JPH08512348A - 粘弾性改良剤としてのポリアミドの枝を有するエチレン−アクリル酸共重合体を含む塗料組成物 - Google Patents

粘弾性改良剤としてのポリアミドの枝を有するエチレン−アクリル酸共重合体を含む塗料組成物

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JPH08512348A JP7504065A JP50406594A JPH08512348A JP H08512348 A JPH08512348 A JP H08512348A JP 7504065 A JP7504065 A JP 7504065A JP 50406594 A JP50406594 A JP 50406594A JP H08512348 A JPH08512348 A JP H08512348A
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Abstract

(57)【要約】 一種またはそれ以上のα‐オレフィンと一種またはそれ以上の不飽和カルボン酸より成る群から選ばれる単量体に由来する繰返単量体単位を含んでなる高分子骨格であって、それにアミド共有結合でグラフトされた: 若しくはそれらの組み合わせ(式中、Rは炭素原子数が少くとも約2のアルキレン基であり、R1はRまたはアリール基である)より成る群から選ばれる少くとも一種の繰返単量体単位からなる一つまたはそれ以上の高分子の枝を有している高分子骨格からなる共重合体を抗‐サグおよび抗‐沈降に有効な量で含んでいることを改良点とする、液体媒体中に分散された一種またはそれ以上の高分子バインダーを有する改良された塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 粘弾性改良剤としてのポリアミドの枝を有する エチレン‐アクリル酸共重合体を含む塗料組成物 発明の背景 1.発明の分野 本発明は改良された塗料組成物に関する。更に詳しくは、本発明は塗料組成物 用の粘弾性添加剤に関する。さらに特定すれば、本発明はサグ(sag)、レベ リングおよび塗料組成物中での顔料の懸濁を制御するチキソトロピー添加剤に関 する。本発明の粘弾性添加剤は、α‐オレフィン及びカルボン酸の繰返単量体単 位の骨格を有し、それにグラフトされた次の繰返単量体単位: ‐NHC(O)RC(O)NHR1‐および‐NH‐R‐C(O)‐ 若しくはそれらの組み合わせ(ここで、Rは炭素原子数が少くとも約2のアルキ レン基であり、R1はRまたはアリール基である)を有する一つまたはそれ以上 の高分子の枝を有する共重合体である。 2.関連技術の説明 塗料の調合において、ある特定の用途のための最終製品の流動性を調節するた めに粘弾性改良剤を添加することは良く知られている。貯蔵、輸送、加工、塗装 、および特定の表面への塗装後の性質を調節するための、塗料調合物の多数の粘 弾性添加剤が入手できる。これら添加剤としては変性および未変性有機質粘土並 びに、例えばニュー・ジャージー州(N.J.)、ハイツタウン(Hightstown)のレ オックス社(Rheox,Inc.)刊行(1991年)、レオロジー ハンドブック(Rh eology Handbook) に説明されているような非常に多様な有機化合物がある。 サグ(垂れさがり)、レベリングおよび塗料組成物中での顔料の懸濁を制御す るには、様々なせん断速度で塗料の粘度を維持する添加剤が必要である。この維 持は、これらの性質の制御は相反する現象を含んでいるので困難である。例えば 、サグが全く起らないようにするためには、塗装中に極めて高い粘度を有する塗 料が必要であるが、そのような材料の小さい流動速度はその塗料が平滑な塗膜を 形成するように完全には流動し得ないことを意味する。貯蔵中の顔料の懸濁を制 御する、包み込み粘弾性構造が発達すると、塗装時にレベリングの問題を起こす 塗 料になる。 これらの多様な条件で粘度を維持するために、従来技術は、レベリングとサグ を制御するための有機質粘土のような追加の添加剤と一緒に、顔料の懸濁を制御 するための界面活性剤および増粘剤のような添加剤を混ぜることを提案している 。しかし、このような多数の添加剤を含む塗料の製造は困難で複雑な方法であっ て、各粘弾性添加剤に対して別々の加工条件がしばしば必要になる。また各種添 加剤の間で性質の正しいバランスも取らなければならない。従来技術では、単一 の粘弾性添加剤の加工パラメータでさえも調節が非常に困難なことが明らかにな っている。これらの精密な必要調合条件が用いられないと、矛盾する性質を有す る塗料になる可能性がある。このような精密な調合物は大規模で製造することも 困難であり、また非常に多様な添加剤製品を確保しておく必要もある。 本発明の改良された塗料組成物に用いられる粘弾性改良剤は抗‐サグ添加剤と 抗‐沈降添加剤の両方の機能を発揮する。さらに、本発明の塗料組成物を製造す る方法は、従来技術の塗料の配合に必要な多数の調合工程または精密なパラメー タ制御を必要としない。 発明の要約 本発明は改良された塗料組成物である。本発明の組成物は、通常の塗料に特有 の高分子バインダーと液体媒体に加えて抗‐サグ性と抗‐沈降性に有効な量のチ クソトロピック粘弾性改良剤を含んでいる。本発明の粘弾性改良剤は二つの基本 成分、即ち骨格高分子ブロックと枝高分子ブロックからなる。この高分子骨格は 一種またはそれ以上のα‐オレフィンと一種またはそれ以上の不飽和カルボン酸 より成る群から選ばれる単量体に由来する繰返単量体単位を含んでなる。この高 分子骨格は未反応のペンダントのカルボン酸基を含んでいることができ、これは さらにアルカリ性物質と反応して部分的に若しくは完全に中和されているか、ま た中和されていないこともある。この骨格には、その酸基と次の: ‐NHC(O)RC(O)NHR1‐および‐NH‐R‐C(O)‐ 若しくはそれらの組み合わせ(ここで、Rは炭素原子数が少くとも約2のアルキ レン基であり、R1はRまたはアリール基である)より成る群から選ばれる単量 体から誘導される繰返単量体単位からなる一つまたはそれ以上の高分子の枝のア ミン基との反応によって生成する反応残基が結合されている。 本発明の組成物に用いられる粘弾性改良剤は塗料組成物の抗‐サグ特性および 抗‐沈降特性の両方を改善する。 本発明は、さらに、次の: (1)本発明の粘弾性改良剤を液状媒体に分散してゲルを生成させる工程; (2)このゲルを塗料組成物に混入する工程; からなる、上記の改良された塗料組成物を製造する方法を含んでいる。 本発明の粘弾性添加剤は顔料すり潰し工程で塗料組成物に混入され、そして本 発明の添加剤を含む塗料組成物の製造は、既知の他の粘弾性改良剤を含む塗料の 製造に比べて精密でない加工工程を必要とするだけであり、そのため商業規模で の製造が簡単になる。本発明の方法は、他の既知の添加剤に比べて実用性能が熱 、せん断および空気の取り込みのような加工パラメータに影響されることが少な い、抗‐サグおよび抗‐沈降に有効な組成物を提供する。さらに、本発明で使用 される粘弾性添加剤の化学構造は、既知の添加剤より加工工程中の有害な副生物 の生成が少なく、且つ乾燥中に有害な溶媒の放散が少ない塗料組成物を提供する 。 本発明の詳細な説明 本発明の改良された塗料に使用される粘弾性改良剤は、一般的に言えば、性質 がチキソトロピックであると説明できる。本発明の改良剤を塗料に混入すると、 せん断速度に依存して広い範囲の塗装粘度が得られる。 本発明の改良された塗料では、非せん断状態にある塗料にせん断力を加える場 合、せん断速度が増すとそれにつれて粘度が減少する。その材料にせん断力を長 く加えれば加える程、粘度は一定の限界値に達するまで益々低くなる。次いで、 そのせん断速度を減少させると、粘度はゆっくり回復する。この粘度の増加は時 間依存性であり、十分な時間(秒から数時間)をかけると、粘度は元の非せん断 状態で最初観測された値に戻る。 何等かの理論と結び付けることを望むものではないが、本発明の粘弾性添加剤 中の極性の大きいカルボキシル基とアミド官能基との間の分子間吸引力が、貯蔵 中の非せん断状態で複雑なコロイド状網目を創るものと考えられる。せん断速度 が増すにつれて、このコロイド構造中の弱い分子間吸引が破壊され、その塗料は 有効な加工と塗布のために必要な素晴らしい高せん断粘性を示す。せん断速度が 小さくなるにつれて、この分子間構造が再生され始め、そしてそれが優勢になっ て行く。塗装後の低いせん断速度では再び分子間引力が優勢になり、その塗料の 乾燥中の垂れ下がりを防ぐに十分高いが、素晴らしいレベリング性と塗膜形成性 を提供すべく十分低い塗料粘度を提供する。貯蔵時に経験される極端に低いせん 断速度では、分子間吸引力がコロイド状網目を生成させ、この網目が組成物中に 存在する全ての分散顔料の凝集を低下させる作用をする。理解されるように、こ のコロイド状網目は顔料粒子を包み込み、その粒子表面での正電荷の相互作用を 低下させる。 本発明の粘弾性添加剤は塗料組成物のサグ抵抗性を改善する。表面に塗布され た後、その塗料は、乾燥工程の間目ざわりな流れと滴を防ぐために、上塗りが乾 くまで十分な粘度を保持していなければならない。本発明の粘弾性添加剤は、粘 弾性添加剤を含まない対照組成物に比べて、塗料組成物のサグ抵抗性を少くとも 約100%増加させることが確認された。 本発明の粘弾性添加剤は貯蔵中の過度の凝集を防ぐための抗‐沈降性添加剤と しても有用である。実際には、その極限の粒度まで分散されている顔料は殆どな く、塗料は通常多くの集合体および凝集体を含んでいる;しかし、本発明の添加 剤は顔料の分散レベルを長期間十分なレベルに維持する。本発明の粘弾性添加剤 を含有する顔料を含む組成物を長い期間貯蔵した場合、粘弾性添加剤を含まない 対照組成物に比べて沈降性が少くとも600%向上することが認められた。 本発明の改良された塗料組成物中の粘弾性改良剤は二つの成分部分を含んでい る。第一成分は一種またはそれ以上のα‐オレフィンおよび一種またはそれ以上 の不飽和カルボン酸より成る群から選ばれる単量体に由来する繰返単量体単位に よって特徴付けられる骨格であり;第二成分は ‐NHC(O)RC(O)NHR1‐および‐NH‐R‐C(O)‐ またはこれらの組見合せ(式中、Rは少くとも約2個の炭素原子を有するアルキ レン基であり、R1はRまたはアリール基である)より成る群から選ばれる少く とも一つの繰返単量体単位によって特徴付けられる枝である。 この骨格はその中の繰返単量体単位の総モル数を基に、望ましくは約50から 約99.5モルパーセント、より望ましくは約65から約99.2モルパーセン ト、そして最も望ましくは約80から約98モルパーセントのα‐オレフィンを 含んでいる。 本発明の添加剤の骨格成分の分子量は広い分子量範囲で変化する。蒸気圧浸透 圧計で測定して、この骨格の数平均分子量は望ましくは約500から約6000 の間の範囲であり、より望ましくは約1000から約3500の間である。 本発明の骨格成分を構成する共重合体のα‐オレフィン成分は広い範囲で変え ることができ、エチレン、プロピレン、イソブチレンおよびヘキセンのような約 2から約8個の炭素原子を有するオレフィンから誘導されるのが好ましい。この α‐オレフィン成分は、より望ましくはエチレンまたはプロピレンである。最も 望ましいα‐オレフィン成分はエチレンである。 本発明の添加剤の骨格のカルボン酸成分は広い範囲で変えることができ、任意 の普通の不飽和カルボン酸から誘導され得る。有用な酸に、本明細書中で引用、 参照するものとする米国特許第3,658,741号明細書に開示されているよ うなカルボン酸またはそれらの誘導体がある。有用なカルボン酸に、モノカルボ ン酸およびポリカルボン酸の両方、およびエステルと酸無水物を含めてそれらの 誘導体があり、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、イタコン酸、クロト ン酸、マレイン酸およびフマル酸のような、アミン官能基と反応してアミド結合 を生成し得る酸である。アクリル酸クロリドおよびアクリルアミドを含めて酸塩 化物、アミドおよびエステルも有用である。使用できるエステル類にはアクリル 酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチルおよびジメチルアミノエチル メタクリレートがある。マレイン酸のモノメチルエステル、フマル酸のモノメチ ルエステル、フマル酸のモノエチルエステルのようなジカルボン酸のモノエステ ル類およびマレイン酸無水物も有用である。望ましいカルボン酸またはその誘導 体には約3から約6個の炭素原子を含む不飽和モノカルボン酸および約4から約 8個の炭素原子を含むジカルボン酸がある。特に望ましい化合物にα,β‐エチ レン系不飽和酸およびその誘導体がある。より望ましいα,β‐エチレン系不飽 和モノカルボン酸はアクリル酸とメタクリル酸である。最も望ましいα,β‐エ チレン系不飽和カルボン酸はアクリル酸である。 この共重合体の骨格中のカルボン酸成分の量は広い範囲で変えることができる 。通常、この骨格はその中の繰返単量体単位の総モル数を基に望ましくは約1% から約35%のカルボン酸成分、より望ましくは約2%から約20%のカルボン 酸成分を含む。 特に推奨される骨格成分はエチレンと、アクリル酸のような約3から約6個の 炭素原子を有するα,β‐エチレン系不飽和モノカルボン酸との共重合体ブロッ クであり、その中で酸由来の単位のモル%は約3.5%から約12%であり、そ の数平均分子量は約1500から約3500である。 第二基本成分として、本発明の塗料組成物の粘弾性改良剤は一種またはそれ以 上の、ポリアミドを含んでなる第二高分子ブロックを含んでいる。有用なポリア ミドの例は、少くとも二個の炭素原子でお互いに隔てられている、高分子鎖の複 合部分としての繰返カーボンアミド基が存在することを特徴とするポリアミドで ある。これらポリアミドは次の一般式: ‐NHC(O)RC(O)NHR1‐または‐NH‐R‐C(O)‐ 或いはこれらの組み合せ(式中、Rは少くとも2個の炭素原子を有するアルキレ ン基、望ましくは約2から約10個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R1 はRまたはアリール基である)で表される繰返単位を有している。このような ポリアミドの例は、ポリ(ヘキサメチレン・アジポアミド)(ナイロン6,6) 、ポリ(キサメチレン・セバシンアミド)(ナイロン6,10)、ポリ(ヘキサ メチレン・イソフタルアミド)(6,IP)、ポリ(ヘキサメチレン・テレフタ ルアミド)(ナイロン6,T)、ポリ(ヘプタメチレン・ピメルアミド)(ナイ ロン7,7)、ポリ(オクタメチレン・スベルアミド)(ナイロン8,8)、ポ リ(ノナメチレン・アゼラミド)(ナイロン9,9)、ポリ(デカメチレン・ア ゼラアミド)(ナイロン10,9)、ポリ(ビス[4‐アミノシクロヘキシル] メタン‐共‐ドデカンジオン酸)(PACM‐12)のようなジアミンとジカル ボン酸との反応で形成されるポリアミドである。また、有用なポリアミドの例は アミノ酸、および、例えばラクタムのようなそれらの誘導体の重合によって形成 されるポリアミドである。これらの有用なポリアミドの例は、ポリ(4‐アミノ 酪酸)(ナイロン4)、ポリ(6‐アミノヘキサン酸)(ナイロン6)、ポリ( 7‐ アミノヘプタン酸)(ナイロン7)、ポリ(8‐アミノオクタン酸)(ナイロン 8)、ポリ(9‐アミノノナン酸)(ナイロン9)、ポリ(10‐アミノデカン 酸)(ナイロン10)、ポリ(11‐アミノウンデカン酸)(ナイロン11)、 ポリ(12‐アミノドデカン酸)(ナイロン12)およびこれらに類するナイロ ンである。二種またはそれ以上のポリアミドの混合物も用いることができる。 上に引用されたポリアミド‐の繰返単位から成る共重合体を用いることができ る。非限定的に例示すると、そのようなポリアミド共重合体に次のものがある: カプロラクタム‐ヘキサメチレン・アジポアミド/(ナイロン6/6,6)、ヘ キサメチレン・アジポアミド/カプロラクタム(ナイロン6,6/6)、ヘキサ メチレン・アジポアミド/ヘキサメチレン・イソフタルアミド(ナイロン6,6 /6IP)、ヘキサメチレン・アジポアミド/ヘキサメチレン‐テレフタルアミ ド(ナイロン6,6/6T)、トリメチレンアジポアミド/ヘキサメチレン・ア ゼラインアミド(ナイロン・トリメチル6,2/6,2)およびヘキサメチレン ・アジポアミド/ヘキサメチレン・アゼラインアミド/カプリルラクタム(ナイ ロン6,6/6,9/6)、さらにここに特に挙げていない他のポリアミド共重 合体、ポリ(デカメチレン・セバシンアミド)(ナイロン10,10)、ポリ[ ビス(4‐アミノシクロヘキシル)メタン‐1,10‐デカンカルボキシアミド )][ギアナ(Guiana)]、ポリ(m−キシリレン・アジポアミド)、ポ リ(p‐キシリレン・セバシンアミド)、ポリ(2,2,2‐トリメチルヘキサ メチレンテレフタルアミド)、ポリ(ピペラジン・セバシンアミド)、ポリ(ド デカメチレン・テレフタルアミド(ナイロン12,T)およびこれらに類するポ リアミド共重合体。 この発明の実施において用いられる望ましいポリアミドはポリ(カプロラクタ ム)およびポリ(ヘキサメチレン・アジポアミド)である。特に望ましいポリア ミドはポリ(カプロラクタム)である。 ポリアミドの数平均分子量は広い範囲で変えることができるが、本発明で用い られるポリアミドの数平均分子量は、通常、約5000から約35,000であ る。特に望ましい態様では、その数平均分子量は約10,000から約22,0 00である。特に望ましい態様の中で最も望ましいものは数平均分子量が約18 , 000のポリアミドである。 本発明の共重合体中に含まれるポリアミドの量は広い範囲で変えられるが、普 通はこの共重合体の総重量を基に約1%から約85重量%である。本発明の望ま しい態様では、ポリアミドの量は共重合体の総重量を基に約15から約30重量 パーセントであり;そして本発明の特に望ましい態様では、共重合体中のポリア ミドの量は共重合体の総重量を基に約20から約28重量パーセントである。特 に望ましい態様の内、最も望ましいのはポリアミドの量が共重合体の総重量を基 に約22から約26重量パーセントである態様である。 本発明の共重合体改良剤は、場合によっては、骨格に置換された残存酸官能基 を含む。アミド連鎖末端のカルボキシル基、更には共重合体酸の残存カルボキシ ル基は中和することができる。1から3価のカチオンが本発明のバインダーを中 和するために用いることができる。望ましくは、本発明の方法で用いられる金属 カチオンは、元素の周期率表のIA、IIA、IIB、IIA族および遷移金属 から選ばれる金属群からの金属カチオンである。望ましい金属カチオンは、ナト リウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛およびアルミニ ウム・カチオンであり、最も望ましいのはナトリウム、亜鉛、カルシウムおよび マグネシウム・カチオンである。 本発明の骨格を構成する共重合体は広い範囲の酸価を示す。望ましくは、この 共重合体の酸価は約1から約180の範囲で、望ましくは約40から約160の 酸価、そして最も望ましくは約40から約120の酸価を有する。この酸価は1 グラムの酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数で求められる。 最も推奨される共重合体の数平均分子量は約500から約5000、そして望ま しくは約1000から約3500である。最も推奨されるエチレンとアクリル酸 またはメタクリル酸との共重合体はその中に約1%から約20重量%、望ましく は約3.5%から約12%のアクリル酸またはメタクリル酸を含み、更に約15 00から約3500の数平均分子量およびASTM D‐5の方法で5秒間、1 00グラム荷重の針を用いて約25℃(7°F)の室温で試験した場合の硬度( 0.1mm針入)0.5から30、望ましくは1から10によって特徴付けられ る。 本発明で最も有用な共重合体は約10から約200、望ましくは約25から約 150、そして最も望ましくは約40から約125の酸価によって特徴付けられ る。この共重合体反応生成物は140℃でのブルックフィールド粘度が約500 から約5,000、望ましくは約500から約2,000、そしてより望ましく は約500から約1,500である。 下の表Iに最も推奨されるエチレン・アクリル酸共重合体の特性を示す。 本発明の方法によれば、骨格中のカルボン酸基の100%まで、望ましくは約 50から約100%、そしてより望ましくは約10から約30%がその共重合体 の重量を基に約0.1から約50重量%、望ましくは0.1から40重量%、よ り望ましくは約0.5から約30重量%、そして最も望ましくは約5から約25 重量%の少くとも一種のアミノ酸化合物から誘導される少くとも一種のアミド鎖 と反応せしめられる。少くとも一種のアミノ酸から誘導される少くとも一種のア ミドの約10から約30重量%、または約0.1から約10重量%であってもよ い。 その共重合体の骨格中の各カルボキシル部位で反応したアミド鎖の平均鎖長は 、その枝が典型的な塗料調合物中での粘弾性添加剤の溶解性を阻害するような長 さでない限り、重要ではない。その平均アミド鎖長は約1から約250、望まし くは1から200であるのが望ましく、特定の態様では1から10のアミド鎖長 および1から5個のアミド基の場合が含まれる。100から250個のアミド基 を有するアミド鎖長が本発明の共重合体中に存在していても良い。 他の必須構成成分として、本発明の塗料組成物は適当なバインダーと液体媒体 を含む。任意の常用のバインダーと液体媒体が、それらが望まれる被覆性を有す る塗料系を提供するという前提で使用できる。 本発明では、広い範囲の常用のバインダーが用い得る。有用なバインダーの例 は硬化の際に反応して固体の重合体を生成する乾性油を含有するものである。乾 性油は、通常、かなり大きいパーセントでオレイン酸、リノール酸、リノレイン 酸およびエレオステアリン酸のような不飽和酸を含んでいる、アマニ油、サフラ ワー油、大豆油、トール油、綿実油および桐油のような不飽和化合物を含んでい る。これらの不飽和油は金属塩の存在下で大気中の酸素と反応して固体の重合体 を生成する。 他の有用なバインダーの例は熱硬化性重合体および熱可塑性重合体である。本 発明の実施においてバインダーとして用いられる熱硬化性重合体は、広い範囲で 変えることができる。このような有用な熱硬化性重合体の例は、フタル酸などの 多塩基酸とグリコールのような多価アルコールとのエステル化で誘導される油を 含まないアルキッド樹脂;ジアルキフタレート、ジアルキイソフタレート、ジア ルキマレエートおよびジアルキルクロレンデートの重合で製造される樹脂のよう なアリル樹脂;ホルムアルデヒドと尿素、アニリン、エチレン尿素、スルホンア ミドおよびジシアンジアミドのような化合物との付加反応で製造される樹脂のよ うな橋架けアミノ樹脂;エポキシフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールA およびFのジグリシジルエーテルおよび脂環式エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂 ;クレゾールおよびフェノールのような置換および未置換フェノールとホルムア ルデヒドおよびアセトアルデヒドなどのアルデヒドとの反応で誘導される樹脂の ようなフェノール樹脂;ポリエステル樹脂、シリコン樹脂;および2,6‐トル エンジイソシアネート、2,4‐トルエンジイソシアネート、4,4−ジフェニ ルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートおよび4 ,4´‐ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどのポリイソシアネートと ポリエーテルポリオール[トリメチロールプロパン、1,2,6‐ヘキサントリ オール、2‐メチルグリコシド、ペンタエリトリトール、ポリ(1,4‐テトラ メチレンエーテル)、グリコール、ソルビトールおよびスクロース]のようなポ リ オール、アジピン酸、フタル酸およびこれらに類するカルボンシ酸を過剰のエチ レングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール類およびブタンジオ ール類などの二官能性アルコールでエステル化して合成したポリオールのような ポリエステルポリオールとの反応により製造されるウレタン樹脂である。 望ましい熱硬化性樹脂バインダーはアルキッド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポ リエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂お よびクマロンインデン樹脂である。望ましいアルキッド樹脂は多塩基酸と多価ア ルコールから製造されるポリエステル樹脂である。グリセロールとペンタエリト リトールが多価カルボン酸用に用いることができる。上に説明した乾性油は全て その脂肪酸油をモノ‐グリセライドに変え、次いでフタル酸無水物などの二塩基 酸と反応させることによりアルキッド樹脂の製造に用いることができる。 アルキッド樹脂は、その製造に非常に多様な乾性油類、アルコール類および酸 類が使用できるので、その性質は大幅に変えられる。一般に、アルキッド樹脂は 乾性油より乾燥が速く、光沢の保持性が良く、且つ色が良い。大半の未変性アル キッド樹脂は化学的およびアルカリ耐久性が低い。アルキッド樹脂は乾性油酸の 代わりにエステル化ロジンで修飾できる。o‐若しくはp‐フェニルフェノール のようなフェノール樹脂も、硬度をより大きくし、また化学的耐久性をより良く するために用いることができる。スチレンおよびビニルトルエンもアルキッド樹 脂の乾燥をより速くし、硬さと靭性をよりよく改良するために用いることができ る。シリコン樹脂は、良好な接着性、硬度、可撓性、靭性、屋外耐久性および溶 剤、酸およびアルカリに対する耐久性を持った塗料を提供するために、アルキッ ド樹脂に添加することができる。アクリル系単量体は、アルキッド樹脂を改質し て速乾性、良好な初期光沢、接着性および屋外耐久性を得るために乾性油類と共 重合させることができる。芳香族酸類、例えば安息香酸若しくはブチル安息香酸 は脂肪酸の一部を置き換えて空気乾燥性をより高め、光沢、硬さ、化学的耐久性 および接着性を大きくするために用いることができる。 望ましいエポキシ樹脂はエピクロルヒドリンとジヒドロキシ化合物、普通はビ スフェノールから合成される。この重合には二つの反応、即ちHClが脱離する 縮合反応と、分子鎖に沿ってヒドロキシ基を生成するエポキシ基の開環、付加反 応が含まれる。この重合体は、金属などの極性の表面に対する良好な接着性を保 証する、各末端のエポシキ環と主鎖に沿ったヒドロキシ基を含む。触媒硬化タイ プとエポキシエステルタイプの二種類のエポキシ樹脂がある。 触媒硬化型エポキシ樹脂は、硬化剤、例えばアミン類、ポリアミド樹脂、ケタ ミン、ポリスルフィド樹脂、酸無水物、金属水酸化物若しくはルイス酸などとの 反応によって有用な製品に変換しなければならない。これら材料の大半は、使用 直前まで材料成分を分離して置くために二包装型で供給される。重合体の硬化は 、その重合体を橋架けするエポキシ環と硬化剤との反応により起きる。これら重 合体から作られるペイントは素晴らしい化学的耐久性と硬さを有し、保修用塗料 、トレード・セール(仲間内売買)用特殊塗料および工業用仕上げ塗料としてよ く用いられる。屋外暴露での白亜化、小さい耐衝撃性および二包装システムであ ることがエポキシ樹脂仕上げ塗料の使用を制約する。エポキシ樹脂は、また、乾 性油や脂肪酸とも反応して空気乾燥または熱で硬化するエポキシエステルを生成 する。エポキシエステルから造られるペイントは触媒硬化型エポキシ樹脂程良好 な化学的および溶剤耐久性を示さないが、この点では乾性油やアルキッド樹脂よ りは優れている。このペイントも屋外暴露で白亜化する。 望ましい熱硬化性アクリル樹脂はそれ自身若しくは他の樹脂と高温で反応して 橋架けして硬化するアクリル系に属する少くとも一種の単量体を含んでいる。前 に列挙したアクリル系単量体に加えて、アクリロニトリル、アクリルアミド、ス チレンおよびビニルトルエンがこれら重合体によく用いられる。硬くて変形耐久 性があり、光沢の大きい熱硬化性アクリル系ペイントは、電気器具用仕上げ塗料 としてよく用いられる。 靭性がある可撓性の仕上げ塗料はコイル被覆用に調合することができる。推奨 されるポリエステルは強化プラスチック用に用いられるものに似た不飽和熱硬化 性ポリエステル樹脂である。アルキッド樹脂は不飽和ポリエステルと考えられる が、この用語は重合体の骨格中に不飽和化合物を有する樹脂にも用いられてきた 。これら樹脂は二塩基酸、例えばマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、フマ ル酸、イタコン酸、フタル酸無水物およびアジピン酸と多価アルコール、例えば プロピレングリコールとの反応で製造される。スチレン若しくはその他のある種 の 芳香族ビニル単量体がこのポリエステル樹脂に加えられ、次いで溶解されてペイ ントにされる。禁止剤、例えばヒドロキノンが缶の中での早期重合を防ぐために 添加することができる;そのスチレン単量体の重合を開始し、しばしば高温で行 われるそのポリエステル樹脂の硬化のために、触媒を添加しなければならない。 ポリエステル仕上げ塗料は非常に硬く、靭性があり、溶剤に対して耐久性があり 、かなり耐熱性が大きい。屋外耐久性をより良くするためにシリコン樹脂を添加 してポリエステルを改質することができる。 塗料で使用される望ましいフェノール樹脂は、主として、フェノール環にメチ ロール基を生成させるためにホルムアルデヒドと反応させたフェノールおよびパ ラ置換フェノールから造られる。これら基がフェノールと反応することにより、 縮合重合体が製造されることがよくある。フェノール系塗料は、迅速に乾燥し、 ビルド(肉持ち:build)が大きく、そして湿度および化学薬品に対する抵 抗性が良好である。その良くない初期の色および塗装後の黄変傾向がその使用を 制約する。フェノール系塗料は焼付け缶用塗料として用いることができ、乾性油 ‐改質フェノールアルデヒド系仕上げ塗料は船舶用仕上げ塗料およびアルミ用ペ イントとして用いることができる。 ポリウレタン樹脂はイソシアネート・RNCO(式中、Rは有機の基である) の反応に基礎を置いている。ウレタン塗料は素晴らしい溶剤および化学薬品耐久 性、耐磨耗性、硬度、可撓性、つやおよび電気的性質を有する。しかし、これら はかなり高価で、芳香族イソシアネートは塗装後黄変する。トルエン・ジイソシ アネートのようなポリイソシアネートをヒドロキシル化乾性油と反応させると、 アルキッド樹脂およびエポキシエステル樹脂に似た樹脂が製造される。これらウ レタン・乾性油で造られた仕上げ塗料はその不飽和油の酸化によって空気乾燥す る。ポリヒドロキシ材料は過剰のイソシアネートを含むイソシアネート類と反応 させることが可能で、そのためその重合体はNCO基を含んでおり、それが塗装 後に空気中の水分と反応して重合体を橋架けし、硬化させる。水分‐硬化ウレタ ン樹脂は顔料の添加が困難であるが、これは顔料が完全に乾燥し、無アルカリで なければならないからである。この樹脂は主として透明な塗料に用いられる。フ ェノール類はイソシアネートと反応してそのイソシアネートをブロックし、若し く は系内でそれがヒドロキシル化材料と反応するのを防ぐであろう。このタイプの 塗料を塗装後に150℃に加熱すると、そのフィルムからフェノールが揮発し、 後にフリーのイソシアネートが残り、ヒドロキシル基を持った樹脂と反応し、そ のフィルムを硬化させる。触媒が用いられる場合、二包装系も用いられ、その場 合、例えば第3アミンのような触媒がその重合体の橋架け用に加えられる。 コールタールに由来するクマロン‐インデン樹脂は、それがアルミニウムのリ ーフィング(leafing)を助け、ガスの生成を最小に抑えるので、アルミニウム 用ペイントを造るために広く用いられる。しかし、この塗料は黄色く着色してお り、アルミニウム用ペイントの場合を除いて、その耐久性はまずまずの程度であ る。 尿素‐ホルムアルデヒド、メラミン‐ホルムアルデヒドおよび他のトリアジン ‐ホルムアルデヒド樹脂は全て硬く、光沢があり、無色で、脆く、そして化学的 耐久性のある熱硬化性の重合体であって、アルキッド樹脂、熱硬化性アクリル樹 脂およびビニル樹脂のような塩基性の塗料用ビヒクルの改質に用いられる。ロジ ンは消費者用製品または工業用仕上げ塗料に用いられるマレイン化ロジンアルキ ッド樹脂のようなビヒクルの製造に用いられる。シリコン樹脂はアルキッド樹脂 およびポリエステル樹脂の屋外耐久性をより良く改質するために用いることがで きる。 バインダーとして有用なさらに他の重合体の例はポリエステル、ポリアミド、 ポリカーボネート、α,β‐不飽和単量体の重合に由来する重合体およびこれら に類する重合体のような熱可塑性樹脂である。望ましい熱可塑性バインダーはビ ニル重合体および塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体およびこれらに類する共重合 体のような共重合体;ニトロセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシ エチルセルロース、セルロースアセート、ヒドロキシエチルセルロースおよびこ れらに類するものようなセルロース系重合体;スチレン‐ブタジエン共重合体、 塩素化天然ゴムおよびこれらに類するゴムのようなゴム:およびメチルメタクリ レート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、エ チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよびこれらに類する単量 体から誘導される重合体のようなアクリル系重合体もしくは共重合体である。 本発明の実施に際して用いられる液体分散媒体は、広い範囲で変えることがで き、常用の塗料組成物で用いられるような任意の媒体が用いることができる。こ のような媒体およびそれらと一緒に用いられる特定のバインダーは、この技術分 野で良く知られており、従って詳細には説明しない。かかる分散媒体の例は水お よび炭化水素のような有機の液体である。塗料はその分散媒体を基にして分類さ れることがよくあり、その組成物の一次溶媒として水を使用する塗料は有機液体 を用いる塗料とは区別される。同じ高分子バインダーの多くが両方のタイプの組 成物で用いることができる。 水をベースにするペイントは主にラテックス・ペイントであって、この場合重 合体粒子が非連続相であり、水が連続相である。ラテックス・ペイントでは、そ のラテックス・バインダーは、連続相である水によって分離された液体から半固 体重合体までの非常に小さい粒子から成る。水が蒸発すると、その重合体粒子は お互いに接触し、融着若しくは凝集して、乾燥すると連続のペイント塗膜となる 。顔料を使用する場合、その粒子も水相中に分散され、その乾燥したペイント塗 膜はお互いに融着した顔料と重合体粒子の混合物から成る。ラテックス粒子は非 常に硬くて、水が蒸発した時それらが相互に融着しない場合には、例えばカルビ トール・アセテート若しくはジブチルフタレートのような可塑剤を添加するのが 望ましい。 白色またはパステル調のペイントで、乳白度若しくは遮へい性を得るためにペ イントに用いられる主顔料はルチル型の二酸化チタンである。準白亜化耐久性品 種は室内用ペイントに、白亜化耐久性品種は屋外ペイントに、そして微粒径品種 は半光沢ペイントに用いられる。白かびを防ぐのを助けるために酸化亜鉛が屋外 ペイント用によく用いられるが、この顔料は化学反応性があるので、使用に際し ては注意しなければならない。 焼成粘土および薄片粘土などの多数の顔料が隠ぺい力を増大させるための酸化 チタンの稀釈剤としてペイント中で有利に用いることができる。これらの顔料は 不規則な表面若しくは微細な粒径によって大きい表面積を有し、従ってビヒクル はそのペイント塗膜が乾燥した時顔料表面の全部を被覆せず、その塗膜中に巻き 込まれた空気が残るであろう。顔料およびビヒクルと空気との界面は塗膜内での 光の散乱を増やし、かくして隠ぺい力が増加する。 多くの普通の稀釈用顔料、例えば雲母、炭酸カルシウム、粘土、タルク、シリ カおよび珪灰石が塗料中で用いられる。これら顔料は粒径、形状、硬度、色、表 面処理状態および所要水分量が変わるので、これらは粘度、流動性、つや、色、 洗浄難易度、引っかき抵抗性(scrubbability)、エナメル保持性、外観の均一 性に影響を及ぼす可能性があり、そして更には隠ぺい力にも或る程度影響を及ぼ し得る。稀釈用顔料は各タイプのペイントで希望される性質が得られるように選 ばれる。熱膨脹性の耐火ペイントでは、一次顔料として僅かに可溶性のリン酸カ ルシウム化合物が用いられる。 ペイント中で、顔料の濡れと分散を助け、液体を乳化させ、消泡剤として機能 する界面活性剤が用いられる。これらの材料は、水系ペイント中で親水性‐親油 性バランスと普通呼ばれている均衡のとれた極性‐非極性構造を有している。界 面活性剤の化学組成は大きく変えることが可能であり、通常、単に、アニオン性 、カチオン性および非イオン性に分類される。アニオン性界面活性剤(アリール アルキルスルホネート、スルホコハク酸エステル、石鹸、水溶性アミンおよびス ルホン化油)および非イオン性界面活性剤(多価アルコールの長鎖カルボン酸部 分エステル類、フリーの水酸基を有する長鎖アルコール類および多価アルコール と長鎖脂肪族アルコールとのエーテル類)がラテックス・ペイントに主として用 いられる。 顔料を濡らし、分散させるために、より親水性の水溶性界面活性剤が用いられ る。非極性液体に溶ける親油性の鎖と水に溶ける親水性の基を有する界面活性剤 がラテックス・ペイントにワニス若しくは油を乳化させるために用いられる。水 溶性でない界面活性剤は消泡剤として用いられる。 希望の粘度をもたらし、エマルジョンと顔料分散液の安定化を助けるために、 ラテックス・ペイント中で増粘剤または保護コロイドが用いられる。水溶性蛋白 質またはカゼイン分散液およびセルロース系重合体(カルボキシメチル、ヒドロ キシエチルおよびメチルセルロース)が最も普通に用いられる。可溶性ポリアク リレート類、澱粉、天然ゴムおよび無機のコロイド状材料も用いられた。 保護コロイドは耐洗浄性、はけ塗りの容易さ(brushability)、粘弾性および 染料受容性などのペイントの多くの性質に影響を与える。ラテックス・ペイント はバクテリアの攻撃を受け易いから、防腐剤を含めるのがよい。数種の異なるタ イプの防腐剤が用いられる:フェノール系、水銀系、ひ素系または銅系の化合物 、ホルムアルデヒドおよび或る種の第4級塩素化化合物。これら化合物の幾つか は化学的に活性であり、幾つかは毒性があり、防腐剤を選定する場合にこれらの ことを考慮しなければならない。ラテックス・ペイントで用いられるラテックス 重合体の主なタイプはスチレン‐ブタジエン、ビニル系単独‐または共重合体お よびアクリル系重合体若しくは共重合体である。 本発明の望ましい態様で、アルキッド樹脂のような未変性熱硬化性高分子バイ ンダーは有機液体に可溶性なので、その分散媒体は有機液体である。しかし、他 の態様で、溶媒またはラテックス・ペイント中で現在用いられている合成重合体 の多くは水に可溶化することができる。重合体のカルボキシル、ヒドロキシル、 エポキシまたはアミノ基とアルコール、アルコールエーテル若しくはグリコール エーテルのようなカップリング性溶剤との組み合わせが、樹脂が可溶化される主 要な機構である。マレイン酸若しくはフマル酸は乾性油と反応して水中でアンモ ニア若しくはアミンによって水に溶けるようにすることができる幾つかのカルボ キシル基を有する樹脂を生成させることができる。アルキッド樹脂は、その生成 反応を一塩基酸若しくは乾性油酸で停止させないで、樹脂中に反応性のカルボキ シル基を残すことにより水に溶けるようにすることができる。ジメチロールプロ ピオン酸・CH3C(CH2OH)2COOHおよびトロンボリン酸無水物(throm bolytic anhydride)がこの反応に用いられる。溶解性を付与するために、脂肪 酸でエステル化し、マレイン酸無水物と反応させたスチレン‐アルキルアルコー ルが水溶性ペイントのビヒクルとして用いることができる。アミン‐可溶化水溶 性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシエステル樹脂およびフェノール樹 脂も合成できる。水溶性樹脂は、塗装後にそのペイント樹脂に水溶性が残るのを 防ぐために、アミン類のような揮発性アルカリによって可溶化されるのが普通で ある。 本発明の塗料は、場合によって添加される望ましい成分として染料若しくは顔 料を含んでいる。このような材料は、この技術分野で良く知られているので、余 り詳細には説明しない。有用な顔料の例は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉛、酸 化鉄およびこれらに類する酸化物のような金属酸化物;硫化亜鉛、硫化カドミウ ムおよびこれらに類する硫化物のような金属硫化物である。非常に多数の有機顔 料が、また、塗料組成物に使用するために入手できる。 顔料、バインダーおよび液体成分に加えて、塗料組成物は次のような多くの任 意の添加剤を含んでいても良い:消泡剤、稀釈剤、増粘剤、流動化剤、乾燥剤、 触媒、防腐剤、湿潤剤、粘土および雲母のようなバリヤー性向上剤並びに各種性 質を向上させるための界面活性剤、粘度調節剤および可塑剤。これらの任意添加 剤はこの技術分野で良く知られているので、ここでは余り詳細には説明しない。 顔料、バインダーおよび添加剤の選定は、言うまでもなく、作られる塗料に望ま れる性質に依存する。 本発明の粘弾性添加剤は塗料組成物のサグ耐久性を向上させる。表面に塗装後 、塗料は、その仕上げ塗料が乾燥するまで、目ざわりなたるみや、しずくが落ち るのを防ぐのに十分な粘度を乾燥過程の間保持していなければならない。この問 題は、特に、塗料を高温で急速に乾燥させる焼付け系で重要である。本発明のこ の目的のために、サグ耐久性は引き落とし法(drawdown twchnique)(ASTM D‐4400法A)で測定される。この方法では、塗装の厚みを変えて、真空プ レート上に保持されたラネタ(Laneta)7Bのような、ドローダウン・カード( drawdown card)引き落としカード)上に引き落とし塗装する。次いで、このド ローダウン・カードを垂直に立て、塗料を乾燥させる。この乾燥は室温または炉 の中のような高温で行うことができる。乾燥が完了してから、その塗装を調べ、 そしてその塗料のサグ抵抗性の値を、流れまたはたれ落ちが初めて現れる塗装厚 みを記録することにより求める。本発明の塗料組成物は、焼付け温度約150℃ で、ASTM D‐4400の方法に従って測定したサグ抵抗値が12ミル以上 であることが確認された。本発明の粘弾性添加剤はこの組成物のサグ抵抗性を粘 弾性添加剤を含まない対照組成物に比べて少くとも約100%増加させることが 確認された。 本発明の粘弾性添加剤は貯蔵中の過度の凝集を防ぐための抗‐沈降性添加剤と しても有用である。事実、ペイントは、通常、極限の粒径で分散されている顔料 は極く僅かしか含まれておらず、多くの集合体と凝集物を含んでいるが、本発明 のこの添加剤は顔料の分散水準を長期間十分なレベルに保持する。本発明では、 粘弾性添加剤を含む塗料組成物を1パイントの標準ペイント缶の中に室温で長期 間貯蔵し、この組成物の沈降をASTM D‐869およびD‐1849の方法 に従って測定した。本発明の粘弾性添加剤を含む顔料配合組成物は長期間貯蔵後 、粘弾性添加剤を含まない対照組成物に比べて、沈降性が少くとも約300%向 上することが認められた。 この塗料組成物中に含まれる粘弾性添加剤の量は広い範囲で変えることができ 、サグ抵抗性と沈降抵抗性を任意の程度に向上させる任意の量が使用される。一 般に、本発明の塗料組成物に混合される粘弾性添加剤の量は、粘弾性添加剤を含 まない対照組成物に比べて、その組成物のサグ抵抗性を少くとも約100%、そ してその組成物の沈降抵抗性を少くとも約300%向上させるのに十分な量とす べきである。本発明で用いられる粘弾性添加剤の量は塗料組成物の総重量を基に 望ましくは少くとも約0.5〜2.0重量%、より望ましくは少くとも約1〜2 重量%、そして最も望ましくは少くとも約1重量%である。 本発明の粘弾性調節剤の有効量を添加すると、その低せん断粘度は、ブルック フィールド・シンクロ‐レクトリックRFV粘度計(Brookfield Synchro-Lectr ic RFV Viscometer)で測定した値で約3000センチポイズ(cps)から約50 00cps、またはストーマー粘度計(Stomer Viscometer)(ASTM D‐ 562)で測定した値で約90から100クレブス単位(Krebs Units)(KU) の範囲にある。本明細書で用いられる、“低せん断”という用語は、その組成物 に加えられるせん断速度が約0.1/秒から約50/秒(貯蔵時および塗布後の せん断速度)であることを意味する。本発明の添加剤を添加すると、その組成物 の高せん断粘度は、ICIコーン・アンド・プレート粘度計(ICI Cone and Pla te viscometer)で測定した値で約5cpsから約20cpsの範囲にある。本 明細書で用いられる、“高せん断”という用語は、その組成物に加えられるせん 断速度が約3000/秒から約12,000/秒(塗装せん断速度)であること を意味する。 本発明の粘弾性添加剤は、前記で引用した米国特許第3,658,741号お よび同第5,130,372号明細書(本明細書で引用、参照するものとする) に説明されているような適切な方法で合成できる。例えば、エチレンのようなオ レフィンが供給単量体の少くとも65重量%を、また共単量体が供給単量体の1 .0から35重量%、望ましくは2から20重量%を構成する。気相重合の特定 条件では、供給混合物中と生成物中の成分単量体の重量比は実質的に一定である 。供給混合物および生成物での共単量体の比は極く小さい値であって、本発明で 得られる生成物はエチレンを主成分として含み、共単量体は、一般に、0.8か ら35重量%、望ましくは2.0から20重量%である。生成物中の共単量体と 供給混合物中の共単量体の比は0.7:1から1.8:1の範囲であることが望 ましい。 本発明の塗料組成物はこの技術分野の習熟者に良く知られている常用の方法を 用いてうまく製造できる。そのような方法の例は、米国特許第4,403,86 6号、同第2,923,438同、同第3,601,589号および同第3,9 16,168号明細書;および英国特許第1,589,705号明細書に詳細に 説明されている方法である。 望ましい一つの態様において、塗料組成物の製造所要時間は液体媒体中若しく は樹脂中に分散された粘弾性調節剤から成る予備分散液、即ち濃厚液を調製する ことにより短縮できる。この濃厚液の調製に用いられる液体媒体は広い範囲で変 えられるが、推奨される液体はキシレンとn‐ブタノールおよびそれらの混合物 である。この濃厚液用の最も望ましい液体はキシレンである。この濃厚液の調製 法は、本明細書で説明した、媒体が液体である場合の顔料分散液の調製法と同様 のものであることができる。その媒体が熱可塑性樹脂、予備‐硬化熱硬化性樹脂 若しくはそれらの混合物である場合には、そのような樹脂に充填材を混練するこ の技術分野で知られている方法が用いることができる。 一般に、この濃厚液は液体媒体中に共重合体の微粒子を加熱および攪拌下に分 散させることによって調製されるのが望ましい。この共重合体の微粒子の透明で ゲル状の分散液である濃厚液が得られるような加熱、冷却および攪拌速度の任意 の組み合わせが用い得る。 望ましい一つの態様では、加熱工程に続いて、その溶液を曇点、即ち共重合体 が溶液から沈殿する温度に達するまで冷却する。曇点は、その混合物がさらに継 続して不透明である点として求められる。次いで、この混合物を透明化するまで 再加熱し、冷却するが、曇点の上5℃で始めて、曇点の下10℃まで混合物を急 速に冷却すると、微粒子の半透明のゲル分散液が生成する。 本発明の最も望ましい態様では、この濃厚液の粘度を、その濃厚液を室温で注 ぐことができる程度に調整する。これにより、次に行うその濃厚液の塗料組成物 中への混入が簡単な一工程になる。 次いで、この濃厚液をペイント調合物に加える。この共重合体の装填量は意図 する用途に応じて広い範囲で変えられるが、一般にその組成物の総式量(totalf ormula weight)を基に約0.5〜2.0%の装填量が用いられる。共重合体約 1〜2%の装填が望ましく、そして約1%の装填が最も望ましい。例えば、共重 合体がその塗料組成物の総式量を基に1%の装填量で加えられるべきである場合 には、粘弾性調節剤は固形分20%の分散液の形に調製され、総式量を基に5% の分散液が加えられる。 分散液の添加に続いて、このすり潰したペーストは任意の添加顔料を分散させ るのに十分なせん断下に置かれる。顔料が分散されると、それにつれてこのすり 潰した基剤の温度を少くとも約140°F(60℃)に上げるのに十分な運動エ ネルギーを加えるのが望ましい。この温度は、通常、顔料の分散過程で達成され 、普通、すり潰した基剤を追加加熱する必要はない。 加工中に揮発した液体の代替として、その塗料組成物のガロン当たりの重量( ASTM D‐1475)を調整するために追加の液体を添加することができる 。この工程で、任意の適切な液体媒体が用い得るが、普通、その塗料組成物中と 同じ液体媒体が用いられる。例えば、本発明では、追加分散用の液体媒体として キシレンを使用するのが望ましく、またメチル・イソアミルケトンを塗料組成物 用の液体媒体として使用するのが望ましい。 この濃厚液に混合される粘弾性調節剤の粒径は重要で、その粒径は重合体がそ の濃厚液中に、若しくは続いて得られる塗料組成物中に希望の程度に分散させる ことができる程度であるべきである。すり潰し、磨砕、せん断変形若しくは分散 のどれであっても、粘弾性調節添加剤の粒径はASTM D‐1210の方法で 測定した値で約6ヘグマン(Hegman)未満にするのが望ましい。 塗料の製造における一つの主要な問題はその液体部分中の顔料の分散である。 本発明の塗料組成物は、場合によっては、染料、稀釈剤、拡散バリヤーおよびこ れらに類するものとして挙動する顔料を含んでいる。塗料組成物で用いられる顔 料は、強い吸引力でお互いに結合を保っている微粒子の集合体を含んでいる。特 定の塗料組成物中で使用するのに必要な極限の粒径近くまでその顔料を小さくす るには、その顔料液体スラリーに加えられる高せん断または摩擦のような形での 仕事が要求される。顔料の表面を濡らし、表面に吸着されているだろう空気また は水分をその液体で置換えるためにもかなりの仕事が必要である。ペイントの分 散相中の石鹸または洗浄剤のような湿潤剤が、顔料を濡らし、そして分散させる のを助けるためによく用いられる。 或る種の顔料は他の顔料より分散し難いので、異なるタイプの分散装置若しく はミルが用いられる。ペイント製造時の分散操作では、元の顔料分子の粒径は殆 ど小さくならないので、液体中での顔料の分散にはすり潰し(grinding)がしば しば求められる。 高速ストーン・ミル(stone mill)は、定置カーボランダム・ストーンと高速 回転ストーンから成る。顔料ペーストはこれらストーンの間を通されるが、スト ーン間の間隔はせん断作用のために多少変化し得る。これらのミルは、分散がか なり容易なペイント、例えば非常に微細な分散は要求されない建築用ペイントの 高い生産速度の場合に適している。 ローラ・ミルは異なる速度で反対方向に回転しているスチール・ローラーから 成る。顔料‐液体ペーストが色々な間隙に調節できるローラーの間を通される。 三本ロール・ミルがペイント工業で最も広く用いられている。ローラー・ミルは 生産速度が比較的小さく、熟練した作業員を必要とするが、微分散物を製造する ことができる。 一部重なり合って反対方向に回転する二枚の大体S字型のブレードから成る強 カドウ・ミキサーは非常に重質のペーストを分散するのに時に用いられる。 ボール・ミルおよびペブル・ミルは、水平軸の回りを回転する大きな円筒状の スチールタンクから成る。このミルには一部スチール製または磁器製ボール若し くはペブルが充填され、そして材料が分散される。通常、タンクの側面に分散を より良くするためにボールを持ち上げるのを助けるバッフル・バー(邪魔棒)が 取り付けられている。スチール・ボールの方が密度が大きいので効果的であるが 、白色ペイントの製造には用いることができない。ボール・ミルは、それが装填 された後は、殆ど手間が掛からず、良好な分散物が製造できる。 サンド・ミルは、すり潰し媒体としての、粗砂が入っているシリンダーから成 る。分散されるべき顔料ペーストがこのミルに装填され、直立シャフトで駆動さ れる回転羽根型円板が、砂とペーストの混合物に循環パターンを生じさせる。羽 根の表面近くの粒子とその材料の残りの部分との間に速度差があり、この差が顔 料を分散させる大きなせん断作用を発現させる。粗いスクリーンで顔料スラリー はミルを通り抜けることができ、一方砂はミルの中に残る。顔料スラリーは、連 続操業のために、これらミルを通り抜けることができる。サンド・ミルの生産速 度はかなり大きく、そして分散は非常に良好である。これらのミルは高品質工業 用仕上げ塗料用によく用いられる。 高速分散機は直立シャフトで高速度で駆動される円形の羽根を備えているタン クから成る。顔料‐液体混合物の分散は羽根の表面近くで発現される大きいせん 断作用により達成される。高速分散機は、非常に微細な分散が必要とされないか 、若しくは顔料がその液体中に容易に分散される場合に用いられる。生産速度は 非常に大きく、従ってこのタイプの装置はほとんどの建築用ペイントの製造に用 いられる。 この共役重合体と所望によって加えられる顔料がその液体または濃厚液中に分 散され、安定化された後、その液体または濃厚液は、普通、低速の攪拌装置を備 えた稀釈タンク(thin-down tank)に移され、そこで塗料は希望の粘度に調整さ れ、そして覆いが掛けられる(shaded)。すり潰し操作中には必要とされない材 料はこの稀釈タンクの中でペイントに添加することができ、それはゆるく攪拌し ながら加えることができる。溶剤稀釈型ペイントのバインダーは、通常、すり漬 し操作中に添加され、ラテックス・ペイントのバインダーは、普通、稀釈タンク 中で添加される。稀釈タンクは、普通、重力流下に好都合なように、すり潰し装 置の下の床の上に置かれ、出来上がったペイントは、通常、濾過して、充填する ために、この稀釈タンクの下の床に流される。 本発明の塗料組成物は、普通のペイントが用いられるそのような目的に有用で ある。例えば、これらのペイントはトップコート、充填材、プライマー、表面剤 (surfaces)およびシーラー(sealer)として有用である。この塗料を乾燥する 方法は限定的でなく、任意の常用の方法が用い得る。例えば、本発明の塗料は空 気乾燥することもできるし、或いは高温で乾燥することもできる。望ましい乾燥 法はオーブン・ベーキング(乾燥機焼付け法)である。この方法でのベーキング 温度は広い範囲で変えることができるが、ベーキングのサイクル時間はベーキン グ温度がより高いと短縮され、約80℃(140°F)から約260℃(500 °F)の範囲の温度が推奨される。約10分間、約150℃(300°F)のベ ーキング温度が最も望ましい。 次の実施例は本発明を例示説明するために提供されるもので、これら実施例は 例示のためだけのものであって、本発明の限定を意図するものではないことは理 解されるであろう。 実施例 I.塗料組成物の調製 以下の実施例で使用するペイントの調合物は、カルギル白色焼付けエナメル( Cargill White Baking Enamel)P‐1734‐217Bについて、イリノイ州 (IL)、カーペンターズビル(Carpentersville)のカルギル社(Cargill,In c.)から入手される、提示された処方に基づくものである。 (1)すり潰しペーストの調製 反応容器として容量約2ガロンの大きいバケットを用い、バインダー[カルギ ル・ハイソリッド・ポリエステル(Cargill Hi-Solids Polyster)57‐577 6]1671gと顔料[D.E.州、ウイルミントン(Wilmington)のE.I. デュポン社(E.I.Dupont de Nemours,Inc.)から入手されるタイピュア(IPURE )R‐900]2573gをカウレス(Cowles)分散機でゆっくり攪拌しながら 混合してすり潰しペーストを調製した。 攪拌をすり潰し速度にまで上げ、すり潰しの粒径がASTM D‐1210の 方法で測定した値で約6ヘグマンになるまで続けた。このヘグマン値の読みはこ のすり潰し物の中の全粒子が大体25ミクロン以下の直径になったことを示して いた。 次いで、このすり潰し物約233.8gを個々のパイント缶に量り取って冷ま した。 (2)レットダウン(Letdown)の調製 もう一度容量約2ガロンの反応容器を用い、バインダー(カルギル・ハイソリ ッド・ポリエステル 57‐5776)1131gをカウレス分散機でゆっくり 攪拌しながら入れた。次いで、攪拌を続けながら以下の材料を加えた: レジメン(Resimene)747 [モンサント社(Monsanto)の橋架け剤] 792g Byk300[マリンクロット社(Mallinkrodt)の表面剤] 9g VP‐451(マリンクロット社の触媒) 64g メチル・イソアミルケトン(液体媒体) 643g この混合物を均一になるまで混合した。最後に、この組成物146.6gを上 述のすり潰したペーストを入れた個々のパイント缶に量り入れ、均一になるまで 混合した。 得られたペイント調合物はASTM D‐1475の方法で測定した値でガロ ン当たりの重量が約11.86であった。 II.分散物またはゲルの調製 上記の節Iで調製したペイント調合物に本発明の粘弾性改良剤を加え、共重合 体の分散液を調製した。 これらの分散物は固形分20%で調製した。キシレン(液体媒体)600グラ ムを1000mLのパイレックスガラス・ビーカーに量り入れた。次いで、この 液体媒体中にニュージャジー州、モリスタウンのアライド・シグナル社からAC (登録商標)X413の商品名で入手したナイロン・グラフト共重合体150g を量り入れた。この混合物をホットプレートの上に置き、211プロップブレー ド(prop blade)と1/18馬力のボーディン・モーター(Bodine motor)(最 高回転数500RPM)を用いてゆっくり攪拌した。 温度が上昇すると、それにつれて共重合体は液体媒体に溶け込み、100℃で 透明な溶液が生成した。この溶液を曇点(大体34℃)になるまで放冷した。曇 点とは共重合体が溶液から沈殿する温度で、その混合物が引き続き不透明である 点で求められる。 次いで、この混合物をホットプレートに戻し、再び透明化するまで再加熱した 。その混合物をまた放冷したが、曇点の上5℃で始めて、曇点の下10℃までそ の混合物を急速に冷却(衝撃冷却)した。この衝撃冷却は、混合物が入っている ビーカーを攪拌を続けながら氷浴に浸けて行った。この急速冷却工程中、ビーカ ーの壁面に硬くて冷たいゲルが生成するのを防ぐために、ビーカーの壁面をスパ チュラで引っかき続けた。若しそのままにして置くと、この堅いゲルが冷却を著 しく遅らせるであろう。 この衝撃冷却法で微粒子の半透明のゲル分散液が生成した。この曇点範囲の下 限に達したら、氷浴を外し、室温になるまで攪拌と引っかきを続けた。 夜中の間に、ゲルの粘度増加が認められたが、その増加分はせん断で容易に元 に戻る。 III.粘弾性添加剤の添加 上記の節IIで調製した粘弾性改良剤の有効性を試験するために、それを次い でペイント調合物に加えた。上記の節Iで調製した、秤量したすり潰しペースト の入ったパイント缶をカウレス分散機でゆっくりせん断変形を加えた。次いで、 その共重合体をこの塗料組成物の総式量を基に1%の量で加えた;この粘弾性改 良剤は固形分20%の分散液の形で調製されたから、総式量で5%の分散液が加 えられる。 すり潰しペーストをもう一度すり潰し速度まで攪拌し、その温度を約140° F(60℃)になるまでモニターした。そして、全部が混ざり合う間、その速度 をさらに10分間維持した。次いで、その速度をゆっくりしたレベルに落し、正 確なレットダウン(letdown)量を掻き混ぜ下で加えた。常に、容器の壁面を引 っかきながら、この組成物が均一になるまで混合を続けた。十分均質になってか ら、攪拌をゆるくし、巻込まれた空気を排出させた。 次の日に、液体媒体、望ましくはキシレンおよび/またはメチル・イソアミル ケトンとの混合物を加えて、この組成物のガロン当たりの重量を調整した。得ら れた組成物の補正WPGはASTM D‐1475の方法で測定して11.86 ポンド/ガロンであった。 IV.試験 (1)高せん断粘度‐ASTM D‐4287 ペイント組成物の高せん断粘度はICIコーン・アンド・プレート粘度計で測 定され、調合物のはけ塗りの容易さ(brushability properties)の指標を提供 する。 一滴のペイントをこの粘度計の二枚の金属プレート間に入れ、高せん断速度下 でこの組成物が動き得る能力を測定する。塗布が容易であるためには、粘度の読 みが低い方が望ましい。 (2)低せん断粘度‐ASTM D‐2196の方法A ブルックフィールドRVFモデルのシンクロ電気粘度計を用いて低せん断粘度 を評価した。この粘度は低せん断速度(棚の上に静置)でのペイントの安定性を 示した。この値はそのペイントが貯蔵時にいかに均質なままであるかを示し、そ のペイントの固有粘性(inherent body)の尺度を提供する。 (3)サグ‐ASTM D‐4400の方法A レネタ3‐12ミルの抗‐サグ・バー(anti-sag bar)およびレネタ7Bサグ ・アンド・レベリング・ドローダウンカード(Sag & Levelling drawdown cards )を用いて、本発明のペイント組成物で試験した。 このカードを真空プレートの上に水平に置き、減圧にして固定した。U字型の ドローダウン・ブレードをこのカードの上の端に置き、試験される塗料をそのブ レードのアーム間に入れた。次いで、そのブレードをカードの下端に向けて、均 等な圧力を継続して加えながら引き下げて1ミルずつ増やし、3から12ミルの 厚みの複数のペイントの線を塗布した。 次いで、このカードを真空プレートから外し、3ミルのペイント厚みの線の方 を上にして垂直に吊り下げた。ペイントのこれらの線を調べて、流れ若しくはた るみ(垂れさがり)なしに塗布できる最大の厚みを求めた。 次に、このカードをやはりペイントの厚みが3ミルの線を上にして、約150 ℃の焼付け温度に保ったオーブンの中に入れた。乾燥するまで約30分間焼付け 操作を続けた。流れ若しくはたるみなしに塗布できるペイントの最大の厚みを記 録した。この厚みが厚い程、そのペイントは流れないでより良く塗布できる。 (4)流動性‐ASTM D‐2801 流動性はサグの正反対の性質(アンチテーゼ)であり、垂直な面上のペイント が如何に良く流動して平滑なガラス様の仕上がりになるかを示す。サグと流動性 とがバランスしていることが、多くの用途で切望される。 ここに示した流動性試験の結果は、ニューヨーク・ペイント・アンド・コーテ ィングズ・ソサイティー[New York Paint and Coatings Society(NYPC)]の 0‐10のレベリング・テスト(LEVELING TEST)ブレードとレネタ7Bサグ・ アンド・レベリング・ドローダウンカードを用いて得られた。このテストブレー ドには隣接する二つの、切込み深さの異なる組みが複数刻まれている。一様に押 しつけながらペイントをドローダウンカードに塗布し、二本の線が流れて一緒に なるのに要するペイントの量を求めた。ペイントが乾燥した後、10を最良とし て0〜10に等級付けした。 (5)抗‐沈降性−ASTM D‐869およびASTM D‐1849 ペイントをその容器に貯蔵している時、より密度の大きい成分(顔料など)は 底の方に沈降しようとするであろう。抗‐沈降用の優れた粘弾性剤はこの過程を 妨害乃至は止めるであろう;そして、最低限容易に再攪拌できる“柔らかい”沈 降物を作るべきである。硬い緻密な沈殿物は極めて望ましくない。 棚の上に特定の期間置いてから、缶を再開封して、端が平たいへらで沈降状態 をチェックする。沈降物の量、タイプおよびひどさを記録する。オーブン中での 促進試験を120〜140°Fで30日間行うこともよくある。 (6)塗膜の外観 0.003”‐6”の長さのドローダウン・バーを用いて、真空プレート上に 置いたレネタ7Bサグ・アンド・レベリングカードにペイントの塗膜を塗布した 。一晩乾燥後、塗料表面の外観を調べ、粗粒、不均一性およびその他の欠陥をチ ェックした。 V.結果 上記で概説したようにして調製した組成物(下記の表2の調合物C)の抗サグ 性と抗沈降性を粘弾性調節用添加剤を含まない対照試料(調合物A)およびニュ ージャジー州、モリスタウンのアライド・シグナル社からAC(登録商標)X6 29の商品名で入手した標準粘弾性共重合体を含む試料(調合物B)と比較した 。結果を下記の表に示す。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年4月10日 【補正内容】補正された差し替え用紙第3頁の翻訳文:原翻訳文第2頁12行〜第3頁1行( 本発明の改良された・・・結合されている。)と差し替える 本発明の改良された塗料組成物に用いられる粘弾性改良剤は抗‐サグ添加剤と 抗‐沈降添加剤の両方の機能を発揮する。さらに、本発明の塗料組成物を製造す る方法は、従来技術の塗料の配合に必要な多数の調合工程または精密なパラメー タ制御を必要としない。 発明の要約 本発明は改良された塗料組成物である。本発明の組成物は、通常の塗料に特有 の高分子バインダーと液体媒体に加えて抗‐サグ性と抗−沈降性に有効な量のチ クソトロピック粘弾性改良剤を含んでいる。本発明の粘弾性改良剤は二つの基本 成分、即ち骨格高分子ブロックと枝高分子ブロックからなる。この高分子骨格は 一種またはそれ以上のα‐オレフィンと一種またはそれ以上の不飽和カルボン酸 より成る群から選ばれる単量体に由来する繰返単量体単位を含んでなる。この高 分子骨格は未反応のペンダントのカルボン酸基を含んでいることができ、これは さらにアルカリ性物質と反応して部分的に若しくは完全に中和されているか、ま た中和されていないこともある。この骨格には、その酸基と次の: ‐NHC(O)RC(O)NHR1‐およびNH‐R‐C(O) 若しくはそれらの組み合わせ(ここで、Rは炭素原子数が少くとも約2のアルキ レン基であり、R1はRまたはアリール基である)より成る群から選ばれる単量 体から誘導される繰返単量体単位からなる一つまたはそれ以上の高分子の枝のア ミン基との反応によって生成する反応残基が結合されている。欧州特許第541 477号明細書には水性塗料組成物用の抗沈降剤が開示される。この組成物はエ チレンとアルファー,ベーターチレン系不飽和カルボン酸との、中和剤で中和さ れた低分子量の共重合体および水からなる。補正された差し替え用紙第11〜12頁の翻訳文:原翻訳文第8頁3行〜第9頁 17行(本発明の望ましい態様では、・・・入手できる。)と差し替える 本発明の望ましい態様では、ポリアミドの量は共重合体の総重量を基に約10か ら約30重量パーセントであり;そして本発明の特に望ましい態様では、共重合 体中のポリアミドの量は共重合体の総重量を基に約20から約28重量パーセン トである。特に望ましい態様の内、最も望ましいのはポリアミドの量が共重合体 の総重量を基に約22から約26重量パーセントである態様である。 本発明の共重合体改良剤は、場合によっては、骨格に置換された残存酸官能基 を含む。アミド連鎖末端のカルボキシル基、更には共重合体酸の残存カルボキシ ル基は中和することができる。1から3価のカチオンが本発明のバインダーを中 和するために用いることができる。望ましくは、本発明の方法で用いられる金属 カチオンは、元素の周期率表のIA、IA、IB、IA族および遷移金属から選 ばれる金属群からの金属カチオンである。望ましい金属カチオンは、ナトリウム 、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛およびアルミニウム・ カチオンであり、最も望ましいのはナトリウム、亜鉛、カルシウムおよびマグネ シウム・カチオンである。 本発明の骨格を構成する共重合体は広い範囲の酸価を示す。望ましくは、この 共重合体の酸価は約1から約180の範囲で、望ましくは約40から約160の 酸価、そして最も望ましくは約40から約120の酸価を有する。この酸価は1 グラムの酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数で求められる。 最も推奨される共重合体の数平均分子量は約500から約5000、して望まし くは約1000から約3500である。最も推奨されるエチレンとアクリル酸ま たはメタクリル酸との共重合体はその中に約1%から約20重量%、望ましくは 約3.5%から約12%のアクリル酸またはメタクリル酸を含み、更に約150 0から約3500の数平均分子量およびASTM D−5の方法で5秒間、10 0グラム荷重の針を用いて約25℃77°)の室温で試験した場合の硬度(0. 1mm針入)0.5から30、望ましくは1から10によって特徴付けられる。 本発明で最も有用な共重合体は約10から約200、望ましくは約25から約 150、そして最も望ましくは約40から約125の酸価によって特徴付けられ る。この共重合体反応生成物は、ASTM D−4287で測定した20℃の温 度における、140℃でのブルックフィールド粘度が約500から約5,000 、望ましくは約500から約2,000、そしてより望ましくは約500から約 1,500である。 下の表Iに最も推奨されるエチレン・アクリル酸共重合体の特性を示す。 補正された差し替え用紙第32〜41頁の翻訳文:原翻訳文第24頁3行〜第2 9頁末行(例えば、これらのペイントは・・・12+ 0)と差し替える 例えば、これらのペイントはトップコート、充填材、プライマー、表面剤(surf aces)およびシーラー(sealer)として有用である。この塗料を乾燥する方法は 限定的でなく、任意の常用の方法が用い得る。例えば、本発明の塗料は空気乾燥 することもできるし、或いは高温で乾燥することもできる。望ましい乾燥法はオ ーブン・ベーキング(乾燥機焼付け法)である。この方法でのベーキング温度は 広い範囲で変えることができるが、ベーキングのサイクル時間はベーキング温度 がより高いと短縮され、約80℃(140°F)から約260℃(500°F) の範囲の温度が推奨される。約10分間、約150℃(300°F)のベーキン グ温度が最も望ましい。 次の実施例は本発明を例示説明するために提供されるもので、これら実施例は 例示のためだけのものであって、本発明の限定を意図するものではないことは理 解されるであろう。 実施例 I.塗料組成物の調製 以下の実施例で使用するペイントの調合物は、カルギル白色焼付けエナメル( Cargill White Baking Enamel)P‐1734‐217Bについて、イリノイ州 (IL)、カーペンターズビル(Carpentersville)のカルギル社(Cargill,In c.)から入手される、提示された処方に基づくものである。 (1)すり潰しペーストの調製 反応プレッサー(reaction Presser)として容量約3.57リットル(2ガロ ン)の大きいバケットを用い、バインダー[カルギル・ハイソリッド・ポリエス テル(CargillHi-SolidsPolyster)57‐5776]1671gと顔料[D.E. 州、ウィルミントン(Wilmington)のE.I.デュポン社(E.I.Dupont de Nemo urs,Inc.)から入手されるタイピュア(IPURE)R‐900]2573gをカウ レス(Cowles)分散機でゆっくり攪拌しながら混合してすり漬しペーストを調製 した。攪拌をすり潰し速度にまで上げ、すり潰しの粒径がASTM D‐1 210の方法で測定した値で約6ヘグマンになるまで続けた。このヘグマン値の 読みはこのすり潰し物の中の全粒子が大体25ミクロン以下の直径になったこと を示していた。次いで、このすり潰し物約233.8gを個々のパイント缶に量 り取って冷ました。 (2)レットダウン(Letdown)の調製 もう一度容量約3.57リットル(2ガロン)の反応容器を用い、バインダー (カルギル・ハイソリッド・ポリエステル S7‐5776)1131gをカウ レス分散機でゆっくり攪拌しながら入れた。次いで、攪拌を続けながら以下の材 料を加えた: レジメン(Resimene)747 [モンサント社(Monsanto)の橋架け剤] 792g Byk300[マリンクロット社(Mallinkrodt)の表面剤] 9g VP‐451(マリンクロット社の触媒) 64g メチル・イソアミルケトン(液体媒体) 643g この混合物を均一になるまで混合した。最後に、この組成物146.6gを上 述のすり潰したペーストを入れた個々のパイント缶に量り入れ、均一になるまで 混合した。得られたペイント調合物はASTM D‐1475の方法で測定した 値でガロン当たりの重量が約1.423kg/リットル(11.86ポンド/ガ ロン)であった。 II.分散物またはゲルの調製 上記の節Iで調製したペイント調合物に本発明の粘弾性改良剤を加え、共重合 体の分散液を調製した。これらの分散物は固形分20%で調製した。キシレン( 液体媒体)600グラムを1000mLのパイレックスガラス・ビーカーに量り 入れた。次いで、この液体媒体中にニュージャジー州、モリスタウンのアライド ・シグナル社からAC(登録商標)X413の商品名で入手したナイロン・グラ フト共重合体150gを量り入れた。この混合物をホットプレートの上に置き、 211プロップブレード(prop blade)と1/18馬力のボーディン・モーター (Bodine motor)(最高回転数500RPM)を用いてゆっくり攪拌した。 温度が上昇すると、それにつれて共重合体は液体媒体に溶け込み、100℃で 透明な溶液が生成した。この溶液を曇点(大体34℃)になるまで放冷した。曇 点とは共重合体が溶液から沈殿する温度で、その混合物が引き続き不透明である 点で求められる。 次いで、この混合物をホットプレートに戻し、再び透明化するまで再加熱した 。その混合物をまた放冷したが、曇点の上5℃で始めて、曇点の下10℃までそ の混合物を急速に冷却(衝撃冷却)した。この衝撃冷却は、混合物が入っている ビーカーを攪拌を続けながら氷浴に浸けて行った。この急速冷却工程中、ビーカ ーの壁面に硬くて冷たいゲルが生成するのを防ぐために、ビーカーの壁面をスパ チュラで引っかき続けた。若しそのままにして置くと、この堅いゲルが冷却を著 しく遅らせるであろう。 この衝撃冷却法で微粒子の半透明のゲル分散液が生成した。この曇点範囲の下 限に達したら、氷浴を外し、室温になるまで攪拌と引っかきを続けた。 夜中の間に、ゲルの粘度増加が認められたが、その増加分はせん断で容易に元 に戻る。 III.粘弾性添加剤の添加 上記の節IIで調製した粘弾性改良剤の有効性を試験するために、それを次い でペイント調合物に加えた。上記の節Iで調製した、秤量したすり潰しペースト の入ったパイント缶をカウレス分散機でゆっくりせん断変形を加えた。次いで、 その共重合体をこの塗料組成物の総式量を基に1%の量で加えた;この粘弾性改 良剤は固形分20%の分散液の形で調製されたから、総式量で5%の分散液が加 えられる。 すり潰しペーストをもう一度すり潰し速度まで攪拌し、その温度を約140° F(60℃)になるまでモニターした。そして、全部が混ざり合う間、その速度 をさらに10分間維持した。次いで、その速度をゆっくりしたレベルに落し、正 確なレットダウン(letdown)量を掻き混ぜ下で加えた。常に、容器の壁面を引 っかきながら、この組成物が均一になるまで混合を続けた。十分均質になってか ら、攪拌をゆるくし、巻込まれた空気を排出させた。 次の日に、液体媒体、望ましくはキシレンおよび/またはメチル・イソアミル ケトンとの混合物を加えて、この組成物のガロン当たりの重量を調整した。得ら れた組成物の補正WPGはASTM D‐1475の方法で測定してリットル当 たりの重量が1.423(11.86ポンド/ガロン)であった。 IV.試験 (1)高せん断粘度−ASTM D‐4287 ペイント組成物の高せん断粘度はICIコーン・アンド・プレート粘度計で測 定され、調合物のはけ塗りの容易さ(brushability properties)の指標を提供 する。一滴のペイントをこの粘度計の二枚の金属プレート間に入れ、高せん断速 度下でこの組成物が動き得る能力を測定する。塗布が容易であるためには、粘度 の読みが低い方が望ましい。 (2)低せん断粘度−ASTM D‐2196の方法A ブルックフィールドRVFモデルのシンクロ電気粘度計を用いて低せん断粘度 を評価した。この粘度は低せん断速度(棚の上に静置)でのペイントの安定性を 示した。この値はそのペイントが貯蔵時にいかに均質なままであるかを示し、そ のペイントの固有粘性(inherent body)の尺度を提供する。 (3)サグ−ASTM D‐4400の方法A レネタ0.0076‐0.03048cm(3‐12ミル)の抗‐サグ・バー (anti-sag bar)およびレネタ7Bサグ・アンド・レベリング・ドローダウンカ ード(Sag & Levelling drawdown cards)を用いて、本発明のペイント組成物 で試験した。 このカードを真空プレートの上に水平に置き、減圧にして固定した。U字型の ドローダウン・ブレードをこのカードの上の端に置き、試験される塗料をそのブ レードのアーム間に入れた。次いで、そのブレードをカードの下端に向けて、均 等な圧力を継続して加えながら引き下げて0.00254cm(1ミル)ずつ増 やし、0.0076から0.03048cm(3から12ミル)の厚みの複数の ペイントの線を塗布した。 次いで、このカードを真空プレートから外し、0.0076cm(3ミル)の ペイント厚みの線の方を上にして垂直に吊り下げた。ペイントのこれらの線を調 べて、流れ若しくはたるみ(垂れさがり)なしに塗布できる最大の厚みを求めた 。 次に、このカードをやはりペイントの厚みが0.0076cm(3ミル)の線 を上にして、約150℃の焼付け温度に保ったオーブンの中に入れた。乾燥する まで約30分間焼付け操作を続けた。流れ若しくはたるみなしに塗布できるペイ ントの最大の厚みを記録した。この厚みが厚い程、そのペイントは流れないでよ り良く塗布できる。 (4)流動性‐ASTM D‐2801 流動性はサグの正反対の性質(アンチテーゼ)であり、垂直な面上のペイント が如何に良く流動して平滑なガラス様の仕上がりになるかを示す。サグと流動性 とがバランスしていることが、多くの用途で切望される。 ここに示した流動性試験の結果は、ニューヨーク・ペイント・アンド・コーテ ィングズ・ソサイティー[New York Paint and Coatings Society(NYPC)]の 0‐10のレベリング・テスト(LEVELING TEST)ブレードとレネタ72サグ・ アンド・レベリング・ドローダウンカードを用いて得られた。このテストブレー ドには隣接する二つの、切込み深さの異なる組みが複数刻まれている。一様に押 しつけながらペイントをドローダウンカードに塗布し、二本の線が流れて一緒に なるのに要するペイントの量を求めた。ペイントが乾燥した後、10を最良とし て0〜10に等級付けした。 (5)抗‐沈降性−ASTM D‐869およびASTM D‐1849 ペイントをその容器に貯蔵している時、より密度の大きい成分(顔料など)は 底の方に沈降しようとするであろう。抗‐沈降用の優れた粘弾性剤はこの過程を 妨害乃至は止めるであろう;そして、最低限容易に再攪拌できる“柔らかい”沈 降物を作るべきである。硬い緻密な沈殿物は極めて望ましくない。 棚の上に特定の期間置いてから、缶を再開封して、端が平たいへらで沈降状態 をチェックする。沈降物の量、タイプおよびひどさを記録する。オーブン中での 促進試験を49〜60℃(120〜140°F)で30日間行うこともよくある 。 (6)塗膜の外観 0.00762‐15.24cm(0.003”−6”)の長さのドローダウ ン・バーを用いて、真空プレート上に置いたレネタ7Bサグ・アンド・レベリン グカードにペイントの塗膜を塗布した。一晩乾燥後、塗料表面の外観を調べ、粗 粒、不均一性およびその他の欠陥をチェックした。 V.結果 上記で概説したようにして調製した組成物(下記の表2の調合物C)の抗サグ 性と抗沈降性を粘弾性調節用添加剤を含まない対照試料(調合物A)およびニュ ージャジー州、モリスタウンのアライド・シグナル社からAC(登録商標)X6 29の商品名で入手した標準粘弾性共重合体を含む試料(調合物B)と比較した 。 結果を下記の表に示す。 補正された差し替え用紙第42〜44頁(クレーム)の翻訳文:原翻訳文第30 頁〜第31頁末行と差し替える 請求の範囲 1.一種またはそれ以上のα‐オレフィンと一種またはそれ以上の不飽和カル ボン酸より成る群から選ばれる単量体に由来する繰返−α−オレフィンおよびカ ルボン酸単量体単位を含んでなる高分子骨格であって、それにアミド共有結合で グラフトされた: ‐NHC(O)RC(O)NHR1‐および‐NH‐R‐C(O)‐ 若しくはそれらの組み合わせ(式中、Rは炭素原子数が少くとも約2のアルキレ ン基であり、R1はRまたはアリール基である)より成る群から選ばれる少くと も一種の繰返単量体単位からなる一つまたはそれ以上の高分子の枝を有している 高分子骨格からなる共重合体を抗‐サグおよび抗-沈降に有効な量で含んでいる ことを改良点とする、液体媒体中に分散された一種またはそれ以上の高分子バイ ンダーを有する改良された塗料組成物。 2.α‐オレフィンがエチレンとプロピレンより成る群から選ばれる、請求の 範囲第1項に記載の塗料組成物。 3.カルボン酸がアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸および フマル酸より成る群から選ばれるα,β‐エチレン系不飽和カルボン酸およびそ れらの混合物である、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 4.カルボン酸がアクリル酸である、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 5.高分子の枝が共重合体の総重量を基に該共重合体の約10から約30重量 パーセントを占める、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 6.高分子骨格が約65から約98モルパーセントのα‐オレフィンと約2か ら約35モルパーセントのα,β‐エチレン系不飽和カルボン酸からなる、請求 の範囲第1項に記載の塗料組成物。 7.共重合体が組成物の総重量を基に約0.5〜2重量%の量で存在する、請 求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 8.組成物の低せん断粘度がASTM D‐2196の方法Aで測定した20 ℃の温度での値で約30から約50g/cm・秒(3000から約5000セン チポイズ)である、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 9.組成物の高せん断粘度がASTM D−4287の方法で測定した20℃ の温度での値で約30から約50g/cm・秒(500から約2000センチポ イズ)である、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 10.組成物がさらに顔料を含んでいる、請求の範囲第1項に記載の塗料組成 物。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一種またはそれ以上のα‐オレフィンと一種またはそれ以上の不飽和カル ボン酸より成る群から選ばれる単量体に由来する繰返単量体単位を含んでなる高 分子骨格であって、それにアミド共有結合でグラフトされた: ‐NHC(O)RC(O)NHR1‐および‐NH‐R‐C(O)‐ 若しくはそれらの組み合わせ(式中、Rは炭素原子数が少くとも約2のアルキレ ン基であり、R1はRまたはアリール基である)より成る群から選ばれる少くと も一種の繰返単量体単位からなる一つまたはそれ以上の高分子の枝を有している 高分子骨格からなる共重合体を抗‐サグおよび抗‐沈降に有効な量で含んでいる ことを改良点とする、液体媒体中に分散された一種またはそれ以上の高分子バイ ンダーを有する改良された塗料組成物。 2.α‐オレフィンがエチレンとプロピレンより成る群から選ばれる、請求の 範囲第1項に記載の塗料組成物。 3.カルボン酸がアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸および フマル酸より成る群から選ばれるα,B‐エチレン系不飽和カルボン酸およびそ れらの混合物である、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 4.カルボン酸がアクリル酸である、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 5.高分子の枝が共重合体の総重量を基に該共重合体の約10から約30重量 パーセントを占める、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 6.共重合体が約65から約98モルパーセントのα‐オレフィンと約2から 約35モルパーセントのα,B‐エチレン系不飽和カルボン酸からなる、請求の 範囲第1項に記載の塗料組成物。 7.共重合体が組成物の総重量を基に約0.5〜2重量%の量で存在する、請 求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 8.組成物の低せん断粘度がASTM D‐2196の方法Aで測定した20 ℃の温度での値で約3000から約5000センチポイズである、請求の範囲第 1項に記載の塗料組成物。 9.組成物の高せん断粘度がASTM D‐4287の方法で測定した20℃ の温度での値で約500から約2000センチポイズである、請求の範囲第1項 に記載の塗料組成物。 10.組成物がさらに顔料を含んでいる、請求の範囲第1項に記載の塗料組成 物。
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