JPH08508654A - 医療用インプラントの多孔性及び粗面加工した表面のクリーニング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 あらゆる種類の粗面加工した表面または多孔性コーティングした医療用インプラントのクリーニング方法。クリーニング方法において、粗面加工した表面または多孔性コーティングしたインプラントは、生態適合性の無毒の溶媒中で可溶な固体、および潮解性、昇華性または蒸発性の固体から選択される粒子固体を噴射する。粒子固体は、衝撃を与えた表面からくずおよび接着が完全でない粒子を脱離させるに有効な衝撃を提供するために十分に硬くなければならない。衝撃後、表面は、更にくずを除去するために超音波振動による処理を任意に行う。衝撃を与えた表面は、生態適合性の液体で処理してもよい。クリーニングの後、表面は、従来の不動態化溶液または非攻撃的な酸素含有のアニオンの溶液中に浸漬することによって不動態化してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 医療用インプラントの多孔性および粗面加工した表面のクリーニング発明の背景 １．発明の分野 本発明は、医療用インプラント（移植片）の表面のクリーニング方法に関する 。特に、本発明は、コーティングにおけるくず粒子を減少させ、接着の不完全な コーティング粒子を除去し、それより生体適合性のある医療用インプラントを提 供する多孔性コーティングを備えた医療用インプラントのクリーニング方法を提 供する。２．関連技術の説明 表面の孔への骨または組織の同化または内方成長を促進し、それによって被移 植者体内での医療用インプラントの定着を高める粗面加工した（すなわち、グリ ットブラスト仕上げ、ピーン仕上げ（peened）等）表面または多孔性コーティン グを持つ医療用インプラントを提供することが望ましいことがよくある。多孔性 コーティングには、ビーズ焼結、金網拡散接着、金属粉プラズマ溶射等が含まれ る。これらの粗面加工した表面または多孔性コーティングは、組織の内方成長、 組織被覆、細胞付着という利点を得るため、または被移植者の骨格構造において 骨の内方成長およびインプラントの優れた定着性を促進するため に、整形用インプラント、歯科用インプラント、心血管インプラント等の多様な 医療用インプラントの表面に好都合に応用されることもある。 医療用インプラントにおいて多孔性コーティングを加工する従来の技術は、し ばしば二つの望ましくない影響を生じる。すなわち、多孔性コーティングの少量 の断片か不完全に接着され、コーティング粒子が、被移植者体内に移植された後 に脱落することもあること、およびコーティングの工程で生じ、多孔性コーティ ング表面に残留した接着していないくずが表面から分離し、インプラントの移植 後、被移植者体内に入ることである。同様に、接着していない、またはほとんど 接着していない表面汚染物質または金属粒子が、グリットブラスト仕上げ、ピー ン仕上げ、またはその他の型の粗面加工した表面に存在し、同様の結果を持つこ ともある。これらのくずおよび接着が不完全なコーティング粒子が体内へ放出さ れると重大な懸念の原因となる。整形用インプラントによって生じる粒子くずは 、細胞溶解を引き起こす可能性があり、例えば、腰幹部プロテーゼの場合には、 幹部脱離、骨吸収、およびインブラントの脱離を引き起こす可能性がある。さら に、分離したくずが、プロテーゼの結合部の結合表面の空間に入り込み、結合部 に過度の摩耗を引き起こし、それによってくずの生成速度を増し、不利な細胞組 織の反応を起こし、同時にインプラントの耐用年数を減少させることもある。 多孔性コーティングが施された医療用インプラントが放出す るくずの量を最小にするために、従来のクリーニング方法が現在使用されている 。これらには、アルミナ、炭化ケイ素、スチールショット、ガラスビーズ等の硬 質材料粒子を多孔性コーティングが施されたインプラントの表面へ噴射し、接着 が不完全なコーティング粒子を除去し、その他の製造くずを脱離させることが含 まれる。しかしながら、これらのクリーニング方法は、ショットブラストクリー ニング工程で用いられる硬質粒子の破片が、本来の性質により滑らかでないが、 微細な粒子が入ることがある多数の小さな隙間を含む多孔性コーティングをした 表面に付着するという点で「逆汚染」を生じる。移植後、被移植者の体液および 組織の動きおよびインプラントに働く機械的応力が、医学上有害な影響を与える 可能性のあるこの逆汚染くずの体内への放出という結果になる。 必要とされることは、多様な表面の粗面加工工程を経た、またはコーティング を害しない多孔性コーティングで被覆された医療用インプラントのコーティング を逆汚染しない、実質的にすべての製造くずおよび接着が不完全な多孔性コーテ ィング粒子のいずれもを除去するクリーニング方法である。 米国特許第５，０５７，１０８号は、ステンレススチール製整形インプラント 器具のための表面処理工程に関する。この工程において、ステンレススチール製 整形インプラントは、始めにステンレススチールショットで噴射される。この冷 間加工は、表面に残留圧縮応力を導入することによって、表面に作用する。この スチールショットブラスト処理に続いて、より小さいサイ ズのガラスビーズを噴射する。これは、より大きなスチールショットによって覆 われない領域に働くことによって、表面の耐疲労性を改善することを意味する。 さらに、ガラスビーズ噴射は、目標表面に移動させられたかもしれない残留スチ ールショットをいずれも表面から除去するのに役立つと主張されている。これら の二回の噴射処置の後、表面は電解研磨され、その後仕上がり部分に酸化物保護 膜を形成するために、硝酸溶液浸漬によって不動態化される。重要な点は、この 特許は多孔性コーティングで被覆された医療用インプラントを扱っていないこと である。そのようなコーティングは、ステンレススチール及びガラスビーズショ ットの破片で汚染されるであろう。続く電解研磨および不動態化処理は、この逆 汚染くずを除去しないであろう。 同じく、東独国特許第１３３，９１４号は、連続金属板表面を二成分の媒体で クリーニングする工程に関する。その媒体は、 （１）気体の二酸化炭素、水酸化ナトリウム溶液、またはその他の化学的に活性 な溶液であってもよいキャリアー、および （２）炭化ケイ素、ガラスビーズ等の硬質粒子から選択された顆粒状の固体を含 む。この工程は、クリーニングされる表面に付かず、従って多量の残留物を残さ ないほど硬い顆粒状の固体硬質粒子を用いる、一方これらの粒子はクリーニング に用いられる液体に溶けないので、微視的な残留粒子をクリーニングされる表面 に残すに違いない。小さい微粒のくずが不利な細胞反応を最も強く起こすもので あるから、このことは、医療用イン プラントにおいて望ましくないだろう。さらに、この特許は、粗面加工した表面 または多孔性コーティングを備えた医療用インプラントから、表面くずおよび接 着が完全でないコーティング粒子を除去する時に遭遇する問題を扱っていない。 日本公開特許公報第１３７ ８４８号は、氷粒子で表面を「研磨する」ことに 向けられている。氷粒子は、その低い密度のため、研磨のため金属表面に噴射し たとき比較的低い衝撃度を示し、従って研磨媒体としてはあまり効果的でないこ とが示されている。同時に、酸またはアルカリ凍結溶液が、表面の機械研磨、エ ッチング、脱脂を実行するためのショット粒子として用いられると主張する。多 孔性コーティングを備えた医療用インプラントの表面くずまたは接着が完全でな いコーティング粒子の除去処理は扱われていない。 英国特許第１，３９７，１０２号は、コーティングを受ける表面を作るために 研磨剤クリーニングを施すときに、滑らかな表面にもたらされる逆汚染の問題に 向けられている。この特許は、コーティングを受けるために準備される表面に噴 射するショットとしてドライアイス粒子を用いることを提案している。その後、 ドライアイスは蒸発し、後に逆汚染残留物を残さない。同様に、西独国特許出願 第３７２０９９２Ａ１号は、ドライアイス粒子を用いたブラスト工具クリーニン グ方法に関する。しかしながら、これらの参考文献はいずれも、人間の体内にお けるくずの影響を避けるための、多孔性コーティングを備えたまたは粗面加工し た表面をもつインプラントのクリーニングに関 連する逆汚染および生体適合性を扱っていない。 依然として、多孔性コーティングを備えた医療用インプラントのクリーニング 工程の必要性は存在する。その方法は、多孔性コーティングを傷めず、被移植者 の体内で後に分離し望ましくない医学上の影響を引き起こさないように、すべて の接着が完全でないコーティングの粒子と同じくほぼすべてのくずを表面から除 去すべきである。さらに、その方法はインプラントの表面に逆汚染くずを持ち込 むことなく、接着しないまたは潜在的に接着しないくず粒子の数および大きさを 減少させたクリーニングされたインプラント表面を提供すべきである。最後に、 クリーニング方法は、望ましくは、皮膜による保護、被移植者への移植のような さらなる処理を容易にうける表面を提供すべきである。発明の概要 本発明は、粗面加工した表面または多孔性コーティングした、整形用、心血管 用、歯科用、神経科用、皮膚用等のあらゆる種類の医療用インプラントをクリー ニングする方法を提供する。 本発明において、粗面加工した表面または多孔性コーティングした医療用イン プラントは、選別された粒子固体による噴射に付される。これらの粒子固体は、 潮解、昇華、または気化するが、インプラントの表面からくずおよび付着が不完 全な粒子を脱離させるのに有効な衝撃を提供するのに十分に硬い固体から選択さ れる。さらに、選別された固体粒子は、医療用インプラントまたは多孔性コーテ ィング材料に害がなく、有害反応を 起こさない生体適合性のある無毒の溶剤に簡単に溶解する、無毒の可溶性固体を からなる。 従って、本発明は、多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、その 表面が接着しないくず粒子および接着が完全でないくず粒子を有する医療用イン プラントのクリーニング方法を提供し、その方法は、 （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、その表面からくずを有 効に脱離させ除去するのに十分な硬度と密度をもつ無毒の可溶性固体の粒子を用 いて衝撃を与え、そして、 （ｂ）その衝撃を与えた表面に残された残留可溶性固体を溶解するために、衝 撃を与えた表面をその可溶性固体の溶剤で処理することをからなり、 衝撃を与えた表面上の残留くずの数と大きさを減少させる。 粒子固体の噴射後、さらに表面をクリーニングするために、多孔性コーティン グしたインプラントを任意に超音波処理にかけてもよい。一般に、超音波処理に おける溶剤は、粒子固体噴射工程で用いられた固体に基づいて選択される。従っ て、ある硬質の可溶性固体が噴射段階で粒子として用いられるとき、その固体の 溶剤は超音波処理工程で用いられてもよい。噴射に用いる固体が潮解、昇華、ま たは蒸発するものであるとき、超音波処理は必要ないこともある。 従って、本発明によれば、粗面加工または多孔性コーティングした表面を有し 、その表面が接着しないくずおよび接着が完全でないくず粒子を有する医療用イ ンプラントのクーリニング 方法を提供し、その方法は、 多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、昇華する固体、溶解する固体 および潮解する固体からなる群から選択された粒子、その表面からくずを有効に 脱離させ除去するのに十分な密度と硬度とを有する前記粒子で衝撃を与え、衝撃 を与えた表面上の残留くずの数と大きさを減少させる。 超音波処理の代替として、またはそのような処理に加えて、可溶性の噴射粒子 破片が、インプラントの多孔性コーティングまたは粗面加工した表面の中に／上 に停留したときに、インプラントの表面を生体適合性のある溶剤に浸漬するか、 または表面にその溶剤を流すことによって、これらをその溶剤中に溶解させるこ ともできる。 本発明のクリーニング方法は、特に、金属製またはセラミック製多孔性コーテ ィングに適用される。しかしながら、多孔性コーティングが有機ポリマーの性質 を有する時にも利用してもよい。コーティングの硬度、孔の細かさ、コーティン グ粒子の脆さ等の性質に応じて、多孔性コーティングの完全性を損なうことなく 所望のクリーニング効果を得るため、噴射のパラメーターを調整してもよい。従 って、ショット噴射に用いられる硬質粒子、噴射圧、多孔性表面からのノズルの 距離といった作業変数を賢明に選択することでよいクリーニングが得られる。 本発明の方法は、他の方法より利点を示した多孔性コーティングのクリーニン グにおいて特に有効である、一方医療用のインプラントの滑らかな表面や他の型 のコーティングにも、明ら かに有効である。さらに、この方法は多孔性金属またはセラミックコーティング を有する金属インプラントに適用できる一方、多孔性コーティングまたは粗面加 工した表面を有する非金属（ポリマーまたはセラミック）インプラントにも有効 であると予想される。 本発明の噴射および随意の超音波処理工程の後、医療用インプラントの多孔性 コーティングまたは粗面加工した表面は、残留くずまたは潜在的に接着しないく ず粒子の数および大きさが減少する。その結果、インプラントの生体適合性は高 められ、くずの放出による被移植者への有害な副作用は、大幅に減少する。さら に、処理した医療用インプラント表面は、その後、被移植者への移植に適したイ ンプラントを産生するために、不動態化処理のようなさらなる処理を容易にする ことができる。 本発明によれば、さらに多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、 その表面が接着しないくず粒子および接着の完全でないくず粒子を含む医療用イ ンプラントのクリーニング方法を提供し、その方法は、 （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、その表面からくずおよ び接着の完全でないコーティング粒子を除去するために、凍結ガスおよび凍結液 体からなる群から選択した粒子で衝撃を与え、そして、 （ｂ）任意に、衝撃を受けた表面を、その表面から更にくずを除去するために 、冷液体溶媒で処理することからなり、 粗面加工または多孔性コーティングした表面上の残留くず粒 子および接着の完全でないコーティング粒子の数と大きさが減少するものである 。図面の簡単な説明 下記の好ましい実施態様の説明を次の図面と対照させて考慮すれは、本発明を より良く理解でき、その図面中で、 図１は、コバルト−クローム−モリブデン基板上の焼結コバルト−クローム− モリブデンビーズとして示している多孔性コーティングの光学顕微鏡写真である 。好ましい実施態様の説明 図１がコバルト−クローム−モリブデン基板上の焼結コバルト−クローム−モ リブデンビーズとして示している多孔性コーティングの光学顕微鏡写真で、これ より本発明を説明するが、これに限定されるものではない。 本発明は、少なくとも部分的に多孔性コーティングで被覆された表面を有する 医療用インプラントのクリーニング方法を提供する。これらの多孔性コーティン グは、インプラント表面上への焼結による表面へのビーズ層の付着、表面への金 網拡散接着、または金属粉のプラズマスプレー処理等の従来より用いられる方法 のいずれによっても作り出される。このような多孔性コーティング又は粗面加工 した表面は、表面孔への骨または組織の内方成長または上部成長を促進し、それ によって被移植者体内での医療用インプラントの定着を高めるために、意図され たものである。従って、明細書およびクレームにおける「多孔性コーティングを 施された表面」の意味するものは、被移植者 の体内でのインプラントの定着を高めるために骨組織の内方成長を促進するため 医療用インプラントに適用される、または、インプラントがその他の体組織に対 しより生体適合性のある「生きた組織」表面を示すように、例えば、被移植者体 内で血液とより適合性を有したりまたは歯科用インプラントの固定を向上させた りするように、インプラント表面上に柔らかな組織内方成長およびコーティング を促進する、滑らかでない表面のすべてを含むと理解されるべきである。これは 、インプラント表面へのビーズ、金網等の接着によって形成されたコーティング を含む。「粗面加工された」表面の意味するものは、粗面を形成するために、シ ョットブラスト加工、機械加工、その他の工程によってざらざらにされた表面、 その製造工程が、移植後体内ではがれてくずに関係する健康問題を誘発する接着 の不完全な表面粒子を含む。 本発明の方法において、医療用インプラントの多孔性コーティングを施された または粗面加工をされた表面は、容易に気化するまたは液化する、または医療用 インプラントの表面に対し無毒で有害でない溶剤に容易に溶解する粒子固体によ って衝撃を与えられるものである。蒸発する粒子固体には、例えば、凍結二酸化 炭素（ドライアイス）等が含まれる。液化する粒子固体には、例えば、氷、凍結 塩類溶液、その他の凍結塩溶液等が含まれる。医療用インプラントに有害でない 無毒の溶剤に溶解する固体には、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシ ウム、リン等の、アルカリ金属塩化物、硫酸塩、硝酸塩、亜 硫酸塩、亜硝酸塩、重亜硫酸塩等、その他の金属塩、塩含有で非攻撃的な酸素含 有アニオン（oxyanions）等が含まれる。 有用な粒子固体は、多孔性コーティングの隙間に入り込んだくず粒子を脱離さ せるのに十分な衝撃を得られる速さでインプラント表面に射出されるべきであり 、また、コーティングの接着の完全でない断片のいずれをも脱離し除去するのに 十分な大きさと硬さがなければならない。有用な粒子固体の密度は広い範囲があ るため、十分な衝撃は、粒子の大きさ（従って量）を大きくするか、もしくは、 多孔性コーティングを備えたまたは粗面加工をした表面に衝撃を与える速さを増 すかして、生じさせてもよい。望ましくは、粒子の大きさと硬さは、クリーニン グを高めるよう選別されるべきであり、従って、多孔性コーティングを備えた表 面の孔の大きさまたは構造に釣り合うべきである。それゆえ、粒子の大きさは、 直径約１０から約２，０００ミクロンの範囲、好ましくは直径約５０から約１， ５００ミクロンの範囲である。これらの大きさの範囲は、多孔性コーティングを 備えた表面の隙間の上および中への衝撃を可能にするよう選択され、一方、粒子 固体の速さおよび硬さは、隙間に入り込んだくずを除去するのに十分な強さの衝 撃と、また多孔性コーティングを備え粗面加工した表面の接着の不完全な粒子の 除去を確実にするよう調整される。 図１は、基礎となる基板の上に焼結したコバルト−クローム−モリブデンビー ズの１５倍率の光学顕微鏡写真である。この写真は、まとまって溶着したビーズ と、くずが製造工程で停留 することもあるこれらのビーズの隙間をはっきりと示している。このようなくず を、従来のクリーニング方法では容易には脱離させられない。さらに、炭化ケイ 素、アルミナ、シリカ、その他の硬質粒子を多孔性表面のクリーニングに使用す ることは、これらの硬質粒子の破片が表面や隙間に停留する点で、逆汚染の原因 となる。被移植者への医療用インプラントの移植時に、これらの破片が浸出、体 組織を汚染し、有害組織反応につながる可能性がある。 多孔性コーティングを備えた表面を粒子で衝撃を与えクリニングをした後、任 意に超音波クリーニングでさらにクリーニングしてもよい。この方法の処理では 従来からあるように、多孔性コーティングを備えたインプラントを液体に入れ、 超音波周波数振動にかけ、多孔性コーティングの表面から、残留くず、多孔性コ ーティングの接着しない粒子、残留衝撃用粒子のすべてを除去する。この液体は 、医療用インプラントの表面に有害な影響を与えない無毒の液体のいずれからで も選択される。特に、衝撃クリーニングに用いられた硬質粒子が気化したり液化 するタイプでないとき、超音波クリーニングに用いられる液体は、多孔性コーテ ィングの隙間に入り込んだ硬質粒子の破片のいずれもを溶解し多孔性コーティン グから除去できるように、その硬質粒子の溶剤であるべきである。有用な液体に は、水、金属塩溶液、アルコール、温和酸または塩基等が含まれる。残留くず、 粗面または多孔性コーティングの接着しない粒子、噴射過程で用いられた残留粒 子のいずれもを除去するために、超 音波処理は、典型的には約１から約６０分間、好ましくは約５から約３０分間行 われる。 あるいは、粗面加工した表面または多孔性コーティングを備えたインプラント 表面を、噴射クリーニング過程で用いられた可溶性硬質粒子の溶剤で洗い流して もよい。この洗浄は、望ましくは生体適合性のある溶剤を使っての浸漬または洗 い流しによってもよい。 多孔性コーティングを備えたまたは粗面加工をした表面の超音波クリーニング 、洗い流しまたは浸漬ののち、その表面は、被移植者に移植される前に、他の従 来方法による処理を行ってもよい。これらの従来方法には、表面不動態化のため の硝酸浸漬、我々の１９９３年５月１８日公告の米国特許第５，２１１，６６３ 号に開示されているように、非攻撃的な酸素含有アニオン溶液浸漬が含まれる。 これを参考文献として導入する。非攻撃的な酸素含有アニオン不動態化方法にお いて、金属製のインプラント表面は、水可溶性塩水溶液、好ましくは硫酸塩、リ ン酸塩、亜リン酸二水素塩、亜リン酸一水素塩、硼酸塩等の非攻撃的な酸素含有 アニオンからなる、金属アルカリ塩溶液の中で、自発的にまたはガルバニ（galv anically）で不動態化処理をされる。これらの電解質溶液中のガルバニ不動態化 （galvanic passivation）は、金属又は合金インプラントを炭素のような電気化 学的により不活性な材料と合わせたガルバニック（ga-lvanic）によって行って もよい。非攻撃的な酸素含有アニオンを利用したこのような不動態化方法は、金 属インプラント上に 薄く均一な不動態化表面を提供し、それによってインプラントを生体環境の中で 電気化学的により安定させ、従ってより生体適合性のあるものにする。加えて、 不動態化溶液の性質が体液の性質に硝酸より近いため、不動態化膜の保護力は、 体液にさらされた時、はるかに変性を受けない。この方法は、たいてい初期の表 面膜の不均質な性質をさらに高める攻撃種がないため、不動態化の有効性におい て初期の表面状態の不利な影響も減少させる。ガルバニック法において、金属又 は合金インプラントを例えば炭素と合わせたガルバニックがある。接続されるこ となしに、陽極および陰極過程の巨視的は分離が、金属表面に部分的に低いｐＨ を生じさせ、そして、不動態化膜から望ましくない腐食生成物を除去するのに役 立つことが理論化されている。不動態化溶液中の分解電位は、陽極溶解が起こる 電位よりはるかにプラスなので、金属／炭素の表面面積率の特別な制限は必要で ない。 次の実施例は説明のためのみであって、前記および下記にクレームされる本発 明の範囲を限定するものではない。実施例１ 直径１”のＴｉ−６Ａ１−４Ｖのクーポン（coupon）を約０．０２インチ（５ ００ミクロン）のコーティング厚さのチタニウム粉末の多孔性コーティングで被 覆した。ミシガン州グレートヘブン（Great Haven）のエコノライン マニファ クチュアリング社（Econoline Manufacturing Inc．）が販売している噴射装置 を使用して、多孔性コーティング上に塩化ナトリウム結晶ス トック グレード モートン ソルト（stock grade Mortontm salt）を９０ｐ ｓｉで約１分間、３インチの作業距離から噴射した。 塩を噴射したクーポンを接着していないくず及びコーティング粒子を除去し、 残留塩がすべて溶解されることを確実にするために、水中で１５分間超音波でク リーニングした。コーティングのためのＦＭ１０００エポキシ接着フィルム（ア メリカンサイナミット（American Cyanamid）が販売）の膜をコーティングに用 い、エポキシフィルムの上にシリンダー通したテスト片を縦に置くことによって 、多孔性コーティングの引きはがし強度（pull off strength）を測定した。テ スト片とクーポンの多孔性コーティング表面の双方へのエポキシの接着を可能に するために、クーポン、フィルムおよびテスト片を組み合わせたサンドイッチを 、１７７℃のオーブンで２時間硬化させた。次にこの集合体をテストに置き、通 したシリンダー片がクーポンから分離するまで力を掛けることによって、コーテ ィングの引きはがし強度を測定した。この場合、分離はクーポン−多孔性コーテ ィングの中間面での破損、従って、測定された多孔性コーティングの接着強度は 基板への接着強度によって起こった。これは、約４，１００ｐｓｉであった。比 較すると、同様にコーティングした、本発明のクリーニング処理をしていないク ーポンのコーティング引きはがし強度を測定した。それは４，４８０±３５０ｐ ｓｉと分かった。従って、本発明の多孔性コーティングクリーニング工程は、逆 に多孔性コーティングの 引きはがし強度に影響を与えるとは思われない。実施例２ 多孔性チタニウムコーティングを有する直径１”のチタニウムクーポンを４個 をコーティング接着強度の対照標準としてテストした。これらの基板のコーティ ング厚さも約０．０２インチ（５００ミクロン）とした。 ２個の他の同一のクーポンを表面のくず、接着していないコーティング粒子、 残留塩をそららのコーティングから除去するために、実施例１に記載されたクリ ーニング工程を用いてクリーニングした。これらの２個の多孔性コーティングし たクーポンの引きはがし強度をクリーニング処理の後に、実施例１に記載してあ るように測定した。これらの引きはがし強度を表１に示す。 上記の結果に基づいて、クリーニング工程は、クーポンへのコーティングの接 着に影響を与えない。実施例３ 約０．０２インチ（５００ミクロン）の厚さの多孔性コーティングを提供する ためにチタン合金基板サンプルを市販の純チタニウムで被覆した。テネシー州メ ンフィス（Memphls）のスコット ケミカル アンド クリーニング（Scott Che mical ＆ Cleaning）が製造したベンチトップフラストキャビネット（benchtop blast cabinet）モデルＳＣＣ２２１８を使用して、６０ｐｓｉで３０秒間、距 離３インチでユーエスピーグレード（USP grade）塩化ナトリウム結晶（モート ン塩（Morton salt）をこれらの標本に噴射した。何も接着していないくずおよ びコーティング粒子を除去し、残留塩の溶解を確実にするため、標本を水中で３ ０分間超音波でクリーニングした。 このクリーニング処理の後、接着していないくずを標本から除去するために、 標本のうち３個（多孔性コーティング表面積合計＝２．３６平方インチ）を共に イオン除去した水中で１時間超音波振動にかけた。イオン除去した水中に集めら れたくずの量を、スペクトレックス（spectrex）ＳＰＣ−５１０レーザー粒子測 定器を使用して測定した。この水のサンプルは表２に示された記録１−４を得る ために４回テストした。本発明のクリーニング処理にかけなかったが、くずサン プルを得るために１時間超音波振動のみに付した３個の対象標準標本と、このく ずを比較した。得られた結果は下記の表２で比較してい る。 結果より、超音波振動によって生成された粒子の数と大きさは、標本が本発明 のクリーニング工程を経た場合著しく減少している。 本発明は好ましい実施態様に関して説明したが、当業者は、この開示を読めば 直ちに、上記に記載または下記にクレームされる本発明の範囲や意図から離れな い変更および修正を認めものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年６月１６日 【補正内容】 請求の範囲 １．多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、その表面が接着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、その表面からくずを有効 に脱離させ除去するのに十分な硬度と密度をもつ無毒の可溶性の固体の粒子、キ ャリアー流体によって推進される前記粒子 を用いて衝撃を与え、 そして、 （ｂ）その衝撃を与えた表面に残された残留の可溶性固体を溶解するためおよび くず粒子を除去するため に、衝撃を与えた表面をその可溶性固体の溶媒の存在下 で超音波クリーニング付して 、 衝撃を与えた表面上の残留くずの数と大きさを減少させる医療用インプラントの クリーニング方法。２ ．衝撃を与えた表面を更に不動態化することからなる請求項１の方法。 ３ ．可溶性の固体が、硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸二水素塩、亜リン酸一水素塩 、硼酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、塩化物、硫化物および重亜硫酸塩からなる群から 選択されるアニオンを有するアルカリ金属塩である請求項１の方法。４ ．処理が、水、アルコール、アルカリ塩溶液、緩和な酸および緩和な塩基から 選択される溶媒中で洗い流すことからなる請 求項１の方法。５ ．多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、その表面が接着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、粗面加工または多孔性コ ーティングした表面の残留くず粒子および接着が完全でないコーティング粒子の 数と大きさを減少させるために、キャリアー流体によって推進される粒子、 凍結 ガス及び凍結液体からなる群から選択される前記粒子で衝撃を与え、 （ｂ）任意に、衝撃を受けた表面をその表面から更にくずを除去するために液体 溶媒で処理して、そして、 （ｃ）不動態化の溶液中に表面を浸漬することによって医療用インプラントの衝 撃を与えた表面を不動態化する 医療用インプラントのクリーニング方法。６ ．不動態化が、非攻撃的な酸素含有アニオンの溶液中に医療用インプラントの 表面を浸漬することからなる請求項５の方法。７ ．不動態化が、不動態化の酸溶液中に医療用インプラントの表面を浸漬するこ とからなる請求項５の方法。８ ．粗面加工または多孔性コーティングした表面を有し、その表面が接着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを 多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、キャリアー流体で推進さ れる粒子、 昇華する固体、可溶性の固体およ び潮解性の固体からなる群から選択される前記粒子、その表面からくずを脱離さ せ除去するのに十分な硬度と密度をもつ前記粒子で衝撃を与え、そして 不動態化の溶液で医療用インプラントの衝撃を与えた表面を不動態化する ことからなる 医療用インプラントのクリーニング方法。９ ．接着が完全でなく接着しないくずを除去するために、無毒の溶媒で衝撃を与 えた表面を洗い流すことからなる請求項８の方法。１０ ．固体粒子が、凍結二酸化炭素、凍結塩類溶液および氷からなる群から選択 される請求項８の方法。１１ ．不動態化が、衝撃を与えた表面を硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸二水素塩、 亜リン酸一水素塩および硼酸塩からなるグループから選択されるアニオンを有す る溶液中に浸漬することからなる請求項８の方法。１２ ．不動態化が、不動態化の酸溶液中に医療用インプラントの表面を浸漬する ことからなる請求項８の方法。 【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１０月１２日 【補正内容】 請求の範囲 １．多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、その表面が接着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、硫酸塩、リン酸塩、亜リ ン酸二水素塩、亜リン酸一水素塩、硼酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、塩化物、硫化物 および重亜硫酸塩からなる群から選択されるアニオンを有するアルカリ金属塩か ら選択される可溶性粒子、 その表面からくずを有効に脱離させ除去するのに十分 な硬度と密度をもつ可溶性の固体の粒子、キャリアー流体によって推進される前 記粒子を用いて衝撃を与え、 そして、 （ｂ）その衝撃を与えた表面に残された残留の可溶性固体を溶解するためおよび くず粒子を除去するために、衝撃を与えた表面をその可溶性固体の溶媒の存在下 で超音波クリーニング付して、衝撃を与えた表面上の残留くずの数と大きさを減 少させる医療用インプラントのクリーニング方法。 ２．衝撃を与え、処理したインプラント表面を硫酸塩、硫酸、リン酸塩、亜リン 酸二水素塩、亜リン酸一水素塩および硼酸塩からなる群から選択されるアニオン を含む溶液中で表面を浸漬することにより 不動態化することからなる請求項１の 方法。３ ．不動態化の酸溶液中に浸漬することにより医療用インプラントの表面を不動 態化することからなる請求項１の方法。 ４ 多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、その表面が接着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、表面からくず及び接着の 完全でない粒子を除去するため、 キャリアー流体によって推進される粒子、凍結 ガス及び凍結液体からなる群から選択される前記粒子で衝撃を与え、粗面加工ま たは多孔性コーティングした表面の残留くず粒子および接着が完全でないコーテ ィング粒子の数と大きさを減少させ、 （ｂ）任意に、衝撃を受けた表面をその表面から更にくずを除去するために液体 溶媒で処理して、 そして、 （ｃ）不動態化の溶液中に表面を浸漬することによって医療用インプラントの衝 撃を与えた表面を不動態化する医療用インプラントのクリーニング方法。５ ．処理が、衝撃を与えた表面をその表面から残留の接着が完全でないくずを除 去するために、液体基剤中で超音波処理に付すことからなる請求項４の方法。 ６ ．処理が、衝撃を与えた表面をその表面から残留の接着が完全でないくずを洗 うために、生態適合性溶媒で処理することからなる請求項４の方法。 ７ ．不動態化が、非攻撃的な酸素含有アニオンの溶液中に医療用インプラントの 表面を浸漬することからなる請求項４の方法。８ ．不動態化が、不動態化の酸溶液中に医療用インプラントの 表面を浸漬することからなる請求項４の方法。９ ．粗面加工または多孔性コーティングした表面を有し、その表面が接着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを 多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、キャリアー流体で推進さ れる粒子、昇華する固体、可溶性の固体および潮解性の固体からなる群から選択 される前記粒子、その表面からくずを有効に脱離させ除去するのに十分な硬度と 密度をもつ前記粒子で衝撃を与え、インプラント表面の残留くず粒子の数と大き さを減少させ、 そして 不動態化の溶液で医療用インプラントの衝撃を与えた表面を不動態化する ことからなる医療用インプラントのクリーニング方法。１０ ．接着が完全でなく接着しないくずを除去するために、無毒の溶媒で衝撃を 与えた表面を洗い流すことからなる請求項９の方法。１１ ．固体粒子が、凍結二酸化炭素、凍結塩類溶液および氷からなる群から選択 される請求項９の方法。１２ ．不動態化が、衝撃を与えた表面を硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸二水素塩、 亜リン酸一水素塩および硼酸塩からなるグループから選択されるアニオンを有す る溶液中に浸漬することからなる請求項９の方法。１３ ．不動態化が、不動態化の酸溶液中に医療用インプラントの表面を浸漬する ことからなる請求項９の方法。１４ ．衝撃を与えた表面を超音波処理に付すことからなる請求項９の方法。 １５ ．衝撃を与えた表面を表面からくずを除去するため、生態適合性溶媒で洗い 流すことからなる請求項９の方法。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、その表面が固着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、その表面からくずを有効 に脱離させ除去するのに十分な硬度と密度をもつ無毒の可溶性固体の粒子を用い て衝撃を与え、 そして、 （ｂ）その衝撃を与えた表面に残された残留の可溶性固体を溶解するために、衝 撃を与えた表面をその可溶性固体の溶媒で処理して、 衝撃を与えた表面上の残留くずの数と大きさを減少させる医療用インプラントの クリーニング方法。 ２．無毒の可溶性固体の粒子が、キャリアー流体によって推進させることからな る請求項１の方法。 ３．衝撃を与えた表面が、溶媒の存在下で超音波クリーニングされることからな る請求項１の方法。 ４．可溶性の固体が、硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸二水素塩、亜リン酸一水素塩 、硼酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、塩化物、硫化物および重亜硫酸塩からなる群から 選択されるアニオンを有するアルカリ金属塩である請求項１の方法。 ５．処理が、水、アルコール、アルカリ塩溶液、緩和な酸および緩和な塩基から 選択される溶媒中で洗い流すことからなる請 求項１の方法。 ６．衝撃を与え、処理したインプラント表面を硫酸塩、硫酸、リン酸塩、亜リン 酸二水素塩、亜リン酸一水素塩および硼酸塩からなる群から選択されるアニオン を含む溶液中で表面を浸漬することにより不動態化することからなる請求項１の 方法。 ７．医療用インプラントの表面を更に不動態化の酸溶液に浸漬することにより不 動態化することからなる請求項１の方法。 ８．処理が、超音波処理に付すことからなる請求項１の方法。 ９．多孔性コーティングまたは粗面加工した表面を有し、その表面が接着しない くず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、その表面からくずおよび 接着が完全でないコーティング粒子を除去するために凍結ガス及び凍結液体から なる群から選択されるの粒子で衝撃を与え、 そして、 （ｂ）任意に、衝撃を受けた表面をその表面から更にくずを除去するために液体 溶媒で処理して、 粗面加工または多孔性コーティングした表面の残留くず粒子および接着が完全で ないくず粒子の数と大きさを減少させる医療用インプラントのクリーニング方法 。 １０．不動態化の溶液中に表面を浸漬させることにより医療用インプラントの衝 撃を与えた表面を不動態化する追加工程からなる請求項１の方法。 １１．処理が、衝撃を与えた表面をその表面から残留の接着が完全でないくずを 除去するために液体基剤中で超音波処理に付すことからなる請求項９の方法。 １２．処理が、衝撃を与えた表面をその表面から残留の接着が完全でないくずを 洗うために生態適合性溶媒の蒸気中で処理することからなる請求項９の方法。 １３．不動態化が、非攻撃的な酸素含有アニオンの溶液中に医療用インプラント の表面を浸漬することからなる請求項１０の方法。 １４．不動態化が、不動態化の酸溶液中に医療用インプラントの表面を浸漬する ことからなる請求項１０の方法。 １５．粗面加工または多孔性コーティングした表面を有し、その表面が接着しな いくず粒子および接着が完全でないくず粒子を含む医療用インプラントを 多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、昇華する固体、可溶性の固体 および潮解性の固体からなる群から選択されるの粒子、その表面からくずを有効 に脱離させ除去するのに十分な硬度と密度をもつ前記粒子で衝撃を与え、衝撃を 与えた表面上の残留くずの数と大きさを減少させる医療用インプラントのクリー ニング方法。 １６．不動態化の溶液中で医療用インプラントの衝撃を与えた表面を不動態化す る追加工程からなる請求項１５の方法。 １７．接着が完全でなく接着しないくずを除去するために、無毒の溶媒で衝撃を 与えた表面を洗い流すことからなる請求項１ ５の方法。 １８．固体粒子が、凍結二酸化炭素、凍結塩類溶液および氷からなる群から選択 される請求項１５の方法。 １９．不動態化が、衝撃を与えた表面を硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸二水素塩、 亜リン酸一水素塩および硼酸塩からなるグループから選択されるアニオンを有す る溶液中に浸漬することにより浸漬の不動態化をすることからなる請求項１６の 方法。 ２０．不動態化が、不動態化の酸溶液中に医療用インプラントの表面を浸漬する ことからなる請求項１６の方法。 ２１．衝撃を与えた表面を超音波処理に付すことからなる請求項１５の方法。 ２２．衝撃を与えた表面を表面からくずを除去するため、生態適合性溶媒で洗い 流すことからなる請求項１５の方法。 ２３．滑らかな表面、接着しないくず粒子および接着が完全でないくず粒子を含 む表面を有する医療用インプラントを （ａ）多孔性コーティングまたは粗面加工した表面に、その表面からくずを有効 に脱離させ除去するのに十分な硬度と密度をもつ無毒の可溶性固体の粒子を用い て衝撃を与え、 そして、 （ｂ）その衝撃を与えた表面に残された残留可溶性固体を溶解するために、衝撃 を与えた表面をその可溶性固体の溶媒で処理して、 衝撃を与えた表面上の残留くずの数と大きさを減少させる医療用インプラントの クリーニング方法。