JPH0851555A - ディジタル垂直同期信号分離回路 - Google Patents

ディジタル垂直同期信号分離回路

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JPH0851555A
JPH0851555A JP18726094A JP18726094A JPH0851555A JP H0851555 A JPH0851555 A JP H0851555A JP 18726094 A JP18726094 A JP 18726094A JP 18726094 A JP18726094 A JP 18726094A JP H0851555 A JPH0851555 A JP H0851555A
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synchronizing signal
digital
vertical synchronizing
signal
output
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JP18726094A
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Inventor
Miki Nishimoto
美樹 西本
Shinji Yamashita
伸二 山下
Yoshihiro Inada
至弘 稲田
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Renesas Design Corp
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Semiconductor Systems Corp
Original Assignee
Renesas Design Corp
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Semiconductor Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複合同期信号から安定度の高い垂直同期信号
を得る。 【構成】 フリップフロップ回路2とアップダウンカウ
ンタ3からなるディジタル積分回路100とディジタル
のコンパレータ4aとを含んで構成される。ディジタル
積分回路100は複合同期信号SYNCを入力とし、入
力を積分してアップダウンカウンタ3のカウント値とし
て出力する。コンパレータ4aは上記カウント値と予め
定められたディジタル量のしきい値を比較し、その比較
結果に応じて垂直同期信号VDが出力される。 【効果】 回路に対する外部環境の影響を減少させ、安
定度の高い垂直同期信号を出力する垂直同期信号分離回
路を得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像信号機器に用いら
れ、複合同期信号から垂直同期信号を分離するためのデ
ィジタル垂直同期信号分離回路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複合同期信号から垂直同期信号
を分離する回路は2つの動作ステップからなる。すなわ
ち、最初のステップで複合同期信号をアナログの積分回
路を通して積分波形信号に変換し、次のステップでその
積分波形信号の電圧と予め設定されたしきい値電圧との
大小関係をコンパレータ(比較回路)で比較し、その比
較結果を垂直同期信号として出力する。
【0003】図13に従来の垂直同期信号分離回路の具
体的構成の一例を示す。なお当該具体例はCQ出版発行
の「基礎からの映像信号処理」に記載されているアナロ
グ構成による垂直同期信号分離回路を引用したものであ
る。
【0004】まず構成について説明する。7a、7b、
7cは抵抗器、8はコンデンサ、9はコンパレータ、S
YNCは複合同期信号、VDは出力垂直同期信号であ
る。複合同期信号SYNCは抵抗器7aの一端に入力さ
れている。抵抗器7aの他端にはコンデンサ8の一端お
よびコンパレータ9の正入力端子が接続されている。コ
ンデンサ8の他端はグランドに接続されている。抵抗器
7aとコンデンサ8でアナログの積分回路を構成してい
る。抵抗器7bは一端に電源が接続され、他端に抵抗器
7cの一端およびコンパレータ9の負入力端子が接続さ
れている。抵抗器7cの他端はグランドに接続されてい
る。抵抗器7bと抵抗器7cで分圧回路を構成してい
る。コンパレータ9の出力端子から複合同期信号VDが
出力される。
【0005】次に図13の回路の動作について説明す
る。複合同期信号SYNCは垂直同期期間と呼ばれる期
間を有している。垂直同期期間の正のパルスは垂直同期
期間以外の期間の正のパルスと比較して狭い特徴があ
る。その波形上の特徴を利用し垂直同期期間を垂直同期
信号として複合同期信号からとりだすのが図13の回路
の主とする動作である。
【0006】抵抗器7aおよびコンデンサ8で構成され
るアナログの積分回路は複合同期信号SYNCを積分波
形に変換してコンパレータ9の正入力端子に出力する。
抵抗器7b、7cで構成される分圧回路は電源電圧をし
きい値電圧に変換してコンパレータ9の負入力端子に出
力する。コンパレータ9は正入力端子の電圧と負入力端
子の電圧の大小関係を比較し、正入力端子の電圧が負入
力端子の電圧より高ければ”H”を、正入力端子の電圧
が負入力端子の電圧より低ければ”L”を出力する事に
よって複合同期信号SYNCの波形から垂直同期期間を
判断し垂直同期信号VDとして出力している。
【0007】これを詳細に図14を使って説明する。ま
ず複合同期信号SYNCが連続して幅の広い正のパルス
である状態から幅の狭い正のパルスの状態へ移る過渡状
態の場合(図14中t0からt1の期間)について説明
する。上述した積分回路がこの場合の過渡状態にあるパ
ルスを積分変換すると積分波形の電圧は時間が経つにつ
れて減少する。その積分波形はコンパレータ9によって
上述したしきい値電圧と比較される。この場合積分波形
がしきい値電圧より高い電圧であれば依然としてコンパ
レータ9で比較された結果”H”が垂直同期信号VDと
して出力されるが、積分波形がしきい値電圧より低い電
圧になるとコンパレータ9で比較された結果”L”が垂
直同期信号VDとして出力される。
【0008】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
狭い正のパルスである状態の場合(図14中t1からt
2の期間)についての動作について説明する。上述した
積分回路がこの場合の幅の狭い正のパルスを積分波形に
変換すると上述したしきい値電圧と比較して電圧の低い
積分波形に変換される。その積分波形はコンパレータ9
によって上述したしきい値電圧と比較される。この場合
積分波形の電圧はしきい値電圧より低い電圧なのでコン
パレータ9で比較された結果”L”が垂直同期信号VD
として出力される。
【0009】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
狭い正のパルスである状態から幅の広い正のパルスの状
態へ移る過渡状態の場合(図14中t2からt3の期
間)について説明する。上述した積分回路がこの場合の
過渡状態にあるパルスを積分変換すると積分波形の電圧
は時間が経つにつれて増加する。その積分波形はコンパ
レータ9によって上述したしきい値電圧と比較される。
この場合積分波形がしきい値電圧より低い電圧であれば
依然としてコンパレータ9で比較された結果”L”が垂
直同期信号VDとして出力されるが、積分波形がしきい
値電圧より高い電圧になるとコンパレータ9で比較され
た結果”H”が垂直同期信号VDとして出力される。
【0010】次に複合同期信号が連続して幅の広い正の
パルスである状態の場合(図14中t0以前あるいはt
3からt4の期間)についての動作について説明する。
上述した積分回路がこの場合の幅の広い正のパルスを積
分波形に変換すると上述したしきい値電圧と比較して高
い電圧の積分波形に変換される。その積分波形はコンパ
レータ9によって上述したしきい値電圧と比較される。
この場合積分波形の電圧はしきい値電圧より高い電圧な
のでコンパレータ9で比較された結果”H”が垂直同期
信号VDとして出力される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述に示すような従来
技術の垂直同期信号分離回路には欠点が3つある。
【0012】第1に、積分回路はアナログ回路で構成さ
れている。積分回路を構成している各素子は温度係数を
有しており周囲の温度によってその各素子の電気的特性
値が変化する。また一般に実際に製造された各素子は設
計値と比べて誤差を含んでおり、従って実際の各素子の
電気的特性値はばらついていると考えるのが普通であ
る。そのような周囲温度の変動、個別素子のばらつき、
等による外部環境の影響により時定数が変化する。その
時定数を一定に保つ為には、正確な時定数の調整が必要
となる欠点がある。
【0013】第2に、コンパレータのしきい値電圧はア
ナログ量(電圧)で与えている。上述の従来例では電源
電圧の変動、周囲温度の変動、個別素子のばらつき、等
による外部環境の影響によりしきい値電圧が変動する。
しきい値電圧が変動すれば、積分波形とのコンパレータ
による比較結果も変動する。その結果、複合同期信号S
YNCと垂直同期信号VDとの位相のばらつきが生じや
すくなり、安定した垂直同期信号が得られにくい欠点が
ある。
【0014】第3に、電源電圧の変動、周囲温度の変
動、個別素子のばらつき、等による外部環境の影響によ
り積分波形に歪みが発生する場合がある。積分波形に歪
みが発生すれば、しきい値電圧とのコンパレータによる
比較結果が変動する。その結果、複合同期信号SYNC
と垂直同期信号VDとの位相のばらつきが生じやすくな
り、安定した垂直同期信号が得られにくい欠点がある。
【0015】この発明は上記の問題点を解決するために
なされたものであり、外部環境の影響を減少し、安定し
た垂直同期信号を出力することのできる垂直同期信号分
離回路を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
課題解決手段は、複合同期信号を受け、前記複合同期信
号をディジタル積分により変換したディジタル積分値を
出力するディジタル積分手段と、前記ディジタル値と予
め定められたディジタルしきい値とを受け、前記ディジ
タル積分値と前記ディジタルしきい値との比較に基づい
て垂直同期信号を生成する垂直同期信号生成手段とを備
える。
【0017】本発明の請求項2に係る課題解決手段にお
いて、前記ディジタル積分手段は、前記複合同期信号を
受け、前記複合同期信号をラッチしてラッチ信号を出力
するラッチ手段と、前記ラッチ信号を受け、前記ラッチ
信号に基づいてカウントアップあるいはカウントダウン
して、そのカウント値を前記ディジタル積分値として出
力するカウンタ手段とを備える。
【0018】本発明の請求項3に係る課題解決手段にお
いて、前記垂直同期信号生成手段は、前記ディジタル積
分値と前記ディジタルしきい値とを受け、前記ディジタ
ル積分値と前記ディジタルしきい値とを比較してその比
較結果出力信号を出力する比較手段と、前記比較結果出
力信号を受け、前記比較結果出力信号を波形整形して前
記垂直同期信号を出力する波形整形手段とを備える。
【0019】本発明の請求項4に係る課題解決手段にお
いて、前記垂直同期信号生成手段は、前記ディジタル積
分値と第1のディジタルしきい値とを受け、前記ディジ
タル積分値と前記第1のディジタルしきい値とを比較し
てその比較結果を第1の比較結果出力信号として出力す
る第1の比較手段と、前記ディジタル積分値と第2のデ
ィジタルしきい値とを受け、前記ディジタル積分値と前
記第2のディジタルしきい値とを比較してその比較結果
を第2の比較結果出力信号として出力する第2の比較手
段と、前記第1の比較結果出力信号と前記第2の比較結
果出力信号とを受け、前記第1の比較結果出力信号と前
記第2の比較結果出力信号とに基づいて前記垂直同期信
号を生成する信号生成手段とを備える。
【0020】
【作用】本発明請求項1に係るディジタル垂直同期信号
分離回路では、ディジタル積分手段により複合同期信号
をディジタル積分しディジタル積分値に変換する。そし
て垂直同期信号生成手段によりそのディジタル積分値と
ディジタルしきい値を比較し、その比較結果に基づいて
垂直同期信号を出力する。すなわちディジタル積分手段
および垂直同期信号生成手段は、複合同期信号をディジ
タル的に処理して垂直同期信号を導出する。
【0021】本発明請求項2に係るディジタル垂直同期
信号分離回路では、ラッチ手段は複合同期信号を入力し
てラッチし、そのラッチ信号に基づいてアップダウンカ
ウンタがアップまたはダウンする。
【0022】本発明請求項3に係るディジタル垂直同期
信号分離回路では、比較手段はディジタル積分値と予め
定められたディジタルしきい値とを比較し比較結果を出
力する。波形整形手段はその比較結果出力信号を波形整
形して垂直同期信号として出力する。
【0023】本発明請求項4に係るディジタル垂直同期
信号分離回路では、第1の比較手段はディジタル積分値
と予め定められた第1のしきい値とを比較し第1の比較
結果出力信号を出力する。また第2の比較手段はディジ
タル積分値と予め定められた第2のしきい値とを比較し
第2の比較結果出力信号を出力する。そして信号生成手
段は、第1および第2の比較結果出力信号に基づいて垂
直同期信号を生成する。第1、第2のしきい値を異なら
せることにより、複合同期信号から垂直同期信号の生成
にヒステリシス特性を持たせることが可能となる。
【0024】
【実施例】
{第1の実施例} <構成>図1は本発明の第1の実施例を示す図である。
図1の100はディジタル積分回路、101は垂直同期
信号生成回路である。また1a、1b、1cはインバー
タ回路、2はDフリップフロップ回路(以下D−FFと
称す)、3は8ビットアップ/ダウンカウンタ、4aは
コンパレータ、5a、5bはOR回路、6はJKフリッ
プフロップ回路(以下JK−FFと称す)である。8ビ
ットアップ/ダウンカウンタ3中のD(7:0)は8ビ
ットデータ入力端子、U/Dはアップダウン制御入力端
子、LDはロード入力端子、TCはキャリー/ボロー出
力端子、Tはクロック入力端子、Q(7:0)は8ビッ
トデータ出力端子である。コンパレータ4a中のP
(7:0)は8ビット比較データ入力端子、Q(7:
0)は8ビットしきい値データ入力端子、Eはイネーブ
ル入力端子、PEQは比較結果出力端子である。8ビッ
トアップ/ダウンカウンタ3のアップダウン制御入力端
子U/Dおよびロード入力端子LD、コンパレータ4a
のイネーブル入力端子E、JK−FF6の入力端子Jお
よび入力端子Kは負論理入力である。
【0025】複合同期信号SYNCはインバータ1aの
入力端子に入力されている。インバータ1aの出力端子
にはD−FF2の入力端子Dが接続されている。D−F
F2の正転出力端子Qは、8ビットアップ/ダウンカウ
ンタ3のアップダウン制御入力端子U/Dと、OR回路
5aの一方入力端子と、インバータ1cの入力端子とに
接続され、反転出力端子QCは8ビットアップ/ダウン
カウンタ3の8ビットデータ入力端子D(7:0)の8
ビットすべてのビットに接続されている。8ビットアッ
プ/ダウンカウンタ3は、ロード入力端子LDにインバ
ータ1bの出力端子が接続され、キャリー/ボロー出力
端子TCにインバータ1bの入力端子が接続され、8ビ
ットデータ出力端子Q(7:0)の8ビットの各ビット
にコンパレータ4aの比較入力端子P(7:0)の8ビ
ットの各ビットが接続されている。インバータ1a、D
−FF2によりラッチ手段、8ビットアップ/ダウンカ
ウンタ3、インバータ1bによりカウンタ手段、これら
両者によりディジタル積分回路100を構成している。
【0026】コンパレータ4aは、しきい値データ入力
端子Q(7:0)に予め定められた8ビットのしきい値
データ80(16進)が入力され、イネーブル入力端子
Eにグランドが接続され、比較結果出力端子PEQにO
R回路5aの他方入力端子およびOR回5bの一方入力
端子が接続されている。JK−FF6は入力端子JにO
R回路5aの出力端子が接続され、入力端子KにOR回
路5bの出力端子が接続され、正転出力端子Qからの信
号を垂直同期信号VDとして出力している。インバータ
1cの出力端子はOR回路5bの他方入力端子に接続さ
れている。コンパレータ4aで比較手段、インバータ1
c、OR回路5a、OR回路5b、JKーFF6で波形
整形手段、これら両者で垂直同期信号生成回路101を
構成している。
【0027】<動作>まず全体的な動作について説明す
る。ディジタル積分回路100は、複合同期信号SYN
Cを受け、この複合同期信号SYNCをディジタル積分
により変換したディジタル積分値を出力する。垂直同期
信号生成回路101は、ディジタル積分回路100から
のディジタル積分値と予め定められたディジタルしきい
値とを受け、ディジタル積分値とディジタルしきい値と
の比較に基づいて垂直同期信号VDを生成する。
【0028】次にディジタル積分回路100の動作につ
いて、8ビットアップ/ダウンカウンタ3の動作を中心
に説明する。アップダウン制御入力端子U/Dに”L”
が入力されると、8ビットアップ/ダウンカウンタ3は
カウントアップしていく。逆に”H”が入力されるとカ
ウントダウンしていく。複合同期信号SYNCはインバ
ータ1aを介してD−FF2の入力端子Dに入力されて
おり、D−FF2の正転出力端子Qは8ビットアップ/
ダウンカウンタ3のアップダウン制御入力端子U/Dに
つながっているので、8ビットアップ/ダウンカウンタ
3は複合同期信号SYNCが”H”の場合カウントアッ
プし、”L”の場合カウントダウンする。またカウント
アップの場合はD−FF2の反転出力端子QCに”H”
が出力されているので8ビットアップ/ダウンカウンタ
3の8ビットデータ入力端子D(7:0)にFF(16
進)が入力され、逆にカウントダウンの場合8ビットデ
ータ入力端子D(7:0)に0が入力される。カウント
値は8ビットデータ出力端子Q(7:0)から出力され
る。カウントアップのときで且つ8ビットデータ出力端
子Q(7:0)が全て”H”(カウント値がFF(16
進))になったとき、またはカウントダウンのときで且
つ8ビットデータ出力端子Q(7:0)が全て”L”
(カウント値が0)になったとき、キャリー/ボロー出
力端子TCは”H”を出力し、それ以外の場合は”L”
を出力する。ロード入力端子LDに”L”が入力される
と8ビットアップ/ダウンカウンタ3は8ビットデータ
入力端子D(7:0)の値をロードする。キャリー/ボ
ロー出力端子TCはインバータ1bを介してロード入力
端子LDに入力されているので、キャリー/ボロー出力
端子TCが”H”のとき8ビットアップ/ダウンカウン
タ3は8ビットデータ入力端子D(7:0)の値をロー
ドする。従って複合同期信号SYNCが”H”の場合、
8ビットアップ/ダウンカウンタ3はカウントアップし
ていき、カウント値がFF(16進)になれば、8ビッ
トデータ入力端子D(7:0)の値であるFF(16
進)をロードするのでカウント値はFFの状態を保持す
る。また複合同期信号SYNCが”L”の場合、8ビッ
トアップ/ダウンカウンタ3はカウントダウンしてい
き、カウント値が0になれば、8ビットデータ入力端子
D(7:0)の値である0をロードするのでカウント値
は0の状態を保持する。以上の動作により、ディジタル
積分回路100は8ビットアップ/ダウンカウンタ3の
8ビットデータ出力端子Q(7:0)に図2のカウンタ
出力に示すような積分波形信号を出力する。
【0029】次に垂直同期信号生成回路101の動作に
ついて説明する。コンパレータ4aは比較データ入力端
子P(7:0)としきい値データ入力端子Q(7:0)
の値が等しいとき、比較結果出力端子PEQに”L”を
出力し、異なるとき、”H”を出力する。イネーブル入
力端子Eに”L”が入力されるとコンパレータ4aは比
較動作を実行し、”H”が入力されると比較動作を実行
しない。この実施例の場合イネーブル入力端子Eはグラ
ンドに接続されているので常に比較動作が実行される。
比較データ入力端子P(7:0)に与えられる8ビット
アップ/ダウンカウンタ3のカウント値としきい値デー
タ入力端子Q(7:0)に与えられる予め定められたし
きい値(この場合80(16進))が等しいくない場合
はコンパレータ4aの比較結果出力端子PEQに”H”
が出力されるので、OR回路5aおよび5bの出力から
はともに”H”が出力される。JK−FF6の入力端子
JおよびKに”H”が入力されると、JK−FF6の正
転出力端子QはJK−FF6の動作により、クロックが
入力される前の正転出力端子Q(垂直同期信号VD)の
値が保持される。よって8ビットアップ/ダウンカウン
タ3のカウント値(ディジタル積分値)としきい値が等
しくなければ垂直同期信号VDは従前の値を保持する。
カウント値としきい値が等しい場合はコンパレータ4a
の比較結果出力端子PEQに”L”が出力され、OR回
路5aの出力端子にはD−FF2の正転出力端子Qの値
が出力され、OR回路5bの出力端子にはD−FF2の
正転出力端子Qの反転した値が出力され、これらがそれ
ぞれJK−FF6の入力端子JおよびKに入力される。
よってコンパレータ4aの比較結果出力端子PEQが”
L”のとき(しきい値と8ビットアップ/ダウンカウン
タ3のカウント値が等しいとき)、D−FF2の正転出
力端子Qが”H”のとき(カウントダウンのとき)JK
−FF6の動作は、JK−FF6の正転出力端子Qを”
L”にセットし、D−FF2の正転出力端子Qが”L”
のとき(カウントアップのとき)JK−FF6の動作
は、JK−FF6の正転出力端子Qを”H”にセットす
る。以上の動作により垂直同期信号生成回路101はJ
K−FF6の正転出力端子Qに図2のVDに示すような
垂直同期信号VDを出力する。
【0030】次にさらに詳細な動作について図2、図3
および図4を用いて説明する。なお図3、図4は2段併
記されたタイミング波形図を一点鎖線部分で左右に切り
分けた各々の図である。図3、図4中の5a(out)
はOR回路5aの出力端子の信号、5b(out)はO
R回路5bの出力端子の信号を意味する。
【0031】まず複合同期信号SYNCが連続して幅の
広い正のパルスである状態から幅の狭い正のパルスの状
態へ移る過渡状態の場合(図2、図3および図4中t0
からt1の期間)について説明する。複合同期信号SY
NCが”H”から”L”になると8ビットアップ/ダウ
ンカウンタ3はカウントダウンをはじめる。そのカウン
ト値はコンパレータ4aによって上述したしきい値デー
タ(この実施例では80(16進))と比較される。こ
の場合カウント値がしきい値データと異なればコンパレ
ータ4aは比較結果出力端子PEQに”H”を出力し、
OR回路5aおよび5bの出力端子に”H”が出力され
るので、JK−FF6は垂直同期信号VDの従前の値”
H”を保持する。さらに8ビットアップ/ダウンカウン
タ3がカウントダウンするとカウント値としきい値デー
タの値が等しくなる。その時コンパレータ4aは比較結
果出力端子PEQに”L”を出力し、OR回路5aの出
力端子に”H”、OR回路5bの出力端子に”L”が出
力されるので、JK−FF6はリセット動作をして”
L”を垂直同期信号VDとして出力する。さらに8ビッ
トアップ/ダウンカウンタ3がカウントダウンすると、
しきい値データとカウント値が再び異なるので、コンパ
レータ4aの比較結果出力端子PEQからは”H”が出
力される。するとOR回路5aおよび5bの出力端子
に”H”が出力されるので、JK−FF6は垂直同期信
号VDの従前の値”L”を保持する。よって図2、図3
および図4に示すようにt0からt1の部分はカウント
値が80(16進)より低くなったとき図2、図3およ
び図4に示すタイミングで垂直同期信号VDは”L”に
なる。
【0032】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
狭い正のパルスである状態の場合(図2、図3および図
4中t1からt2の期間)についての動作について説明
する。上述したディジタル積分回路100がこの場合の
幅の狭い正のパルスを積分波形に変換すると、上述した
しきい値データと比較して低いカウント値に変換され
る。そのカウント値はコンパレータ4aによって上述し
たしきい値データと比較される。この場合カウント値は
しきい値データと異なるので比較結果出力端子PEQ
に”H”が出力される。するとOR回路5aおよび5b
の出力端子には”H”が出力されるので、JK−FF6
は垂直同期信号VDの従前の値”L”を保持する。よっ
て図2、図3および図4に示すようにt1からt2の部
分は垂直同期信号VDは”L”を保持する。
【0033】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
狭い正のパルスである状態から幅の広い正のパルスの状
態へ移る過渡状態の場合(図2、図3および図4中t2
からt3の期間)について説明する。複合同期信号SY
NCが”L”から”H”になると8ビットアップ/ダウ
ンカウンタ3はカウントアップをはじめる。そのカウン
ト値はコンパレータ4aによって上述したしきい値デー
タと比較される。この場合カウント値がしきい値データ
と異なればコンパレータ4aは比較結果出力端子PEQ
に”H”を出力し、OR回路5aおよび5bの出力端子
からも”H”が出力されるので、JK−FF6は垂直同
期信号VDの従前の値”L”を保持する。さらに8ビッ
トアップ/ダウンカウンタ3がカウントアップするとカ
ウント値としきい値データの値が等しくなる。その時比
較結果出力端子PEQに”L”を出力し、これに応答し
てOR回路5aの出力端子に”H”、OR回路5bの出
力端子に”L”が出力されるので、JK−FF6はセッ
ト動作をして”H”を垂直同期信号VDとして出力す
る。さらに8ビットアップ/ダウンカウンタ3がカウン
トアップすると、しきい値データとカウント値が再び異
なるので、比較結果出力端子PEQからは”H”が出力
される。するとOR回路5aおよび5bの出力端子に”
H”が出力されるので、JK−FF6は垂直同期信号V
Dの従前の値”H”を保持する。よって図2、図3およ
び図4に示すようにt2からt3の部分はカウント値が
80(16進)より高くなったとき図2、図3および図
4に示すタイミングで垂直同期信号VDは”H”にな
る。
【0034】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
広い正のパルスである状態の場合(図2、図3および図
4中t3からt4の期間)について説明する。上述した
ディジタル積分回路100がこの場合の幅の広い正のパ
ルスを積分波形に変換すると上述したしきい値データ8
0(16進)と比較して高いカウント値に変換される。
そのカウント値はコンパレータ4aによって上述したし
きい値データ80(16進)と比較される。この場合カ
ウント値はしきい値データと異なるので比較結果出力端
子PEQに”H”が出力される。するとOR回路5aお
よび5bの出力端子には”H”が出力されるので、JK
−FF6は垂直同期信号VDの従前の値”H”を保持す
る。よって図2、図3および図4に示すように、t3か
らt4の部分は垂直同期信号VDは”H”を保持する。
【0035】上述に示すような実施例1のディジタル垂
直同期信号分離回路には利点が3つある。
【0036】第1に、ディジタル積分回路100はディ
ジタル回路で構成されているので周囲温度の変動、個別
素子のばらつき、等による外部環境の影響を受ける事が
少なく時定数が一定する。
【0037】第2に、コンパレータ4aのしきい値電圧
はディジタル量で与えている。このため電源電圧の変
動、周囲温度の変動、個別素子のばらつき、等による外
部環境によりしきい値電圧が変動しない。その結果、複
合同期信号SYNCと垂直同期信号VDとの位相のばら
つきが生じず、安定した垂直同期信号VDが得られる利
点がある。
【0038】第3に、この実施例によるディジタル構成
の垂直同期信号分離回路では、D−FF2、8ビットア
ップ/ダウンカウンタ3、JK−FF6のクロック入力
端子Tにクロック信号CLKを与えることにより同期制
御をしているので、電源電圧の変動、周囲温度の変動、
個別素子のばらつき、等による外部環境を受けにくく積
分波形に歪みが発生せず複合同期信号SYNCと垂直同
期信号VDとの位相のばらつきがなくなり、安定した垂
直同期信号VDが得られる利点がある。
【0039】{第2の実施例} <構成>図5は本発明の第2の実施例を示す図である。
図5中の102はディジタル積分回路、103は垂直同
期信号生成回路である。ディジタル積分回路102の構
成は上述した実施例1のディジタル積分回路100と同
じであるので、説明は省略する。垂直同期信号生成回路
103において、6はJKフリップフロップ回路(以下
JK−FFと称す)、4a、4bはコンパレータであ
る。コンパレータ4aおよび4b中のP(7:0)は比
較データ入力端子、Q(7:0)はしきい値データ入力
端子、Eはイネーブル入力端子、PEQは比較結果出力
端子である。コンパレータ4a、4bのイネーブル入力
端子E、JK−FF6の入力端子Jおよび入力端子Kは
負論理入力である。
【0040】コンパレータ4aは比較入力端子P(7:
0)の8ビットの各ビットに8ビットアップ/ダウンカ
ウンタ3の8ビットデータ出力端子Q(7:0)の8ビ
ットの各ビットが接続され、しきい値データ入力端子Q
(7:0)に予め定められた8ビットのしきい値データ
C0(16進)が入力され、イネーブル入力端子EにD
−FF2の正転出力端子Qが接続され、比較結果出力端
子PEQにJK−FF6のJ入力端子が接続されてい
る。コンパレータ4bは比較入力端子P(7:0)の8
ビットの各ビットに8ビットアップ/ダウンカウンタ3
の8ビットデータ出力端子Q(7:0)の8ビットの各
ビットが接続され、しきい値データ入力端子Q(7:
0)に予め定められ8ビットのしきい値データ40(1
6進)が入力され、イネーブル入力端子EにD−FF2
の反転出力端子QCが接続され、比較結果出力端子PE
QにJK−FF6のK入力端子が接続されている。JK
−FF6は正転出力端子Qに垂直同期信号VDを出力す
る。コンパレータ4a、コンパレータ4bおよびJKー
FF6でシュミットコンパレータを構成している。また
コンパレータ4aは第1の比較手段、コンパレータ4b
は第2の比較手段、JK−FF6は信号生成手段として
働く。
【0041】<動作>インバータ1a、D−FF2、8
ビットアップ/ダウンカウンタ3、インバータ1bより
構成されるディジタル積分回路102の動作については
実施例1と同様であり、8ビットアップ/ダウンカウン
タ3の8ビットデータ出力端子Q(7:0)に複合同期
信号SYNCをディジタル積分した積分波形信号が出力
される。このディジタル積分値は垂直同期信号生成回路
103において予め定められたディジタルしきい値と比
較され、垂直同期信号生成回路103はその比較結果に
基づいて垂直同期信号VDを生成する。この実施例で
は、垂直同期信号生成回路103の比較動作にヒステリ
シス特性が付与されており、以下その動作について説明
する。
【0042】コンパレータ4aのイネーブル入力端子E
はD−FF2の正転出力端子Qに接続され、コンパレー
タ4bのイネーブル入力端子EはD−FF2の反転出力
端子QCに接続されているので、複合同期信号SYNC
が”H”なって8ビットアップ/ダウンカウンタ3がカ
ウントアップするモードでは、D−FF2の正転出力端
子Qは”L”、反転入力端子QCは”H”となり、コン
パレータ4aが動作し、コンパレータ4bは動作せず、
このときコンパレータ4bの比較結果出力端子PEQ
に”H”が出力される。逆に複合同期信号SYNCが”
L”になって8ビットアップ/ダウンカウンタ3がカウ
ントダウンするモードでは、コンパレータ4aは動作せ
ず、このときコンパレータ4aの比較結果出力端子PE
Qに”H”が出力され、一方、コンパレータ4bが動作
する。従ってカ8ビットアップ/ダウンカウンタ3がカ
ウントアップしている場合はカウント値はコンパレータ
4aに入力されているしきい値データC0(16進)と
比較され、コンパレータ4bの比較結果出力端子PEQ
は”H”に固定される。一方、8ビットアップ/ダウン
カウンタ3がカウントダウンしている場合はカウント値
はコンパレータ4bに入力されているしきい値データ4
0(16進)と比較され、コンパレータ4aの比較結果
出力端子PEQは”H”に固定される。カウントアップ
の場合、8ビットアップ/ダウンカウンタ3のカウント
値としきい値データC0(16進)が等しければコンパ
レータ4aの比較結果出力端子PEQに”L”が出力さ
れ、このときコンパレータ4bの比較結果出力端子PE
Qには”H”が出力されているので、JK−FF6は垂
直同期信号VDを”H”にセットする。カウントダウン
の場合、8ビットアップ/ダウンカウンタ3のカウント
値としきい値データ40(16進)が等しければコンパ
レータ4bの比較結果出力端子PEQに”L”が出力さ
れ、このときコンパレータ4aの比較結果出力端子PE
Qには”H”が出力されているので、JK−FF6は垂
直同期信号VDを”L”にセットする。8ビットアップ
/ダウンカウンタ3のカウント値がしきい値データ40
(16進)およびしきい値データC0(16進)のどち
らにも等しくなければコンパレータ4aの比較結果出力
端子PEQおよびコンパレータ4bの比較結果出力端子
PEQにはともに”H”が出力されているので、JK−
FF6は垂直同期信号VDの従前の値を保持する。
【0043】次にさらに詳細な動作について図6、図7
および図8を用いて説明する。なお図7、図8は2段併
記されたタイミング波形図を一点鎖線部分で左右に切り
分けた各々の図である。図7および図8中のPEQ
(J)はコンパレータ4aの比較結果出力端子PEQ、
PEQ(K)はコンパレータ4bの比較結果出力端子P
EQを意味する。
【0044】まず複合同期信号SYNCが連続して幅の
広い正のパルスである状態から幅の狭い正のパルスの状
態へ移る過渡状態の場合(図6、図7および図8中t0
からt1の期間)について説明する。複合同期信号SY
NCが”H”から”L”になると8ビットアップ/ダウ
ンカウンタ3はカウントダウンをはじめる。そのカウン
ト値はコンパレータ4bによってしきい値データ40
(16進)と比較される。一方コンパレータ4aはD−
FF2の正転出力端子Qの値”H”がイネーブル入力端
子Eに入力されるので、比較動作は実行されず比較結果
出力端子PEQ(J)に”H”が出力される。カウント
値がしきい値データ40(16進)と異なればコンパレ
ータ4bの比較結果出力端子PEQ(K)に”H”が出
力される。さらに8ビットアップ/ダウンカウンタ3が
カウントダウンするとカウント値としきい値データ40
(16進)の値が等しくなる。その時コンパレータ4b
の比較結果出力端子PEQ(K)に”L”が出力される
ので、JK−FF6はリセット動作をして”L”を垂直
同期信号VDとして出力する。さらに8ビットアップ/
ダウンカウンタ3がカウントダウンすると、しきい値デ
ータとカウント値が再び異なるので、コンパレータ4b
の比較結果出力端子PEQ(K)からは”H”が出力さ
れる。よってJK−FF6は垂直同期信号VDの従前の
値”L”を保持する。よって図6、図7および図8に示
すようにt0からt1の部分はカウント値が40(16
進)より低くなったとき図6、図7および図8に示すタ
イミングで垂直同期信号VDは”L”になる。
【0045】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
狭い正のパルスである状態の場合(図6、図7および図
8中t1からt2の期間)について説明する。上述した
ディジタル積分回路102がこの場合の幅の狭い正のパ
ルスを積分波形に変換するとしきい値データC0(16
進)と比較して低いカウント値に変換される。複合同期
信号SYNCが”H”になる事によってD−FF2の正
転出力端子Qが”L”になり8ビットアップ/ダウンカ
ウンタ3がカウントアップすると、この場合のカウント
値はコンパレータ4aのしきい値データC0(16進)
と比較される。この場合カウント値はしきい値データC
0(16進)よりも常に小さく等しくならないので、結
果としてコンパレータ4a、4bの比較結果出力端子P
EQ(K)およびPEQ(J)に”H”が出力される。
よってJK−FF6は垂直同期信号の従前の値”L”を
保持する。また複合同期信号SYNCが”L”になる事
よってD−FF2の正転出力端子Qが”H”になり8ビ
ットアップ/ダウンカウンタ3がカウントダウンする
と、この場合のカウント値はコンパレータ4bのしきい
値データ40(16進)と比較される。カウント値がし
きい値データ40(16進)と等しくなければ、結果と
してコンパレータ4a、4bの比較結果出力端子PEQ
(J)とPEQ(K)に”H”が出力されるので、垂直
同期信号VDは”L”が保持される。一方、図6中のt
1からt2に示すようにカウント値がしきい値データ4
0(16進)と等しくなり、コンパレータ4bの比較結
果出力端子PEQ(K)に”L”およびコンパレータ4
aの比較結果出力端子PEQ(J)に”H”が出力され
る場合があるが、その場合JK−FF6の動作は垂直同
期信号VDを”L”にセットする動作であるので、垂直
同期信号VDは”L”に保持される。よって図6、図7
および図8に示すようにt1からt2の部分は垂直同期
信号VDは”L”を保持する。
【0046】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
狭い正のパルスである状態から幅の広い正のパルスの状
態へ移る過渡状態の場合(図6、図7および図8中t2
からt3の期間)について説明する。複合同期信号SY
NCが”L”から”H”になると8ビットアップ/ダウ
ンカウンタ3はカウントアップをはじめる。そのカウン
ト値はコンパレータ4aによってしきい値データC0
(16進)と比較される。一方コンパレータ4bはD−
FF2の反転出力端子QCの値”H”がイネーブル入力
T端子Eに入力されるので比較動作は実行されず比較結
果出力端子PEQ(K)に”H”が出力される。8ビッ
トアップ/ダウンカウンタ3のカウント値がしきい値デ
ータC0(16進)と異なれば、コンパレータ4aの比
較結果出力端子PEQ(J)に”H”が出力される。さ
らに8ビットアップ/ダウンカウンタ3がカウントアッ
プするとカウント値としきい値データC0(16進)の
値が等しくなる。その時コンパレータ4aの比較結果出
力端子PEQ(J)に”L”が出力されるので、JK−
FF6はセット動作をして”H”を垂直同期信号として
出力する。さらに8ビットアップ/ダウンカウンタ3が
カウントアップすると、しきい値データとカウント値が
再び異なるので、コンパレータ4aの比較結果出力端子
PEQ(J)からは”H”が出力される。よってJK−
FF6は垂直同期信号VDの従前の値”H”を保持す
る。よって図6、図7および図8に示すようにt2から
t3の部分は8ビットアップ/ダウンカウンタ3のカウ
ント値がC0(16進)より高くなったとき図6、図7
および図8に示すタイミングで垂直同期信号VDは”
H”になる。
【0047】次に複合同期信号SYNCが連続して幅の
広い正のパルスである状態の場合(図6、図7および図
8中t3からt4の期間)について説明する。上述した
ディジタル積分回路102がこの場合の幅の広い正のパ
ルスを積分波形に変換すると、しきい値データC0(1
6進)と比較して高いカウント値に変換される。複合同
期信号SYNCが”L”になる事によってD−FF2の
正転出力端子Qが”H”になり8ビットアップ/ダウン
カウンタ3がカウントダウンすると、この場合のカウン
ト値はコンパレータ4bのしきい値データ40(16
進)と比較される。この場合カウント値はしきい値デー
タ40(16進)より常に高く異なるので、結果として
コンパレータ4a、4bの比較結果出力端子PEQ
(K)およびPEQ(J)に”H”が出力される。よっ
てJK−FF6は垂直同期信号VDの従前の値”L”を
保持する。また複合同期信号SYNCが”H”になる事
によってD−FF2の正転出力端子Qが”L”になり8
ビットアップ/ダウンカウンタ3がカウントアップする
と、この場合のカウント値はコンパレータ4aのしきい
値データC0(16進)と比較される。カウント値がし
きい値データC0(16進)と等しくなければ、結果と
してコンパレータ4a、4bの比較結果出力端子PEQ
(J)とPEQ(K)に”H”が出力されるので、垂直
同期信号VDは”H”に保持される。一方、カウント値
がしきい値データC0(16進)と等しくなりコンパレ
ータ4aのP比較結果出力端子PEQ(J)に”L”お
よびコンパレータ4bの比較結果出力端子PEQ(K)
に”H”が出力される場合があるが、その場合JK−F
F6の動作は垂直同期信号VDを”H”にセットする動
作であるので、垂直同期信号VDは”H”に保持され
る。よって図6、図7および図8に示すようにt3から
t4の部分は垂直同期信号VDは”H”を保持する。
【0048】以上のように動作する実施例2ではコンパ
レータ4a、4bおよびJK−FF6でシュミットコン
パレータを構成する。このシュミットコンパレータで
は、8ビットアップ/ダウンカウンタ3の出力波形の比
較に図9に示すようなヒステリシス特性を持たせてい
る。図9から、8ビットアップ/ダウンカウンタ3のカ
ウント出力が40(16進)および出力値(垂直同期信
号VD)が”H”の場合、出力値(垂直同期信号VD)
が”H”から”L”に変化する。また8ビットアップ/
ダウンカウンタ3のカウント出力がC0(16進)およ
び出力値(垂直同期信号VD)が”L”の場合、出力値
(垂直同期信号VD)が”L”から”H”に変化する。
このようなヒステリシスをもたせて比較、整形し、図
6、図7および図8に示すように垂直同期信号VDを出
力している。
【0049】実施例1では、8ビットアップ/ダウンカ
ウンタ3からカウント出力された積分波形に1つのしき
い値データ80(16進)を持たせて、コンパレータ4
aで比較して、整形し垂直同期信号VDを出力する構成
であるが、この場合、図10のカウンタ出力に示すよう
に、8ビットアップ/ダウンカウンタ3のカウント出力
値がしきい値80(16進)付近で変動すると、その影
響で出力値は図10のVD1に示すように不用なパルス
を発生する。
【0050】しかし、実施例2では前述したようにシュ
ミットコンパレータを構成し、積分波形の比較にヒステ
リシス特性を持たせているので、8ビットアップ/ダウ
ンカウンタ3のカウント値が変動しても両方のしきい値
40(16進)、C0(16進)にまたがるような大き
な変動でなければ、図10のVD2に示すようにその影
響で出力値に不用なパルスが発生する事はない。
【0051】例をあげると、図11、図12に示す複合
同期信号SYNCのA、Bの部分のノイズを考える。な
お図11、図12は2段併記されたタイミング波形図を
一点鎖線部分で左右に切り分けた各々の図である。図1
1、図12のAの部分は垂直同期信号VDが”L”のと
き8ビットアップ/ダウンカウンタ3のカウント値は3
E(16進)からしきい値40(16進)をとおり越し
42(16進)までカウントアップする。Aの場合、図
9に示すヒステリシス特性によりこの場合のカウント値
の変化で垂直同期信号VDの値が”L”から”H”に変
化する事はない。また図11、図12のBの部分は垂直
同期信号VDが”H”のときカウント値はC2(16
進)からしきい値C0(16進)をとおり越しBE(1
6進)までカウントダウンする。Bの場合も、図9に示
すヒステリシス特性によりこの場合のカウント値の変化
で垂直同期信号VDの値が”H”から”L”に変化する
事はない。このようにA、Bの部分のノイズは上述した
図9に示すヒステリシスを持たせる事により除去され、
このようにして”L”から”H”、”H”から”L”に
おける変化点でのノイズ対策を行っている。
【0052】よって、実施例1よりも実施例2の回路構
成の方が、”L”から”H”および”H”から”L”に
おける変化点でのノイズに強く、安定した垂直同期信号
VDの出力が得られる。
【0053】
【発明の効果】本発明の請求項1によると、ディジタル
積分手段および垂直同期信号生成手段は複合同期信号を
ディジタル的に処理して垂直同期信号を導出するよう構
成されているので、周囲温度の変動、個別素子のばらつ
き、等による外部環境の影響を減少することができ、複
合同期信号から安定した垂直同期信号が得られる効果が
ある。
【0054】本発明の請求項2によると、ディジタル積
分手段はラッチ手段とカウンタで構成されているので、
構成が簡単な上、周囲温度の変動、個別素子のばらつ
き、等による外部環境の影響を受けにくく時定数が一定
する効果がある。またラッチ手段による複合同期信号の
ラッチを、例えばクロックが入力される毎にラッチする
ようにすれば、特定点をサンプルしないので誤差が減少
するという効果も得られる。
【0055】本発明の請求項3によると、比較手段のし
きい値電圧はディジタル量で与えているため電源電圧の
変動、周囲温度の変動、個別素子のばらつき、等による
外部環境によりしきい値電圧が変動しない。その結果、
複合同期信号と垂直同期信号VDとの位相のばらつきが
生じず、安定した垂直同期信号が得られる効果がある。
【0056】本発明の請求項4によると、請求項3の発
明の効果に加えて、第1、第2のしきい値を異ならせる
ことにより複合同期信号から垂直同期信号の生成にヒス
テリシス特性を持たせることにより、変化点でのノイズ
に強く、安定した垂直同期信号の出力が得られる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例のディジタル垂直同期
信号分離の回路を示す図である。
【図2】 図1に示したディジタル垂直同期信号分離回
路のタイミング波形図である。
【図3】 図2に示したタイミング波形図の詳細なタイ
ミング波形図である。
【図4】 図2に示したタイミング波形図の詳細なタイ
ミング波形図である。
【図5】 本発明の第2の実施例のディジタル垂直同期
信号分離の回路を示す図である。
【図6】 図5に示したディジタル垂直同期信号分離回
路のタイミング波形図である。
【図7】 図6に示したタイミング波形図の詳細なタイ
ミング波形図である。
【図8】 図6に示したタイミング波形図の詳細なタイ
ミング波形図である。
【図9】 本発明の第2の実施例の出力値のヒステリシ
ス特性を示す図である。
【図10】 本発明の第1および第2の実施例のノイズ
対策の差異を示す図である。
【図11】 図5に示した垂直同期信号分離回路のノイ
ズ対策の特徴を示すタイミング波形図である。
【図12】 図5に示した垂直同期信号分離回路のノイ
ズ対策の特徴を示すタイミング波形図である。
【図13】 従来例のアナログ垂直同期信号分離回路を
示す図である。
【図14】 図10に示した垂直同期信号分離回路のタ
イミング波形図である。
【符号の説明】
1a インバータ、1b インバータ、1c インバー
タ、2 Dフリップフロップ回路、3 8ビットアップ
/ダウンカウンタ、4a コンパレータ、4b コンパ
レータ、5a OR回路、5b OR回路、6 JKフ
リップフロップ回路、100 ディジタル積分回路、1
01 垂直同期信号生成回路、102 ディジタル積分
回路、103 垂直同期信号生成回路。
フロントページの続き (72)発明者 山下 伸二 兵庫県伊丹市中央3丁目1番17号 三菱電 機セミコンダクタソフトウエア株式会社内 (72)発明者 稲田 至弘 兵庫県伊丹市中央3丁目1番17号 三菱電 機セミコンダクタソフトウエア株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合同期信号を受け、前記複合同期信号
    をディジタル積分により変換したディジタル積分値を出
    力するディジタル積分手段と、 前記ディジタル積分値と予め定められたディジタルしき
    い値とを受け、前記ディジタル積分値と前記ディジタル
    しきい値との比較に基づいて垂直同期信号を生成する垂
    直同期信号生成手段と、を備えるディジタル垂直同期信
    号分離回路。
  2. 【請求項2】 前記ディジタル積分手段は、 前記複合同期信号を受け、前記複合同期信号をラッチし
    てラッチ信号を出力するラッチ手段と、 前記ラッチ信号を受け、前記ラッチ信号に基づいてカウ
    ントアップあるいはカウントダウンして、そのカウント
    値を前記ディジタル積分値として出力するカウンタ手段
    と、を備える請求項1記載のディジタル垂直同期信号分
    離回路。
  3. 【請求項3】 前記垂直同期信号生成手段は、 前記ディジタル積分値と前記ディジタルしきい値とを受
    け、前記ディジタル積分値と前記ディジタルしきい値と
    を比較してその比較結果出力信号を出力する比較手段
    と、 前記比較結果出力信号を受け、前記比較結果出力信号を
    波形整形して前記垂直同期信号を出力する波形整形手段
    と、を備える請求項1または2記載のディジタル垂直同
    期信号分離回路。
  4. 【請求項4】 前記垂直同期信号生成手段は、 前記ディジタル積分値と第1のディジタルしきい値とを
    受け、前記ディジタル積分値と前記第1のディジタルし
    きい値とを比較してその比較結果を第1の比較結果出力
    信号として出力する第1の比較手段と、 前記ディジタル積分値と第2のディジタルしきい値とを
    受け、前記ディジタル積分値と前記第2のディジタルし
    きい値とを比較してその比較結果を第2の比較結果出力
    信号として出力する第2の比較手段と、 前記第1の比較結果出力信号と前記第2の比較結果出力
    信号とを受け、前記第1の比較結果出力信号と前記第2
    の比較結果出力信号とに基づいて前記垂直同期信号を生
    成する信号生成手段と、を備える請求項1または2記載
    のディジタル垂直同期信号分離回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7046301B2 (en) 2002-08-20 2006-05-16 Oki Electric Co., Ltd. Vertical synchronous signal detection circuit

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US7046301B2 (en) 2002-08-20 2006-05-16 Oki Electric Co., Ltd. Vertical synchronous signal detection circuit

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