【発明の詳細な説明】
ガラス曲げ加工用プラテンのための制御システム発明の背景 1.関連出願
本出願は、Jennifer R.Wolfe、Allen T.Enk、及
びRobert G.Revellsの名の下で、1994年4月15日に出願
された、「ガラス曲げ加工用プラテンのための制御システム」という名称の米国
特許出願第08/228,121号の一部継続出願である。本出願は、前記出願
と同じ内容の記述の繰り返しを避けるために前記出願と一体化されており、ここ
では前記出願の明細書も参照されたい。2.発明の属する技術分野
本発明は、板ガラスのプレス曲げ加工に関し、特に、閉ループ液圧制御システ
ムを組み込んだ、液圧駆動プラテンを用いるプレス曲げ加工装置に関する。3.従来の技術
曲げ加工された、若しくは湾曲した板ガラスは、概ね、自動車等の窓材として
用いられる。このような板ガラスは、自動車製造業者の厳しい品質基準を満たす
ために、乗り物の本体の開口部の配置及び寸法によって決定される曲率となるよ
うに正確に曲げ加工されなければならない。更に、曲げ加工された板ガラスは、
制定された工業規格及び国の規制に基づく高い光学的品質を、一貫して維持しな
ければならない。自動車のサイドウィンドウ及びリアウィンドウとして使用する
ために曲げ加工されたこのような板ガラスは、一般に熱処理によって焼き入れさ
れて、衝撃による損傷に対する耐性を高められ、かつ、破壊された場合であって
も、焼き入れされていないガラスが破壊されて生ずるような大きな尖っ
た破片とは異なる、比較的小さく安全な破片となるようにされる。一方、この板
ガラスを例えば自動車のフロントガラスに使用する場合は、板ガラスは、曲げ加
工の後適当な焼き鈍し処理を施される。
このような曲げ加工された板ガラスの製造に於いて現在広く用いられている工
程では、平らな板ガラスがその軟化温度に加熱されて、次に加熱により軟化され
た板ガラスが、互いに補完的な形状の成形面の間でプレス曲げ加工されて所望の
曲率を有するようにされる。曲げ加工の後、曲げられた板ガラスは、ガラスの焼
き鈍し温度領域より低い温度にまで制御しつつ急激に冷却されて焼き入れされる
か、または、制御しつつ徐々に冷却されて焼き入れされる。何れの場合に於いて
も、加熱処理領域、曲げ加工領域、及び焼き入れ処理領域または焼き鈍し処理領
域を水平パスに沿って順番に有するコンベヤシステム上を、板ガラスが実質的に
一カ所にとどまることなく前進する間に、以上の処理が連続的に施されるのが好
ましい。即ち、適当な曲げ加工に適する温度にするために初めに各板ガラスに加
えられた熱は、最終的な熱処理の段階に於いても用いられるのである。
板ガラスを間に挟んで所望の曲率に成形する、互いに補完的な形状の成形面は
、互いに対向する上側及び下側プレス部材またはプラテン上に設けられ、一般的
にはコンベヤシステム上の板ガラスの移動する水平パスの上側及び下側に配置さ
れる。板ガラスは上側及び下側プレス部材の間に挟まれた位置に搬送され、互い
に対向するプレス部材は、互いに接近したり離れたりするように動くことができ
、板ガラスを所望の形状にプレスする。概ね従来通りの構造を有する液圧シリン
ダーは、下側プレス部材を上向きに持ち上げて適切に配置された加熱された板ガ
ラスに係合させ、それをコンベヤシステムの水平パスから持ち上げて、対向する
上側プレス部材の補完的な形状の成形面に押しつけるために設けられる。
次に、このシリンダーは下側プレス部材を引き込んで、曲げ加工された板ガラス
をコンベヤシステム上に載せ、曲げ加工領域から搬出して次の工程に進めさせる
。
生産工程に於いて、板ガラスは次々と曲げ加工されるが、各板ガラスは一貫し
て均一な形状に加工され、曲げ加工プレス器の動作が一定でないことによって生
ずるような、あるまじき欠陥が生じないようにされることが望ましい。異なる形
状のガラスを製造するために、上側及び下側部材は交換されることが多いが、交
換に要する時間は最小限にし、異なるパーツの製造を開始するまでの時間、ひい
ては生産ロスを最小化するのが望ましい。プレス型の動きは滑らかであることを
要し、かつ加工サイクルから加工サイクルへの移動速度は制御されて、サイクル
毎に等しい重力及びプレス処理の力が板ガラスに加えられるようにすることが必
要である。
従来通りの曲げ加工プレス器用に設けられる液圧システムに於いて、その機能
を発揮するべく下側プラテンに連結された液圧シリンダーは、いわゆる開ループ
システムに組み込まれている。このシステムは、プラテン上昇及びプラテン降下
のための流量調節ソレノイドバルブを介してシリンダーに接続されたポンプを含
む回路、及び回路の上側に設けられる流量調節バルブによって作動されるカム−
プランジャ機構を有する。プレス加工サイクルを開始するためには、プログラマ
ブルコントローラがプラテン上昇ソレノイドに信号を送り、最大液圧がプラテン
シリンダーに与えられるのである。その上昇速度は、プラテン上昇回路の流量調
節バルブによって決まる。板ガラスが上側の型に押しつけられるときの板ガラス
の移動速度が速過ぎないこと、及び下側プラテンが最も上の位置に移動したとき
に速い速度から急に止まることによって、揺れを与えることのないようにするこ
とは重要である。このために、上昇動作の途
中の選択された点に於いて、カムが流量低減バルブのプランジャに作用し、流量
低減バルブによってプラテンシリンダーに供給される液圧流体の流速が低減する
。プラテンは移動速度を落としつつ上昇を続けて、シリンダーのストロークの末
端に至る。
プレス曲げ加工が終了したとき、プラテン下降ソレノイドにプログラマブルコ
ントローラから電流が供給される。これによって、プラテンシリンダーに最大液
圧が与えられ、プラテンは下降してプログラマブルリミットスイッチの下側標準
位置に至る。次に、リミットスイッチはプラテン下降ソレノイドを閉じるべく信
号を送る。ひとたびソレノイドが閉じられると、プラテンは液圧システムにより
短時間そのまま下降を続け、「下側標準」位置より下のどこかの位置でとまる。
この位置は一般に、流体の所与の温度、それによって決まる粘性毎に一定である
が、流体の温度が変わると変化する。下側プラテンの上側ドエル位置、即ち、板
ガラスが下側プレス部材によって上側プレス部材に押しつけられる位置であるス
トロークの上側の限界点は一定である。この位置はプラテンシリンダーのストロ
ークの末端だからである。
加熱された板ガラスがコンベヤロール上の曲げ加工ステーションに入ると、板
ガラスの前縁部は出没自在に設けられたストッパに係合する。このストッパは、
板ガラスを、下側プレス部材によってコンベヤロールから持ち上げられる位置に
止めるのである。間隔をおいて設けられたコンベヤロール上で板ガラスが止めら
れているドエル時間に、板ガラスが損なわれる可能性を最小にするために、下側
プレス部材の移動サイクルと、コンベヤロールによる板ガラスの移動とを整合さ
せることが重要である。従来のシステムでは、下側プラテンの下降若しくは下側
ドエル位置は、プログラマブルリミットスイッチのエラーのために変化し、上記
の流体の温度によっても変化した。更に、様々な流量制御手段やカムの
位置の調節は主観によらざるを得ず、製品毎に変化し、更にはオペレータが、そ
の知覚に基づいて変化させるので毎回の動作毎に変化することさえある。このよ
うなことから下側プラテンの下側ドエル位置は変化して、ガラスのロール上での
ドエル時間も、好ましからざることであるが、変化することになる。勿論、下降
位置が低くなるとドエル時間は長くなり、下降位置が高くなるとドエル時間は短
くなるのである。発明の要約
本発明は、閉ループ液圧制御システムを利用して、上記の従来のシステムの問
題点に取り組んだものである。下側プラテンを駆動させるシリンダーに供給され
る液圧を発生させる流体は、サーボソレノイドバルブを通して制御される。下側
プレスプラテンの直線変位トランスデューサが、プラテンの位置及び移動速度を
絶え間なくモニタし、それらを表す適当な信号をプログラマブルモーションコン
トローラに送る。モーションコントローラはオペレータインタフェースを通して
プログラムされ、その運転制御プログラムに基づいて、下側プラテンを予め定め
られた動作シーケンスで反復的に動かすようにする。このために、モーションコ
ントローラは、サーボソレノイドバルブのスプールに機能的に連結された位置モ
ジュールに命令を送る。サーボソレノイドバルブは、液圧ポンプから液圧シリン
ダーまたはアクチュエータへの流体の流量を調節する。直線変位トランスデュー
サは下側プラテンの位置及び速度情報をプログラマブルモーションコントローラ
ヘ送り、モーションコントローラはその情報を利用して、プラテン及び下側プレ
ス部材が予め定められたプログラム通りの動作サイクルで作動するように必要な
修正を行う。図面の簡単な説明
第1図は、本発明の実施例である曲げ加工及び焼き入れ処理装置の部分的な側
立面図、及び液圧制御システムの模式図を示したものである。
第2図は、第1図の装置のシステムのブロック図であって、本発明の第2実施
例に於いて加えられる構成要素が追加されて示されている。
第3図は、第2図に示した電磁ピックアップ、及びコンベヤロールの制御装置
の更に詳細なブロック図を示したものである。
第4図は、本発明の方法に基づいて実施されるプレス処理サイクルのグラフで
ある。
第5図は、本発明の方法に於ける一連の過程の流れ図を示したものである。
第6図は、本発明の方法に於ける追加的な過程の流れ図を示したものである。
第7図は、第6図に示した下側プラテン部材の位置及び速度をチェックする過
程を含む一連の過程を示した流れ図である。
第8図は、第6図に示した位置及びタイマー値をチェックする過程を含む一連
の過程を示した流れ図である。
ここで、本発明は、その構成及び部品の配置等の詳細が図面に示した実施例に
限られるものではなく、請求項に記載の範囲を逸脱することなく様々な他の実施
例も実現可能であることを理解されたい。また、本明細書に於いて使用されてい
るものの名称及び用語等は、本発明を説明するために使用されているもので、本
来それらに限定されないということも理解されたい。発明の詳細な説明
図面に記載の本発明の実施例の詳細を参照すると、一般的には連続的な工程に
よって曲げ加工及び焼き入れされた板ガラスを生産するための、曲げ加工及び焼
き入れ装置が符号10を付して示されている。曲げ加工されるべき板ガラスは予
め定められたパスに沿って前進し、加熱領域、曲げ加工領域、及び熱調節領域を
逐次通過する。これらの領域は、板ガ
ラスが1つの領域を過ぎると直ぐに次の領域に入るように互いに隣接して設けら
れている。このため、装置10は、複数の板ガラスSが予め定められた水平パス
に沿って次々と加熱セクション14、曲げ加工ステーション16、及び熱調節ス
テーション18、更にこの場合に於いては焼き入れセクションを通過していく際
に、板ガラスを支持するためのコンベアシステム12を有する。セクション14
、16及び18は、パスに沿って並べられており、曲げ加工の後に板ガラスに残
った残留熱が熱調節のために利用される。符号20を付して模式的に示されてい
るプログラマブルオペレーティングシステムは曲げ加工ステーションに於いて使
用するために設けられている。
図に示した本発明の実施例では、曲げ加工ステーション16に隣接して焼き入
れセクションが設けられている。板ガラスを、曲げ加工し、かつ焼き鈍しを施し
て生成しようとする場合は、焼き入れセクションの代わりに、熱調節ステーショ
ン18と共に焼き鈍しセクションを設ける形とすることができるということが理
解されよう。
板ガラスSは、コンベアシステム12の一部をなす位置合わせされたコンベア
ロール24上を搬送されて、加熱セクション14を有する炉22を通過していく
間に、制御されつつ加熱されるのが一般的である。炉は図示したように、従来通
りの適当な構成を有するものであり、屋根部28、床部30、対向した形で設け
られた側壁32、及び末端壁34によって画定された加熱チェンバ26を有する
トンネル型炉でよい。加熱チェンバ26は、その天井部、床部及び側壁部に配置
され、通過する板ガラスに所望の加熱パターンを与えるべく適当に調節される、
ガスバーナもしくは電気的ヒータ(図示せず)のような適当な加熱手段によって
加熱される。板ガラスSは、コンベアシステム12のコンベアロール24上を搬
送されて、加熱チェンバ26を通過する。このコンベアシステ
ム12は、炉の入口端(図示せず)から端部壁34の開口部36を通して延在し
ている。板ガラスは、炉の制御された温度環境を通過して搬送されてゆくにつれ
、実質的にその軟化温度まで加熱される。加熱された板ガラスは、炉の開口部3
6から出ると、第2の一連のコンベアロール38に受容されて、曲げ加工ステー
ション16の内部に進んで行く。加熱された板ガラスは対向する上側及び下側プ
レス部材40及び42の間のロール38上を搬送されていく。ここでプレス部材
40及び42はそれぞれ、以下に述べるように、所望の曲率をなす形状を与えら
れている。
曲げ加工の後、板ガラスは次の一連のロール44上に乗せられてコンベア12
に沿って前進していき、隣接する熱調節ステーション18に入って行く。ロール
38及び44は図面には直線的な形状のものとして示されているが、湾曲した形
状のマンドレル及び回転するスリーブ型のものとして実現されてもよく、この型
のロールを、曲げ加工された板ガラスを搬送するために用いたものは、米国特許
第4,015,968号明細書及び米国特許第4,167,997号明細書に記
載されている。焼き入れステーションに於いては、曲げ加工された板ガラスは上
側及び下側ブラストヘッド46及び48の間を通過してゆく。このブラストヘッ
ドは、コンベヤ上を搬送されていく板ガラスの両面に対して空気等の冷却流体の
流れを衝当させるための複数のチューブ50及び52を有する。
更に詳述すると、プレス曲げ加工ステーション16は、一般に矩形の平行なパ
イプ形状の骨組みとなるフレームワーク54を有する。このフレームワークには
直立するコーナーポスト56が含まれ、これらはその頂部及び底部に於いて長手
方向の梁58及びそれに対して直行する梁60によって互いに結合される。曲げ
加工ステーションのロール38及び44は、従来の方式で駆動するようにフレー
ムワーク上に取着される(図示せず)。上側及び下側プレス部材40及び42は
、それぞれ、フ
レームワーク54の内部に於いて、互いに接近したり離れたりする往復運動がで
きるように取着される。このプレス部材には、板ガラスの曲げ加工すべき曲率を
有する、互いに補完的な形状をなす成形部材が設けられる。
上側プレス部材若しくは雄プレス部材40は、プラテンフレーム64上に設け
られる成形要素62を有するのが一般的である。これに限られるものではないが
、図示したような上側成形要素はいわゆる中実型若しくは連続型のものであり、
下側プレス部材42の下側成形レールに対して補完的な形状の、連続的なガラス
接触面を有する。プラテンフレームは、対向するプレス部材の間でさまざまな曲
率を有するように曲げ加工されたガラスパーツに適合させるために、好ましくは
垂直方向の選択された位置に調節できるように構成される。このために、フレー
ムワーク54の内部で、プラテンフレーム64は、その各コーナー部分に於いて
スクリユージャックシャフト(screw jack shaft)66の下側端部に機能的に接
続される。このジャックシャフト66は、スクリュージャックベース70の回転
自在なカラー68の内部に螺着される。スクリュージャックベース70は、フレ
ームワーク54の上部の梁58及び60に取り付けられて、フレームワークに支
持される形となる。モータドライブユニット70もフレームワークの上部に取り
付けられて、カラー60を同時に回転させてシャフト66を引き込み、または伸
ばして、プラテンフレーム64及びそれによって支持された成形要素62を上昇
若しくは下降させる。
下側または雌プレス部材42は、各曲げ加工サイクル、即ち各板ガラスがロー
ラ38から持ち上げられて上側成形要素62に押しつけられるときに、垂直方向
に往復運動できるように取り付けられる。このために、プレス部材42は符号7
4を付して示された可動台部を有し、この可動
台部は、その上にベースプレート78が取り付けられるベッド76を有する。成
形レール80は接続ロッド82によってベースプレートから隔てられた形で設け
られる。図示したような成形レールはいわゆる周縁リング型(peripheral ring-
type)のものであって、曲げ加工される板ガラスSにあった輪郭を有しており、
ローラ38の間を通って上向きに突き出し、板ガラスをコンベアから持ち上げる
ために間隔をおいて設けられた一連のセグメントを有するように形成される。勿
論、米国特許第5,178,660号の明細書に記載されている湾曲したローラ
のような、他の周知の形状のローラを用いてもよい。前記米国特許明細書に記載
されているローラは、成形レールの両端より下向きに湾曲した形状のものであり
、この場合、成形レールが連続的なリング形状のものとなる。また、曲げ加工さ
れた板ガラスを受容し移送するために、米国特許第4,883,526号明細書
に記載されているようなシャトルキャリア機構(図示せず)が曲げ加工及び温度
調節装置に組み込まれていてもよいということも理解されよう。
成形レール80は、その上側に一般的に凹形状の成形面84を有し、この成形
面84は、正面に対向するように設けられた上側成形要素62の成形面に対して
補完的な形状をなしている。プラテンフレーム64及び可動台部74が、フレー
ムワーク54の内部の正確な垂直方向の移動経路に沿って自在に上下運動できる
ように、これらはそのコーナーの部分にローラガイド部材86を備えている。ガ
イド部材はプラテンフレーム64及び可動台部74の角部に取着されたブラケッ
ト88を有する。各ブラケットは間隔をおいて設けられたローラの組90を有す
るが、このローラの組は互いに垂直となるように取り付けられ、コーナーポスト
56の表面に傾斜をもって配置されるように取り付けられたトラックプレート9
2と回転して係合する形で設けられる。従って、プラテンフレ
ーム及び可動台部は、垂直方向の移動経路に沿って自在に上下運動できる一方で
、横方向には移動できないように確実に保持される。
上述したように、下側プレス部材42は、輪郭をなす、若しくはリング型の構
造の成形レール80を上部に有し、通常はローラ38の下側である休止位置にあ
る。加熱された板ガラスSはロール上を前進してプレス部材の上側の位置に至り
、ここで板ガラスは下側プレス部材によってローラから持ち上げられて、上側成
形要素62に押しつけられ、次にローラ38及び44の上に戻されるか、若しく
は前述のシャトルキャリア機構(図示せず)によって更に前進して曲げ加工ステ
ーション16から出ることになる。
各板ガラスを上側及び下側プレス部材40及び42の間に正確に位置付けるた
めに、板ガラスの前進するパス上のローラ38と44の中の隣接するローラの間
に、一対の横向きに間隔をおいて設けられた位置決めストッパ94が設けられる
。各位置決めストッパは、可動台部74のベースプレート78上に取着された流
体駆動シリンダー98のピストンロッド96の末端部に取り付けられる。シリン
ダーはこのストッパ94をコンベヤロール38上の板ガラスSが進行するパスに
突き出す形となる上側上昇位置とパスの下になる下側位置との間で選択的に動か
すように作動させることができる。ベースプレート78は可動台部74のベッド
76上に取り付けられて、それとともに上下運動する。
液圧シリンダー100は可動台部74の下側で、かつ梁58上に適当に取り付
けられる。このシリンダーは、その末端部に於いて可動台部74のベッド76の
末端部に接続されたピストンロッド102を有する。従って、軸方向に伸縮自在
なピストンロッドは下側雌プレス部材42を引き込まれた若しくは下側の位置と
上昇した位置との間で往復運動させるべく用いられる。引き込まれた位置にある
場合、成形レール80はロ
ール38の下側に配置されて、板ガラスはその上側の位置に進んで、位置決めス
トッパ94と係合する。ピストンロッドが伸びている場合は、成形レール80は
ロール38のベッドを通して上向きに移動し、加熱された板ガラスSをローラか
ら持ち上げて上側プレス部材40に押しつけ、雄要素62の補完的な形状の成形
面と成形レール80の成形面84との間に板ガラスを挟み、予め定められた曲率
に成形する。曲げ加工が終了すると、ピストンロッド96は引き込まれ、可動台
部74を降下させることによって、その上の成形レール80をも引き込み、曲げ
加工された板ガラスがコンベヤロール38上に載せられるか、若しくは前記の曲
げ加工ステーション16から板ガラスを排出するためのシャトルキャリアシステ
ムのような他の移送機構の上に板ガラスが置かれることになる。
第1図に概略が示されているように、下側プレス部材402を運転するための
プログラマブルシステム20は、導管106を通して流体を貯蔵室108から受
け入れるべく設けられ、適当に駆動される液圧ポンプ104を有する。ポンプ1
04は流体に圧力をかけて圧力伝達用の導管110を通して、サーボソレノイド
バルブ112に流体を供給する。このサーボソレノイドバルブは米国オハイオ州
44035、Elyria、Parker Hannifin社液圧バルブ部製
のD31FHシリーズのような市販のタイプのバルブでよい。
バルブ112は、プレスシリンダー100からの及びシリンダーへの流体の流
量を制御して調節する。バルブとシリンダーとは末端部がそれらに接続された導
管114及び116によって連通している。詳述すると、下側プレス部材42を
持ち上げるべく、流体が、導管114を通して、ピストンロッド102と接続さ
れたピストン(図示せず)の下側にあるシリンダーの隣接する末端部に供給され
る。同時に、流体はシリンダーのピストンの上側の末端部から排出されて、導管
116を通してソ
レノイドバルブに戻され、更に戻し導管118を通して貯蔵室108に戻される
。下側プレス部材を引き込むべく、サーボソレノイドバルブ112は、流体を導
管116を通してプレスシリンダー100のピストンの上側の末端部に送り、更
に流体はピストンの下側から導管114を通しソレノイドバルブ及び貯蔵室10
8に戻される。
下側可動台部若しくはプラテン74の位置と速度を絶え間なくモニタし、適当
な表示信号を制御システムに送信するために、符号120を付して示された直線
変位トランスデューサが設けられる。図示した例によれば、この直線変位トラン
スデューサは、米国ノースカロライナ州27709Research Tria
ngle Park、BOX13218、MTS Systems社製のTEM
POSONICS IIモデルが適当なものとして用いられ得る。更に詳述する
と、この直線変位トランスデューサは、フレームワーク54のコーナーポスト5
6に取着されたブラケット124上に配置された固定センシングユニット122
を有する。センシングユニットの直線プローブ126は、可動台部74上のブラ
ケット130に取着されたリングマグネット128を通して軸方向に延出するよ
うに設けられる。
位置モジュール140は速度コマンド信号をライン142を通してモーション
コントローラ134から受け取り、適当なスプール位置コマンド信号を、ライン
144を通してサーボソレノイドバルブ112に送る。実際のサーボバルブスプ
ール位置を表すフィードバック信号はライン145を通してバルブ112から位
置モジュール140へ送られる。
本発明の閉ループシステムでは、目標値、即ち予め定められた下側可動台部ま
たはプラテンの動作を規定するプログラムは、オペレータインタフェースユニッ
ト138を通して入力されて、プレス加工ユニットは動作可能な状態とされる。
加熱された板ガラスSはロール38上の所定
の位置に進むと、コンピュータユニット138によって上昇コマンドが発せられ
る。下側可動台部またはプラテン74を上向きに、モーションコントローラ13
4によって定めれれた所定の速度で動かすべく、サーボバルブが位置付けられる
。プラテンの速度を決定するサーボソレノイドバルブ112の位置はコンピュー
タ134によってモニタされ、この目標速度は直線変位トランスデューサ120
によって測定されたプラテン74の実際の速度と比較される。サーボソレノイド
バルブの位置の調節は、モーションコントローラ134からの信号に応じて位置
モジュール140によって、必要に応じて行われる。これによってプラテンがプ
ログラムに従って所定の速度で動くことが保証されるのである。
直線変位トランスデューサ120によって定められたようにプラテンが上向き
に移動して減速位置に至ると、モーションコントローラ134は位置モジュール
140に信号を送り、シリンダー100へ流れ込む流体の流速を減らすようにサ
ーボソレノイドバルブをセットし、これによってプラテンの移動速度が所定のレ
ベルに低下する。プラテンの速度は絶え間なくモニタされ、かつ直線変位トラン
スデューサ及びプログラムされたモーションコントローラによって適切に修正さ
れる。プラテンが、直線的動作トランスデューサによって定められた通りに上側
ドエル位置に至ると、その動きはとまる。トランスデューサの精度が高いために
、プラテンは一貫して高精度でドエル位置に達することができ、その精度は0.
001インチ(0.025ミリメートル)のオーダーであり、ピストンがシリン
ダー内で底付きする(bottoming)こともない。選択されたドエル時間が経過し
たとき、モーションコントローラは位置モジュールに信号を送り、ピストンロッ
ド102を引き込んで、プラテンを所定の速度で下向きに動かすようにターボソ
レノイドバルブをセットする。プラテンの速度及び位置は直線トランスデューサ
120によってモニタ
され、プラテンは直線モーショントランスデューサからの適当な信号に応じて、
正確に所定の下側休止位置で止まり、次の動作サイクルの開始まで待機する。
上記の閉ループ液圧システムの利点は、本発明の第2実施例に於いて用いられ
る場合に特に有利なものであって、この第2実施例に於いては、プラテン部材を
上下運動させるための閉ループ液圧システムと、変速コンベアシステム12の一
部分をなす位置合わせされたコンベアロール24上の板ガラスSの動きに関する
高められた制御性及び状態把握可能性(accountability)とが結びつけられてい
る。
第2図を参照すると、本発明の第2実施例の概略が示されている。本発明のこ
の実施例に於いては、オペレータインターフェイス138がプログラマブルロジ
ックコントローラ(PLC)135に接続されている。実行されるべき追加的な
動作がある場合に、このプログラマブルロジックコントローラが用いられること
は好ましい。上述のように、液圧シリンダー100はサーボバルブ112と連通
し、サーボバルブ112はサーボコントローラ146に接続される。ストッパ9
4はPLC134によって作動させられる。更に、光電セル144がPLCに接
続される。
変速ドライブモータ(第3図)148はシャフト150によって第2コンベア
ロール38の少なくとも1つに接続される。例えば細かい歯を有するギア38A
(第3図に於いて模式的に示されている。)のような位置表示手段が出力シャフ
ト150に取り付けられている。この歯が電磁ピックアップ156の前を通過す
ることにより、モータ速度コントローラ158に供給されるパルス信号が生成さ
れるが、このコントローラには、例えば米国ミネソタ州Maple Grove
のFennerIndustrial Controls社製のM−Trimな
どが用いられ得る。モータコントローラ158はモータドライブ159にも接
続される。モータドライブ159は更にモータ148に接続されて制御ループを
形成する。
ギア38aは予め定められた数の歯を有し、ギアの歯の1つが通過するたびに
電磁ピックアップ156はパルスを1つ発生するのである。ギアの歯が間隔を於
いて設けられることはよく知られているが、歯の数は角度位置及びギアの角速度
に関係するものであるといえる。ギアの角速度は、第2コンベアロール38の速
度もしくは角速度に関係するものである。この情報によって、モータ速度コント
ローラ158はPLC135と共に、コンベヤロール38の速度を非常に正確に
制御できるのである。
電磁ピックアップ156からのパルスはモータ速度コントローラ158に与え
られるだけでなく、以下に述べる目的のためにPLC135内に設けられたカウ
ンタカード(図示せず)を有するカウント手段にも与えられる。同様にPLC1
35もモータ速度コントローラ158に信号を与え得る。
以上のものとは別に、サーボドライブコントロールのような他の変速ドライブ
手段もコンベアロールを駆動するのに用いられ得る。
本発明のこの実施例に於けるサーボソレノイドバルブ112は、ゼロオーバラ
ップバルブ(zero overlap valve)であり、この例としては、米国ウィスコンシ
ン州RacineのBosch Racine Group社製のモデル番号N
G−6などがある。本発明の第2実施例に於いてはゼロオーバラップバルブを用
いることが望ましいが、これは他の種類のバルブを用いた場合に発生する脈動効
果が除去されるからである。しかし、前述のものも含む他のサーボソレノイドバ
ルブも必要ならば使用することができる。サーボコントローラ146は必要なら
ば前述のプログラマブルモーションコントローラ134と同じものでよい。
第4図を参照すると、オペレータインタフェース138を通してPLC135
にプログラムされたプラテンもしくは下側プレス部材42の半永久的に繰り返さ
れる動作サイクルの1つがグラフで示されている。この特定の動作サイクルはフ
ロントガラスの曲げ加工のための作業サイクルであり、横軸にミリ秒単位の時間
をとり、縦軸に下側プレス部材42の位置をミリインチで示したものである。オ
ペレータはオペレータインターフェイス138を通してPLC134に、「待機
」位置または第1の予め定めれれた位置(A)、CAM位置または減速位置、ま
たは第2の予め定められた位置(B)、ドエル1位置または第3の予め定められ
た位置(C,D)、ドエル2位置または第4の予め定められた位置(E,L)を
入力する。オペレータはオペレータインタフェース138を通して第1の予め定
められた速度もしくはアップ速度、第2の予め定められた速度もしくはCAM速
度もしくはドエル1速度、第3の予め定められた速度、もしくはドエル2速度、
及び第4の予め定められた速度もしくはダウン速度をも入力する。上記と同様の
理由により、第1のパルス数、もしくはオペレータプリセット1、及び第2のパ
ルス数もしくはオペレータプリセット2も入力される。
フロントガラスの曲げ加工の例で示されたこのプレス曲げ加工動作サイクルは
、オペレータによってプログラムされ得るさまざまな動作サイクルの一例に過ぎ
ないということは、当業者には理解されよう。追加的な位置若しくは速度も必要
に応じてプログラムされ。例えば、あるタイプのパーツを曲げ加工する場合、プ
ラテン若しくは下側プレス部材はそのホームポジション若しくは待機位置より低
い位置まで下げられ、一方フロントガラスは曲げ加工の後上側プレス部材の下か
らシャトルによって除去される。シャトルを使用する場合は、下側プレス部材は
ホームポジションよりも低い位置まで下げられる必要はない。フロントガラス以
外のパーツは曲げ加工される場合、ドエル2位置またはドエル2速度は使用する
必要がない。従って、このようにプログラムを使用できることが、ガラスの曲げ
加工技術における非常に用途の広い装置を構成するのに役立つということは当業
者には理解されよう。
第5図及び第6図を参照すると、本発明の方法及び装置の動作の詳細が示され
ている。プレス曲げ加工サイクルが開始(処理ブロック200)されると、実質
的に同時にいくつかの事象が発生する。コンピュータはシステムが初期化されて
いるか否かをチェックする(処理ブロック205)。システムが初期化されてい
ない場合は、サーボシステムが初期化され(処理ブロック210)、下側プラテ
ンもしくはプレス部材42が第1の予め定められた位置もしくは待機位置に動か
される(処理ブロック215)。
このような事象が発生する一方、コンピュータは、第1の予め定められた速度
でコンベアロール38上を搬送されてきた板ガラスSが、光電セル144のよっ
て検知されたか否かをチェックする(処理ブロック220)。光電セル144が
板ガラスSを検知した場合、PLC135に光電セルから信号が送られる。PL
Cはストッパ94を上げて(処理ブロック225)、PLC135内のカウンタ
カード(図示せず)に電磁ピックアップ156からのパルスのカウントを開始さ
せる。
第3図に関して前に説明したように、電磁ピックアップ156はその近くをギ
ア138A上の歯に1つが通過するたびに1つのパルスをカウントする。これら
のパルスはモータ速度コントローラ158及びPLC135のカウンタカードに
与えられる。第5図に示すように、第2コンベアロール38の速度を、第1の予
め定められた速度から第2の予め定められた速度若しくはクリープ速度に変化さ
せるか否かの判断が行われる。カウンタカードは絶え間なく、実際に数えられた
カウント数とオペ
レータプリセット位置の値とを比較している。第2のコンベアロール38は、オ
ペレータプリセット1の値に至るまで(処理ブロック240)、コンベアロール
24と同じ速度で回転し続ける。このときPLC135はモータ速度コントロー
ラ158の第1及び第2モードスイッチに信号を送る。コントローラは、オペレ
ータがモータ速度コントローラ158に入力したプログラムに従って、自動的に
ローラの減速を開始する。この動作はモータ148に動力信号を供給するモータ
ドライブ159を通して行われる。また、モータは第2コンベアロール38に接
続されたシャフト150を動かしている。
この減速が発生しているとき、モータ速度コントローラは独立してPLC13
5を操作しているが、パルスは電磁ピックアップ156から継続してカウンタカ
ードに供給され続けている。また、カウンタパルスがオペレータプリセット2の
値に達したか否かを、コンピュータは絶え間なくチェックし続けている(処理ブ
ロック268)。オペレータプリセット2の値に達したとき、プレス曲げ加工サ
イクルは初期化される(処理ブロック255)。プレス曲げ加工サイクルが初期
化されたとき、上側及び下側のプラテン部材の間に板ガラスが止まり、クリープ
速度に丁度達するようにオペレータプリセット2の値を選択するのは、オペレー
タに任される。ここではオペレータの判断が必要となるのである。
カウンタカードに於いて必要なカウント数に至ったとき、カウンタカードは曲
げ加工サイクルを初期化して(処理ブロック255)、これにより曲げ加工プロ
グラムは開始する(260)プレス曲げ加工サイクルが初期化されると同時にス
トッパ94が下げられ、カウンタはリセットされる(処理ブロック238)。プ
レス曲げ加工プログラムは第6図に於いて詳細が示されている。
前述したように、サイクルの初期化時(処理ブロック200)に於い
て、システムは初期化されて(処理ブロック205)、プラテンは液圧シリンダ
ー100によって待機ポジションに動かされる(処理ブロック215)。前述し
た閉ループ制御システムは、絶え間なく所望の待機位置と実際の待機位置とを比
較し続ける(処理ブロック284)が、これは直線トランスデューサ122によ
ってサーボコントローラ146に供給された情報を利用して行われる(処理ブロ
ック283)。サーボコントローラ146は位置が正しいか否かを継続的にチェ
ック(処理ブロック286)し、位置が正しく、PLC135内のカウンタカー
ドによってカウントされたパルスの数とオペレータプリセット2の値が等しいこ
とを示す信号を受け取った場合は、曲げ加工サイクルを初期化する。位置が正し
くない場合は、システムはプラテンが正しい位置となるまで処理ブロック215
、284、286の処理をループさせる。
第4図に示すプログラムを達成するべく、オペレータによりオペレータインタ
ーフェイス138を通してプログラムされた数値に基づいて、下側プレス部材4
2はサーボバルブ112及びサーボコントローラ146の制御のもと、液圧シリ
ンダー100によって、アップ速度または第1の予め定められた速度で急激に動
かされて、第3図に於いて点Bで示される第1の予め定められた減速またはCA
M位置に至らしめられる。下側プレス部材42がCAM位置にアップ速度で移動
している一方で、閉ループ液圧制御システムは継続的にプラテンの速度及び位置
をチェックしている。
サーボコントローラ146は継続的に次のことをチェックしている。即ち、サ
ーボソレノイドバルブ112に関連する測定装置によってサーボコントローラ1
46に供給される位置データをモニタすることにより、速度は正しいかというこ
とをチェックしているのである。速度が正しくない場合は、速度の調節が必要な
だけ繰り返されて行われる。第7図に
示すように、速度チェック(処理ブロック270A)、速度が正しいか否かのチ
ェック(処理ブロック270B)速度が正しくない場合の速度が正しいという答
えが得られるまで繰り返される速度調節(270C)、サーボコントローラ14
6によって位置のチェック(処理ブロック270D)が行われる度に行われる、
「この位置は正しいか」ということの問い合わせ(270E)からなるループを
、システムは形成する。位置が正しくない場合はこのシステムのループに入り、
速度が再びチェックされる処理ブロック270Aに進むことになる。
この動作は、速度及び位置のチェックにより、下側プレス部材42が位置Bに
至ったことが確認されるまで続くものである。ここで、サーボコントローラ14
6は下側プレス部材42の減速を開始し、いわゆるCAM速度、第2の予め定め
られた速度もしくはドエル1速度にする(処理ブロック275)。同様の速度及
び位置のチェック(処理ブロック270)が再び行われるが、この動作は下側プ
レス部材42が減速されて停止し、ドエル1(C)位置に至ったことが確認され
るまで続けられる。
ここで、ドエルタイマー(図示せず)が始動される(処理ブロック285)。
サーボコントローラ146は下側プレス部材42の位置をチェックし続けるが、
一方PLC135はドエルタイマー上の残り時間をチェックしている。この動作
はオペレータがオペレータインタフェイス138を通してプログラムしたドエル
1時間を通して続けられる。この動作は以下に詳しく述べるが、図面に処理ブロ
ック290として示されている。
ひとたびドエルタイマーが時間切れになると、プレス部材142が予め定めら
れたドエル2速度でドエル2位置、若しくはE位置に動く(処理ブロック295
)一方、下側プラテンの速度及び位置がチェックされる(処理ブロック270)
。サイクルのこの部分の終了時には、下側プ
ラテン42は減速してドエル2位置で止まる(処理ブロック300)。
ドエル2タイマー(図示せず)が始動され(処理ブロック305)、下側部材
の位置及びタイマーの残り時間は、ドエル2タイマーが時間切れとなるまで、継
続的にチェックされ続ける(処理ブロック290)。タイマーが時間切れになる
と、下側プラテンは減速し、待機位置に至る(処理ブロック305)。更に、下
側プラテンの速度と位置は絶え間なくチェックされ(処理ブロック310)、下
側プラテンは待機位置に至る。ここで、処理ブロック255に示すように、1つ
のプレス曲げ加工サイクルが終了し、次のサイクルが初期化される準備が完了し
たことを表す信号が供給される。
第8図には、位置チェック処理(処理ブロック290)がいかに実行されるか
が示されている。ドエル時に下側プレス部材42が正しい位置にとどまり、「ク
リープ(creep)」しないことは、生産されるガラス製品の品質に影響すること
なので、必要なことである。このようにして、ドエル1タイマーまたはドエル2
タイマーが時間を刻み、システムはループを繰り返す。「この位置は正しいか」
という問い合わせ入る(処理ブロック290B)ことによって、位置がチェック
される(処理ブロック290A)。
位置が正しい場合は(処理ブロック290B)、次にタイマーがチェックされ
る(処理ブロック290C)。タイマーが時間切れとなっていない場合は、時間
切れとなるまで処理ブロック290A、290B、及び290Cのループを繰り
返し続け、時間切れになるとプログラムは次のステップに進む。位置が正しくな
いことが判明した場合はいつでも、プログラムはタイマーをチェックし(処理ブ
ロック290D)、タイマーが時間切れでない限り、位置を調節し(処理ブロッ
ク290E)、更に位置の再チェックを行う。処理ブロック290A、290B
、290
D、及び290Eのループは、タイマーが時間切れでなく、かつ位置が正しくな
いという条件がある限り繰り返される。ひとたび位置が正しくなると、プログラ
ムは上述の処理ブロック290A、290B、及び290Cのループに入る。こ
こではタイマーが優先であり、たとえ所望の予め定められた正しい位置に至って
いなくても、プログラムが実行されるのはドエルタイマーが時間切れになるまで
である。
プレス曲げ加工プログラム(処理ブロック260)が終了したとき、信号が送
られてサーボバルブがリセットされ(処理ブロック320)、また第2コンベヤ
ロールが高速にセットされて第1コンベヤロールの組24からの次の板ガラスを
受容する準備の完了した状態となる(処理ブロック325)。
ここに示した本発明の実施態様は、本発明の好適実施例として示されたものと
考えるべきであり、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく部品の配置、寸法
、形状及び手順等の様々な改変がなされ得ることは理解されよう。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,BR,CA,CN,F
I,JP,KR,MX,PL
(72)発明者 レベレス、ロバート・ジー
アメリカ合衆国オハイオ州43614・トリ
ド・ローズアーバードライブ 2015
(72)発明者 スミス、ゲイリー・エイ
アメリカ合衆国オハイオ州43551・ペリー
ズバーグ・フォックスヒルレイン 131