JPH08509530A - 弾性繊維、生地およびそれらから製造される製品 - Google Patents

弾性繊維、生地およびそれらから製造される製品

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JPH08509530A JP6524278A JP52427894A JPH08509530A JP H08509530 A JPH08509530 A JP H08509530A JP 6524278 A JP6524278 A JP 6524278A JP 52427894 A JP52427894 A JP 52427894A JP H08509530 A JPH08509530 A JP H08509530A
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Abstract

(57)【要約】 均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類から作られる弾性繊維および生地を開示し、これらは、通常のポリプロピレンもしくはポリエチレンの繊維もしくは生地を製造する方法で製造可能である。これらを用いて、再利用で弾性成分と非弾性成分とが相溶性を示し得る高弾性構造物を製造することができる。この新規な繊維は100%歪みで少なくとも50%の回復率を示す。この繊維および生地は製造品およびそれらの構成要素(例えば使い捨て可能おむつなど)の製造で特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 弾性繊維、生地およびそれらから製造される製品 本発明は弾性を示す繊維、生地およびそれらから製造される製品(例えば使い 捨て可能失禁用衣服またはおむつなど)に関する。この繊維および生地は、特定 の特性を示す均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーを少なく とも1種含んでいる。 繊維は典型的にそれが有する直径に従って分類分けされる。モノフィラメント 繊維は、個々の繊維直径が1フィラメント当たり約15デニール以上、通常約3 0デニール以上であるとして一般に定義される。小デニール(fine den ier)の繊維は、一般に、1フィラメント当たり約15デニール未満の直径を 有する繊維に適用される。ミクロデニールの繊維は、一般に、直径が100ミク ロン未満の繊維として定義される。繊維はまたそれを製造する方法でも分類分け 可能であり、例えばモノフィラメント、連続巻き微細フィラメント(conti nuous wound fine filament)、ステープルもしくは ショートカット繊維、スパンボンド(spun bond)およびメルトブロー ン(melt blown)繊維などとして分類分けされ得る。 多様な繊維および生地が熱可塑材、例えばポリプロピレン、典型的には高圧重 合方法で製造される高分枝低密度ポリエチレン(LDPE)、線状の不均一分枝 ポリエチレン(例えばチーグラー(Ziegler)触媒を用いて製造される線 状の低密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレンと線状の不均一分枝ポリエチレ ンとのブレンド物、線状の不均一分枝ポリエチレンとエチレン/ビニルアルコー ルコポリマー類とのブレンド物などから製造されてきた。 繊維に押出し可能なことが知られている多様なポリマー類の中で、高分枝LD PEを小デニールの繊維に溶融紡糸することは成功裏には行われなかった。米国 特許第4,076,698号(Anderson他)に記述されているように、 線状の不均一分枝ポリエチレンはモノフィラメントに加工された。また、米国特 許第4,644,045号(Fowells)、米国特許第4,830,907 号(Sawyer他)、米国特許第4,909,975号(Sawyer他)お よび米国特許第4,578,414号(Sawyer他)に記述されているよう に、線状の不均一分枝ポリエチレンを小デニールの繊維に加工することは成功裏 に行われた。また、米国特許第4,842,922号(Krupp他)、米国特 許第4,990,204号(Krupp他)および米国特許第5,112,68 6号(Krupp他)に記述されているように、上記不均一分枝ポリエチレンの ブレンド物を小デニールの繊維および生地に加工することも成功裏に行われた。 また、米国特許第5,068,141号(Kubo他)には指定融解熱を有する 特定の不均一分枝LLDPEの連続熱結合フィラメントから不織生地を製造する ことが開示されている。 しかしながら、そのような種類の飽和オレフィン系ポリマー類から作られた繊 維は全部、添加剤またはエラストマー類を組み込むことなしには「弾性」(この 用語に関しては以下に定義する)を示さず、従って弾性用途でそれらを用いるこ とは制限されている。ポリマーを溶融紡糸する前にそのポリマーの中に添加剤を 組み込むことによって上記問題を軽減しようとする1つの試みが米国特許第4, 663,220号(Wisneski他)の中に開示されている。Wisnes ki他は、少なくとも約10%量のブロックコポリマーとポリオレフィンで出来 ている繊 維状エラストマーのウエブを開示している。その生じるウエブはエラストマー的 特性を示すと述べられている。 米国特許第4,425,393号(Benedyk)には、2,000から1 0,000psi(13.8MPaから68.9MPa)の弾性係数を示すポリ マー材料から作られるモノフィラメント繊維が開示されている。そのポリマー材 料には可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)、低密度ポリエチレン(LDPE)、熱 可塑性ゴム、エチレン−アクリル酸エチル、エチレン−ブチレンコポリマー、ポ リブチレンおよびそれのコポリマー類、エチレン−プロピレンコポリマー類、塩 化ポリプロピレン、塩化ポリブチレンまたはそれらの混合物が含まれる。 少なくとも1種のエラストマー[即ちイソオレフィンと共役ポリオレフィンの コポリマー類(例えばイソブチレンとイソプレンのコポリマー類など)]と少な くとも1種の熱可塑材から成るブレンド物から製造される弾性繊維およびウエブ が米国特許第4,874,447号(Hazelton他)に開示されている。 米国特許第4,657,802号(Morman)には複合体である弾性を示 す不織ウエブおよびそれらの製造方法が開示されている。この弾性を示す繊維の 不織ウエブを生じさせるに有効な弾性材料にはポリエステルエラストマー材料、 ポリウレタンエラストマー材料およびポリアミドエラストマー材料が含まれる。 米国特許第4,833,012号(Makimura他)には、弾性繊維と、 収縮性を示さない非弾性繊維と、収縮性を示す弾性繊維とを三次元的に絡み合わ せることで作られる絡み合った不織生地が開示されている。その弾性繊維はポリ マージオール類、ポリウレタン類、ポリエス テルエラストマー類、ポリアミドエラストマー類および合成ゴムから作られてい る。 複合体であるエラストマー状ポリエーテルブロックアミドの不織ウエブが米国 特許第4,820,572号(Killian他)に開示されている。そのウエ ブはメルトブローン方法で作られており、そしてその弾性繊維はポリエーテルブ ロックアミドコポリマーから作られている。 別のエラストマー繊維のウエブが米国特許第4,803,117号(Dapo nte)に開示されている。Daponteは、ビニルエステルモノマー類、不 飽和脂肪族モノカルボン酸および上記モノカルボン酸のアルキルエステルを含む 群から選択される少なくとも1種のビニルモノマーとエチレンとのコポリマー類 から製造されるエラストマー繊維またはミクロ繊維からそのウエブを製造するこ とを開示している。そのビニルモノマーの量はそのメルトブローン繊維に弾性を 与えるに「充分」であると述べられている。エチレン/ビニルコポリマー類と他 のポリマー類(例えばポリプロピレンまたは線状の低密度ポリエチレンなど)の ブレンド物もその繊維ウエブを生じると述べられている。 弾性を示す構成要素を使用することで失禁用衣服などの如き製造品もまた利益 を得る。例えば、米国特許第4,940,464号(Van Gompel他) 、米国特許第4,938,757号(Van Gompel他)および米国特許 第4,938,753号(Van Gompel他)には、弾性を示すひだ付き 手段と伸縮性を示すサイドパネルが備わっている使い捨て可能衣服が開示されて いる。そのひだ付き手段および伸縮性を示すサイドパネルはブロックもしくはグ ラフトコポリマー類(例えばブタジエン、イソプレン、スチレン、エチレン−ア クリル酸 メチル、エチレン−アクリル酸ビニル、エチレン−アクリル酸エチルまたはそれ らのブレンド物など)のメルトブローン加工品またはフィルムから作られている 。 オレフィン系ポリマー類から弾性繊維および生地を製造する以前の試みはポリ マー用添加剤に焦点が当てられていたが、このような解決法は潜在的に有害であ り、この有害さには、その添加剤でコストが高くなることと、それが相溶性を示 さない結果として紡糸性能が標準以下になってしまうことが含まれる。 我々は、弾性を示すようにするための添加剤を必要としない新規な弾性繊維お よび生地を見い出した。これらの新規な繊維および生地は、通常の合成繊維また は生地工程(例えば連続巻きフィラメント、スパンボンドおよびメルトブローン など)で製造できると共に、これらを用いると、再利用で弾性成分と非弾性成分 とが相溶性を示し得る高弾性構造物を製造することができる。新規な、弾性を示 す均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類を用いて本繊維お よび生地を製造する。この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリ マー類は、不均一に分枝している線状低密度ポリエチレンに類似した繊維および 生地工程で加工することができ、このことは、通常の装置を用いてこの新規な弾 性繊維および生地を製造することができることを意味している。 この新規な弾性繊維が示す永久歪みは50%またはそれ以下である、即ち別の 様式で表すと、この新規な弾性繊維は少なくとも50%の回復率を示す。このよ うな特性は、不均一に分枝している線状低密度ポリエチレンから製造される繊維 (この場合の永久歪み率は、図2に示すように、一般に50%以上であり、実質 的に密度とは無関係であると思われ る)が示す応答とは驚くべきほど異なっている。 少なくとも50%の回復率を示すこの新規な弾性繊維は、 a)メルトフロー比I10/I2が≧5.63であり、 b)方程式: Mw/Mn≦(I10/I2)−4.63 で定義される分子量分布Mw/Mnを有し、 c)表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度が、ほぼ 同じI2とMw/Mnを有する線状エチレンポリマーの表面メルトフラクチャーが 起こり始める時の臨界せん断速度より、少なくとも50%大きく、かつ d)密度が0.90g/cm3以下である、 少なくとも1種の均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーから 本質的に成るとして特徴づけられる。図の簡単な説明 図1は、本発明の弾性を示す実質的に線状であるエチレンポリマー類から作ら れる繊維の場合の永久歪み率をこのポリマーの密度に対してグラフで示している 。 図2は、0.91g/cm3以上の密度を有する実質的に線状であるエチレン ポリマー類から作られる繊維および不均一に分枝している線状ポリエチレン類か ら作られる繊維の場合の永久歪み率をグラフで示している。発明の詳細な説明 本発明の繊維および生地の製造で用いる均一に分枝していて実質的に線状であ るエチレンポリマー類は、エチレンと少なくとも1種のC3− C20α−オレフィンとのインターポリマー類であってもよい。本明細書で用いる 言葉「インターポリマー」はこのポリマーがコポリマー、ターポリマーなどであ ってもよいことを示す。この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポ リマー類の製造で有効に共重合するモノマー類には、C3−C20α−オレフィン 類、特に1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オ クテンが含まれる。特に好適なモノマー類には1−ペンテン、1−ヘキセンおよ び1−オクテンが含まれる。エチレンとC3−C20α−オレフィンとのコポリマ ー類が特に好適である。 本発明の繊維および生地の製造で使用する実質的に線状であるエチレンポリマ ー類はまたエチレンのホモポリマー類であってもよい。 この言葉「実質的に線状である」は、このポリマーのバックボーンが炭素10 00個当たり0.01個の長鎖分枝から炭素1000個当たり3個の長鎖分枝、 より好適には炭素1000個当たり0.01個の長鎖分枝から炭素1000個当 たり1個の長鎖分枝、特別には炭素1000個当たり0.05個の長鎖分枝から 炭素1000個当たり1個の長鎖分枝で置換されていることを意味する。 本明細書では、少なくとも約6個の炭素から成る鎖長として長鎖分枝を定義し 、6個よりも長い鎖長は、13C核磁気共鳴分光法を用いたのでは区別不可能であ る。この長鎖分枝は、そのポリマーバックボーンの長さとほぼ同じ長さを有して いる可能性がある。 13C核磁気共鳴(NMR)分光法を用いて長鎖分枝を測定し、そしてRand allの方法(Rev.Macromol.Chem.Phys.、C29(2 &3)、285−297頁)を用いてそれの定量を行 う。 この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類は、 a)メルトフロー比I10/I2が≧5.63であり、 b)方程式: Mw/Mn≦(I10/I2)−4.63 で定義される分子量分布Mw/Mnを有し、かつ c)グロスメルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断応力が4x 106ダイン/cm2以上である、 として特徴づけられる。 この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類はまた、 a)メルトフロー比I10/I2が≧5.63であり、 b)方程式: Mw/Mn≦(I10/I2)−4.63 で定義される分子量分布Mw/Mnを有し、かつ c)表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度が、ほぼ 同じI2とMw/Mnを有する均一もしくは不均一に分枝している線状エチレンポ リマーの表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度より、少な くとも50%大きい、 として特徴づけられ得る。 この弾性繊維の製造で用いる新規な均一に分枝していて実質的に線状であるエ チレンポリマー類は均一に分枝している線状エチレンポリマー類から容易に区別 される。この言葉「均一に分枝している線状エチレンポリマー」は、このポリマ ーが長鎖分枝を持たないことを意味する。即 ち、その線状エチレンポリマーは、チーグラー重合方法(例えば米国特許第4, 076,698号(Anderson他))を用いて製造される伝統的な不均一 に分枝している線状低密度ポリエチレンポリマー類もしくは線状高密度ポリエチ レンポリマー類または均一に分枝している線状ポリマー類(例えば米国特許第3 ,645,992号(Elston))などのように、長鎖分枝を有していない 。この言葉「線状エチレンポリマー類」は、長鎖分枝を多数有していることが本 分野の技術者に知られている高圧分枝ポリエチレン、エチレン/酢酸ビニルコポ リマー類またはエチレン/ビニルアルコールコポリマー類に適用されない。 この弾性繊維の成形で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチレン ポリマー類は均一な分枝分布を示す。この言葉「均一な分枝分布」および「均一 に分枝している」は、一定の分子内にそのコモノマーがランダムに分布しており そしてこのコポリマーの分子が本質的に全部同じエチレン/コモノマー比を示す ことを意味する。この分枝分布の均一性は多様な方法で測定可能であり、この測 定法には、短鎖分枝分布指数(SCBDI)(Short Chain Bra nch Distribution Index)または組成分布分枝指数(C DBI)(composition Distribution Branch Index)を測定する方法が含まれる。SCBDIまたはCDBIは、全コ モノマーモル含有量中央値の50%以内に入るコモノマー含有量を有するポリマ ー分子の重量%として定義される。ポリマーのCDBIは、本技術分野で知られ ている技術で得られるデータ、例えばWild他著「Journal of P olymer Science,Poly.Phys.Ed」、20巻、441 頁(1982)または米国 特許第4,798,081号の中に記述されている如き、例えば昇温溶出分離法 (temperature rising elution fraction ation)(本明細書では「TREF」と省略する)などから容易に計算され る。本発明で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類 の場合のSCBDIまたはCDBIは、好適には30パーセント以上、特に50 パーセント以上である。 本発明の弾性繊維の製造で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチ レンポリマー類は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した時、単一の溶融 ピークを示し、これは、不均一に分枝しているポリマー類の分枝分布が広いこと が原因で溶融ピークを2つ以上有する不均一に分枝布している線状エチレンポリ マー類とは対照的である。 この弾性繊維および生地の成形で用いる均一に分枝していて実質的に線状であ るエチレンポリマー類が示すユニークな特徴は、非常に予想外な流れ特性であり 、このポリマーが示すI10/I2値は、このポリマーが示す多分散指数(即ちMw /Mn)から本質的に独立している。このことは、通常の均一に分枝している線 状ポリエチレン樹脂および不均一に分枝している線状ポリエチレン樹脂の場合そ のI10/I2値を高くするにはその多分散指数もまた高くする必要があるような流 動特性を示すこととは対照的である。この新規な均一に分枝していて実質的に線 状であるエチレンポリマー類はまた良好な加工性を示すと共に、高せん断濾過を 用いた時でも紡糸口金パックを通る時の圧力降下が小さい。 本発明の弾性繊維の製造で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチ レンポリマー類の密度をASTM D−792に従って測定し、この密度は一般 に0.90g/cm3以下、好適には0.85g/cm3 から0.90g/cm3、より好適には0.85g/cm3から0.89g/cm3 、特に0.85g/cm3から0.88g/cm3である。 便利には、ASTM D−1238、条件190℃/2.16kg(以前は「 条件(E)」としてそしてまたI2として知られていた)に従うメルトインデッ クス測定値を用いて、本発明の弾性繊維の製造で用いる均一に分枝していて実質 的に線状であるエチレンポリマー類の分子量を示す。メルトインデックスはポリ マーの分子量に反比例する。従って、分子量が高くなればなるほどメルトインデ ックスが低くなるが、この関係は直線的でない。本明細書で用いる弾性繊維の製 造で使用する均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類の場合 のメルトインデックスは、モノフィラメント(一般に15デニール/フィラメン ト以上の繊維)の場合一般に0.01グラム/10分(g/10分)から100 0g/10分、好適には0.1g/10分から5グラム/10分であり、そして 小デニールの繊維(直径が一般に15デニール/フィラメントに等しいか或はそ れ以下である繊維)の場合好適には5g/10分から250g/10分である。 便利には、ASTM D−1238、条件190℃/10kg(以前は「条件 (N)」としてそしてまたI10として知られていた)に従うメルトインデックス 測定値を用いて、この弾性繊維の製造で用いる均一に分枝していて実質的に線状 であるエチレンポリマー類の分子量を特徴づけるに有効な別の測定値を示す。上 記2つのメルトインデックス項の比率がメルトフロー比であり、これをI10/I2 として表示する。本発明の均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポ リマー類の場合、このI10/I2比は、長鎖分枝の度合を表す、即ちこのI10/I2 比が高 ければ高いほど、このポリマー内の長鎖分枝数が多くなる。この均一に分枝して いて実質的に線状であるエチレンポリマー類が示すI10/I2比は、一般に少な くとも5.63、好適には少なくとも6、より好適には少なくとも7、特に少な くとも8である。この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー 類の場合のI10/I2比の上限は一般に50またはそれ以下、好適には30また はそれ以下、特に20またはそれ以下である。 この弾性繊維の製造で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチレン ポリマー類にはまた、本出願者らが見い出した向上した繊維および生地特性を妨 害しない度合で、添加剤、例えば抗酸化剤[例えばヒンダードフェノール系(例 えばCiba−Geigy Corp.が製造しているIrganox(商標) 1010など)、ホスファイト類(例えばCiba−Geigy Corp.が 製造しているIrgafos(商標)168など]、粘着(cling)添加剤 (例えばポリイソブチレン(PIB)など)、抗ブロック添加剤および顔料など も含めることができる。分子量分布測定 140℃のシステム温度で運転される混合多孔度カラム(Polymer L aboratories 103、104、105および106)が3本備わってい るWaters 150C高温クロマトグラフィー装置を用いたゲル浸透クロマ トグラフィー(GPC)により、このインターポリマー類が示す分子量分布(Mw /Mn)を分析する。その溶媒は1,2,4−トリクロロベンゼンであり、これ を用い、サンプルが0.3重量%入っている溶液を注入用として調製する。流量 を1.0ミリリット ル/分にし、そしてその注入サイズを200ミクロリットルにする。 溶離体積と協力させて、狭い分子量分布のポリスチレン標準(Polymer Laboratories製)を用いることで、分子量測定値を引き出す。下 記の方程式: Mポリエチレン=a*(Mポリスチレン)b を引き出すに適切な、ポリエチレンとポリスチレンに関するMark−Houw ink係数[WilliamsおよびWordが「Journal of Po lymer Science」、Polymer Letters、6巻(62 1)1968の中で記述している如き]を用いて、相当するポリエチレンの分子 量を測定する。上記方程式においてa=0.4316およびb=1.0である。 以下の式:Mw=Rwi*Mi[式中、wiおよびMiは、GPCカラムから溶 離して来るi番目の画分が示す、それぞれの重量および分子量である]に従う通 常様式で、重量平均分子量Mwを計算する。 この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類のMw/Mnを 方程式:Mw/Mn≦(I10/I2)−4.63で定義する。好適には、このMw/ Mnは1.5から2.5、特に約2である。 しかしながら、この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー 類では、低い分子量分布値(即ち1.5から2.5のMw/Mn)を維持させなが ら長鎖分枝数の組み込み度合によりいろいろなI10/I2比を持たせることがで きる。プロセシング・インデックス(Processing Index)の測定 気体押し出しレオメーター(gas extrusion rheo meter)(GER)を用いて流動学的プロセシング・インデックス(PI) の測定を行う。このGERは、「Polym.Eng.Sci.」、17巻、N o.11、770頁(1977)の中でM.Shida、R.N.Shroff およびL.V.Cancioが記述していると共に、Van Nostrand Reinhold Co.が出版しているJohn Dealy著「Rheo meters for Molten Plastics」、(1982)の9 7−99頁に記述されている。入り口角度が180°で直径が0.0296イン チ(0.75mm)の20:1 L/Dダイスを用い、2500psig(17 .3MPa)の窒素圧下190℃の温度でこのプロセシング・インデックスの測 定を行う。下記の方程式: PI=2.15X106ダイン/cm2/(1000Xせん断速度)からGER プロセシング・インデックスをミリポイズ単位で計算するが、ここで、2.15 X106ダイン/cm2は2500psi(17.2MPa)におけるせん断応力 であり、そしてこのせん断速度は、下記の式:32Q’/(60秒/分)(0. 745)(直径X2.54cm/インチ)3 [式中、 Q’は押し出し速度(g/分)であり、 0.745は、ポリエチレンの溶融密度(g/cm3)であり、そして直径は、 キャピラリーのオリフィス直径(インチ)である] で表される、壁の所のせん断速度である。このPIは、2.15x106ダイン /cm2の見掛けせん断応力で測定した材料の見掛け粘度である。 本明細書で開示する均一に分枝していて実質的に線状であるエチレン ポリマー類の場合のPIは、ほぼ同じI2とMw/Mnにおいて、比較の均一に分 枝しているか或は不均一に分枝している線状エチレンポリマーが示すPIの70 %に等しいか或はそれ以下である。 メルトフラクチャー現象を識別する目的で、見掛けせん断速度に対する見掛け せん断応力のプロットを用いる。Ramamurthy「Journal of Rheology」、30(2)、337−357、1986に従い、特定の 臨界流量以上で観察される押出し物の不規則さは、幅広い意味で2つの主要な型 に分類分けされ得る、即ち表面メルトフラクチャーとグロスメルトフラクチャー とに分類分けされ得る。 表面メルトフラクチャーは、明らかに安定した流れ条件下で起こり、そしてそ の詳細な範囲は、鏡面光沢の損失から、よりひどい「鮫肌」形態に至る。本開示 では、押出し物の表面粗さが40x倍率でのみ検出可能になる、押出し物の光沢 が失われ始める時であるとして、表面メルトフラクチャーが起こり始める時を特 徴づける。この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類の場 合の表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度は、ほぼ同じI2 とMw/Mnを有する均一に分枝している線状エチレンポリマーの表面メルトフ ラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度より、少なくとも50%大きい。 グロスメルトフラクチャーは、不安定な流れ条件下で起こり、そしてその詳細 な範囲は規則正しい歪み(粗い部分と滑らかな部分が交互に現れる、螺旋状など )から不規則な歪みに至る。商業的受け入れに関して(例えばブローンフィルム 製品などで)、表面の欠陥は、存在していたとしても最小限でなくてはならない 。本明細書では、GERで押出した押出し物が示す表面粗さおよび構造の変化を 基準にして、表面メルトフ ラクチャーが起こり始める時(OSMF)およびグロスメルトフラクチャーが起 こり始める時(OGMF)の臨界せん断速度を用いることにする。拘束幾何触媒 この弾性繊維の製造で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチレン ポリマー類の重合で使用するに適切な拘束幾何触媒(constrained geometry catalysts)には、好適には、1990年7月3日 付けで提出した米国特許出願連続番号545,403、1991年9月12日付 けで提出した米国特許出願連続番号758,654、1991年9月12日付け で提出した米国特許出願連続番号758,660および1991年6月24日付 けで提出した米国特許出願連続番号720,041の中に開示されている如き拘 束幾何触媒が含まれる。重合 本発明の繊維の製造で使用する均一に分枝していて実質的に線状であるエチレ ンポリマー類が示す改良された溶融弾性および加工性は、これの製造方法の結果 であると考えている。このポリマー類は、反応槽を少なくとも1基用いた連続( バッチ式とは対照的に)制御重合方法で製造可能であるが、これはまた、反応槽 を多数用いることでも製造可能である(例えば米国特許第3,914,342号 (Mitchell)の中に記述されている如き多反応槽配置を用いることなど で)。この多反応槽は直列または並列で運転可能であり、この反応槽の少なくと も1つの中で少なくとも1種の拘束幾何触媒を所望特性のエチレンポリマー類が 生じるに充分な重合温度と圧力で用いる。本方法の好適な態様に従い、このポリ マー類の製造をバッチ方法とは対照的に連続方法で行う。拘束 幾何触媒技術を用いた時の重合温度は好適には20℃から250℃である。高い I10/I2比(例えば約7またはそれ以上、好適には少なくとも約8、特に少な くとも約9のI10/I2)を示す狭い分子量分布のポリマー(1.5から2.5 のMw/Mn)が望まれている場合、上記反応槽内のエチレン濃度を好適にはこの 反応槽内容物の約8重量%以下、特にこの反応槽内容物の約4重量%以下にする 。好適には、この重合を溶液重合方法で実施する。本明細書に記述する新規なポ リマー類の製造でMw/Mnを比較的低く保持しながらI10/I2を操作するのは 、一般に、反応槽の温度および/またはエチレン濃度の関数である。エチレン濃 度を低くしそして温度を高くすると一般にI10/I2が高くなる。 本発明の弾性繊維の製造で用いる均一に分枝していて線状もしくは実質的に線 状であるエチレンポリマー類を製造するに適した重合条件は、一般に、溶液重合 方法で有効な条件であるが、本発明の出願はそれに限定されるものでない。また 、適切な触媒および重合条件を用いることを条件としてスラリーおよび気相重合 方法も有効であると考える。 本明細書で用いるに有効な均一に分枝している線状エチレンポリマー類の重合 を行う1つの技術が米国特許第3,645,992号(Elston)の中に開 示されている。 本発明に従う連続重合は、一般に、チーグラー・ナタ(Ziegler−Na tta)またはカミンスキー・シン(Kaminsky−Sinn)型重合反応 の場合に従来技術でよく知られている条件、即ち大気圧から1000気圧(10 0MPa)の圧力下0から250℃の温度で達成され得る。繊維および/または生地 本明細書で請求する繊維は弾性を示す。この言葉「弾性を示す」は、繊維を第 一引張りおよび第四引張りで100%歪み(長さを2倍)に引張った後その繊維 がそれを引張った長さの少なくとも約50%を回復することを意味している。弾 性はまた、繊維が示す「永久歪み」を用いることでも記述可能である。永久歪み は弾性の逆である。繊維を特定点まで引き伸ばした後、これを解放してそれを引 き伸ばす前の元の位置にし、そして次に再び引き伸ばす。この繊維が負荷を引き 出し始める地点を永久歪み率点として選定する。 本明細書で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類 の場合の永久歪み率は、密度が約0.91g/cm3以下の場合、その選択した ポリマーの密度に相関関係を示す。図1および2を参照のこと。密度を低くすれ ばするほど一般に永久歪みが小さくなる。約0.90g/cm3以下の密度を有 する均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーから作られる繊維 の場合の永久歪み率は、約50%に等しいか或はそれ以下である(即ち回復率は 少なくとも約50%である)。 この新規な実質的に線状であるエチレンポリマー類を用いて多様なホモフィル (homofil)繊維を製造することができる。ホモフィル繊維は、単一領域 (ドメイン)を有していて他の異なるポリマー領域(2成分系繊維が有するよう な)を有していない繊維である。このようなホモフィル繊維にはステープル繊維 、スパンボンド繊維またはメルトブローン繊維(例えば米国特許第4,340, 563号(Appel他)、米国特許第4,663,220号(Wisnesk i他)、米国特許第4,668,566号(Braun)または米国特許第4, 322,0 27号(Reba)に開示されている如きシステムを用いた)およびゲル紡糸繊 維(例えば米国特許第4,413,110号(Kavesh他)の中に開示され ているシステム)が含まれる。ステープル繊維は溶融紡糸可能である(即ちこれ らは追加的延伸を用いることなく直接押出し加工して最終繊維直径にすることが できる)か、或はこれらを溶融紡糸して大きい直径を有する繊維を生じさせた後 、通常の繊維延伸技術を用いて加熱延伸または冷延伸して所望の直径にすること ができる。本明細書に開示する新規な弾性ステープル繊維はまた結合用繊維とし ても使用可能であり、特にここでは、この新規な弾性繊維に、それを取り巻いて いるマトリックス繊維よりも低い融点を持たせる。結合用繊維の用途では、典型 的に、この結合用繊維を他のマトリックス繊維と一緒にブレンドした後、この構 造物全体に熱をかけ、ここで、この結合用繊維が溶融してその取り巻いているマ トリックス繊維をつなぐ。この新規な弾性繊維を用いることで利益を受ける典型 的なマトリックス繊維には、これらに限定するものでないが、ポリ(エチレンテ レフタレート)繊維、綿繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、他の不均一 に分枝しているポリエチレン繊維、並びに線状のポリエチレンホモポリマー繊維 などが含まれる。最終使用用途に応じてこのマトリックス繊維の直径を変化させ ることができる。 驚くべきことに、この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマ ー類から作られる溶融紡糸繊維が示す回復率は、実施例39に示す如く、直径が 上記溶融紡糸繊維の直径の2倍または3倍になるように繊維を溶融紡糸した後こ の繊維を冷延伸してそれと同じ直径になるようにした繊維が示す回復率とほぼ同 じである。例えば、均一に分枝して いて実質的に線状であるエチレン/1−オクテンコポリマー(約29.99g/ 10分のI2、約0.87g/cm3の密度、約7.2のI10/I2)から製造し た、直径が約5.6デニール/フィラメントの繊維は、約11%の回復率を示す (100%歪みで引張りを4回行った後)。同じポリマーを溶融紡糸して直径が 約16デニール/フィラメントの繊維を生じさせた後、直径が約8.1デニール /フィラメントになるように2:1の比率で延伸を受けさせた繊維も、約11% の回復率を示す(100%歪みで引張りを4回行った後)。同様に、同じポリマ ーを溶融紡糸して直径が約34デニール/フィラメントの繊維を生じさせた後、 直径が約8.6デニール/フィラメントになるように4:1の比率で延伸を受け させた繊維も、約10%の回復率を示す(100%歪みで引張りを4回行った後 )。ここでの弾性は熱処理で無効になるような配向の結果ではないことから、後 で熱暴露を受けさせてもそれの弾性性能を維持する能力を有する製品が得られる 。 本明細書に開示する新規な弾性繊維の場合、この繊維の弾性に対する影響を驚 くべきほど小さくしながら、この実質的に線状であるポリマーのメルトインデッ クスを幅広く変化させることができる。これにより、この繊維および生地の強度 および収縮力をその弾性から独立させて変化させることができることから、生地 および最終製品の設計に関する柔軟性をより高くすることが可能になる。例えば 、繊維の直径ではなくポリマーのメルトインデックスを変化させることでこの繊 維の収縮力を変化させることができ(メルトインデックスを低くすると収縮力が 高くなる)、従ってその生地に必要とされる弾性/強度性能を持たせながら生地 の「手触り」(即ち感触)の最適化をより良好に行うことが可能になる。 また、この新規な均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類 を用いて2成分系繊維を製造することも可能である。上記2成分系繊維の少なく とも一部をこの均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーにする 。例えば、殻/コアの2成分系繊維(即ち殻がコアを同心円的に取り巻いている 繊維)の場合、この均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーを その殻またはコアのどちらかに存在させることができる。また、異なる均一に分 枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類を同じ繊維における殻とコア として独立させて使用することも可能であり、この場合、好適には両方の成分と も弾性を示し、そしてこの場合特に、殻成分の融点をコア成分の融点よりも低く する。他の種類の2成分系繊維も同様に本発明の範囲内であり、これには、サイ ドバイサイド(side−by−side)繊維(例えば個々別々のポリマー領 域を有する繊維であり、ここで、この均一に分枝していて実質的に線状であるエ チレンポリマーでその繊維表面の少なくとも一部を構成させる)の如き構造物が 含まれる。 この繊維の形状は制限されない。例えば典型的な繊維は円形の断面形状を有す るが、時には異なる形状、例えばトリロバル(trilobal)形状またはフ ラット(即ち「リボン」様)形状などを繊維に持たせる。本明細書に開示する弾 性繊維は繊維形状によって制限されない。 繊維の直径は多様な様式で測定および報告可能である。一般に、繊維当たりの デニールで繊維の直径を測定する。デニールは、繊維の長さ9000メートル当 たりの繊維のグラム数として定義される織物用語である。モノフィラメントは、 一般に、フィラメント当たりのデニールが15以上、通常30以上の押出し加工 ストランドに適用される。小デニー ルの繊維は一般に約15またはそれ以下のデニールを有する繊維に適用される。 ミクロデニール(ミクロ繊維としても知られている)は一般に約100ミクロメ ートル以下の直径を有する繊維に適用される。本明細書に開示する新規な弾性繊 維の場合、この繊維の弾性にほとんど影響を与えることなく直径を幅広く変化さ せることができる。しかしながら、仕上げ品の機能に適合させるようにこの繊維 のデニールを調節することができ、それとして好適には、メルトブローンの場合 0.5から30デニール/フィラメント、スパンボンドの場合1から30デニー ル/フィラメント、そして連続巻きフィラメントの場合1から20,00デニー ル/フィラメントになるであろう。 上記新規繊維から作られる生地には織生地および不織生地の両方が含まれる。 米国特許第3,485,706号(Evans)および米国特許第4,939, 016号(Radwanski他)に開示されている如きスパンレースド(sp unlaced)(または水力で絡ませた)生地を含む不織生地は多様な方法で 製造可能であり、ステープル繊維を毛羽立てて熱で結合させることによるか、1 回の連続操作で連続繊維のスパンボンディング(spunbonding)を行 うことによるか、或は繊維をメルトブローン加工した後その結果として生じるウ エブをカレンダー加工するか或は熱で接着させることで生地を生じさせることに よって製造可能である。このような種々の不織生地製造技術は本分野の技術者に よく知られており、本開示は個々の如何なる方法にも制限されない。上記繊維か ら製造される他の構造物もまた本発明の範囲内に包含され、これには例えばこの 新規繊維と他の繊維(例えばポリ(エチレンテレフタレート)(PET)または 綿など)とのブレンド物などが含ま れる。 本明細書の請求の範囲で用いる如き言葉「から本質的に成る」は、この繊維お よび生地の製造で用いる均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマ ー類にこの繊維または生地の弾性に実質的な影響を与えない追加的材料を含有さ せることができることを意味する。そのような有効な非制限添加剤材料には顔料 、抗酸化剤、安定剤、界面活性剤[例えば米国特許第4,486,552号(N iemann)、米国特許第4,578,414号(Sawyer他)または米 国特許第4,835,194号(Bright他)に開示されている如き]が含 まれる。製造品 本明細書に開示する新規な弾性繊維および生地を用いて製造可能な製造品には 、弾性を示す部分を持たせることが望まれている複合生地製品(例えばおむつな ど)などが含まれる。例えば、おむつのずり落ちを防止するおむつのウエストバ ンド部分および漏れを防止するレッグバンド部分などで、弾性を示す部分が望ま れている(米国特許第4,381,781号(Sciaraffa)に示されて いるように)。この弾性を示す部分は、しばしば、心地良さと信頼性を良好に組 み合わせるための形状適合および/または固定システムをより良好にするに役立 つ。本明細書に開示する新規な弾性繊維および生地を用いてまた弾性と通気性を 組み合わせた構造物を製造することができる。 本明細書に開示する新規な弾性繊維および生地はまた米国特許第2,957, 512号(Wade)に記述されている如き多様な構造物で使用可能である。例 えば、この米国特許第’512号に記述されている構造物の層50(即ち弾性を 示す構成要素)(特にここでは、弾性を示さ ない材料を平らにし、ひだを付け、クレープ加工する(creped)などして 弾性を示す構造物を生じさせている)をこの新規な弾性繊維および生地で置き換 えることができる。溶融結合させるか或は接着剤を用いることで、この新規な弾 性繊維および/または生地を弾性を示さない繊維、生地または他の構造物に取り 付けることができる。この新規な弾性繊維および/または生地と弾性を示さない 構成要素を用い、取り付ける前のその弾性を示さない構成要素(米国特許第’5 12号に記述されている如き)にひだを付け、取り付ける前にその弾性を示す構 成要素を予め引き伸ばしておくか或は取り付けた後その弾性を示す構成要素を熱 収縮させることによって、これらからギャザー付きまたはシャーリング付き弾性 構造物を製造することができる。 本明細書に記述する新規な弾性繊維をスパンレースド(または水力で絡ませる )方法で使用して新規な構造物を製造することも可能である。例えば、米国特許 第4,801,482号(Goggans)に開示されている弾性シート(12 )を、ここでは、本明細書に記述する新規な弾性繊維/生地を用いて製造するこ とができる。 本明細書に記述する如き弾性を示す連続フィラメントはまた、反発弾性が高い ことが望まれている織り用途でも使用可能である。 また、本明細書に開示する新規な弾性繊維および生地のじん性および収縮力は 調節可能であり、このことから、必要ならば例えば米国特許第5,196,00 0(Clear他)に記述されているのと同じ衣服において、収縮力を変化させ ることに関して設計が柔軟になり得る。 米国特許第5,037,416号(Allen他)には、弾性を示すリボンを 用いることによる形状適合性トップシートの利点が記述されて いる(この米国特許第’416号の部材19を参照)。この新規な弾性繊維はそ の米国特許第’416の部材19が示す機能を果し得るか、或は所望の弾性が得 られるような生地形態でこれを用いることも可能である。 非常に高い分子量を有する線状ポリエチレンまたはコポリマーポリエチレンが 利用されている複合体でもまた、本明細書に開示する新規な弾性繊維を用いるこ とで利益が得られる。例えば、この新規な弾性繊維は低い融点を有し(このポリ マーの融点とこのポリマーの密度は本質的に線形関係にある)、その結果として 、米国特許第4,584,347号(Harpell他)に記述されている如き 非常に高い分子量を有するポリエチレン繊維[例えばAllied Chemi calが製造しているSpectra(商標)繊維]とこの新規な弾性繊維との ブレンド物の場合、この低融点の弾性繊維は、その高分子量のポリエチレン繊維 を溶融させることなくその高分子量繊維をつなぎ、このようにしてその高分子量 繊維が示す高い強度と一体性が保持される。 米国特許第4,981,747号(Morman)において、逆溝切り(re versibly necked)材料を含む複合弾性材料を形成している弾性 シート122を本明細書に開示する新規な弾性繊維および/または生地で置き換 えることができる。 この新規な弾性繊維をまた、米国特許第4,879,170号(Radwan ski)の図に参照符6で記述されている如きメルトブローン加工の弾性構成要 素にしてもよい。この米国特許第’170号には、一般に、弾性を示す共成形材 料および製造方法が記述されている。 本明細書に開示する新規な弾性繊維および生地を用いてまた弾性パネ ルを製造することも可能であり、このパネルは例えば米国特許第4,940,4 64号(Van Gompel)の部材18、20、14および/または26な どとして使用可能である。本明細書に記述する新規な弾性繊維および生地を用い てまた複合サイドパネルの弾性構成要素(例えば米国特許第’464号の層86 )として使用することも可能である。実験 直径が1インチ(2.54cm)であるギアポンプ送り方式の押出し機を用い てポリマーの押出し加工を行うことで繊維を製造した。このギアポンプにより、 40ミクロメートル(平均孔サイズ)の平らな焼結金属フィルターと34個穴の 紡糸口金が備わっているスピンパック(spin pack)の中を通して材料 が押出された。この紡糸口金に備わっている穴の直径は400ミクロメートルで ありそしてランド長(即ち長さ/直径またはL/D)は4/1であった。この紡 糸口金の各穴を通して押出されるポリマー量が1分当たり約0.39グラムにな るようにギアポンプを運転した。このポリマーの溶融温度は典型的に約204℃ であったが、その紡糸するポリマーの分子量に応じて変化した。一般に、分子量 が高くなればなるほど溶融温度が高くなった。この溶融紡糸繊維の冷却を補助す る目的で急冷用空気(室温(約25℃)よりも若干高い温度)を用いた。この急 冷用空気をその紡糸口金の直ぐ下に位置させ、そして繊維の線が押出された時点 でその繊維の線を交差させて空気を吹き付けた。この急冷用空気の流量を、その 紡糸口金の下の繊維領域に手を置いてもほとんど感じることができないほど低く した。直径が約6インチ(15.24cm)のゴデットロールの上に繊維を集め た。このゴデットロールの速度は調節可能であったが、本明細書に示す実験では ゴ デットの速度を約1500回転/分にした。紡糸口金ダイスの下約3メートルの 所にゴデットロールを位置させた。 クロスヘッドの上に小さいプラスチック製ジョーが備わっており(このジョー は約6gの重量を有する)そして500グラムのロードセルが備わっているIn stron引張り試験装置を用いて繊維の試験を行った。これらのジョーを1イ ンチ(2.54cm)離してセットした。クロスヘッドの速度を5インチ/分( 12.7cm/分)にセットした。試験では、このInstronジョーに繊維 を1本取り付けた。次に、この繊維を100パーセント歪みにまで引き伸ばし( 即ちこれを更に1インチ(2.54cm)引き伸ばし)、ここでじん性を記録し た。この繊維を元のInstron設定に戻し(ここでも再びジョーを1インチ (2.54cm)離しておく)、そして再びこの繊維を引張った。この繊維が応 力抵抗を示し始める地点で、その歪みを記録して永久歪み率を計算した。1つの 実施例では、2回目に繊維を引張った時、この繊維は0.1インチ(0.25c m)移動するまで応力抵抗を示さなかった(即ち負荷を引き出さなかった)。従 って、この永久歪み率は10%であると計算した、即ちこの繊維が応力抵抗を示 し始める時の歪み%は10%であるとして計算した。この永久歪み率と100% との間の数値的差は弾性回復率として知られている。従って、10%の永久歪み を示す繊維は90%の弾性回復率を示すことになる。永久歪み率を記録した後、 その繊維を100%歪みにまで引張ってじん性を記録した。この繊維を引張る過 程を数回繰り返し、各々で永久歪み%を記録し、そして100%歪みじん性も同 様に記録した。最後に、この繊維を破壊点にまで引張って極限破壊じん性と伸び を記録した。実施例1−19および比較実施例20−36 米国出願連続番号07/776,130(今は米国特許第5,272,236 号)および米国出願連続番号07/939,281(今は米国特許第5,278 ,272号)の中に記述されている如き拘束幾何触媒系を用いた連続溶液重合方 法で製造した弾性を示す実質的に線状であるエチレン/1−オクテンコポリマー を用いて実施例1−19の製造を行った。 実施例1−19で溶融紡糸した(即ちさらなる機械的延伸を行わない)繊維に 関する永久歪み率データを表1に要約する。各繊維を100%歪みに5回引張り 、その時点で、本開示の上に記述した如く永久歪み率を記録することによって、 永久歪み率を得た。 実施例1−19は全部容易に繊維に加工され、そしてこれらが示す永久歪みは 比較実施例20−32よりも低かった(より高い反発弾性を示した)。低密度の 実施例(0.88g/cm3以下)が示す弾性特性は、単独か或は伝統的な非弾 性ポリマー類(例えばポリプロピレンまたは不均一に分枝している線状エチレン ポリマー類)との組み合わせのどちらかで現在用いられている比較実施例33− 36に匹敵していた。 また、0.90g/cm3よりも高い密度を有する均一に分枝していて実質的 に線状であるエチレン/1−オクテンコポリマー類もまた溶融紡糸して繊維を生 じさせ、比較実施例20−27において弾性特性に関して試験した。 比較実施例28−32は、通常の不均一に分枝しているエチレン/1−オクテ ンポリマー類[例えばDOWLEX(商標)ポリエチレンおよびASPUN(商 標)繊維グレード樹脂(両方ともThe Dow Chemical Comp anyが製造している)など]を用いて溶融紡糸した繊維である。 比較実施例33はJPS Corpが製造している1組のゴム繊維/片である 。 比較実施例34はLycra(商標)繊維(DuPontが製造している)で ある。 比較実施例35、36および37はHUGGIES(商標)PULL UPS (商標)おむつ(Kimberly Clark Corp.が製造している) から取り出した弾性構成要素である。弾性を示すサイドパネルからそのポリプロ ピレン生地を剥がして除去した後、個々の繊維が示す機能を模擬する目的で、こ のおむつに備わっている弾性を示す サイドパネルから1組の薄片を切り取って比較実施例35として試験した。 このおむつに備わっているウエストバンドから取り出した弾性繊維は、ポリウ レタンであるとして識別し(赤外により)、そしてこれを比較実施例36として 試験した。 その剥がした弾性サイドパネルから切り取った生地を比較実施例37と表示し 、これの基本重量は約0.64−0.69グラム/平方インチであった。本繊維 の試験で用いた方法に従って比較実施例37を試験し(但しここでは、1インチ (2.54cm)x1インチ(2.54cm)平方の生地片を用いた)、これが 第一引張り後に示す永久歪みは2%でありそして第四引張り後に示す永久歪みは 約3%であった。 実施例1−19および比較実施例23−27のポリマーを用いて作成した、第 一引張り後に繊維が示す永久歪み率に対するポリマー密度のプロットを、図1に 示す。比較実施例20−22および比較実施例28−32の繊維で得られたデー タを表2に要約する。 実施例38 実施例15で用いたポリマーをメルトブローン加工して、基本重量が約0.5 1グラム/平方インチ(0.08g/cm2)の生地を生じさせた。この繊維の 直径は約20ミクロンであった。1インチ(2.54cm)x1インチ(2.5 4cm)平方の生地片を用いる以外は繊維の実施例で記述した方法に従って、こ の生地の試験を行った。この生地は第一引張り後6%の永久歪み率を示しそして 第四引張り後10%の永久歪み率を示し、このことは、本発明の新規な繊維は不 織生地に加工可能でありそしてこの生地もまた有益な弾性特性を有することを示 している。実施例39 実施例15で用いたポリマーを溶融紡糸して直径を約16デニール/フィラメ ントにした後、連続ゴデットロールの間で延伸比が2:1になるように機械的延 伸を受けさせることにより、その直径を約8.1デニール/フィラメントにした 。その結果として得られる繊維が100%歪みで示す永久歪みは約11%であっ た(第四引張り後に測定)。この結果を実施例15の結果と比較することにより 、この繊維の延伸はその結果として得られる繊維の弾性にほとんど(あったとし ても)影響を与えないことがデータから分かる。 実施例15で用いたポリマーを溶融紡糸して直径を約34デニール/フィラメ ントにした後、連続ゴデットロールの間で延伸比が4:1になるように機械的延 伸を受けさせることにより、その直径を約8.6デニール/フィラメントにした 。その結果として得られる繊維が100%歪みで示す永久歪みは約10%であっ た(第四引張り後に測定)。この結果を実施例15の結果と比較することにより 、2:1の延伸比を用いた 類似実験の時と同様に、この繊維の延伸はその結果として得られる繊維の弾性に ほとんど(あったとしても)影響を与えないことがデータから分かる。実施例40 スパンボンド工程を模擬する目的で、エアガン(Enka Tecnicaが 製造しているモデルLufan 200/490)を用い、実施例15で用いた ポリマーの加工を行って直径が約5.3デニール/フィラメントの繊維を生じさ せた。このエアガンの圧力を約50psi(344kPa)にした。紡糸中、繊 維の破壊もエアガン粘着も観察されなかった。実施例41 実施例41では、実施例2、3、8および24と実施例AおよびBで得られる 紡糸性能データを要約する。このポリマー類各々に関するポンプ圧をそのポリマ ーのメルトインデックス(I2)、メルトフロー比(I10/I2)および密度の関 数として表3に挙げる。 三井石油化学が製造していて商標がTAFMER(商標)A2009 0である均一に分枝しているエチレン/ブテンコポリマーから実施例Aを製造し た。 Exxon Chemical Corporationが製造していて商標 がEXACT(商標)4023である均一に分枝しているエチレン/ブテンコポ リマーから実施例Bを製造した。 このデータは、この実質的に線状であるエチレンポリマーの場合、分子量分布 (Mw/Mn)はほぼ同じままであるにも拘らず、その長鎖分枝度合を高くする( I10/I2比が高くなることによって示される)につれてスピンパック(spi n pack)の中をそのポリマーを通すに必要とされるポンプ圧が低くなるこ とを示している。これらの実施例全部でポリマーは約0.39グラム/分/穴の 割合でポンプ輸送された。 1991年8月27日付けで提出したUSSN 07/750,662(今は 米国特許第5,254,299号)に開示されているように、高せん断媒体(ま たは焼結金属フィルター)を用いるとポリエチレンの溶融紡糸が向上することが 確認されている。しかしながら、スピンパックデザインは高圧に耐える必要があ りそしてそのシールはしばしばそのような圧力に抵抗力を示し得ないことから、 高せん断媒体の使用は必ずしも実用的でない可能性がある。従って、焼結金属フ ィルター(または同様な高せん断媒体)が含まれている紡糸システムでこの実質 的に線状であるエチレンポリマー類を用いると、より低い圧力条件下でも繊維を 製造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 少なくとも50%の回復率を示す弾性繊維であって、 a)メルトフロー比110/12が≧5.63であり、 b)方程式: Mw/Mn≦(I10/I2)−4.63 で定義される分子量分布Mw/Mnを有し、 c)表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度が、ほ ぼ同じI2とMw/Mnを有する線状エチレンポリマーの表面メルトフラクチャー が起こり始める時の臨界せん断速度より、少なくとも50%大きく、かつ d)密度が0.90g/cm3以下である、 少なくとも1種の均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーから 本質的に成るとして特徴づけられる弾性繊維。 2. 該均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類のMw/ Mnが3.5以下である請求の範囲第1項の弾性繊維。 3. 該均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマー類のMw/ Mnが1.5から2.5である請求の範囲第1項の弾性繊維。 4. 該エチレンポリマーのI10/I2が少なくとも6である請求の範囲第3 項の弾性繊維。 5. 該エチレンポリマーがエチレンと少なくとも1種のC3−C20α−オレ フィンとのインターポリマーである請求の範囲第1項の弾性繊維。 6. 該エチレンポリマーがエチレンとC3−C20α−オレフィンとのコポリ マーである請求の範囲第1項の弾性繊維。 7. 該エチレンポリマーがエチレンと1−オクテンとのコポリマーである請 求の範囲第6項の弾性繊維。 8. 該密度が0.85から0.89g/cm3である請求の範囲第7項の弾 性繊維。 9. 少なくとも50%の回復率を示す弾性繊維を含む弾性生地であって、該 弾性繊維が、 a)メルトフロー比I10/I2が≧5.63であり、 b)方程式: Mw/Mn≦(I10/I2)−4.63 で定義される分子量分布Mw/Mnを有し、 c)表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度が、ほ ぼ同じI2とMw/Mnを有する線状エチレンポリマーの表面メルトフラクチャー が起こり始める時の臨界せん断速度より、少なくとも50%大きく、かつ d)密度が0.90g/cm3以下である、 少なくとも1種の均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーから 本質的に成るとして特徴づけられる弾性生地。 10. 少なくとも50%の回復率を示す弾性繊維を含んでいる弾性生地を含 む製造品であって、該弾性繊維が、 a)メルトフロー比I10/I2が≧5.63であり、 b)方程式: Mw/Mn≦(I10/I2)−4.63 で定義される分子量分布Mw/Mnを有し、 c)表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断 速度が、ほぼ同じI2とMw/Mnを有する線状エチレンポリマーの表面メルトフ ラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度より、少なくとも50%大きく、 かつ d)密度が0.90g/cm3以下である、 少なくとも1種の均一に分枝していて実質的に線状であるエチレンポリマーから 本質的に成るとして特徴づけられる製造品。
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