JPH08510145A - 吸収性衣料用ウエストベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は吸収性区分（２）と、これに直接又は間接的に取り付けられたウエストベルト（３）とから成る衣料（１）に関する。ウエストベルトは二つのべルト部分（７，８）を有し、これらのべルト部分は互いに衣料着用者の回りで取り付けられるように前記吸収性区分の両側で延出する。ウエストベルト（３）のベルト部分の特定の取り扱い特性は、試験ＡＳＴＭ Ｄ ４０３２−８２円形曲げ手順の改変版による測定で２５ｇと９０ｇとの間のベルト剛性を作ることにより、十分向上される。

Description

【発明の詳細な説明】 吸収性衣料用ウエストベルト 発明分野 本発明は吸収性区分及びそれに直接又は間接的に取り付けられたウエストベル トから成る衣料に関し、前記ウエストベルトは、請求の範囲第１項の前段に記載 される如く、二つのベルト部分を衣料着用者の回りで互いに取り付けるために前 記吸収性区分の両側で延出させている。 発明の背景 上記型の吸収性衣料は技術上周知である。 当該型式の衣料は、ベルトが吸収性衣料部分と一体的に取り付けられており、 ベルトを取り付け端が着用者の背中に来るようにして腰の回りに取り付けた後、 ベルト区分に取り付けない端を着用者の脚に通し且つ前部でベルトへ解放可能取 り付け手段により取り付けることを必要とする。解放可能取り付け手段は、例え ば“VELCRO”の名で販売されるフック・アンド・ループ（タッチ・アンド・クロ ーズとも呼ばれる）型取り付け手段にできる。 公告公報ＷＯ−Ａ−９１／０８７２５はかかる衣料の例を一実施例に於いて開 示している。 かかる衣料について認識された問題の一つはベルト部分の取り扱いの問題であ り、このベルト部分は、ベルト部分を迅速に且つ正確に保持して取り付けること ができるような方法で一体化された衣料の吸収部分の両側から突出している。し かしながら、ベルト材料は更に安くする必要があり、その理由はベルトと共に使 い捨てユニットを形成する 衣料と一体化されるからである。 失禁の問題が含まれる場合、この問題を抱える人はしばしば老齢であり、各種 の身体的ハンディキャップを持つことが了解されよう。その結果、かかる人達が 独力でベルトを取り付けるのは更に困難であり、衣料を取り付ける介護者がしば しば必要になる。 しかして特にハンディキャップを持つ人の場合に吸収性衣料を容易に正しく取 り付けることができる解決策を見つけることが必要である。 発明の要約 取り扱いに関する上記問題は請求の範囲第１項によるベルトの特徴により解決 される。 結果的に得られる衣料のベルトは、着用者に対して痛みとなるほど過度にしわ が寄ることはなく、それ自体が切傷及び摩耗の問題が生じるほど硬すぎるもので はない。更に、衣料は、安く作ることができ且つ特に大人の失禁に適するベルト により達成される。 ベルトの好適な特徴は従属項に記載される。 材料サンプルのたわみ抵抗はその最大曲げ剛性により測定される。しかして、 請求の範囲第１項に記載され且つＥＰ−Ａ−０３３６５７８のサンプル試験方法 に開示されるように、前記試験装置、手順及び計算はここでは参照により組み込 まれ、最大曲げ剛性は、ＡＳＴＭ Ｄ ４０３２−８２の円形曲げ手順（CIRCUL AR BEND PROCEDURE）をモデルとして行われた試験により測定され、この手順は ＥＰ−Ａ−０３３６５７８に示された如くかなり改変されて行 われる。 円形曲げ手順とは材料の同時多方向変形であり、試験体の一方の面は凹面にな り他方の面は凸面になる。円形曲げ手順は、たわみ抵抗に関連した作用値を提供 し、同時に全方向の剛性を平均する。 試験は、円形曲げ手順に必要なＥＰ−Ａ−０３３６５７８に於ける装置を使用 して本出願のベルトについて行われ、この装置は改変された円形曲げ剛性試験器 （Circular Bend Stiffness Tester）であり以下の部品を有する：即ち、 直径１８．７５ｍｍのオリフィスを有する１０２．０×１０２．０×６．３５ ｍｍの平滑研磨された鋼プレート台。オリフィスの重ね縁は４．７５ｍｍの深さ に対して４５度の角度にすべきである。全長７２．２ｍｍ、直径６．２５ｍｍを 有するプランジャーで、ボール・ノーズは半径２．９７ｍｍ、ニードルポイント はベース直径０．３３ｍｍでボール・ノーズから０．８８ｍｍ延出し、ポイント は０．５ｍｍ以下の半径であるプランジャー。またこのプランジャーはオリフィ スと同心状に装着され全ての側で等しい間隙を有する。ニードルポイントは試験 中に試験標本が側方へ動くのを単に防ぐだけであることに注意すべきである。故 に、もしニードルポイントが（例えば膨張可能構造体を突き刺すことにより）試 験標本に重大な悪影響を及ぼすならば、ニードルポイントは使用すべきではない 。プランジャーの底部はオリフィスプレートの頂部のかなり上方に置かれるべき である。この位置から、ボール・ノーズの下 方行程は、正確にプレートオリフィスの底部へと行われる。力測定ゲージ、より 明確にはインストロン逆圧縮ロードセル（Instron inverted compression load cell）。このロードセルは０．０から２０００．０グラムまでの荷重範囲を有す る。アクチュエータ、より明確にはインストロンモデル第１１２２号、これは逆 圧縮ロードセルを有する。このインストロン１１２２は、マサチューセッツ州カ ントンのインストロン・エンジニアリング・コーポレーションにより作られる。 “吸収性衣料”なる語を失禁、特に大人の失禁に関連して使用したが、本発明 はこの特定の用途又はこれにより暗示される特定の寸法又は吸収性衣料の型式に 限定されるものでないことは注目されるべきであり、かかるベルトは例えば、単 に寸法を適当に変えるだけで、赤ん坊用又は子供用おむつに使用できることは当 業者に明かである。 図面の簡単な説明 本発明はある非限定実施例及び添付図面に関して詳述される。図面に於て、 第１図は本発明によるベルトを含む衣料を示す。 第２図は本発明のベルトの取り付けに従い使用される各種取り付け手段を示す 。 好適実施例の詳細な説明 第１図は吸収性部分２と、一般的に３で示されるベルト部分とから成る衣料を １で一般的に示す。 ベルトは、その一端４で吸収性部分２に取り付けられる一つの連続ベルト３に することができ、あるいは端４（又 は５）のそれぞれの側に各々取り付けられる二つの個別のベルト部分７，８にす ることもできる。取り付け態様はそれ自体、本出願に於て重要なものではない。 個別の二つのベルト部分から作られるベルトに弾性を付与することが所望され るならば、吸収性部分２の端４を弾性化することが考えられる。 図示の衣料の一般的外観は本来知られており、しかして全素子の詳細な説明は しない。ベルト３の一部分７の一端に、フック・アンド・ループ型取り付け手段 の、フック素子の可撓性ストリップ６が設けられており、このストリップは、ベ ルト部８（図示されない側）か、あるいはベルト部８上に構成されたループスト リップか、どちらにでも取り付けることができる。以下に説明される如く、この ストリップの特別な寸法及び配向により更なる利点が得られる。ベルトの形状は 間にストリップ６が取り付けられる側方に離間した二つの縦方向縁９，１０を含 む好ましくは実質的に長方形であるが、他の形状も考えられる。しかしながら、 長方形ベルトに於てベルトの幅は大人の失禁の用途では７０ないし１６０ｍｍの 間の長さにすべきである。 かかるベルトを使用すると、ＡＳＴＭ Ｄ ４０３２改変試験による剛性範囲 を２５ｇと９０ｇとの間になるように選択することにより不織材料を使用しても ベルト部７，８の良好な取り扱い特性が達成できる。２５ｇ以下では、しわが寄 ると云う問題が生じ、これは以前に説明したように、望ましくない。しかして、 ベルトの自由帯域部（例えばベルトの一部７の中央に於ける）の剛性は上記の範 囲内 にある。 特に本発明によれば、剛性の好適範囲は３０ｇと５５ｇとの間にあり、３５ｇ と５０ｇとの間で取り扱いが最良となる。しかして、特に大人の失禁の用途に使 用されるベルトの範囲で、本発明者は不快感を生じさせるしわ寄り又は硬化区域 を更に防止しながら最適な取り扱い特性の達成に成功している。 不織材料は好ましくはベルトの片側あるいは両側で使用され、前記不織材料は ストリップ６のフック素子を解放可能に取り付けできる型式のものである。ベル トの解放可能取り付け面に不織材料を使用することにより、特に好適な剥離強度 及び剪断強度を達成することが可能となる。剥離強度は０．１−２．０Ｎｃｍ^-1 まで低く、好ましくは０．２−０．８Ｎｃｍ^-1と言う低さであり、剪断強度は１ Ｎｃｍ^-2よりも大きいが、好ましくは１５Ｎｃｍ^-2よりも大きく、通常は２０Ｎ ｃｍ^-2よりも大きい。不織材料の使用はもちろん有利であり、その理由は不織材 料は織布よりも安価であり、しかして使い捨て可能な衣料にはより適するからで ある。かかる値は、ベルトを取り付け且つ着用者の脚に通した後にベルトの図示 されない側に取り付けられる衣料の端５上にあるストリップ１２，１３の取り付 けに対しても有効である。 しかして現時点で達成されている最適な取り扱い特性は、吸収性材料、好まし くは不織性のものから成るベルト部に内方側材料を使用する時でさえも、もちろ ん維持することができ、非裏張りベルトを使用する従来技術の解決策よ りも費用がかからない。 着用者の快適性はこの分野で又特にベルトのフィットに対して特に重要な考慮 事項であるから、ベルトを取り付けるためのフック素子ストリップの特定の配置 を採用することは有利であることが示されている。しかしてフック素子ストリッ プがベルトの不正取り付けに起因して着用者の腰に接触する可能性を非常に小さ くするために、又は使用者の腰が寸法を増す場合に備えて、フック素子ストリッ プはこの接触を回避するような長さと幅に作られ、そのような配向で位置決めさ れる。 三つの可能なストリップの実施例１５，１６，１７を示す第２図から判る如く 、ストリップの外縁間の距離はベルトの各縁９，１０から少し離して置かれる。 このように、ベルトが取り付けられるとき、僅かに角度が付き、あるいは正しく 重畳しない場合、フック素子はベルトの縁を越えて突出せず、しかして着用者の 体に接触しない。 判る如く、ストリップは一般に細長く、又は第２（ｂ）図の如く一連のストリ ップ１６の場合、一連のストリップは細長い。好ましくは２：１以上、更に好ま しくは３：１以上の伸び比が使用される。しかして上記利点を達成するために、 図示の如くベルトの幅を横切る寸法をより大きくしてストリップを設定し、この より大きい寸法がベルトの主部域の幅（ｚ）の２５％ないし７５％の長さを持つ ようにストリップの寸法を決めるのが好ましい。ベルトの幅と言うのはストリッ プ１５，１６，１７が取り付けられる帯域のベルトの幅を意味する。しかして第 ２（Ｃ）図の実施 例では、ストリップ１７はベルトの縮小部分を完全に横切って延びているが、ス トリップは依然として上記範囲内にある。特に、６０％以下の、更により好まし くは５０％以下の長さを持つストリップを使用するのが特に有利であることが判 明している。不織材料をベルト取り付け面として使用することにより達成できる 剪断力に起因して、最小の取り付け面積で適正な剪断強度を得ることは容易であ る。 更に、請求の範囲に記載される如きベルト剛性の選択により、より小さいスト リップ寸法を使用しても、ストリップの取り付けから生じるしわ寄りを回避する ことができる。 本発明の特定実施例を上述したが、これらは添付の請求の範囲に記載の本発明 の範囲を制限するものではないことは理解されよう。 更に、好適なものではないが、ベルトの剛性範囲は、例えば吸収性シャーシを 解放可能な取り付け手段によりベルトに取り付ける場合のように、非一体的ベル トに適用するためにも使用できることは当業者により理解されよう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ， ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．吸収性区分（２）と、吸収性区分に直接又は間接的に取り付けられたウエ ストベルト（３）とから成る衣料（１）であって、前記ウエストベルトは衣料の 着用者の回りで互いに取り付けるために前記吸収性区分の両側に延出する二つの ベルト部分（７，８）を有する衣料（１）に於て、前記ウエストベルト（３）は 試験ＡＳＴＭ Ｄ ４０３２−８２円形曲げ手順の改変版による測定で２５ｇと ９０ｇとの間の剛性を有することを特徴とする衣料。 ２．前記ウエストベルト（３）は７０ｍｍと１６０ｍｍとの間の幅を有するこ とを特徴とする請求の範囲第１項記載の衣料。 ３．前記ウエストベルトは、取り付け時に少なくともその外側が不織材料から 成ることを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項記載の衣料。 ４．前記ウエストベルトは両側が不織材料から成ることを特徴とする請求の範 囲第３項記載の衣料。 ５．前記ウエストベルトは一つの不織材料からのみ成ることを特徴とする請求 の範囲第４項記載の衣料。 ６．ウエストベルトの剛性は、試験ＡＳＴＭ Ｄ ４０３２−８２円形曲げ手 順の改変版による測定で、３０ｇと５５ｇとの間、最も好ましくは３５ｇと５０ ｇとの間にあることを特徴とする請求の範囲前項の何れか一項記載の衣料。 ７．吸収性区分（２）は、ベルト（３）が取り付けられる端（４）から離れた 端（５）に、フック・アンド・ルー プ型ファスナーのフック素子ストリップ（１２，１３）を備え、これらのストリ ップにより前記離れた端（５）をウエストベルトに離間位置で取り付けることが できることを特徴とし、及び前記フック素子ストリップの前記ウエストベルトへ の結合部は、好ましくは１５Ｎｃｍ^-2よりも大きいが、１Ｎｃｍ^-2又はそれ以上 の剪断強度を有し、且つ０．１−２．０Ｎｃｍ^-1の間、好ましくは０．２−０． ８Ｎｃｍ^-1の剥離強度を有することを特徴とする請求の範囲前項の何れか一項記 載の衣料。 ８．前記二つのベルト部分（７，８）の一つは、一方のベルト部分を他方のベ ルト部分に取り付けるためフック素子取り付けストリップ（６，１５，１６，１ ７）が取り付けられており、前記取り付けストリップは細長で且つその寸法の大 きい方をベルトの幅方向に配置し、この場合、前記大きい方の寸法はベルトの幅 （ｚ）の２５％と７５％との間の長さを有することを特徴とする請求の範囲前項 の何れか一項記載の衣料。 ９．前記ウエストベルト（３）は前記吸収性区分に取り付けられた連続したベ ルトであり、二つのベルト部分（７，８）を前記吸収性区分のそれぞれの側から 各々延出させていることを特徴とする請求の範囲前項の何れか一項記載の衣料。