JPH08511828A - 潤滑剤水素化分解方法 - Google Patents

潤滑剤水素化分解方法

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Abstract

(57)【要約】 水素化−脱水素化機能、好ましくはパラジウムならびに7kPa(50トール)および25℃における約15g−ベンゼン/100g−無水結晶以上のベンゼン吸着容量により示される非常に大きい収着容量を有する結晶性物質を含んで成る触媒により、芳香族化合物含量を約10重量%まで減らすのに十分な高圧条件下、約316℃(600°F)以上で沸騰し、少なくとも10重量%の芳香族化合物を含む燃料油水素化分解の缶出フラクションを、減少した芳香族化合物の潤滑剤基油に転換する。HZSM−5を含んで成る触媒による高圧水素処理の前に、この缶出フラクションを脱ロウしてフラクションの流動点を−7℃(20°F)に下げる。典型的には、缶出フラクションは、二機能性無定形触媒を用いる中圧燃料油水素化分解プロセスにおいて生成する。

Description

【発明の詳細な説明】 潤滑剤水素化分解方法 本発明は、石油系炭化水素の精製、詳しくは、燃料油水素化分解プロセス(fu els hydrocracking process)の高沸点石油供給原料を超大孔結晶性物質(ultra large pore crystalline material)により水素化処理(hydrotreating)して 潤滑油(lube oil)を製造する水素処理方法(hydroprocessing method)に関す る。 従来、鉱油系潤滑剤は、大気圧下でパラフィン系原油を分別(蒸留)し、次い で減圧下で分別し、留出油フラクション(ニュートラル油)および残渣フラクシ ョン(画分)を生成することを含んでなる石油精製において行われる独立したシ ーケンスによって製造されていた。残渣フラクションは脱アスファルト化および 溶剤処理の後に、通常、ブライトストックと呼ばれる潤滑剤基油(lubricant ba se stock)としても使用できる。 従来、低粘度指数(V.I.)成分を除くための溶媒抽出の後において、ニュー トラル油は、溶剤または触媒的脱ロウプロセスによる脱ロウに付され、望ましい 流動点にされ、その後、脱ロウ化された潤滑剤原料油(lubestock)は水素化仕 上げしてよく、安定性が改良され、着色物が除去される。この従来の方法は、適 切な量で所望の品質を有する所望潤滑剤フラクションを生成する粗原料油、通常 はパラフィン特性を有する粗原料油の選択および使用に依存する。 しかし、最良のパラフィン性粗原料よりも高い芳香族化合物含量を有すること が通常である限界品質または悪い品質を有する粗原料油を利用できる潤滑剤水素 化分解法(lube hydrocracking process)によって許容可能な原油源(ソース、 source)の範囲を拡張することができる。石油精製工業において充分に確立され た潤滑剤水素化分解法は、供給原料(フィード)中に存在する芳香族化合物成分 の部分的飽和および開環を行う無定形の二機能性触媒の存在下で、高圧下で行う 初期水素化分解工程を一般に含んでなる。 次いで、水素化分解された生成物を、目標流動点に達するように、脱ロウする 。 パラフィン特性を有する初期水素化分解工程からの生成物は、脱ロウ工程におい て除去される必要のあるかなり高い流動点を有する成分を含むからである。 理論的に、また、実際においても、パラフィンは低揮発性および高い粘度指数 の好ましい組み合わせを有するので、潤滑剤は非常にパラフィン特性を有する必 要がある。 常套の水素化分解触媒では、酸性機能性(acidic function)および水素化機 能性(hydrogenation function)が組み合わされ、二機能性(bifunctional)で あると考えられる。触媒のこの酸官能性は、アルミナまたはシリカ−アルミナの ような多孔性の固体の担体(支持体、carrier)により供給される。無定形物質 は、通常、広い範囲の寸法にわたる孔を通常有し、大きい方の孔、しばしば10 〜40nm(100〜400オングストローム(Å))のものは、フィード中の嵩 高い成分がその物質の内部構造内に入って、そこで酸触媒反応を起こすことを可 能にするほどに十分大きいので、相当量の嵩高い多環式物質(polycyclic mater ial、芳香族化合物およびポリナフテン類)を含む非常に高沸のフィードを処理 するには、無定形物質が相当有用である。 結晶性物質、特に大孔寸法ゼオライト(large pore size zeolite)、例えば ゼオライトXおよびYは、無定形物質と比較した場合に、より大きい活性を有す るという利点を有することが判っており、その活性により、同伴する水素化反応 に熱力学的に好ましいより低い温度で水素化分解を実施することが可能になる。 更に、この結晶性物質は、アルミナのような無定形物質より操作において安定な 傾向を有する。しかしながら、この結晶性物質は、その最も大きい孔寸法であっ ても、XおよびYゼオライトでは典型的には約0.74nm(7.4Å)であり、 孔は小さ過ぎてフィード中の種々の嵩高い種類のものがアクセスできないので、 全ての用途に適当であるわけではない。この理由のために、残渣フラクションお よび高沸点フィードの水素化分解には、より低い活性を有する無定形触媒が一般 的に必要とされている。 二機能性触媒は、水素化/脱水素化機能を提供する金属成分も含んで成る。こ の金属成分は、典型的には、周期律表(IUPACの表)の第IVA族、第VIA族 および第VIIIA族から選択される金属の組み合わせから成るが、単一の金属であ ってもよい。第VIA族および第VIIIA族からの金属の組み合わせが特に好ましく 、例えばニッケル−モリブデン、コバルト−モリブデン、ニッケル−タングステ ン、コバルト−ニッケル−モリブデンおよびニッケル−タングステン−チタンが ある。第VIIIA族の貴金属、特に白金またはパラジウムであってもよいが、高沸 点フィードを処理する場合には典型的には使用されない。それは、このようなフ ィードは、これらの金属を被毒するように作用するヘテロ原子を相当量含んでい る傾向があるからである。 米国特許第5,128,024号では、ゼオライト・ベータが重質の炭化水素油 用の水素化分解触媒として記載されている。芳香族化合物に優先してフィード中 のパラフィンを攻撃する性能を示すので、常套の水素化分解触媒と対照的である 。これは、未転化の水素化分解器流出物フラクションのパラフィン含量を減らし 、それにより製品の流動点を下げる。 しかしながら、芳香族化合物および他の多環式物質は、パラフィン性物質より も容易にゼオライト・ベータによって攻撃されず、結果として、そのような物質 はプロセスを通過して、製品中に残り、従って、製品のV.I.を下げる。ゼオラ イト・ベータを触媒とするプロセスは、非常にパラフィン性のフィードを処理す るのに有効であることが判っている一方で、ゼオライト・ベータ触媒の高い異性 化選択性は、低品質の芳香族成分を除去するより小さい性能と相まって、そのよ うな方法の適用を比較的少量の芳香族化合物を含む原料に制限するようになって いた。 ゼオライト・ベータとは対照的に、潤滑剤水素化分解に使用される無定形触媒 は、多環式成分の存在下においてパラフィン異性化に対して比較的非選択性であ るが、クラッキングに対して大きい活性を有し、その結果、総括収率が小さくな り、高度の脱ロウ(dewaxing)が必要となる。先に説明したように、ゼオライト ・ベータ触媒プロセスはより高い収率を達成できるが、ゼオライトはパラフィン の異性化にはるかに大きい選択性を示すので、芳香族化合物は品質のより低いフ ィード中においては常に有効に処理されるとは限らない。 先に説明した潤滑剤水素化分解方法に加えて、水素化分解はガソリンおよび中 間留分または留出油(middle distillate)のような燃料油(fuels)の製造に使 用されている。 燃料油水素化分解(fuels hydrodracking)は、種々の石油フラクションをよ り軽質のより有価な生成物、特に留出油、例えばジェット燃料、ディーゼル油お よび加熱油に転換するために石油精製において広く使用されている方法である。 水素化分解は一般的に初期水素化処理工程(initial hydrotreating step)と組 み合わせて実施され、水素化処理工程では、フィード中のヘテロ原子含有不純物 は、本体(バルク)がそれほど転化されること無く水素化される。この初期工程 の間に、ヘテロ原子、主として窒素および硫黄は、無機形態(アンモニア、硫化 水素)に転換され、それらのガスを後続の水素化分解工程の前に除去してよいが 、例えばユニクラッキング(Unicracking)−JHCプロセスおよび米国特許第 4,435,275号に記載されている中圧水素化分解(moderate pressure hydr ocracking)プロセスにおけるように、中間段階分離を実施しないカスケードで 2段階を採用してよい。 第2段階の操作において、水素化処理された供給原料を、酸機能および水素化 /脱水素化機能の双方を有する二機能性触媒と接触させる。この工程では、特徴 的な水素化分解反応が触媒の存在下で起こる。フィード中の多環式芳香族化合物 は水素化されて、芳香族およびナフタレン環の開環が脱アルキル化と一緒に起こ る。更に、水素化は芳香族環の開環時に生じることがある。反応条件の過酷度( severity)に応じて、フィード中の多環式芳香族化合物は、水素化分解されてパ ラフィン性物質となるか、あるいはより低い過酷度条件では単環式芳香族化合物 およびパラフィンとなる。運転の過酷度に応じて、生成物中にナフタレン性およ び芳香族環が存在する場合があり、例えば、置換ナフタレンおよび置換多環式芳 香族化合物としてより高い沸点の生成物、即ち、水素化分解器缶出物中に存在す る。 燃料油の水素化分解の条件の下、結晶性水素化分解触媒(crystalline hydroc racking catalyst)は、ガソリン沸点範囲の物質(約330°F−、165℃− ) を生成物として相当量生成する。水素化分解ガソリンは比較的低いオクタン価で ある傾向を有し、生成物を石油精製のガソリンプールに配合できる製品とする前 に改質のような追加の処理を必要とするので、水素化分解はガソリンを製造する 方法としては通常魅力的ではない。他方、留出油フラクション、特にジェット燃 料、加熱油およびディーゼル油の製造には好ましいが、それは、水素化分解方法 は、そのようなフラクション中に特徴的に存在するヘテロ原子不純物をその製品 に望ましいレベルまで減らすからである。 結晶性アルミノシリケート触媒(crystalline aluminosilicate catalyst)の 留出油生成物に対する選択性は、高ケイ質ゼオライト(highly siliceous zeoli te)により改善できる。例えば、米国特許第4,820,402号(パートリッジ (Partridge)ら)に記載されているシリカ:アルミナ比が50:1またはそれ 以上のゼオライト処理により改善される。 接触分解サイクル油のような芳香族性の精製ストリームから中間留分、特にジ ェット燃料を生成する常套の水素化分解方法では、分解を促進して主としてパラ フィン性/ナフテン性生成物が得られるのを確保するために、フィード中に存在 する芳香族化合物を飽和させることが一般的に必要である。水素化分解された缶 出フラクションは、通常リサイクルされて消費されるか、あるいは非常にパラフ ィン性であっても触媒の芳香族選択性故に留出油生成物と配合され、分解により 生成する留出油より高い価値を有するパラフィン性潤滑剤原料油用の基剤を生成 できる。 米国特許第4,851,109号は、中圧水素化分解によるジェット燃料および 中間留分の製造ならびにゼオライト・ベータを基剤とする触媒による異性化脱ロ ウを使用する接触潤滑剤の製造の一体化プロセスを開示している。このプロセス は、水素消費量を最小限にする一方で、高品質のナフサおよび中間留分を生成す る。中圧燃料油水素化分解(moderate pressure fuels hydrocracking)からの 缶出フラクションは、水素化異性化/水素化分解工程において処理され、留出油 フラクションまたは芳香族化合物をに富むフラクションを生成し、これを常套の 処理技術を用いてプレミアムグレードの潤滑剤基油を製造するのに使用できる。 潤滑剤製造における改善は、第2段階水素化異性化/水素化分解工程においてゼ オライト・ベータを使用することにより提供されるが、芳香族化合物および特に 多環式芳香族化合物は未だに克服すべき課題である。 本発明の方法は、燃料油水素化分解のパラフィン性缶出フラクションおよび芳 香族化合物から低芳香族化合物の潤滑剤基油(lube basestock)を製造すること を精製業者に可能ならしめる。 本発明は、少なくとも10重量%の芳香族化合物を含む水素化分解された留出 油沸点範囲の生成物(hydrocracked distillate boiling range product)から 潤滑剤を製造する方法に関し、この方法は、そのような水素化分解された留出油 沸点範囲の生成物を、減少した芳香族化合物含量の潤滑剤に転換するのに十分な 条件および水素の存在下、合成の超大孔結晶性物質(ultra-large pore cystall ine material)を含んで成る触媒によりそのようなフィードを水素化処理するこ とを含んで成る。 本発明の処理方法の構成(スキーム)は、燃料油水素化分解による中間留分( middle distillate)の製造および潤滑剤水素化分解による接触分解潤滑剤(cat alytic lube)の製造の有効な一体化(組み合わせ)であると考えられ、双方の 種類の生成物の製造を最大限にし、また、合成超大孔結晶性物質を基剤とする潤 滑剤水素化処理触媒(lube hydrotreating catalyst)を使用することにより、 双方のプロセスの特徴を最も効果的に利用する。 本発明の重要な利点は、水素化分解した生成物に含まれる芳香族化合物を飽和 させることであり、これは製品の粘度を保持して収率を維持する。 潤滑剤水素処理のフィードは、燃料油水素化分解触媒による穏やかな(中圧条 件下の)水素化分解(mild hydrocracking)に炭化水素フラクションを付すこと により製造される。この工程では、フィード中の低品質の芳香族成分は水素化分 解反応に付され、それにより、開環反応が伴う芳香族環の完全または部分飽和化 という結果になり、相対的によりパラフィン性である生成物が生成する:しかし ながら、第1段階における限定された転化によって、これらの生成物が潤滑剤沸 点範囲以下、通常約650°F(約345℃)以下の沸点の製品まで更に分解し ないように保持することができる。この工程において使用する触媒は、典型的に は無定形の中圧燃料油水素化分解触媒であるが、潤滑剤水素処理用の以下に説明 するメソポーラス結晶性物質(mesoporous crystalline material)を基剤とす るものであってもよい。典型的には、この段階における転化率は、元のフィード 基準で80重量%を越えず、好ましくは45〜60重量%を越えない。 燃料油水素化分解段階からの最も高い沸点の芳香族性流出物をメソポーラスケ イ質物質(mesoporous siliceous material)を基剤とする潤滑剤水素化処理触 媒による高圧水素化処理に付す。 この水素化処理触媒は、少なくとも約1.3nm(13オングストローム)の 最大垂直断面孔ディメンジョン(maximum perpendicular cross-section pore d imension)を有する無機質のノン−ピラード相(柱形成されていない相、non-pi llared phase)を有する結晶性物質を含んで成る。この結晶性組成物は、50ト ール、25℃にて約15g−ベンゼン/100g−無水結晶を越えるベンゼン吸 着能力およびあるX線回折パターンを示す。この結晶性物質は米国特許第5,1 02,643号にて規定されている。 潤滑剤水素化分解プロセスは、フィード中の芳香族成分の転化を最大限にする ために、比較的高い圧力で典型的には運転されるが、この目的のため、少なくと も800psig(約5620kPa)、通常、約1000〜3000psig (約7000〜20785kPa−絶対圧)の圧力が適当である。好ましい態様 では、潤滑剤水素処理段階は、燃料油水素化分解の流出物を中間段階の分離器に 通して潤滑剤沸点範囲以下で沸騰する生成物、即ち、345℃−(650°F− )を除去する操作をしてよい。より沸点の高い缶出フラクションを次に脱ロウに 付して流動点を下げて、その後、超大孔結晶性物質による高圧水素処理に付す。 図1は、ガソリン、留出油および低芳香族化合物含量の潤滑剤基油を製造する ために使用する中圧水素化分解−高圧水素処理(hydroprocessing)スキームを 簡素化して示す。 中圧燃料油水素化分解器からの流出物の缶出フラクションをメソポーラス触媒 による高圧潤滑剤水素化処理(hydrotreating)に付す。この水素化処理の前ま たは後のいずれかに流動点を望ましい範囲まで下げるために、溶剤脱ロウ(solv ent dewaxing)または接触(触媒)脱ロウ(catalytic dewaxing)が典型的には 必要であろう。潤滑剤水素化処理を高圧条件、典型的には少なくとも約800p sig(約5620kPa−絶対圧)、通常約1000〜3000psig(約 7000〜20785kPa−絶対圧)の水素圧力で実施する。供給原料 中圧燃料油水素化分解プロセスの供給原料(feedstock)は、通常、初留点が 約200℃(約400°F)、普通345℃(約650°F)またはそれ以上の 重質油フラクション(画分)であるが、より軽質のフラクション、例えばナフサ またはユーデックス(Udex)法のラフィネート(raffinate)またはエクストラ クト(extract)および軽質サイクル油を使用することもできる。適当な高沸点 供給原料には、軽油、例えば減圧軽油、フェノール、フルフラールまたはN−メ チルピロリドンのような溶剤を使用する潤滑油フラクションの溶剤抽出により生 成する潤滑剤エクストラクト、ビスブレーカー油(visbreaker oil)または脱ア スファルト油が含まれる。通常、供給原料は、広い沸点範囲、例えば345〜5 90℃(約650〜1100°F)を有するが、ある供給原料の場合では、より 狭い範囲であってもよく、あるいは、非留出性フラクション、即ち、残渣性フラ クションを含んでもよい。ヘテロ原子は臨界的ではない:窒素含量は一般的には 200〜1500ppmwであろう。同様に、硫黄含量は臨界的なものではなく 、典型的には5重量%と高くてもよい。硫黄含量は、2.0〜3.0重量%が通常 である。重質の炭化水素油供給原料は通常実質量の230℃(450°F)以上 の沸点を有するものを含み、通常少なくとも約290℃(約550°F)、より 通常には少なくとも約345℃(約650°F)の初留点を有する。典型的な沸 騰範囲は約345〜565℃(約650〜1050°F)または約345〜51 0℃(約650〜950°F)であるが、より狭い沸騰範囲を有する油も勿論処 理でき、例えば、約345〜455℃(約650〜850°F)の沸騰範囲を有 するものである。重質の軽油はしばしばこの種のものであり、重質サイクル油お よ び他の非残留性物質(non-residual material)も同様である。260℃(約5 00°F)以下で沸騰する物質を同時に処理することが可能であるが、転化の程 度はそのような成分についてはより低くなるであろう。この種のより軽質の成分 を含む供給原料は、通常約150℃(約300°F)以上の初留点を有するであ ろう。 重質油供給原料は、大きい分子量の長鎖のパラフィンおよび大きい分子量の芳 香族化合物を含んで成り、大きい割合で縮合環式芳香族化合物(fused ring aro matics)を含むであろう。処理の間、縮合環式芳香族化合物は、触媒上の金属機 能性により水素化され、ナフテンは酸触媒により分解され、また、パラフィン性 分解生成物は、初めの供給原料のパラフィン性成分と一緒にイソパラフィンに異 性化され、幾らかはより小さい分子量の物質へと分解される。元の多環式化合物 の単環式分解残留物の不飽和側鎖の水素化は水素化分解触媒の金属成分により触 媒されて、非常に望ましい最終生成物である置換単環式芳香族化合物が生成する 。中圧燃料油水素化分解段階 一般的事項 供給原料を高温まで加熱して、その後、中圧燃料油水素化分解(moderate pre ssure fuels hydrocracking)に付す。典型的には、燃料油水素化分解において 、水素の存在下、フィードを水素化処理および水素化分解触媒上に通す。水素化 分解の熱力学では約450℃(約850°F)を越える温度は望ましくないので 、この値を越える温度は通常使用しない。更に、水素化処理および水素化分解反 応は発熱反応であるので、通常290℃、普通は360℃〜440℃(約550 °F、普通は675°F〜825°F)の範囲にある触媒床における望ましい温 度まで供給原料を加熱する必要は無い。プロセスサイクルの開始時では、使用す る温度はこの範囲の下限であろうが、触媒が老化すると、温度を上げよく、所望 の活性度を維持する。 重質油供給原料を水素の存在下、触媒上に通す。油の空間速度は、通常0.1 〜10LHSV、好ましくは0.2〜2.0LHSVの範囲であり、水素循環割合 (hydrogen circulation rate)は250〜1000n.l.l.-1(約1400〜 5600SCF/bbl)、より一般的には300〜800n.l.l.ー1(約1 685〜4500SCF/bbl)である。水素分圧は、低〜中圧操作の場合で は、通常、全システム圧力の少なくとも75%であり、反応器入口圧力は、通常 400〜1500psig(約2860〜約10445kPa−絶対圧)、より 通常には800〜1200psig(約5620〜約8375kPa−絶対圧) である。少なくとも1000psig(約6996kPa−絶対圧)の高圧操作 も使用できる。高圧モードの場合では、1500〜5000psig(約104 45〜約34575kPa−絶対圧)の圧力が典型的であるが、より高い圧力も 使用でき、上限は通常装置の制限により決まる。345℃−(約650°F−) 生成物への低い転化率、例えば50重量%以下の転化率で操作する場合、圧力は 、通常の常套の実施圧力より相当小さくてよい。いずれの場合であっても、約7 00〜1200psig(約4930〜8375kPa−絶対圧)の全システム 圧力で満足すべき結果となる。他の反応パラメーター、例えば温度、空間速度、 触媒の選択を適当に選択することによって低い転化率を達成することができ、ま た、より低い圧力を使用することもできる。それほど頑丈でなく、従って、安価 な装置が適切であるので、装置設計の観点からは低い圧力が望ましい。同様に、 より低い圧力は芳香族の飽和化に殆ど影響を与えず、それにより、プロセスで消 費される水素の全量が経済的となる。 先に説明したように、予備水素化処理を採用してよく、その場合、水素化分解 工程にフィードを供給する前に供給原料中の窒素をアンモニアに転化するために 、供給原料に基づいて水素化分解および水素化処理触媒の相対的な割合を変える ことができる;この目的は、水素化分解触媒による所望の転化率を空間速度およ び反応温度の最適な組み合わせを達成できる程度までフィード中の窒素レベルを 下げることである。フィード中の窒素の量が増えるほど、水素化分解触媒に対す る水素化処理(脱窒素)触媒の割合が大きくなる。フィード中の窒素の量が低い 場合、触媒比は10:90(体積基準、脱窒素:水素化分解)と低い値であって もよい。しかしながら、一般的には、25:75〜75:25の間の比を使用す る。 多くの原材料に関して、ほぼ等しい体積比、例えば40:60、50:50また は60:40が適当である。 フィードの性質および所望の生成物特性に応じて、総括転化率を種々のレベル で維持してよい。使用する重質供給原料からのより低い沸点の生成物、通常34 0℃−(650°F−)生成物への低い転化率、例えば50重量%以下でプロセ スを運転する一方で、満足すべき生成物品質を維持ことが可能である。転化率は 、勿論、更に低いレベル、例えば30または40重量%で維持することも可能で ある。そのような小さい転化率値にて生じるガス(C4−)への分解の程度は、 対応して小さく、ナフサ(200℃−、400°F−)への転化も同様である; 従って、プロセスの留出油選択率は高く、より軽質であってそれほど望ましくな い生成物への過分解が最小限になる。カスケード操作では、この効果は、部分的 には、第1段階から持ち越されたアンモニアの影響により得られると考えられる 。転化のコントロールは、温度、圧力、空間速度および他の反応パラメーターの コントロールのような常套の手段により実施できる。水素化処理 中圧水素化分解触媒の前に、フィードを水素化処理触媒に通すのが好ましく、 窒素および硫黄含有化合物をガス状のアンモニアおよび硫化水素に転化する。こ の段階では、水素化分解は最小限であるが、多環式芳香族化合物の部分水素化は 、より低い沸点(345℃−、650°F−)の生成物への限られた転化と共に 、進行する。この段階で使用する触媒は、常套の脱窒素(denitrogenationまた はdenitrification)触媒であってよい。この種の触媒は、供給原料中の窒素性 および硫黄性不純物による被毒に対して比較的抵抗を有し、一般的には、無定形 の多孔性担体、例えばシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナまたはシリカ−マグ ネシアに担持された非貴金属である金属成分を含んで成る。プロセスのこの段階 において広範な分解は望ましくないので、担体の酸機能は、その後の水素化分解 触媒と比較して相対的に小さくてもよい。金属成分は、周期律表の第VIA族およ び第VIIIA族からの単一の金属、例えばニッケル、コバルト、クロム、バナジウ ム、 モリブデン、タングステンまたは金属の組み合わせ、例えばニッケル−モリブデ ン、コバルト−ニッケル−モリブデン、コバルト−モリブデン、ニッケル−タン グステンまたはニッケル−タングステン−チタンであってよい。一般的に、金属 成分は、良好な水素移動活性を有するように選択される;全体としての触媒は、 良好な水素移動および最小限の分解特性を有する。この触媒は、通常の方法で予 備硫化する必要があり、金属成分(通常は担体に含浸されて酸化物に転化されて いる)を対応する硫化物に転化する。 水素化処理(脱窒素)段階において、窒素および硫黄不純物はアンモニアおよ び硫化水素に転化される。同時に、多環式芳香族化合物は、部分的に水素化され てナフテンおよび水素化芳香族化合物を生成し、これらは潤滑剤水素化分解段階 においてより容易に分解される。第1段階からの流出物は、アンモニアまたは硫 化水素の常套の中間分離段階無しに、第2または水素化分解段階に直接送ってよ い。水素急冷を実施してよく、流出物温度をコントロールし、また、第2段階に おける触媒の温度をコントロールできる。しかしながら、アンモニアおよび硫化 水素ならびに軽質フラクションの中間段階分離を実施してよく、そのような不純 物に対してより敏感である貴金属水素化分解触媒を使用する場合、そうである。水素化分解 脱窒素/脱硫黄段階からの流出物を水素化分解工程に送り、部分的に水素化さ れた芳香族化合物を分解して、また、水素化分解触媒上で生じる他の特徴的な反 応を実施する。中圧燃料油水素化分解触媒 中圧水素化分解触媒は、無定形物質を、水素化−脱水素化成分と一緒に、含ん で成る常套の二機能性触媒であってよい。この触媒は、水素化−脱水素化成分と 一緒に、水素化分解反応に対して所望の酸機能を提供する担体としての、以下に 説明するような、メソポーラス結晶性物質(mesoporous crystalline material )であってよい。 水素化−脱水素化成分は、金属または金属の組み合わせにより供給される。第 VIIIA族の貴金属、特にパラジウム、白金または第IVA族、第VIA族およびVIII A族の卑金属、特にクロム、モリブデン、タングステン、コバルトおよびニッケ ルを使用できる。少なくとも1種の第VIA族金属、例えばタングステンと少なく とも1種の第VIIA族金属、例えばニッケルとの組み合わせが多くの用途に特に 好ましく、例えばニッケル−モリブデン、コバルト−ニッケル、ニッケル−タン グステン、コバルト−ニッケル−モリブデンおよびニッケル−タングステン−チ タンの組み合わせがある。ある用途では、パラジウムまたは白金が好ましい。 金属成分の含量は、触媒の活性に応じて変わる。従って、非常に活性な貴金属 は、活性がより劣る卑金属より少ない量で使用してよい。例えば、金属で表して 、約1重量%もしくはそれ以下のパラジウムまたは白金が有効であり、好ましい 卑金属の組み合わせでは約7重量%のニッケルおよび約2.1重量%〜約21重 量%のタングステンである。水素化成分は、担体(支持体)材料上に交換(exch ange)してよく、それに含浸してよく、またはそれと物理的に混合してよい。金 属をメソポーラス担体に含浸または交換する場合、例えば、白金またはパラジウ ム金属含有イオンによりゼオライトを処理することにより行ってよい。適当な白 金化合物には、クロロ白金酸、塩化白金および白金アミン錯体を含む種々の化合 物が含まれる。この金属化合物は、金属が化合物のカチオンで存在する化合物で あっても、あるいは金属が化合物のアニオンで存在する化合物であってもよい。 双方のタイプの化合物を使用できる。金属がカチオン性錯体のカチオンの形態で あるパラジウムまたは白金化合物、例えばPd(NH34Cl2またはPt(N H34Cl2が特に有用であり、バナデト(バナジウム酸)イオンおよびメタタ ングステート(メタタングステン酸)イオンのようなアニオン性錯体も同様であ る。他の金属のカチオン性形態も、結晶性物質に交換でき、あるいはそれに含浸 できるので、非常に有用である。中間段階分離 ガソリンおよび留出油フラクションから高沸点缶出フラクションを分離するた めに中間段階分離を採用してよく、その缶出フラクションは、高圧潤滑剤水素化 処理段階に対する最も適当なフィードである。これは、燃料油水素化分解流出物 を分別手段(蒸留設備)、例えば常圧蒸留塔および/または減圧蒸留塔に通して 、316℃+(600°F+)、特に343℃+(650°F+)缶出フラクシ ョンを分離することにより達成できる。潤滑剤水素処理段階 水素化分解フィードを、焼成後に、約1.8nm(18オングストローム単位 )のd−面間隔(d-spacing)より大きい位置にて相対強度が100の少なくと も1つのピークを有するX線回折パターンを示し、また、7kPa(50トール )および25°Cにて約15g−ベンゼン/100g−無水結晶以上のベンゼン 吸着容量を有する、無機ノン−ピラード(柱形成されていない、無柱の)結晶相 (inorganic non-pillared cyrstalline phase)を含んで成る物質の組成物を基 剤とする触媒による後続の高圧潤滑剤水素処理に付す。 通常、触媒は、フィードの芳香族飽和を促進して、よりパラフィン性およびナ フテン性の高い潤滑剤生成物を与える二機能性触媒である。特定の態様において は、この触媒は、メソポーラス担体上の金属の水素化−脱水素化成分からなり、 これが所望の酸性機能を与える。 この段階は芳香族飽和に有利な高圧下で行なうが、フィードおよび芳香族物質 の飽和によって得られる生成物の芳香族およびパラフィン成分のクラッキング( 分解)を最少にするために、転化は比較的低いレベルに維持する。これらプロセ スの目的に合致して、水素圧は少なくとも800psig(約5620kPa−絶対圧 )、通常は1,000〜3,000psig(約7000〜20785kPa−絶対圧) の範囲内である。通常は少なくとも1500psig(約1435kPa−絶対圧)の 水素分圧が高レベルの芳香族飽和を得るのに最も良く、1500〜2500psig (約1435〜17340kPa−絶対圧)の範囲の圧力が大部分の高圧の装置に 適している。少なくとも約1000SCF/Bbl(約180n.l.l.-1)、好まし くは5,000〜10,000SCF/Bbl(約900〜1800n.l.l.-1)の範 囲内 の水素循環流量が適当である。全体の系圧力は、少なくとも400psig(286 0kPa−絶対圧)、通常は1500〜3000psig(10450〜20800k Pa)の範囲内である。通常は全体の系圧力を2000〜2500psig(139 00〜17300kPa−絶対圧)の範囲内として、所望の結果を得る。芳香族化 合物のクラッキングが所望であるときには、より高い系圧力を用いてもよい。 本方法のこの段階においては、潤滑剤の沸点範囲以下で沸騰する生成物、通常 は650°F−(約345℃−)生成物の生成を避けるために、フィードの沸点 範囲を維持するのが有利である。しかし、実際の転化はフィードの品質に依存す る。燃料油水素化分解器からのフィードは、約25〜55重量%のパラフィン、 特に約35〜45重量%、約10〜25重量%のモノナフテン、特に15〜20 重量%、約10〜40重量%のポリナフテン、特に約15〜30重量%、少なく とも約10重量%の芳香族化合物、約10〜30重量%の範囲の芳香族化合物、 特に約15〜20重量%、および約1〜10重量%の多核芳香族化合物、特に約 2〜4重量%を含有するのが普通である。通常の水素化処理法においては、沸点 範囲変換は約5%未満であるべきである。ある程度の水素化分解が好ましいとき には、通常、転化率は5〜25%の範囲であるべきである。 従って、所望の反応を達成するために選択する正確な温度は、フィードの性質 、ならびにフィードから低品質の芳香族成分を除去することが必要とされている その程度に依存する。潤滑剤の高圧水素処理段階における条件を調節して、非潤 滑剤沸点範囲の生成物[通常は、約650°F−(345℃−)物質]への転化を 最少にする。この段階で使用する触媒は酸性度の低いものであるので、より低沸 点の生成物への転化は比較的低レベルにあるのが普通であり、過酷度の適切な選 択によって、この段階の操作をクラッキングよりも異性化に対して最適化するこ とができる。貴金属含有のメソポーラス触媒を用い、約1の通常の空間速度にお いて、この段階の温度は約500〜700°F(約245〜370℃)の範囲内で あるのが普通であり、通常は685°F(363℃)以下、特に約650°F以 下である。しかし、この範囲外の温度、例えば約350°F(176℃)以下約 750°F(約400℃)まで、を用いることもできるが、より高い温度は、漸 進的 に高くなる操作温度で熱力学的に好ましさが減少する水素化反応の結果として、 安定性の低い潤滑剤生成物の生成および比較的低い異性化選択性が伴うので、通 常は好ましくないであろう。高い水素圧の使用によって得られる増大した活性と ともに、約550〜700°F(約290〜370℃)の温度が好ましいであろ う。通常、空間速度は0.25〜2LHSV(時間ー1)の範囲内、普通には0.5 〜1.5LHSV(時間ー1)の範囲内であろうが、ほとんどの場合、約1LHS Vの空間速度が最も好ましいであろう。この段階における所望の過酷度を達成す るために、温度は空間速度と相関させることもできる。水素循環流量は上記の第 1工程において使用したものと同等であるが、本方法のこの段階におけるおおよ その水素収支の結果として大きな水素消費はないので、可能な場合には、比較的 低い循環流量を使用することもできる。 先に記したように、この段階は、以下においてさらに詳しく説明するメソポー ラスな結晶性支持物質を基剤とする二機能性の潤滑剤水素化処理触媒を用いて行 なう。白金またはパラジウムなどの貴金属は硫黄の非存在下で良好な水素化活性 を有するので、これら貴金属を用いることができる。通常、フィードは燃料油の 水素化分解工程の前に水素化処理され、これらは高レベルの硫黄を含有しないの が普通であるので、貴金属が好ましい。触媒上に存在する金属の量は良好な水素 化活性が得られるように選択し、通常は、少なくとも0.1重量%であり、約0. 1〜40重量%の貴金属の範囲内、より具体的には0.3〜25重量%であろう 。第VIIIA族および/または第IVA族の金属を用いるときには、これら金属の比 較的低い水素化活性に鑑みて、比較的多い量が適当であり、通常は約0.3〜5 重量%が十分である。これら金属は、いずれかの適当な方法(多孔性支持体を所 望の大きさの粒子に形成した後の該支持体上への含浸を含む)によって、または 焼成前の支持物質のゲルへの添加によって導入することができる。ゲルへの添加 は、比較的多量の金属成分、例えば10重量%を越える第VIIIA族金属および2 0重量%を越える第VIA族金属を添加しようとするときに、無定形型触媒の製造 に用いることができる方法である(しかし、焼成を含む後の処理工程が金属分布 の均一性に悪影響を及ぼすことがある)。 許容しうる結果が未促進の触媒において示されるが、必要なら所望の転化を達 成するために、触媒の製造中に触媒にフッ素を導入することにより、またはフィ ードに添加したフッ素化合物の存在下に水素化分解を行なうことにより、触媒を フッ素で促進することができる。フッ素化合物は、触媒の製造中に適当なフッ素 化合物、例えばフッ化アンモニウム(NH4F)または二フッ化アンモニウム( NH4F・HF)(後者が好ましい)を用いて含浸によって、触媒中に導入する ことができる。フッ素元素含有の触媒において用いるフッ素の量は、触媒の全重 量基準で約1〜10重量%であるのが好ましく、通常は約2〜6重量%である。 フッ素は、触媒の製造中に金属酸化物支持体のゲルにフッ素化合物を添加するこ とによって、または、ゲルの乾燥もしくは焼成により触媒粒子を形成させた後の 含浸によって導入することができる。上記のように、触媒が多量の金属ならびに 比較的多量のフッ素を含有しているときには、ゲルの乾燥および焼成の前に金属 およびフッ素化合物を金属酸化物ゲルに導入して、完成触媒粒子を形成させるの が好ましい。 また、その場でのフッ素化(操作のこの段階において触媒上を通過する流れに フッ素化合物を添加する)によって、触媒活性を所望のレベルに維持することが できる。フッ素化合物は、フィードに連続的もしくは断続的に添加するか、また は別法によれば、実際の水素化分解の開始前に触媒のフッ素含量を増加させるた めに、フッ素化合物をフィードの非存在下に触媒上を通過させる(例えば、水素 流において通過させる)、初期活性化工程を実施することができる。この方法に おける触媒のその場でのフッ素化は、操作前に約1〜10%フッ素のフッ素含量 を導くように実施するのが好ましく、次いで、所望の活性を維持するのに十分な 維持レベルまでフッ素を減少させることができる。その場でのフッ素化のために 適した化合物は、オルトフルオロトルエンおよびジフルオロエタンである。 これら触媒におけるメソポーラス結晶性物質の利点は、これら触媒が高い表面 積を保持しながら高レベルの金属を有することができる点であり、これらの触媒 は本方法(その目的は、高度の飽和を達成することである)において使用するフ ィードなどのフィードの処理に極めて有効である。米国特許第5,227,353 号 は結晶性メソポーラス支持物質に基づく高い金属含量の触媒を開示しており、こ のような触媒ならびにこれらの製造および使用の詳細については、この特許を参 照できる。 通常、支持体としてメソポーラス物質(後記する)を用いる潤滑剤水素化処理 触媒は、良好な水素化活性のために12.9重量%(全触媒を基準とする)を越 える卑金属の金属含量を有する一方で、少なくとも200m2-1の表面積を保 持している。貴金属を含有する潤滑剤水素化処理触媒は、通常は1重量%または それ以下の含量を有するであろう。促進剤の使用の不要化を可能にするに十分な 触媒表面積を保持しながら、さらに高い金属の装填が可能である。即ち、例えば 約25%およびそれ以上の卑金属の金属装填を有する触媒がなお200m2-1 を越える大きな表面積を維持している。全金属含量(即ち、金属成分の含量)は 触媒全体の約30重量%を越えることもあり(例えば、30〜40重量%)、そ れでもなお、少なくとも200m2ー1、例えば240m2-1またはそれ以上の 表面積を保持する。より低い金属含量では表面積は対応して広くなり、その結果 、例えば全金属含量が触媒全体の約20重量%の場合、表面積は少なくとも40 0m2ー1またはそれ以上になるであろう。これは、同様の金属装填量を持つ通 常の無定形触媒と比較すると、約3倍またはそれ以上の係数で大きい。約12〜 15%、例えば13%の全金属量においては、表面積は少なくとも500m2 1 になるであろう。少なくとも約25重量%の全金属量を含有し、かつ少なくと も300m2ー1の表面積を保持する触媒は、水素化分解触媒の有用性の高い群 を構成する。 メソポーラスな支持体の利用によって生じる別の利点は、収容し得る高い金属 装填量にもかかわらず、触媒の密度が、通常の触媒に比べて比較的低いままであ ることである。例えば全金属含量が約12〜15重量%、例えば通常の最少装填 量の12.9%を越えたレベルにおいては、触媒の真の密度は約2.8g・ml-1であ る。通常の触媒は、これらの装填量では少なくとも約4の真の密度を有する。さ らに高い装填量で同様な利点が存在する。即ち、本発明の触媒は同等の金属装填 量において通常の触媒の約3/4の密度を示すにすぎない。例えば、金属装填量 が触媒全体の約20〜25重量%である場合、真の密度は3.000〜3.300 g・ml-1の範囲にあり、これは通常の触媒では約4.00から4.2となるであろう 。金属装填量が約30重量%を越える場合、真の密度は約4.1〜4.3g・ml-1の 範囲になるであろう。粒子密度は約12〜15重量%の金属含量での約0.88 から、約20〜25重量%の金属含量での約1.0の範囲にあり、30〜40重 量%の金属含量では約1.1である。真の密度は、所定重量の触媒が排除する水 銀の容量を測定することによって決定する。 メソポーラス支持体に基づく触媒の孔の体積は相応して高くなる。即ち、20 重量%程度の高い金属装填量において、孔の体積は少なくとも0.55ml・g-1お よび通常はそれ以上であり、典型的には少なくとも約0.6ml・gー1であるのが普 通である。孔の体積は、粒子密度の逆数から真の密度の逆数を差し引くことによ って求める。 水素化成分は、メソポーラス支持物質上で交換させるか、その中に含浸させる か、または物理的にそれと混合するか、あるいはこれら方法の任意の組合せで行 うことができる。金属をメソポーラスな支持体中に含浸させるか、または該支持 体上で交換させようとする場合、それは、例えば焼成した物質を金属含有カチオ ンで処理することによって行なうことができる。好ましい交換技術はアンモニウ ムカチオン(これは、後の焼成によって水素に転化される)の存在下に競合的交 換(competitive exchange)を行うことを包含する;この技術は、金属カチオン を支持物質の孔構造全体にわたって、より均一に分散させ得るものと考えられる 。安定なアニオンを形成する金属が含浸による導入に適している;モリブデート 、バナデート、メタタングステートイオンなどの典型的なアニオン錯体を用いて モリブデン、バナジウムおよびタングステンを導入することができる。他の金属 も同じ方法で適当なアニオン錯体を用いて導入することができる。カチオン型の 金属は結晶性物質上に交換され、あるいはその中へ含浸される。本発明の触媒の 特に有利な点は、異なる金属を逐次的に含浸させるのではなく、初発湿式技術( incipient wetness technique)を用いて、高い装填量の2種あるいはそれ以上 の金属を焼成した物質に1回の含浸によって導入し得ることである;これは触媒 中 の2種あるいはそれ以上の金属のより均一な分布を与える。別の利点は、高い金 属レベル、即ち約25重量%を越える全金属量を、焼成した物質中に含浸によっ て導入し得ることであり、これは、焼成前に金属成分の溶液をヒドロゲル中に導 入することを必要とする通常の技術とは異なるものである。本発明の触媒がハロ ゲン促進剤を必要とすることなく良好な二機能活性を示すことは、ハロゲン促進 剤の不要化を可能にするものである。 水素化分解触媒上に存在する金属はそのスルフィド形態で使用することができ 、この目的のために、触媒のプレ−スルフィド化を水素化分解の開始前に行なう ことができる。スルフィド化は確立された技術であり、通常は水素の存在下に触 媒を硫黄含有ガスと接触させることによって行なうのが普通である。水素と硫化 水素、二硫化炭素またはメルカプタン(ブチルメルカプタンなど)の混合物が、 この目的に一般的である。また、プレ−スルフィド化は、触媒を水素と硫黄含有 の炭化水素油(サワー灯油または軽油など)と接触させることによって行なうこ ともできる。脱ロウ 脱ロウ工程は、一般に、生成物の所望の流動点を得るために必要になるであろ う。触媒による脱ロウまたは溶剤脱ロウのどちらを用いてもよいが、溶剤脱ロウ 器を用いたときには、除去したロウを燃料油水素化分解段階または潤滑剤水素化 処理段階のどちらかに再利用することができる。 触媒による脱ロウ法が好ましいことが多い。考えられる触媒による脱ロウ法は 、結晶性の無機酸化物、代表的には無機酸化物を含むシリケートを利用する。通 常、この方法は、水素化−脱水素化成分を含有し得るZSM−5ゼオライトなど の中間孔寸法のゼオライト(intermediate pore size zeolite)を利用する。米 国再発行特許第28,398号は、ZSM−5を含有する触媒による接触脱ロウ のための方法を開示している。脱ロウ触媒は、代表的には、ZSM−22、ZS M−23またはZSM−35などの高度に拘束(制限)された中間孔寸法のゼオ ライトを基剤とする。これらのゼオライトは選択性の高い脱ロウを行い、低い流 動点 および高いVIの脱ロウ生成物を与えることがわかっている。これらのゼオライ トを用いる脱ロウ法は、米国特許第4,222,855号に記載されている。また 、天然のゼオライトであるフェリエライトを用いることもできる。 これらのゼオライトは、これらを脱ロウ法において用いるときには少なくとも 部分的に酸または水素型にあり、金属水素化成分、好ましくは白金などの貴金属 を用いるのが好ましい。Pt/ZSM−23脱ロウ触媒を用いて優れた結果が得 られた。 ゼオライトZSM−22、ZSM−23およびZSM−35の製造および性質 が、それぞれ米国特許第4,810,357(ZSM−22)、第4,076,84 2号および第4,104,151号(ZSM−23)および第4,016,245号 (ZSM−35)に記載されており、このゼオライトの説明およびその製造につ いてはこれらを参照する。フェリエライトは、文献[例えば、ブレック(D.W.B reck)、「ゼオライト・モレキュラー・シーブズ(ZEOLITE MOLECULAR SIEVES)」 、ジョン・ウイリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、1974年、125〜 127、146、219および625頁を参照]に記載された天然無機物である。このゼオラ イトの説明についてはこれを参照する。 脱ロウの温度条件は、約−7℃(20°F)の目標流動点が得られるように、約 260〜357℃(500〜675°F)の範囲内に維持するのが好ましいが、 通常、これはフィードのパラフィン性に依存して、約400〜800°F(20 4〜407℃)の範囲内、特に約500〜675°F(260〜357℃)の温 度で、約50重量%を越えて損失することなく(通常は約5〜40重量%)達成 される。高圧条件は脱ロウに必要ではないが、圧力は比較的高い全体の系圧力、 例えば少なくとも2860kPa−絶対圧(約400psig)、通常は2860〜2 0800kPa−絶対圧(400〜3000psig)であってよい。空間速度は、通 常は約0.25〜2LHSV(時間-1)の範囲内であり、普通には0.5〜1.5 LHSV(時間-1)の範囲内であろう。1LHSV(時間-1)の空間速度が適当 である。 脱ロウは本方法の任意の段階で行なうことができるが、通常は、燃料油水素化 分解器の缶出フラクションを潤滑剤水素化分解の前に脱ロウする。 脱ロウ−水素化分解は、潤滑剤水素化分解過程に直接送られる脱ロウ過程から の流出物に対してカスケードの操作モードにおいて行ってもよい。メソポーラス結晶性触媒 潤滑剤水素処理触媒および所望により燃料油水素化分解触媒は、以下において 詳しく説明するメソポーラスな結晶性物質である。通常、このメソポーラスな結 晶性物質は、操作のこの段階において起こるべき反応に対して所望の低い酸性機 能を与えるために、少なくとも部分的に脱カチオン化した形態または水素形態に ある。 本発明において使用する触媒物質には、新規な合成組成物である無機の柱形成 されていない結晶性物質(inorganic non-pillared crystalline material)が 含まれるが、これは、以下の組成を有する: Mn/q(Wa Xb Yc Zd Oh) [式中、Wは例えばマンガン、コバルトおよび鉄のような遷移金属第1列の二価 の元素ならびに/またはマグネシウム、好ましくはコバルトであり、Xはアルミ ニウム、ホウ素、鉄および/またはガリウム等の三価の元素、好ましくはアルミ ニウムであり、Yはケイ素および/またはゲルマニウム等の四価の元素、好まし くはケイ素であり、Zはリン等の五価の元素であり、Mは例えば、アンモニウム 、第IA族、第IIA族および第VIIB族の一種またはそれ以上のイオン、通常は 水素、ナトリウムおよび/またはフッ素イオンであり、nは酸化物として表わさ れるMを除いた成分の電荷であり、qはMの重み付けモル平均原子価であり、n /qはMのモル数またはモル分率、a、b、cおよびdはそれぞれW、X、Yお よびZのモル分率、hは1〜2.5の数、そして、(a+b+c+d)=1であ る]。 上記の結晶性物質の好ましい態様は、(a+b+c)がdより大きく、h=2 の場合である。他の態様では、a=0およびd=0、かつh=2の場合である。 合成時の形態において、本発明の物質は、無水物を基礎として、実験的に以下の ように示される組成を有する: rRMn/q(Wa Xb Yc Zd Oh) [式中、RはイオンとしてMに含まれない全有機物質、rはRの係数、即ちRの モル数またはモル分率である]。 MとRの成分は結晶化の際にそれらが存在する結果として物質に取り込まれて おり、容易に除去することができるか、あるいはMについては以下に詳細に記載 する後結晶化法(post-crystallization)により交換することができる。 所望の程度になるまで、本発明の合成時物質の最初のMイオン、例えばナトリ ウムまたは塩素のイオンを、当業者に周知の方法を用いて、少なくとも部分的に 、イオン交換によって、他のイオンと交換できる。好ましい置換イオンは、金属 イオン、水素イオン、水素前駆体、例えばアンモニウムイオンおよびこれらのイ オンの混合物である。特に好ましいイオンは、ある種の炭化水素の転化反応用に 触媒活性を適合させるイオンである。これらは、水素、希土類金属ならびに元素 周期表[Sargent-Welch Scientific Co.Cat.No.5-18806、1979] の第IA族(例えばK)、第IIA族(例えばCa)、第VIIA族(例えばMn)、 第VIIIA族(例えばNi)、第IB族(例えばCu)、第IIB族(例えばZn)、 第IIIB族(例えばIn)、第IVB族(例えばSn)および第VIIB族(例えばF )の金属およびこれらの混合物を含む。 本発明の結晶性(即ち、少なくとも一つのピークを有するX線回折パターンを 有する)物質は、極端に大きな孔開口を含むその構造および高い吸着(収着)能 によって特徴付けることができる。 その焼成された形態において、結晶性物質は、約18オングストローム(Å)単 位のd間隔(CuKα線で4.909°の2θ)より大きい位置に少なくとも1 つのピークを有するX線回折パターン、ならびに、50torrおよび25℃で約1 5gベンゼン/100g結晶より高い平衡ベンゼン吸着能によって特徴付けられ る(基準:必要により、無水結晶性物質は、付随する汚染物質による孔の封鎖が 全くないように処理されている)。 この物質に特徴的な平衡ベンゼン吸着能は、付随する汚染物質により孔が全く 封鎖されていないことに基づいて測定される。例えば、吸着試験は、通常の方法 によって全ての孔封鎖性汚染物質および水が除去された結晶性物質相において行 う。水は脱水技術、例えば熱処理などにより除去される。孔を封鎖する無機無定 形物質、例えばシリカおよび有機物は、酸や塩基あるいは他の化学薬剤と接触さ せて除去することができるので、本発明の結晶に不利益な影響を及ぼさずに、障 害物質が除去されるようになる。 さらに詳しくは、焼成された結晶性物質は、1.0nm(約10Å)単位のd 間隔(d-spacing、CuKα線で8.842°の2θ)より大きい位置に少なくと も2つのピークを有しており、これらのピークの内の少なくとも1つが1.0n m(約18Å)単位のd間隔より大きい位置にあり、最強のピークの約20%よ りも大きい相対強度で約10Å単位のd間隔よりも小さい位置にピークが存在し ないX線回折パターンにより特徴付けることができる。さらに、本発明の焼成さ れた物質のX線回折パターンは、最強のピークの約10%よりも大きい相対強度 で約10Å単位のd間隔より小さい位置にピークを持たない。 さらに、焼成した無機の柱形成されていない結晶性物質は、以下においてより 詳しく記載する物理吸着測定法により測定して、約1.3nm(13Å)または それ以上の孔寸法を有するとして特徴付けられる。孔寸法は、結晶の最大垂直断 面孔ディメンジョンであると考えられる。 X線回折のデータは、θ-θ結晶構造、CuKα線およびエネルギー分散型X線 検出器を使用するシンターグ(Scintag)PADX自動回折装置で集めた。エネ ルギー分散型X線検出器を使用すると、入射ビームおよび回折ビーム用のモノク ロメーターを使用する必要がなくなる。入射X線および回折X線の両方のビーム をダブルスリットの入射および回折コリメーション系によりコリメーションする 。使用したスリットのサイズは、X線管源から始めて、それぞれ0.5、1.0、 0.3、そして0.2mmであった。異なるスリット系は、異なるピーク強度を与 えることができる。 回折データは2θを0.04°ずつ10秒毎の計数時間で段階的にスキャンし て記録した[θはブラッグ(Bragg)角]。層間間隔dはÅ単位で計算し、バッ クグラウンドを差し引いたラインの相対強度I/I0(I0は最強ラインの100 分 の1の強度)は、プロファイル・フィッティング・ルーチン(profile fitting routine)を使用して導いた。強度は、ローレンツ効果および分極効果のための 補正をしなかった。相対強度を次の記号で表わす: VS=非常に強い(75〜100) S =強い (50〜74) M =中程度 (25〜49) W =弱い (0〜24) シングルラインとして掲載している回折データは、実験用の高分解能や結晶学上 の変化などの特定の条件において分解または部分分解ラインとして現れることも ある複数の重なりあったラインからなることもある。一般に、結晶学上の変化は 、実質的な構造の変化を伴わず、単位格子[ユニットセル(unit cell)]パラメ ーターの軽度の変化および/または結晶の対称性の変化を含み得る。相対強度の 変化を含むこれら軽度の影響は、カチオン含量、骨格の組成、孔充填の状態およ び程度、熱および/または水熱履歴、そして粒子サイズ/形状の影響、構造の不 規則性、またはX線回折の従来技術で知られるその他の要因によるピークの幅/ 形状の変動における差異の結果としても起こることがある。 平衡ベンゼン吸着能は、本発明の無水物質を、450〜700℃で少なくとも 1時間酸化焼成し、必要なら他の処理を行って孔封鎖性汚染物質を除去した後、 25℃および50torrでベンゼンを平衡に達するまで接触させることによって測 定する。続いて、吸着されたベンゼンの重量を、後記でさらに詳しく説明するよ うにして測定する。 吸着剤または触媒成分として使用するときには、本発明の組成物を、いずれか の有機構成成分の一部または全部を除去するための処理に付すべきである。また 、本組成物は、水素化−脱水素化機能を発揮すべき場合、タングステン、バナジ ウム、モリブデン、レニウム、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、または 貴金属、例えば白金もしくはパラジウムなどの水素化成分と均密に組合せて、触 媒成分として使用することもできる。このような成分は、共結晶化(co-crystal lization)の方法によって組成物中に導入することができ、第IIIB族元素(例え ば、 アルミニウム)が構造中に存在する程度にまで組成物中に交換するか、その中に 含浸させるか、または物理的にそれと均質に混合する。このような成分は、例え ば白金の場合には、シリケートを白金金属含有イオンを含有する溶液で処理する ことなどによって、その中またはその上に含浸させることができる。従って、こ の目的に対する適当な白金化合物には、クロロ白金酸、塩化第一白金、および白 金アミン錯体を含む種々の化合物が含まれる。 上記の結晶性物質は、特にその金属、水素およびアンモニウム型では、熱処理 によって有利に他の型に変換することができる。この熱処理は一般にこれらの型 の物質を少なくとも1分、一般には20時間以下の時間、少なくとも370℃の 温度で加熱することによって行うことができる。この熱処理には常圧よりも低い 圧力を用い得るが、便宜のためには空気中、窒素中、アンモニア中など、常圧が 望ましい。この熱処理は約925℃までの温度で行うことができる。この熱処理 した生成物は、ある種の炭化水素転化反応の触媒において特に有用である。 本発明の結晶性物質は、それを有機化合物転化法における吸着剤または触媒成 分のどちらかとして用いるときには、少なくとも部分的に脱水すべきである。こ れは、空気、窒素などの雰囲気中、200〜595℃の範囲の温度で、常圧、常 圧以下あるいは常圧以上の圧力のもとで、30分〜48時間加熱することによっ て行うことができる。また、脱水は、室温で単に組成物を真空中に置くことによ っても達成できるが、十分な量の脱水を得るためには長い時間が必要となる。 本発明の結晶性物質は、例えばナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリま たはアルカリ土類金属(M)のカチオン、例えばコバルトなどの二価元素W、例 えばアルミニウムなどの三価元素X、例えばケイ素などの四価元素Y、および例 えばリンなどの五価元素Zからなる群より選ばれる酸化物の一つまたは組合せ、 以下により詳細に記載する有機誘導剤(R、organic directing agent)、並び に溶媒もしくは溶媒混合物(特に水)の供給源(ソース(source))を含む反応混 合物から調製することができ、該反応混合物は、酸化物のモル比に関して、以下 の範囲の組成を有する: [式中、eおよびfはそれぞれMとRの重み付き平均原子価である。]。 本発明の合成方法において、Zおよび/またはW酸化物を反応混合物に加えな い場合、pHは重要であり、約10〜約14に維持しなければならない。反応混 合物中にZおよび/またはWの酸化物が存在する場合、pHは、狭い範囲で臨界 的でなく、本発明の結晶化において約1〜14の間で変化することができる。 本発明の結晶性物質の結晶化を、例えばポリプロピレンジャーまたはテフロン ライニングもしくはステンレス鋼製のオートクレーブのような適当な反応容器内 において、静止または掻き混ぜる(例えば撹拌)条件のどちらかの下で行うこと ができる。結晶化温度の全有用範囲は、使用した温度で結晶化が生じるのに十分 な時間(例えば約5分〜約14日間)において、約50〜約250℃である。そ の後、結晶を液体から分離して回収する。 反応温度、pHおよび反応時間などのような合成反応の条件を上記の限定範囲 内で調節することにより、所望の平均孔寸法を有する本発明の柱形成されていな い結晶性物質の具体例を調製することができる。特に、pHを下げるか、温度を 上げるかまたは反応時間を長くすることは、より大きな平均孔寸法の製品結晶の 形成を促進することがある。 本発明において予期されるW、X、YおよびZの様々な組み合わせの例として は、 W X Y Z − Al Si − − Al − P − Al Si P Co Al − P Co Al Si P − − Si − が挙げられ、ここで、WはMgまたは、例えばMn、CoおよびFe等の二価の第1 列の遷移金属から選ばれる元素であり、XはB、GaまたはFeであり、並びにY はGeである組合せを含むが、これらに限定されるものではない。 上記の反応混合物から本発明の物質を合成するのに使用する有機誘導剤は、式 : [式中、Qは、窒素またはリンであり、R1、R2、R3およびR4の少なくとも一 つは、例えば-C613、-C1021、-C1633および-C1837等の炭素数6〜 約36のアリール基もしくはアルキル基またはそれらの組合せであり、R1、R2 、R3およびR4の残りは、水素および炭素数1〜5のアルキル基ならびにそれら の組合せから選ばれる。] の4級アンモニウムまたはホスホニウムイオンである。上記の4級アンモニウム またはホスホニウムイオンが誘導される化合物は、例えば、水酸化物、ハロゲン 化物またはシリケートであってよい。 本発明の合成において、反応混合物中には、上記4級アンモニウムまたはホス ホニウムと共に、追加の有機剤が存在することが好ましい。追加の有機剤は、上 式(式中、R1、R2、R3およびR4は、水素および炭素数1〜5のアルキル並び にそれらの組み合わせからなる群より選ばれる。)の誘導剤の4級アンモニウム またはホスホニウムイオンである。 1種またはそれ以上の他の結晶構造を直接合成する誘導剤として既知の他の同 様の製剤と比較した場合、本発明において要する誘導剤の特別な効果は、上述の 限定を有する所望の超大孔寸法の結晶の核形成および成長において上記反応混合 物内のテンプレートとして機能することができる点によると考えられている。こ れらの誘導剤の例としては、セチルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチル ホスホニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチル ホスホニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、セチルピリジニウム、デシル トリメチルアンモニウムおよびジメチルジドデシルアンモニウムが挙げられるが 、これらに限定されるものではない。 反応混合物の成分を1種以上の供給源(ソース)から供給できることが分かっ ている。反応混合物の調製を、バッチ式または連続式のいずれかで行うこともで きる。新規の結晶性物質の結晶寸法および結晶化時間は、使用する反応混合物の 性質および結晶化条件により変化する。 本発明により調製される結晶は、広範囲の粒子寸法に造形することができる。 概して、粒子は、粉末、顆粒または、2メッシュ(タイラー(Tyler))スクリー ンを通過し400メッシュ(タイラー)スクリーン上に保持されるのに十分な粒 子寸法を有する押出物のような成形品の形態であり得る。触媒を、例えば押し出 して、成形する場合、結晶は乾燥前に押し出すか、または部分的に乾燥した後、 押し出すことができる。 本発明の組成物は、有機化合物(例えば、酸素添加物および炭化水素)の転化 を、酸触媒反応により触媒作用するための触媒成分として有用である。孔寸法は 、遷移状態種に関する空間的選択性(spatiospecific selectivity)が、クラッ キングのような反応において最小となるような大きさである[チェン(Chen)ら 著、「シェイプ・セレクティブ・カタリシス・イン・インダストリアル・アプリ ケーションズ(Shape Selective Catalysis in Industrial Applications)」、 ケミカル・インダストリーズ(CHEMICAL INDUSTRIES)、41〜61頁(198 9年);形状選択性に影響を及ぼす要因についての説明はこれを参照できる。] 。拡散限界も、本発明の物質の非常に大きな孔の結果として最小となる。これら の 理由から、本発明の組成物は、特に、触媒表面の酸性部位の存在下で生じ、かつ 大きな分子寸法を有する反応物、生成物または遷移状態種[通常の大きな孔寸法 の固体触媒(例えば、ゼオライトX、Y、L、ZSM−4、ZSM−18および ZSM−20のような大きな孔寸法のゼオライト)を用いて同様の反応を行うに は大きすぎる]が関係する触媒反応に有用である。 したがって、本発明の触媒組成物は、クラッキング(分解)のような反応およ び水素化分解、および種々の分子寸法の炭化水素フィードを用いる他の転化反応 を触媒作用するが、置換もしくは非置換の多環式芳香族成分を有する高度に芳香 族性の炭化水素、嵩高いナフテン化合物あるいは嵩高い立体構造を有する高置換 化合物、例えば、約13Åまたはそれ以上の分子寸法のような大きな分子寸法を 有するフィードに特に適している。 多くの触媒の場合のように、有機転化プロセスにおいて用いられる温度および 他の条件に耐える別の物質を有する新しい結晶組成と組み合わせるのが望ましい ことがある。そのような物質としては、活性および不活性な物質並びに合成また は天然産のゼオライトと同様に、粘土のような無機物質、シリカ、および/また はアルミナ、チタニアおよび/またはジルコニアのような金属酸化物も挙げられ る。後者は、天然産でも、シリカと金属酸化物の混合物を含むゼラチン状の沈殿 またはゲルの形態のいずれであってもよい。(例えば、それと組み合わせるかま たは新規の結晶の合成中に存在する)活性な新規の結晶と組み合わせる物質の使 用は、ある種の有機転化プロセスにおいて、触媒の転化性および/または選択性 を変化させる傾向がある。不活性な物質は、特定のプロセスにおける転化量を制 御するために、希釈剤として適当に作用することから、反応速度を制御する他の 手段を用いずに、生成物を経済的にかつ定常的に得ることができる。これらの物 質を、天然産の粘土(クレイ)(例えばベントナイトおよびカオリン)と組み合 わせて、工業上の操作条件下で、触媒の圧潰強さを高めることができる。前記物 質(例えば粘土、酸化物など)は、触媒用バインダーとして機能する。産業上の 用途において、触媒が粉末状の物質に粉砕されるのを防止することが望ましいた め、優れた圧潰強さを有する触媒を提供するのが望ましい。この粘土バインダー は、通常、触媒の圧潰強さを高めるためにのみ用いられていた。 結晶と複合化することのできる天然産の粘土としては、モンモリロナイトおよ びカオリン族(この粘土はサブベントナイトを含む。)、並びにディキシー(Di xie)粘土、マクナミー(McNamee)粘土、ジョージア(Georgia)粘土およびフ ロリダ(Florida)粘土またはその他の名称で通常知られるカオリンが挙げられ 、その主たる鉱物組成分はハロイサイト、カオリナイト、ディッカイト、ナクラ イトもしくはアナウキサイトである。 上記の物質に加えて、結晶を、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリ カ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニアのよう な多孔質のマトリックス物質と、同様にシリカ−アルミナ−ボリア(boria)、 シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシアおよびシリカ− マグネシア−ジルコニアのような3元組成物と複合化することができる。 反応混合物成分を、2種以上の供給源から供給することができる。反応混合物 は、バッチ式または連続式のどちらでも調製することができる。新しい結晶物質 の結晶寸法および結晶化時間は、使用する反応混合物の性質および結晶化条件に よって変化する。 合成手順で調製された結晶を、広く様々な粒子寸法に造形することができる。 概して、粒子は、粉末、顆粒または2メッシュ(タイラー)スクリーンを通過し 400メッシュ(タイラー)スクリーン上に保持されるのに十分な粒径寸法を有 する押出物のような成形製品の形態であり得る。結晶を例えば押出により成型す る場合、結晶を、乾燥前に押出すか、または部分的に乾燥した後で押出すことが できる。 本発明のメソポーラス結晶性物質の孔寸法は、遷移状態種に関する空間的選択 性が、クラッキングのような反応中、最小となるほどに十分大きい[チェン(Ch en)ら著、「シェイプ・セレクティブ・カタリシス・イン・インダストリアル・ アプリケーションズ」、36ケミカル・インダストリーズ、41〜61頁(19 89年);形状選択性に影響を及ぼす要因についての説明はこれを参照できる。 ]。拡散限界も、非常に大きな孔の結果として最小となる。 メソポーラス支持物質の結晶は、マトリックス物質と複合化して、完成された 触媒を形成し、このために、アルミナ、シリカ-アルミナおよびシリカのような 従来の非酸性マトリックス物質が適している。メソポーラス物質を、通常、メソ ポーラス物質:マトリックスが80:20〜20:80(重量)、典型的には8 0:20〜50:50の量で、マトリックスと複合化する。複合化は、材料を一 緒に粉砕した後、所望の完成された触媒粒子へペレット化する押出を含む、従来 の方法で行ってよい。バインダーとしてシリカを用いた好ましい押出方法が、米 国特許第4,582,815号に記載されている。触媒を、所望の低い酸性を得る ために水蒸気処理するのであれば、従来通り、触媒をバインダーと配合させた後 で実施する。 触媒を、従来の予備硫化処理により(例えば硫化水素の存在下で加熱すること により)処理して、金属成分の酸化物形態をその対応する硫化物に転化すること ができる。 秤量した吸着剤試料を、約540℃で少なくとも約1時間焼成し、かつ所望に より他の処理をして、孔封鎖性汚染物質を除去した後、吸着室内で所望の純粋な 吸着質蒸気に接触させる。吸着剤の重量増加は、g/100g(吸着剤)により 試料の吸着容量として、約540℃における焼成後の吸着媒重量基準で計算され る。本発明の組成物は、50Torrおよび25℃で、約15g/100gより大き な、特に約17.5g/100gより大きな、さらには20g/100gより大 きな平衡ベンゼン吸着容量を示す。 この測定を行う好ましい方法は、所望の純粋な吸着質蒸気を、1mm未満に減 圧した吸着室内で、25℃において、水蒸気1.6kPa(12Torr)、n-ヘキ サンまたはシクロヘキサン蒸気5.3kPa(40Torr)またはベンゼン蒸気6. 7kPaの(50Torr)の条件下で接触させる方法である。吸着期間中、吸着質 蒸気の導入をマノスタット(manostat)で制御することによって、圧力を一定(約 ±0.5mm以内)に維持する。吸着質が新しい結晶に吸着されると、圧力が低 下し、それによりマノスタットがバルブを開いて、吸着質蒸気をさらに室内に導 入し、上記制御圧に回復する。圧力の変化が、マノスタットを作動させるのに十 分でないようになると、吸着は完全となる。 ベンゼン吸着データを測定するもう一つの方法は、コンピューター制御された 990/951デュポン(duPont)TGAシステムのような、適する熱重量分析シ ステムによるものである。吸着質試料を、流通させるヘリウム中、例えば約35 0〜500℃で一定の重量になるまで加熱して脱水(物理的吸着水を除去)する 。試料が、例えば有機誘導剤を含有するなどの合成形態であれば、試料を前述の 350〜500℃で処理をする代わりに、空気中、約540℃で焼成して一定の 重量となるようにする。ベンゼン吸着等温線は、所望のベンゼン分圧を得る適切 な割合で純ヘリウム気流とベンゼン飽和したヘリウム気流をブレンドして、25 ℃で測定する。ベンゼン50Torrでの吸着量が、吸収等温線のプロットから得ら れる。生成物 粘度指数(VI)値は、生成物収率70〜80重量%、通常、少なくとも75 重量%で、90〜130の範囲である。生成物粘度測定法は、油と同様であり、 粘度は変化するが、典型的には38℃で20.5〜150mm2/秒(100°F で約100〜700SUS)である。プロセス構成 適するプロセス構成を表1に示す。構成において、フィード(典型的には軽油 )を中圧の燃料油水素化分解器10に送って、約30〜70%の転化で、上述の ように低圧から中圧の水素圧下、シングルパスで低度から中程度の苛酷度の水素 化分解操作において処理する。流出物を、分別器(または蒸留塔)12に通す。 そこで、ガソリンと留出油を分離できる。缶出フラクションを、初期脱ロウ工程 16を介して潤滑剤水素化分解段階18に送る。脱ロウ工程は、典型的に、下が った流動点(例えば−7℃(20°F))の炭化水素フラクションをもたらすZ SM−5を用いるような、触媒脱ロウである。次いで、脱ロウされたフラクショ ンを高圧潤滑剤水素化処理器18に通し、上述の触媒である超大孔寸法結晶性物 質 により処理して、減少した芳香族化合物の潤滑剤基油を製造する。実施例におい て、特に断らない限り%表示は重量%である。 次の実施例は、超大孔寸法触媒を用いる中圧水素化分解された缶出フラクショ ンの高圧潤滑剤水素化処理を例示する。これらの実施例では、米国特許第5,1 02,643号に記載されたようにして触媒を調製した。 実施例1 パラジウム含有触媒の調製 パラジウム含有触媒を、以下の記述のように調製した。焼成したM41S組成 物(4nm(40Å))の試料を、室温の硝酸アンモニウム水溶液で交換した後、 121℃(250°F)で一晩乾燥した。得られた結晶の一部をAl23と組み 合わせて、M41S 65重量部とアルミナ35部の混合物を形成した。この混 合物に水を添加して、得られた触媒を押出物に形成することができた。窒素5v /v/分中、482℃(900°F)で6時間焼成した後、窒素流を空気5v/ v/分で置換して、触媒を活性化した。温度を1000°Fに上げ、その温度で 12時間維持することにより、焼成を完了した。パラジウムテトラアミン塩[P d(NH3)4Cl2]水溶液で含浸することによりパラジウムを組み込んだ。その 後、押出物を250°Fで一晩乾燥し、大気中、570°Fで3時間焼成した。 Pd/M41S触媒の物理的および化学的な特性を以下の表Iに与える。 実施例2 中圧水素化分解された缶出フラクションを触媒性脱ロウおよび水素処理に付し た。フィードを、固定床反応器を用いてカスケード操作で処理した。HZSM- 5脱ロウ触媒80gを第一反応器に充填し、実施例1のPd/M41S触媒24 0gを第二反応器に充填した。特に記載がない限り、フィードを、約17340 kPa(2500psig)で上記の両触媒上に通し、1.0LHSVで脱ロウ 触媒上を、および0.33LHSVで水素処理触媒上を通過させた。第一反応器 の温度を307〜321℃(585〜610°F)に維持して、目標とする流動 点−7℃(20°F)が得られた。 脱ロウを中間孔ゼオライト脱ロウ触媒上で実施した。缶出フラクションの特性 を以下の表IIに示す。 水素化処理は、上述のPd/M41S触媒上で行い、比較のために、274℃ (525°F)で無定形触媒上でも行った。試験結果を次表IIIまとめる。潤滑 剤基油中の芳香族化合物を測定するのに使用した生成物のUV吸収によって結果 を示している。226nmでの吸収は全芳香族化合物の尺度であり、400nm (×103)での吸収は多核環芳香族化合物の尺度である。 無定形触媒とPd/M41S触媒の性能を比較すると、M41Sは、芳香族飽 和の効果が非常に大きいことが分かる。 実施例3 この実施例では、水素化処理温度を330℃(625°F)に上げて、より高 い温度において無定形触媒がPd/M41Sの性能を満たすか否かを測定するの に無定形触媒のみを使用した以外は、実施例2と同様の手順で行った。試験結果 を次表IVにまとめる。 上表IVから分かるように、温度を上げることは、より低い温度でのM41S の性能と比較して、満足のいくほど良好な芳香族飽和を達成しない。 実施例4 この実施例では、Pd/M41S触媒を含む潤滑剤水素化処理反応器の温度を 変えて、フィードの芳香族化合物含量を減らすPd/M41Sの性能を測定した 以外は、実施例3と同様の手順で行った。結果を次表Vにまとめる。 反応器温度を変えることによって、Pd/M41S触媒が、生成物芳香族化合 物含量における融通性を現すことが、上表の結果から分かる。 この実施例の生成物は、以下の特性を有することが分かった:流動点:−18 〜−17℃(0〜20°F)、動粘度(KV):100℃で9.5〜12.5mm2 /秒、86〜110mm2/秒(400〜500SUS)、粘度指数(VI): 105〜110、および潤滑剤収率:70〜80%。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C10G 47/02 9547−4H C10G 47/02 73/06 9547−4H 73/06 (72)発明者 マゾン、ドミニク・ニコラス アメリカ合衆国 08090 ニュージャージ ー、ウェノナー、ノース・モンロー・アヴ ェニュー 10番 (72)発明者 ペイジ、ナンシー・マリー アメリカ合衆国 08080 ニュージャージ ー、セウェル、トール・パインズ・ドライ ブ・イースト 214番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも10重量%の芳香族化合物を含む水素化分解された留出油沸点 範囲生成物から潤滑剤を製造する方法であって、 水素化分解された留出油沸点範囲生成物を減少した芳香族化合物の潤滑剤に転 化するのに十分な条件および水素の存在下、7kPa(50トール)および25 ℃にて約15g−ベンゼン/100g−無水結晶以上のベンゼン吸着容量を有し 、焼成後に、相対強度が100である約1.8nm(18Å単位)のd−面間隔 を越える位置における少なくとも1つのピークを有するX線回折パターンを示す 無機ノン−ピラード結晶性相を有して成る物質の組成物を含んで成る触媒上でフ ィードを水素処理することを含んで成る方法。 2.水素化分解された留出油沸点範囲生成物の初留点が少なくとも約343℃ (650°F)である請求の範囲第1項記載の方法。 3.触媒は、金属成分である水素化機能を有して成る請求の範囲第1項記載の 方法。 4.金属成分は、周期律表の第VIIIA族の少なくとも1種の貴金属を含んで成 る請求の範囲第3項記載の方法。 5.フィードは、少なくとも5620kPa−絶対圧(800psig)の水 素圧力にて水素化分解される請求の範囲第1項記載の方法。 6.触媒は、アルミナ担体を更に含んで成る請求の範囲第1項記載の方法。 7.触媒は、0.1〜10重量%のパラジウムを含んで成る請求の範囲第4項 記載の方法。 8.フィードは、少なくとも10450kPa−絶対圧の水素分圧にて水素化 分解される請求の範囲第1項記載の方法。 9.フィードは、少なくとも約177℃(350°F)の温度にて水素化処理 化される請求の範囲第1項記載の方法。 10.減少した芳香族化合物の潤滑剤を脱ロウすることを更に含んで成る請求 の範囲第1項記載の方法。 11.脱ロウ工程は、溶剤脱ロウを含んで成る請求の範囲第10項記載の方法 。 12.脱ロウ工程は、結晶性無機酸化物脱ロウ成分を使用する請求の範囲第1 0項記載の方法。 13.結晶性無機酸化物は、元素周期律表の第VIIIA族の貴金属を含む請求の 範囲第12項記載の方法。 14.少なくとも10重量%の芳香族化合物を含む水素化分解された留出油沸 騰範囲生成物から潤滑剤基油を製造する方法であって、 (a)水素化分解された留出油沸騰範囲生成物から約316℃(600°F) 以上で沸騰するフラクションを分離する工程; (b)その316℃(600°F)生成物を脱ロウして、実質的に脱ロウされ た生成物を得る工程;ならびに (c)そのような実質的に脱ロウされた生成物をより少ない芳香族化合物の潤 滑剤基油に転化するのに十分な条件および水素の存在下、50トールおよび25 ℃にて15g−ベンゼン/100g−無水結晶以上のベンゼン吸着容量を有し、 焼成後に、相対強度が100である1.8nm(18オングストローム単位)の d−面間隔を越える位置における少なくとも1つのピークを有するX線回折パタ ーンを示す無機ノン−ピラード結晶性相を有して成る物質の組成物を含んで成る 触媒と実質的に脱ロウされた生成物を接触させる工程 を含んで成る方法。 15.工程(c)の触媒は、金属成分を更に含んで成る請求の範囲第14項記 載の方法。 16.金属成分は、周期律表の第VIIIA族の少なくとも1種の金属を含んで成 る請求の範囲第15項記載の方法。 17.金属成分は、パラジウムである請求の範囲第16項記載の方法。 18.脱ロウ工程は、結晶性無機酸化物を含んで成る触媒による接触脱ロウを 含んで成る請求の範囲第14項記載の方法。 19.結晶性無機酸化物は、ZSM−5、ZSM−22、ZSM−23または ZSM−35である請求の範囲第18項記載の方法。 20.結晶性無機酸化物は、アルミノシリケートである請求の範囲第18項記 載の方法。 21.結晶性無機酸化物は、元素の周期律表の第VIIIA族の貴金属を含む請求 の範囲第20項記載の方法。 22.実質的に脱ロウされた生成物は、10450〜17340kPa−絶対 圧の水素分圧にて触媒と接触する請求の範囲第14項記載の方法。 23.軽油供給原料から減少した芳香族化合物含量を有する潤滑剤を製造する 方法であって、 (i)留出油生成物、および芳香族化合物に富み、留出油生成物範囲より高い 沸騰範囲を有する缶出フラクションを生成するのに十分な条件下、酸機能および 水素化−脱水素化機能を有する水素化分解触媒により、2860〜10450k Pa−絶対圧の低〜中圧にて軽油を水素化分解する工程; (ii)缶出フラクションから留出油生成物を分離する工程; (iii)缶出フラクションを脱ロウして目的とする流動点を達成する工程;な らびに (iv)そのフラクションの芳香族化合物を減らすのに十分な条件および水素の 存在下、7kPaおよび25℃にて約15g−ベンゼン/100g−無水結晶以 上のベンゼン吸着容量ならびに水素化−脱水素化機能を有し、焼成後に、相対強 度が100である1.8nmのd−面間隔を越える位置における少なくとも1つ のピークを有するX線回折パターンを示す無機ノン−ピラード結晶性相を有して 成る物質の組成物を含んで成る触媒上で脱ロウした缶出フラクションを水素処理 する工程 を含んで成る方法。 24.脱ロウした缶出フラクションは、177〜371℃の範囲の温度および 0.25〜2のLHSVを含んで成る水素処理条件に付される請求の範囲第23 項記載の方法。 25.工程(iv)の水素処理の水素分圧は、少なくとも10450kPa−絶 対圧である請求の範囲第22項記載の方法。 26.工程(iv)の水素処理触媒は、貴金属水素化−脱水素化成分を含んで成 る請求の範囲第22項記載の方法。
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