JPH08510899A - 宿主細胞中でのタンパク質の過剰発現のための方法およびdna発現システム - Google Patents
宿主細胞中でのタンパク質の過剰発現のための方法およびdna発現システムInfo
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Abstract
(57)【要約】
細菌宿主細胞中でのタンパク質の高レベルの発現ための組換えDNAベクターおよび方法が開示される。このベクターは、目的のタンパク質生成物を必要に応じてユビキチンとの融合タンパク質としてコードする第1の遺伝子、および細胞質ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼをコードする第2の遺伝子を含む。2つの遺伝子の同時発現は、目的のタンパク質の高レベルの発現を提供し、ある場合では、タンパク質生成物の溶解性の程度も増大させる。
Description
【発明の詳細な説明】
宿主細胞中でのタンパク質の過剰発現のための方法
およびDNA発現システム 技術分野
本発明は、細菌宿主細胞中でのタンパク質の過剰発現を可能にする組換え発現
システムに関する。背景技術
細菌宿主細胞における組換えヘテロローガス(heterologous)タンパク質の生
成が、しばしば商業的に引き合う量のタンパク質を生成するために試みられる。
産業用の目的のために、1〜10%またはそれより多い総タンパク質のレベルで、
ヘテロローガスタンパク質の発現を得ることが、しばしば望まれている。したが
って、これらのタンパク質の過剰発現が不可欠である。あいにく、大腸菌(E.c
oli)などの細菌宿主細胞は、このようなタンパク質を生成する際に、しばしば
理想的ではない。タンパク質は、過剰発現するとき、しばしば折り畳まれて不溶
性の「封入体」を形成し、または細胞に致死的であり得る。封入体は細胞の細胞
質中に見られる。封入体は、溶解および遠心分離により細胞から単離され得るが
、それに続くタンパク質の精製には、封入体を溶解する工程およびタンパク質を
再生する工程が包含される。再生は必ずしも効果
的または有効ではない。種々の手段がこれらの問題を解決するために求められて
きた。しかし、普遍的に有用な方法はない。
細菌中で外来タンパク質の可溶性蓄積を改善する1つの方法は、融合タンパク
質としてそれらを発現することであり、融合パートナーはあらゆる他のタンパク
質であり得る。その後、融合パートナーは酵素的または化学的手段により目的の
タンパク質から開裂される。例えば、ユビキチン(ubiquitin)融合タンパク質
の場合は、目的のタンパク質はユビキチンヒドロラーゼによりユビキチンから開
裂される。次いで、開裂したユビキチンは目的のタンパク質から離れて精製され
る。
ユビキチン融合タンパク質をコードするベクターの使用は、酵母中でのヘテロ
ローガスな遺伝子の発現を数百倍にまで増加させることが見いだされた。Ecker
ら(1989)J.Biol.Chem. 264:7715-7719。
Bachmairらの国際公開第WO 88/02406号には、ユビキチン融合タンパク質中の
ユビキチンのカルボキシ末端に融合したタンパク質のアミノ末端アミノ酸残基の
重要性が記載されている。プロリンを除くすべてのアミノ酸残基は、融合タンパ
ク質からのユビキチンの開裂を可能にする。目的のタンパク質のための規定され
たアミノ末端を生成するので、特異的開裂は重要である。Varshavskyら(1991)J.Biol.Chem.
,266:12021-12028は、この機能を行い得る酵母由来のユビキチ
ンヒドロラーゼを記載している。Liuらの国際公開第WO 89/12678
号には、異なるユビキチンヒドロラーゼについての精製スキームが記載されてい
る。
ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼ(PPI)は、プロリン残基
のアミノ側のペプチド結合のローテーションを触媒し、そしてインビボのタンパ
ク質の折り畳みを容易にする。PPIの1つのファミリーは「シクロフィリン(cyc
lophilin)」と呼ばれる。シクロフィリンは、免疫抑制剤であるシクロスポリン
Aに高親和性で結合する。他のPPIは、免疫抑制剤であるFK506に結合するFKBPで
ある。Standaertら(1990)Nature,346:671-674。さらに他のPPIは、ラピマイ
シンおよびFK506の両方に結合する酵母RBPIである。Koltinら(1991)Mol.Cell .Bio1.
,11:1718-1723。
シクロフィリンをコードする遺伝子は、ヒト、ラット、ハムスター、酵母、Ne
urospora crassa、Drosophi1a melanogaster、およびトマトを含む種々の生物体
中で発現される。大腸菌(E.coli)で発現されるトマトシクロフィリン遺伝子
によりコードされるタンパク質は、主に封入体中で見られたが、いくつかの活性
は可溶性画分中で検出された。Gasserら(1990)Proc.Natl.Acad.Scl.USA,87
:9519-9523。大腸菌(E.coli)中でのヒトシクロフィリンのクローニングお
よび発現もまた報告されている。Holtzmanら(1991)J.Biol.Chem.,266:2474
-2479。大腸菌(E.coli)中でのクローン化ヒトシクロフィリンの発現は、可溶
性画分中にシクロフィリンの40%が生じることを示した。Liuら(1990)Proc.N atl.Acad.S ci.USA
,87:2304-2308。
「ロタマーゼ(rotamase)」という大腸菌(E.coli)PPIは、分泌されたタン
パク質の再折り畳みにおいて機能すると考えられる周辺質空間(PeriPlasmic sp
ace)に局在されていることが見いだされている。LiuおよびWalsh(1990)Proc .Natl.Acad.Sci.USA
,87:4028-4032。LiuおよびWalshは大腸菌(E.coli)P
PIをクローン化しそして過剰発現させた;彼らは、それがヒトシクロフィリンと
ホモローガス(homologous)であるがシクロスポリンAに感受性ではないことを
見いだした。さらに、この大腸菌(E.coli)遺伝子は、このタンパク質が分泌
されることを示すシグナルペプチドをコードする。
発明の要旨
本発明は、組換えDNAベクターおよびその使用方法に関する。このベクター
は、細菌宿主細胞中でのタンパク質の過剰発現を可能にする。このベクターは、
必要に応じてユビキチンに融合した目的のタンパク質をコードする第1の遺伝子
、および細胞質ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼをコードす
る第2の遺伝子を含む。第1および第2の遺伝子の同時発現は、目的のタンパク
質の過剰発現を可能にする。試験したすべての場合において、タンパク質の可溶
性の程度もまた上昇した。
図面の簡単な説明
図1は、大腸菌(E.coli)W3110DE3中でのヘテロローガスな遺伝子発現に使
用したプラスミドベクターを示す、線図である。図1は実施例1で説明されてい
る。
図2は、大腸菌(E.coli)W3110DE3中でのヘテロローガスな遺伝子発現に使
用したベクターを示す、線図である。図2は実施例1で説明されている。
図3は、示されたような種々の組換えDNA構築物を有する大腸菌(E.coli
)W3110DE3の平均世代時間を要約している。図3は実施例2で説明されている。
図4〜9は、IPTGでの誘導前(0)または誘導後(2)の全細胞抽出物(WCL
)、ならびに可溶性画分(S)および不溶性画分(I)を含む誘導された細胞か
らの抽出物のクーマシー染色ゲルを示す。それに含まれている中央のMのパネル
は分子量マーカーである。図4は、プラスミド16926(左のパネル)および16927
(右のパネル)を用いて得られた結果を示し、これは30℃培養物からのユビキチ
ン-IGF-I融合タンパク質の可溶性を証明する。
図5は、プラスミド12880を用いて得られた結果を示し、これは、30℃培養物
からのmet-IGFBP-3融合タンパク質の可溶性を証明する。
図6は、プラスミド12875を用いて得られた結果を示し、これは、30℃培養物
からのユビキチン-IGFBP-3融合タンパク質の優れた可溶性を証明する。
図7は、プラスミド16921を用いて得られた結果を示し、これは、30℃培養物
からのタイプII TGF-βレセプターの可溶性細胞外ドメインとのユビキチンの融
合の高い可溶性を証明する。
図8は、プラスミド16918を用いて得られた結果を示し、これは、37℃培養物
からのmet-TGF-β2融合タンパク質の比較的低い可溶性を証明する。
図9は、プラスミド16920を用いて得られた結果を示し、これは、ユビキチン-
TGF-β2融合物が、特にシクロフィリン遺伝子を用いたときに、より可溶性であ
ることを証明する。
図10は、ユビキチンヒドロラーゼYUH-1でのユビキチン-TGF-β2の開裂前後
のクーマシー染色ゲルを示し、これは、ユビキチン-TGF-β2融合タンパク質がユ
ビキチンヒドロラーゼYUH-1で開裂されることを証明する。
発明の詳細な説明
これまでは細菌宿主細胞内で可溶性形態で過剰発現および蓄積され得なかった
遺伝子が、現在では、本明細書中に記載されているようなベクターによりコード
されるとき、非常によく発現され得ることを、見い出した。
本発明は、必要に応じてユビキチンに融合した目的のタンパク質をコードする
第1の遺伝子、および細胞質ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラー
ゼ(PPI)をコードする第2の遺伝子を含む組換えDNAベクターを包含する。
第
1および第2の遺伝子の同時発現は、目的のタンパク質の過剰発現を可能にする
。DNAベクターは、実質的に純粋なポリヌクレオチドである。
「単離された」または「実質的に純粋な」ポリヌクレオチドは、例えば、RN
A、DNA、または混合されたポリマーなどの、天然の配列が自然に伴う他のポ
リヌクレオチド配列から実質的に分離されているポリヌクレオチドである。この
用語は、天然に存在する環境から取り出されたポリヌクレオチド配列を含み、そ
して組換えまたはクローン化DNA単離物および化学的に合成されたアナログま
たはヘテロローガスシステムにより生物学的に合成されたアナログを含む。
ポリヌクレオチドは、天然の状態でまたは当業者に公知の方法により操作され
るとき、そのポリヌクレオチドが転写および/または翻訳されてポリペプチドま
たはそのフラグメントを生成し得る場合に、ポリペプチドを「コードする」とい
う。このようなポリヌクレオチドのアンチセンス鎖もまた、ポリペプチドをコー
ドするという。
ポリヌクレオチド配列は、他のポリヌクレオチド配列と機能的関係に置かれて
いるとき、作動可能に連結されている。例えば、プロモーターがコーディング配
列の転写または発現に影響を与える場合、プロモーターはコーディング配列に作
動可能に連結されている。一般に、作動可能に連結されているとは、連結された
配列が、隣接し、そして2つのタンパク質コーディング領域を接合するために必
要なところでは、隣
接しおよび読み取り枠が合っていることの両方をいう。しかし、エンハンサーな
どの特定の遺伝要素が、離れて、すなわち隣接せずに作動可能に連結され得るこ
とは、周知である。
用語「組換え」ポリヌクレオチドとは、遺伝子工学的手法によるまたは化学的
合成による、ポリヌクレオチドの単離されたセグメントの人工的操作により達成
された配列の、2つの別の分離されたセグメントの組み合せにより作られている
ポリヌクレオチドをいう。そのようにすることにより、所望の機能のポリヌクレ
オチドセグメントを共に連結して所望の機能の組み合せを生成し得る。
大量のポリヌクレオチドは適切な宿主細胞中での複製により生成され得る。タ
ンパク質またはそのフラグメントをコードする天然または合成DNAフラグメン
トは、原核生物または真核生物細胞中に導入されおよび複製され得る、組換えポ
リヌクレオチド構築物、代表的にはDNA構築物中に導入される。通常、この構
築物は、酵母または細菌などの単細胞宿主中での複製に適切である;しかし、こ
の構築物はまた、真核生物細胞のゲノム内に、組み込まれまたは組み込まれるこ
となく導入されることが意図され得る。
ポリヌクレオチドはまた、BeaucageおよびCarruthers(1981)Tet.Lett.,22
:1859-1862に記載されたホスホールアミダイト法およびMatteucciら(1981)J. Am.Chem.Soc.
,103:3185に従ったトリエステル法を含むがこれらに限定されな
い化学的合成法により生成され得る。二本鎖フラグメントは、
相補鎖を合成して適切な条件下で鎖を共にアニールすることによる、あるいは適
切なプライマー配列とともにDNAポリメラーゼを用いて相補鎖を加えることに
よるいずれかの化学的合成の一本鎖生成物から得られ得る。
宿主中への導入のために調製されたDNA構築物は、代表的には、所望のポリ
ペプチドをコードする意図されたDNAフラグメントを含む、宿主により認識さ
れる複製システムを含み、そして好ましくは、ポリペプチドをコードするセグメ
ントに作動可能に連結された転写および翻訳開始調節配列も含む。発現システム
(発現ベクター)には、例えば、複製起点または自己複製配列(ARS)および発
現制御配列、プロモーター、エンハンサーおよび必要なプロセシング情報部位(
リボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位、転写終止配
列、およびmRNA安定化配列など)が含まれ得る。シグナルペプチドもまた、
適切な場所では、同一または関連した種の分泌されたポリペプチド由来で含まれ
得、タンパク質が細胞膜を横切りおよび/または留まる、あるいは細胞から分泌
されることを可能にする。
適切なプロモーターおよび他の必要なベクター配列が宿主中で機能的であるよ
うに選択される。細胞株および発現ベクターの作動可能な組み合せの例は、以下
に記載されているが、これらに限定されない:Molecular Cloning:A Laborator y Manual
,第2版,第1〜3巻,Sambrookら編,Cold Spring Harbor Laborator
y Press(1989)またはCurrent Protocols in
Molecular Biology
,F.Ausubelら編,Greene Publishing and Wiley-Interscie
nce:New York(1987および周期的に更新);およびMetzgerら(1988),Nature
,334:31-36。細菌、酵母、哺乳動物、昆虫、植物、または他の細胞中での発現
に有用な多くのベクターが当業者に公知であり、Stratagene、New England Biol
abs、Promega Biotech、およびその他を含むがこれらに限定されない供給業者か
ら得られ得る。さらに、構築物は、遺伝子の多数のコピーが得られ得るように増
幅可能な遺伝子(例えば、DHFR)に接合され得る。適当なエンハンサーおよび他
の発現制御配列については、Enhancers and Eukaryotic Gene Expression,Cold
Spring Harbor Press,N.Y.(1983)も参照のこと。このような発現ベクターは
自律複製し得るが、それらは、あまり好まれないが、当該技術分野で公知の方法
によって、宿主細胞のゲノム中に挿入されることにより複製し得る。
発現およびクローニングベクターは、選択可能なマーカー、ベクターで形質転
換された宿主細胞の生存または増殖に必要なタンパク質をコードする遺伝子、を
おそらく含むが、このようなマーカー遺伝子は宿主細胞中に同時に導入された他
のポリヌクレオチド配列上に保持され得る。マーカー遺伝子を発現するこのよう
な宿主細胞のみが、選択的条件下で生存および/または増殖する。代表的な選択
遺伝子には、(a)抗生物質または他の毒性物質(例えば、アンピシリン(ampic
illin)、テトラサイクリン(tetracycline)など)に対する耐性を与え;
(b)栄養要求性欠失を相補し;または(c)複合培地から得られない重要な栄養
物を供給するタンパク質が含まれるが、これらに限定されない。適切な選択可能
なマーカーの選択は、宿主細胞に依存し、そして種々の宿主についての適当なマ
ーカーは当該技術分野で公知である。
目的のポリヌクレオチドを含むベクターは、当該技術分野で公知の任意の方法
により宿主細胞中に導入され得る。これらの方法は、細胞宿主のタイプによって
変化し、塩化カルシウム(calcium chloride)、塩化ルビジウム(rubidium chl
oride)、リン酸カルシウム(calcium phosphate)、DEAE-デキストラン(DEAE-
dextran)、他の物質、およびウイルスによる感染を用いるトランスフェクショ
ンを含むが、これらに限定されない。
本発明の大量のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、適合可能な宿主細胞
中のベクターまたは他の発現伝達体(vehicle)中で本発明のポリヌクレオチド
を発現することにより調製され得る。最も通常に用いられる原核生物宿主は、大
腸菌(Escherichia coli)株であるが、Baci11us subtilisなどの他の原核生物
もまた用いられ得る。
目的のタンパク質をコードする遺伝子は、好ましくはキメラであり、すなわち
、それらは融合タンパク質をコードする。好ましくは、キメラ遺伝子はユビキチ
ンおよび目的のタンパク質を含む融合タンパク質をコードする。より好ましくは
、キメラ遺伝子は、ユビキチン−TGF-β融合タンパク質、ユビ
キチン-IGF融合タンパク質、ユビキチン-IGFBP-3融合タンパク質、またはユビキ
チン-sβ-RII融合タンパク質(すなわち、タイプII TGF-βレセプタータンパク
質の可溶性細胞外ドメインとの融合)をコードする。ユビキチンキメラ遺伝子は
、ユビキチンがタンパク質のアミノ末端部分であり、そしてユビキチンの開裂が
目的のタンパク質を得るように作動可能に連結される。
他のPPIの例としては、シクロフィリン、FKP、RBPI、およびロタマーゼが挙げ
られるが、これらに限定されない。PPIは、種々の供給源から得られ得、これに
は、ヒト、ラット、ハムスター、酵母、Neurospora crassa、Drosophila melano
gaster、およびトマトが挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、PPI
は大腸菌(E.coli)から得られるロタマーゼである。
本発明はまた、細菌宿主中での目的のタンパク質の過剰発現の方法を包含する
。この方法には、宿主細胞中で目的のタンパク質をコードする遺伝子を発現させ
る工程、および該宿主細胞中で細胞質PPIをコードする遺伝子を同時に発現させ
る工程を包含する。PPIが一旦発現すると細胞質に留まることが好ましい。これ
は、細胞質で通常見られるPPIを発現させることにより、あるいはPPIの分泌形態
のシグナルペプチドを除去または無能にすることにより達成され得る。次いで、
細胞を処理して目的のタンパク質を回収し得、そしてタンパク質をさらなる精製
技法にかけ得る。
好ましくは、宿主細胞は大腸菌(E.coli)株であり、より好ましくは大腸菌
(E.coli)W3110DE3である。目的のタンパク質をコードする遺伝子は、好まし
くはキメラである。好ましくは、キメラ遺伝子は、ユビキチンおよび目的のタン
パク質を含む融合タンパク質をコードする。より好ましくは、キメラ遺伝子は、
ユビキチン−TGF-β融合タンパク質、ユビキチン-IGF融合タンパク質、ユビキチ
ン-IGFBP-3融合タンパク質、またはユビキチン-sβ-RII融合タンパク質をコード
する。好ましくは、PPIはシグナルペプチドを欠く大腸菌(E.coli)ロタマーゼ
である。
本発明の融合ポリペプチドおよびPPIを製造するために用いる組換え核酸配列
は、天然または合成の配列から誘導され得る。ヌクレオチド配列およびアミノ酸
配列および/またはそれらのフラグメントは、GENBANKおよび/またはSwiss Pro
tein Databaseから、以下のデータベースアクセス番号を用いて得られ得る:
コドンを最適化した遺伝子が用いられ得る。
本発明はさらに、細菌宿主中で、可溶性、またはより可溶性のタンパク質を製
造する方法を包含する。この方法は、宿主細胞中で目的のタンパク質をコードす
る遺伝子を発現させる工程、およびペプチジル−プロリル シス−トランスイソ
メラーゼをコードする遺伝子を同時に発現させる工程を包含する。次いで、細胞
を処理して目的のタンパク質を回収し得、そしてタンパク質をさらなる精製技法
にかけ得る。ユビキチン融合タンパク質の場合、タンパク質は従来の精製方法に
より精製され、次いで、ユビキチンが目的のタンパク質から開裂され、そして得
られる2種の分子はさらなる精製により互いに分離される。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図し、限定するものではない。他
に記載がなければ、DNAクローニングおよび発現方法は、本質的にSambrookら
(1989)に記載されているとおりである。
実施例1
ユビキチン融合タンパク質をコードするベクター
本研究に用いた発現ベクターは、遺伝子が、翻訳カップラー、および成熟ヒト
IGF-1(70アミノ酸)、IGFBP-3(264アミノ酸)、TGF-β2(112アミノ酸)、ま
たはタイプII TGF-βレセプターの可溶性細胞外ドメイン(136アミノ酸)をコー
ドする開始コドンの下流に挿入されること以外は、Squiresら(19
88)J.Biol.Chem.,263:16297-16302に記載のpJU1003と同様であった。
これらのプラスミドもまた、(a)pJU1003中のtet遺伝子の5'末端に合成16塩
基対(bp)アダプター配列を含まない、および(b)pBR322由来の骨格中の唯一
のPvuII部位にDNA挿入物(pSC101のpar遺伝子座を有する385bpフラグメント
)を含む点で、pJU1003とは異なる。MeacockおよびCohen(1980)Cell,20:529-
542。
各遺伝子は、発現のために、(1)コーディング配列に結合したメチオニン開
始コドン有する、または(2)遺伝子配列の上流に読み取り枠が合って挿入され
た酵母ユビキチンの76コドンを有する、2つの別々の構造で調製される(図1)
。
必要に応じて、各遺伝子の構造は、ロタマーゼ遺伝子が独立のポリペプチドと
して発現されるが同じプロモーターの制御下にあるような下流に、シグナル配列
のない大腸菌(E.coli)周辺質ロタマーゼのコーディング配列を置くことによ
り、さらに改変される。ロタマーゼ遺伝子のシグナルペプチドはLiuおよびWalsh
(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87:4028-4032に記載されているように欠
失され、そして開始メチオニンコドンで置換される(図2)。
このように、各遺伝子は、4つの可能な構造で発現される。さらに、遺伝子が
欠失され、そしてリンカー
で置換されているベクター12886および12887が、コントロールとして用いられる
。プラスミドの名称を表1に示す:
簡単にいえば、酵母ユビキチンおよびロタマーゼの配列は、適当なゲノムDN
AからPCR媒介増幅を用いて得られた。IGFBP-3のcDNAクローンを、Sprattら
(1990)Growth Factors 3:63-72に記載されているように単離し、アミノ末端の
3分の1の遺伝子を、天然の遺伝子と同様のアミノ酸をコードするが大腸菌(E
.coli)での発現に最適化されたコドンを用いる合成DNA配列で置換すること
により、さらに改変した。IGF-1配列を合成DNAから新規に(de novo)構築し
、そしてまた大腸菌(E.coli)について最適化したコドンを用いた。TGF-β2配
列は、Dr.Michael Sporn,NIHから得たcDNAクローンのPCR媒介改変により
得た。sβ-RII配列は、Dr.Herb Lin,MITからのcDNAクローンであるpH2-3F
Fに同様に由来した。すべてのPCR由来のDNAは、使用の前に配列決定した。
大腸菌(E.coli)K-12株W3110を、B.Bachmann,ECGSC,Yale universityか
ら得た。これを、StudierおよびMoffat(1986)J.Mol.Biol.,189:113-130に
記載のようにDE3欠陥ファージで溶原化した。W3110DE3はそのような溶原菌の1
種であった。これを、記載の全ての実験について、宿主株として用いた。
各プラスミドを、カルシウム媒介形質転換およびアンピシリン耐性についての
選択により、W3110DE3中に導入した。
実施例2ユビキチン融合タンパク質を発現する株の増殖速度へのロタマーゼ同時発現の影 響
上記プラスミドの1種を含む各細菌株を、テトラサイクリン(15μg/ml)を
含む5mlのLuria Broth中に接種し、37℃で好気的に一晩飽和になるまで増殖さ
せた。この新鮮な培養物の2mlを、テトラサイクリンおよびさらに0.2%グルコ
ースを含む100mlのLB中に希釈し、そして数時間好気培養し、そして培養物の光
学濃度を対数増殖期を通じて600nmで追跡した。平均世代時間は、増殖のみのこ
の期の間の細胞濃度の半対数プロットから計算した。17株について得た値を図3
に示す。
図3で見られるように、各場合(全部で4つの遺伝子)において、ユビキチン
融合構築物は宿主株の世代時間を顕著に増加させ、この株は同じオペロン中で目
的の遺伝子の下流にロタマーゼ遺伝子を含有することにより弱くなった。
実施例3
融合タンパク質の溶解性
いくつかの細胞を30℃で増殖し、600nmでの光学濃度が0.4に達するまでの初期
対数増殖を通じて追跡した以外は、細胞を実施例2に記載のように増殖した。こ
の時点で、1mlのアリコートを取り出し、そしてこれらの細胞を遠心分離により
採取した(0時点)。イソプロピルチオガラクトピラノシド(isopropyl-thioga
lactopyranoside)(IPTG)を最終濃度が0.4mMになるように添加して、組換え遺
伝子の発現を開始し、そして培養物のインキュベーションを2時間続けた。細胞
の第2のアリコートを2時間の時点で取り出した。培養物の残りを遠心分離によ
り採取し、50mM Tris-Cl、pH 8.0、2mM EDTA(破砕緩衝液)で再懸濁し、そし
てBranson振動器(2×30秒バースト)を用いる音波処理により、細胞を破砕し
た。必要に応じて、破砕緩衝液に0.2mg/mlのニワトリリゾチームを添加すること
により、溶菌を増強した。Beckman TJ-6遠心分離機で4℃にて15分間3000rpmで
の遠心分離の後、可溶性画分(上清)を得た。ペレットを、分析のために、等容
量の破砕緩衝液でさらに再懸濁した。
全細胞抽出物を、サンプル緩衝液に全細胞を再懸濁して5分間煮沸することに
より、12または18%ポリアクリルアミドゲルでの電気泳動用に調製した。可溶性
および不溶性画分サンプルを、1/10容量の10×サンプル緩衝液を添加し、65℃で
15分間インキュベートすることにより調製した(1%SDS、1
0%グリセロール、および0.1%ブロモフェノールブルー)。Laemmli(1970)Nat ure
,227:680-685に記載の方法に従って、ゲルを泳動した。
結果は、すべての場合において、ユビキチン融合物が、特に細胞が30℃で増殖
するときに、可溶性画分の所望のタンパク質の蓄積を増強することを示した。各
場合において、主な誘導されたタンパク質の同一性を、ウエスタンブロッティン
グにより確認した(データは示していない)。
図4は、ベクター16926および16927により発現されるユビキチン-IGF融合物が
非常に可溶性であることを示す(誘導後に観察される15kDの主要タンパク質生成
物の少なくとも90%が可溶性画分にある)。ユビキチン融合物がロタマーゼと同
時に発現したとき、溶解性はさらに増大した。met-IGF(ユビキチンを含まない
)を同様のシステムで発現したとき、IGFは可溶性画分で見られ得なかった(デ
ータは示していない)。
図5および6は、ユビキチン融合パートナーにより与えられたIGFBP-3の溶解
性の劇的な改良を示す。図5では、met-IGFBP-3生成物(29kD)は最初は不溶性
画分中に見られ得る。図6では、ユビキチン-IGFBP-3融合物(37kD)は最初は可
溶性画分にある。
タンパク質の溶解性に対するユビキチン融合物の劇的な効果のさらに他の例を
、図7に示す。ユビキチン-sβ-RII融合タンパク質(24kD)は最初は可溶性画分
に蓄積する。この場合、ユビキチン融合物は非常に可溶性であり、ロタマーゼに
ついての効果は認められ得ない。
成熟TGF-β2は、正しく折り畳まれている場合でさえ、水性の環境で有名な不
溶性タンパク質として、当該技術分野で周知である。例えば、37℃でmet-TGF-β
2タンパク質として発現したとき、このタンパク質は完全に不溶性である(図8
)。図8の左のパネルは、リゾチームを用いて細胞を溶菌したときに得られた結
果を示し;右のパネルはリゾチームを用いない同様の実験を示す。対照的に、TG
F-β2がユビキチンに融合するとき(図9の20kDのバンド)、TGF-β2は、特にロ
タマーゼと同時発現するときに可溶性画分に大部分が蓄積される(右のパネル)
。
ユビキチン融合物はまた、TobiasおよびVarshafsky(1991)J.Biol.Chem. 2 66
:12021-12028;およびMillerら(1989)Biotechnology 7:698-704に記載の方
法に従って、酵素的に開裂されて、所望の分子を遊離した。1つの例を図10に
示す。それは、図9のユビキチン-TGF-β2融合タンパク質の開裂が、所望の2つ
のフラグメント、TGF-β2(12.5kD)およびユビキチン(8kD)を生成することを
示す。図10は、ユビキチンヒドロラーゼYUH-1での開裂の前後のユビキチン-TG
F-β2融合物でのクーマシー染色ゲルを示す。左のパネルは分子量マーカーを示
す。中央および右のパネルは、それぞれYUH-1開裂をしないおよびした結果を示
す。タンパク質のバンドは、おおよその予測サイズである:ユビキチンヒドロラ
ーゼ(約30kD)、融合タンパク質(約20kD)、TGF-β2(約12.5kD)、およびユ
ビキチン(約8kD)。この結果は、開裂が正確であり、目的のタンパク質を与え
ることを証明する。
本明細書で記載したすべての刊行物および特許出願は、各個々の刊行物または
特許出願が参考として援用していることを特におよび個別に示していると同様の
範囲まで、参考として本明細書中に援用される。
本発明は現在十分に記載されており、添付の請求の範囲の意図または範囲から
離れることなく、それに多くの変更および改変がなされ得ることが、当業者には
明らかである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C12N 1/21 8828−4B C12N 1/21
C12P 21/02 9452−4B C12P 21/02 C
9452−4B H
//(C12N 15/09
C12R 1:19)
(C12N 1/21
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(C12P 21/02
C12R 1:19)
(C12P 21/02
C12R 1:19)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,CA,JP
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ユビキチンと目的のタンパク質との融合タンパク質をコードする第1の遺 伝子および細胞質ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼ遺伝子を コードする第2の遺伝子を含む組換えDNAベクターであって、該ベクターが該 第1および第2の遺伝子を同時発現させ得る、ベクター。 2.前記ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼ遺伝子が機能的 シグナルペプチドを欠く大腸菌(E.coli)ロタマーゼをコードする、請求項1 に記載のベクター。 3.前記目的のタンパク質が、トランスフォーミング成長因子−β(TGF-β) である、請求項1に記載のベクター。 4.前記目的のタンパク質が、インスリン様成長因子(IGF)である、請求項 1に記載のベクター。 5.前記目的のタンパク質が、インスリン様成長因子結合タンパク質−3(IG FBP-3)である、請求項1に記載のベクター。 6.前記目的のタンパク質が、タイプII TBF-βレセプターの可溶性細胞外ド メイン(sβ-RII)である、請求項1に記載 のベクター。 7.以下の工程を包含する、大腸菌(E.coli)宿主細胞中でユビキチン融合 タンパク質を発現させる方法: a.該宿主中で該ユビキチン融合タンパク質をコードする第1のクローン化遺 伝子を発現させる工程;および 細胞質ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼをコードする第2 のクローン化遺伝子を同時に発現させる工程; これにより、該宿主細胞の平均世代時間が、該第1の遺伝子を発現するが該第 2の遺伝子を発現しないこと以外は同一の宿主細胞と比べて減少する、方法。 8.前記ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼ遺伝子が機能的 シグナルペプチドを欠く大腸菌(E.coli)ロタマーゼをコードする、請求項7 に記載の方法。 9.前記第1の遺伝子がユビキチンをコードするDNAおよびTGF-βをコード するDNAからなり、該遺伝子の発現によりユビキチン-TGF-β融合タンパク質 が生成する、請求項7に記載の方法。 10.前記第1の遺伝子がユビキチンをコードするDNAおよびIGFをコード するDNAからなり、該遺伝子の発現によ りユビキチン-IGF融合タンパク質を生成する、請求項7に記載の方法。 11.前記第1の遺伝子がユビキチンをコードするDNAおよびIGFBP-3をコ ードするDNAからなり、該遺伝子の発現によりユビキチン-IGFBP-3融合タンパ ク質を生成する、請求項7に記載の方法。 12.前記第1の遺伝子がタイプII TBF-βレセプターの可溶性細胞外ドメイ ン(sβ-RII)をコードするDNAからなり、該遺伝子の発現によりユビキチン- sβ-RII融合タンパク質を生成する、請求項7に記載の方法。 13.以下の工程を包含する、可溶性タンパク質の製造方法: a.大腸菌(E.coli)宿主細胞中でユビキチン融合タンパク質をコードする 第1のクローン化遺伝子を発現させる工程;および b.細胞質ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼをコードする 第2のクローン化遺伝子を同時に発現させる工程であって、これにより、該宿主 細胞の平均世代時間が、該第1の遺伝子を発現するが該第2の遺伝子を発現しな いこと以外は同一の宿主細胞と比べて減少する、工程;および c.該融合タンパク質からユビキチン部分を開裂して該可 溶性タンパク質を得る工程。 14.前記ペプチジル−プロリル シス−トランスイソメラーゼ遺伝子が機能 的シグナルペプチドを欠く大腸菌(E.coli)ロタマーゼをコードする、請求項 13に記載の方法。
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