JPH08511Y2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JPH08511Y2
JPH08511Y2 JP1989024275U JP2427589U JPH08511Y2 JP H08511 Y2 JPH08511 Y2 JP H08511Y2 JP 1989024275 U JP1989024275 U JP 1989024275U JP 2427589 U JP2427589 U JP 2427589U JP H08511 Y2 JPH08511 Y2 JP H08511Y2
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piston
skirt
oil
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憲之 所
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は内燃機関用ピストンに関し、特にスラスト
側、或いはそれと逆なる反スラスト側に吸気バルブ又は
排気バルブを配したピストンに関する。
〔従来の技術〕
ピストン自体の軽量化のためにピストンリング溝より
下方に延在するピストンスカートのピストンピン穴近傍
摺動面に凹部を2つ形成したものが公知であり、機関運
転時においてはピストンリング(セカンド・オイルリン
グ等)によりピストン下方へとかき落とされたオイルは
ピストンスカート、及び上記凹部を経由しつつ、これら
を冷却し、最終的には下方に配置されるクランクケース
(又はオイルパン)へと戻されるようになっている(特
開昭61-81558号、特開昭62-85153号公報等参照)。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで一般に機関運転時のピストン温度分布は、高
温排気ガスが流動する排気バルブに近い部分が吸気バル
ブに近い部分よりも高くなる傾向にあり、従ってシリン
ダヘッドのスラスト側、或いは反スラスト側に吸気バル
ブ又は排気バルブを設けた内燃機関においては、ピスト
ンスラスト側部分と反スラスト側部分との温度差が大き
くなり、ピストンが熱歪により割れたり高温側が焼付い
たりする問題がある。またこの温度差によりピストン自
体が不規則な変形をおこし、このためピストンリングの
不均一当たりを併発し、ガス洩れやオイル消費量が多く
なる問題がある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために実用新案登録請求の範囲第
1項に記載の考案によれば、ピンボスの両端周りのピス
トンスカート上にそれぞれ凹部を形成し、ピンボスの軸
線に対し互いに反対側に位置するピストンスカート上に
これら凹部の互いに対向する側端部によって第1および
第2のスカート摺動部が画定され、第1のスカート摺動
部の表面積を第2のスカート摺動部の表面積よりも小さ
く定めた内燃機関用ピストンにおいて、第1のスカート
摺動部の上方に位置するシリンダヘッド内壁面上に排気
バルブを配置し、第2のスカート摺動部の上方に位置す
るシリンダヘッド内壁面上に吸気バルブを配置してい
る。
さらに実用新案登録請求の範囲第2項に記載の考案に
よれば第1項に記載の考案において、第1のスカート摺
動部の側端部をピストンの軸線に対し傾斜させている。
〔作用〕
機関運転時、高速で往復動するピストンのスカート摺
動部には高い圧力が発生する。これに対し、凹部内空間
の圧力は低いためにその圧力差によってスカート部分を
下降するオイルの大部分は凹部へと指向し、この中に流
入することになる。従って本考案は排気バルブ配置側の
スカート摺動部の表面積を吸気バルブ配置側のそれより
も小さくし、以って排気バルブ配置側(スラスト側、又
は反スラスト側)の凹部の占める面積を増加すること
で、凹部内に流入したオイルがピストンの上下運動によ
ってピストンの凹部内壁と接触することにより生じる冷
却効果を排気側でより多くえられる。
〔実施例〕
本考案の実施例について図面を参照して説明する。
第1図はピストンをピストンピン挿入方向より見たそ
の側面図である。ピストン1はシリンダに沿って上下運
動ができるように円筒状をしており、頭部ピストンヘッ
ド2とピストンスカート3からなっている。ピストンヘ
ッド部2の近くにはシリンダ内のガスの漏れを防止する
ためのピストンリング(図示せず)が装着されるピスト
ンリング溝4が複数個(図においては3本)設けられ
る。ピストンヘッド2側の溝4aには、圧縮行程及び爆発
行程のときのガス漏れを防ぐ働きをするいわゆるコンプ
レッションリングが装着され、中央の溝4b及びスカート
部3側の溝4cには、シリンダ壁の余分のオイルをかき落
とし燃焼室にはいるのを防ぐ働きをするセカンドリング
及びオイルリングが夫々装着される。スカート3には、
ピストン1を図示しないコンロッドに連結するためのピ
ストンピン(図示せず)が取付けられるピストンピン穴
5が設けられ、この穴5は補強のために肉厚になってお
り、ピンボス6を形成している。
ピストンピンが取付けられるピン穴5は、ピストンの
側部にかかる力を低減させピストン打音を起こしにくく
しクランクシャフトを回り易くさせるためにピストン中
心線Aから位置を少しずらし、本図の場合、ピン穴5の
中心線Bは若干左側にオフセットされている。
また本実施例では、ピストン中心線Aより図中左側が
スラスト側とし、又、図中右側が反スラスト側となるよ
う機関に組み付ける。また吸・排気バルブの配置に関し
ては、スラスト側のシリンダヘッド内に2本の吸気バル
ブ(図示せず)が配され、反スラスト側のシリンダヘッ
ド内に2本の排気バルブ(図示せず)が配されることと
する。
第2図はピストン1の上視図である。ピストン頂面に
は、その上方に設けられる吸気バルブ及び排気バルブに
対応して、バルブ本体とピストンヘッド部2との干渉を
避けるために凹み7及び8が形成される。また第2図に
おいて点線で示すように、ピストンスカート3にはピス
トン1の軽量化のために、前述したピストンピン穴5近
傍の摺動面に、対向し合う同一形状の2つの凹部(サイ
ドカット部)9及び10が形成される。この凹部9及び10
は、第1図に示す凹部9に代表されるように上下・左右
とも閉塞された窪みであって、ピストン側面より見て、
その横幅がピストンリング溝4に近づくに従って増加
し、各スカート摺動部の側端部である側方エッジ3aa,3b
bがピストン中心線Aに対し傾斜するように形成される
ことが好ましい(理由は後述する)。
第3図及び第4図に第2図矢印III方向及び矢印IV方
向より見たピストン側面を示す。
本考案によれば、2つの凹部9及び10は、第3図に示
すように、凹部9及び10によって挾まれる吸気バルブ配
置側のスカート摺動部3aの表面積が第4図に示す排気バ
ルブ配置側のスカート摺動部3bの表面積よりも大きくな
るように、即ち換言すれば第1図からも明らかなように
吸気バルブを配置したスラスト側よりも排気バルブを配
置した反スラスト側において凹部9及び10の占める面積
が大きくなるように形成される。尚、各凹部9及び10の
下端部には、従来同様、オイルをピストン下方のスラン
クケース(図示せず)に落下するためのオイル通し穴11
及び12が形成される。
以上の如く構成されるピストン1の作用を以下説明す
る。機関運転時、セカンドリング及びオイルリングによ
ってピストン下方へとかき落されたオイルはピストンリ
ング溝4下方に延在するスカート3を伝わり、あるもの
は直接、スランクケースへと落下し、またあるものはス
カート3に形成された凹部9及び10内に流入するが、前
述したスカート摺動部3a及び3bを伝わり下降するオイル
は、そのほとんどがこれらスカート摺動部3a及び3b近傍
に発生した高い圧力と、凹部9及び10内の低い圧力との
圧力差により、第3図及び第4図の矢印に示すように凹
部9及び10へと指向され、凹部9及び10内へと流入する
ことになる。そしてその流入度合に関して言えば、吸気
バルブ配置側の(即ちスラスト側の)スカート摺動部3a
にはスラスト力が加わるため、スカートとシリンダボア
のクリアランスが狭まりオイルが押しだされ、凹部(サ
イドカット部)内の排気バルブ配置側(即ち反スラスト
側)へ多くのオイルが集まることとなる。そしてこの凹
部9及び10内に流入したオイルは、ピストン1自体の往
復動により凹部側面9a及び10aを上下動し、ピンボス6
周り、及び側面9a及び10aを冷却し、最終的にはオイル
通し穴11及び12を介してクランクケースへと落下するこ
とになる。従って、このオイルによる冷却作用は、オイ
ル流入量が多くかつ凹部空間の大きい排気バルブ配置側
で大きくなり、この結果、高温化傾向となる排気バルブ
配置側のピストン部分(反スラスト側)を、比較的低温
となる吸気バルブ配置側のピストン部分(スラスト側)
よりも効率良く冷却することができる。即ち、従来のピ
ストンに見られたようなピストン内温度差は、このオイ
ルによる積極的な冷却作用により減少することができ、
ピストン温度をスラスト側、反スラスト側間で均一化す
ることができる。尚、本実施例によればスカート摺動部
3a及び3bと凹部9及び10とを隔てる各スカート摺動部3
a,3bの側方エッジ3aa,3bbは、第3図及び第4図にも示
すようにピストン中心線Aに対し傾斜するため、凹部9
及び10内に流入し上下動するオイルとこのエッジとの接
触度合が高められ、オイルによるピストン冷却作用を一
段と高めることができる。
以上、本考案をスラスト側に吸気バルブ、反スラスト
側に排気バルブを配置した内燃機関に例をとり説明した
が、当然ながら本考案は、逆にスラスト側に排気バル
ブ、反スラスト側に吸気バルブを配置した内燃機関にも
適用可能である。この場合、スラスト側のスカート摺動
部の表面積が反スラスト側のスカート摺動部表面積より
も小さくなるように凹部を左右非対称に形成すれば良
い。また吸・排気バルブの数も上述した数に限定される
ものではない。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、排気バルブ側の
凹部に導かれるオイル量を吸気バルブ側の凹部に導かれ
るオイル量より積極的に多くすることにより、高温化傾
向となる排気バルブ側ピストン部分をより冷却すること
ができ、従来に比べピストン内温度を均一化することが
できる。この結果、運転時、ピストンは適切なプロフィ
ルを有し、高温側のフリクションロス増大を低減するこ
とができる。またピストンリングにおいてもピストンの
規則的変形に伴って均等な燃焼ガス圧がかかり、フリク
ションロスを低減できガス洩れやオイル消費量を低減で
きる(燃焼の改善、未燃HCの低減)。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるピストンのピストンピン挿入方向
より見た側面図;第2図は第1図矢印II方向より見たピ
ストン上視図;第3図は第2図矢印III方向より見たピ
ストンの吸気バルブ配置側、側面図;第4図は第2図矢
印IV方向より見たピストンの排気バルブ配置側、側面
図。 1……ピストン、3……ピストンスカート、3a……吸気
バルブ配置側スカート摺動部、3b……排気バルブ配置側
スカート摺動部、4……ピストンリング溝、9,10……凹
部、A……ピストン中心線。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピンボスの両端周りのピストンスカート上
    にそれぞれ凹部を形成し、ピンボスの軸線に対し互いに
    反対側に位置するピストンスカート上にこれら凹部の互
    いに対向する側端部によって第1および第2のスカート
    摺動部が画定され、第1のスカート摺動部の表面積を第
    2のスカート摺動部の表面積よりも小さく定めた内燃機
    関用ピストンにおいて、第1のスカート摺動部の上方に
    位置するシリンダヘッド内壁面上に排気バルブを配置
    し、第2のスカート摺動部の上方に位置するシリンダヘ
    ッド内壁面上に吸気バルブを配置した内燃機関用ピスト
    ン。
  2. 【請求項2】上記第1のスカート摺動部の側端部をピス
    トンの軸線に対し傾斜させた実用新案登録請求の範囲第
    1項に記載の内燃機関用ピストン。
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