JPH08511954A - Htlv−▲ii▼▲下nra▼構成物およびhtlv感染検出用アッセイ - Google Patents

Htlv−▲ii▼▲下nra▼構成物およびhtlv感染検出用アッセイ

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JPH08511954A JP7503652A JP50365295A JPH08511954A JP H08511954 A JPH08511954 A JP H08511954A JP 7503652 A JP7503652 A JP 7503652A JP 50365295 A JP50365295 A JP 50365295A JP H08511954 A JPH08511954 A JP H08511954A
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ゴルデ,デビツド・ダブリユ
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Abstract

(57)【要約】 HTLV−IINRAに由来するライゼート、DNAおよびアミノ酸配列を含む構成物を提供する。開示するHTLV−IINRA構成物を使用するHTLV感染検出用アッセイも提供する。さらに、HTLVアッセイ実施用キットを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】HTLV−IINRA構成物およびHTLV感染検出用アッセイ 利用分野 本発明は、「NRA」と呼ばれるヒトT細胞リンパ球性ウイルスII型(HTL V−II)の単離株に関するものである。より詳細には、NRAプロウイルスに由 来する構成物(composition)、およびHTLV感染検出のためのア ッセイおよびキットにおけるこのような構成物の利用に関するものである。関連する特許出願 本出願は、引用により本明細書に含まれるものとする米国特許出願第08/0 86,415号(1993年7月1日出願)の一部継続出願である。発明の背景 ヒトT細胞リンパ球性ウイルスI型(HTLV−I)は、2種類の疾患の病因 ウイルスであることが確認されている。すなわち、成人T細胞白血病(ATL) [ポイエツらによるProc.Natl.Acad.Sci.USA77巻74 15〜7419頁(1980年);内山らによるBlood5 0巻 481〜492頁(1977年)]およびHTLV関連ミエロパシー(HA M)[辻本らによるMol.Biol.Med.5巻29〜42頁(1988年 )]または熱帯性痙性麻痺(TSP)[ゲサインらによるLanceII巻407 〜409頁(1985年)]のいずれかとして知られる神経疾患である。 HTLV−Iゲノムの遺伝分析はすでに行われている。[ラトナーらによる IDS Res.and Human Retroviruses7巻 923〜 941頁(1991年)グッデノーらによるJ.Acquired Immun e Defic.Syndr.2巻 344〜352頁(1988年);グレイら によるVirology177巻391〜395頁(1990年)]。HTLV −Iゲノム内での遺伝的多様性が、単離株の起源地と関連していることが報告さ れている[ゲサインらによるJ.Virol.66巻2288〜2295頁(1 992年);シェルマンらによるJ.Virol 66巻2556〜2563頁 (1992年)]。 もう1種類のヒトリンパ球性ウイルスであるHTLV−IIは、抗HTLV反応 性を有する米国の献血者の約半数で確認されて おり[ヒエルらによるBlood 76巻450〜454頁(1990年);リ ーらによるLancet337巻1435〜1439頁(1991年)]、また 静注薬使用者(IVDU)ではハイリスクであることがニューオリンズ[リーら によるScience244巻471〜475頁(1989年)]、ニューヨー ク市[ロバート−グロフらによるJAMA255巻3133〜3137頁(19 86年);エールリッヒらによるBlood74巻1658〜1664頁(19 89年)]、英国[テッダーらによるLancet11巻125〜128頁(1 984年)]、およびイタリア[ゼッラらによるLancet336巻575〜 576頁(1990年)]から報告されている。HAM/TSP様ミエロパシー も、HIV−1およびHTLV−IIに同時感染した患者1名で[バーガーらによ るNeurology41巻85〜87頁(1991年)]、また別のHTLV −II感染者複数で認められ記述されている[ヒエルらによるLancet339 645〜646頁(1992年);ローゼンブラットらによるAIDS6巻1 151〜1158頁(1992年)]。 HTLV−IIは、あるT細胞変異体毛様細胞白血病患者 (“Mo”)で初めて確認された[サクソンらによるAnn.Intern.M ed.88巻 323〜326頁(1978年);カルヤナラマンらによるSci ence218巻 571〜573頁(1982年)]。“Mo”細胞系は当該患 者の脾臓細胞から樹立され、Moプロウイルスの特徴が明らかにされた[チェン らによるNature305巻502〜505頁(1983年)]。ゴルデらの 米国特許第4,438,032号では、MoTリンパ芽球細胞系、および同細胞 系が産生する蛋白様産物についてさらに詳しく記述している。Moプロウイルス のヌクレオチド配列も明らかにされている[シモトノらによるProc.Nat l.Acad.Sci.USA82巻 3101〜3105頁(1985年)]。 1986年には、ローゼンブラットらがある非定型毛様細胞白血病患者で第2 のHTLV−II(“NRA”)を単離したと報告した[ローゼンブラットらによ るNew Engl.J.Med.315巻372〜377頁(1986年)] 。細胞系のNRA、NRA−P、NRA−WM2、NRA−SHが樹立され、新 しいHTLV−II単離株の制限酵素解析が行われた。NRA単離株の遺伝分析デ ータから、HTLV−IIMoとHTL V−IINRAのゲノムは同一ではないことがわかった[前掲文献]。その後ローゼ ンブラットらはBlood71巻363〜369頁(1988年)で、NRA患 者のHTLV感染についてフォローアップ分析した結果として、同患者には明ら かにT細胞由来とB細胞由来の2種類のリンパ球増殖性疾患が同時に存在してい たことを報告した。 最近ではハルらおよびドゥーベらが、様々なHTLV−II単離株について記述 し、比較している。ハルらは、静注薬使用者から得た複数のHTLV−II単離株 のgp21eエンベロープ領域の部分的配列決定および制限地図作成に基づいて 、HTLV−IIの2種類のサブタイプとしてHTLV−IIMoおよびHTLV−IINRA があると提唱している[ハルらによるJ.Virol.66巻2456〜2 463頁(1992年)]。より詳細には、ハルらはHTLV−IIMoをサブタイ プA、HTLV−IINRAをサブタイプBと呼んでいる。 ドゥーベらはJ.Virol.67巻1175〜1184頁(1993年)に 示すように、西側圏に居住する様々な患者におけるHTLV−IIの不均質性につ いて調べている。ドゥーベらは、西側圏に少なくとも2種類の遺伝的に異なるH TLV −IIが存在すると報告している。ドゥーベらは研究で得られたデータに基づいて 、新しい世界に導入されたHTLV−II単離株は、HTLV−I株よりもずっと 不均質であったと示唆する。 HTLV−I感染検出のための様々な構成物およびアッセイについてこれまで 記述されてきている[たとえば、スラモンの国際公開第85/01803号(1 986年3月27日公開)を参照]。アボット研究所のHTLV−IEIAは、 HTLV−I抗体アッセイ用の市販キットである。このキットではHTLV−I ウイルスライゼート被覆ビードを使用している。ケンブリッジテクノロジーから もHTLV−I抗体アッセイ用のキットが市販されている。こちらのキットは、 HLTV−Iウイルスライゼートおよび組換えgp21E蛋白を微量定量プレー トに付着させたものを使用している。 HTLV−I感染とHTLV−II感染を検出または判別、あるいはその両方を 行うための構成物およびアッセイについてもすでに記述されている[たとえば、 共同所有で共同出願中の米国特許出願第08/170,063号(1993年1 2月20日出願);ブロンベルグの国際公開第90/10231号(1990年 3月5日公開);ヴァルネの国際公開第90/1582 0号(1990年12月27日公開);ラルらによるJ.Infectious Diseases163巻 41〜46頁(1991年1月)を参照]。 出願人の知る限りにおいては、本出願の申請前にはNRAプロウイルスおよび NRA感染細胞系は公的には入手できなかった。さらに本出願人は、ここに開示 するHTLV感染検出のためのアッセイまたはキットにおけるNRA構成物の利 用について報告した文献を知らない。発明の要約 本発明の1実施態様は、HTLV−IINRAプロウイルスに由来する様々なDN A配列に関する。より詳細には、次のものが提供される。 −HTLV−IINRAプロウイルスのゲノムをコードするDNA配列 −HTLV−II NRA gag領域およびgagp19、p24、p15をコード するDNA配列 −HTLV−II NRA Pol領域をコードするDNA配列 −HTLV−II NRA env領域およびenvp21eをコードするDNA配列 −HTLV−II NRA tax領域をコードするDNA配列 −HTLV−II NRA rex領域をコードするDNA配列。それぞれのDNA配 列に対応するアミノ酸配列も提供される。 本発明の別の実施態様は、HTLV−IINRA構成物に関し、本出願で開示され る配列によってコードされたポリペプチドおよび蛋白質、精製HTLV−IINRA ウイルスライゼート、精製HTLV−IINRA、ならびにHTLV−IINRAに感染し た組織培養増殖細胞を含む。 本発明のもう1つの実施態様は、検体中の抗HTLV抗体を検出する方法およ びアッセイに関する。 本発明のさらに別の実施態様は、検体中の抗HTLV抗体を検出するためのキ ットに関する。図面の簡単な説明 図1は、HTLV−IINRAプロウイルスのゲノム配列図および制限地図である 。 図2は、HTLV−IINRAゲノムの全ヌクレオチド配列を示す。 図3は、HTLV−I陽性試料の希釈パネルについてのHTLV−I EIA およびHTLV−I/HTLV−IINRAライ ゼートビーズアッセイの結果を比較したグラフである。 図4は、HTLV−II陽性試料の希釈パネルについてHTLV−IEIAおよ びHTLV−I/HTLV−IINRAライゼートビーズアッセイの結果を比較した グラフである。現時点で好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、HTLV−IINRAプロウイルスおよびHTLV−IINRA感染細胞系に 由来する様々な構成物を提供する。本発明の構成物には、HTLV−IINRAプロ ウイルスライゼート、ならびにNRAプロウイルスの全ゲノムおよびその一部を コードするDNA配列が包含される。これらをはじめとする構成物について以下 に詳しく説明する。HTLV−IIのNRA単離株は、非定型毛様細胞白血病と診 断された患者で最初に同定された[ローゼンブラットらによるNew Engl .J.Med.315巻 372〜377頁(1986年)]。NRA単離株、N RA、NRA−P、NRA−WM2、NRA−SHに感染した細胞系がその後樹 立された。NRA−P細胞系は、フィトヘマグルチニン存在下で患者のNRAの 末梢血リンパ球培養質から樹立されたLeu4+T細胞系である[ローゼンブラ ットらによるNew Engl.J.Med.315巻37 2〜377頁(1986年)]。WIL−NRA細胞系は、患者のNRAの末梢 血リンパ球をEBV−形質転換B細胞系であるWIL−2と同時培養して得られ るもので、サイトカイン、コロニー刺激因子、インターフェロン、または成長因 子などの因子は産生しないB細胞系である。本出願前には、NRAプロウイルス またはNRA感染細胞系は公的に入手できなかった。 WIL−NRA細胞系は、ブダペスト条約に基づいて1994年3月15日に ATCC(American Type Culture Collectio n,12301 Parklawn Drive,Rockville,Mar yland 20852)に寄託されており、寄託日から30年間、もしくは該 寄託に対する最後の要求があってから5年間、もしくは米国特許の有効期間のう ちいずれか長い期間にわたり継続される。ここに述べる寄託は便宜の目的で供さ れるにすぎず、ここに挙げる指示に従って本発明を実践するために要求されるも のではない。WIL−NRA細胞系は、ATCC受託番号CRL11580で寄 託された。 本発明の1実施態様はNRAライゼートに関するものである。本発明の実践に 役立つNRAライゼートとしては、NRA感染 細胞系およびNRAプロウイルスのライゼートがあり、これらは様々な方法で作 製できる。たとえば、当業界公知の標準的な手順でライゼートを作製することが できる。NRAライゼート作製のために、標準的手順を修正した方法を用いるこ ともできる。たとえば、後出の実施例1で述べるプロセスに従って精製NRAラ イゼートを作製することができる。その他の適切かつ同等な修正およびNRAラ イゼートの作製も本発明で考えられ、当業者であればよくわかることである。 NRAプロウイルスに由来するヌクレオチドおよびアミノ酸配列も本発明で提 供される。NRAプロウイルスは、後出の実施例2で述べるようにクローンされ 配列決定された。NRAプロウイルスの全ゲノム配列を図2に示す。NRAプロ ウイルスのゲノム配列も、後出の配列表の配列番号1に記載されている。 NRAプロウイルスのgag領域をコードするヌクレオチド配列も提供する。gag 領域は、図2および配列番号2に示すゲノム配列のヌクレオチド810〜 2111から成る。対応するアミノ酸配列を配列番号3に示す。図1に示すよう に、gag領域はp19、p24、p15をコードする。gagp19はヌクレ オチド810〜1217から成る。gagp2 4はヌクレオチド1218〜1859から成り、gagp15はヌクレオチド1 860〜2111から成る。これらのヌクレオチド配列は、それぞれ配列表の配 列番号4、6、8に示す。p19、p24、p15のヌクレオチド配列に対応す るアミノ酸配列は、それぞれ配列番号5、7、9に示す。 NRAのpol領域をコードするヌクレオチド配列も提供する。pol領域は 、pol前駆体を含み、図2および配列番号10に示す配列のヌクレオチド22 42〜5190から成る。pol領域をコードするヌクレオチド配列に対応する アミノ酸配列は、配列表の配列番号11に示す。 本発明はさらに、NRAのenv領域をコードするヌクレオチド配列を提供す る。env領域は、図2および配列番号12に示す配列のヌクレオチド5183 〜6643から成る。対応するアミノ酸配列は配列番号13に示す。図1に示す ように、env領域はgp46およびp21eをコードする。envp21eは 、ヌクレオチド6107〜6643から成る(配列番号14参照)。p21eの ヌクレオチド配列に対応するアミノ酸配列を配列番号15に示す。 NRAのtax/rex領域をコードするヌクレオチド 配列も提供する。NRAのtax領域は、図2および配列番号16の配列のヌク レオチド5183〜5186および7216〜8282から成る。図1に示すよ うに、tax領域はp40xをコードする。rex領域は図2および配列番号1 8に示す配列のヌクレオチド5124〜5186および7216〜7665から 成る。rex領域はp26をコードする(図1)。tax領域およびrex領域 のヌクレオチド配列に対応するアミノ酸配列をそれぞれ配列番号17および19 に示す。後出の実施例3で述べるように、NRAのtax/rex領域をコード する配列は、HTLV−IIMoプロウイルスのtax/rex領域に比較すると、 25のアミノ酸が追加されて構成されている。さらに詳しい比較を、後出の表4 dに示す。一般的には、tax/rex領域は遺伝子発現の調節または制御に関 与する。完全にはわかっていないが、この追加されたアミノ酸がtax遺伝子の 機能を変化させているとも考えらえる。というのも、HTLV−Itaxのカル ボキシ末端突然変異体が、NFkB経路などの特異的経路を通じてトランス活性 化を変更することで細胞標的の特異性に影響を及ぼしうることが報告されている からである[ルーベンらによるNeu.Bio 1.1巻 275頁(1989年)]。 前述の配列は、当業界公知の技術で作製することができる。たとえば、プロウ イルスDNAのフェノール/クロロホルム抽出による精製またはPCRで配列を 得ることもできれば、組換えクローニング技術または化学的合成によって配列を 生成することもできる。ヌクレオチド配列は1本鎖でも2本鎖でもよい。NRA ペプチド、ポリペプチド、および開示された配列またはそのフラグメントに対応 する蛋白質も、当業界公知の技術で作製できると考えられる。 開示されたヌクレオチドおよびアミノ酸配列のフラグメントは、ここで示すN RA配列の機能または能力を有することがある。特定の欠失、挿入または置換が あるヌクレオチドおよびアミノ酸配列も、ここで示すNRAの配列の機能または 能力を有することがある。このような配列すべて、またこのような配列の利用は 、本発明の範囲内に入ると考えられる。 本発明で開示するNRA構成物は、様々な方法で活用できる。たとえば、ヌク レオチド配列を使って、HTLVに関連する相補的配列を検出することができる 。配列は、リガーゼ鎖反応(LCR)技術またはポリメラーゼ鎖反応(PCR) 技術でプ ライマーまたはプローブとして利用することもできる。PCR増幅は当業界公知 であり、米国特許第4,683,195号および第4,683,202号にさら に詳しく述べられている。LCR技術も当業界公知であり、欧州特許公開第32 0,308号、欧州特許公開第336,731号、国際公開第89/09835 号、国際公開第89/12696号にさらに詳しく述べられている。NRA構成 物も、当業界公知のサザンブロットまたはウエスタンブロット法でプローブまた は抗原として使用することができる[タウビンらによるProc.Natl.A cad.Sci.76巻 4350〜4354頁(1979年);サザンによる .Mol.Biol.98巻 503〜517頁(1975年)]。NRA構成物 を利用して抗体およびワクチンを作成することも考えられる。さらに、NRA構 成物は以下に記す方法およびキットで使用することもできる。 本発明の方法は、検体中のHTLVに関連する抗体を検出するためのアッセイ に関する。このアッセイとしては、凝集など従来のイムノアッセイ、ラジオイム ノアッセイ、酵素イムノアッセイ、ルミネセンスアッセイ、蛍光アッセイがある が、これ らに限定はされない。直接および間接サンドイッチアッセイおよびドットブロッ トアッセイなど、当業界公知の様々なアッセイ法を利用することができる。1つ の実施態様では、HTLV−II抗体を検出する。別の実施態様では、HTLV− IまたはHTLV−IIあるいはその両者の抗体を検出する。本発明の方法では、 少なくとも1つのNRA構成物を使用する。NRA構成物としては、ウイルスラ イゼート、精製、合成または組換えによって作成した蛋白質、ポリペプチドまた はペプチド、核酸配列、あるいはその組み合わせがある。NRA構成物は単独で 使用することも考えられれば、他の診断用試薬と組み合わせて使用することも考 えられる。たとえば、後出の実施例1で述べるように、NRAライゼートおよび HTLV−Iウイルスライゼートを使ってHTLV−IまたはHTLV−IIある いはその両者の抗体を検出することができる。NRAライゼートは、スパイク抗 原または組換え蛋白質あるいは合成蛋白質と組み合わせて使用できるとも考えら れる。さらに、NRA構成物は、他の既知の試薬と組み合わせて使用して抗体ま たは抗原あるいはその両者を検出することができると考えられ、その抗体または 抗原としては、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウ イルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)に伴う抗体または抗原あるいは その両者があるが、これらに限定はされない。 この方法の好ましい実施態様では、HTLV−IまたはHTLV−IIあるいは その両者に対する抗体を検出する。この方法では、検体をNRAライゼートおよ びHTLV−Iウイルスライゼートと接触させて反応混合物をつくる。アッセイ では1ないし複数の固相を使用することができる。本出願でいう「検体」とは、 ヒトまたは動物の体液の試料のことで、血清、血漿、腹水、尿、脳脊髄液、その 他の体成分または組織培養上清があるが、これらに限定されない。「固相」とは 広義で使用しており、不溶性の物質またはその後の反応で不溶性にすることがで きる物質のことをいう。固相としては様々な物質が考えられ、当業者であれば過 度の実験をしなくても選択することができる。本発明で使用する固相の例として は、有孔性または無孔性物質、ラテックス粒子、微粒子、ビーズ、膜、プラスチ ックチューブ、マイクロタイターウェルが挙げられるが、これらに限定はされな い。固相のサイズ、寸法、形状は、当業者であれば選択できる。当業者は、アッ セイに適した固相を経験的に決定でき、ま た固相の選択が様々な要因、たとえば検体の量、アッセイで行う作業ステップ、 標識を検出して測定するのに利用する手段などに左右されることを容易に理解す るだろう。 固相にライゼートを付着させる適当な方法としては、イオン結合、疎水性結合 、共有結合がある。ライゼートを付着させるこうした技術は、当業界の技術の範 囲内にある。当業界公知の結合剤を利用して固相にライゼートを確実に付着させ ることもできる。結合剤は、ライゼートを加える前に固相の一部として組み込む か、固相に誘導してもよい。 反応混合物は、HTLV抗原/抗体複合体が十分形成されるるような条件下で 十分な時間だけインキュベートする。インキュベーションの適切な時間、温度、 その他の条件の選択は、当業者に自明である。反応混合物は、信号生成化合物に 付着した結合メンバーを含んで成る指示試薬と同時に接触させるか、あるいは後 で接触させて、第2の反応混合物をつくる。結合メンバーはHTLV抗原または 抗体と特異的に結合できる分子であれば何でもよく、ビオチンまたは抗ビオチン のようなハプテンまたは抗ハプテン、アビジンまたはビオチン、炭水化物、レク チン、相補的ヌクレオチド配列、酵素などがある。このよう な結合メンバーは当業界公知であり、市販されている。本発明で考えられている 信号生成化合物すなわち「標識」としては、色素原、酵素などの触媒、フルオレ セインやローダミンなどの発光化合物、化学発光化合物、放射標識および直接的 な可視標識が挙げられる。酵素の例としては、アルカリホスファターゼ、西洋ワ サビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼがある。適当な標識の選択は、当 業者に自明である。標識は、それ自体で信号を発するか、もしくは1ないし複数 の追加物質と結びついて信号を発することができるのが望ましい。当業界公知の 様々な技術を利用して結合メンバーに標識を付着または「結合」させ得ることは 、当業者であれば容易にわかるだろう。第2の反応混合物は、HTLV抗原/抗 体/指示試薬複合体を形成するのに十分な時間と条件でインキュベートする。H TLVが存在するかどうかは、固相に関連したまたは結合した標識を検出して、 あるいは未反応の指示試薬に関連する結合する標識を検出して調べる。ここに開 示する方法のいずれか、あるいはすべてでも自動化することもできれば手動で行 うこともできる。 前述の方法ではNRAライゼートの使用について述べている が、精製、合成または組換えによって作成したNRAペプチド、ポリペプチドお よび蛋白質をこうした方法で使用してHTLVに対する抗体を検出することもで きる。さらに、本発明は1ないし複数の固相を使用することが好ましいとしてい るが、非固相もしくはホモジーニアスなアッセイでNRA構成物を利用すること も考えられる。これらのアッセイは当業者に公知であり、本発明の範囲に入ると 考えられる。 本発明では、HTLV抗体を検出するためのキットも提供する。一般に、キッ トはNRAライゼートが入った1ないし複数の容器を含む。あるいは、1ないし 複数の容器の中に、精製、合成または組換えNRA蛋白質、ポリペプチドまたは ペプチドが入っていてもよい。適当な容器としては、瓶、バイアル、トレイ、試 験管およびマイクロタイタープレートがある。キットに、キット内のNRA構成 物がHTLV抗体を検出するのに使用されることを指示したラベルまたは添付文 書が入っていることが好ましい。ラベルまたは添付文書では、本出願で開示する ようなHTLVアッセイの行い方に関する指示も含めることができる。キットに は、緩衝液、希釈剤、酵素およびそれに類似したものなど適当な試薬を含むこと もできる。 好ましい実施態様では、キットはNRAライゼートが付着した複数のビーズま たは微粒子を含むトレイ、ペルオキシダーゼ標識したヤギ抗ヒトIgG抗体、抗 体希釈剤、検体希釈剤、OPD錠剤、色検出希釈剤を含む。より好ましい実施態 様では、キットはさらにHTLV−Iライゼートも含んでいる。 以下の実施例では、本発明の新しい構成物を作成し、その構成物を使ってアッ セイを行う方法について説明する。ただし、実施例はあくまでも例証として挙げ たものであり、本発明の範囲を制限するものではない。 実施例 下記の実施例で採用した方法は、特記のない限り、当業界公知の標準的な組織 培養および分子遺伝学の技術に従って、またマニアチスらが「分子クローニング −実験室マニュアル(Molecular Cloning,a Labora tory Manual )」(Cold Spring Harbor、198 2年)に述べている方法に従って実行したものである。下記の実施例で使用した 制限酵素は、Gibco BRL(メリーランド州ガイザースバーグ)およびN ew England Biolabs(マサチューセッツ州ベバリー)から入 手 した。制限酵素は、特記のない限り製造業者の指示に従って使用した。 実施例1 HTLV−IおよびHTLV−IIウイルスライゼートを使用してHTLV−Iま たはHTLV−IIあるいはその両者の抗体を検出するアッセイ A.ウイルスライゼートの作製 ウイルスライゼートは次のようにして作製した。HTLV−Iを細胞系HUT −102:B2(Advanced Biotechnologies,Inc .、メリーランド州ベテスダ)から単離した。HUT−102:B2は、HUT −102(ATCC(メリーランド州ロックビル)から入手可能)のクローンで あり、HUT−102と同じウイルスを生み出す。HTLV−IIは、前述のNR A感染細胞系WIL−NRAから単離した。まず、ウイルスを組織培養で増殖さ せた。RPMI−1640(Gibco BRL、メリーランド州ガイザースバ ーグ)などの血清含有培地を使用し、10%ウシ胎仔血清を補足した。その後培 養基に排出されたウイルスを収集してライゼート作製に使用した。ウイルスが増 殖した細胞は溶解しなか った。 収集したウイルスを連続フロー超遠心分離で精製し、CF32ローターを使っ て20〜45%ショ糖密度勾配を通過させた。浮遊密度をHTLV−Iについて は1.15、HTLV−IIについては1.14を基準として無傷のウイルスを選 択した。28.5〜38.7%のショ糖濃度をプールした。次いで、プールした ウイルスをトリス生理食塩水緩衝液(10mMトリス、150mM NaCl) に溶解した0.25%TRITONX100および音波処理を使って溶解させて から遠心分離した。遠心分離後に得られた上清には、ウイルスライゼートが含ま れていた。 B.HTLV−I陽性試料およびHTLV−II陽性試料を検査するHTLV−I /HTLV−IINRAライゼートビーズアッセイ HTLV−IウイルスライゼートおよびHTLV−IIウイルスライゼート(前 記のA項に記したようにして作製)をほぼ50:50の比率で合わせてから、以 下に詳しく述べるように疎水性吸着により直径約0.25インチのポリスチレン ビーズ(Unity、イリノイ州デスプレインズ)を被覆した。 洗浄および再循環のステップはすべてビーズ被覆カラムで実施した。ライゼー トおよびTRITON X100をリン酸緩衝液(PBS)に加えて混和し、被 覆溶液を作製した。ビーズをカラムに充填し、15%プロパノールで25〜35 分間洗浄した。被覆溶液を加え、約40℃で2時間±5分再循環させた。ビーズ をPBSですすぎ、TRITON X100含有PBSを使って約40℃で30 ±2分間洗浄し、それから再びPBSですすいだ。ブロッキング溶液(ウシ血清 アルブミン含有PBS)を加え、約40℃で30±2分間再循環させてから、P BSですすいだ。次に、オーバーコート溶液(2%ショ糖含有PBS)を加え、 10〜20分間再循環させた。その後、窒素を使って60−90分間、最初は4 0℃、次いで25℃でビーズを乾燥させ、カラムからとり出し、容器に入れて2 〜8℃で乾燥保存した。 33件の試料を使ってアッセイを実施した(確認済みHTLV−I陽性試料8 件、確認済みHTLV−II陽性試料20件、および判別できなかった試料5件) 。試料(10μl)を、非特異的結合をブロックする希釈剤(400μl)で希 釈した(1:41)。希釈剤は滅菌濾過し、それは0.15M Na Cl含有標準トリス−PBS緩衝液中に10%仔ウシ血清、20%ヤギ血清、2 %脱脂粉乳、0.15%TRITON X100、アジ化ナトリウム、EDTA 、EGTAを、含むものであった。脱脂粉乳は変性も加熱もされなかった。HT LV−I抗体またはHTLV−II抗体のいずれも含有しない正常なヒト血清(陰 性対照)およびHTLV−I抗体またはHTLV−II抗体の存在が確認済のヒト 血清(陽性対照)についても試験した。 希釈した試料および対照(200μl)を、1プレートあたり60ウェルがあ る5”×11”プレート(Courtesy、イリノイ州ウィーリング)のウェ ルに入れた。ライゼート被覆したビーズを、1ウェルあたり1ビードずつプレー トに入れて namic Incubator(Abbott Laboratories、 イリノイ州アボットパーク)で回転モードを使って、約40±2℃で60±5分 間プレートをインキュベートした。 プレートを覆っているシールを取り外し、ビーズを蒸留水で洗浄した。西洋ワ サビペルオキシダーゼ(Kirkegaar d & Perry、メリーランド州ガイザースバーグ)で標識したヤギ抗ヒト IgG抗体(γ特異的)を、各ウェルに加えた。標識したヤギ抗体を、10%ウ シ胎仔血清および0.25%TRITON X100を含有するトリス−生理食 塩水緩衝液に入れた。標識したヤギ抗体は、15%ウシ胎仔血清、5%ヤギ血清 、0.25%TRITON X100をトリス緩衝液に入れたものを含む希釈剤 を使って希釈してから使用した。それから各プレートを新しいシールで覆った。 amic Incubatorで)30±5分間さらにインキュベートしてから ビーズを蒸留水で洗浄した後、新たに作製した300μlの基質溶液(過酸化水 素およびオルトフェニレンジアミン(OPD)(J.P.Baker、ニュージ ャージー州フィリップスバーグ))を各ウェルに加えた。プレートにカバーをし て光をさえぎった。それからプレートを室温で30±2分間インキュベートした 。各ウェルに300μlから1mlの1N硫酸を加えて発色を止めた。液相の吸 光度をÅ 492nmで測定した。 比較のために、上記の試料についてCambridge T echonologies HTLV−Iキットを使い、製造業者の指示に従っ たやり方でアッセイした。Cambridge Techonologies HTLV−Iアッセイでは、HTLV−II陽性試料数件が検出できず(これらは HTLV−I/IINRAライゼートビーズアッセイでは検出された)、またHTL V−II試料を1:125から1:2000に希釈したときには同一希釈度でのH TLV−I/IINRAライゼートビーズアッセイ(陽性試料5件を検出)に比べて 特に悪かった(検出は0件)。HTLV−I/IINRAライゼートビーズアッセイ の結果から、HTLV−IおよびHTLV−IIのNRAライゼートを使用すると 、HTLV−II陽性試料の検出可能性が増大し、HTLV−I陽性試料について の感度が増大することがわかった。HTLV−I/IINRAライゼートビーズアッ セイでは、特異度も増大した(99.93%の割合)。 C.無作為血漿試料を検査するHTLV−I/HTLV−IINRAライゼートビー ズアッセイ 多数のドナーから血漿試料を入手し、ALT、HBsAg、HCV抗体、HI V−1、HIV−2、HBcAg、梅毒、HTLV−Iについてスクリーニング を行った。合計1057件 の血漿試料をAbbottのHTLV−IEIA(製造業者の指示に従う)およ びHTLV−I/IINRAライゼートビーズアッセイにより前記B項に述べられて いるようにして検査した。S/CO≧1.000であれば試料は反応したとみな した。結果は表1のとおりである。 データから、ここで調べた血漿試料群ではHTLV−I/ IINRAライゼートビーズアッセイのほうが性能がよかったことがわかる。HTL V−I/IINRAライゼートビーズアッセイでは、試料母集団平均はアッセイカッ トオッフから14.44の母集団標準偏差だけ離れていたが、HTLV−IEI Aアッセイでは7.82の母集団標準偏差しか離れていなかった。母集団平均か らアッセイ標準カットオフまでの標準偏差の数値が大きくなっているということ は、偽反応および偽陽性の可能性が少なくなることなので有利な点である。 D.妨害しうる物質がHTLV−I/HTLV−IINRAライゼートビーズアッセ イの特異性に及ぼす影響 妨害物質となりうる1群の試料について、HTLV−I/IINRAライゼートビ ーズアッセイ(上記B項に記すとおりに実施)およびAbbottのHTLV− I EIA(製造業者の指示に従う)を実施して、特異性を調べた。18の試料 分類(表2に示す)から得た合計167名の標本について検査した。アッセイの 結果は表2に示すとおりである。 HTLV−I/IINRAライゼートビーズアッセイでは偽反応は見られなかった 。対象者群中、HCV(#8)および骨髄腫(#10)の者はHTLV−I E IAアッセイで反応した。HVC(#8)および骨髄腫(#10)の試料につい てDiagnostic Biotechnologies Laborato ries HTLV−I/IIウエスタンブロット(バージョン2.3)キットで 補足検査を行ったところ、HCV(#8)については確認できず、骨髄腫(#1 0)の試料は陰性であった。 E.連続希釈したHTLV−I陽性試料およびHTLV−II陽性試料を検査する HTLV−I/HTLV−IINRAライゼートビーズアツセイ PCRで確認したHTLV−I陽性試料およびHTLV−II陽性試料を連続希 釈し、HTLV−I EIA(製造業者の指示に従う)およびHTLV−I/IINRA ライゼートビードアッセイ(B項に述べたとおり)で定量分析し、アッセイ に対する相対的感度を調べた。それぞれHTLV−I試料よびHTLV−II試料 の2被験群を、それぞれ対応する陽性血漿を希釈して再石灰化陰性血漿にした。 アッセイの結果を図3および4に示す。データは下の表3にまとめて示す。 希釈全体のHTLV−I/IINRAライゼートビーズアッセイに対する反応率( ロットAについては46/61、ロットBについては45/61)は、HTLV −I EIAの反応率(34/61)を超えていた。データから、HTLV−I /IINRAライゼートビーズアッセイでは、HTLV−I EIAに比べてHTL V−I抗体およびHTLV−II抗体に対する感度が増すことが、全希釈試料につ いての試料カットオフ値が高くなっていることで立証されている。 F.HTLV−I/HTLV−IINRAライゼート微粒子アッセイ 約0.2〜0.3ミクロンの微粒子(Serodyne(インディアナ州イン ディアナポリス)から購入)をHTLV−IまたはHTLV−IIのNRAライゼ ート(前記A項で述べたようにして作製)のいずれかで被覆して、2種類の微粒 子、すなわちHTLV−Iウイルスライゼートのみで被覆した微粒子およびHT LV−IINRAウイルスライゼートのみで被覆した微粒子を作製した。HTLV− Iライゼート被覆微粒子は、作業濃度(0.6%固体で60μg/ml)の約5 倍で約35℃で16〜24時間被覆した。HTLV−IIライゼート被覆微粒子は 、 作業濃度(0.6%固体で60μg/ml)の約10倍で室温で16〜24時間 被覆した。それから微粒子の種類を組み合わせて、12μg/mlのHTLV− I、6μg/mlのHTLV−II、9%ショ糖、50mM EDTA、0.1M リン酸、0.1%BSA、0.1%トゥイーン、0.1%アジドを含有するpH 7.5の混合液をつくった。 アッセイでは、HTLV−I陽性確認済み試料、HTLV−II陽性確認済み試 料、および判別できていない試料を検査した。検体血漿または血清約100μl を反応トレイのウェルに入れた。次いで、微粒子混合液50μlをウェルに加え 、試料/微粒子混合液を35℃で約18分間インキュベートした。インキュベー ションは、反応トレイの反応ウェル部分で行った。 インキュベーションの後で、反応混合液を反応トレイに置いた捕獲膜に移し、 300μlの移動緩衝液(0.01Mリン酸、150mM NaCl、0.1% ポリエチレングリコール、0.1%アジ化ナトリウム、pH7.2)で2回洗浄 した。約10分間そのままにして、反応ウェルから液体が完全に排出されるよう にした。 それからプローブ混合液50μlを捕獲膜上の微粒子に加え た。プローブ混合液には、ビオチニル化したHTLV−I(約10ng/ml) 、HTLV−II(約20ng/ml)、糖蛋白質(40ng/ml)、0.1M トリス、2%ウシ血清、0.1M NaCl、0.1%アジドを混ぜたものが入 っていてpH8.0であった。その後、混合液を35℃で約20分間インキュベ ートした。HTLV−Iプローブを、500pg/ml(ビオチン/抗原の比が 0.4:1 wt:wt)で2〜8℃で約16〜24時間かけてビオチニル化し た。HTLV−IIプローブを、200μg/ml(ビオチン/抗原の比が0.8 :1 wt:wt)で2〜8℃で約16〜24時間かけてビオチニル化した。糖 蛋白質は200μg/ml(ビオチン/抗原の比が0.5:1 wt:wt)で 2〜8℃で約16〜24時間かけてビオチニル化した。ビオチニル化した調製物 はすべて透析してから使用した。糖蛋白質も硫酸アンモニウムを使って沈澱させ てから使用した。 結合しなかったプローブは0.1Mトリス、0.1%TRITON X100 、150mM NaCl、0.1%アジ化ナトリウムを含有するpH8.5の洗 浄溶液300μlを使って反応トレイ中の吸取紙に洗い流し入れた。次いで、5 0μlの アクリジニウム標識した抗ビオチンマウスモノクロナール抗体(0.01Mリン 酸、0.15M NaCl、4%BSA、1%TRITON X100、0.1 %アジド、pH6.3で160ng/mlに希釈;アクリジニウム/抗体のモル 比を約5:1から1.8:1になるまで約10分間反応させて標識し、それから HPLCサイズ分画カラム上で分画)を加え、35℃でさらに10分間インキュ ベートした。未結合結合体を300μlの洗浄溶液(0.025M MES、0 .9%NaCl、0.1%プロクリン、pH5.7)で吸取紙に洗い流し入れた 。10分後、50μlのアルカリ性ペルオキシド活性剤溶液(0.2N NaO H、0.2%過酸化水素、0.03%DTPA)を注入してアクリジニウム標識 をトリガーし、光子を採集して計数した。 比較のために、検体についてCambridge Techonologie s HTLV−IキットおよびABBOTT HTLV−IEIAを使ったアッ セイも行い、いずれも製造業者の指示に従って実施した。試料値とカットオフ値 の比(S/CO)が≧1.00の場合に反応したとみなした。結果を表3a、3 b、3cに示す。 実施例2 HTLV−IINRAプロウイルスのゲノムのクローニングおよび配列決定 A.HTLV−IINRAクローンの生成 HTLV−IINRAプロウイルスの完全な分子クローン( NRA19a)を、 HTLV−IINRA感染細胞系NRA−Pからの部分的に消化されたゲノムDNA である、制限酵素Sau3Aから作成したゲノムライブラリーからクローンした [ローゼンブラットらによるNew Engl.J.Med.315巻372〜 377頁(1986年)]。Sau3A消化ゲノムDNAは、塩化ナトリウム勾 配上でサイズ分画し、8〜23kbの挿入断片を EMBL3(Stratag ene)カリフォルニア州ラヨラ)のSau3A部位にサブクローンした。 ene、カリフォルニア州ラヨラ)を使ってパッケージングし、LE392(S tratagene、カリフォルニア州ラヨラ)に形質転換した。E.coli の制限細菌宿主株(株LE392、stratagene、カリフォルニア州ラ ヨラ)中の約106のファージプラークを、HTLV−IIMoクローンpH6 neo(pH6 B5.0)の4.7kbのBamHIフラグメントを使ってス クリーンし、またpH6neo(pH6 B3.5)からの3.5kbのBam HI 3’フラグメントを使って再スクリーンした[チェンらによるNatur e305巻 502〜505頁]。双方のプローブにハイブリダイズしたクローン を単離した。クローンのうち最も大きいものを NRA19aとしたが、これは 完全なgag、pol、env、tax、rexのコーディング配列を含んでい ることがわかった。このクローンをBamHIによって消化し、結果として生じ たフラグメントをPM13SK+Bluescriptベクター(Strata gene、カリフォルニア州ラヨラ)にサブクローンし、3つのクローン、すな わちPM13.NRA1.5(部分的5’LTRおよびgagを含む1.5kb )、PM13.NRA3.3(3’gagおよびpolを含む3.3kb)、P M13.NRA3.5(部分的3’polおよびtax/rexを含む3.5k b)を得た。 B.サブクローニング HLV−IIクローンPM13.NRA3.3をXbalによって消化し、クロ ーンPM13.NRA3.5をClalによ って消化し、図1に示す制限フラグメントを生成した。フラグメントをM13、 mp18、mp19(いずれもPharmacia Biotech,Inc. (ニュージャージー州ピスキャットアウェイ)から入手)にサブクローンした。 相補的配向を、直接ゲル電気泳動法および臭化エチジウム染色ゲル上での相補性 試験によりスクリーンした[サムブルックらによる「分子クローニング−実験室 マニュアル(Molecular Cloning,a Laboratory Manual )」第2版、4.39〜4.43(Cold Spring H arbor Laboratory、1989年)。 C.ヌクレオチド配列決定 M13前進プライマー(United States Biochemica l Corp.、オハイオ州クリーブランド)を使って、サンガージデオキシ配 列歩行法[サンガーらによるProc.Natl.Acad.Sci.USA7 4巻 5463〜5467頁(1977年)]を実行した。配列決 で、[ 32P]ATPをシグナル組込み(Amersham、イリノイ州アーリ ントンハイツ)を使って行った。配列は1メ ートルの6%および4%ポリアクリルアミド/8M尿素ゲル上で分析し[バーカ ーらによるPlant Mol.Bio.2巻335〜350頁(1983年) ]、データはオートラジオグラムからIntelligenetics Sui teソフトウェア(Intelligenetics、カリフォルニア州マウン テンビュー)に移し、アセンブリして分析した。HTLV−IINRAプロウイルス の全ヌクレオチド配列は8957の塩基から成り、図2および後出の配列表の配 列番号1に示す。 実施例3 HTLV−IINRAゲノムおよびHTLV−IIMoゲノムの比較 HTLV−II単離株Mo(8952ヌクレオチド)と単離株NRAのプロウイ ルスゲノムの配列アラインメントを行った。HTLV−IINRAの全ゲノムを、G CGソフトウェアパッケージ[ドゥブリューらによるNucleic Acid s.Res.12巻 387頁(1984年)]およびGAP位置合わせプログラ ム[ニードルマンらによるJ.MOl.Biol.48巻443〜453頁(1 970年)]を使って、HTLV−IIMo配列(GenBank受託番号M100 60)とアライ ンメントした。2種の単離株の全体的相同率は95.2%で、HTLV−IIMoに 比べてHTLV−IINRAでは430のヌクレオチド変化、8ヌクレオチドの欠失 、10ヌクレオチドの挿入があった。下の表4aに、5’LTR領域におけるヌ クレオチド相同性を示す。 表4aに示すように、HTLV−IIMoのLTR領域(763塩基)とHTLV −IINRAのLTR領域(766塩基)をアラインメントしたところ、全体でヌク レオチド相同率は93.7%となり、47の塩基の変化と15のギャプがあった (6塩基はHTLV−IIMoでのみ見られ、9塩基はHTLV−IINRAでのみ見ら れた)。rex反応要素についての相同率は94.8%、シス作用抑制要素(C RS)についての相同率は93.4%であり、第2シス作用抑制配列については 相同率は89.6%でしかなかった。 下記の表4bに、主要オープンリーディングフレームのgag、プロテアーゼ 、polに関するヌクレオチドおよびアミノ酸の相同率を示す。 表4bから、gag前駆体は1302のヌクレオチドから成り、全体的相同率 はp19遺伝子産物については95.3%、p24遺伝子産物については96. 1%、p15遺伝子産物については96.0%であったことがわかる。遺伝子は 434のアミノ酸についてコードしており、アミノ酸の相同率はp19について は99.3%、p24については98.6%、p15については96.4%であ った。プロテアーゼ遺伝子は536の塩基を含んでいた。HTLV−IIMoとの相 同率は、ヌクレオチドレベルでは95.5%、178のアミノ酸については96 .6%であった。pol前駆体は983のアミノ酸をコードする2949のヌク レオチドから成っていた。HTLV−IIMoに対する相同率は、ヌクレオチド配列 では95.1%、983のアミノ酸については96.2%であった。 表4cにはenvに関するヌクレオチドおよびアミノ酸の相同率を示す。en v遺伝子はgp46およびp21eを含む487のアミノ酸をコードした。HT LV−IINRAとHTLV−IIMoの相同率は、5183〜6643のヌクレオチド については95.5%、アミノ酸レベルでは96.9%であった。 tax/rexをコードする配列は一部重なっており、ウイルス転写およびm RNAプロセッシングに必要な蛋白をコードする。表4dにenvに関するヌク レオチドおよびアミノ酸の相同率を示す。HTLV−IINRAのtax遺伝子は塩 基7216〜8282の1071のヌクレオチドから成り、塩基5183〜51 86に開始コドンを含んでいた。HTLV−IIMoとの相同率は、ヌクレオチドレ ベルでは96.2%、アミノ酸レベルでは97.9%であった。HTLV−IINR A では、tax/rexオープンリーディングフレームの3’末端に25の追加 のアミノ酸があり、3’LTRまで延びていた(ヌクレオチド位置8208〜8 282)。この領域については、2つの塩基の変化と1つのアミノ酸置換が見ら れた。rexはヌクレオチド5124〜5186および7216〜7665によ ってコードされた。rexの513の塩基配列に関する相同率は、ヌクレオチド については97.8%、アミノ酸については94.7%であった。 翻訳されないenvからtax/rex領域(表4d)では、env末端から tax/rex開始位置まで(塩基6644〜7215)の572のヌクレオチ ドについての相同率は94. 8%で、欠失が2、挿入が1あった。 実施例4 HTLV−II単離株のエンベロープ遺伝子内の遺伝的多様性 A.方法および材料 1.米国ドナー試料 米国の多地区でのHTLV感染罹患試験[リーらによるLancet337巻 1435〜1439頁(1991年)]の一部として、抗HTLV−I/II血清 陽性であることがわかりかつ確認されている定期的献血者に連絡して試験への参 加を依頼し、インフォームドコンセントを行なった。新たに採取しヘパリン化し た血液50mlから、フィコール−ハイパック密度勾配法により血漿および末梢 血リンパ球(PBL)を採集した。リンパ球は凍結保存し、後でPCRのために DNAを抽出した。PCRによって分別した後、リンパ球を得たHTLV−II感 染者をその後の試験の対象として選んだ。 2.米国IVDU 同意が得られた抗HTLV−血清陽性静注薬使用者(IVDU)である対象者 から、Serologicals,Inc.(フロリダ州ペンサコラ)において 血漿瀉血分離交換法により 血漿および濃縮赤血球を得た。フィコール−ハイパック密度勾配法によりリンパ 球を回収し、DNA抽出用に凍結保存した。HTLV−II感染患者はPCRによ って選択した。 3.イタリアIVDU イタリアのミラノの様々な血清陽性IVDU集団から、またローマの州刑務所 の男性白人IVDU収容者から、全血または血漿と凍結保存リンパ球とを受け取 った。全血から先に述べた方法でリンパ球を収集し、凍結乾燥するか、もしくは 連続細胞培養した。 4.PBLの連続培養 米国のドナー8例、米国のIVDU10例、イタリアのIVDU16例から得 た新鮮なPBLまたは凍結保存したPBLを、連続培養した。100万細胞/m lの濃度の2000万のドナーのPBL、および500万のPHA刺激臍帯血リ ンパ球(Advanced Biotechnologies,Inc.、メリ ーランド州コロンビア)を、20%加熱不活化ウシ胎仔血清および10%インタ ーロイキン2(IL−2)(Advanced Biotechnologie s,Inc.、メリーランド州コロンビア)を含有するRPMI1640培地 (GIBCO BRL、メリーランド州ガイザースバーグ)に再懸濁した。細胞 を6%CO2存在下で37℃でインキュベートし、10%IL−2含有RPMI 1640培養基を定期的に補充した。500万の新鮮なPHA刺激臍帯血リンパ 球を7、14および21日目に培養物に加えた。培養40日目に、細胞がIL− 2非依存になるまでIL−2の濃度をしだいに薄くしていった。培養は8〜12 週間維持し、増殖中の様々な時点で凍結乾燥した。 5.細胞系対照 クローンしたHTLV−IIMo対照DNAを、プラスミドpH6neo含有細胞 系729から得た[ローゼンブラットらによるN.Engl.J.Med.31 3巻 372〜377頁(1986年)]。HTLV−IINRA対照プロウイルスD NAを、患者NRAの培養したPBLから得た[ローゼンブラットらによるN. Engl.J.Med.313巻 372〜377頁(1986年)]。 6.HTLVの血清学 当初は、酵素イムノアッセイ(EIA)(Abbott Laborator ies、イリノイ州シカゴ)によってHTL V−I/IIに対する抗体について血清のスクリーニングを行った。EIAでは抗 原入手源としてHUT102−B2細胞系(Advanced Biotech nologies,Inc.、メリーランド州ベゼスダ)から精製し、音波処理 して界面活性剤で分裂させたHTLV−Iビリオンを使用した。EIAに反応す る試料を、ウエスタンブロット法でさらに評価した。ウエスタンブロットストリ ップは、先に述べたHTLV−I抗原を使って作製した。ウイルス蛋白を12% ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動により分離してから、ニトロセルロースに 移した。検体血清をこのストリップに1晩曝露してから、ストリップをビオチン 標識したヤギ抗ヒトIgGおよびペルオキシダーゼ標識したストレプトアビジン (Kirkegaard & Perry、メリーランド州ガイザースバーグ) とインキュベートした。ストリップを4−クロロ−1−ナフトールおよび過酸化 水素の基質溶液とインキュベートして発色を視覚化した。HTLV遺伝子産物コ アp24およびエンベロープgp46に対して抗体が存在すれば、試料は確認さ れたとみなした。 ウイルス特異なバンドに対して反応性を示さない試料は確認 されないとみなされ、それ以上検査をする必要はなかった。1バンドのみに対し て反応性を示した試料は未決定と分類され、放射免疫沈降アッセイ(RIPA) によってさらに検査した。 35S−メチオニンおよび35S−システイン(Amersham Life S ciences、イリノイ州アーリントンハイツ)を使って、HTLV−I感染 HUT102−B2細胞を代謝的に標識し、細胞をさらに界面活性剤で分裂させ 、遠心分離で清澄化した。血清試料を細胞ライゼートおよびプロテインAセファ ロース(Pharmacia、ニュージャージー州ピスカッタウェイ)と4℃で 1晩インキュベートした。プロテインAセファロース、抗原および抗体の複合体 を、連続的な高塩緩衝液および低塩緩衝液で洗浄し、煮沸して分裂させ、12% ポリアクリルアミドゲルに載せた。電気泳動した後、ゲルを固定させ、蛍光体と インキュベートし、乾燥させてオートラジオグラフィーを行った。RIPA単独 で、あるいはウエスタンブロット法とRIPAを組み合わせた場合のいずれかで HTLVコアp24およびエンベロープgp61に対する抗体が認められたなら ば、試料は確認されたとみなした。 試験対象者から得た血清試料についても、固相EIAで一連 の合成ペプチド被覆ポリスチレンビーズを使ってHTLV−IまたはHTLV− IIに対する抗体を検査した。各ペプチドは、それぞれHTLV−IおよびHTL V−IIのエンベロープ領域からの20〜30のアミノ酸を表した。アッセイの条 件はHTLVスクリーニングEIAの場合と同じであった。 確認のために半自動ドットブロット確認イムノアッセイ(Matrix)も使 用した。試験配列の抗原は、小型カセット中のニトロセルロースに結合した高度 に精製されたHTLV−Iウイルスp19、組換えp24、組換えp21e、な らびにHTLV−IまたはHTLV−IIに特異な合成ペプチドが入っていた。1 00倍希釈した血清または血漿をカセット中で30分間インキュベートしてから 、ビオチン標識した抗ヒトIgG(Kirkegaard & Perry、メ リーランド州ガイザースバーグ)、アルカリホスファターゼ標識した抗ビオチン (Kirkegaard & Perry、メリーランド州ガイザースバーグ) 、BCIP/NBT基質(Sigma、ミズーリ州セントルイス)と30分間イ ンキュベートした。各ステップ終了後に、20分間の自動化洗浄ステップにより 未結合の試薬を取り除いた。最終ステップが終わったならば、反射率 および反応強度を光学読取装置で調べた。gag p24およびenv p21 eの双方に陽性の信号が出れば試料は確認されたとみなした。 7.スクリーニングPCR HTLV−IおよびIIを判別するために、利用可能なPBLから得たDNAを 、フェノール/クロロホルム抽出により調製し、PCRで調べてウイルス特異な HTLVtax/rex、gag p19、またはenv p21eの配列を検 出した。35Pで標識したPCR増幅産物を制限酵素で分解し、ポリアクリルアミ ドゲル電気泳動で分離し、先に述べたようにオートラジオグラフィーで可視化し た[リーらによるScience244巻471〜475頁(1989年);リ ーらによるLancet337巻1435〜1439頁(1991年)]。 8.米国およびイタリアでの単離株におけるHTLV−IIの特徴検査 米国のドナー8例、米国のIVDU10例、イタリアのIVDU16例からの 血漿を対象に、ウエスタンブロット、RIPA、マトリックスおよび合成ペプチ ドにより、HTLV−I/IIに対する抗体の有無を調べた。米国の被験者は全員 HTLV血清 陽性であり、ウエスタンブロット/RIPAおよびマトリックスにより確認され た。イタリアの16例のIVDUのうち、14例(87.5%)は血清陽性で確 認されたが、2例(12.5%)はenv gp61抗体がなかったので判定で きなかった。ただし、イタリアのIVDU16例全員がマトリックスによりga g p24およびenv p21eに対する抗体により確認された。米国ドナー 全員、米国のIVDU10例中9例(90%)、イタリアのIVDU16例中1 2例(75%)が、HTLV−IIgp46合成ペプチドに対する抗体を有してい た。 培養リンパ球から抽出したDNAのPCR評価により、本試験で使用した米国 ドナーおよび米国IVDUの標本すべてがHTLV−IIに感染していることが確 認された。イタリアの血清陽性IVDUでは、16のリンパ球培養物中8でPC RによりHTLV−IIプロウイルスが検出された。 9.PCR増幅産物の酵素制限マッピング 培養PBLまたは細胞系MoおよびNRAからのDNAを、フェノール/クロ ロホルム抽出により調製した。HTLV−IIエンベロープ領域における配列の変 動を、HTLV−IIgp4 6に特異な2対のオリゴヌクレオチドプライマーを使って評価した。プライマー の位置は、HTLV−IIMoのプロウイルスゲノム全体におけるヌクレオチドナン バーに対応している。第1対は、82/88であると確認されたが、ヌクレオチ ド5323から5861までの539塩基配列を定めた。第2対の85/86は 、ヌクレオチド5618から6051までの434塩基配列を定めた。プライマ ーのヌクレオチド位置は次のとおりである。#82(5323〜5342)、# 88(5842〜5861に相補的)、#85(5681〜5637)、#86 (6032〜6051に相補的)。合計すると、gp46遺伝子の924ヌクレ オチド中729ヌクレオチド(78.9%)が増幅された。どの実験でも上流オ リゴヌクレオチドプライマーの5’末端を[ 32P]ATPで標識した。増幅の 条件は先に報告したとおりであった[リーらによるScience244巻47 1〜475頁(1989年)]。 HTLV−II単離株間の配列の変動を評価するために、PCR増幅産物のアリ コートを制限酵素で消化してから、8%ポリアクリルアミドゲル電気泳動および オートラジオグラフィーを行った。 10.米国およびイタリアの単離株のDNA配列決定 HTLV−IIgp46増幅配列のDNA配列決定を、サンガージデオキシ媒介 鎖終了法[サンガーらによるProc.Natl.Acad.Sci.USA7 4巻 5463〜5467頁(1977年)]により、Sequenaseバージ ョン2.0(United States Biochemical、オハイオ 州クリーブランド)をやや修正使用して実施した。関連制限部位の領域の配列決 定には、第3対のプライマーを使用した。81/85Aという対は、ヌクレオチ ド5291〜5610の領域を定めた。プライマー#81の位置は5279〜5 298で、#85Aはヌクレオチド5618〜5637に対して相補的であった 。HTLV−II単離株からのDNAを、5’末端を[ 32P]−ATPで標識し た(先に述べた)対の1つのプライマーを使って、40サイクルにわたりPCR 増幅した。PCR産物を8%ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離し、オート ラジオグラフィーをとって関連増幅産物の位置を確認した。放射標識したDNA を、ロッキングプラットフォーム上で37℃で1晩インキュベートし、0.5M 酢酸アンモニウム、1mmEDTA(pH8.0)でゲルから溶出させ た。0.3M酢酸ナトリウム存在下でDNAをエタノール沈殿で回収し、真空条 件で1晩乾燥させた。試料を蒸留水で再構成し、0.4M NaOH、0.4m mEDTAで37℃で30分間処理して1本鎖DNAに変性させた。再びエタノ ール沈殿でDNAを採集し、真空乾燥させた。試料を再構成した後、最初の増幅 段階では標識していなかったプライマーの5’末端に[ 32P]−ATPで標識 したものを使ってジデオキシ配列決定を行った。標識プライマーを変更すること で、DNAを両方の鎖から配列決定してオーバーラップ読み取りできた。試料を 長さ40cmの6%アクリルアミド/尿素配列決定ゲルで1500ボルトで1. 5時間かけて分離した。 B.遺伝的変動の比較 2種のプロトタイプの間の配列相同領域についてPCRプライマーを選択した 。HTLV−II単離株間で起こりうる変動のマップを作成するために、HTLV −IIMoおよびHTLV−IINRA対照細胞系から抽出したプロウイルスDNA、ま た米国ドナー8例、米国IVDU10例およびイタリアIVDU7例の培養細胞 から抽出したプロウイルスDNAを2つのオーバーラップgp46領域について PCRによって増幅させてから、増 幅した配列を制限酵素で分解した。プライマー対82/88を使用したところ、 HTLV−IIMoプロトタイプの539ntPCR増幅産物では、次のサイズの酵 素分解産物が示された。TaqI(295nt)、HphI(259nt)、A paI(224nt)、Fnu4HI(193nt)、BbvI(179nt) 、RsaI(140nt)、HaeIII(132nt)。HTLV−IINRAプロト タイプでは別のパターンが見られた。539ntのPCR増幅産物は、全HTL V−IIMoプロウイルスゲノムにおける番号の付いた位置で決まる塩基5462に おける5’−GTAC−3’配列を開裂する酵素のRsaIの影響を受けなかっ た。イタリアのIVDUのプロウイルスDNAについては、さらに別の3番目の 消化パターンが見られた。539ntのPCR増幅産物をRsaIで開裂したと ころ、91ntまたは予想された配列より約50nt小さい分解産物ができた。 2番目のHTLV−IIgp46のプライマー85/86により定められた43 4ntのPCR増幅領域について酵素制限マッピングを行なったところ、異なる パターンが見られた。HTLV−IIMo単離株については、消化産物のサイズは次 のとおり であった。RsaI(266nt)、AluI(195nt)、HinfI(1 27nt)およびMboI(60nt)。HTLV−IINRAおよびイタリアのI VDUのプロウイルスDNAは、塩基位置5883でRsaIにより開裂できな かった。 米国のドナーおよびIVDUでは、Mo様単離株およびNRA様単離株の双方 が認められた。米国ドナー8例中5例、米国IVDU10例中6例は、HTLV −IIMoプロトタイプに似ていた。米国ドナー8例中3例および米国IVDU 1 0例中2例は、HTLV−IINRAプロトタイプに似ていた。米国IVDU2例で はgp46の増幅が見られなかった。調べた7例のイタリアIVDUでは、全員 がプライマー85/86により生成した434ntの産物の酵素マッピングによ るNRAタイプの単離株に似ていた。イタリアの7例のIVDU全員が、Moお よびNRAのどちらのプロトタイプとも異なり、プライマー82/88からの5 39ntの増幅産物を酵素消化したときに第3の異なった消化パターンを示した 。RsaI消化すると、全例で91ヌクレオチドの産物が得られた。 それからPCRで生成したDNAフラグメントの配列決定を行って、単離株間 でのヌクレオチドおよびアミノ酸の相違につ いて調べた。5462位におけるRsaI制限部位を含む領域である位置529 1から5610までの320塩基に関する配列データを、米国ドナー2例、米国 IVDU3例およびイタリアIVDU4例について決定した。ゲノムのこの領域 では、配列決定された2つの対照細胞系、HTLV−IINRAおよびHTLV−IIM o (729pH6neo)は、320塩基中13塩基(4.1%)が異なってい た。 米国IVDU2例および米国ドナー1例からのHTVL−II単離株は、HTL V−IINRAと比較した場合に13の変異位置で同一性を示さなかった。これら3 つの単離株は、配列決定したMo対照細胞系729pH6neoプロウイルスD NAと比較した場合に塩基置換が認められなかった。他の6つのHTLV−II単 離株(米国ドナー1例、米国IVDU1例およびイタリアIVDU4例)は、N RA細胞系対照からの配列決定したプロウイルスDNAに比べて320塩基中2 塩基(0.6%)が異なっていた。変異型ヌクレオチド位置におけるHTVL− IINRAと一致したのは12/13または11/13であった。塩基置換は、米国 ドナー1例についてヌクレオチド位置5371および5446で、米国IVDU 1例について5446およ び5575で、イタリアIVDU単離株4例については5413および5446 で生じた。変異位置5446で塩基の変化があったのは、HTLV−IINRA単離 株のみであった。イタリアのIVDUについては、5413位においてGが置換 されたことで新しいRsaI酵素消化部位がもたらされたが、これは制限マッピ ングによって見られた消化パターンに一致した。それに対して、イタリアのIV DUは320ヌクレオチド中13ヌクレオチド(4.1%)がHTVL−IIMoと 異なっていた。したがって、イタリアのIVDU単離株は、HTLV−IIMoより もプロトタイプのHTLV−IINRA単離株のほうに配列がより近かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/02 9453−4B C12Q 1/70 C12Q 1/70 8310−2J G01N 33/53 U G01N 33/53 8310−2J 33/543 501D 33/543 501 8310−2J 33/569 L 33/569 9281−4B C12N 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP (72)発明者 イドラー,ケネス・ビー アメリカ合衆国、ウイスコンシン・53179、 トレバー、トウーハンドレツド・シツクス テイース・アベニユー・11332 (72)発明者 ローゼンブラツト,ジヨセフ・デイー アメリカ合衆国、カリフオルニア・90036、 ロス・アンジエルス、ノース・ビスタ・ 421 (72)発明者 チエン,アービン・エス・ワイ アメリカ合衆国、カリフオルニア・91367、 ウツドランド・ヒルズ、エル・キヤノン・ 5533 (72)発明者 ゴルデ,デビツド・ダブリユ アメリカ合衆国、ニユー・ヨーク・10021、 ニユー・ヨーク、イースト・シツクステ イ・フオース・ストリート・402、アパー トメント・10―エー・エイチ (72)発明者 ロバートソン,ユージエン アメリカ合衆国、イリノイ・60030、グレ イスレイク、タルボツト・レーン・1068 (72)発明者 ステイーブンス,ジヨン・イー アメリカ合衆国、イリノイ・60031、グー ニー、プレーリー・オーク・ロード・5048 (72)発明者 チヤン,エマーソン・ダブリユ アメリカ合衆国、イリノイ・60048、リバ テイービル、フエアローン・アベニユー・ 933 (72)発明者 バイテンドープ,マーク・エイチ アメリカ合衆国、イリノイ・60013、カリ ー、ノース・ウツドランド・24488 (72)発明者 ジヨンソン,ジヨアン・イー アメリカ合衆国、イリノイ・60048、リバ テイービル、ウエスト・オーステイン・ア ベニユー・118A (72)発明者 モツトレイ,チエリル・テイー アメリカ合衆国、イリノイ・60087、ウオ ーケガン、ブランチヤード・12611 (72)発明者 エドワーズ,ミツシエル アメリカ合衆国、ウイスコンシン・53142、 ケノシヤ、フオーテイ・ナインス・アベニ ユー・6401 (72)発明者 タテ,シンシア アメリカ合衆国、イリノイ・60614、シカ ゴ、ノース・ハンプデン・コート・2629、 ナンバー・303 (72)発明者 ピーターソン,ブライアン アメリカ合衆国、イリノイ・60060、モン デレイン、カステイリアン・ウエイ・1641 (72)発明者 グイデインガー,ペギー アメリカ合衆国、イリノイ・60630、シカ ゴ、ウエスト・グニンソン・アベニユー・ 4811

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 単離されたHTLV−IIウイルスであって、当該ウイルスのゲノムが配列 番号1に示す配列を含んで成るウイルス。 2. 精製されたHTLV−IINRAウイルスライゼート。 3. ATCC No.CRL11580として寄託されている細胞由来のウイ ルスを含んで成る請求項2に記載のライゼート。 4. HTLV−IINRAに感染した組織培養増殖細胞。 5. HTLV−IIウイルスgag遺伝子発現産物。 6. gag蛋白質p19を含んで成る請求項5に記載の発現産物。 7. gag蛋白質p24を含んで成る請求項5に記載の発現産物。 8. gag蛋白質p15を含んで成る請求項5に記載の発現産物。 9. HTLV−IIウイルスpol遺伝子発現産物。 10. HTLV−IIウイルスenv遺伝子発現産物。 11. env蛋白質p21eを含んで成る請求項10に記載 の発現産物。 12. HTLV−IIウイルスtax遺伝子発現産物。 13. HTLV−IIウイルスrex遺伝子発現産物。 14. HTLV−IIウイルス遺伝子発現産物を含んで成る融合蛋白質であって 、当該発現産物がenv、gag、pol、taxまたはrexのいずれか1つ の遺伝子によりコードされている融合蛋白質。 15. 検体中の抗HTLV−II抗体を検出する方法であって、 a)(i)抗HTLV−II抗体を含有する疑いのある検体、 (ii)HTLV−IINRAウイルスライゼート、HTLV−IINRAペプチ ド、HTLV−IINRA蛋白質、およびその組み合わせから成る群から選択され る構成物を含んで成るHTLV−II抗原、および (iii)当該抗原または抗体に特異的な検出可能な標識および結合メンバー を含んで成る指示試薬を用意し、 b)検体を当該抗原および指示試薬に接触させて反応混合物を形成し、 c)抗原/抗体/指示試薬複合体を形成するに十分な条件下で反応混合物をイ ンキュベートし、 d)当該検体中に抗HTLV−II抗体が存在することの指標として標識された 複合体を検出するステップを含んで成る方法。 16. 当該HTLV−II抗原が固相に付着している請求項15に記載の方法。 17. 当該固相をビーズ、微粒子およびマイクロタイタープレートウェルから 成る群から選択する請求項16に記載の方法。 18. 当該検出可能な標識を酵素、放射性同位元素、化学発光標識および蛍光 標識から成る群から選択する請求項15に記載の方法。 19. 当該指示試薬の結合メンバーが抗ヒトIgG抗体を含んで成る請求項1 5に記載の方法。 20. 検体中の抗HTLV−II抗体を検出する方法であって、 a)(i)抗HTLV−II抗体を含有する疑いのある検体、 (ii)HTLV−IINRAウイルスライゼート、HTLV−IINRAペプチ ド、HTLV−IINRA蛋白質、およびその組み合わせから成る群から選択され る構成物を含んで成るHTLV−II抗原、および (iii)当該抗原または抗体に特異的な検出可能な標識および結合メンバー を含んで成る指示試薬を用意し、 b)検体を当該抗原に接触させて反応混合物を形成し、 c)抗原/抗体複合体を形成するに十分な条件下で反応混合物をインキュベー トし、 d)インキュベートした後で、 (i)反応混合物を指示試薬に接触させ、 (ii)抗原/抗体/指示試薬複合体を形成するに十分な条件下で反応混合物 と指示試薬をインキュベートし、 (iii)当該検体中に抗HTLV−II抗体が存在することの指標として標識 された複合体または未反応指示試薬を検出するステップを含んで成る方法。 21. 当該HTLV−II抗原が固相に付着している請求項20に記載の方法。 22. 当該固相をビーズ、微粒子およびマイクロタイターウェルから成る群か ら選択する請求項20に記載の方法。 23. 当該検出可能な標識を酵素、放射性同位元素、化学発光標識および蛍光 標識から成る群から選択する請求項20に記載に方法。 24. 検体中のHTLV−IまたはHTLV−IIあるいはその両者に対する抗 体を検出する方法であって、 (a)HTLV−I抗体またはHTLV−II抗体あるいはその両者を含有する 疑いのある検体を提供し、 (b)当該検体をHTLV−I抗原およびHTLV−II抗原と、抗原/抗体複 合体を形成するに十分な条件下で十分な時間接触させ、当該HTLV−I抗原は HTLV−Iウイルスライゼート、HTLV−Iペプチド、HTLV−I蛋白質 、およびその組み合わせから成る群から選択される構成物を含んで成り、また当 該HTLV−II抗原はHTLV−IINRAウイルスライゼート、HTLV−IIN RAペプチド、HTLV−IINRA蛋白質、およびその組み合わせから成る群か ら選択される構成物を含んで成り、 (c)当該複合体を、当該抗原または当該抗体に特異的な検出可能な標識およ び結合メンバーを含んで成る指示試薬と、抗原/抗体/指示試薬複合体を形成す るに十分な条件下で接触させ、 (d)当該検体中に抗HTLV−I抗体、抗HTLV−II抗体、あるいはその 両者が存在することの指標として標識複合体を検出するステップを含んで成る方 法。 25. 当該HTLV−I抗原およびHTLV−II抗原が固相 に付着している請求項24に記載の方法。 26. 当該HTLV−I抗原およびHTLV−II抗原が単一の固相に付着して いる請求項25に記載の方法。 27. 当該検出可能な標識を酵素、放射性同位元素、化学発光標識および蛍光 標識から成る群から選択する請求項24に記載の方法。 28. 当該指示試薬の結合メンバーが抗ヒトIgG抗体を含んで成る請求項2 4に記載の方法。 29. ステップ(b)および(c)を同時に実行する請求項24に記載の方法 。 30. 当該HTLV−I抗原およびHTLV−II抗原が別々の固相に付着して いる請求項25に記載の方法。 31. 当該指示試薬の結合メンバーがHTLV−I抗原およびHTLV−II抗 原を含んで成る請求項30に記載の方法。 32. 当該指示試薬の検出可能な標識がビオチンを含んで成る請求項31に記 載の方法。 33. 容器、 当該容器上のラベル、および 当該収納容器に入っている構成物 を含んで成る製品であって、 その構成物は抗HTLV−II抗体を検出するのに有効であり、当該容器上のラ ベルはその構成物を抗HTLV−II抗体の検出に使用できることを示しており、 また当該構成物中の有効物質はHTLV−IINRAウイルスライゼート、HTL V−IINRAペプチド、HTLV−IINRA蛋白質、およびその組み合わせから 成る群から選択されるHTLV−II抗原を含んで成る製品。 34. 当該容器上のラベルに、さらに当該構成物のin vitroでの使用 に関する指示が示されている請求項33に記載の製品。 35. 第1の容器、当該容器上のラベル、および当該容器に入っている構成物 を含んで成るキットであって、 その構成物は抗HTLV−II抗体を検出するのに有効であり、当該容器上のラ ベルはその構成物を抗HTLV−II抗体の検出に使用できることを示しており、 また当該構成物中の有効物質はHTLV−IINRAウイルスライゼート、HTL V−IINRAペプチド、HTLV−IINRA蛋白質、およびその組み合わせから 成る群から選択されるHTLV−II抗原を含んで成り、 さらに等張性希釈剤を含んで成る第2の容器を含んで成るキット。 36. 当該HTLV−II抗原が固相に付着している請求項35に記載のキット 。 37. さらにHTLV−I抗原を含んで成る請求項35に記載のキット。 38. 脱脂粉乳、血清および緩衝液を含んで成る、非特異的結合を減少させる ために有効な試薬。
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