ５、５｀、
シャープペンシル筆記体６、ボールペン等筆記体７、消
しゴム繰り出し体３４を主な構成要素とする。先ず、ガ
イド筒１は樹脂製で、図１に示すように、略中央部から
後端まで側面に開口した軸方向に長い案内溝８を有し、
それと反対側の側面には中央部から後端の多少前方位置
まで開口した軸方向に長い案内溝８｀を有している。ガ
イド筒１の前半部には、各案内溝８、８｀と連通して孔
１５ａ、１５ｂを有した仕切り部１５を備えて前端を開
口した筒部９が設けられ、筒部９の後端近くの外周部に
フランジ部２８を形成して、更に、フランジ部２８前方
の外周部には膨出状の係合部１２が形成されている。
又、筒部９後端よりやや後方の側面には後述する後軸４
の係合溝２７と嵌着する円周状に膨出した係合部２７｀
が形成されている。又、ガイド筒後端の側面には円周方
向の周溝１６が設けられている。（実開昭６４ー３４９
１号公報のガイド筒の筒部の構成と同じ）

【０００６】樹脂製の先軸２は前方が先細状で、内孔部
先端には内段部２４を有して先端口が設けられている。
又、後端孔には、前記ガイド筒の筒部９の外周部に設け
られた係合部１２と迎合してガイド筒１と抜け止め且つ
回転止めされる係合溝１１が設けられている。尚、筒部
９と先軸２は適宜な力で着脱可能に固定される。（実開
昭６４ー３４９１号公報の先軸の構成と同じ）

【０００７】円筒カム３は樹脂製で筒状を成し、前端縁
に円周状に前後に変位するカム斜面１３を有し、カム斜
面１３の最前端部には切欠１４が形成されている。又、
側面には後述する後軸４のリブ４ａに嵌入する溝部３ａ
を有し（図２参照）、カム斜面１３後方の内面には扇状
（図示せず）を成した鍔部１７が設けられている。又、
後方外周に円周状の鍔部３３を有して更に後方に筒部３
２が設けられている。又、筒部３２の外周にはリブ３２
ａ、溝部３２ｃ、リブ３２ｂが一線上に形成された係止
部が所要箇所で設けられている。

【０００８】樹脂製の後軸４は、前方に先軸２と略同径
の筒部と後方にやや太径の軸筒部２９を有しており、軸
筒部２９の後端側面にクリップ３０が設けられている。
又、前方筒部の前端内面部に円周方向の溝である係合溝
２７を有し、その後方内面部に前記円筒カム３の溝部３
ａに嵌装するリブ４ａが形成され、円筒カム３は後軸４
と回転不可で、且つ軸推移可能に成されている。

【０００９】樹脂製の摺動コマ５は、外面に突起１９を
有して、突起１９の後端面には中央部が突出してその両
側が前述した円筒カム３のカム斜面１３と略同勾配のカ
ム斜面を有している。又、芯パイプ２０のフランジ部２
１に当接して、芯パイプ２０の後方を長く突出して嵌着
する孔が設けられている。又、芯パイプ２０の後端孔は
尾栓２２が固着されて後端孔が閉塞されている。摺動コ
マ５｀は摺動コマ５と同様に突起１９｀とカム斜面を有
し、先端にはボールペン等筆記体７の後端を止着する係
止部２３が設けられている。尚、係止部はパイプ状に成
して筆記体の後端を嵌着することも可能である。

【００１０】シャープペンシル筆記体６は、一般的なチ
ャック機構を内蔵し、後端にチャック機構と連結した継
手６ａを介して芯パイプ２０に接合し、芯パイプ２０の
後方に設けたフランジ部２１に当接して摺動コマ５が嵌
着され、摺動コマ５の後端から突出した芯パイプ２０の
後端孔は上述した如く尾栓２２で閉塞されている。芯の
繰り出しは、シャープペンシル筆記体６の先端段部２５
が先軸２の内段部２４に当接した状態で、上記円筒カム
３と連動して摺動コマ５の軸推移によりチャックを摺動
して行われる。

【００１１】シャープペンシル筆記体６、ボールペン等
筆記体７は、後端に夫々の摺動コマ５、５｀を接続させ
て、前述のガイド筒１の各案内溝８、８｀に移動自在に
嵌装され、各摺動コマ５、５｀の前端面とガイド筒１の
案内溝８、８｀前面の仕切り部１５との間に介装したリ
ターンスプリング２６、２６｀により後方へ附勢され
る。円筒カム３は、ガイド筒１の周溝１６に鍔部１７を
弾性的に嵌入させてガイド筒１に対して円周方向に回転
自在で抜け止めして止着される。尚、通常は、各筆記体
を先軸先端口から突出する状態で円筒カム３が回転止め
されるように周溝１６と鍔部１７が寸法設定される。
又、シャープペンシル筆記体６が突出した状態で、鍔部
１７に対向する周溝位置は芯繰り出しに必要なストロー
ク分幅広に形成されている。又、ボールペン等筆記体７
が突出した状態で、鍔部１７に対向する周溝位置は円筒
カム３が前進した状態の巾狭に形成されている。又、夫
々の筆記体が突出した状態に於いて、前記鍔部３３は対
向する後軸４内孔に所要箇所でリブ状に設けた段部３１
に略当接状態となり落下衝撃等で鍔部１７が直接周溝１
６の前段部に当接して損傷するのを防止する。又、摺動
コマ５、５｀はリターンスプリング２６、２６｀によっ
て後方へ附勢されているので、常にその突起１９、１９
｀のカム斜面を円筒カム３のカム斜面１３に接触した状
態を保っている。

【００１２】ガイド筒１と円筒カム３を被嵌して後軸４
が取付けられ、ガイド筒１のフランジ部２８の後面が後
軸４の前面に当接状態で、突起状の係合部２７｀が上記
後軸４の係合溝２７に弾性的に嵌着して、後軸４に対し
てガイド筒１は回転自在と成され、円筒カム３の溝４４
に後軸４のリブ４５が嵌入して、後軸４に対して円筒カ
ム３は回転不可であるが軸推移自在に成されている。
又、ガイド筒１の筒部９には先軸２が嵌装され、フラン
ジ部２８の前面に先軸２の後端面が当接状態で、筒部９
の係合部１２が先軸２の係合溝１１に弾性的に嵌着し
て、先軸２とガイド筒１が回転止め且つ抜け止め状態に
固定される。尚、先軸２は、適宜な力で着脱可能になっ
ている。この状態で、先軸２に対して後軸４を一方に回
転すると、摺動コマ５が前進して円筒カム３のカム斜面
１３の最前端の切欠１４が一方のシャープペンシル筆記
体６の摺動コマ５の突起１９に係止して筆記先端部が先
軸先端口から突出状態になる。先軸２に対して後軸４を
他方に回転すると、摺動コマ５が後退してシャープペン
シル筆記体６の筆記先端部が先軸先端口から没入すると
共に、摺動コマ５｀が前進して他方のボールペン等筆記
体７の筆記先端部が先軸先端口から突出する。

【００１３】一方、消しゴム繰り出し体３４は図３に示
すように螺旋筒３５、内筒３９、スライダー４７、消し
ゴム５４の構成で成っている。螺旋筒３５は内孔面の前
端近傍に周状の係止溝３７が形成され、更にその後方に
軸方向の螺旋溝３６が形成されている。又、内孔の後端
には傾斜状の段部４５が周状に形成されて消しゴム５４
が突出する後端孔が貫通している。

【００１４】内筒３９は前方で段部４２と、段部４２の
近接した後方に周状の係止突部４６と、段部４２の前方
筒部の内孔面に溝部４１ａ、突部４１ｃ、溝部４１ｂを
一線上に有した係止部が所要箇所に形成された筒部４１
と、筒部４１の後方に一体に延設された筒部４０の側面
に前端の段部４３から後端まで貫通したスリット部４４
が対向する２箇所で形成され、筒部４０の略後端には傾
斜状の段部４５が形成されている。又、上記溝部４１ａ
の入口はテーパー状に形成されている。

【００１５】スライダー４７はその前端に筒部４８を有
し、筒部４８の後端に延設して対向する２箇所で弾性変
形可能な消しゴム挟持片４９が設けられている。又、消
しゴム挟持片４９の夫々の外周面には前記螺旋溝３６に
係合可能な位置で突起５０が形成され、後方に傾斜状の
段部５１を有して後端部５２が形成されている。又、内
周面には突条の係止部５３が形成されている。

【００１６】次に、前記内筒３９の筒部４０に前記スラ
イダー４７が嵌挿され、消しゴム挟持片４９がスリット
部４４に嵌装される。又、消しゴム５４が嵌挿されて消
しゴム挟持片４９の前記係止部５３で食い付き状に係止
される。その状態から内筒３９は前記螺旋筒３５の内孔
に嵌装され、スライダー４７の突起５０が螺旋溝３６に
係合される。又、内筒の筒部４１の係止突部４６が螺旋
筒の係止溝３７に弾性的に係合して段部４２が螺旋筒３
５の前端に当接される。又、その時筒部４０の段部４５
が螺旋筒３５の段部３８に迎合してスリット部４４の縮
径方向の変形が防止される。以上で内筒３９に対し螺旋
筒３５は回転可能で抜出不能に成され消しゴム繰り出し
体３４が構成される。又、内筒３９に対して螺旋筒３５
を回転することで突起５０がスリット部４４に案内され
てスライダー４７が軸方向に摺動する。

【００１７】次に、図２に示すように消しゴム繰り出し
体３４は後軸４の後端孔から挿入され、内筒の筒部４１
の内孔面に設けた係止部が前記円筒カム３の後端筒部３
２に設けた係止部に迎合して相互が固定され、螺旋筒３
５の後端部位が後軸４の後端孔から適宜突出した状態に
成される。又、消しゴム繰り出し体３４は円筒カム３に
対し着脱可能と成される。ところで、筒部４１の係止部
である溝部４１ａ、４１ｂは円筒カムの筒部３２の係止
部であるリブ３２ａ、３２ｂに嵌入して相互が回転止め
され、突部４１ｃに溝部３２ｃが弾性的に嵌入して抜け
止めされる。又、筒部３２と筒部４１の装着時にはリブ
３２ｂ先端の矢尻部（図示せず）が溝部４１ａ入口のテ
ーパー部に対向するので相互の位置合わせを気にしなく
ともスムーズに迎合可能である。

【００１８】

【作用】先軸２に対して後軸４を一方に回転すると、図
１に示すように円筒カム３のカム斜面１３の先端に設け
た切欠１４が一方のシャープペンシル筆記体６の摺動コ
マ５と係合してその筆記先端部を先軸先端口から突出す
る。このとき円筒カム３の鍔部１７は周溝１６の幅広部
に位置している。この状態で消しゴム繰り出し体３４の
後端をノックして円筒カム３を軸推移すると、その動作
が摺動コマ５、芯パイプ２０、シャープペンシル筆記体
６に伝達され、筆記先端部の段部２５が先軸２の内段部
２４に当接した状態から更に継手６ａに連動してチャッ
クが軸推移して芯が繰り出される。先軸２に対して後軸
４を他方に回転すると、シャープペンシル筆記体６が後
退し、代わりにボールペン等筆記体７の筆記先端部が先
軸先端口から突出する。

【００１９】次に、後軸４に対して消しゴム繰り出し体
３４の後端部を一方に回転すると、スライダー４７の突
起５０が、内筒３９のスリット部４４に沿って移動する
ので徐々にスライダー４７が後退して消しゴム５４が螺
旋筒３５の後端孔から繰り出される。又、消しゴム繰り
出し体３４の後端部を他方に回転させるとスライダー４
７が前進してそれと共に消しゴム５４が螺旋筒３５の後
端孔に没入する。

【００２０】又、図４に示すように消しゴム５４の終焉
時に於いて、スライダー４７の後退限で消しゴム挟持片
４９の段部５１が螺旋筒３５の段部３８に当接した状態
で後端部５２が突出するので消しゴム５４の終焉がわか
る。又、突出する後端部５２の内面に消しゴムとの係止
部５３を設け、螺旋筒３５後端孔の縁に適当な面取りを
設けて後端部５２が拡開方向に容易に変形可能となせば
（図示せず）消しゴム残部の取り出し、新しい消しゴム
の装着が容易化する。

【００２１】

【発明の効果】本発明は実施例に示すように、従来例に
対し金属が樹脂に代替えされ、部品点数が省略されて構
造が単純化され、且つ、組立てが容易となりコスト低減
が達成される。又、本発明は後軸の後端に消しゴム繰り
出し体が着脱可能に収納されるので機能が増し目的に応
じて使い分けることができ極めて有用である。即ち、消
しゴム以外の塗布ユニットなどが自由選択で装着できる
などの利点がある。又、消しゴム終焉時が判る利点と、
消しゴムの差し替えが容易となる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す全体の縦断面図で、要部
の一部が非断面となっている。

【図２】図１に於ける後半部拡大の断面図である。

【図３】消しゴム繰り出し体の縦断面図である。

【図４】消しゴム終焉時の状態を示した要部断面図であ
る。

【符号の説明】

１ ガイド筒 ２ 先軸 ３ カム部、円筒カム ３ａ 溝部 ４ 後軸 ４ａ リブ ５ 摺動コマ ５｀ 摺動コマ ６ シャープペンシル筆記体 ６ａ 継ぎ手 ７ ボールペン等筆記体 ８ 案内溝 ８｀ 案内溝 ９ 筒部 １０ ノックスプリング １１ 係合溝 １２ 係合部 １３ カム斜面 １４ 切欠 １５ 仕切り部 １５ａ 孔 １５ｂ 孔 １６ 周溝 １７ 鍔部 １８ 貫通孔 １９ 突起 １９｀ 突起 ２０ 芯パイプ ２１ フランジ部 ２２ 尾栓 ２３ 係止部 ２４ 内段部 ２５ 段部 ２６ リターンスプリング ２６｀ リターンスプリング ２７ 係合溝 ２７｀ 係合部 ２８ フランジ部 ２９ 軸筒部 ３０ クリップ ３１ 段部 ３２ 筒部 ３２ａ リブ ３２ｂ リブ ３２ｃ 溝部 ３３ 鍔部 ３４ 消しゴム繰り出し体 ３５ 螺旋筒 ３６ 螺旋溝 ３７ 係止溝 ３８ 段部 ３９ 内筒 ４０ 筒部 ４１ 筒部 ４１ａ 溝部 ４１ｂ 溝部 ４１ｃ 突部 ４２ 段部 ４３ 段部 ４４ スリット部 ４５ 段部 ４６ 係止突部 ４７ スライダー ４８ 筒部 ４９ 消しゴム挟持片 ５０ 突起 ５１ 段部 ５２ 後端部 ５３ 係止部 ５４ 消しゴム

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 夫々樹脂製の先軸とガイド筒の先方を着
   脱可能な状態に固定し、ガイド筒に設けた複数の案内溝
   に摺動コマを後端に止着した複数の筆記体をガイド筒と
   摺動コマとの間にリターンスプリングを附勢して夫々軸
   方向に前後動可能に嵌装し、又、ガイド筒の後方を被覆
   して樹脂製の後軸がガイド筒に回転のみ可能に止着さ
   れ、後軸の内孔部でカム部が後軸に対し一体又は別体の
   樹脂部材で回転止めされ、ガイド筒後端外周に設けた周
   溝にカム部又は後軸の内孔に設けた鍔部を嵌入させてカ
   ム部をガイド筒に対し回動可能な状態に止着すると共
   に、カム部の前端縁と摺動コマの後端縁のいずれかに軸
   方向に変位する円周状のカム斜面を設け、カム部の前端
   縁と摺動コマの後端縁を当接させることにより先軸に対
   する後軸の回転によって交互に各摺動コマを前後動させ
   て、各筆記体の先端を先軸の先端口から選択的に出没可
   能とした前方筆記部と、円筒カムの後端又は後軸内に着
   脱可能に固定されて後端部を回動することで消しゴムを
   出没可能とした後方消しゴム繰り出し体を具備した複式
   筆記具に於いて、 上記消しゴム繰り出し体３４は内孔面に螺旋溝３６が形
   成された螺旋筒３５と、該螺旋筒３５の内孔に挿入され
   て螺旋筒３５に対し回動のみ可能に係止するスリット部
   ４４を有した内筒３９と、該内筒３９内に先方に消しゴ
   ム５４を挟持して側面に突起５０を有したスライダー４
   ７が嵌装されて突起５０が上記スリット部４４を貫通し
   て螺旋溝３６に係合されて成り、更に、上記カム部の後
   端又は後軸４内に上記内筒３９の前方の筒部４１に設け
   た係止部と迎合して係止する係止部を設けて相互を固定
   し、後軸４に対する螺旋筒３５の回転により突起５０が
   スリット部４４に案内されてスライダー４７が軸方向に
   摺動して螺旋筒３５の後端から消しゴム５４が出没可能
   となるように構成された複式筆記具。
2. 【請求項２】 上記カム部を後軸４と別体のカム部３と
   して、該カム部３を後軸４に対し回転方向にのみ可能に
   取付け、カム部３の後方に後軸４内孔の段部３１に対向
   して鍔部３３を設け、更に、鍔部３３後方の筒部３２に
   係止部を設けて上記消しゴム繰り出し体３４の筒部４１
   に設けた係止部を迎合して相互が固定され、少なくとも
   一本をシャープペンシル筆記体として、その筆記先端部
   が先軸先端口より突出した状態に於いて、上記カム部３
   をガイド筒１に対し軸推移可能に設け、上記消しゴム繰
   り出し体３４の後端をノックすることによりカム部３を
   軸推移して芯の繰り出しが可能となるように構成された
   ことを特徴とする上記請求項１記載の複式筆記具。
3. 【請求項３】 内筒３９は、螺旋筒３５の前端に当接す
   る段部４２とその前方筒部４１の内孔面に溝部と突部で
   構成される係止部が設けられ、該筒部４１の後方に一体
   に延設した筒部４０の側面に後端まで貫通したスリット
   部４４が設けられて、更に、筒部４０の略後端に傾斜状
   の段部４５を形成し、又、それと迎合してスリット部４
   ４が縮径方向に変形するのを防止する段部３８を螺旋筒
   ３５の内孔後端に形成して、又、スライダー４７の消し
   ゴム挟持片４９の後方に段部５１を形成してスライダー
   ４７の後退限で段部５１が段部４５に迎合すると共に、
   消しゴム挟持片４９の後端部５２が螺旋筒３５の後端孔
   から突出して消しゴム５４の終焉状態が確認できるよう
   に構成されたことを特徴とする上記請求項１記載の複式
   筆記具。