JPH08512283A - カルバセファロスポリン化合物、その合成および使用 - Google Patents

カルバセファロスポリン化合物、その合成および使用

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JPH08512283A JP6520636A JP52063694A JPH08512283A JP H08512283 A JPH08512283 A JP H08512283A JP 6520636 A JP6520636 A JP 6520636A JP 52063694 A JP52063694 A JP 52063694A JP H08512283 A JPH08512283 A JP H08512283A
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エリオット,リチャード・レオナルド
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スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 式(I):[式中、R1は水素、メトキシまたはホルムアミド;R2はアシル基、特に、抗細菌活性のあるセファロスポリンのアシル基;CO23はカルボキシ基またはカルボキシラートアニオンであるか、あるいはR3は容易に除去されうるカルボキシ保護基または医薬上許容される塩を形成する基もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステル基;R4、R5、R6およびR7は独立して水素または置換基を表し;ここに、R4およびR7は不存在であってもよく、示された2個の炭素原子間の化学結合により置き換えられていてもよく;さらに、R5およびR6は一緒に結合して環システム中にあってもよい]で示されるカルバセファロスポリン化合物、その塩、その合成法およびその使用。式(I)の化合物は抗細菌特性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 カルバセファロスポリン化合物、その合成および使用 本発明は、新規β−ラクタム化合物、その製造およびその使用に関し、詳細に は、新規クラスのカルバセファロスポリン類に関する。これらの化合物は、抗細 菌特性を有し、それゆえ、広範囲の生物により引き起こされるヒトおよび動物に おける細菌感染の治療に有用である。 本発明者らは、カルバセファロスポリン核を基本骨格とする特に有利なクラス の多環式化合物をついに見いだした。 本発明は、式(I): [式中、R1は水素、メトキシまたはホルムアミド; R2はアシル基、特に、抗細菌活性のあるセファロスポリンのアシル基; CO23はカルボキシ基またはカルボキシラートアニオンであるか、あるいは R3は容易に除去されうるカルボキシ保護基または医薬上許容される塩を形成す る基もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステル基; R4、R5、R6およびR7は独立して水素または置換基を表し; ここに、R4およびR7は不存在であってもよく、示された2個の炭素原子間の 化学結合により置き換えられていてもよく; さらに、R5およびR6は一緒に結合して式: (式中、Xは−O−または−NR8−、ここに各R8は同じであっても異なってい てもよく、独立して水素または置換基を表すか、あるいは2個のR8基は結合し て環システム中にあってもよく、またあるいは2個の隣接した−CR8−単位は −CR8=CR8−単位により置き換えられていてもよく、nは1ないし7の数、 mは0、1、2または3を意味する) で示される環システム中にあってもよい] で示されるカルバセファロスポリン化合物またはその塩を提供する。 R1がホルムアミドである式(I)の化合物において、ホルムアミド基は、− NH−CHO部分の水素原子がシスまたはトランス(通常は、これらのうち、シ ス型コンフォーメーションが優勢である)であるコンフォーメーション中に存在 することができる。 本発明化合物は、医薬組成物中における抗細菌用途の治療薬としての使用が意 図されているので、式(I)に含まれる好ましい化合物は医薬上許容される化合 物、すなわち、式(Ia): [式中、R1、R2、R4、R5、R6、およびR7は式(I)に関する定義に同じで あって、CO211は、CO23がカルボキシ基またはカルボキシラートアニオ ンであるCO23を意味する] で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容されるイン ビボにおいて加水分解されうるエステルである。 したがって、本発明は、治療薬として使用される式(Ia)の化合物またはそ の医薬上許容される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステル、特 に、経口的に投与可能な治療薬として使用されるそのインビボにおいて加水分解 されうるエステルを提供する。 さらに本発明は、細菌感染の治療に使用される式(Ia)またはその医薬上許 容される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステル、特に、細菌感 染の経口的治療に使用されるそのインビボにおいて加水分解されうるエステルを 提供する。 さらに本発明は、治療上有効量の式(Ia)の化合物もしくはその医薬上許容 されるインビボにおいて加水分解されうるエステルを投与すること、特に、治療 上有効量のそのインビボにおいて加水分解されうるエステルを経口投与すること からなるヒトおよび動物における細菌感染の治療法を包含する。 さらに、本発明は、細菌感染治療用の医薬製造のための式(Ia)の化合物ま たはその医薬上許容される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステ ルの使用、特に、細菌感染の経口的治療用の医薬製造のためのそのインビボにお いて加水分解されうるエステルの使用を包含する。 R3が医薬上許容されるインビボにおいて加水分解されうるエステル以外の容 易に除去されうるカルボキシ保護基である式(I)の化合物または医薬上許容さ れない塩の形態の式(I)の化合物は、主として、式(Ia)の化合物またはそ の医薬上許容される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステルの製 造における中間体として有用である。 R3に対する適当に容易に除去されうるカルボキシ保護基は、インビボにおい て加水分解されうるエステルをはじめとするカルボン酸のエステル誘導体を形成 する基を包含する。好ましくは、該誘導体は、インビボにおいて容易に開裂され うるものである。 塩および式(I)または式(Ia)の化合物において置換基として存在しても よいいずれかのカルボキシ基のインビボにおいて加水分解されうるエステルをは じめとするカルボキシ保護誘導体も、本発明に包含される。さらに、式(I)ま たは式(Ia)の化合物において置換基として存在してもよいいずれかのアミノ 基もしくは置換アミノ基の酸付加塩も、本発明の範囲内に包含される。 エステルを形成する適当なカルボキシ保護基は、慣用的な条件下で除去されう るものである。R3に関するかかる基は、ベンジル、p−メトキシベンジル、ベ ンゾイルメチル、p−ニトロベンジル、4−ピリジルメチル、2,2,2−トリク ロロエチル、2,2,2−トリブロモエチル、t−ブチル、t−アミル、アリル、 ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、アダマンチル、2−ベンジルオキシフ ェニル、4−メチルチオフェニル、テトラヒドロフロ−2−イル、テトラヒドロ ピラン−2−イル、ペンタクロロフェニル、アセトニル、p−トルエンスルホニ ルエチル、メトキシメチル、シリル、スタンニルもしくはリン含有基、R7がア リールもしくは複素環である式−N=CHR7で示されるオキシム基、または上 記定義のごときインビボで加水分解されうるエステル基を包含する。 特定のR3基に適する一般的方法、例えば、酸もしくは塩基触媒による加水分 解、または酵素的加水分解、あるいは分子の残りの部分が実質的に影響されない 条件下での加水素分解により、いずれの上記エステルからもカルボキシ基を再生 することができる。 本明細書に用いる「アリール」なる語は、ハロゲン、メルカプト、(C1〜6)ア ルキル、フェニル、(C1〜6)アルコキシ、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、メルカ プト(C1〜6)アルキル、ハロ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、 カルボキシ、(C1〜6)アルキルカルボニルオキシ、(C1〜6)アルコキシカルボニ ル、ホルミル、または(C1〜6)アルキルカルボニル基から選択される5個までの 、好ましくは3個までの基で所望により置換されていてもよいフェニルおよびナ フチルを意味する。 本明細書に用いる「ヘテロサイクリル」および「複素環式」なる語は、適当に は、酸素、窒素および硫黄から選択される4個までのヘテロ原子を各環中に含ん でいる芳香族および非芳香族環、単一および融合環を意味し、該環は、未置換で あってもよく、あるいは、例えばハロゲン、(C1〜6)アルキル、(C1〜6)アルコ キシ、ハロ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキシ塩、(C1〜 6 )アルコキシカルボニルのごときカルボキシエステル、(C1〜6)アルコキシカル ボニル(C1〜6)アルキル、アリール、およびオキソ基から選択される3個までの 基により置換されていてもよい。適当には、各複素環は、4ないし7個、好まし くは、5または6個の環構成原子を有する。「ヘテロアリール」なる語は、ヘテ ロ芳香族複素環をいう。融合複素環システムは炭素環を包含してもよく、1つだ け複素環を包含する必要がある。複素環を含んでいる本発明の範囲内の化合物は 、そのヘテロサイクリル基の性質により、2種またはそれ以上の互変異性形態を 生じてもよい。すべてのかかる互変異性形態は本発明の範囲内に包含される。 本明細書に用いる「ヘテロアリール」なる語は、適当には、各環に5個または 6個の環構成原子を有するヘテロ芳香族複素環または環システムを意味する。 「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」および「アルコキシ」なる互 変異性が本明細書に用いられる場合、それらはメチル、エチル、プロピルおよび ブチルのごとき1ないし6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖の基を包含す る。 本明細書に用いる「ハロゲン」なる語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を いう。 適当な医薬上許容されるインビボにおいて加水分解されうるエステル基の例は 、ヒトの体内で容易に分解されて元の酸またはその塩を残すものを包含する。こ のタイプの適当なエステル基は、部分式(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v): [式中、Raは水素、(C1〜6)アルキル、(C3〜7)シクロアルキル、メチルまた はフェニル、Rbは(C1〜6)アルキル、(C1〜6)アルコキシ、フェニル、ベンジ ル、(C3〜7)シクロアルキル、(C3〜7)シクロアルキルオキシ、 (C1〜6)アルキル(C3〜7)シクロアルキル、1−アミノ(C1〜6)アルキルまたは 1−((C1〜6)アルキル)アミノ(C1〜6)アルキルであるか;あるいはRaおよび Rbは一緒になって、所望により1個または2個のメトキシ基により置換されて いてもよい1,2−フェニレン基を形成し;Rcは、所望により1個のメチルまた はエチル基により置換されていてもよい(C1〜6)アルキレンを表し、Rdおよび Reは独立して(C1〜6)アルキルを表し;Rfは(C1〜6)アルキルを表し;Rgは 水素または所望によりハロゲン、(C1〜6)アルキルまたは(C1〜6)アルコキシか ら選択される3個までの基により置換されていてもよいフェニルを表し;Qは酸 素またはNH;Rhは水素または(C1〜6)アルキル;Riは水素、所望によりハロ ゲンによ り置換されていてもよい(C1〜6)アルキル、(C2〜6)アルケニル、(C1〜6)アル コキシカルボニル、アリールまたはヘテロアリールであるか;あるいはRhおよ びRiは一緒になって(C1〜6)アルキレンを形成し;Rjは水素、(C1〜6)アルキ ルまたは(C1〜6)アルコキシカルボニル;Rkは(C1〜8)アルキル、(C1〜8)ア ルコキシ、(C1〜6)アルコキシ(C1〜6)アルコキシまたはアリールを意味する] で示されるものを包含する。 適当なインビボにおいて加水分解されうるエステル基の例は、例えば、アセト キシメチル、ピバロイルオキシメチル、α−アセトキシエチル、α−ピバロイル オキシエチル、1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)プロプ−1−イルおよ び(1−アミノエチル)カルボニルオキシメチルのごときアシルオキシアルキル 基;エトキシカルボニルオキシメチル、α−エトキシカルボニルオキシエチルお よびプロポキシカルボニルオキシエチルのごときアルコキシカルボニルオキシア ルキル;ジアルキルアミノアルキル、特に、ジメチルアミノメチル、ジメチルア ミノエチル、ジエチルアミノメチルまたはジエチルアミノエチルのごときジ−低 級アルキルアミノアルキル基;2−(イソブトキシカルボニル)ペント−2−エ ニルおよび2−(エトキシカルボニル)ブト−2−エニルのごとき2−(アルコ キシカルボニル)−2−アルケニル基;フタリジルおよびジメトキシフタリジル のごときラクトン基;および第2世代のβ−ラクタム抗生物質またはβ−ラクタ マーゼ阻害剤に結合したエステルを包含する。 さらなる適当な医薬上許容されるインビボにおいて加水分解されうるエステル 基は、式: [式中、Rmは水素、(C1〜6)アルキルまたはフェニルを意味する] で示されるものである。 好ましいインビボにおいて加水分解されうるエステル基はピバロイルオキシメ チルエステルである。 式(I)の化合物のカルボキシ基の適当な医薬上許容される塩は、例えば、ア ルミニウム、ナトリウムまたはカリウム(特にナトリウム)のごときアルカリ金 属の塩、カルシウムまたはマグネシウムのごときアルカリ土類金属の塩、および アンモニウムもしくは置換アンモニウム塩、例えば、トリエチルアミンのごとき 低級アルキルアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ビス−(2−ヒドロキシエ チル)アミンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)−アミンのごときヒドロ キシ−低級アルキルアミン、ジシクロヘキシルアミンのごときシクロアルキルア ミンとの塩、あるいはプロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルエチ レン−ジアミン、1−エフェナミン、N−メチルモルホリン、N−エチルピペリ ジン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、デヒドロアビエチルアミン、N, N'−ビスデヒドローアビエチルアミン、エチレンジアミンとの塩、またはピリ ジン、コリジンもしくはキノリンのごときピリジン型塩基との塩、ないしは既知 のペニシリン類およびセファロスポリン類とともに塩を形成するのに用いられる 他のアミンとの塩を包含する。他の有用な塩は、リチウム塩および銀塩を包含す る。式(I)の塩を、慣用的なやりかたで塩交換することにより調製することが できる。 有利には、R1は水素である。 適当なアシル基R2は、式(a)〜(e): [式中、pは0、1または2:mは0、1または2;A1は(C1〜6)アルキル、 置換(C1〜6)アルキル、ここに置換基は、上記R4について定義した置換基、(C3〜6 )シクロアルキル、シクロヘキシル、シクロヘキサジエニル、フェニル、置 換フェニル、チエニル、ピリジルまたは所望により置換されていてもよいチアゾ リル基のごときアリール(ヘテロアリール)基、(C1〜6)アルキルチオ基もしく は(C1〜6)アルキルオキシであってよく;XIは水素またはハロゲン原子、カル ボン酸、カルボン酸エステル、硫酸、アジド、テトラゾリル、ヒドロキシ、アシ ルオキシ、アミノ、ウレイド、アシルアミノ、ヘテロサイクリルアミノ、グアニ ジノまたはアシルウレイド基:A2はアリール基、例えばフェニル、2,6−ジメ トキシフェニル、2−アルコキシ−1−ナフチル、3−アリールイソオキサゾリ ル、または3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−5−メチルイソオキサゾ ール−4−イルのごとき3−アリール−5−メチルイソオキサゾリル基;置換ア ルキル基、もしくは置換ジチエタン;X2は−CH2OCH2−、−CH2SCH2 −ま たはアルキレン基;X3は酸素または硫黄原子;A3はフェニル、置換フェニル、 フリル、所望によりアミノ基が保護されていてもよいアミノチアゾリルまたはア ミノチアジアゾリルのごときアリールまたはヘテロアリール基;A4は水素、(C1〜6 )アルキル、(C3〜8)シクロアルキル、(C3〜8)シクロアルキル(C1〜6)ア ルキル、(C1〜6)アルコキシカルボニル(C1〜6)アルキル、(C2〜6)アルケニル 、カルボキシ(C1〜6)アルキル、(C2〜6)アルキニル、アリールまたは3個まで のアリール基により置換された(C1〜6)アルキルを意味する] で示されるアシル基を包含する。 適当には、R2が基(a)である場合、A1は(C1〜6)アルキル、(C3〜6)シク ロアルキル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、フェニル、ヒドロキシ フェニル、チエニルまたはピリジルのごとき置換フェニル(例えば、上記「アリ ール」について定義したように置換されている)であり;X1は水素またはハロゲ ン原子、あるいはカルボキシ、カルボン酸エステル、アジド、テトラゾリル、ヒ ドロキシ、アシルオキシ、所望により保護されていてもよいアミノ、ウレイド、 グアニジノもしくはアシルウレイド基である。 適当には、R2が式(d)の基である場合、A2はフェニル、X3は酸素、pは 0である。 また、R2が式(e)または(f)の基である場合、適当なA3は、セファロス ポリン核の7位に結合した側鎖中にヒドロキシイミノ、置換ヒドロキシイミノま たはビニル基を有する抗細菌活性のあるセファロスポリン類において通常見いだ される基であり、例えば、フェニル、チエン−2−イル、チエン−3−イル、フ ル−2−イル、フル−3−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド −4−イル、5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イルおよび2−アミ ノチアゾール−4−イル(それぞれのアミノ基は所望により置換されていてもよ い)である。 A3として好ましい基は、フェニル、2−アミノチアゾール−4−イル、フル −2−イル、チエン−2−イル、2−(2−クロロアセトアミド)チアゾール−4 −イル、2−トリチルアミノ−チアゾール−4−イル、5−アミノ−1,2,4− チアジアゾール−3−イルおよび4−アミノピリミド−2−イルである。 式(Ia)の化合物において、好ましいアシル基R2は、2−アミノチアゾー ル−4−イルであるA3を有する式(e)のうちの1つである。 A4として好ましい基は、水素、メチル、エチル、シクロプロピルメチル、ト リフェニルメチル(トリチル)、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ ル、シクロヘプチル、シクロオクチル、フェニル、カルボキシメチル、カルボキ シプロピルおよびt−ブトキシカルボニルメチルを包含する。 式(Ia)の化合物においてA4として好ましい基は、メチルおよび水素であ る。 適当には、基R2NHは2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)− メトキシ−またはヒドロキシ−イミノアセトアミド基であってよく、その中のア ミノ基は保護された形態であってもよい。 R2が式(e)(または(f))で示される基である本発明化合物は、シンま たはアンチ(あるいはEまたはZ)異性体もしくはその混合物として存在しうる ことが理解されよう。両方の異性体は本発明の範囲内に包含される。 好ましくは、R2が式(e)で示される基である本発明化合物はシン配座(す なわち、アミド結合に対してシンである基OA4を有する)であるかまたはシン 異性体に富む。 同様に、R2が式(f)で示される基である場合には、好ましくは、基A4はア ミド結合に対してシスであり、すなわち基(f)が2−アミノ−チアゾール−4 −イルである場合にはZ配座が好ましい。 1個またはそれ以上のR4、R5、R6およびR7が置換基を表す場合、適当には 、それらをアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ヒドロキシ、チオ アルキル、チオアリール、ハロゲン、アミノ、シアノ、アルキルアミノ、アシル アミノ、ジアルキルアミノ、CO2R、CONR2、SO2NR2(ここに、Rは水 素または(C1〜6)アルキル)、アリール、ヘテロサイクリル、(C1〜6)アルカノ イル、(C1〜6)アルコキシカルボニル、(C1〜6)アルコキシ(C1〜6)アルキル、 (C1〜6)アルカノイルオキシ、(C1〜6)アルカノイルオキシ(C1〜6)アルキルお よびトリアル キルシリルから選択することができ、R4、R5、R6またはR7アルキル置換基の いずれかが上記した基のうちの別の基で置換されていてもよい。かかる基の例は 、メチル、ブチル、エトキシ、フェニル、ヒドロキシメチル、アセチル、チオフ ェニル、メトキシメチル、カルボニルオキシメチルおよびトリメチルシリルを包 含する。適当には、R4、R5、R6およびR7のうちの1個、2個、3個または4 個が水素であってもよく、例えば、R6およびR7がともに水素であってもよく、 R4またはR5のうちの1つが水素であってもよい。 適当には、式(I)の化合物は部分式(IBi)または(IBii): [式中、R4およびR5のうち1つまたは両方が水素以外の置換基であってもよい ]を有する。 R5およびR6が一緒に結合して環システム中にある場合には、適当には、R4 およびR7は水素であり、適当には、環システムは部分式(IBiii)、(IBiv )または(IBv)もしくは(IBvi): [式中、R8およびnは上記式(I)における定義に同じであり、pはゼロまた は環の炭素原子数までの整数を意味する] で示される5員または6員の環システムであってもよい。 R8が環の炭素原子上の置換基を表す場合、R8は水素であるか、またはR4、 R5、R6およびR7が選択されうるのと同じ置換基の一覧表から独立して選択さ れ、適当には、かかるR8は水素である。R8が環の窒素原子上の置換基を表す場 合には、R8は水素、(C1〜6)アルキルまたはアシルのごときアミノ置換もし くは保護基であってもよい。 適当には、部分式(IBiii〜IBvi)において、R8は水素であってもよく、 nは1または2であってもよい。 2個の基R8が一緒になって環システムを形成する場合、かかる環システムは 脂肪族環システム、例えば、3ないし7個の炭素原子を有するシクロアルカンま たはシクロアルケン環システムであってもよい。かかる脂肪族環システムは、所 望により、R4、R5、R6およびR7が選択されてもよい置換基の同じリストから 独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。 上記定義のアリールまたはヘテロサイクリル環システムによるいずれの環システ ムであってもよい。2個の基R8が一緒になって、例えば、所望により置換され ていてもよいフェニル環システムを、例えば、部分式(IBvii): [式中、IBviiで示されるフェニル環は1個またはそれ以上の置換基で置換さ れていてもよい] で示される化合物中に形成してもよい。 上記部分式(IBi〜vii)で示される化合物において、環システムは、立体異 性体を含むいくつかの異性体として存在してもよく、本発明は、それらのすべて ならびにそれらの混合物を包含する。 本発明のある種の化合物は、置換および/または保護されていてもよいアミノ 基を有している。適当なアミノ置換および保護基は当該分野において知られ、慣 用的条件下で分子の残りの部分を破壊せずに除去されうる。 アミノ置換および保護基の例は、(C1〜6)アルカノイル;ベンゾイル;所望に よりフェニル環において(C1〜4)アルキル、(C1〜4)アルコキシ、トリフルオロ メチル、ハロゲンまたはニトロから選択される1個またはそれ以上の置換基によ り置換されていてもよいベンジル;(C1〜4)アルコキシカルボニル:上記ベンシ ルに関するように置換されているベンジルオキシカルボニルまたはトリチル(す なわちトリフェニルメチル);アリルオキシカルボニル、トリクロロエトキシカ ルボニルまたはクロロアセチルを包含する。 本発明のいくつかの化合物は、有機溶媒のごとき溶媒から結晶化または再結晶 化されうる。かかる場合、溶媒和物が形成されうる。本発明は、水和物を含む化 学量論的溶媒和物ならびに凍結乾燥のごとき工程により生成されうる種々の量の 水を含有する化合物を、その範囲内に包含する。 本発明抗生物質は医薬組成物における使用を意図されているので、それらが、 それぞれ、実質的に純粋な形態、例えば純度60%、より適当には少なくとも純 度75%、好ましくは少なくとも純度85%、特に少なくとも純度95%、特別 には少なくとも純度98%(%が重量%)で提供されることが理解されよう。医 薬組成物中に使用されるより純粋な形態を調製するために純粋でない化合物標品 を用いることができ、これらのあまり純粋でない化合物標品は、少なくとも1% 、よち適当には少なくとも5%、好ましくは10ないし49%の式(I)の化合 物またはその塩を含有すべきである。 式(Ia)で示される本発明の特別な化合物は、下記の医薬上許容されるカル ボン酸、およびその塩ならびにインビボにおいて加水分解されうるエステルを包 含する。 (4S,8R,9S,11R,12S)−12−[2−(2−アミノチアゾール− 4−イル)−2−(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−13−オキソ−1− アザ−6,7−ベンゾテトラシクロ[9.2.0.03'9.04'8]トリデカ2,6−ジ エン−2−カルボン酸 本発明は、−CO23がカルボキシ基またはカルボキシラートアニオンである か、あるいはR3が医薬上許容される塩を形成する基もしくはインビボにおいて 加水分解されうるエステル基である上記定義の式(I)または式(Ia)で示さ れる化合物の製造方法を提供し、ここに、R3がカルボキシ保護基である上記定 義の式(I)の化合物においては、カルボキシ基またはカルボキシラートアニオ ンである基CO23により置き換えられた基CO23を有するか、あるいはR3 は医薬上許容される塩を形成する基またはインビボにおいて加水分解されうるエ ステル基である。 さらに本発明は、式(I)の化合物の製造方法であって、式(II): [式中、R1、CO23、R4、R5、R6およびR7は前記定義に同じであり、こ こに、いずれの反応性基が保護されていてもよく、所望によりアミノ基はアシル 化が起こることを許容する基で置換されていてもよい] で示される化合物またはその塩を、式(III)またはそのN−アシルをする化誘 導体: R2OH (III) [式中、R2は式(I)に関して定義したアシル基であり、いずれの反応性基が 保護されていてもよい] と反応させ;次いで、必要もしくは所望ならば以下のステップ: i)いずれの保護基も除去する; ii)基CO23を異なる基CO23に変換する; iii)基R2を異なるR2に変換する; iv)硫黄原子を酸化された硫黄原子に変換する; v)生成物を塩またはエステルに変換する のうちの1つまたはそれ以上を行うことからなる製造方法を提供する。 式(III)の酸を、当該分野で知られた方法により調製してもよく、かかる方 法に類似の方法により調製してもよい。適当な方法は、例えば、英国特許210 7307B、英国特許明細書第1,536,281号および英国特許明細書第1, 508,064号に記載されている方法を包含する。 アシル化を起こさせ、所望により式(II)で示される出発物質のアミノ基上に 存在していてもよい適当な基は、N−シリル、N−スタンニルおよびN−リン基 、 例えば、トリメチルシリル基のごときトリアルキルシリル基、トリ−n−ブチル スズ基のごときトリアルキルスズ基、R7がアルキル、ハロアルキル、アリール 、アラルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキ シまたはジアルキルアミノ基であってR8がR7と同じかまたはハロゲンであるか 、あるいはR7およびR8が一緒になって環を形成する式−P.R78で示される 基を包含する。ここに、適当なかかるリン基は−P(OC252、−P(C252である。 所望により、式(II)の化合物のアミノ基上に導入されてもよい基はトリメチ ルシリルである。 有利には、シリル化反応を、同時の塩基付加を必要としないシリル化試薬とと もに、アシル化反応前にインサイチュ(in situ)で行うことができる。適当な シリル化試薬は、例えば、N−(トリメチルシリル)−アセトアミド、N,O− ビス−(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル) −トリフルオロアセトアミド、N−メチル−N−トリメチルシリルアセトアミド 、N−メチル−N−トリメチルシリル−トリフルオロアセトアミド、N,N'−ビ ス(トリメチルシリル)ウレア、およびN,O−ビス(トリメチルシリル)カル バマートを包含する。好ましいシリル化試薬はN,O−ビス(トリメチルシリル )アセトアミドである。適当には、シリル化反応を、ジクロロメタンのごとき不 活性無水溶媒中、室温において、または昇温(例えば30〜60℃、好ましくは 40〜50℃)して行うことができる。 所望により、上記方法を、少量(例えば0.1当量)のハロゲン化シリル、例 えばハロゲン化トリ(C1〜6)アルキルシリル、特に、塩化トリメチルシリルの 存在下で行うことができる。 反応性のある酸(III)のN−アシル化をする誘導体を上記方法に使用する。 反応性のある誘導体の選択は、もちろん、酸の置換基の化学的性質によるであろ う。 適当なN−アシル化をする誘導体は、酸ハロゲン化物、好ましくは酸塩化物も しくは酸臭化物、さらに対称的な無水物または混合された無水物を包含する。酸 に結合する試薬、例えばターシャリーアミン(ピリジンまたはジメチルアニリン のごとき)、モレキュラーシーブ、無機塩(炭酸カルシウムまたは重炭酸ナトリ ウムのごとき)またはアシル化反応において遊離されたハロゲン化水素に結合す るオキシランの存在下でアシル化を行うことができる。好ましくは、オキシラン は、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドのごとき(C1〜6)−1,2−ア ルキレンオキシドである。酸塩化物を用いるアシル化反応を、−50℃ないし+ 50℃、好ましくは−20℃ないし+20℃において、水、アセトン、テトラヒ ドロフラン、酢酸エチル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセ トニトリル、ジクロロメタン、1,2−ジクロロメタンまたはそれらの混合物の ごとき水性もしくは非水性溶媒中で行うことができる。別法として、反応を、水 混合性溶媒の不安定エマルジョン、特に、メチルイソブチルケトンまたは酢酸ブ チルのごとき脂肪族エステルまたはケトン中で行うことができる。酸ハロゲン化 物または無水物でのアシル化は、適当には、ピリジンまたは2,6−ルチジンの ごとき塩基性触媒の存在下において行われる。 酸ハロゲン化物を、酸(III)または塩もしくはその反応性誘導体を、五酸化 リン、塩化チオニル、塩化オキサリルまたはホスゲンのごときハロゲン化試薬( 例えば、塩素化または臭素化試薬)と反応させることにより調製することができ る。 適当な混合無水物は、例えば、カルボン酸モノエステル、トリメチル酢酸、チ オ酢酸、ジフェニル酢酸、安息香酸、リン酸(リン酸、亜リン酸、ホスフィン酸 のごとき)または芳香族もしくは脂肪族スルホン酸(p−トルエンスルホン酸ま たはメタンスルホン酸のごとき)と混合された無水物である。 さらなる酸(III)のN−アシル化をする誘導体は、アジド、または2−メル カプトピリジン、シアノメタノール、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトリ フェノール、チオフェノール、ペンタクロロフェノールをはじめとするハロフェ ノール、N−ヒドロキシサクシンイミド、N−ヒドロキシベンゾトリアゾールも しくは8−ヒドロキシキノリンとのエスエル;あるいはN−アシルサッカリン、 N−アシルチアゾリジン−2−チオンもしくはN−アシルフタルイミド;または 酸(III)とオキシムとの反応により調製されるアルキリデンイミノエステルで ある。 他の反応性のある酸(III)のN−アシル化をする誘導体は、カルボジイミド 、例えばN,N'−ジエチル−、ジプロピル−またはジイソプロピルカルボジイミ ド、N,N'−ジ−シクロヘキシル−カルボジイミド、またはN−エチル−N'− [3−(ジメチルアミノ)プロピル]−カルボジイミドのごとき縮合試薬とのイ ンサイチュにおける反応により生成される反応性中間体;例えばN,N'−カルボ ニルジイミダゾールまたはN,N'−カルボニルジ−トリアゾールのごとき適当な カルボニル化合物;例えばN−エチル−5−フェニルイソオキサゾリニウム−3 −スルホナートまたはN−t−ブチル−5−メチルイソオキサゾリニウムパーク ロラートのごときイソオキサゾリニウム;N−エトキシカルボニル2−エトキシ −1,2−ジヒドロキノリンのごときN−アルコキシカルボニル2−アルコキシ −1,2−ジヒドロキノリンを包含する。他の縮合試薬は、ルイス酸(例えばB Br3−C66);またはジエチルホスホリルシアニドのごときリン酸縮合試薬 を包含する。好ましくは、縮合反応を、例えば、塩化メチレン、ジメチルホルム アミド、アセトニトリル、アルコール、ベンゼン、ジオキサン、またはテトラヒ ドロフランのごとき有機反応媒体中で行う。 式(III)の酸のN−アシル化をする誘導体のさらなる生成方法は、ハロゲン 化カルボニル、好ましくは塩化オキサリル、またはオキソ塩化リンのごときハロ ゲン化ホスホリルを、低級アシルターシャリーアミド、好ましくはN,N−ジメ チルホルムアミドを含有するハロゲン化炭化水素溶媒、好ましくはジクロロメタ ン中に添加することにより得られる溶液もしくは懸濁液で式(III)の化合物を 処理することである。次いで、そのようにして誘導された式(III)の酸のN− アセチル化をする誘導体を式(II)の化合物と反応させることができる。慣用的 には、ピリジンのごとき酸結合試薬の存在下で行うことが所望の場合には、アシ ル化反応を−40ないし+30℃において行うことができる。所望により、4− ジメチルアミノピリジンのごとき触媒を添加してもよい。上記アシル化にとり好 ましい溶媒はジクロロメタンである。 保護基の随意の除去(i)、CO23の随意の変換(ii)、異なるR2への随意 のR2の変換ならびに異なるCO23への随意のCO23の変換(iii)、硫黄の 酸化(iv)、および塩またはエステルの随意の形成(v)を、セファロスポリン およびペニシリンの化学の分野においてよく知られた方法を用いて行うことがで きる。 例えば、欧州特許出願公開第0114752号記載のごとく、セファロスポリ ンおよびペニシリン合成の分野においてよく知られた酸化または還元方法により 、硫黄原子を酸化することができる。例えば、m−クロロ過安息香酸のごとき過 酸のような適当な酸化剤を用いて硫黄原子を酸化することにより、対応するスル フィドからスルホキシドを調製することができる。 一般的には、β−ラクタム化学の分野においてよく知られた方法、例えば、ジ メチルホルムアミド中の三塩化リンを用いることにより還元ステップを行う。 例えば、当該分野において知られたいかなる慣用的方法によっても、保護基の 除去を行って、所望でない副反応を最少化する。例えばR3が保護基p−メトキ シベンジルである場合、適当には、保護された化合物をアニソール存在下の塩化 アルミニウムと反応させることにより、この基を除去することができる。所望で ない副産物の分離を標準的方法を用いて行うことができる。 式(II)の化合物を、式(IV): [式中、R1およびR3は式(I)における定義に同じであり、R21は上記定義の 基R2であるか、またはアミノ保護基であるか、水素もしくはN−アシル化が起 こることを許容する基であり、Zは求核脱離基を意味する] で示される化合物から、式(V): [式中、R4、R5、R6およびR7は式(I)に関する定義と同じであり、R4お よびR7は不存在であってもよく、結合により置換されてアルキンを形成しても よく、R5およびR6は一緒に結合して式: (式中、X、R8、nおよびmは上記式(I)に関する定義に同じ) で示される環システム中にあってもよい] で示される化合物との反応により調製することができる。 式(IV)において、適当な基Zはトリフルオロメチルスルホニルオキシまたは フルオロスルホニルオキシ基である。適当な基R21はフェニルアセチルである。 適当な基R3はp−メトキシベンジルである。適当な基R1は水素である。 式(V)においてR4およびR7が炭素原子間の結合により置換されている場合 、式(V)の化合物はアルキンであり、かかるアルキンを用いることにより、例 えば上記(IBii)のようなシクロブテン基が存在する式(I)の化合物を得る ことができる。 式(V)の化合物における適当なR4、R5、R6、R7、R8、X、mおよびn は、上記の式(IBiないしviii)に関する定義に同じである。 式(V)の化合物は知られており、例えば、アルキルビニルエステル、ジヒド ロフラン、ジヒドロピラン、ビニルアルカノアート、ピロリン、テトラヒドロピ リジン、アルケン、アルキン、ベンゾフラン、シクロアルケン、インデン等であ り、式(II)の特定の化合物を得るために適した式(V)の化合物は当業者には 明らかであろう。 式(IV)と式(V)の化合物間の反応を、適当には、ジクロロメタンのごとき 有機溶媒中、塩基、適当には1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7 −エン(DBU)のごとき有機塩基の存在下、0℃のごとき+40℃ないし−4 0℃の間の温度において行うことができる。反応は容易であり、試薬を一緒にす るだけで反応が開始しうる。 式(II)の化合物を得るための式(IV)と式(V)の化合物間の反応は新規で あり、本発明のさらなる態様を形成する。 式(IV)の化合物を、式(VI): [R21NHおよびR3は上記定義に同じ] で示される化合物から、ロジウム(II)触媒とともに還流し、次いで、冷却し、 引き続き、N,N−ジイソプロピルエチルアミンのごとき塩基、次いで、無水ト リフルオロメタンスルホン酸での処理により調製することができる。 式(VI)の化合物を、式(VII): [式中、R21NHおよびR3は前記定義に同じ] 示される化合物から、N,N−ジイソプロピルエチルアミンのごとき塩基の存在 下において4−トルエンスルホニルアジドのごときアジドと式(VII)の化合物 とを反応させることにより調製することができる。 式(VII)の化合物を、式(VIII): で示される化合物から、例えば、還流下においてp−メトキシベンジルアルコー ルのごときアルコールR3OHと式(VIII)の化合物とを反応させることにより 調製することができる。 式(VIII)の化合物を、例えば、式(IX): [R21NHは上記定義に同じであり、アゼチジノン環上のアミノ基は所望により 上記保護基により保護されていてもよく、該保護基は上記のごとく除去されて式 (VIII)の化合物を生じる] で示される化合物の水素添加、例えばPd/Cおよび水素を用いる水素添加によ り調製することができる。 式(IX)の化合物を、式(X): [R1およびR21は上記定義に同じであり、PGはアミノ保護基を意味する] で示される化合物から、既知(オッピ・ブリーフス(Oppi Briefs)(1990 年)22:1,109〜111頁,シー・ボドゥロウ(C.Bodurow)ら)の2,2− (ジメチル)−6−[(トリフェニルホスホラニリデン)メチル]−4H−1, 3−ジオキシン−4−オン: との反応により調製することができる。 式(X)の化合物を、例えば、式(XI): [R1、R21NHおよびPGは上記定義に同じ] で示される化合物から、テトラヒドロフラン/水混合物のごとき適当な溶媒中の 過ヨウ素酸との反応により調製することができる。 式(XI)の化合物を、式(XII): [R1およびPGは上記定義に同じ] で示される化合物から、式R21COOHで示される酸との反応、あるいは例えば 塩化フェニルアセチルのごとき塩化アシルのようなアシル化をするR21COOH で示される酸の誘導体との反応により調製することができる。 式(XII)の化合物を、例えば、既知化合物L−(S)−グリセルアルデヒド アセトニド(XIII): から、例えば、シー・フブシュワーレン(C.Hubschwerlen),「シンセシス(Sy nthesis)」(1986年),(962)に記載のごとく、ジクロロメタンのご とき溶媒中でp−アニシジンで(XIII)を処理して式(XIV): [PGは上記定義の保護基を意味する] で示される化合物を生成させることにより調製することができる。次いで、式( XIV)の化合物を、塩化フタルイミドアセチルと式(XIV)の化合物と反応させる ことにより環化させてアゼチジノン(XV): [Ftはフタルイミドを意味する] を生成させることができる。化合物(XV)をメチルヒドラシンで処理することに よりフタルイミド基Ftを除去し、式(XII)中のアミノ基により置換すること ができる。 さらに本発明は、式(Ia)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはイ ンビボにおいて加水分解されうるエステルおよび医薬上許容される担体からなる 医薬組成物を提供する。本発明組成物は、経口、局所または非経口的使用に適し た形態であり、ヒトを含む哺乳動物の細菌感染の治療に使用することができる。 本発明抗生物質を、他の抗生物質との類推により、ヒトまたは家畜の医薬に使 用するためのすべての慣用的方法で投与するために処方することができる。 組成物を、経口、局所または非経口的のごとき経路、特に経口的経路による投 与のために処方することができる。組成物は、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、ト ローチ、クリーム、あるいは経口用または滅菌非経口用溶液もしくは懸濁液のご とき液体標品であってよい。 本発明局所処方を、例えば、軟膏、クリームまたはローション、目に塗る軟膏 および点眼もしくは点耳用滴剤、含浸包帯ならびにエアロゾルとして提供するこ とができ、それらは保存料、薬剤の振盪を促進するための溶媒および軟膏ならび にクリーム中の軟化剤のごとき適切な慣用的添加物を含有していてもよい。 さらに処方が、クリームまたは軟膏基材およびローション用のエタノールもし くはオレイルアルコールのごとき適合しうる慣用的な担体を含有していてもよい 。かかる担体は、処方の約1%ないし約98%を占めていてもよい。より通常に は、それらは処方の約80%までを占める。 経口投与用の錠剤およびカプセルは単位用量の剤型として提供されてもよく、 例えば、糖蜜、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントまたはポ リビニルピロリドンのごとき結合剤;例えば、ラクトース、砂糖、トウモロコシ デンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシンのごとき充填剤;ス テアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカのごと き錠剤潤滑剤;例えばバレイショデンプンのごとき崩壊剤;あるいはラウリル硫 酸ナトリウムのごとき許容される湿潤剤を含有していてもよい。通常の製薬慣例 においてよく知られた方法により錠剤をコーティングしてもよい。経口用液体標 品は、例えば、水性もしくは油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたは エリキシルの形態であってもよく、あるいは使用前に水または他の適当な担体で 復元される乾燥製品として提供されてもよい。かかる液体標品は、例えば、ソル ビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチ ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルま たは水素添加された油脂のような懸濁剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオ レアートまたはアラビアゴムのような乳化剤、例えば、アーモンド油、グリセリ ンプロピレングリコールまたはエタノールのごとき油性エステルのような非水担 体(食用油を包含)、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはソルビン酸 のような保存料、および所望ならば慣用的香料もしくは着色料を含有していもよ い。 坐薬は慣用的な坐薬基材、例えば、カカオ脂または他のグリセリドを含有して いてもよい。 非経口投与用には、化合物および滅菌担体(水が好ましい)を用いて液体剤型 を調製する。担体および使用濃度により、化合物は担体中に懸濁または溶解され る。溶液の調製において、化合物を注射用水に溶解し、フィルター滅菌してから 適当なバイアルまたはアンプルに充填し、密封する。 有利には、局所麻酔剤、保存料および緩衝剤のごとき薬剤を担体中に溶解する ことができる。安定性を増大させるために、バイアル中に充填した後、組成物を 凍結し真空下で水を除去することができる。次いで、凍結乾燥粉末をバイアル中 に密封し、使用前に復元するために注射用水の入った付属バイアルを提供する。 化合物を担体に溶解せずに懸濁し、滅菌を濾過によっては行わないこと以外は実 質的に同じ方法で非経口用懸濁液を調製する。滅菌担体に懸濁する前にエチレン オキシドに曝露することにより、化合物を滅菌することができる。有利には、界 面活性剤または湿潤剤を組成物に含有させて化合物の均一な分散を容易ならしめ る。 投与方法にもよるが、組成物は、0.1重量%、好ましくは10〜60重量% の活性物質を含有することができる。組成物が用量単位からなる場合には、好ま しくは、各単位は、50〜500mgの活性成分を含有するであろう。ヒト成人 の治療に用いる用量は、投与経路および投与回数にもよるが、好ましくは、1日 につき100ないし3000mgの範囲、例えば1日1500mgであろう。か かる用量は、1日につき1.5ないし50mg/kgに相当する。適当には、用 量は、1日につき5ないし20mg/kgである。 式(Ia)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはインビボにおいて 加水分解されうるエステルを上記用量範囲で投与する場合、許容されない毒物学 的効果は予想されない。 式(Ia)の化合物は、本発明組成物において単独の治療薬であってもよく、 あるいは他の抗生物質またはβ−ラクタマーゼ阻害剤と組み合わせて使用されて もよい。 有利には、組成物はさらに式(XVI): [式中、Aはヒドロキシル、置換ヒドロキシル、チオール、置換チオール、アミ ノ、モノ−もしくはジ−ヒドロカルビル置換アミノ、モノ−もしくはジ−アシル アミノ;所望により置換されていてもよいチアゾリル基;またはEP−A−0 053 893記載のごとき所望により置換されていてもよいテトラゾリル基を 意味する] で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくはエステルからなる。 さらに有利な組成物は、式(XVII): [式中、Bは水素、ハロゲンまたは式: (式中、DおよびEは同じまたは異なり、それぞれ水素、(C1〜6)アルコキシ カルボニルまたはカルボキシを意味する) で示される基を意味する] で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくはインビボにおいて加水 分解されうるエステルと一緒になった式(Ia)の化合物またはその医薬上許容 される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステルからなる。 さらに適当なβ−ラクタマーゼ阻害剤は、式(XVIII): [FおよびGは同じまたは異なり、それぞれは水素または所望により官能基によ り置換されていてもよい(C1〜10)炭化水素もしくは複素環基であり;Jは水 素であるかまたはEP−A−0 041 768に記載のようにKが所望により 置 換されていてもよい(C1〜10)炭化水素もしくは複素環基である式Kまたは− Kで示される基を意味する] で示される6−アルキリデンペネム類またはその医薬上許容される塩もしくはイ ンビボにおいて加水分解されうるエステルを包含する。 さらに適当なβ−ラクタマーゼ阻害剤は、例えば、EP−A−0 041 7 68およびEP−A−0 154 132に記載された6β−ブロモペニシラン 酸およびその医薬上許容される塩ならびにインビボにおいて加水分解されうるエ ステルと、6β−ヨードペニシラン酸およびその医薬上許容される塩ならびにイ ンビボにおいて加水分解されうるエステルとを包含する(いずれもビーチャム・ グループ(Beecham Group))。 β−ラクタマーゼ阻害量のβ−ラクタマーゼ阻害剤を含有するかかる本発明組 成物を、当該分野において自体公知の手法および方法を用いるやりかたで処方す る。 本発明抗生物質は、イー・コリ(E.coli)のごときグラム陰性生物およびエス ・アウレウス(S.Aureus)のごときグラム陽性生物の両方を含む広範囲の生物に 対して活性がある。 以下の実施例は本発明化合物およびその中間体の調製を説明する。 調製例1: (6R,7S)−7−フェニルアセトアミド−3−(トリフルオロ メチルスルホニルオキシ)−1−カルバ−1−デチアセフ−3−エム−4−カル ボン酸4−メトキシベンジル 1a) (3S,4S)−4−[(R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソロ ン−4−イル]−1−(4−メトキシフェニル)−3−フタルイミドアゼチジン −2−オン L−(S)−グリセルアルデヒドアセトニド(0.15molの5,6−イソプ ロピリデン−L−グロノ−1,4−ラクトンから得た(シー・フブシュワーレン (C.hubschwerlen),シンセシス(Synthesis),1986年,962頁))の粗水 溶液をジクロロメタン(300ml)中のp−アニシジン(16.2g,0.13 mol)の溶液で処理した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、有機相を 分離し、水相をジクロロメタン(100ml)で2回抽出した。合わせた有機相 を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、体積を〜200mlに減じた。粗イミン をトリエチルアミン(26.7m1,0.19mol)で処理し、−30℃に冷却 した。ジクロロメタン(150ml)中の塩化フタルイミドアセチル(42.8 g,0.19mol)溶液を45分かけて滴下した。室温で2.5時間攪拌後、反 応混合物を濾過し、次いで、濾液を水(3回)、1M塩酸、炭酸水素ナトリウム 飽和水溶液、水、次いで、ブラインで洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾 燥し、濾過し、次いで、減圧濃縮した。残渣を、ジクロロメタンで溶離するシリ カゲルの短いカラムに通し、濃縮し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化すること により残渣を精製した。標記化合物を黄色固体として得た(23.78g,44% );融点164〜166℃;[α]D+55.0°(c 1.00 CH3Cl3) ;(実測値:C,65.44;H,5.27;N,6.75%;M+ 422.1487 C232226として計算値:C,65.40;H,5.25;N,6.63%;M 422.1478);νmax(CH2Cl2)1760,1724,1514,13 84,1265および1247cm-1;δH(CDCl3)1.27(3H,s), 1.50(3H,s),3.53(1H,dd,J 8.4,6.5Hz),3.75(1 H,dd,J 8.4,6.5Hz),3.82(3H,s),4.42〜4.57(2H, m),5.53(1H,d,J 5.4Hz),6.91(2H,d,J 9.1Hz), 7.74(2H,d,J 9.1Hz),7.70〜7.84(2H,m)および7.8 9〜7.95(2H,m)。 1b) (3S,4S)−3−アミノ−4−[(R)−2,2−ジメチル−1,3 −ジオキソロン−4−イル]−1−(4−メトキシフェニル)アゼチジン−2− オン メチルヒドラジン(8.1ml,152.3mmol)をジクロロメタン(23 0ml)中の(3S,4S)−4−[(R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキ ソラン−4−イル]−1−(4−メトキシフェニル)−3−フタルイミドアゼチ ジン−2−オン(32.78g,56.4mmol)の溶液に添加した。反応混合 物を6時間加熱還流し、次いで、室温で一晩攪拌した。沈殿した固体をセライト で濾別し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、次いで、ブラインで順次、濾液を洗 浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧蒸発させてうす黄色固体を得た 。ジクロロメタン/ヘキサンからの再結晶により標記化合物を白色固体として得 た(12.6g,74%);融点163〜165℃;[α]D−98.5°(c 1 .00 MeOH);(実測値:M+ 292.1428 C152024として 計算値:M 292.1423);νmax(CH2Cl2)1744,1513およ び1270cm-1;δH(CDCl3)1.35(3H,s),1.43(3H,s) ,1.70(2H,br.s,exch.),3.79(3H,s),3.85(1H,m) ,4.20(1H,m),4.27〜4.38(3H,m),6.86(2H,d,J9.0 Hz)および7.55(2H,d,J 9.0Hz)。 1c) (3S,4S)−4−[(R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラ ン−4−イル]−1−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルアセトアミドア ゼチジン−2−オン ジクロロメタン(160ml)中の(3S,4S)−3−アミノ−4−[(R )−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−(4−メトキシ フェニル)アゼチジン−2−オン(12.21g,41.8mmol)の溶液を0 ℃に冷却し、次いで、塩化フェニルアセチル(6.1ml,46.1mmol)で 処理し、次いで、トリエチルアミン(6.4ml,45.9mmol)で処理した 。0℃で15分攪拌後、混合物を室温まで暖め、さらに30分攪拌した。反応混 合物をジクロロメタンで希釈し、水で2回、次いで、ブラインで洗浄した。有機 相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、溶媒を減圧蒸発して固体を得た。ジエ チルエーテルに分散させて標記化合物を白色固体として得た(16.16g,94 %)。[α]D0.0°(c=1.00 DMF);νmax(KBr)1757,1 661および1510cm-1;δH(CDCl3)1.16(3H,s),1.25 (3H, s),3.62(2H,s),3.69〜3.82(2H,m),3.76(3H,s), 4.02(1H,m),4.36(1H,dd,J 5.5,4.0Hz),5.58(1 H,dd,J 9.4,5.5Hz),6.56(1H,d,J 9.4Hz),6.83( 2H,d,J 8.9Hz)および7.25〜7.40(7H,m);m/z(EI) 410(5);(CI,+veイオン,アンモニア)411(MH+)。 1d) (3S,4S)−4−ホルミル−1−(4−メトキシフェニル)−3− フェニルアセトアミドアゼチジン−2−オン 過ヨウ素酸(18.7g,45.6mmol)をテトラヒドロフラン(210m l)および水(210ml)中の(3S,4S)−4−[(R)−2,2−ジメチ ル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−(4−メトキシフェニル)−3− フェニルアセトアミドアゼチジン−2−オン(15.1g,36.8mmol)の 懸濁液に添加した。反応混合物を1.5時間加熱還流し、次いで、氷中で冷却し た。沈殿した生成物を濾過により集め、水洗し、五酸化リンで乾燥して標記化合 物を、アルデヒドおよび対応する水和物の混合物として得た(10.18g,82 %);νmax(KBr)1713,1638,1552および1514cm-1;ア ルデヒドδH(d6−DMSO)3.43および3.50(2H,ABq,J 14. 4Hz),3.73(3H,s),4.95(1H,dd,J 6.1,1.2Hz),5. 19(1H,m),6.95(2H,d,J 9.0Hz),7.18〜7.35(7H, m),9.09(1H,d,J 7.3Hz)および9.52(1H,d,J 1.2H z);水和物δH(d6−DMSO)3.50(2H,s),3.72(3H,s), 4.16(1H,t,J 5.6Hz),5.07(1H,q,J 5.8Hz),5.2 9(1H,dd,J 9.4,5.6Hz),6.28(2H,t,J 6.7Hz,ex ch),6.9(2H,d,J 9.1Hz),7.19〜7.35(5H,m),7.5 2(2H,J 9.1Hz)および8.52(1H,d,J 9.4Hz);m/z( EI)338(10);(CI,+veイオン,アンモニア)339(MH+),3 56(MNH3 +)。 1e) (3S,4R)−4−[(2,2−ジメチル−4H−1,3−ジオキシン −4−オン−6−イル)エテニル]−1−(4−メトキシフェニル)−3−フェ ニルアセトアミドアゼチジン−2−オン アセトニトリル(450ml)中の(3S,4S)−4−ホルミル−1−(4 −メトキシフェニル)−3−フェニルアセトアミドアゼチジン−2−オン (10.18g,30.1mmol)の懸濁液を2,2−(ジメチル)−6−[(ト リフェニルホスホラニリデン)メチル]−4H−1,3−ジオキシン−4−オン (12.5g,31.1mmol)で処理し、室温で3日間攪拌した。反応混合物 を減圧濃縮し、酢酸エチルで溶離するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフ ィーにより残渣を精製して標記化合物を黄色泡状物質として得た(12.40g, 89%);[α]D−127.5°(c 1.0 CHCl3);νmax(CH2Cl2 )3416,1756,1724,1683および1513cm-1;δH(CDC l3)1.72(3H,s),1.73(3H,s),3.59(2H,s),3.77( 3H,s),4.88(1H,dd,J 6.0,5.4Hz),5.27(1H,s),5 .44(1H,dd,J 7.8,5.4Hz),6.02(1H,d,J 15.8Hz ),6.17(1H,d,J 7.8Hz),6.42(1H,dd,J 15.8,6.1 Hz),6.83(2H,d,J 9.0Hz)および7.17〜7.33(7H,m) ;m/z(FAB,+veイオン,3−ニトロベンジルアルコール/酢酸ナトリウ ム)485(MNa+)。 1f) (3S,4R)−4−[(2,2−ジメチル−4H−1,3−ジオキシン −4−オン−6−イル)エチル]−1−(4−メトキシフェニル)−3−フェニ ルアセトアミドアゼチジン−2−オン テトラヒドロフラン(250ml)中の(3S,4R)−4−[(2,2−ジメ チル−4H−1,3−ジオキシン−4−オン−6−イル)エテニル]−1−(4 −メトキシフェニル)−3−フェニルアセトアミドアゼチジン−2−オン (12.4g,26.8mmol)の溶液を、炭素上10%パラジウム(1.2g) で3時間水素添加した。セライトのパッドで濾過後、濾液を濃縮して標記化合物 (12.07g,97%)を得た。νmax(CH2Cl2)3416,1747,17 26,1684および1514cm-1;δH(CDCl3)1.67(3H,s), 1.68(3H,s),2.02〜2.15(4H,m),3.63(2H,s),3.7 7(3H,s),4.21(1H,m),5.13(1H,s),5.35(1H,dd, J 7.6,5.0Hz),6.77(1H,d,J 7.6Hz),6.81(2H,d, J 9.0Hz),7.19(2H,d,J 9.0Hz)および7.23〜7.40( 5H,m);m/z(FAB,+veイオン,3−ニトロベンジルアルコール/酢 酸ナトリウム)487(MNa+)。 1g) (3S,4R)−4−[(2,2−ジメチル)−4H−1,3−ジオキシ ン−4−オン−6−イル)エチル]−3−フェニルアセトアミドアゼチジン−2 −オン テトラヒドロフラン(425ml)中の(3S,4R)−4−[(2,2−ジメ チル−4H−1,3−ジオキシン−4−オン−6−イル)エチル]−1−(4− メトキシフェニル)−3−フェニルアセトアミドアゼチジン−2−オン (10.58g,22.80mmol)の懸濁液を、水(245ml)中の硝酸ア ンモニウムセリウム(40.0g,73.0mmol)の溶液(0℃)で処理した 。0℃で10分攪拌後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水相をテトラヒドロ フランおよび酢酸エチル混合物(2:1)で4回抽出した。合わせた有機抽出物 を、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、10%亜硫酸ナトリウム(3回)、5%炭 酸水素ナトリウム水溶液、水、次いで、ブラインで順次洗浄した。硫酸マグネシ ウムで乾燥後、溶媒を減圧蒸発させて粗標記化合物を得た(7.50g,92%) ;νmax(CH2Cl2)3410,1771,1725,1684,1636および 1512cm-1;δH(CDCl3)1.62〜1,75(2H,m),1.65(6 H,s),2.12〜2.21(2H,m),3.95(2H,s),3.80(1H,m ),5.05(1H,br.s,exch.),5.25(1H,m),5.29(1H,s ),6.78(1H,d,J 7.9Hz)および7.21〜7.38(5H,m); m/z(FAB,−veイオン,チオグリセロール)357(M−H)-。 1h) 3−オキソ−5−[(3S,4R)−3−フェニルアセトアミドアゼチ ジン−2−オン−4−イル]ペンタン酸4−メトキシベンジル トルエン(6ml)中の4−メトキシベンジルアルコール(1.50g,10. 87mmol)の溶液を、(3S,4R)−4−[(2,2−ジメチル)−4H− 1,3−ジオキシン−4−オン−6−イル)エチル]−3−フェニルアセトアミ ドアゼチジン−2−オン(3.86g,10.78mmol)の溶液に添加し、1. 5時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をトルエンに分散して標記 化合物(3.50g,75%)を粗生成物として得た。νmax(CH2Cl2)34 12,1772,1747,1717,1684および1514cm-1;δH(CD Cl3)1.63(2H,m),2.39(2H,t,J 7.0Hz),3.37(2H ,s),3.58(2H,s),3.68(1H,m),3.81(3H,s),5.09( 2H,s),5.18(1H,m),6.26(1H,br.s,exch.),6.63( 1H,d,J 7.9Hz),6.89(2H,d,J 8.6Hz)および7.21〜 7.38(7h,M);m/z(FAB,−veイオン,チオグリセロール)437 (M−H)-。 1i) 2−ジアザ−3−オキソ−5−[(3S,4R)−3−フェニルアセト アミドアゼチジン−2−オン−4−イル]ペンタン酸4−メトキシベンジル アセトニトリル(150ml)中の3−オキソ−5−[(3S,4R)−3− フェニルアセトアミドアゼチジン−2−オン−4−イル]ペンタン酸4−メトキ シベンジル(3.50g,8.0mmol)の溶液を、アジ化4−トルエンスルホ ニル(2.21g,11.22mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミ ン(2.1ml,12.08mmol)で、0℃において処理した。10分後、氷 浴を除去し、室温で攪拌を2時間継続した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、 ブラインで洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧蒸発し、ヘキサン 中50%酢酸エチル、次いで、酢酸エチルで溶離するシリカゲル上のクロマトグ ラフィーにより残渣を精製して標記化合物を得た(2.94g,79%);[α]D +33.6°(c 1.0 CHCl3);νmax(CH2Cl2)3410,214 2,1770,1713,1683および1515cm-1;δH(CDCl3)1. 59〜1.78(2H,m),2.67〜2.92(2H,m),3.57および3.6 4(2H,ABq,J 15.6Hz),3.78(1H,m),3.81(3H,s), 5.18(2H,s),5.24(1H,m),6.37(1H,br.s,exch.), 6.59(1H,d,J 8.2Hz),6.91(2H,d,J 8.7Hz)および 7.23〜7.36(7H,m);m/z(CI,+veイオン,アンモニア)46 5(MH+)。 1j) (6R,7S)−7−フェニルアセトアミド−3−(トリフルオロメチ ルスルホニルオキシ)−1−カルバ−1−デチアセフ−3−エム−4−カルボン 酸4−メトキシベンジル クロロホルム(75ml)中の2−ジアゾ−3−オキソ−5−[(3S,4R )−3−フェニルアセトアミドアゼチジン−2−オン−4−イル]ペンタン酸4 −メトキシベンジル(2.90g,6.25mmol)の溶液を、触媒量の酢酸ロ ジウム(II)2量体の存在下で加熱還流した。1時間加熱後、反応混合物を0℃ に冷却し、次いで、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.2ml,12.51 mmol)および無水トリフルオロメタンスルホン酸(1.16ml,6.90m mol)で処理した。0℃で30分攪拌後、混合物を減圧濃縮した。ヘキサン中 30%、次いで、50%の酢酸エチルで溶離するシリカゲル上のクロマトグラフ ィーにより残渣を精製し、標記化合物をオレンジ色泡状物質として得た(1.8 0g,51%)。[α]D+24.1°(c 1.0 CHCl3);νmax(CH2 Cl2)3416,1783,1734,1685および1516cm-1;δH(C DCl3)1.45(1H,m),1.98(1H,m),2.56(2H,m),3.6 0(2H,s),3.79(3H,s),3.87(1H,m),5.13〜5.32(3 H,m),6.06(1H,d,J 6.3Hz),6.86(2H,d,J 8.7Hz )および7.12〜7.40(7H,m);m/z(CI, +veイオン,アンモニア)586(MNH4 +)。 実施例1/ステップ1 (4S,8R,9S,11R,12S)−13−オキソ−12−フェニルアセトアミ ド−1−アザ−6,7−ベンゾテトラシクロ[9.2.0.03'9.04'8]トリデカ −2,6−ジエン−2−カルボン酸p−メトキシベンジル ジクロロメタン(8ml)中の(6R,7S)−3−トリフルオロメタンスル ホニルオキシ−7−フェニルアセトアミド−1−カルバ−1−デチアセフ−3− エム−4−カルボン酸p−メトキシベンジル(203mg,0.357mmol) およびインデン(0.63ml,5.4mmol)からなる溶液に、ジクロロメタ ン(2ml)中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(D BU)(54μl,0.361mmol)を10分かけて滴下した。室温で2時間 攪拌後、反応混合物を、ジクロロメタン中20%酢酸エチルで溶離するシリカゲ ル上のクロマトグラフィーに供した。酢酸エチルおよびジクロロメタンからなる 混合物からの結晶化により標記化合物を白色固体として得た(87mg,46% )。融点241〜242℃;(実測値:C,73.6;H,5.7;N,5.3;M+ ,534.2155 C333025として計算値:C,74.1;H,5.7;N, 5.2%;M,534.2155);νmax(CH2Cl2)1770,1719,16 84,1603cm-1;δH(CDCl3)1.07(1H,brq,J〜11.6H z),2.05(1H,ddd,J 12.3,6.7,3.4),2.96(1H,m), 3.30,3.23(2H,ABq,J 17.3,10.1,6.1),3.50(1H, brt,J 〜6.2),3.62(2H,brs),3.72(1H,m),3.80( 3H,s),4.09(1H,m),5.22(3H,ABq +m,J 12.0),6 .03(1H,d,J 6.1),6.88(2H,d,J 87),7.15〜7.39 (11H,m)。 ステップ2 (4S,8R,9S,11R,12S)−12−アミノ−13−オキソ−1−アザ− 6,7−ベンゾテトラシクロ[9.2.0.03'9.04'8]トリデカ−2,6−ジエン −2−カルボン酸p−メトキシベンジル −30℃に冷却したジクロロメタン(6ml)中のステップ1の生成物の溶液 に、N−メチルモルホリン(51.6μl,0.47mmol)を添加した。ジク ロロメタン(2ml)中の五酸化リン(73mg,0.35mmol)の溶液を添 加し、混合物を−30℃で30分間攪拌した。メタノール(0.47ml)を添 加し、30分かけて混合物を室温まで暖めた。次いで、水(0.64ml)を添 加し、混合物を1時間激しく攪拌した。濃縮後、残渣を水および酢酸エチル間に 分配させ、1Mアンモニア水を添加することによりpHを7に調節した。有機相 を水、次いで、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した。残渣をク ロマトグラフィーにより精製して標記化合物を泡状物質として得た(67.8m g,85%)。(実測値:M+416.1741 C252424として計算値: M,416.1736):νmax(CH2Cl2)1764,1719,1603cm- 1 ;δH(CDCl3)1.37(1H,q,J 〜11.6),2.21(1H,dd d,J 12.1,6.5,3.5),3.07(1H,m),3.28(2H,m),3.6 2(2H,m),3.81(3H,s),4.13(1H,m),4.42(1H,d,J 5.6),5.23(2H,ABq,J 12.0),6.90(2H,d,J 8.7 ),7.21(4H,m),7.37(2H,d,J 8.7)。 ステップ3 (4S,8R,9S,11R,12S)−12−[2−(2−アミノチアゾール−4 −イル)−2−(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−13−オキソ−1−ア ザ−6,7−ベンゾテトラシクロ[9.2.0.03'9.04'8]トリデカ−2,6−ジ エン−2−カルボン酸p−メトキシベンジル ジメチルホルムアミド(DMF)(1ml)中の2−(2−アミノチアゾール −4−イル)−2−(Z)−メトキシ酢酸(36mg,0.179mmol)の溶 液を−30℃に冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(34.2μl,0.19 6mmol)、次いで、塩化メタンスルホニル(15.1μl,0.195mmo l)を添加し、混合物を−30℃で30分間攪拌した。さらにジイソプロピルエ チルアミン(28.3μl,0.162mmol)を添加し、次いで、混合物を氷 浴中のDMF(1ml)中のステップ2の生成物(67.8mg,0.163mm ol)の溶液に添加した。30分攪拌後、反応混合物を酢酸エチルおよび水間に 分配させた。有機相を水で3回洗浄し、次いで、ブラインで洗浄した。溶媒を減 圧蒸発後、標記化合物を得た(92.2mg,94%)。νmax(KBr)173 7,1709,1671cm-1;δH((CD3)2SO)1.47(1H,q,J 1 1.5),2.02(1H,m),2.97(1H,m),3.24(2H,m),3.56 (1H,t,J 6.1),3.71(1H,m),3.76(3H,S),3.85(3 H,s),4.06(1H,m),5.17(2H,ABq,J 12.0),5.43( 1H,dd,J 8.9,5.4),6.77(1H,s),6.95(2H,d,J 8. 7),7.19(4H,m),7.26(2H,brs),7.39(2H,d,J 8. 7),,9.23(1H,d,J 8.9);m/z600(MH+)。 ステップ4 (4S,8R,9S,11R,12S)−12−[2−(2−アミノチアゾール−4 −イル)−2−(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−13−オキソ−1−ア ザ−6,7−ベンゾテトラシクロ[9.2.0.03'9.04'8]トリデカ−2,6−ジ エン−2−カルボン酸ナトリウム ステップ3の生成物(30mg,0.050mmol)をアニソール(1ml) に懸濁し、氷浴で冷却した。トリフルオロ酢酸(1.5ml)を添加し、混合物 を5分間攪拌した。トルエン(2ml)を添加し、混合物を減圧蒸発して乾固さ せた。残留固体をテトラヒドロフラン(THF)(0.3ml)に溶解し、水( 1 0ml)を添加し、重炭酸ナトリウム水溶液を添加することにより混合物のpH を7に調節した。この混合物を、水−THF混合物で溶離するHP20SS上の クロマトグラフィーに供した。生成物(16mg,62%)を凍結乾燥固体とし て得た;νmax(KBr)1745,1664,1618,1530cm-1;δH( (CD3)2SO)1.44(1H,q,J 11.5),1.91(1H,m),2.84 (1H,m),3.12(1H,dd,J 17.5,5.4),3.27(1H,dd,J 17.3,10.3),3.46(1H,t,J 6.3),3.60(3H,s),3. 86(3H,s),4.17(1H,m),5.22(1H,dd,J 8.9,5.3), 6.75(1H,s),7.17(4H,m),7.25(2H,brs),9.21(1 H,d,J 8.9);m/z 480[M−Na+2H]+,502(MH+)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニコルソン,ネヴィル・ヒューバート イギリス国サリー・アールエイチ3・7エ イジェイ、ベッチワース、ブロッカム・パ ーク(番地の表示なし) スミスクライ ン・ビーチャム・ファーマシューティカル ズ (72)発明者 テイクル,アンドリュー・ケニス イギリス国サリー・アールエイチ3・7エ イジェイ、ベッチワース、ブロッカム・パ ーク(番地の表示なし) スミスクライ ン・ビーチャム・ファーマシューティカル ズ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I): [式中、R1は水素、メトキシまたはホルムアミド; R2はアシル基、特に、抗細菌活性のあるセファロスポリンのアシル基; CO23はカルボキシ基またはカルボキシラートアニオンであるか、あるいは R3は容易に除去されうるカルボキシ保護基または医薬上許容される塩を形成す る基もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステル基; R4、R5、R6およびR7は独立して水素または置換基を表し; ここに、R4およびR7は不存在であってもよく、示された2個の炭素原子間の 化学結合により置き換えられていてもよく; さらに、R5およびR6は一緒に結合して式: (式中、Xは−O−または−NR8−、ここに各R8は同じであっても異なってい てもよく、独立して水素または置換基を表すか、あるいは2個のR8基は結合し て環システム中にあってもよく、またあるいは2個の隣接した−CR8−単位は −CR8=CR8−単位により置き換えられていてもよく、ここにnは1ないし7 の数、mは0、1、2または3を意味する) で示される環システム中にあってもよい] で示されるカルバセファロスポリン化合物またはその塩。 2.式(Ia): [式中、R1、R2、R4、R5、R6およびR7は式(I)に関する定義と同じであ り、基CO211はCO23がカルボキシ基またはカルボキシラートアニオンで あるCO23を意味する] を有する請求項1記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩もしく はインビボにおいて加水分解されうるエステル。 3.R1が水素である請求項1または2記載の化合物。 4.R2NHが、アミノ基が置換または保護された形態であってもよい 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メトキシ−またはヒドロキ シ−イミノアセトアミド基である請求項1記載の化合物。 5.部分式(IBi)または(IBii): [式中、R4およびR5のうちの1つまたは両方が水素以外の置換基であってもよ い] を有する請求項1記載の式(I)の化合物。 6.R5およびR6が一緒に結合して環システム中にあり、R4およびR7は水素 であり、環システムが部分式(IBiii)、(IBiv)または(IBv)もしくは (IBvi): [式中、R8およびnは式(I)における定義に同じ、pはゼロまたは環の炭素 原子数までの数を意味する] で示される5または6員環システムである請求項1記載の式(I)の化合物。 7.部分式(IBiii〜IBvi)においてR8が水素でありnが1または2であ る請求項6記載の化合物。 8.2個の基R8が一緒に結合して部分式(IBvii): [式中、(IBvii)中に示されるフェニル環は1個またはそれ以上の置換基で 置換されていてもよい] を有する式(I)の化合物における所望により置換されていてもよいフェニル環 を形成する請求項1記載の式(I)の化合物。 9.下記カルボン酸: (4S,8R,9S,11R,12S)−12−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ ル)−2−(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−13−オキソ−1−アザ−6, 7−ベンゾテトラシクロ[9.2.0.03'9.04'8]トリデカ−2,6−ジエン−2 −カルボン酸 から選択される請求項2記載の式(Ia)の化合物、およびその塩ならびにイン ビボにおいて加水分解されうるエステル。 10.請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法であって、式(II): [式中、R1、CO23、R4、R5、R6およびR7は前記定義に同じであり、こ こに、いずれの反応性基が保護されていてもよく、所望によりアミノ基はアシル 化が起こることを許容する基で置換されていてもよい] で示される化合物またはその塩を、式(III)またはそのN−アシル化をする誘 導体: R2OH (III) [式中、R2は式(I)に関して定義したアシル基であり、いずれの反応性基が 保護されていてもよい] と反応させ;次いで、必要もしくは所望ならば以下のステップ: i)いずれの保護基も除去する; ii)基CO23を異なる基CO23に変換する; iii)基R2を異なるR2に変換する; iv)硫黄原子を酸化された硫黄原子に変換する; v)生成物を塩またはエステルに変換する のうちの1つまたはそれ以上を行うことからなる製造方法。 11.式(IV): [式中、R1およびR3は式(I)における定義に同じであり、R21は上記定義の 基R2であるか、またはアミノ保護基であるか、水素もしくはN−アシル化が起 こることを許容する基であり、Zは求核脱離基を意味する] で示される化合物と、式(V): [式中、R4、R5、R6およびR7は式(I)に関する定義と同じであり、R4お よびR7は不存在であってもよく、結合により置換されてアルキンを形成しても よく、R5およびR6は一緒に結合して式: (式中、X、R8、nおよびmは上記式(I)に関する定義に同じ) で示される環システム中にあってもよい] で示される化合物との間の反応ステップを包含する請求項10記載の式(II)の 化合物の製造方法。 12.式(Ia)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはインビボに おいて加水分解されうるエステルおよび医薬上許容される担体からなる医薬組成 物。 13.活性のある治療物質として用いられる式(Ia)の化合物またはその医 薬上許容される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステル。 14.細菌感染の治療に用いられる式(Ia)の化合物またはその医薬上許容 される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステル。 15.治療上有効量の式(Ia)の抗生物質もしくはその医薬上許容されるイ ンビボにおいて加水分解されうるエステルを投与することからなる、ヒトおよび 動物における細菌感染の治療方法。 16.細菌感染治療用医薬の製造のための式(Ia)の抗生物質またはその医 薬上許容される塩もしくはインビボにおいて加水分解されうるエステルの使用。
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